『田辺聖子、501円~800円(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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名作を深く読んで、男の本質を探る名著。源氏と夕霧、主人公達の人物評論の形で語る、永遠の男性像。鮮明に描かれた光源氏の姿と心――情熱的な恋の渉猟者・源氏は、逆境に鍛えられた鋭い人間洞察家として、したたかな政治手腕で権力の頂点に到る。その父親に厳しく導かれた嫡男・夕霧(ゆうぎり)は、廉直で頼もしい貴公子に育ち、一途な恋を実らせた。二人の主人公にライトをあて、永遠に変らない男の本質、男の典型を、『源氏物語』で楽しむ、比類ない名著。
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光源氏亡き後の、ジュニアたちの愛の物語――薫・桐壺院・頭の中将・朱雀院……光源氏を囲む貴族たちを、鮮やかに説き語る名著。タイプも雰囲気も違う男たちが、現代の読者の身近に、息づかいさえ感じられる、『源氏物語』現代語訳の一つのヴァリエーション。光源氏と嫡男・夕霧の魅力を伝える好著『〈源氏物語〉の男たち』(講談社文庫既刊)につぐ、パート2。
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尽した会社や愛した子どもに裏切られてもけなげに生きる可憐な中年族に送る大応援歌。
中年族をはげますペーソスあふれる長編――戦中、戦後を苦労して生きぬき、国家や会社の御為に、個人の幸せなどそっちのけにして頑張った中年世代。老後こそ子供や孫に囲まれて安らかでありたいと思ったが、肝心の子供たちは「わしら、知らんでえ」と冷たい。すべてに裏切られ、似たもの年代の似たもの同士で、今後の楽しみを作ろうと不器用に努力する中年男女たちに捧げる強力な応援歌。願いが裏切られた今、人々はどう生きるか。 -
悪党、若妻、修道僧、騎士などの多彩な人物がおりなす性と笑いの物語。大胆に官能を楽しむ笑いと愛の物語――機知ある悪党、不倫の若妻、女色にふける修道僧、強情が仇となる人妻、悲恋の王子と王女、復讐された高慢な未亡人、自分に克った聡明な老王など、多彩な人物が、人間の欲望を大胆に肯定し、愛と正義の与える不思議な力で、官能的生を楽しむ永遠の名作。男女のリアルな生活とその美醜をあますところなくとらえ、機智と哀歓に満ちた一幕として明るい笑いとともに、人間性を開放した、ルネサンス期の傑作の楽しい物語。当代随一の作家が、美しい言葉で面白く説き語る愛の物語集。永遠に新鮮な古典の親しみやすい説き語り。
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小説にちりばめた、愛らしくかわいい小物類とおいしい料理。田辺聖子の夢がいっぱいのオリジナル版カラー美術館。きれいな物、おいしい物を手づくりで! ――ゆめゆめしい布の袋、お遊び小もの、ヅカ風お好み焼き、遠くへ行きたい弁当など、各分野の第一人者が実作し詳しい作り方を付けた、田辺作品に登場する手芸と料理。小箱、ペーパーレース、貝、箸枕、人形などの、田辺コレクション。すべての項目に、著者の楽しいエッセイを織り込んで贈る、オールカラーのオリジナル文庫。
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いつの世にも変わらない、女と男の愛の姿。唯一の女として永遠に愛されたい! ――女の夢は、いつの世も変わらない。ただ一人の男に出会って、ただ一人の女として愛されること。蜻蛉は、男らしい実力者の兼家に恋しているが、夫は男の常として、一人の女に満足しない。妻は嘆き、恨み、苦しむ中で、ついに深い人生観照と、不思議な安らぎの世界に入る。女の生き方、女と男のあり方を考える名著。<『田辺聖子と読む蜻蛉日記』改題作品>
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女の人生の充実とは何かを考えるエッセイ。いい女になるための手引き、男たちとのつきあい方…女の一生に起こるさまざまな問題を面白く味わい深く語り、女の心のひだを深くする! ――お嫁にいくのも大事だけれど、もっと多様な生き方も、探してみたい。慕わしい先輩にめぐりあい、女であることのときめきを、受け継いでいきたい。ものを考える力がついたとき、女は色あせない魅力を持ち、そのとき、視線はあるがままの男に、やさしく注がれるでしょう。女の人生の充実を語る、楽しいエッセイ。
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痛快新奇な見方で人生を考える好エッセイ――みる、うたう、なめる、おがむ、いばる、だます、どじる、おちこむ等の動作に、はからずも現れる人間心理の種々相を取り上げて、痛快新奇な角度から人生を考える。さまざまな見方をすると、ハタと思い当ることが多い。人間という生き物の、矛盾と面白さをさぐって、軽く読んでずしりとこたえる、傑作エッセイ集。
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川柳は座右におき、いつも眺めているのがいい。年を重ねるほどに、今までわからなかった句がわかるようになる。こうして面白い句を拾いあげ、掌にためるのがおちぼひろいの楽しみである。ユーモアの達人である著者が、先達の作品から秀句を拾いあげ、掌上で男心や女心の微妙な味わいを楽しんでみる、卓抜エッセイ。
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男と女のあいだには、深くて難儀な愛がある。愛ほど幻想、錯覚、誤解にみち、人間を喜ばせたり苦しめたりするものはあるまい。しかし、人生にはこれが必要だ。とりわけ女性にとって、愛は行動と心理の拠点である。「人生の楽しみは人を愛し、人から愛されること」という著者が、愛を軽快に語る人生論。
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恋のホンモノを手に入れたあと、もう気の抜けたニセモノの恋では満足できない! 結婚のできない恋は本物ですか? ――眉子、28歳。妻子ある男・東野と、恋の真っ最中。勤務先で、同僚の稔からアプローチされるけれど、そんなのはまったく目に入らない。「夫婦やない男女の仲ほど、面白いもんはない」と東野は言う。わからない。夫婦というものになったことがありませんから! と拗ねつつも、大人の恋にはまっていく。傑作恋愛長篇。<上下巻>
◎「私の好きな田辺さんの恋愛小説のベスト3」(山田詠美) -
僕が結婚するとき、お袋は別居を宣言した。もの分りがいい、と喜んだが成行きは大違い。買ってくれたクルマや電話がすべて、僕をひんぱんに呼びつけるための小道具だった。僕にとってお袋の家が本宅、女房のいる家は妾宅並み……。人生相談形式で、ドッキリするような人生、男女の機微を軽妙に描いた、出色の連作。
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外に出られないジョゼ。恒夫と出会って、冒険がはじまった!
「ええな、おまえは。好きな場所に行けて」
ジョゼは、ずっと車いすで生活している。外の世界は危険や悪意だらけだから、ひとりで出かけちゃダメ。そう言われてきた。
ある夜、恒夫(つねお)に出会う。彼がはじめたのは、ジョゼの言うことを聞くアルバイト!?
はじめはきつく当たってしまったけれど、「海まで連れて行け」というジョゼのねがいを、恒夫はかなえてくれて――?
その日から冒険がはじまった!!【小学中級から ★★】
2020年12月25日(金)全国ロードショー! 話題の映画を小説化!
(C)2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project -
時代とともに標準語風に変容していくものの、大阪弁の精神には、なお不変の表情がある。「そこそこやな」「ぼつぼついこか」……。こうした言葉が人生のキャリアを積んだオトナの口からこぼれるとき、大阪弁はより生彩を帯び、迫力を増す。味わい深い大阪弁を通して、上方文化を考察する好エッセイ。〈解説〉國村 隼
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「ああしんど」「あかん」「わやや」……。大阪弁独特のこうした言い回しのなかには、大阪人のどんな真情がひそんでいるのか。千年もの間、磨き抜かれた社交技術の粋ともいえる京の言語文化と、三百年の伝統ある商都の知恵を併せ持つ大阪弁。その魅力と、大阪弁を育んだ精神風土を明らかにするエッセイ。〈解説〉長川千佳子
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昭和の中年夫婦10組の日常をリアルに、コミカルに描く作品集
家ではよくしゃべるが外ではおとなしい夫。勘定に細かく、会社でのあだ名は「カンコマ」。中年にもなって美貌が自慢で妻を野獣呼ばわり。オロカな夫を見つめる妻の日常を、鋭い筆致とユーモアで描く10編。 -
この男、ダメだなあ! でもなんだか笑えてくる、男と女の悲喜劇
35歳・独身の貞三は、奥ゆかしくやさしい「ニッポンの女」を追い求めて20回も見合いをしたが、いまだ結婚相手は見つからない。
そうこうするうち甥に先を越され、会社では女の子に見向きもされぬが、見果てぬ夢を追い続ける――。(「あかん男」)
夫が突然、隣りの奥さんと蒸発した。取り乱す隣の旦那を慰めるうちに、どうもこの旦那が、純情素朴で可愛らしい、ええ男のように思えてきた。(「へらへら」)
男と女の悲喜こもごもをあたたかなユーモアで包み込む7つの作品集。
田辺聖子2ヶ月連続復刊・第1弾。
解説・酒井順子 -
人生で一番すてきなものは、上機嫌!
生きること、恋、人間の面白さ――田辺聖子が生んだ数々の作品から、珠玉の言葉たちをぎゅっと凝縮。
人生を面白く愉しむ達人・お聖さんのチャーミングな366の〝上機嫌な言葉〟。
「コセつかず、咎めだてせず、目を三角にしないこと」
「相手の知らぬことを言うときは、羞じらいをもっていうべき」
「男は犬に似ている」
「人間を洞察すると、ゆるすほか、なくなる」
「一月 人生をおいしくする」など、月ごとのテーマと、1日ひとことの言葉は、日々の暮らしを豊かなものに見せてくれます。
白黒つけない曖昧な部分にこそ宿るオトナの智恵が、硬い頭と心を解きほぐしてくれる、常に傍らに置きたい一冊。
※この電子書籍は2009年4月に海竜社より刊行された単行本を、文春文庫より2019年10月に文庫化したものを底本としています。 -
イケメンの貴公子と恋をしたい!
ドラマティック恋を求めて突き進む月冴姫とやんちゃな妖怪たちの王朝ファンタジー。
内大臣の美しい姫君・月冴姫は東宮の妃として入内を待つ身。
ある夜、屋敷の者が寝静まった頃、ひとり舞っていた月冴姫だが、ひとしきり舞い、休んでいると涙があふれて止まらない。
そこへ童子の姿をした天狗・外道丸が現れた。
入内する予定だった東宮が急死し、第二皇子が立太子されたが、御年まだ3歳。
入内まで10年あまり、恋もできず尼のような生活を送らなければならないので、毎日気分が滅入って仕方がない。
それが月冴姫の涙の理由だった。
「イケメンの貴公子と恋をしたい」と強く願う月冴姫の前に、妖怪たちが現れる。
化けるのが得意な狐の紫々、河童の猩々、鮫と人との間に生まれた人魚のような姿の鮫児……。
彼らの助けを借りながら、運命の恋に突き進んでいくヒロインの平安ファンタジー。
解説・木原敏江 -
戦争のある日常。でも、女学生は大阪でひたむきに生きる。自伝的小説集。
〈上の天神さん〉の境内で行われるラジオ体操。カタコラカタコラ下駄履きで集まると、在郷軍人の小父ちゃんが台に上って号令をかけていた。/トコのちぢれ毛をまっすぐにして下さい。中原淳一の絵の女の子みたいにして下さい。/チョロ松と二人で、ゆぶねに腰かけて唱歌をうたった。「旅順開城 約なりて 敵の将軍ステッセル 乃木大将と会見の 所はいずこ水師営」/あとを頼むぞ、とか何とかいって戦地へいくと、若い盛りにパッと桜のように散る。そしてほめられる、新聞にのる、勲章をもらう、みんなに泣かれる、いい気なものだ。男のほうが人生の花を独り占めして、女はカスの部分をつかまされる。/日常のささやかな描写の中にすべて戦争が描き込まれた名連作短篇集。 -
「80だろうが、90だろうが屁とも思っておらぬ」と豪語する著者は、御年89歳。
人生を楽しく迎える気構えを表す珠玉の言葉を、200を越える作品の中から厳選した名言集。
短くて、面白い。でも深くじっくり考えさせられる言葉ばかり集められています。
たとえば、
「苦労は忘れてしまえば、元々ないのと一緒じゃ」
「一人ぐらしの哀れな老人、という偏見に対抗するためにも、最新流行の洋服を身にまとい、きちんとしていなくてはいけない」
「女と年寄りは金の要るもの、ましてや、女であって年寄り、という存在は、人一ばい金が要る。なんのために?プライドと自立を守るためである」
「よく世間には若い人には負けぬ、と力んでいる老人がいるが、私は(負けたかて、エエやないか)と不思議である」
「本当をいうと、グチを吐く人はまだ甘い環境なのである。ほんとうに、たいへんな場で生きている人は、グチも出ないのである」
「手芸の妙手だろうと、実家のしつけが上等だろうと、学歴があろうと、財閥の娘だろうと、共に楽しむ相棒としては、いっしょにいて楽しいか苦痛か、の分類しかない」
「昔のことをいうてもエエが、昔のことで責めてはいかん」
「誰や、女はかよわいもの、なんていう奴。たくましいでェ。すばやいでェ。しかもたのもしいでェ」
結婚、仕事、子育て、人間関係などに悩み苦しんでいるひとには、田辺さんの明るくユーモアにあふれ、深みのある言葉にハッとさせられるでしょう。
年金をもらって楽しく生きるということが困難な時代を生きていく私たちを元気づけてくれる一冊です。 -
ヤマトの大王の想われびと、女鳥姫と恋におちた隼別王子は大王の宮殿を襲う。愛と権力を賭けた血なまぐさい叛乱の夢は、大王の前にあっけなく破れ、隼別は女鳥姫とともに誅殺される。かつて宝塚でも上演され、劇画化もされた、「古事記」の中の濃密な物語。
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インスタントラーメンだって工夫ひとつでおいしく食べられます――。柔らかい心で生きなければと思いつつも、今日び余りにも馬鹿げたことばかりで疲れます。自分中心の若者の無礼なること、権力志向する男の愚かしきこと、そして結婚だけが生きがいの女の鈍なること。しかしなぜか人生面白く人間商売やめられぬのだ。この恐ろしい世の中を、もっと柔らかい心で楽しく生きるために。
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私、岸森亜希子、三十二歳のOL。“極楽とんぼ”と言われながらも、自分のタイムテーブルに従って楽しく生きているうちに、自然にハイ・ミスとなってしまった。恋人はもちろんいるけれど、オトナの女ともなれば、すんなりゴールインとはいかぬ事情があるのだ……。結婚へのあこがれと不安が交錯する、さまざまな独身女性の心の窓の風景を、ペーソスとユーモアで描く長編小説。
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恋はどうして、いつも期待や望みを裏切って思いがけない方向へ転がっていくのだろう。そして人はどうして、そんなままならぬ恋から逃れられないのだろう――。なぜか手放せない想いに逆にからめ取られて、身動きできなくなってしまった男と女のデリケートな哀歓を、なめらかな大阪言葉にのせてしみじみと綴る。読むほどに人恋しさが募ってくる、恋愛小説ならではの情趣溢れる10篇。
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もう無邪気ではいられないけれど、大人にもなりきれていない。そんな中途半端な年頃には、恋との距離も微妙になる。はじまりかけた恋への期待に、苦い記憶がそっと忍び込んでくる。心が触れ合ったと感じた瞬間に、哀しい予感が静かに満ちてくる。たのしさやときめきの裏側にある、ものさびしさとやるせなさをしみじみ描く。恋愛小説の達人ならではの、心に優しく沁みる佳品9篇。
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「人に取られたくない」という独占欲が、愛のかたち―やわらかに耳を打つ、心を撫でられそうな篠崎サンの声。安心してよりかかれる気がするけど、どうしてそうやさしくするの?田辺聖子の恋愛小説。
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会社勤めのデザイナーとしてキャリアを積んだ芦村タヨリさんは、今が娘盛り。日本酒で作った自家製化粧水でお肌はピカピカ、相手の男次第でハタチから三十五まで幅広く年齢のサバも読めます。ちょっぴり落ち込んだりしても、「アラヨッ」の掛け声もろとも、優雅に軽やかにピンチを乗りこえてしまう、その素敵に元気な独身生活の秘訣とは? ハイミスの魅力あふれる連作長編小説。
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花の盛りは五、六十/六十七十は恋愛ざかり/七十八十は嫁入りざかり/くよくよしゃんすな/お身の毒……。女には年齢(とし)の数だけ花が咲く。花の数だけ夢が咲く――78本の花束を抱いて香り高く華やいで生きる、愛しのシルバーレディ歌子サン、清く正しく美しくをモットーに、口八丁手八丁、歌って踊って大活躍! 『姥ざかり』『姥ときめき』に続くお馴染みのシリーズ、待望の第3部。
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こんなにも身近なところに、古典の世界が息づいている。私たちの人生そのままに、かつて、生きて戦い愛した人々がいる。――「古事記」「萬葉集」から若山牧水まで、民族の遺産として私たちに残されたおびただしい古典の中から、著者が長年いつくしんできた作品の数々を、女性ならではのこまやかな眼と、平明な文章で紹介し、味わい深い古典の世界へと招待してくれる名エッセイ集。
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私、明田マリ子、ハイ・ミス。OLのとき年下の男に失恋して、いまは有名な女流作家、秋本えりか先生の家でお手伝い兼秘書兼イヌの散歩係。月末になると、いろんなタイプの編集者が原稿催促におしかけてくるが、なかでも美青年編集者鈴木ノボルクンがくると、先生は仕事そっちのけでウロウロソワソワ……。人気女流作家の私生活と、ハイ・ミスの複雑な心境をユーモラスなタッチで描く。
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35歳の乃里子。剛との結婚解消とともに中谷財閥からも解放されて、仕事も昔の友情も取り戻した。1人暮らし以上の幸せって、ないんじゃない? しかし自分の将来の姿もなぞらえていた女友達に悲しい出来事が。そのとき手を差し伸べてくれたのは……。「誰か」がいるから、1人でも生きていける。
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主人公の五月が友人の結婚式で出会った栗原健太は、「女は結婚したら、家庭に入るべきや」などというド古臭い考えの男で、お互いに友人代表のスピーチの時から言い合いになる。しかし、喧嘩のできる仲というのはなかなか面白い――。そんな素直な気持ちになってきたとき、ある悲しい出来事が起きる。自分にとって大切なものをふり返ることの出来る恋愛小説。
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競馬界の1年の総決算ともいうべき有馬記念は実力日本一を決定するレースでもある。そこでは、本命馬の圧勝、息詰まるマッチレース、奇跡の復活、そして大波乱と、さまざまな歴史に残る名勝負が繰り広げられてきた。その中から、シンザン、カブトシロー、テンポイント、オグリキャップ、トウカイテイオーなど感動の10戦を、「優駿」誌上に掲載された寺山修司、山口瞳、遠藤周作、古山高麗雄らの観戦記で再録。さらにその後の馬と人を書き下ろしの「蹄跡」で追う『十番勝負』シリーズ第3弾。 -
田辺聖子さんといえば、女性の心を鷲掴みにする甘やかな恋愛小説や、古典教養の世界に軽やかに誘う名随筆の数々……だけではありません。1971年から16年間の長きにわたり週刊文春に連載されたエッセイ「女の長風呂」シリーズには、男女の性の話、つまり下ネタが満載! 「女の性欲」「四十八手」「名器・名刀」などなど、今日の文豪・田辺聖子のイメージをひっくり返すようなタイトルが毎週並んでいました。もちろん、田辺エッセイに欠かせない相方「カモカのおっちゃん」も絶好調。笑い、ペーソス、下ネタ、時事ネタ……私たちがエッセイに求めるすべてがそこにはあります。おせいさんのエッセイが毎週読める、そんな贅沢な時代がたしかにあったのです。本書は、長寿連載の中から、さらなる絶品、逸品を選り抜いたベスト・オブ・ベスト第1弾。女(男)ってこんなこと考えてるのか! と愕然としつつも、深いアフォリズムと成熟した大人の智恵が深く心に響いてきます。まさに必読。まだ読んでいない貴方が羨ましい、と申し上げるほかはありません。
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芭蕉の足跡を追って、旅するように古典を楽しむ
みちのくは遠い。生きて戻れるだろうか――。
江戸の都の名利を捨てて、晩年の芭蕉は遥か東北へ旅立つ。
それは新境地を切り開くために、この世と人生の生々流転を見つめる旅路だった。
そして三百年あまり。芭蕉の足跡を慕う上方の作家、田辺聖子もまたおくのほそ道へと旅立った。
気むずかしい爺さんにみえていた芭蕉は、やがて、人生という旅路のやさしい友の顔を見せるようになる。
原文の滋味を掬い古典へと誘う紀行エッセイ。
(『「おくのほそ道」を旅しよう』改題) -
不倫は人生の香水である。時々人生にふりかけて楽しむが、ぷんぷんと匂ってはいけない……そんな不倫哲学を持つ30代のOL、一度も浮気したことのない真面目夫、40歳で初めて不倫を成就させるかもしれない人妻、家庭円満のために浮気するという夫――7人の「視点」から不倫が語られる短編集。
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千年を歌い継がれてきた魅力を平易に綴る、楽しい百人一首入門!
古くから日本人に愛された望郷歌、若々しい匂いやかな恋歌、機才・頓智が人気の歌、四季の風趣を愛で静かな情感をたたえた歌――。王朝びとの風流と和歌のみやびを心ゆくまで堪能できる百人一首。私たち、現代人にも通じる感懐をうまくすくいあげ、千年を歌い継がれてきた魅力の本質を、ユーモラスに、そしてユニークに抽出した、楽しい百人一首入門。岡田嘉夫の斬新なイラストが美しい、一大歌絵巻、保存版! -
愛とユーモアに満ち、時を超えて読み継がれる今昔物語を、軽妙な田辺語訳で! オールカラーの豪華絢爛な装画とともにおくる決定版。
王朝末期、妻の不義を知った刑部丞が、くやしさ、苦しみを経ていきついたある妙案とは――?(「王朝の不倫」)。死んでしまった最愛の子に会いたくて、父はえんま大王に願いをかける――(「死児に逢いに」)。戦乱の世に咲いた、はかない恋。姫は白菊の精と契ったように身ごもるが……(「白菊の契り」)。今昔物語をはじめ、様々な古典の中から、愛とユーモアと知恵にみちた十八話を選び、田辺語訳した、軽妙で奥が深い物語の花束。岡田嘉夫によるオールカラーの華麗な画と共に愉しめる、贅沢な今昔絵草紙。 -
美しい絵に引き込まれ、読みやすい現代の言葉に酔いしれる――。贅沢な大人の絵草紙。
千年の命を今に伝える「源氏物語」。その原文の香気をたたえ、古典の口吻を伝えつつ、読みやすい現代の言葉で物語のエッセンスを余すところなく汲み取り書き下ろした。また、四季の自然の美しい変化の中に、人間の運命や恋のゆくえのなまなましい葛藤をみごとに表現した絵が、興を添える、画期的な源氏絵草紙。 -
須磨の流人生活から京へ戻り、政界最高の実力者となった光源氏。三十を過ぎてオジンの仲間入りだが、本人は都一の美男と自惚れ屋のまま。相変わらず色恋に熱心で、意中の姫のもとへ通うのだが……。少女から思い通りに育てたはずの紫の姫に翻弄され、生真面目な末摘花には興ざめの対応をされ、思いのズレル散々な日々。「源氏物語」の女人側からみた源氏の恋物語を現代風に描く愉しい古典パロディ。
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朝ごはんを一緒においしく食べられる人と住みたい――。そんな思いが叶って野百合は仕事で知り合った子持ちの律と同居をはじめるが…。10歳の宵太の世話をやき、元気の素の食事を作る暮らしはなかなか素敵で心弾む。が、ふとなしくずしに男の人生に取りこまれていくような不安を感じる。私はなぜここに居るのだろうか。女が美しさを求めて、自分の納得のいく居場所を模索する愛の長編小説。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。