『徳間文庫、今井絵美子、配信予定を除く(文芸・小説)』の電子書籍一覧
1 ~10件目/全10件
-
おかんヶ茶屋で浪人の兵庫助が飲んでいると、芸者の駒乃がやってきた。二人は夫婦の形こそ取っていないものの、ともにかけがえのない存在。駒乃は連れてきた同年配の女の話を聞いてくれと頼み込む。女は駒乃と同じ芸者だったが、七年前、仕事一筋の職人に嫁いでいた。一昨日、かつての馴染客と出会(でくわ)し、芝居見物に誘われたという。そしてその後……女は泣き出しそうな顔で続けた。
-
おますは舞う粉雪を見て思った。ああ、あの男(ひと)が姿を変えて別れを告げに来てくれたんだと。お腹にはもうすぐ生まれる赤児がいる。そんな娘を見守りながら、母親のおことは心の中で言葉をかけた。おます、泣きたければ泣くがいい。叫びたければ叫び、思いの丈を吐き出すんだ。そうすれば、必ずや、その先に明るい光が見えてくる。そうして少しずつ、女ごは逞しくなっていくのだから……。
-
晴れて女絵師のお郁と夫婦になった寿屋栄次郎の様子が思わしくない。町医者によれば、膵炎で食餌療法が必要とのこと。だが、お郁は家事一切がからきし駄目な女。そこで、ひぐらし店の女衆が助っ人を申し出た。折しも、お郁は江戸月見八景を依頼され、せっつく版元に三日で仕上げると啖呵を切る。栄次郎はお郁を、お郁は栄次郎を、周囲の住人は二人を気にかける中、出来上がった絵は……。
-
貧しくても懸命に生きる人々が支え合う姿を、温かな惣菜の風味とともに描く時代小説。お蝠(ふく)が営む「おかんヶ茶屋」の惣菜は天下一品! 常連客の一人、欽哉が幼なじみのおこんと祝言を挙げることになった。おこんは父親を病気で失い、妾奉公に出た母親とは生き別れに。親代わりに育てた兄の翔太は母親に祝言に出てもらうため、居場所を探し出すが、母親との再会は逆に翔太を苦しめる――。ほかに、心に染みる3話を収録。
-
貧しくても懸命に生きる人々が支え合う姿を、温かな惣菜の風味とともに描く時代小説。お蝠(ふく)が営む「おかんヶ茶屋」の惣菜は天下一品! 店に集うのは、ひぐらし店に住まう面々。つらくて悲しいことも、仲間たちの支えと一皿の惣菜があれば乗り越えられる。心とお腹があたたまる、お料理人情物語。これまで謎だった、お蝠の来歴の一片が明かされる。「風の香」「夏花」「巴旦杏」「ふた星」を収録。
-
四十路半ばとは思えぬ嫋やかな美しさを備える女将・お蝠が営む『おかんヶ茶屋』に出てくる惣菜は、ごく普通の家庭料理だが、豊潤で心を和ませるあたたかい味だ。人は癒やしを求めこの茶屋に集まってくる。さて、今日のお客は? 表題作の「縁の糸」ほかに、「霜夜」「冬の月」など3篇。
-
『おりき』シリーズで大人気の著者、新シリーズ! 一番の調味料はみんなの笑顔さ。心と胃袋にしみる温かい時代人情物語。
-
おくにには将来を誓いあった慶太という男がいたが、役者の雪之丞に惚れてしまった。雪之丞を追いかけるため、父・茂七と慶太から金を奪って姿を消した。慶太は衝撃のあまり自殺をしてしまう。それから三年後、衰弱したおくにはひぐらし店に戻ってきた。しかも子供を孕んでいた。茂七は頑なにそんな自分の娘を許すことが出来ずにいた……。
-
新吉原の華やかな表通りに隠れた場所に、ひぐらし店と呼ばれる裏店がありましてねえ。場所が場所でございますから、堅気の仕事をしている者はほんのひと握り。後は大道芸や芝居小屋の中売り。噺家とも呼べないろくでもない奴に、仕事師とくる。おんや、そんなひぐらし店に似つかわしくない、滅法界、品をした女ごがやって来ましたよ…。心に染みる人情物語。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。