『文春新書、春日太一(新書)』の電子書籍一覧
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『暁の脱走』『独立愚連隊』から『この世界の片隅に』まで――。
日本映画はいかに戦争と向き合ってきたか?
元特攻隊の脚本家、学徒兵だったプロデューサー、戦地から生還した映画監督が映画に込めた、自らの戦争への想いとは?
『この世界の片隅に』片渕須直監督との特別対談も収録。
日本の戦争映画を広く知るために最適の一冊。 -
武勇伝に隠された天才ゆえの孤独
破天荒な伝説で語り継がれる天才の素顔は誰よりも繊細でナイーブだった。
貴重な資料で、芸術の神に挑んで散った生涯を炙り出す。
「座頭市」と豪快な勝新伝説で知られる勝新太郎。
本書は映画製作者としての勝とその凄まじい現場を
スタッフの証言を元に再現し、繊細すぎる実像を浮き彫りにする。
純粋さが加速させる狂気のノンフィクション。
【目次】
序
第一章 神が天井から降りてくる――映像作家・勝新太郎
第二章 負けてたまるか 映画スター・勝新太郎の誕生
第三章 勝プロダクションの設立
第四章 オレは座頭市だ――『新・座頭市』
第五章 神が降りてこない……
あとがき -
『鬼龍院花子の生涯』『極道の妻たち』『陽揮楼』『吉原炎上』『三匹の侍』『人斬り』……極彩色のエンターテイナー、映画監督・五社英雄。
五社作品の持つ情念に魅せられた著者は関係者への徹底した取材を重ねるが、その生涯を描き出すのは困難を極めた。稀代の“ホラッチョ”五社の証言は、背中の彫り物ひとつをとっても同じ人物のものとは思えないほどときにブレる。どこまでが真実でどこからが嘘なのか? これは、全身エンターテイナー──「人を喜ばせる」ことに生涯をかけた男の、ハッタリ上等、虚々実々の物語である。
テレビ界出身だった五社英雄は、長らく日本の映画評論界から不当に無視に近い扱いを受けてきた。その言動は常に毀誉褒貶の対象だった。真っ白なジャケットとズボンで敵だらけの現場に乗り込み、水たまりがあればそのジャケットを脱いで女優にその上を歩かせて周囲の度肝を抜き(しかも翌日にはまた新品同様の白ジャケットで現れる)、80年には銃刀法違反で逮捕され、一時は映画界を追放されて、すべてを失った。
しかし、現在の時代劇やアクションは五社の存在なくしては語れない。今では当たり前の、刀がぶつかり合い、肉を斬り骨を断つ効果音。これらを最初に生み出したのも五社だった。テレビの小さな画面でいかにして映画に負けない迫力や殺気を出すか? 悩んだ末に辿りついた発想だった。
自らの人生も「演出」した男はなぜその背中に鬼を掘り込んだのか? 台本にはなかった「なめたらあかんぜよ!」の秘密とは?
虚実ハッタリ入り乱れた生涯に翻弄されながら、春日太一が渾身の取材で「鬼」の静かで哀切な真実に迫る。
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