『森村誠一、101円~400円(文芸・小説、マンガ(漫画))』の電子書籍一覧
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航空業界を舞台にさまざまな人間の思惑が交錯する、本格社会派ミステリー
乗客乗員138名を乗せた全日航機が羽田沖で残骸となって発見された。事故の原因を巡っては機体欠陥説と操縦ミス説とに大きく分れたが、航空省の吉村は、第四エンジンだけにあまりにも多くの異常が生じている点に不審を覚える。そんな中、全日航の専務・大塚が空港ホテル室内で刺殺されるが、部屋はドアロック、ドアチェーン共にかけられた密室の状態だった……。人間のエゴと愛憎を鋭く抉った長篇本格ミステリー。 -
企業悪、青春、登山…作家活動の源流となる傑作長編
「俺たちのおやじを殺し、家庭を破壊した奴らをこのままにしておくものか!」。山頂に立つ二人の若者、美馬と名城は、暮れなずむ北アルプスの山々を見つめ、固く復讐を誓い合った。2年前、世間を騒然とさせたガスタンク爆発事件と毒入り粉乳事件。それぞれの事件で責任者の汚名を被り、謎の死を遂げた父たちの恨みをはらすべく、二人は社員として企業に潜入した。だが、彼らの前に再び陰湿な罠が……。企業悪を抉り、復讐をテーマに描いた、森村誠一の長編傑作。 -
巨大駅で交錯する、ヒューマン長編ミステリー!
さまざまな人生が交錯する巨大駅。歌舞伎町付近の公園で、浮浪者が撲殺された。新宿署の刑事・牛尾刑事が捜査を担当し、3人組の少年たちが少年院へ送られたが、それは連続殺人事件の序曲にすぎなかった――。一年後、新たな事件が起こる。ラブホテルで殺された女は、殺害された浮浪者や、失踪した牛尾刑事自身の息子ともつながりがあり!? -
緻密な密室と鉄壁のアリバイで構築された、社会派推理小説の白眉。作家生活五十周年記念短編を収録して刊行!! 東野圭吾氏推薦!
クリスマスイブの夜、オープンを控えた地上62階の高層ホテルのセレモニー中に、ホテルの総支配人が転落死した。鍵のかかった部屋からの転落死事件の捜査が進むが、最有力の容疑者も殺されてしまい!? -
欲望渦巻くホテルを舞台に贈る、傑作ミステリー!
日々、さまざまな人が行き交う、超高層の東京ロイヤルホテル。そこで働くフロントの山名は、他殺事件を報じた新聞を見て息をのんだ。殺された若い美貌の女性は、数日前に宿泊し、山名をやさしく慰めてくれた中条希世子であった。希世子を殺した人間に復讐するべく調査を始めた山名は、事件にかかわる重大な品を手に入れて―――!? -
巨大ホテルを舞台とした長篇本格ミステリー完結!
常連客であった中条希世子を殺した人間をさぐるべく調査を続けていた山名。彼は、希世子がある企業からの“性の提供者”としてビジネスの駒に使われていた事実を知る。山名はその企業の利権の構図を暴いてゆくが、事件に絡む者たちが次々と殺され、事態はさらに錯綜し!? 巨大ホテルを舞台とした長篇本格ミステリー・完結! -
現代のちょっと変わった職業につく人間たちが偶然手にした一挺の拳銃。異色長編推理
物質文明が進み、人々の嗜好や欲望が多岐にわたっている現代では、昔では考えられなかったようなことが職業として成立している。人探し屋、有線放送のなんでも屋、スーパーの苦情処理係、高層ビルのガラス拭き屋。人生の裏面を垣間みた彼等が偶然手に入れた一挺の拳銃。ある者には幸福の女神となり、ある者には地獄の使者となる“コルト45”は誰を狙おうとしているのか!? 社会の表面には出ない変わった職業を通して、人生の断面を描く異色長編推理。 -
江戸城中・松の廊下の刃傷事件の背後には、冷酷無比な罠が張りめぐらされていた! 浅野家、吉良家、上杉家、そして将軍綱吉の側用人・柳沢吉保に、赤穂藩家老・大石内蔵助。権謀術数渦巻くパワーゲームを迫力豊かに描き、独自の歴史観で組み立てなおす実像忠臣蔵ロマン。
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由紀子の兄・川岸保とその妻・亮子がある渓谷で死んだ。兄夫婦の不審な事故死に困惑が止まらない由紀子は警察に何度も再調査を掛け合った。警察の調査の結果、幼馴染で人気俳優の香西賢が事件にかかわっているとか……。この事件の真相はいったい!?
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写真週刊誌ザ・スカイエースの編集者・穂積裕希子は半年前までは、仕事にも愛にも恵まれ幸せに暮らしていた。恋人の永倉正也はプロの戦場カメラマン。ある日、裕希子のもとに電話がかかってきた。「永倉正也はあんたの父の死に関係している」と……。裕希子の父は6歳の時に事故で死んでいた。あれは事故じゃない!?父の死の真相はいったい!?
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ある日由美子は自分の娘である奈保を捨てようと都内を歩き回っていた。身勝手な夫に捨てられ娘と残された由美子は新しい恋を始めるため、娘の奈保が邪魔になったのだ。由美子が自分の手を握ったままついてくる奈保をどうしても捨てることができずにいると、電車の中で若い女が赤ちゃんを由美子に突き付けて降りて行ったのだった……!!
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望まない逆玉の輿結婚で過去の恋に未練が残る男・林幹彦。彼が訪れたのはかつて恋人と心中しようとした湖だった。そこで彼は死んだと思っていたかつての恋人・紀美子と再会を果たした。幹彦は紀美子に何を語るのか……。衝撃の結末をお見逃しなく!!
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置鮎衣子は先輩の高沢吾一と愛し合っていた。吾一はホテルオーナーの息子に生まれながら、自らは別の道をしミステリー作家を目指し様々な体験を積んでいた。そんな彼が殺人事件にかかわっているかもしれないという連絡が……。愛し合う二人の運命と事件の真相はいかに!?
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祟られた電話番号なのか!? 深夜、ある使われていない番号に電話すると、全員で話せることを知った五人の若者は「混線クラブ」を結成、声だけの集いを続けてきた。しかし、一人また一人とメンバーが消え、やがて、死体が発見された……!
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「出勤の必要はなし、街に出て若者の嗜好を探れ」──時間も金も自由になる不思議な社命を諸橋直之は愉しんだ。だが、やがて疎外感が彼を襲う……。一方、老婆殺害事件が発生! 犯人の一人らしき青年・克司が死体となって発見された。捜査陣からマークされたのは、克司とつるんでいた諸橋だった! 現代社会にひそむ陥穽。すべてを知っているのは猫だけか?
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自分の偽者が出現!?──小説家・北村直樹を騙(かた)る男が、女性をたぶらかし、詐欺行為を繰り返しているという。困惑の果てに、北村は偽者と思(おぼ)しき脇野弘を訪問。ところが、直後に脇野が殺され、北村に嫌疑がかかった! 三年前、イタリア・ツアー参加者を襲った悲劇とは? 殺人現場から消えた署名本の謎は? 牛尾、棟居(むねすえ)両刑事が活躍する特別長編!
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対人関係には、おのずと暗黙のルールが成立し、それを無視する者には制裁が加えられる。異動してきたばかりの厚生課で勝手な振舞いを繰り返す井野係長の場合は……?(「黙契」)迷いこんだ空地から何気なく眺めたアパートで、OLが殺されていた! 動機に潜む複雑な心理劇とは?(「影の方位」)社会の病理をえぐりだし、人生を凝縮した、傑作推理小説!
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松本方面行の終列車、急行「アルプス号」は行きずりの四人の男女を乗せ、新宿駅を出発した。浮気旅行の相手延子にふられた赤坂は、乗り合わせた謎の美人美那子と一夜の情事を。ところが、延子と美那子が相次いで殺され、捜査の手が赤坂に。一方、暴力団黒幕の暗殺に失敗した北浦は、隣に座った女性弘子とともに上高地に逃亡した。二組の男女を結ぶ意外な接点とは?
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デートクラブの手違いから、道浦良一はコールガール・明日(ぬくい)めぐみと知り合った。単身赴任者・道浦とめぐみは、その日から情の通った逢瀬を重ねる。ところが、めぐみは常連客・奥光利夫の絞殺体を発見、警察に通報したまま消息を絶った! ヤミ献金でマークされていた奥光は誰に殺されたのか? やがて、めぐみも死体となって見つかった! 牛尾刑事が迫る真相とは?(『猫型の宇宙』改題)
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東京・中野のアパートで七条由香(しちじょうゆか)の絞殺死体が見つかった! この残忍な事件の解決は早そうに思われた。第一発見者・北前真司(きたまえしんじ)の靴に由香の体液が付着しており、逮捕されたからだ。だが、北前犯人説に疑問を抱く棟居(むねすえ)刑事は、由香の部屋の天井にある覗(のぞ)き穴を発見、意外な目撃者の存在に気づく……。最大のヤマは衆人環視の殺人事件! 森村推理の傑作長編。
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甘い情事の直後、不倫相手の昌子が殺された。重要容疑者にされた笹村は、家庭も職も失う。一枚の写真から独自に犯人を追う笹村を、新聞記者・清原が訪れた。自分も心理的理由でこの事件を追っているという。しかし、清原も死体となって発見された! 清原の義妹・悠子と出会った笹村は、重大な事実をつかむが。二転三転する真犯人像。人間関係の背後を抉(えぐ)る、傑作推理。
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清純派女優・八木橋紀子との密会を終え、自宅に戻った東都大学助教授・宮本洋一郎は異常を感じた。いつも彼を迎える一人息子・操(みさお)がいない。そして暗い室内に、妻・邦子の死体が……! 誘拐殺人か? 警察に通報せず、犯人の連絡を待つ宮本と紀子の前で、電話のベルが鳴った! 最も残酷で卑劣な犯罪・誘拐。犯人追跡を息づまる筆致で描く、サスペンス・ミステリーの傑作。
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事件の発端は西麻布だった! 銀座のバー「やしろ」のママが、自宅マンションで絞殺されていたのだ。情痴怨恨(えんこん)の殺人と思われるが、決定的証拠がない。捜査が難航するなか、今度は多摩川でアベックが襲撃され、女性がレイプされる事件が起きた! 不思議なことに、被害者の手には「やしろ」のマッチが……。 恐るべき犯罪集団とは!? 都会の喧噪(けんそう)にひそむ冷徹な殺意。
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丹沢山中、“首欠け地蔵”の近くで傘木小夜子が、さらに小夜子の部屋で従妹の浅科みゆきが、絞殺死体となって発見された!――丹沢に駐車中の怪しい車から、北村直樹著『死都物語』が盗まれたことと事件に関連が? やがて、小夜子の部屋を覗いていた謎の男が出現、事件解決かに思えたが……。二人の女性の都会の夢を砕いた真犯人を暴く、異色長編推理。
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実兄・木部信夫が、時価数十億円の不動産をすべて処分して失踪!? 犯罪の匂いを感じる妹の谷せつだが、証拠が得られない。そのころ、財産を狙う木部の一人娘・麻里や区議会議員らが不審な動きを見せていた。──タクシー強盗殺人事件と木部蒸発の関連とは? 暴走族による死傷事件の行方は? さまざまな事件が都会の暗部で交錯する、長編力作登場!
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「あなたは生きていたのか」記憶喪失の女に過去からの魔手が! 社会派ミステリーの傑作。
深夜、コンビニを襲った二人組の強盗にアルバイト店員が殺された。被害者の恋人は独自に犯人を追う。同じ夜、銀行マンの南雲は、轢き逃げにあった記憶喪失の若い女性を助けた。彼女の記憶の回復を待つ南雲は、2年前に失踪した妹の部屋を提供する。だが、働きに出た彼女に過去からの魔の手が伸びる。人間が過去に負った債務を描く、社会派ミステリー意欲作。 -
「私に似た男が凶悪犯!」――平凡なサラリーマン・万波(まんなみ)は、暴力団組長を狙撃した犯人と瓜二つだったため、抗争に巻き込まれた。誤って報復の標的にされる万波。自衛のための孤独な戦いが始まった。一方、捜査員の刑事も私的怨念に燃えて真犯人を追う。天のいたずらで闇の世界に踏み込んだ男の恐怖を描く力作!
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ベトナムで戦う楯岡、ヒマラヤを目指す逢坂。若者の生と青春を問いかける、大河ロマン第三部!
第2次世界大戦終結から10余年。アメリカの介入で再び泥沼化したベトナムで、楯岡正巳はひきつづき南北統一のため「北」の一員として武力闘争の指揮をとることを決意し「南」へ潜入する。一方、雲ノ平開発に区切りをつけ「ヒマラヤ行き」に情熱を傾けていた逢坂慎吉は不参加を余儀なくされた計画の失敗で、さらに自らのヒマラヤ行きへの思いを募らせる。そしてそのことが妻・美穂との間に横たわる青春の幻影を膨ませていくことに――。 -
山を愛する二人の男の30余年を描く、青春の本質を問いかける大河ロマン!
昭和18年秋。逢坂慎吉と楯岡正巳は「最後の山行」を敢行した。戦局は苛烈を極め、12月入営を控えた寸暇を惜しんでの登山であった。北アルプスを縦走して山を下りた二人の胸中には、途中立寄った山荘の娘・日暮美穂の「卑怯をしても帰ってきてほしい」という言葉が、重く響いていた――。希望に燃え、山を愛した二人の若者の、戦争に翻弄される鮮烈な運命は!? -
平和への祈りをこめて書きあげた壮大な大河ロマン完結!
宿願のヒマラヤ未踏峰征服に挑んだ逢坂慎吉は、遭難した別の登山隊の救助に向ったまま、吹き荒れる風雪の中で消息を絶った。その5年後、総力をあげたアメリカの軍事介入にもかかわらず、遂にベトナム戦争は「北」側の全面勝利で終結した。異郷で「解放」のため戦ってきた楯岡正巳は、生き残った隊員と共に美穂の待つ日本への生還を果たす。学徒動員で出征して以来、実に32年ぶりの祖国であった。戦争に翻弄されながらも懸命に運命に立ち向う痛切な青春のドラマが完結! -
財閥が二人の男の運命を引き裂く……。青春を鮮やかに描く、大河ロマン第二部!
戦争は、二人の若者の運命を大きく変えた――。ベトナムで敗戦を知った楯岡正巳は、独立戦争を闘うベトミン軍に部下と共に加わる。特命暗殺部隊を率い、時折望郷の思いに胸を痛めながら、明日なき戦いに明け暮れていた。一方、山中に潜み敗戦を迎えた逢坂慎吉は、日暮山荘の娘・美穂と結婚し、北アルプスの秘境・雲ノ平開発に乗り出すが、やがて取り憑かれたようにヒマラヤ行きに情熱を傾け始め……!? -
郊外で若い女教師の死体が発見された。彼女に対し、常に反抗的な態度をとっていた生徒が捜査線上に浮かんだが
「また宿題をやってこなかったのね!」若い女教師中原みどりは、クラスの中でいつも一人だけ反抗的なその少年の頬を激しく打った。だが少年はたじろぐどころか、逆に燃えるようなまなざしで彼女を見返した。数日後、郊外の桑畑でみどりの死体が発見された。捜査線上に例の少年が浮かび、彼の部屋から血のついた小刀が発見された。さらに、ミドリ色の昆虫に限って切りきざむ少年の奇癖が明るみに出たのである……。犯罪者の深層心理を鋭く抉る異色の短編集。表題作ほか四編を収録。 -
徹底して機械的に部下を管理する猛烈課長が殺された! 犯人は本当に被害者が一夜を過した女の夫なのか?
人間は機械の歯車と見なされ、ただの働きバチにすぎない「科学的管理法」。社員の不満は充満し、爆発寸前だった。その矢先、部下の反発を買っていた猛烈課長が殺された! 犯人は、被害者が事件当夜いっしょに過した女の夫で、血まみれの登山ナイフを握り茫然自失のところを緊急逮捕。だが、現場の状況が、刑事に不審を抱かせた。そして、綿密な捜査により浮かび上がった意外な事実とは……。表題作のほか、公害殺人事件/殺意の架橋/虫の息/電話魔/虚無の標的を収録した短編集。 -
中国人女性の死を契機に明らかになった731部隊の怖るべき全貌とは? 作家の良心をかけて挑んだ国際長編推理!
棟居刑事の捜査によって、中国人女性・楊(ヨウ)の悲哀に満ちた生涯が浮かびあがった。戦時中、日本軍に捕らえられた楊は、第七三一部隊のマルタ(人体実験材料)にされた。獄中で生んだ我が子との生き別れ。生体解剖された実の弟。闇から闇に葬られた婚約者の死。まだ見ぬ我が子を求め来日した楊の死を契機に現代史に埋もれた空白の舞台「石井細菌戦部隊」の怖るべき全貌が明らかになった! 戦慄すべき戦争犯罪と現代との接点に展開される国際的規模の長編推理。 -
中国人女性の突然の死。731部隊をめぐる謎の連続殺人事件に、棟居刑事が日本人の贖罪をかけて捜査に挑む!
中国人女性通訳楊君里(ヨウ・クンリ)は、深夜タクシーの中で突然苦しみだし、死亡した。捜査を進める棟居刑事は、遺品を手懸りに、戦時中満州に、第七三一部隊という細菌兵器研究部隊が存在したことをつきとめるが……。日本軍の暗部を担う秘密部隊をめぐる謎の連続殺人事件。中国人女性が辿った数奇な運命。日本人のすべてが背負った戦争の債務を返すべく刑事の執拗な捜査は続く。「人間の証明」から構想6年。あの棟居刑事が日本人の贖罪をかけて、捜査に挑んだ! 国際長編推理。 -
終電車、スナップ写真など日常の断片を通じて、犯罪が形作る現代社会の人間模様を描く
新入社員の何気ない言葉に不安を募らせ自ら破滅の道をたどる男の心理を克明に追う「藪の狼」、人生の縮図“終電車”を舞台に複雑に揺れ動く男女の内面を鮮やかに描き出す「殺意」「新たな絆」、偶然スナップに写っていた女のわずかな表情の陰りから事件の真相が明らかになって行く過程を描いて知的興奮を誘う「写真」など、犯罪が形作る現代社会の断面の人間模様を描破する知略と愛情に満ちた九つの傑作を収録する、オリジナル短編集。 -
単身赴任による欠落をコールガールで埋めようとした男。だが、彼女が死体となって発見されると……
まるで迷い込んだ蝶のように目の前に現れた明日めぐみに道浦良一は急速に傾斜していく。単身赴任による二重生活を続けるうち家族との絆を完全に失ってしまっていた道浦には、少女の面影を残したそのコールガールと過ごす時間が、心に鬱積したしこりを癒してくれるように思われたのである。――ところが、めぐみはホテルの一室で常連客の死に遭遇し、警察に通報したまま消息を絶ってしまった。やがて彼女も死体となって発見される……。森村ミステリーワールド。(「猫型の宇宙」改題) -
大企業オーナーの娘二人を乗せ北アルプスで遭難した小型機。救援隊の一員として参加する各々の婚約者だが
巨大な紀尾井企業集団に君臨する帝王・椎名禎介は、全身を癌に犯されていた。その娘、城久子と真知子を乗せた小型飛行機が北アルプスで遭難した。婚約者の佐多と島岡は、独自の救援隊を組み北アルプスへ向かうが悪天候のため、救援隊は“幻の谷”に閉じ込められた。そして恐怖の連続殺人が! 極限状態における人間の恐怖と愛憎を描いたサスペンス・ミステリー。 -
少年時代、無慈悲に人を殺した二人の男が三十数年ぶりに出会ったとき、新たな殺人の衝動が……
少年時代、虫でも殺すように幼女を川に突き落とし、溺死させた波多野と的場。共に社会人となった二人の共犯者が三十数年後、偶然街で出合った。互いに近況を語り合ううちに、的場がとてつもないことを告白した。時折、無性に人を殺したくなるというのだ。波多野は、家族も本人も死を望んでいる末期癌患者を教えてやった。的場は自殺に偽装し、その患者を殺した。やがて波多野は、限度を超えて家庭内暴力を振るう息子正介を的場の標的に供したのだが……。異色の社会派長編推理。 -
一人暮らしの老女が殺された現場と、犯人らしき若者の死体が発見された現場に共通する遺留品は猫の毛だった
会社へ出勤する代りに、好きな時間に街に出て、若者の嗜好を探る自由勤務。給料は保証され、遊ぶ金まで支給されるこの恵まれた条件に、諸橋は二つ返事で飛びついた。だが半年もすると、会社だけでなく社会からも取り残されたような疎外感に、彼の心は蝕まれていく。一方、一人暮らしの老女が複数の犯人に惨殺される事件が発生。やがて犯人の一人とおぼしき若者の死体が山中から発見された。この二つの事件に共通する遺留品は、一匹の猫の毛だった! 歪んだ現代を描く本格長編推理。 -
一流会社に就職が内定した隅野弘之は、出世の妨げになることを恐れ、遊び半分のガールフレンドと別れる決心をする。別れ話がこじれないよう一計を案じるが――。欲と保身のための計画が、連続殺人事件の発端に! 新宿署・牛尾刑事の忍耐強い追跡がはじまる。大都会にうごめく人々の錯綜する人生を描く、ヒューマン・ミステリーの力作。
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創造の深淵を覗く、傑作短編集
80歳に近い高齢で、死を待つだけになった老婆・横尾こう。こうには先に死んでしまった息子と娘の、嫁と夫に財産を残したくないという憎悪があった。こうの死の床に立ったのは、あろうことか死へのお迎えでなく、家に忍び込んだ泥棒だった。泥棒に再び怨念の火をつけられたこうは、復讐のために死の床から蘇える……。表題作をはじめ、不思議な出来事が奇妙な世界へと誘う「異次元の夜」、いつもついてない男を描いた「無責任な恐怖」を収録した傑作集。
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