『文春e-Books、吉村萬壱(文芸・小説、マンガ(漫画))』の電子書籍一覧
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彼方は遠く、記憶になかったことばかり思われる
仰げば彼方は鏡のようにある。記憶になかったことばかり思われる。――「ラサンドーハ手稿」
蜃気楼のように現れる塔。ざぶんざぶんと波の音。へそから出てくるうなぎたち。母がクリーニング店に預けたもの。画家が描く瓜二つの妹たち。ある日、人類に備わった特殊能力……
九人の実力派作家が紡ぐ幻想アンソロジー。
【目次】
ラサンドーハ手稿 高原英理
串 マーサ・ナカムラ
うなぎ 大木芙沙子
マルギット・Kの鏡像 石沢麻依
茶会 沼田真佑
いぬ 坂崎かおる
開花 大濱普美子
ニトロシンドローム 吉村萬壱
天の岩戸ごっこ 谷崎由依 -
怖いものほど見たくなる、駄目なものほど癖になる。
日常の輪郭がゆがんでとろける、奇「快」な物語たち!
折口山町に暮らすのは、どうしようもない人達ばかり。
・セックスの回数を記録する愛人
・徘徊癖のある妻を介護する老人
・アパートのドアが開きっぱなしの裸男
・朝どうしても起きられなくなってしまった女
・困った人の面倒を見たがる聖職者
町はずれの植物園に、彼らは、吸い寄せられるようにやってくる。
芥川賞作家が織りなす、平凡なようで非凡な六篇の物語。
●担当編集者より
住みたいかと聞かれたら答えに窮する、しかし覗き見したいかと言われたら確実に「YES」なのが、折口山町だと思います。
登場人物たちの特徴を挙げてみるだけで、もうこの町の不思議な空気が漂ってきた気がします。
ちなみに、なんとも魅力的なタイトルは、ポール・ヴァレリーの『テスト氏』の一節から。 -
芥川賞作家が漫画家になった!
27年間続けた教員を辞めた。
これで小説を書く時間はたっぷりできたはずなのに、
惰眠を貪るばかりで、執筆は一向に進まない。
書けない日常から、思考はいつしか逃避をはじめ、
気づけば異界の入口へと招かれていた。
うさぎのうーちゃん、巨女、仕事ぶりを見張る謎の男。
締切と逃走。労働と国家。
作家の日常と足取りをたどるうち、
深遠なる世界に足を踏み入れる、つげ義春的漫画作品。 -
「日本社会の現状に対する鋭い洞察と、異議申し立て」(佐藤優氏)「近年の日本文学におけるもっとも高次な、また豊饒な果実の1つ」(若松英輔氏)と絶賛された傑作「ボラード病」で新境地を切り拓いた吉村萬壱氏。あれから一年、吉村氏の2005年以降の10の短篇・中篇を一挙収録した作品集。シュールな近未来ものあり、不条理な家族小説あり、不気味で、不穏で、グロテスク、吹き荒れる嵐のように暴走する想像力が、読者を真実の深淵へといざなう。鬼才の筆が炸裂する、圧倒的作品集。
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