『文芸・小説、歴史、学問』の電子書籍一覧
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【本書の魅力①20万部突破のベストセラー『13歳からの地政学』待望のまんが化!】
高校生・中学生の兄妹と年齢不詳の男「カイゾク」との会話を通して「地政学」がわかりやすく楽しく学べる本『13歳からの地政学』をさらにパワーアップさせてまんが化。
【本書の魅力②いま世界で起っていることの「なぜ?」がわかる!】
約2年たっても続くロシアとウクライナの戦争、南シナ海をほしがる中国の狙い、宇宙をめぐるアメリカと中国の対立……、いま世界で起きていること、その裏側・本質が理解できるようになります。
【本書の魅力③大人も子どもも一緒になって学べる!】
「日本は大国なのか」「なぜ多民族の国が豊かになりにくいのか」「国際法に意味はあるのか」「日本が核爆弾を持つ日は来るのか」……なんとなくでわかっていたつもりになっていた大人もこれから0から知っていく子どもも一緒に楽しんで学べる本になっています。 -
〈密航〉は危険な言葉、残忍な言葉だ。だからこれほど丁寧に、大事に、すみずみまで心を砕いて本にする人たちがいる。書き残してくれて、保存してくれて、調べてくれて本当にありがとう。100年を超えるこのリレーのアンカーは、読む私たちだ。心からお薦めする。
――斎藤真理子さん(翻訳者)
本書を通して、「日本人である」ということの複雑さ、曖昧さ、寄る辺のなさを、多くの「日本人」の読者に知ってほしいと切に願います。
――ドミニク・チェンさん(早稲田大学文学学術院教授)
【本書の内容】
1946年夏。朝鮮から日本へ、
男は「密航」で海を渡った。
日本人から朝鮮人へ、
女は裕福な家を捨てて男と結婚した。
貧しい二人はやがて洗濯屋をはじめる。
朝鮮と日本の間の海を合法的に渡ることがほぼ不可能だった時代。それでも生きていくために船に乗った人々の移動は「密航」と呼ばれた。
1946年夏。一人の男が日本へ「密航」した。彼が生きた植民地期の朝鮮と日本、戦後の東京でつくった家族一人ひとりの人生をたどる。手がかりにしたのは、「その後」を知る子どもたちへのインタビューと、わずかに残された文書群。
「きさまなんかにおれの気持がわかるもんか」
「あなただってわたしの気持はわかりません。わたしは祖国をすてて、あなたをえらんだ女です。朝鮮人の妻として誇りをもって生きたいのです」
植民地、警察、戦争、占領、移動、国籍、戸籍、収容、病、貧困、労働、福祉、ジェンダー、あるいは、誰かが「書くこと」と「書けること」について。
この複雑な、だが決して例外的ではなかった五人の家族が、この国で生きてきた。
蔚山(ウルサン)、釜山、山口、東京――
ゆかりの土地を歩きながら、100年を超える歴史を丹念に描き出していく。ウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』初の書籍化企画。
【洗濯屋の家族】
[父]尹紫遠 ユン ジャウォン
1911‐64年。朝鮮・蔚山生まれ。植民地期に12歳で渡日し、戦後に「密航」で再渡日する。洗濯屋などの仕事をしながら、作家としての活動も続けた。1946-64年に日記を書いた。
[母]大津登志子 おおつ としこ
1924‐2014年。東京・千駄ヶ谷の裕福な家庭に生まれる。「満洲」で敗戦を迎えたのちに「引揚げ」を経験。その後、12歳年上の尹紫遠と結婚したことで「朝鮮人」となった。
[長男]泰玄 テヒョン/たいげん
1949年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校、上智大学を経て、イギリス系の金融機関に勤めた。
[長女]逸己 いつこ/イルギ
1951年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校を経て、20歳で長男を出産。産業ロボットの工場(こうば)で長く働いた。
[次男]泰眞 テジン/たいしん
1959‐2014年。東京生まれ。兄と同じく、上智大学卒業後に金融業界に就職。幼い頃から体が弱く、50代で亡くなった。 -
中世の大ベストセラー『痴愚神礼讃』の名を知る人は多いだろう。ヨーロッパ文化への貢献者に与えられる栄えある賞に今もその名を残す、西洋知性の粋、デジデリウス・エラスムス。宗教改革をはじめ、世俗権力と教会の対立が顕在化し、争いが絶えなかった狂乱の時代を生きた彼は、つねに学問に打ち込み、「何者にもその道を譲らない」という自らの信条が揺るぐことはなかった。派閥に属さない知性的な態度や人間味あふれる魅力的な人柄、「世界市民」としての生き方を、西欧文化を知悉する著者が憧憬をこめて描き出す傑作評伝。 【目次】まえがき/第1章 我、何者にも譲らず/第2章 不信の時代/第3章 変革への底流/第4章 古代へのめざめ/第5章 ふたつの友情/第6章 イタリアへの旅/第7章 ヴェネツィアの印刷業者/第8章 ゆっくり急げ/第9章 『痴愚神礼讃』/第10章 宗教改革の嵐/第11章 嵐のなかの生涯/第12章 自由意志論争/第13章 栄光ある孤立/はしがき
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【書籍説明】
天然理心流四代目宗家近藤勇は、名刀を手に入れようと必死で探した。
その勇に「虎徹を売りたい」という男が現れた。
売値は破格に安いが、「絶対にだれにも負けない」ことなど、とんでもない条件がついていた。
勇は条件を呑んで虎徹を購入したが、その直後から次から次へと真剣勝負を求められたり、刺客に狙われたりするようになった。
勇は幕府の浪士組徴募に応じて上洛する決意をした。
将軍を警護し、攘夷の先駆けとなるという重大な役目を担って上洛する。
勇は敵を倒して上洛し、「新選組」を結成して王城の治安維持に努めた。
だが、新選組局長となっても、命を狙われる。
勇の盟友土方歳三が、その原因を探り出した。
勇の持つ「虎徹」には、二百年前の剣客の怨念が宿っているらしい。
勇は剣客の怨念を断ち切り、虎徹を世の中に役立てようと決意したが……。 -
貴族の文化が花開いた平安の世。宮廷では女性たちが、恋に仕事に学問に、大忙しの日々を送っていた。帝に激しく愛された傾国の美女・藤原薬子、華やかな宮中で軽やかに生きた清少納言、天皇の愛妻となるも悲劇の最期を遂げた藤原定子、千年の時代を超えて読みつがれる『源氏物語』の作者・紫式部、天下一の母と称えられた藤原彰子、平安末期に活躍した歌人・建礼門院右京大夫。きらびやかな時代に、ひときわ輝きをはなった、6人の才女たちの物語。
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トマス入門の古典
「カトリック哲学の第一義的にして基本的な部分が、実は生の賛美、存在の賛美、世界の創造主としての神の賛美であるということを理解しない人は、誰も最初からトマス哲学、言いかえれば、カトリック哲学を理解することはできない」。文学者一流の機知とともに描かれるトマス・アクィナスの肖像。聖人の歩みをたどりながら、哲学は神学に、神学は聖性に依存することをチェスタトンは説く。鋭敏な感覚を通して築き上げられたトマスの理論体系。それは、実際的なものと不可分であるがゆえに、われわれの精神に今も近しい。専門家から無条件の賞賛を勝ち得たトマス入門の古典。 -
【書籍説明】
織田信長は生まれながらの天才的革命家だった。
独特の発想と美意識を持ち、徹底した合理主義者だった。
それ故に、実の父母にも家臣達にも理解されず、絶望的な孤独に苛まれていた。
母土田御前は弟の信行を偏愛し、信長を廃嫡して信行に跡目を相続させたいと願った。
父織田信秀が病死すると、信長は織田弾正忠家を継ぎ、駿河の太守今川義元の尾張侵攻を防ぎつつ、尾張国内で勢力拡大に努めた。
信長の最大の理解者は、美濃国主斎藤道三とその娘帰蝶(濃姫)だった。
帰蝶は道三の智謀の才を受け継ぎ、信長の正室になると軍師を務めた。
信長は道三や濃姫の助けを得て、主筋である守護代織田大和守家を滅ぼし、尾張国都清州城を獲得した。
さらに織田伊勢守家も下し、尾張国内を統一・平定しようとした。
だが、斎藤道三は嫡男斎藤義龍に謀反を起こされ、討死した。
信長が最大の味方道三を失うと、同母弟信行は庶兄織田信広と手を組み、美濃の斎藤義龍と示し合わせて謀反の兵を挙げた。
信行には宿老林秀貞・通具兄弟や柴田勝家が味方した。
謀反軍は二千近く、信長軍は一千未満。
信長と濃姫は知恵を尽くして謀反軍と戦うが……。
【目次】
悪餓鬼大将
尾張の猛虎
虎の息子と蝮の娘
抹香くわっ
織田弾正忠
清州城奪取
人身御供
身代わり
山の神
蝮の死
四面楚歌
謀反勃発
女軍師
謀殺
尾張統一 -
「酒は百薬の長、されど万病の元」ともいうように、古来より洋の東西を問わず、酒と薬の関係には切っても切れないものがあり、互いに発展を遂げてきた。
古代エジプトでビールは生水より清潔な栄養ドリンクだったし、科学の原型ともいうべき錬金術師たちは万能薬「命の水(オードヴィー)」を求めて様々な蒸留酒を生み出した。その技術を受け継いだ化学者たちによるアルコールの研究は、医学、微生物学、生化学など多くの分野での発見につながり、人々の健康に貢献している。ほかにも、熱帯の人々を苦しめるマラリアの治療薬とジン・トニックの関係、禁酒法下のアメリカにおける酒と薬の関係等、その歴史を繙くと見えてくるのは、まさに酒が薬であり、薬が酒であったという事実なのである。
「薬としての酒」という視点から、アルコールと医術が織りなす人類史の変遷を広範な資料と調査に基づいて読み解いていく、新鮮かつ刺激的な一冊。エピソードに合わせて72のカクテル・レシピも紹介、お気に入りの一杯を片手に、めくるめくような物語に酔いしれてみてはいかがしょう? -
1942年6月のミッドウェー海戦は、日本がアメリカに大敗を喫し、太平洋戦争の転換点となった海戦である。この海戦の取材は著者の予想を越えて、約7年に及ぶ壮大なプロジェクトとなった。日米双方の戦死者を調査し、戦闘経過を史料から跡付け、敗戦原因の定説であった「運命の5分間」に異を唱えることとなったのだ。本書は、ときにミッドウェー島へ赴き、日本側3056名、アメリカ側362名の戦死者の生年、所属階級、家族構成などをあらゆる手をつくして突き止め、手紙やインタビュー等を通じて戦死者とその家族の声を拾い上げた圧巻の記録である。「彼らかく生き、かく戦えり」。全名簿と統計を付した第一級の資料。
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かつては人間社会の「当たり前」は当たり前じゃなかった。文明誕生の瞬間を追って1万年前へ! 世界的ベストセラー『サピエンス全史』のハラリが書いた「小学生からの人類史」第2弾!
【おとなもびっくり! 小学生からの人類史】
古代王国/文字の発明/最初のネコ・イヌ
世界の成り立ちがわかる1万年の大冒険!!
「人類ははじめから、裕福な人と貧しい人、主人と召し使いに、わかれていたのだろうか?
これが世界の自然な姿だという人たちもいる。世界じゅうどこを見ても、強い者が支配し、弱い者は従わなければならない。昔の世界が舞台になっている映画やビデオゲームにだって、大きいお城に住んで広大な王国を支配し、何百万人もの人たちに命令を下している王や女王がたくさん出てくる。
でも、ほんとうのことを言うと、はじめから王や王国があったわけではない。(中略)今から1万年前に、とっても不思議なことが起きて、あらゆるものをすっかり変えてしまった。何百万人もの人々からだんだんに力を奪い、ほんのひとにぎりの野心をもった人たちだけが、ほかのみんなを支配できるようになる、何かが起きた。」
(本書「はじめに」より)
本書のポイント:
◎すべての漢字にふりがなつき。小学校中学年からの読者におすすめ!
◎重要なポイントは太文字・マーカーでしっかり強調!
◎第一線で活躍するイラストレーターによる美しいカラーイラスト!
◎内容の理解を助ける「年表」「地図」も掲載!
◎身近な具体例やユーモアあふれる表現が満載でわかりやすい!
【目次】
時間のながれ
献辞
はじめに そんなの不公平だ
第1章 すべてを支配する
第2章 しまった、こんなはずじゃなかったのに
第3章 おとながこわがるもの
第4章 死んだ人々の夢
感謝のことば
この本について
歴史の世界地図 -
南北戦争の兵役記録には2名の日本生まれの兵士の名がある──サイモン・ダン、ジョン・ウィリアムズ。英語名の彼らは誰なのか? なぜアメリカにいたのか? その人物像は? 人の移動が厳しく制限されていた日本を離れ、アメリカに生きた/生きねばならなかった彼らの消息を、日米両国の資料から丹念に探査する。漂流民、密航者、あるいは幕府使節の脱落者……海を渡った日本人移民の歴史と19世紀中頃のアメリカ社会史が、アメリカ戦史上最大の死者を記録した南北戦争で交差する。 【目次】序章 日系アメリカ人二世テリー・シマとの出会い──はじめに/1 南北戦争に従軍した日本人がいた/2 アジア・太平洋系移民と日本人移民/3 南北戦争に従軍した日本人──これまでの研究と人物像/第1章 南北戦争とマイノリティ──アジア・太平洋系移民/1 南北戦争前の移民動向/2 一八六三年連邦徴兵法/3 アジア・太平洋からの移民兵士/4 中国人兵士の記録/5 中国人兵士の表象/6 マイノリティとしての立場/第2章 日本生まれの二人に近づく──アメリカでの記録から/1 サイモン・ダン/2 ジョン・ウィリアムズ/3 報奨金とブローカー/4 さらなる探索/第3章 漂流者・密航者たち/1 漂流者たち/2 漂流者ジョセフ・ヒコ/3 漂流者の実像/4 密航者たち/第4章 幕末の日本人の移動──使節団と密航者との接点/1 幕末の使節団/2 咸臨丸の概要/3 乗組員と不明者/4 乗組員の記録──センサスと死亡統計/5 万延元年の遣米使節団/6 竹内使節団と池田使節団/7 留学生/終章 旅の終わりに/あとがき
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インドに関する本を一冊読むなら、この本を読んでほしい。
――ギーター・アーナンド(ピューリッツァー賞作家)
2013年夏、ムンバイでマイクロファイナンスを扱うNPOを運営する著者は、融資を求めてやってくるある人々の存在に気づく。市街地の端にあるデオナールごみ集積場でお金になるごみを集め、それを売ることでその日暮らしをするくず拾いたちだ。
絶えず欲望を追いかけてモノで心を満たそうとする現代生活の産物でもあるそのごみ山は、20階建てのビルほどの高さになる。腐った食べ物、古い端切れ、割れたガラス、ねじ曲がった金属、ときには赤子の死体、花嫁の遺骸、医療廃棄物など、あらゆる夢の残骸がそこに行きつく。誰の目にも見えるところにありながら、誰の目にも見えていない広大なごみの町。著者と住民との8年以上にわたる長いつきあいが始まる。
ごみ山が放つ有害な後光(自然発生する火災、都市の上空を覆う有毒ガス等)が目に見えるかたちをとり、無視できなくなるにつれて、市当局による管理の動きも露骨になっていく。その影響を受けるのは当然、そこで生きる人々だ(そもそもこの地区の起源は19世紀末、植民地時代の感染症対策にある)。これまで以上に足場が脆くなるなかで、ある四家族の生活を著者は追い続けた。とりわけ注目したのが、10代の少女ファルザーナー・アリ・シェイクだ。彼女はごみ山で生まれ、そこで愛を知り、子をもうける。悲劇的な事故にまきこまれながらも。
彼女らの目を通して、最も荒涼とし腐臭に満ちた場所であっても、美や希望、愛が花開くことを私たちは知ることになる。同時に、グローバル資本主義が最も脆弱な立場にいる人々にどのような影響を与えるのかも知るだろう。
〈いまや彼らは、目に見える世界に戻るために闘っていた。その姿を見せるために闘っていた。姿を見せる相手とは、すぐそばにいた彼らを避けてきた人々、くず拾いをひき殺す事故に責任を負うべき人々である〉
著者は記す。この地で生まれる物語がまるで非現実的な気がしたとしても、その大半は現実である。そしてそれはごみ山で暮らす人々の物語であると同時に、どこにでもある物語なのだと。
行き場のない核のごみ、不法投棄や環境汚染、連鎖する貧困、新生児遺棄、メガイベントの裏で排除されるホームレス……。日本で起きていることと、ふと重なる瞬間が訪れるはずだ。不思議な既視感を覚える、寓話的ノンフィクション。 -
百年戦争下の栄華
フィリップ・ル・アルディ(豪胆公)、ジャン・サン・プール(無怖公)、フィリップ・ル・ボン(善良公)、シャルル・ル・テメレール(突進公)。これら四人のヴァロワ朝ブルゴーニュ公こそ、中世末期、ヨーロッパ世界において広大な領土の獲得と燦然と輝く文化的達成を現出させた人々にほかならない。彼らの営為によってあらわれる公国の個性とは何か。ホイジンガの『中世の秋』に比肩すると言われる本書は、博捜と実証をもとに、大公たちの生涯と事績、そしてついに成し遂げられなかった夢を光彩陸離たる筆致で叙述する。ブルゴーニュ公国の歴史を包括的にまとめた書として今も揺るぎない地位を占める名著。 -
殷の紂王の《酒池肉林》、呉王夫差と越王句践の《臥薪嘗胆》、秦の始皇帝の《焚書坑儒》……、『史記』にも記され、広く知られる古代中国の説話は真実か? もちろん、これらは後世の創作である。本書では、信頼できる資料に拠って、これらの虚構を検証すると共に、貴族制が専制君主制に移行した春秋・戦国時代の社会制度、勢力バランス、法治システムを浮彫りにする。初期の王朝から貴族の台頭、そして中国統一へ、説話を検証し、中国古代史をいきいきと再構築してみせる意欲作! 【目次】はじめに/第一章 三皇五帝――禅譲・放伐/第二章 夏の禹王――九州の治水/第三章 殷の紂王――酒池肉林/第四章 周の幽王――笑わない褒じ/第五章 斉の管仲――衣食足りて礼節を知る/第六章 楚の荘王――鼎の軽重を問う/第七章 夫差と句践――臥薪嘗胆/第八章 魯の孔子――由らしむべし、知らしむべからず/第九章 魏の恵王――五十歩百歩/第十章 蘇秦と張儀――合従連衡/第一一章 戦国四君と呂不韋――奇貨居くべし/第一二章 秦の始皇帝――焚書坑儒/終章 古代中国史の研究方法/結び/主要参考文献
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【書籍説明】
いま一番書きたい皆川広照(みながわ・ひろてる)と天徳寺宝衍(てんとくじ・ほうえん)を書く。
まず、皆川広照は徳川家康との結びつきが非常に興味深い。本能寺の変直後の「伸君伊賀越え」に同行していた可能性がある。
「そんな話は聞いたことがない」という声も聞こえてきそうだが、注目されていない史料は意外と多い。
また、宇都宮氏の有能な家臣でありながら、離反し、北条氏に従い、豊臣秀吉による小田原城攻めのときはこの城から脱出。
北条氏滅亡の連座を免れた。このため世渡り上手のイメージがあるが、それだけではない。
その後、家康六男・松平忠輝の家老となり、戦国の世が終わった時代にまた一波乱……。
難しい場面での決断でピンチの連続を乗り越えてきた武将だ。
一方、天徳寺宝衍は名城・唐沢山城を本拠とする佐野氏の出身。
外交僧として諸国を渡り歩き、貴族や宣教師とも交流があり、織田信長、豊臣秀吉が関東に進出する際には欠かせない存在だった。
北条氏や上杉氏の対応についても秀吉から相談され、文禄の役でも九州に同行している。秀吉の知恵袋だったのだ。
戦国の主役には遠く及ばない弱小領主だが、その生涯は戦国武将らしい冒険に満ちているのだ。
【目次】
第1部 戦国時代の関東
第2部 皆川広照
第3部 天徳寺宝衍
【著者紹介】
水野拓昌(ミズノタクマサ)
1965年、東京都生まれ。法政大学法学部卒業。1989年、産経新聞社入社。
整理部記者、地方支局記者、宇都宮支局次長などを務め、2019年退社。
『藤原秀郷 小説・平将門を討った最初の武士』(小学館スクウェア)
『小山殿の三兄弟 源平合戦、鎌倉政争を生き抜いた坂東武士』(ブイツーソリューション)
『鎌倉殿と小山3兄弟 ~小山朝政、長沼宗政、結城朝光~』
『鎌倉殿と不都合な御家人たち ~「鎌倉殿」の周りに集まった面々は、トラブルメーカーばかり?』(まんがびと)などを出版。
「栃木の武将『藤原秀郷』をヒーローにする会」のサイト「坂東武士図鑑」でコラムを連載。 -
不幸のいちばんの原因は、ここではないどこかへ行きたいという望みだろうか?
【本書の内容】
フランスのアナキスト、ルイーズ・ミシェル。ズールー人の王、ディヌズールー・カ・チェツワヨ。ウクライナの革命家、レフ・シュテルンベルク――
より大きな自由とホームの理念のために、目の前の自由とホームを犠牲にした者たちの生涯を辿る旅に出た著者。
南太平洋のニューカレドニア、南大西洋のセントヘレナ、シベリアの極東海岸沖のサハリン――
かつて「帝国」の流刑地だった島々を旅するなかで見えてきた、いまなお残る傷跡と亀裂。
「自由を求めて鼓動する心臓には、ごくわずかな権利しかないようですので、わたしの取り分を要求します。」――ミシェル
「わたしのただひとつの罪はチェツワヨの息子であることです。何もしていないのに、悪意によって殺されようとしています。」――ディヌズールー
「もっといい時代がくるよ、モイセイ。ぼくらの星はまだ地平線の上の空高くにある。」――シュテルンベルク
人生がふたつに引き裂かれたとき、自分を保つのはときにむずかしい。
故郷(ホーム)を追われる経験は、当人にとって何を意味したのか。故郷(ホーム)を追われた者を受け入れる経験は、その土地に根づく人びとに何をもたらしたのか。
弱い立場にある者が望まぬ移動と隔離を強いられる現代に放たれた、過去と現在をつなぐ傑作紀行文学(トラべローグ)!
【本文より】
本書は流刑者のことを考える一冊として企画されたが、それと同じくらい帝国についての本にもなった。両者はつねに分かちがたく結びついているからだ。それゆえ本書はまた、帝国の双子の犠牲者のあいだにかたちづくられた
連帯についての一冊でもある。“流刑者”と“先住民”、すなわち追放された市民と植民地化された被支配者のあいだの連帯である。 -
【書籍説明】
天童武一は、代々高崎藩大河内松平家の剣術指南役を務める家の嫡男に生まれた。
ある日、天童道場に二十歳ばかりの薬売りが現れ、「一手指南」を申し込んだ。
武一は容赦なく薬売りを叩きのめした。五年後、薬売りは再び訪れ、土方歳三と名乗って真剣勝負を申し込んだ。
天童武一は歳三に負け、重傷を負った。そのため武一は廃嫡され、浪人となった。
武一は傷を治し、土方歳三を倒すことを唯一の目的に剣の修行に励んだ。
五年後、武市はようやく土方歳三を探し出したが、歳三は新選組副長になっていた。
武一は食べるために尊攘浪士の仲間になり、「人斬り武一」と呼ばれるようになった。
【目次】
石田散薬
真剣勝負
新選組
騒乱池田屋
人斬り武一
情報漏洩
祇園井筒
剣鬼邂逅
剣客の矜持
死闘真葛原
卑劣戦法
剣鬼不帰
飯炊き権助
黒谷会津本陣
疑心暗鬼
愛刀菊一文字 -
【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
都市の歴史とまちづくりが楽しく学べる!
本書は都市とまちづくりという視点から、ギリシャ、ローマ、モヘンジョ・ダロなど有名な世界の古代都市や、中世の日本の商業都市、人口約100万人、当時世界最大の都市・江戸まで、歴史をふりかえりながら、都市の発展について学ぶ事ができます。そして現代の都市の成り立ちと都市計画、さらに現代の市民中心のまちづくり、話題のご当地キャラやご当地グルメ、観光イベントなどによるまちおこし、災害に強い都市、そしてデジタル技術によって進められる未来の都市スマートシティまで、都市とまちづくりの最前線を紹介します。
歴史や公共など多角的な視点から社会を学ぶ事ができ、お子さんが社会の学習に興味を抱くのに最適な一冊です。
※この作品には一部カラーが含まれます。
(底本 2023年3月発売作品) -
【書籍説明】
徳川家康は三河の小大名松平家に生まれ、八歳の時から駿河の大大名今川家の人質となって育った。
成長してからも今川家の被官同様に扱われ、今川義元の姪築山殿と結婚した。
築山殿との間に、長男三郎信康と長女亀姫を儲けた。
桶狭間の戦で今川義元が討死し、今川家が衰退すると、家康は今川傘下から脱け出し、尾張の織田信長と同盟を結んだ。
三河から西を信長に任せ、家康は三河以東に領土を拡大し、三河・遠江を勢力下に収めた。
同盟者信長が天下一統を成し遂げるにつれて、家康も東海の覇王となった。
嫡男信康も勇猛果敢な武将に成長した。
しかし、家康は秘かに信康を嫌い、父子の仲は険悪になっていった。
信康の行状は凶暴を極め、家臣達の中には信康を嫌悪する者もいた。
家康家臣団は、筆頭家老酒井忠次と信康後見役石川数正の二派に分かれて勢力を競い合っていた。
その頃、家康の愛妾お愛の方が妊娠した。
覇王を継ぐ者は、信康か?それとも、お愛の方の子か?
【目次】
吉報か凶報か
清州同盟
人質救出
嫉妬の鬼
猛勇か蛮勇か
長篠の戦
野心家
たわけの三郎
家臣団分裂
父と子
訴状十二ヶ条
岡崎城訪問
恐怖の毒
安土への使者
信康切腹
東海の覇王 -
開国か戦争か。いち早く「黒船来航」を予見、未曽有の国難に立ち向かった伊豆韮山代官・江川太郎左衛門英龍。誰よりも早く、誰よりも遠くまで時代を見据え、近代日本の礎となった希有の名代官の一代記。明治維新から180年。新たな幕末小説の誕生。『武揚伝』『くろふね』に続く、幕臣三部作、堂々完結!
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「尼子は負けぬ。出雲はわれらのものじゃ」神の化身八咫烏に導かれ、滅亡した尼子(あまご)氏残党が姫のもとに結集。〈出雲国奪還〉の戦いが始まった! 室町後期。応仁の乱に際し出雲国の大半を手中におさめ、山陰山陽に強大な勢力を築いた戦国大名・尼子氏。永禄9年(1566)、毛利軍の猛攻を受けた尼子軍は本拠地の月山富田城を開城して降参、ここに尼子は滅亡する。物語はその2年後の永禄11年、秋たけなわの京の都からはじまる――。歌舞伎、講談などで日本人に親しまれてきた物語に新たな生命を吹きこんだ、著者初の壮大な歴史ファンタジー!!
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「織田の味方を一人も損ぜずに武田に勝て」強敵武田勝頼軍が迫るなか、信長から次々と無茶振りされる難題にふりまわされっぱなしの家康・秀吉・光秀の三人。ムダに熱く調子だけはいい秀吉、自分に責任が問われない場面ではかなり適当な光秀。「またこいつらと組むのか……」――家康の絶望は深い。秀吉・光秀とは立場が異なる家康がもし判断を誤れば、三河・遠江七十二万石、総数二万をこえる将兵が一瞬で路頭に迷うことになる。勝頼軍一万五千が待ち構えるなか、戦国武将の意地をかけ家康が下す決死の決断――。
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独眼龍の野望。東北魂を見ろ! 陸奥・出羽(東北)連合軍を仕立て、日本全国を切り取ってやる! 一度目 〈天正十八年(一五九〇)〉の夏は時間が足りなかった。二度目 〈天正十八年(一五九〇)〉の冬に行った謀は失敗した。三度目 〈慶長五年(一六〇〇)〉の正直。四度目 〈慶長二十年(一六一五)〉の再挑戦は……。秀吉死後、関ヶ原前夜、政宗は家康に呼応し、山形の最上義光とともに会津の上杉謙信を攻め、上杉領の白石城を攻め落とした。しかし中央での東軍と西軍の争いは長期化するとみて、上杉と講和し、南の相馬、北の南部を攻める機会をうかがっていた。しかし、政宗の予想ははずれ、関ヶ原の戦いは一日で決してしまう。石田・徳川の思惑、上杉・最上との複雑な外交戦。秀吉、家康、時の政権を翻弄しながら、戦国の世をしたたかに生き抜いた伊達政宗の新たな人物像を巧緻な筆致で描く。書き下ろし歴史小説。
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あの屈辱の金ケ崎の敗戦から三ヶ月。復讐に燃える信長は、盟友・家康をこきつかい二倍近い大軍で浅井長政領内奥深くに攻め込む。楽勝かと思いきや、とことん弱い織田勢は……大誤算にキレる信長、一撃で粉砕、弱すぎる秀吉、どこにいる? 光秀、またも巻き込まれた家康。のちの天下人・四人の悪戦苦闘をコミカルに描く痛快歴史小説。
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【書籍説明】
織田信長は尾張の小大名だが、生まれながらの天才的革命家だった。
村々で行われる「火起請」という裁判形式を否定し、宗教儀式を利用して女性達をたぶらかしていた淫乱僧を詐欺師として処罰した。
信長は迷信と慣習の支配する中世社会を打破して、「だれもが自由に安心して暮らせる合理的な世」を拓こうとした。
信長は天下一統を志して近隣諸国を征服し、破竹の勢いで勢力を拡大した。
ついに足利義昭を奉じて上洛し、義昭を十五代将軍の座に就けた。
将軍の権威を利用して、天下の実権を握ろうとしたのである。
だが、将軍義昭は信長の傀儡であることに我慢できない。
折しも、都に百鬼夜行の噂が立ち、奇妙な病が流行し、死者が続出した。
将軍義昭の侍臣も御所の公家衆も、次々に奇病に倒れた。
陰陽師勘解由小路在富は、流行病は「平将門の祟り」と言う。
「織田信長が将軍義昭を呪詛して、将門の怨霊を地獄から呼び出した」という噂が広まった。
信長と濃姫は、呪詛の噂を打ち消し、奇病の流行を止めることができるか?
【目次】
火起請
野望の始動
秘儀へそくらべ
詐欺坊主
疫病流行
怨霊
平新皇将門
深泥池
陰陽師
粥施行
義昭発病
呪詛返し
悪魔の指袋
祟りの元凶
悪霊退散
第六天魔王 -
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人間だけがもっているスーパーパワーってなに? 私たちはそれをどう使えばいいんだろう? 世界的ベストセラー『サピエンス全史』の著者が、未来をになう子どもたちに贈る、驚きの歴史!
【小学生からの人類史】
きみも世界を変える力(パワー)をもっている!!
祖先が手に入れたパワーの謎を追って600万年前へ!
「今では人類があまりにも強い力をもってしまったために、ほかのすべての動物たちの運命を決めるようになった。
(中略)人類でいるからには、きみは自分の力をよく理解し、それで何をすべきかを考えなければいけないんだ。
(中略)私たち人類はライオンほど強くないし、イルカほどうまく泳げないし、空を飛べる翼だってもっていない! それなのに、いったいどうやって、この惑星を支配できるようになったんだろう?
その答えは、世界じゅうのあらゆるお話のなかでも指折りの、とびきり不思議なお話だ。
そしてそれは、ほんとうにあった物語だ」
(本書「はじめに」より)
本書のポイント:
◎すべての漢字にふりがなつき。小学校中学年からの読者におすすめ!
◎重要なポイントは太文字・マーカーでしっかり強調!
◎第一線で活躍するイラストレーターによる美しいカラーイラスト!
◎内容の理解を助ける「年表」「地図」も掲載!
◎身近な具体例やユーモアあふれる表現が満載でわかりやすい!
【目次】
時間のながれ
献辞
日本語版のまえがき
はじめに そもそも、人類って何?
第1章 人類は動物だ
第2章 サピエンスのスーパーパワー
第3章 私たちの祖先の暮らし
第4章 動物たちはどこへ行った?
感謝のことば
この本について
歴史の世界地図 -
【書籍説明】
徳川幕府の最大の支援者孝明天皇が崩御され、倒幕派はますます勢いづいた。
十五代将軍に就任した徳川慶喜は幕権の強化と幕威の回復に努めたが、時流の激変に応じるため、土佐の山内容堂と坂本龍馬の進言を受け入れ、大政奉還を決意する。
大政奉還により徳川政権の温存を図った。
新選組では、伊東甲子太郎が分派・独立して「御陵衛士」を設立した。
伊東を支援したのは薩摩藩だった。
御陵衛士に参加したのは、伊東の同志や門下が中心だったが、試衛館時代からの仲間である斎藤一と藤堂平助が混じっていた。
江戸っ子平助には、試衛館の仲間を裏切る理由があった。
無論、近藤勇も土方歳三も伊東一派の裏切りを激怒し、分派・独立を決して許さなかった。
一方、討幕を主張する長州藩と薩摩藩は、大政奉還を勧めた坂本龍馬を裏切り者と見做して報復を企てた。
また、大政奉還の真の意味を理解しない見廻組や新選組など幕臣達も、龍馬を憎み、命を狙った。
藤堂平助は、なぜ新選組を裏切ったのか?
龍馬暗殺の真犯人はだれか?
【目次】
分派独立
天皇毒殺
反幕・倒幕・討幕
大政奉還
脱隊不許
獅子身中の虫
鉄の掟
討幕派の焦燥
坂本龍馬
高台寺党
近江屋
龍馬暗殺
甲子太郎招待
七条油小路
裏切りの果て -
宋王朝、最後の光芒
南宋末、フビライ率いるモンゴル軍が南下し、王朝は危殆に瀕していた。政治の中枢は腐敗と混乱のなかにあったが、ひとりの秀才が敢然と挙兵し、防禦にあたる。文天祥その人である。だが大勢に利はなく、あえなく囚われの身となり、その間に宋は三百年の歴史に幕を下ろすこととなる。天祥は、フビライから宰相就任要請があるもこれを固辞。五言古詩「正気の歌」を遺してついに刑場に果てる――。反時代的なまでに儒教道徳に忠実で、純なる人間性を貫いた生涯。それは、人間のひとつの極限をわれわれに突きつける。宋代史研究の泰斗が厚い考証を基に天祥の実像を描いた名著。 -
【書籍説明】
時代は急激に動いていた。長州軍は上洛して御所を占拠しようとしたが、幕府軍の奮戦に敗退した。
しかし、長州藩は表向き徳川幕府に恭順を示したが、いよいよ倒幕活動に力を入れた。
長州も薩摩も「攘夷」を唱えながら、欧米文化に傾倒していった。幕府も軍制を西洋化し、フランス軍式調練を採用した。
徳川幕府最強の戦闘集団新選組も、副長土方歳三の主張で洋式調練に切り替えた。大砲や鉄砲を有効に使うためには、従来の軍学兵法は役に立たない。
五番隊組長武田観柳斎は長沼流軍学を修め、新選組兵学師範を務めていたが、洋式調練の採用とともに存在価値を失った。
今さら欧米式用兵術を学ぶ気にもなれず、若い隊士達が新知識・新技術を習得するのを苦々しく眺めていた。
武田は伊東甲子太郎に接近して身の安泰を図ろうとしたが、伊東の陰謀に巻き込まれてしまう。伊東は新選組を倒幕派に変えようと画策していた。
武田は新選組に居難くなり、機密漏洩を手土産に薩摩屋敷に逃げ込もうとした。
土方歳三は武田の脱隊と伊東の陰謀をどう対処するのか?
【目次】
洋式調練
新知識
留守の間に
命令違反
薩長同盟
奈良出張
金策致不可
薩摩屋敷
薩摩示現流
薩摩者
一条から七条
嘘か真か
将軍逝去
斬撃
竹田街道 -
苛烈な〈内戦〉の実態
「自由・平等・友愛」を掲げて行われたフランス革命。その革命政府によって課された重税、徴兵令や、カトリック教会への抑圧などに反発して起こったフランス西部・ヴァンデ地方の民衆蜂起は、「カトリック王党軍」という反乱軍を組織して、共和軍との数年に及ぶ内戦へと突入した。革命政府は、ヴァンデ地方での無差別の大量殺戮をもってこれを弾圧し、1793年から96年にかけて革命の名の下に数十万の民衆が犠牲となる。ヴァンデの人々はフランス革命をどう捉え、何を目的に行動したか。史料に基づいて、「後進地域の狂信的民衆による反革命蜂起」とみなされてきた戦争の実態を克明に描く。 -
京都<千年の古都・世界のKYOTO>を、今よりもっと味わい深く――。
本書は、気象予報士の著者が『源氏物語』をまったく新しい視点から読み解きます。
「気象」から『源氏物語』に触れると、京都はいつもより魅力的に映ってくるのです。
紫式部は、科学的といえるほど精緻に気象現象を描写していたことがわかりました。
――そう、まるで平安時代の気象予報士かのように……!!
紫式部はなぜここまで気象の描写にこだわったのか? 本書はその謎にも迫ります!
<著者からのメッセージ>
「京都を歩くと、『源氏物語』の気配を感じることがあります。
山や川、日々の天気や四季折々の風や光、雨、しぐれ……。
そこに平安人たちの気配を感じることができたら、どんなに素敵なことでしょう。
ぜひみなさんの新しい目で、紫式部が気象の描写に込めた意図や思いを楽しんでください。
私にはそれが、はるか千年の時を超えて現代に届いた、紫式部からのメッセージにも思えるのです」
『源氏物語』に描かれた風と光を、千年後の京都に探しにいきませんか?
(※本書は2016/10/22に株式会社 三五館より発売された書籍を電子化したものです) -
1769年、コルシカ島の貧乏貴族・ボナパルト家の次男として生まれたナポレオンは16歳でパリ陸軍士官学校を出ると、地元の英雄・パオリの親衛隊となる。時はフランス革命真っただ中、コルシカにも革命をと勇み立つナポレオンだったが、過ぎた才知と熱意ゆえ故郷を追われる羽目に。だが、フランス共和国軍の砲兵指揮官として頭角を現し、革命の実力者・ロベスピエール兄弟や派遣委員バラスと知り合う。トゥーロンの戦闘でイギリス軍、スペイン軍に大勝利を収め名をあげるが、情勢は急転。クーデターでロベスピエール兄弟が処刑され、ナポレオンも投獄された。が、男はそこで終わらない。パリが、革命が、彼を求め、ふたたび表舞台へ――。
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私たちが普段読む本には、冒頭に目次や序文や献辞があり、ページ数が振ってあり、文章は句読点で句切られ、時折書体を変えて強調されている。巻末には索引がついていたり、時には正誤表が挟み込まれていたりもする。持ち歩いたり寝そべって読んだりするのに文庫本サイズはとても便利だし、書店に高く積まれたベストセラーには興味をそそられる。
実は、いま太字で強調したものすべては、今からおよそ500年前、たった一人の人物によって生み出されたものである。グーテンベルクによる活版印刷技術の発明からわずか半世紀後の自由都市ヴェネツィアを舞台に出版の世界に大変革を巻き起こし、現在も使われている書籍の体裁を発明した“出版界のミケランジェロ”ことアルド・マヌーツィオの激動の物語。 -
【書籍説明】
武士の始まりであり、多くの名門武家のルーツである藤原秀郷について「すごいんだよ」といろいろ書いているが、秀郷の地元・栃木県でさえ、それほど話題になっていなくて「何とかしなければなあ」と思っている。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で鎌倉時代が注目されるので「鎌倉殿ブーム」に便乗し、秀郷の子孫の中でも特に重要な小山3兄弟(小山朝政、長沼宗政、結城朝光)について書き、改めてこの時代をみてみると、ほかにも興味深い人物はいる。
こうした人物も紹介しないともったいないなあと思い、今回、面白い人物を選りすぐった。
何かくくりがある方が分かりやすい。
鎌倉幕府征夷大将軍・源頼朝の配下には少々激烈な性格であるとか、ひと癖ふた癖あるとか、どうにも間が悪いとかいろいろな意味で都合の悪い面々がいるので「不都合な御家人」でくくった。
「不都合」といえば、頼朝気に入りの若武者を「家来が少ないので自分で手柄を立てるしかないのだ」と揶揄して頼朝の面目をつぶした小山政光や、
命令違反のうえ、それを咎める使者に対して将軍の悪口を言いまくった長沼宗政がいて、これこそ不都合な御家人の最たる者で、しかもこの両名は親子なのだが、この話は「鎌倉殿と小山3兄弟」で書いたので省いた。
それでもエピソードに事欠かない不都合な御家人はほかにもいる。
そのラインナップが本書だ。
なお、若干苦慮するのは一番重要な名が不明な人物、不確かな人物がいることだ。
例えば、北条政子は自身で「政子」と名乗ったことはないはずで、本文でも少し触れるが、この女性は北条政子と書く以外にない。
源頼朝のブレーン・大江広元は中原広元と名乗っていた時期が相当長いし、安達盛長も最初から「安達」の苗字ではないが、そこにこだわると誰だか分からなくなる。
また、実名に諸説ある人物もいる。
いずれもよく知られた名や呼称で説明するしかない。
また、興味深いエピソードについて『吾妻鏡』や『平家物語』のどこに書いてあるかを明示した。
『平家物語』の巻数、章段名は入手しやすい岩波文庫版に準拠した。
両書は現代語訳や注釈付きの書籍も入手しやすいので実際に確かめ、さらに探ってみると面白い。 -
われわれがこれまで、人類の過去の生き残りと教えられてきた人々――彼らのもとの世界の廃墟の中で、今現在「かろうじて存続する」ことを余儀なくされている人々――が、思いがけず、われわれ自身の未来の姿として現れてきます。
クレナッキは言っています。私たち先住諸民族は、五世紀にわたって西欧の血なまぐさい「人道主義」に抵抗してきた。私が心配しているのは、むしろあなた方白人のことだ。これから起こることに対して、あなた方が耐えられるか、私にはわからないから、と。
――ヴィヴェイロス・デ・カステロによる「あとがき」より -
【書籍説明文】
天才的革命家織田信長は、長年敵対していた足利義昭と和睦し、義昭を支援していた中国路大大名毛利輝元を臣従させた。
一方、謀反を起こした羽柴秀吉の家臣達は、信長に捕えられた秀吉奪回と再起を図り、信長と対立する大名を頼った。
信長は九州に侵攻し、毛利軍と大友宗麟軍が先鋒を務めた。織田軍は竜造寺隆信を討ち取り、南九州の覇者島津四兄弟を降した。土佐の長曽我部元親も降伏して臣下となり、九州に続き四国も平定された。
征夷大将軍織田信忠は関東支配を狙う北条氏政を滅ぼし、その同盟者上杉景勝を降した。さらに奥州の伊達政宗・安東愛季・最上義光らを服属させて、関東から奥州を平定した。
信長は戦乱を終結させ新しい世の秩序を整え始めたが、問題は山積している。
統治の中心地をどこにするか?巨大な織田軍団を維持する費用はどうするか?諸国に溢れる牢人・野伏・海賊達の身の振り方は?そして、秀吉の処罰は? -
【書籍説明】
織田信長は天才的革命家だった。尾張の小大名だった若い頃から「天下一統して新しい世を拓く」という野望を抱いた。信長は流浪していた足利義昭を奉じて上洛し、十五代将軍の座に就けた。足利将軍の権威を利用して、天下統治の実権を得ようとした。
だが、将軍復権を熱望する義昭と対立するようになり、信長は、ついに義昭を京から追放した。将軍の上に位置する天皇の権威を背景に、天下一統に邁進した。信長は長年の宿敵を次々と倒し、今や天下一統を八割方成し遂げた。
将軍義昭は「再上洛して幕府再開」の執念に燃え、中国路の大大名毛利輝元と手を組み、信長に対抗した。義昭は織田軍団の出世頭羽柴秀吉を味方に取り込み、信長殺害を計画した。
だが、信長襲撃は失敗し、信長は怒りに燃えて中国路征服に出陣した。
信長と義昭の最後の戦が始まる。
信長は天下一統を成し遂げて、「日本国王」になれるのか? -
【書籍説明文】
織田信長は天才的革命児であった。尾張の小大名にすぎなかったが、破竹の勢いで勢力を拡大し、ついに流浪の足利義昭を奉じて上洛し、十五代将軍の座に就けた。信長は将軍義昭の権威を利用して、天下統治の実権を得た。
だが、将軍復権を熱望する義昭と対立し、信長は将軍義昭を京から追放した。信長は将軍に代わり天皇の権威を利用し、次々と敵を倒し、天下一統に邁進した。
信長は天下一統を八割方成し遂げた。残る大敵は、足利幕府再開の執念に燃える足利義昭と義昭と組んだ中国路十ヶ国を領有する毛利輝元、そして、甲斐の武田勝頼だけとなった。
織田軍団の出世頭は明智光秀と羽柴秀吉。秀吉は光秀に激しい対抗心を持ち、光秀を蹴落とすべく様々に画策した。
足利義昭と毛利輝元は秀吉の異常に強い出世欲を煽り、信長に対する反感を助長する。秀吉の胸の奥に「次期天下人」の野心が燃え始めた。
信長に謀反を起こすのは、明智光秀か、羽柴秀吉か? -
越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。どんな攻めをも、はね返す石垣。どんな守りをも、打ち破る鉄砲。「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!
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【書籍説明】
織田信長は天才的革命児である。尾張の小大名だった若い頃から天下一統の野望に燃え、破竹の勢いで勢力を拡大した。足利将軍の権威を利用するため、足利義昭を奉じて上洛し十五代将軍の座に就けた。だが、将軍の実権を求める義昭と対立するようになり、信長は将軍義昭を京から追放した。信長は天下一統を七割方成し遂げて、名実ともに天下人になろうとしていた。
信長は子沢山だが、主要な息子は嫡男信忠・次男信雄・三男信孝の三人である。嫡男信忠は優秀だが、次男信雄はとんでもない馬鹿殿で信長の頭痛の種だった。
信雄が信長の許可も得ず、忍びの国伊賀に攻め入って大敗した。信長は激怒したが、負けたまま放っておいては天下人の沽券に関わる。
だが、信長の重臣明智光秀も嫡男信忠も、最も信頼する同盟者徳川家康も伊賀者を家臣にして重用している。まともに伊賀征討に乗り出せば、光秀・信忠・家康との間に亀裂が生じる恐れがある。
軍師濃姫は伊賀を相手にどう戦うか?信長は馬鹿息子にどう対処するか? -
【書籍説明文】
尾張の小大名だった織田信長は「天下一統」の野望を抱き、破竹の勢いで勢力を拡大した。流浪の将軍足利義昭を奉じて上洛し、天下を治める実権を握った。やがて将軍親政を求める義昭と敵対し、ついに将軍義昭を京から追放した。
信長の大敵武田信玄や上杉謙信は亡くなり、一向宗宗主顕如光佐も降伏して石山本願寺を退去することになった。今や「天下布武」は七割方実現した。
だが、将軍義昭は「打倒信長・幕府再開」に執念を燃やし、中国路最大の大名毛利輝元と手を組み、信長に対抗した。
天下一統を目前にして、信長は織田軍団内部に大きな問題を抱えるようになった。信長の拓く新しい世の制度に、ついて来られない老臣達が続出したのだ。
父信秀の代から仕える宿老達の中には、昔の武功を誇り、天下人である信長の立場や構想を理解しようとしない。昔のままのやり方に固執する。
一方、信長が育てた明智光秀や羽柴秀吉らの武将は実力を蓄え、今や織田軍団・織田政府の中核をなしている。
天下一統のためには、不要な老将を追放する必要があるのか?苛酷な老将排斥は、現役活躍中の武将達に不安を与えることにならないか? -
【書籍説明文】
織田信長は無敵武田騎馬隊を壊滅状態にし、伊勢長島や越前の一向一揆を平定した。天下一統に邁進し、安土築城にとりかかった。残る大敵は、将軍足利義昭と手を組んだ一向宗石山本願寺・中国路最大の大名毛利輝元・北国の覇者上杉謙信である。
織田家の出世頭は、羽柴筑前守秀吉と明智日向守光秀。二人は各地を転戦し、次々と多大な戦果を挙げた。特に秀吉は野望に駆られるまま、出世の山を駆け登る。その秀吉に、「末は天下人になる」という予言が囁かれた。秀吉の野望は果てしなく広がるが、同時に、秀吉は信長の激怒を恐れた。
信長の徹底した合理主義と成果主義が、配下の武将を心理的に追い詰めた。松永久秀・荒木村重らが次々と謀反を起こす。光秀と秀吉は謀反人征討に追われた。
謀反鎮圧の中、秀吉は信長の独裁と酷薄に疑念を抱き、将来に不安を覚えた。
それでも、秀吉は中国路攻略に励むが、信長への不満が募る。 -
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
ドラえもんを読んで世界の地理を学ぼう!
「世界の地理とくらし」は子ども達が世界の地理や、文化、暮らしをわかりやすく学習できるように構成されています。
世界の6つの大陸を、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニアと南極大陸に分け、それぞれに関連したまんがを導入として、各国の地理的な特色や文化について解説します。
※この作品には一部カラーが含まれます。
(底本 2020年4月発行作品) -
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
ドラえもんのまんがと記事で日本を学ぶ本。
ドラえもんのまんがと本文記事とで構成する、社会科をテーマにした新しい児童書シリーズ「ドラえもん社会ワールド」。今回のテーマは、「日本の地理とくらし」です。
日本全体をいくつかの地方にわけて、地形や気候などそれぞれの地方の概要、農業や工業などのテーマに沿って、くわしく学んでいきます。最新のデータをもとにしながら地方ごとの地形や気候の特色、産業のようす、地域のお祭りや特色ある文化・観光資源などについて、楽しくわかりやすく解説します。
※この作品には一部カラーが含まれます。
(底本 2018年3月発行作品) -
ほんとうのイノベーションは、ゆっくりと、予想外に始まる。
■内容
いつの時代も、研究者は未知に挑み、人類の発展に貢献してきた。誰も解明していない謎を追う人。社会課題の解決に努める人。いつ、何の役に立つかがわからなくても、未来へより多くのものを託そうとする人。彼らの人生をかけた挑戦の積み重ねの先に、今の私たちの生活がある。そして、その原点にはいつだって飽くなき知的好奇心があった。
しかし、日本では現在、運営費交付金の減少や科学技術関係予算の過度な「選択と集中」などが原因で、研究者が知的好奇心をもとにした基礎研究を行いづらい状況にある。それゆえ、イノベーションの芽を育てるための土壌が崩れつつある。
令和の時代において、研究者たちはどのように基礎研究を継続していくことができるのだろうか? 社会はどのようにその活動を支えられるだろうか? そもそも、私たちはなぜそれを支えなければならないのだろうか?
本書は、各分野の一線で活躍する3名の研究者が、『「役に立たない」科学が役に立つ』をテーマにした議論を中心に、書下ろしを加えたうえでまとめたものである。これからの「科学」と「学び」を考えるために、理系も文系も、子どもも大人も、必読の一冊!
■目次
はじめに 科学とお金と、私たちのこれから(柴藤)
第一部 「役に立つ」ってなんだ?――プレゼンテーション編
一 「役に立たない」科学が役に立つ(初田)
二 すべては好奇心から始まる――“ごみ溜め”から生まれたノーベル賞(大隅)
三 科学はいつから「役に立つ/立たない」を語り出したのか(隠岐)
第二部 これからの基礎研究の話をしよう――ディスカッション編
一 「選択と集中」は何をもたらしたのか
二 研究者にとって「アウトリーチ活動」とは何か
三 好奇心を殺さないための「これからの基礎研究」
第三部 科学と社会の幸福な未来のために――対話を終えて
一 科学と技術が、幸福な「共進化」をとげるための実践(初田)
二 個人を投資の対象にしない、人間的な科学のために(大隅)
三 人文社会科学は「役に立つ」ほど危うくなる(隠岐)
謝辞 「役に立たない」研究の未来(柴藤)
■装画
カシワイ -
【書籍説明】
織田信長は将軍足利義昭を京から追放し、名実ともに天下人として歩み出した。
しかし、足利義昭は本願寺の顕如光佐や中国路の大大名毛利輝元と手を組み、信長を倒して再上洛する望みを諦めてはいなかった。
武田信玄は病没したが、跡を継いだ武田勝頼は好戦的な武将で、徳川家康の領国に度々侵攻する。
信長と家康は鉄砲など新兵器によって、「無敵」と称される武田騎馬隊を破り、勝頼に壊滅的な打撃を与えた。
信長は琵琶湖畔に安土城を築き始めた。
城下にキリスト教の教会や学校を建てる許可を宣教師達に与えたところ、信長の使僧朝山日乗から、「キリスト教の布教はスペイン・ポルトガルの植民地政策」という報告がもたらされた。
だが、信長は南蛮貿易により莫大な利益を上げ、様々な新兵器を入手している。
南蛮貿易を振興するためには、キリスト教を禁じることはできない。
信長は奇想天外な戦法を考えつき、キリスト教問題と本願寺合戦を同時に解決しようとする。
目次一覧
武田勝頼
決死の伝令
長篠の戦
家督譲り
安土城建設
南蛮僧の陰謀
放火殺人
異教排斥
本願寺籠城
木津川の大敗
植民地政策
パードレ虐殺
取引停止
鉄甲船出撃
無敵鉄甲艦隊 -
疫病と政治的混乱の中、最下層民でありながら皇帝にまで登り詰め、約550年に及ぶ明清王朝の礎を築いた朱元璋。何がこの偉業を可能にしたのか。それは「聖賢と豪傑と盗賊の性格をかね備えていた」と清の智者・趙翼が指摘した資質によるものが大きいだろう。紅巾軍に身を投じた当初は盗賊の活動をし、地方政権を樹立するとひとかどの豪傑となり、皇帝となってからは諸々の制度を定め聖賢の働きをした。しかしこの三つの性格は時系列ではなく同時に併存していたのであり、治世中の残忍極まる大粛清も「聖賢」の紛れもない一側面であった。歴史上類を見ない巨人のドラマを、膨大な史料で描き出す。
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【書籍説明】
織田信長は足利義昭を将軍に奉じて、天下一統の道を邁進していた。
しかし、将軍復権と足利幕府再開を目指す足利義昭との間に生じた溝は、深まるばかりだった。
足利義昭は各地の有力大名に御内書を送り、信長追討を下知した。宗教勢力まで抱き込み、信長包囲網を構築する。
信長は信頼する義弟浅井長政に裏切られ、生命さえ危うくなる。浅井・朝倉軍に加え、一向宗信徒や比叡山延暦寺まで信長に敵対した。
ついには、武田信玄が信長討伐の進撃を開始した。信長は絶体絶命の危機に陥る。
しかし、信長は、強い意志の力と女軍師濃姫や明智光秀・徳川家康・木下(羽柴)秀吉の働きにより、危機を乗り越えて新しい世の礎を築く。
一方、足利義昭・浅井長政・朝倉義景は天下取りの好機を目前にしながら掴むことができず、滅亡への一途をたどる。
信長は浅井長政の裏切りが許せない。その激しい怒りに乗じて、木下秀吉は出世の機会を作りだし、ついに小谷城を落として浅井領を手に入れる。 -
カエサル、ネロ、アレクサンドロス大王、ゲオルギウス、レオニダス…
おなじみの歴史人物たちを一挙紹介!
伝説のトロイア戦争の英雄からはじまり、古代ギリシャの偉人、大版図を築きあげたアレクサンドロス大王、ローマ建国の物語から暴君ネロなど歴代ローマ皇帝、そしてハンニバル、アッティラなど宿敵たちを含む、古代地中海世界の主要人物たちを一挙紹介!
【目次】
1章 古代の地中海世界
2章 トロイア戦争の英雄
3章 古代ギリシャの英雄
4章 王政・共和政ローマの英雄
5章 ローマ帝国の英雄
6章 異民族とローマの終焉 -
軍人としての能力と責任
大日本帝国において、天皇は軍事を統帥する大元帥であった。では、天皇は軍部からどのような情報を得て、それに対してどのような質問や意見を発していたのか。また、国策・戦略・作戦の決定に際して、どれほどの役割を果たしていたのか。史料から浮かび上がってくるのは、大元帥としての自覚と責任感を持ち、主体的に戦争指導を行っていた天皇の姿である。その軍事知識は豊富で、非凡な戦略眼によって統帥部の戦略・作戦の欠陥を鋭く指摘することもあった。昭和天皇の戦争指導の実像を描き、その戦争責任を検証する。 -
【書籍説明】
尾張の新興大名織田信長は天性の革命児だった。
常識破りの傭兵軍団を組織して、尾張を平定し、美濃を奪取した。破竹の勢いで勢力範囲を拡大した。
信長は天下一統して新しい世を拓こうとしていた。そのためには、足利将軍の権威を借りる必要がある。
信長は流浪の公方足利義昭に供奉して上洛し、義昭を足利幕府十五代将軍に就けた。
しかし、幕府再興を望む義昭と、天下一統を望む信長は、お互いの思惑の違いに気づき始めた。
織田家の武将木下秀吉は新規召抱の明智光秀に激しい競走心を抱き、功名を挙げようと必死だった。光秀を押し退けて京都守護となり、将軍義昭の機嫌を伺う。
そのうち、織田家の侍が次々と獣に喰い殺される事件が起きた。
化け猫の祟りという噂が立った。ついに公家にも犠牲者が出た。
正親町天皇は信長に助けを求めた。信長は濃姫と光秀に化け猫の詮議を命じた。
化け猫騒動の解決に奔走する中、信長と義昭の対立はしだいに激しくなる。
【目次】
本圀寺襲撃
雪中進撃
殿中御掟
京都守護職
自分勝手流
牙と鉤爪
古屋敷の妖姫
黒猫闇夜
阿胡女の方
妖猫退治
信長の裁断
将軍御教書
能興行
傀儡将軍… 以上まえがきより抜粋 -
群雄割拠の戦国時代。尾張の武将・織田信長は、天下統一という壮大な夢の実現に向けて邁進するが、一族の姫たちはその夢に翻弄され涙を飲んでいた。信長の生母でありながら息子を憎んだ『土田御前』、女城主となるも甥の信長に処刑された『おつやの方』、信長の長女として徳川家康の嫡男に嫁ぐも自分のせいで夫を死なせてしまった『徳姫』。過酷な時代を生きた5人の姫の物語。
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【書籍説明】
新選組二番隊組長永倉新八は、市中巡察中、昔知っていた女に出逢った。
新八に足抜けの手伝いを頼んだ深川女郎お須賀だった。今は、老舗の後妻である。
新八は松山藩江戸留守居役の次男だが、厳格な父親に反発して家を出た。
天然理心流近藤道場試衛館の居候になり、剣技を研きながら暢気に暮らしていた。
お須賀は「足抜けして自由になりたい。そのために金が要る」と言う。
新八は試衛館塾頭の土方歳三と道場破りをして金を手に入れたが、女は金だけ持って恋人と駈落ちしてしまった。
その後、お須賀は恋人と別れて京に上り、奉公先の若旦那の後妻になった。
だが、姑の大内儀は評判の意地悪婆さんで、お須賀は辛い日々を送っていた。
その意地悪姑が殺された。町方役人は「下手人はお須賀」と考えた。
お須賀は新八に助けを求め、新八は新選組副長土方歳三に泣きついた。
歳三は隊務に追われて忙しい。最近、倒幕浪士に拳銃や銃を流す者がいて、活動が激化していた。
だが、新八に頼まれて、歳三は下手人探索に乗り出した。
【目次】
昔の女
道場破り
大暴れ
足抜け
後始末
いけず
姑殺し
沈黙の目撃者
親切ごかし
大裁ち鋏
どこかで見た顔
仕掛けた罠
古屋敷急襲
下手人… 以上まえがきより抜粋
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