『文芸・小説、日本文学、時代小説、集英社文庫、浅田次郎、雑誌を除く』の電子書籍一覧
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冬の留置場で、その老人は不思議な声色で遙かな昔を語り始めた……。時は大正ロマンの時代。帝都に名を馳せた義賊がいた。粋でいなせな怪盗たちの大活躍を描く傑作連作第一弾。
夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音(こわね)「闇がたり」で、遥かな昔を物語り始めた――。時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる。義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説(ピカレスク・ロマン)シリーズ第一弾。 -
戦況も敗色濃厚な昭和20年夏、3人の男に召集令状が舞い込み、北の孤島へ。45歳の片岡。4度目の召集となる歴戦の兵・鬼熊。若き医学生・菊池…。戦争の理不尽を重層的に描く渾身の長編。
1945年、夏。すでに沖縄は陥落し、本土決戦用の大規模な動員計画に、国民は疲弊していた。東京の出版社に勤める翻訳書編集者・片岡直哉は、45歳の兵役年限直前に赤紙を受け取る。何も分からぬまま、同じく召集された医師の菊池、歴戦の軍曹・鬼熊と、片岡は北の地へと向かった。――終戦直後の“知られざる戦い”を舞台に「戦争」の理不尽を描く歴史的大作、待望の文庫化。第64回毎日出版文化賞受賞作。
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