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『実用、海外文学、思想』の電子書籍一覧

1 ~54件目/全54件

  • 考える自我から出発したデカルトに始まり、カント、シェリング、ヘーゲル、ショーペンハウアーにいたる西洋の近代哲学。本書はその遺産の上に立ちながらも、哲学そのものがキリスト教の伝統にいかに制約されているか、独断論に終始しているかを示し、新しい哲学の営みの道を拓く試みである。アフォリズムで書かれたニーチェの思考の記録を、音楽のように響き、肉声が聞こえるような新訳で!
  • 中国古典文学の集大成であり、中国文学の誕生とその進化を体現する、中国最古にして最大の詞華集「文選」(もんぜん)。南朝梁の昭明太子蕭統(しょうとう)が編集した、唐以前の詩文の精華となる美文集であり、模範文例集です。中国では科挙の模範とされ、日本では万葉集や日本書紀に影響を与えました。日本では平安貴族の必読書となり、明治期までは文章の手本とされてきました(清少納言、吉田兼好、大田南畝、永井荷風ほか多数)。
    本書では、全三十巻から王粲、曹植、劉邦、李陵、陸機、曹丕、諸葛亮孔明などの秀作を厳選し、中国の古典文学研究の第一人者による充実した解説とともに全容を一望します。

    【本書「総説」より】
    現在の日本語の中で用いられている「文章」の語は、詩歌に対する散文を意識させることが多いが、中国語のもとの意味は、韻文・散文をひっくるめたありとあらゆる種類の書きものということである。そしてこの「章」という字の原義も、やはり「あや」とか「かざり」とかにほかならない。だから「文」ないしは「文章」の語には、「美しい」という概念が生まれついてのもちまえとして備わっているといっても、決して言い過ぎではないのである。

    【目次(抄)】

    総説

    文選の序


    登楼の賦
    洛神の賦
    蕪城の賦
    恨みの賦


    大風歌
    秋風の辞
    蘇武に与う 三首(うち一首)
    怨歌行
    飲馬長城窟行
    古詩十九首(うち五首)
    短歌行
    七哀詩 二首
    従弟に贈る 三首(うち一首)
    雑詩 二首(うち一首)
    公讌
    応氏を送る 二首(うち一首)
    美女篇
    雑詩 六首(うち一首)
    詠懐詩 十七首(うち二首)
    悼亡詩 三首
    詠史 八首(うち三首)
    洛に赴く道中の作 二首(うち一首)
    雑詩 十首(うち一首)
    五君詠(うち一首)
    池上の楼に登る
    石壁の精舎より湖中に還りて作る
    江中の孤嶼に登る
    詠史
    東武吟
    宣城に之かんとして新林浦を出で版橋に向かう
    雑体詩 三十首(うち二首)
    范安成に別るる詩

    文章
    出師の表
    呉質に与うる書
    典論論文
    山巨源に与えて交わりを絶つ書
    情事を陳ぶる表
    北山移文
  • 本書『ツァラトゥストラはこう言った』がニーチェ畢生の書にして、ドイツ文学史上屈指の作品であることは言を俟たない。故郷を捨てて山に入ったツァラトゥストラは「私は惜しみなくあげたいし、頒かち与えたい。人間たちのあいだで賢者がもう一度愚かさを愉しみ、貧者がもう一度豊かさを愉しむようになるまで」という言葉とともに山から下り、人間たちの世界に入っていく。「神の死」を告げ、しかし人類は現状に甘んじることなく高みを目指して進んでいくべきだとする「超人」の思想を伝えるツァラトゥストラは、生きとし生けるものは現状以上を目指すという原理、すなわち「力への意志」の原理に「超人」が基づいていることを説く。しかし、没落を始めるツァラトゥストラは、この世に新しいものなど起こらず、すべては同じことの繰り返しであるという「永遠回帰」の思想にたどりつく――。
    生田長江による最初の邦訳(1911年)以来、すでに本書の日本語訳は15種類を数える。そのすべてに目を通した上で作られた本訳書は、21世紀にふさわしい日本語で「声に出して読める翻訳」を実現するものである。学術文庫『愉しい学問』の訳者が満を持して送り出す、渾身の訳業!

    [本書の内容]
     第一部
    ツァラトゥストラの序説
    ツァラトゥストラは語る
    三段階の変身/徳の講座/背後世界論者/肉体の軽蔑者/情熱にひそむ喜びと苦しみ/青ざめた犯罪者/読むことと書くこと/山に立つ樹/死の説教者/戦争と戦士/新しい偶像/市場のハエ/純 潔/友/千の目標と一つの目標/隣人愛/創造者の道/老いた女と若い女/毒ヘビにかまれる/子どもと結婚/自由な死/惜しみなく与える徳

     第二部
    鏡をもった子ども/至福の島にて/同情者たち/司祭たち/有徳者たち/汚い奴ら/毒ぐもタランチュラ/有名な識者たち/夜の歌/舞踏の歌/墓の歌/自己克服/崇高な人/教養の国/純粋無垢の認識/学 者/詩 人/大いなる出来事/占い師/救 い/賢い世渡り法/最も静かな時

     第三部
    放浪者/幻影と謎/不本意な幸福/日の出前/卑小にする徳/オリーブ山にて/通り過ぎるということ/離反した者たち/帰 郷/三つの悪/重さの地霊/新旧の石板/快復しつつある人/大いなるあこがれ/もう一つの舞踏の歌/七つの封印

     第四部・最終部
    蜜の捧げ物/助けを求めて叫ぶ声/王たちとの対話/ヒ ル/魔術師/失 業/最も醜い人間/進んで乞食になった人/影/正 午/歓迎のあいさつ/晩 餐/高等な人間/憂鬱の歌/学 問/砂漠の娘たちのもとで/目覚め/ロバ祭り/夜の放浪者の歌/しるし

    訳 注
    訳者あとがき
    索 引
  • もう一度、生き直すために

    人文学は役に立たないと言われて久しい。一方、それぞれの分野では、複雑化と専門化が進行して、一般の読者との距離は開くばかりだ。
    私たちはなぜ学ぶのか? そして、どう生きていくのか?
    いつしか人文学の現場で問われなくなった問いかけに本書は立ち返る。それは単なるアウトリーチや学問の社会的還元ではない。むしろ、学ぶことの本質に関わる。
    本書は、高知県立大学文化学部で開講している「米文化・文学論」を書籍化したものである。
    思想や文学の根本問題は「自分自身がどう生きるか」にある――ここから本書では、アメリカの「声」に耳をすませる。フランクリン、トマス・ペイン、エマソン、ソロー、ホイットマン、そしてアンダーソン。彼らの声に耳をすませることで、自分の内側にも反響する声を聴き取り、そこから意識的に自身の「ネイチャー(自然・本性)」に基づいた生き方を探っていく。
    人間の成熟は、自分の内側にたくさんの人の生、たくさんの人の声を取り込んでいくことであり、多くの声を「聴く」ことで、「いま・ここ」とは別のアナザー・ポシビリティの可能性が見えてくる。
  • 主人公を導いた「神の意志」とは何か? 作品を覆う死の気配の正体は?『罪と罰』の謎をドストエフスキー研究の第一人者が読み解く。
  • 感想から解釈へ、感動から批評へ飛躍するために。脱構築批評からフェミニズム批評、システム理論、そしてエコクリティシズムまで。 20 世紀から現代までの理論を幅広く学び、具体的な作品分析をとおして批評のプロセスも体感できる入門書。
  • 哲学するとは自分で考えることである。しかしどのように学べばよいのか。道徳、愛、自由、叡智など12のテーマからその道へと誘う、現代フランスを代表する哲学者による手ほどき。
  • トゥキュディデスやアリストファネスら実在の人物と、奴隷、ガレー船船長、スパルタのスパイなどが交錯し、1時間ごと24人の目を通して、約2500年前のギリシアのリアルな日常が甦る!
  • 恐るべき思想家バタイユが全ての思想を転覆させて思考の極限に挑んだ20世紀最大の問題作を50年ぶりに新訳。第一人者による鋭利な訳文と膨大な注によって絶後の名著が暗黒の21世紀に降臨する。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    ◆この目録は二〇二二年五月までに刊行された河出文庫、KAWADE夢文庫のうち入手可能なものを掲載しました。
    ◆書目によっては今後、品切れや定価が変更になる場合がございます。ご注意ください。
    ◆価格は本体価格で表示しております。ご購入の際には別途消費税がかかりますので予めご了承ください。
    ※掲載されているタイトルは二○二二年五月現在、書店で購入可能なものです。
  • この本は言ってみれば、サバイバルと人間的成長のためのマニュアル、いわゆるレジリエンス〔苦難や逆境の中でもしなやかに生き延び、回復・成長していく力〕の手引書である。先の見えない不安な日々の中でも、前向きに幸せに生きることはできる。その力、すなわちレジリエンスを身につけるためのヒントを示すことが、この本を書いた目的である。――本書より

    目 次
    はじめに
    1 何よりもまず安心感を
    2 逆境から立ち直る力
    3 しなやかに適応する力
    4 ポジティブな感情を大切に育てる
    5 減速して味わって生きる
    6 他者との絆を結び直す
    7 自分の人生に意味を持たせる
    8 自分を縛るものから自由になる
    9 死を賢く手なずける
    10 働きかけることと受け入れること
    訳者あとがき
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    【内容紹介・目次・著者略歴】
    従来、古詩を中心とする漢代五言詩の成立は、建安文壇に隣接する後漢時代後期と目されてきたが、本書はこれまで見過ごされてきた資料や、文献上に現れている微細な徴候に目を留め、新たな説を導き出す。数ある古詩の中に埋もれた特別な一群の存在を指摘して、その特定の古詩の成立年代を後漢初頭以前と推定するとともに、古詩の生まれた場を考察、さらにはその後の古詩の展開経緯を、近接ジャンルである古楽府との関連性も含めて明らかにする。漢代五言詩歌の清華である古詩という作品群の生成展開の経緯を解明し、研究史に新たな一頁を加える画期的業績。著者の明快で細やかな論述により、読者は自ずと古詩誕生の場面へと引きこまれるであろう。

    【目次より】
    序章
    一 本書の目指すところと基本姿勢 二 考察の概要 三 各章の要点と初出一覧
    第一章 古詩の成立年代
    はじめに
    第一節 第一古詩群の存在
    第二節 第一古詩群の成立時期
    第三節 五言詩の成立時期に関する先行研究
    結び
    第二章 原初的古詩の成立
    はじめに
    第一節 第一古詩群の成り立ち
    第二節 古詩誕生の場
    第三節 古詩の始原的性格
    結び
    第三章 原初的古詩の展開
    はじめに
    第一節 前漢宴席文化の広がりと古詩の流布
    第二節 宴席に言及する古詩の成立
    第三節 古詩の展開と死後の世界
    結び
    第四章 後漢時代における古詩の伝播とその展開
    はじめに
    第一節 第一古詩群の編成時期に関する仮説
    第二節 後漢前期における五言詩の文学的位置 班固の傅毅に対する対抗意識を通して
    第三節 後漢中期における古詩流伝の一系譜 古詩「凛凛歳云暮」を手がかりとして
    第四節 漢代五言詩史上に占める蘇李詩の位置
    第五節 後漢中期以降における五言詩の展開
    結び
    第五章 古詩と古楽府との関係性
    はじめに
    第一節 『宋書』楽志と『楽府詩集』 古楽府研究において拠るべき資料
    第二節 古楽府の歴史的性格
    第三節 古楽府と古詩との交渉
    結び
    第六章 建安文壇の歴史的位置
    はじめに
    第一節 曹操の楽府詩を通して見る漢末士人社会の一側面
    第二節 貴族制の萌芽と建安文壇
    結び
    第七章 呉の文学風土と陸機の「擬古詩」 呉人から見た五言詩歌史
    はじめに
    第一節 呉の文学風土
    第二節 cにおける「擬古詩」制作の動機
    第三節 「擬古詩」に読み取れる陸機の思い 古詩との狭間に見えるもの
    結び
    終章 結びにかえて 遊戯的宴席文芸から個人的詠懐詩へ
    あとがき
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    柳川 順子
    1959年生まれ。中国文学者。県立広島大学教授。
    九州大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科(中国学専攻)博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。
    著書に、『漢代五言詩歌研究』などがある。
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    【内容紹介・目次・著者略歴】
    柳宗元文学の根幹である寓言を対象に敗北・蘇生の意味を解き明かし、彼の否定への意志とその反語性を考察した力作。

    【目次より】

    第一編 敗者の美学
    第一章 左遷の中の文学
    一 柳宗元の生涯
    二 〈柔外剛中〉と道への希求
    三 絣文から古文への転換
    四 困窮と文学
    第二章 敗北の逆説 寓言論
    一 社会への憤激
    二 自戒のために
    三 愚者の文学
    四 理想と敗北
    第二編 自然との対峙
    第一章 「永州八記」について
    一 「永州八記」の源流
    二 「永州八記」と『水経注』
    三 「永州八記」の構造
    四 「滸黄渓記」の誕生
    第二章 山水詩 宗教から文学への転回
    第一節 永州前期の山水詩
    一 不遇な現実と山水遊覧
    二 慰めの世界を求めて
    三 消えない憂愁
    四 高所からの眺め
    第二節 永州後期の山水詩
    一 表層と深層の逆説
    二 孤高の思索者 「寂霙」をめぐって
    三 「漁父歌」の系譜
    四 宗教感情の変容
    五 低所からの眺め
    第三章 草木を植えるうたの位相
    一 永州時代について
    二 柳州時代について
    三 草木を植えるうたの変遷(一) 漢魏六朝時代
    四 草木を植えるうたの変遷(二) 唐代
    五 『楚辞』の継承と超克
    第三編 古文家の絆
    第一章 文学論のめざすもの
    第一節 柳宗元の文学論
    一 文学の理念
    二 文学の機能
    三 文学の効用 「社会教化説」と、芸術性の追求
    四 文学の動機
    五 文学の地位 「代償行為論」「文学自立論」
    六 創作論
    七 文学の評価
    第二節 唐代古文家の文学論
    第二章 韓柳友情論
    一 がまを食べるうた
    二 師道のあり方
    三 ユーモア文学礼讃
    四 仏教との関わり
    五 韓愈「順宗実録」の成立とその意義
    第四編 否定の深層
    第一章 「非国語」について
    一 「文采」と「大中の道」 思想と文学の本質
    二 「非国語」の内容
    三 『国語』批判の根拠
    四 文学の源泉としての『国語』
    五 「非国語」と陸淳『春秋微旨』
    第二章 自己処罰の文法
    一 柳宗元の弁明(一) 許孟容への手紙
    二 受難者の群像
    三 柳宗元の弁明(二) 楊憑への手紙ほか
    四 自責の文学
    五 劉萬錫の弁明
    六 柳宗元の設論
    第三章 飛べない鳥
    一 『詩経」と「楚辞』について 加害者の視点から被害者の視点へ
    二 漢魏六朝詩について
    三 唐詩について
    四 柳詩の飛べない鳥

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    松本 肇
    1946年生まれ。中国文学者。東京教育大学大学院博士課程。専門は、中国古典文学。元筑波大学大学院教授。
    著書に、『柳宗元研究』『唐宋の文学』『春秋戦国の処世術』『唐代文学の視点』などがある。
  • 第一次世界大戦後「精神の危機」を書いたポール・ヴァレリーは、西欧の没落に警鐘を鳴らし、人間における〈精神〉の意味を根本的に問い直した。先端技術の開発にしのぎをけずり、グローバル化する市場経済の盲点を逸早く洞察し、「歴史」の見方に改変をせまった数々の論考は、二十一世紀の現代に通じる示唆に富んでいる。
  • 20世紀最大の哲学者、ジル・ドゥルーズが著した芸術と哲学をめぐる伝説的大著『シネマ』がわかる!
    思想界に颯爽と現れた26歳の新鋭、衝撃のデビュー作!
    映画という特殊な経験のシステムから立ちあがる、イメージがそれ以上でもそれ以下でもなく見たままで現れる地平、「眼がスクリーンになるとき」とはどのようなことか。
    「たんに見る」ことの難しさと創造性をめぐって書かれた画期的入門書。

    「映画とは何かを考え抜いたジル・ドゥルーズの伝説的著作『シネマ』が、本書によって、ついにわかる。『シネマ』のロジックを一歩一歩解きほぐす、目からウロコの超解読。そして、これは映画だけの話ではない。あらゆる芸術・文化を考えるのに役立つツールがここにある。」 ―――― 千葉雅也

    『シネマ』は不幸なすれ違いを被ってきた、と著者は言う。哲学研究者からは「映画の本だから」、映画研究者からは「哲学の本だから」と、読まないでいる理由が用意されていたからだ。本書は「ゼロから読む」という副題のとおり、ジル・ドゥルーズの『シネマ』という書物の入門的な解説書である。したがって本書を読むにあたって、ドゥルーズについても、哲学についても、映画理論についても事前に知っておく必要はない。映画をどれだけ見たことがあるかということもまったく問題にならない。本書では映画作家、作品について可能な限り言及しない。つまり、ただ純粋に『シネマ』を読んでみたい、興味があるというひとにこそ、ぜひ手にとってほしい本である。

    本書では、『シネマ』にとって、映画は、哲学の「フッテージ(footage)」、つまり「思考の素材=足場」であると捉えなおすことから議論を開始する。その映画というフッテージに、もうひとりの重要な哲学者アンリ・ベルクソンの哲学が流しこまれることで、映画は、「イメージ=映像による〈思考〉の実践」として立ち現れてくるのだ。『シネマ』と「映画」の関係、ドゥルーズとベルクソンの関係というふたつの問いは、哲学にとって「見る」ことと「読む」ことがいかにして概念の創造へと導かれるかということを指し示している。そのとき観客である私たちはどんな存在へと生成するのか。

    本書は、「見る」ことと「読む」ことの復権を同時に実現するだろう。
  • ニーチェの最後の著作が流麗で明晰な新訳でよみがえる。近代の偶像を破壊しながら、その思考を決算したニーチェ哲学の究極的な到達であると同時に自身によるニーチェ入門でもある名著。
  • 由緒ある貴族の家に生まれたマルキ・ド・サド(1740-1814年)は、数々のスキャンダルで入獄と脱獄を繰り返し、人生の三分の一以上を監獄の中で過ごした。フランス革命で釈放されたあと、『ジュスティーヌあるいは美徳の不幸』(1791年)を匿名で刊行して以降、精力的に書かれた作品の中で、本書はそのエッセンスを気軽に味わうことのできる絶好の一冊である。第一人者がついに手がけた究極の文庫版新訳、ここに完成。
  • 985(税込)

    理想を追って、挫折と漂泊のうちに生きた孔子。中国の偉大な哲人の残した言行は、『論語』として現在も全世界に生き続ける。史実と後世の恣意的粉飾を峻別し、その思想に肉薄する、画期的孔子伝。 367ページ
  • むふふ。

    『荘子』はすこぶる面白い。読んでいると、世の中の「常識」という桎梏から解放される。二千年以上前から伝わるこの本は、今に生きる「心の自由」のための哲学なのだ。そしてその思想は、禅の考え方にも深く沁み込んでいる。……あらゆる価値や尺度からまったき自由を獲得した稀代の思想家の、非常識で魅力的な言語世界を味わい、「遊」の世界へ読者をいざなう。
  • 1,144(税込)
    監修:
    荒俣宏
    監修:
    北尾吉孝
    監修:
    中野明
    監修:
    守屋洋
    監修:
    黒鉄ヒロシ
    レーベル: ――
    出版社: 幻冬舎

    論語、孫子、三国志から得る珠玉の言葉に、英雄たちのスケールを体感。現代ビジネスにも通じる人間力を学べ!膨大な智恵の集大成をポイント解説。働くことが楽しくなる仕事の本質とは?
  • 2,090(税込)

    「われわれは死ぬことを心配するせいで、生きることを乱しているし、生きることを心配するせいで、死ぬことを乱している。生はわれわれを苦しませ、死はわれわれをおびえさせるのだ」新訳『エセー』の最後の1冊である本書は、著者円熟の「第三巻」の後半部にあたる。37歳で早々と高等法院判事を引退し、隠遁生活のなか書き上げた第一巻・第二巻を刊行した後、モンテーニュはドイツやイタリアへ1年半に及ぶ大旅行に出かけ見聞を広げた。やがて、血で血を洗う宗教戦争が苛烈を極めた地元ボルドーに呼び戻され、新旧両派の調停役としての市長職を5年にわたり務めることになる。その厳しい経験の中から導き出したモンテーニュの人間哲学が、第三巻に注ぎ込まれている。自己・人間・生死についての徹底した観察と探究が、『エセー』の「真骨頂」と言われる第三巻において、より一層深められているのは、まさにそうした背景による。「空しさについて」「容貌について」「経験について」など、とくに引用されることの多い5編を収録。巻末に『エセー』7冊の全目次、「モンテーニュ略年譜」付。
  • 孔子の思想と人生

    政治が乱れ、人の世が荒み果てていた時代、現在の人間に失望しつつも未来の人類に対して期待を抱き、人間の可能性に大きな信頼を持ちつづけた孔子。「論語」全訳・注釈を手がけた中国文学の碩学が二十篇五百章を自在に読みこみ、孔子の生き方と思想をわかりやすく解き明かす。「子曰く、仁遠からんや、我れ仁を欲すれば斯ち仁至る」。伊藤仁斎や荻生徂徠ら江戸の学者をはじめとする人々は「論語」をどのように読んだか。また、孔子が説きたかった仁とは何だったのか。諸国を旅して味わった失望や、弟子や民との対話を通して、孔子を語り、吟味する最上の入門書。
  • 1,155(税込)
    著者:
    吉川幸次郎
    レーベル: ちくま学芸文庫
    出版社: 筑摩書房

    言ハ意ヲ尽クサズ

    言語は、事実のコミュニケーションのための媒体であるばかりではない。言語自体がまた人間的事実であり、そこに集約されている著者の態度が精密に読み込まれてはじめて、読むことは十全な読書となる。論語・史記から契沖、宣長、徂徠にいたるまで、漢籍や和書を縦横にし、著者の内部に生起し蓄積する感情・思考・論理を通して内的事実に降り立つ実践を展開する。事実に触発される意識をたどり、読書論を超えて学問論にいたる。著者の悠然たる文学的逍遙につき随って、その思考の筋道をつぶさに経験する一巻。
  • 孔子の生きた時代(前551?‐前479)、世は戦乱にあけくれ、殺戮と陰謀にみちていた。そのような状況下、孔子は、人間にとって重要なのは相互に愛情をもつことだとして「仁」の思想を唱え、政治はその実践であるとした『論語』を生みだす。その後『論語』は儒教の教典として崇拝され、文学的香気にあふれた含蓄深い名句の数々は、人間讃歌、人類永遠の古典として、現代に至るまで多くの人々に読みつがれている。本書は、表題作ほか、孔子と『論語』に関する初心者向けの論考六篇で構成。中国文学最高権威の著者が、人間孔子の精神と『論語』の思想を明らかにした入門書の名著。
  • フーコーが一九七〇年におこなった講義録。『言語表現の秩序』を没後三十年を期して四十年ぶりに新訳。言説分析から権力分析への転換をつげてフーコーのみならず現代思想の歴史を変えた重要な書。
  • ニーチェの最も美しく、最も重要な著書が冷徹にして流麗な日本語によってよみがえる。「神は死んだ」と宣言しつつ永遠回帰の思想をはじめてあきらかにしたニーチェ哲学の中核をなす大いなる肯定の書。
  • 1,980(税込)

    モンテーニュの真骨頂「第三巻」。性愛、結婚・恋愛について赤裸々に語った「ウェルギリウスの詩句について」ほか、「役立つことと正しいことについて」「後悔について」「気持ちを転じることについて」「話し合いの方法について」など8編を収録。
  • 2,090(税込)

    モンテーニュは、16世紀フランスの思想家、モラリスト。彼が残した『エセー(随想録)』は、知識人の教養書として古くから受け入れられ、その真理探究の方法、人間認識の深さによって多くの思想家に影響を与え、今日まで古典的な名著として多くの人々に読みつがれている。「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」という句は、モンテーニュの言葉であるが、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに真理を追究しようとしたモンテーニュの思想をよく表している。本巻には、「栄光について」「嘘をつくこと」「怒りについて」など25編を収録。モンテーニュのイメージを一新する平易かつ明晰な訳文で古典を楽しもう。
  • 3巻の「図式論」と「原則論」では、カテゴリーの根拠づけが対象にどのように機能するのか、それと時間がどのように関係するのかが解明される。イギリス経験論(ヒューム)を根本的に批判し、認識の主体と対象の相互の関係を論じた観念論も批判する。大胆かつ適切な訳語と段落すべてにつけたタイトル、初心者にも理解できる詳細な解説で準備万端。哲学の最高峰への登攀は続く。
  • 「わたしたちは神が命じたから、道徳的に行動する義務があると考えるべきではない。わたしたちは、道徳的に行為すべきことを、みずから〈内的な〉義務として考えるからこそ、こうした法則が神の命令とみなされるようになったのである」。本書の課題であった存在の領域、「あるもの」の認識からはなれて、当為の領域、「あるべし」の認識へ。最高善と「恩寵の王国」の思想をもとに、カントは理性の道徳的な使用へと考察を向ける。
  • ニーチェが目指したのは、たんに道徳的な善と悪の概念を転倒することではなく、西洋文明の根本的な価値観を転倒すること、近代哲学批判だけではなく、学問もまた「一つの形而上学的な信仰に依拠している」として批判することだった。『善悪の彼岸』の結論を引き継ぎながら、キリスト教的道徳観と価値観の伝統を鋭い刃で腑分けし、新しい道徳と新しい価値の可能性を探る。ニーチェがいま、はじめて理解できる決定訳!
  • 世界には時間的な始まりがあるか、空間的な限界はあるか。世界は無限に分割できるか、それ以上は分割できなくなるのか。人間に自由はあるか、それとも必然的な自然法則にしたがうだけなのか。そして、世界には必然的な存在者[=神]が存在するのかどうか。この四つの「二律背反」を考察。これまで多くの読者の前に立ちはだかってきたこの難関を、カントの思考の流れがみえるクリアな訳文と詳細な解説で、完全理解へ。
  • カントが普通の言葉で語り始めた! 本書で繰り返し説くのは、自分の頭で考えることの困難と重要性。「永遠平和のために」は常備軍の廃止、国際連合の設立を唱え、「啓蒙とは何か」は、他人の意見をあたかも自分のもののように思いこむ弊害を指摘している。他に「世界市民という視点からみた普遍史の理念」「人類の歴史の憶測的な起源」「万物の終焉」を収録。現在でも輝きを失わないカントの現実的な問題意識に貫かれた論文集。
  • 「プロレタリアートによる権力の獲得は、革命を完成させるのではなく、ただそれを開始するだけである」。自らが発見した理論と法則によって権力を握り、指導者としてロシア革命を勝利に導いたのち、その理論と法則ゆえに最大級の異端として、もろとも歴史から葬り去られたトロツキー。その革命思想の理論的核心を展開した最重要の著作を、ロシア語原典から訳出。付録として本邦初訳の「レーニンとの意見の相違」ほか5論稿収録。
  • 20歳の青年メノンをソクラテスが挑発! 「徳(アレテー)は教えられるものでしょうか?」メノンの問いに対し、ソクラテスは「徳とは何か?」と切り返す。そして「徳」を定義する試みから知識と信念、学問の方法、魂、善をめぐって議論は進んでいく――従来あまり重視されなかったことばのニュアンスを細かく読みとり、対話のやりとりと内容の微妙な関係を鮮明に浮かびあがらせた意欲的新訳。プラトン対話篇の最高の入門書。
  • 「君は、みずからの人格と他のすべての人格のうちに存在する人間性を、いつでも、同時に目的として使用しなければならず、いかなる場合にもたんに手段として使用してはならない」。多くの実例をあげて善と悪、義務、人格、自由と道徳性について考察し、経験的な根拠に依拠しない純粋な道徳の原理を探求。きわめて現代的であり、いまこそ読まれるべき書。詳細な解説付きのスタイルで完全読解へ導く“中山カント”第3弾!
  • 1,089(税込)
    著:
    ミル
    訳者:
    斉藤悦則
    出版社: 光文社

    本当の「自由」とはなにか、考えたことはありますか? 個人の自由への干渉はどこまでゆるされるのか。反対意見はなぜ尊重されなければならないのか。なぜ「変わった人間」になるのが望ましいのか。市民社会における個人の自由について根源的に考察し、その重要さを説いたイギリス経験論の白眉。哲学を普通の言葉で語った新訳決定版! 現代人が必ず読むべき、今もっともラディカルな書。
  • 「なぜかくも多様な生物がいるのか」。ダーウィンはひとつの結論にたどり着いた。すべての生物は共通の祖先を持ち、少しずつ変化しながら枝分かれをしてきたのだ。つまり、「じつに単純なものからきわめて美しく、きわめてすばらしい生物種が際限なく発展し、なおも発展しつつある」のだ。予想される反論や異論を封じ込める緻密な議論を展開してその驚異的先見性を見せつけた、科学における最重要書のひとつ、ここに完結!
  • 人間の認識を成り立たせる二つの能力、感性と知性。2巻では知性を分析。認識のために知性はどう働き、知性が用いる純粋な概念であるカテゴリーはどのように導きだされ、根拠づけされるのか。「形而上学の秘密全体を解くかぎ」の解明に取り組む。「カントはさまざまな川が合流する場所であり、そこからまた新しい川が分岐して流れ出す場所である」(訳者)。圧倒的に分かりやすい訳文で視界良好。“哲学の森”で、もう迷わない。
  • 進化の研究を科学にし、進化が起こるメカニズムとして自然淘汰説を提唱――『種の起源』の登場は、史上最大のパラダイム・シフトだった! 本書は専門家向けの学術書ではなく、一般読者向けに発表された本である。名のみ知られるばかりで、その内容については多くを語られることのなかったこの歴史的な書を、画期的に分かりやすい新訳で贈る。これを読まずして生命は語れない。
  • 超越論的な分析論を終え、いよいよ超越論的な弁証論が始まる。この巻では、理性の誤謬推論として、心が実体(存在するもの)で、単純(分割できない)であり、破壊できないものであり、不死のものとして身体の死後も滅びることがないという伝統的な形而上学の霊魂論が批判され、解体される。そして真の形而上学を構築する試みが始まる! 『実践理性批判』『判断力批判』へと至る重要な道標!
  • 「人間の徳(アレテー)は、教えられるものなのか?」「ソフィストとは、そもそも何者か?」。若くて血気盛んなソクラテスは、アテネを訪問中の老獪なソフィスト、プロタゴラスのもとにおもむき、徳をめぐる対話を始める。しかし、議論は二転三転。次第に哲学的色彩を強めながら、やがて意外な結末を迎えることになる。躍動感あふれる新訳で甦る、ギリシャ哲学の傑作!
  • 人間はどのようにして自由と平等を失ったのか? わたしたちは、フランス革命を導いたルソーの代表作である本書と『社会契約論』に繰り返し立ち戻ることで、国民がほんとうの意味で自由で平等であるとはどういうことなのか、どうすれば国民が真の主権を維持できるのかを、自分の問題として問い直すことができるはずである。格差社会に生きる現代人に贈るルソーの代表作。
  • もう入門書はいらない! カントは従来の形而上学が陥った独断的なやり方を批判し、人間のもつ理性の可能性とその限界をみさだめる。空間とは何か、時間とは何か、認識はどのようにして成り立つのかを明らかにする。古代以来の哲学の難問を解決しようとした意欲的な試みを再現する! 難解とされる多くの用語を、ごく一般的な用語に置き換えて分かりやすさを徹底した画期的な新訳(全7巻)。詳細な解説つき。
  • 第6巻は「超越論的な弁証論」の第三章「純粋理性の理想」を扱う。ここでは神の現実存在の議論が検討され、デカルト以来の伝統的な近代哲学の神の存在証明が分類され、すべて批判される。そしてこの存在証明に基づく神学の考察と批判が展開されることになる。存在が証明できない理念としての神を、なぜ理性は作りあげたのか? なぜ必要としたのか? 理性にとってどう役立つのか? 超越論的な弁証論の最後の難関に挑む。
  • ソクラテスの生と死は、今でも強烈な個性をもって私たちに迫ってくる。しかし、彼は特別な人間ではない。ただ、真に人間であった。彼が示したのは、「知を愛し求める」あり方、つまり哲学者(フィロソフォス)であることが、人間として生きることだ、ということであった。(「訳者あとがき」より)。ソクラテスの裁判とは何だったのか?プラトン対話篇の最高傑作、ついに新訳で登場!
  • 1,980(税込)

    ミシェル・ド・モンテーニュは、16世紀フランスの思想家、モラリストである。彼が残した『エセー(随想録)』は、古典知識の集大成であると同時に、知識人の教養書として古くから受け入れられ、その真理探究の方法、人間認識の深さによってデカルト、パスカルなどの思想家に影響を与え、今日にいたるまで古典的な名著として多くの人々に読みつがれている。本書には、「エセー」の中で最長、最大で、難解をもって知られる「レーモン・スボン」の章を収録している。この章には「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」というモンテーニュの有名な言葉がおさめてあり、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに真理を追究しようとしたモンテーニュの思想をよく表しているといえる。 《学問や芸術・技術は鋳型に入れてさっとできるものではなく、「熊が子熊をなめ回しながら、じっくりと時間をかけて育てていくように、それを何度も何度もいじくって磨いていくうちに、少しずつ形ができていく」といったことなのである》。モンテーニュのイメージを一新する平易かつ明晰な訳文で古典を楽しもう。
  • 1,540(税込)

    ミシェル・ド・モンテーニュは、16世紀フランスの思想家、モラリストである。彼が残した『エセー(随想録)』は、古典知識の集大成であると同時に、知識人の教養書として古くから受け入れられ、その真理探究の方法、人間認識の深さによってデカルト、パスカルなどの思想家に影響を与え、今日にいたるまで古典的な名著として多くの人々に読みつがれている。「わたしは何を知っているのか(ク・セ・ジュ)?」という句は、モンテーニュの言葉であるが、人間の理性、判断力、知識には限界があることを謙虚に認め、試行錯誤を恐れずに真理を追究しようとした彼の思想をよく表している。本巻には、「酔っぱらうことについて」「良心について」「実地に学ぶことについて」「書物について」など11編を収録。《わたしが思っていることをいってしまうならば、みんなが酔っぱらうからといって、酒を禁じるといった習慣はまちがっている。よいものだからこそ、度を過ごしてしまうのではないか》(「酔っぱらうことについて」より)。モンテーニュのイメージを一新する平易かつ明晰な訳文で古典を楽しもう。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    『神曲』には、訳の古さ、原典の曖昧さ、訳語選択の問題など、それぞれに難点がある。しかし本訳は評価の高いペトロツキ版(1968年刊)を訳出の軸として、原典に忠実でありながら、平明な訳文を実現。訳注は、当該の見開き内に収め、読み易く編集。訳注、各歌解説には、世界的ダンテ学者として名高い故ジョルジョ・パドアンに師事した訳者が、『神曲』研究の最先端の成果を盛り込んだ。ダンテ『神曲』の訳本の決定版です。(講談社学術文庫)
  • 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』と、サン・テグジュペリの『星の王子さま』は、どちらも、ほとんどすべての日本人が知っている、名高いファンタジー(幻想文学)です。ところが、その二つの作品の、だれも知らなかった新しい読み方と意味を、この本が発見しました。『銀河鉄道の夜』については、いくつかの資料のユニークな解読をとおして、主人公・カムパネルラのモデルが、作者の死んだ妹・トシであることを発見しました。併(あわ)せて、その、ファンタジーを、賢治が制作した理由と経緯(いきさつ)が明らかになりました。ジョバンニ、カムパネルラという名前の由来など、注目すべき発見も、数多く紹介されています。『星の王子さま』については、フランスで刊行された辞書類を使って、原書を吟味した結果、邦訳(半世紀にわたって愛読されてきた、内藤濯(ないとうあろう)先生の訳)だけでは、けっして、知ることのできない、作者の真の思想や、作品を一貫する信念などについて、少なくとも二十ケ所、新しい、重大な発見がありました。そこで、ファンタジー『星の王子さま』は、作者の幼時が、幻影となって出現して自らの半生を語り、未来の世界の平安を祈りながら書いた遺書、という推測が可能になっています。それらの発見をとおして、二つのファンタジーの姿が、すっかり新しくなったので、作者たちは、この本の中で初めて、それぞれの、心の全体を打ち明けて、語り合っています。本書では、さらに、「まえがき」と「あとがき」で、人の生命と文化と宗教とが、ファンタジーの中で、一つに融合することを、具体的な例を挙げて論じています。両作品の、詳しい説明付きの「あらすじ」も、楽しい読み物となっています。二人の天才が、自由奔放に論じ合い、相互の思考を確認し合っている、この本の議論に、ぜひ、参加して、心を爽快にし、生きるための活力を獲得してください。
  • 『ツァラトゥストラはかく語りき』ほど19世紀の思想に衝撃を与えた書はない。ヨーロッパ近代の精神的危機に対する、ニーチェ思想のすべてが盛り込まれた哲学的叙事詩を、難解な語句をさけ、物語風にまとめた労作。
  • 814(税込)
    訳者:
    眞鍋呉夫
    レーベル: 中公文庫BIBLIO

    中国古兵学の最高峰「武経七書」のひとつに選ばれ、広く巷間に流布されてきた『三略』。その内容は簡潔にして柔軟で、北条早雲が最初の一句を聞いただけで兵法の極意を悟ったと伝えられる。本書は苛酷な乱世を生き抜くための機略を教える、兵法入門に最適の書である。
  • 550(税込)

    世界のトップが愛読! ビジネス&人生に役立つ社会人必読の名著。

    権力とは何か、国家とは何か、リーダーは何をなすべきか。軍事や外交ほか多くの事例をもとに、非情な政治の理論を大胆に提言。「マキアヴェリズム」の語を生み、今なお有用な示唆を与える比類なき論考。
  • 330(税込)
    著:
    プラトン
    訳者:
    戸塚七郎
    レーベル: ――

    ギリシアの哲学者プラトンの、ソクラテスを主人公にした対話編の代表作。酒を酌み交わす饗宴のなかでエロスの神を順番に讃えようではないかという提案がなされ、面白おかしいさまざまな神話的・歴史的逸話を盛り込んだ演説が披露される。最後が酒豪ソクラテスの番であった。ソクラテスはエロスを美そのものへの渇望ではないかと説いて、イデア的な美学を展開する。

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