『いるかネットブックス、いるかネットブックス、青笹慶彦(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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古書店経営者の本郷瞬は、知人の毒島にさそわれてルーマニアパブを訪れた。そこで、リディアという名のホステスと知り合いになった。そして彼女からある相談をもちかけられる。リディアの母アンナが革命前のブカレストで遭遇した事件についてだった。舞台は1977年にうつる。アメリカ煙草のケントという銘柄が価値ある時代だった。人々が大統領夫妻を賛美していた時代だった……
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忘れかけていたころに人は過去の闇とむきあう。買い物にでかけた尾形雪菜はスーパーで初老男に呼び止められた。石橋の名札に雪菜は戦慄する。あの日が目の前に甦ろうとしていた。高校生だった時に雪菜は同級生の絵里に命じられてゲームに参加させられた。「役にたたないものをもちだす」のがルールだった。なぜ雪菜は参加しなければならなかったのか。そして現在の雪菜にむすびつかされた過去の闇は、すこしずつ、ゆっくりしたしあわせの日々を不安に陥れようとしていた。
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韮崎いずみは窓も扉もない部屋にいた。ゆうべ以前のことがなにひとつ思いだせない。部屋の円柱から娘が下半身を埋められているのに気づく。死体の娘だった。過去と現実を知りたくていずみは娘とむきあう。だが娘にも身元をあきらかにするものがない。いずみは娘の埋まる円柱をほりだす。ほりだした下からでてきたものはまたべつの死体の娘だった。この部屋は何のためにあるのか……
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飯富(おぶ)裕子は、人材派遣会社の営業事務を担当して多忙な毎日をおくっていた。ある日の帰り道、虫をたたく坊やとはちあわせして「おとなのおじちゃんにおそわった」と告げられた。その後に、裕子の学生時代の悪友=羽柴詩穂にもちかけられた合コンに出る途中で愚連隊にからまれるが、運よく西城と名乗る男にすくわれる。じつは西城も合コン出席者のひとりだった。そのままドライブにでた裕子は西城の別面をしらされることになる……
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