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『新潮社、池波正太郎(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全79件

  • 若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた佐々木三冬に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。しかし、全裸の若い女は悲鳴もあげず、迎え撃つかたちで飛びかかっていった。隠された三百両をめぐる事件のさなか、男装の武芸者・三冬に芽ばえた秋山大治郎へのほのかな思いを描く表題作。香具師の元締のひとり娘と旗本の跡取りとの仲を小兵衛がとりもつ「嘘の皮」など全7編。シリーズ第3作。
  • 秋山大治郎のことを思いながら夕暮れの根岸の里を歩んでいた佐々木三冬は、背中を斬られて逃げてきた女に小さな品物を託される。それが密貿易に係わるものだったため、三冬はその一味から狙われ、捕らわれて地下蔵に押し込められる。鬼神のごとくなって探し回った大治郎が奇蹟的に三冬を救出すると、父・田沼意次は、いきなり三冬を嫁にもらってくれと頼むのだった。シリーズ第6弾。
  • 小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀山崎との死闘を思い出す。「生きていれば名ある剣客になっていたろうに」。そんなある日、蕎麦屋で見かけた崩れた風体の浪人は、敵討ちを成就し名をあげたはずの滝だった。そしてその直後、奇しくも小兵衛は、清廉に生きる山崎の遺児に出遇う。老境の小兵衛が人生の浮沈に深く思いを馳せる、シリーズ最終巻。
  • 盲目の武士をやさしくいたわる托鉢僧――旅の途中で出会った、年老いた二人連れが何故か秋山大治郎の心に残った。江戸に帰った大治郎は、偶然試し斬りされかかった件の老僧を助け、二人が二十八年におよぶ仇討ちの敵同士であることを知る。人知をこえたその絆の不思議さを描く「隠れ簑」。小兵衛が小金持ちの隠居と見られて盗賊に狙われる「徳どん、逃げろ」など、シリーズ第7弾。
  • 冷え冷えとした闇の幕が裂け、鋭い太刀風が秋山小兵衛に襲いかかる。正体は何者か? 小兵衛・大治郎が非道に挑む表題作。江戸に出たまま帰らぬ息子を探しにきた信州の老剣客へ温かい手をさしのべる秋山父子――「老虎」。暴漢にさらわれた老舗の娘を助ける男装の武芸者・佐々木三冬――「三冬の乳房」ほか「鬼熊酒屋」「悪い虫」「妖怪・小雨坊」「不二楼・蘭の間」。シリーズ第2作。
  • 「親の敵……」夜の闇につつまれた猿子橋のたもとで、秋山大治郎は凄まじい一刀をあびせられた。曲者はすぐに逃げ去り人違いだったことがわかるが、後日、当の人物を突き止めたところ、秋山父子と因縁浅からぬ男の醜い過去が浮かび上がってくる「待ち伏せ」。小兵衛が初めて女の肌身を抱いた、その相手との四十年後の奇妙な機縁を物語る「或る日の小兵衛」など、シリーズ第9弾。
  • 「名は秋山大治郎」とわざわざ名乗って辻斬りを繰り返すずきんの侍。しかも狙われるのは、幕閣の中枢で対立する田沼意次と松平定信の家臣ばかり。意次の娘・三冬の夫である大治郎は窮地に追い込まれ、身の証を立てるため、家から一歩も出ない暮らしを余儀なくされる。小兵衛は、四谷の弥七と傘屋の徳次郎だけを頼りに必死の追跡を始めるのだが……。シリーズ初の特別長編、第10弾。
  • 足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがために、うとまれ、踏みにじられ、孤独においこまれた男。秋山小兵衛はその胸中を思いやり声をかけてやろうとするのだが、一足遅く、侍は狂暴な血の命ずるまま無益な殺生に走る……表題作「狂乱」。ほかに、冷酷な殺人鬼と、大治郎に受けた恩義を律儀に忘れない二つの顔をもつ男の不気味さを描く「仁三郎の顔」など、シリーズ第8弾。
  • 得体の知れぬ目眩に襲われたその日、小兵衛は、恩師・辻平右衛門ゆかりの侍・井関助太郎を匿うことになる。井関は手負いで、しかも曰くありげな小さな男の子を連れていた。小兵衛にすら多くを語らぬ井関に、忍びよる刺客の群れ。小兵衛は久しぶりに全身に力の漲るのを感じるのだった。一方江戸城内では、三冬の父・田沼意次が窮地に……表題の特別長編に、短編「おたま」を併録。シリーズ15弾。
  • 小兵衛は見た。凄腕の二人の浪人者をたちまちにして蹴ちらした、その巨漢の剣客の手並みを。男の名は波川周蔵。「あの男ならせがれでも危い」。波川にいわれなき胸騒ぎを覚えた小兵衛は、やがて大治郎襲撃の計画を偶然知るや、卓抜した剣客の直観で、その陰謀と波川との見えざる糸を確信する。秋山小兵衛六十六歳、一剣客として父として、その血は熱く沸いた。シリーズ第14弾、特別長編。
  • 秋山小兵衛の若き日の愛弟子が斬り殺された事件と、江戸市中の三か所で女が殺され、陰所と左の乳房が抉られていた事件。二つの事件の接点に浮かび上がった異常な殺人鬼の正体を、復讐の念に燃えた小兵衛が追う「白い鬼」。試合に負けたらその相手の嫁になるという佐々木三冬の話にうろたえる大治郎を描く「三冬の縁談」。もう一人の女剣士「手裏剣お秀」の登場など、シリーズ第5弾。
  • 「まだ…まだ死ねぬぞ、まだ十人あまりもいる…」死病に冒されながら、世話になった村に巣くう無頼浪人どもの一掃を最後の仕事と心に決め、ひとり剣をにぎる中年の剣客・村松太九蔵。その助太刀に小兵衛の藤原国助作二尺三寸が冴える「十番斬り」。小兵衛の亡妻お貞への情愛を彷彿させる「白い猫」「密通浪人」。[辻斬り]事件のその後を描き味わい深い一編「罪ほろぼし」など、シリーズ第12弾。
  • 音もなく小兵衛の前に現れ、「秋山先生に勝つために」、八年ぶりに帰ってきたとうそぶく役者のような若侍の正体は? 次々と道場を襲い相手を一撃のもとに殺していく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作。愛弟子に〔なれ合い試合〕の許しを求められ、苦衷を察して許可を与えた小兵衛が、皮肉にもその試合の審判を引き受けることになる「雷神」など全8編。シリーズ第4作。
  • その試合「負けてやれ」。秋山大治郎が義父・田沼意次から一刀流の道場を構える谷鎌之助との試合を命じられた経緯を報告すると、小兵衛は即座にそういった。鎌之助はその試合に仕官がかかっていたのである。勝負を前にして苦悩する大治郎には、まもなく初めての子が授かろうとしていた……。初孫・小太郎の命名をめぐる小兵衛の意外な一面など面白さがいよいよ冴えるシリーズ第11弾。
  • 小兵衛の剣友を見舞った帰途、大治郎の頭上を一条の矢が疾った。心当たりはなかったが、これも剣客商売ゆえの宿命か。「お前が家を出るときから見張られていたのではないか」小兵衛の一言で大治郎は、次の襲撃を呼び寄せるように、下帯ひとつの裸身で泰然と水浴びをはじめた――「波紋」。旧友内山文太を想う小兵衛の心情を描き格別の余韻を残す「夕紅大川橋」など全5編。第13弾。
  • 1,240(税込) 2024/5/8(水)23:59まで
    著:
    池波正太郎
    レーベル: 新潮文庫
    出版社: 新潮社

    神出鬼没・変幻自在の怪盗・雲霧仁左衛門。政争渦巻く八代将軍・吉宗の治世、江戸市中で、一人の殺傷もなく一万両を盗み出すという離れ業を成し遂げた雲霧一味は、次の狙いを尾張・名古屋の豪商・松屋吉兵衛方に定める。雲霧の命により、七化けのお千代は、四年前に妻を亡くした吉兵衛に近づく。金蔵をめざして、江戸から名古屋へ盗賊一味の影が走り、火付盗賊改方の一団が追う。 ※当電子版は新潮文庫版『雲霧仁左衛門』前後巻をまとめた合本版です。
  • 539(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べなきゃ……。勘定、人事、組織、ネクタイ、日記、贈り物、小遣い、家具、酒、月給袋など百般にわたって、豊富な人生経験をもつ著者が、時代を超えた“男の常識”を語り、さりげなく“男の生き方”を説く。本書を一読すれば、あなたはもう、どこに出ても恥ずかしくない!
  • 440(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    「[たいめいけん]の洋食には、よき時代の東京の、ゆたかな生活が温存されている。物質のゆたかさではない。そのころの東京に住んでいた人びとの、心のゆたかさのことである」人生の折々に出会った“懐かしい味”を今も残している店を改めて全国に訪ね、初めて食べた時の強烈な思い出を語る。そして、変貌いちじるしい現代に昔の味を伝え続けている店の人たちの細かな心づかいをたたえる。
  • 天下統一をなしとげた豊臣秀吉は、これまでとは人柄も変ったようになり、無謀な朝鮮出兵を号令。そこに豊臣政権のほころび目を見てとった甲賀忍びの頭領・山中俊房は、秀吉の御伽衆である又従弟の山中長俊に早くも手をまわし徳川方への加担を説く。ここに甲賀忍びと真田の草の者との凄絶な戦いが開始され、壺谷又五郎や女忍者お江の常人には推しはかれない活躍が繰り広げられる。
  • 真剣勝負のその日、波切八郎はついに姿を現わさなかった。しかし秋山小兵衛はなぜか八郎を憎めない。一流の剣客が約束を違えるとはよほどの事がその身を襲ったからであり、実際、道場出奔後、八郎の運命は激烈に転変し、見えない勢力に操られ人斬りを重ねる日々であった。対照的な生き方をとる二人は、互いへの想いを断てぬまま思いがけぬ所で……。「剣客商売」ファン必読の番外編。
  • 祖父の代から目黒に道場を構えていた小野派一刀流の剣客・波切八郎は、御前試合の決勝で敗れた秋山小兵衛に真剣勝負を挑み、小兵衛は二年後の勝負を約した。それを待つ身でありながら八郎は、辻斬り魔に堕ちた門弟に自首を促すことができずに成敗してしまう。道場を出奔し浪々の身となった八郎は、想いを通じた座敷女中のお信にそそのかされるまま、お信の敵、高木勘蔵を討つ。
  • 越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が暗殺されたため、下男の五平と一緒に江戸へ出る。が、新しい主人の御家人・三浦平四郎も、そして五平も、神谷を殺した無頼浪人の凶刃に倒れる。三浦に手裏剣の手ほどきを受けていたお福は、三浦の碁敵・秋山小兵衛の助太刀をえて、見事、仇を討ち果たす。数奇な運命を背負った女の波瀾にとんだ成長の物語。
  • 1,794(税込) 2024/5/8(水)23:59まで
    著:
    池波正太郎
    レーベル: 新潮文庫
    出版社: 新潮社

    時は元禄――旗本の息・徳山五兵衛(幼名・権十郎)は、妾腹の子ゆえに父から疎まれていた。剣の修行に明け暮れる十四歳の初夏、侍女への無謀な振舞いがもとで、父子の不和は決定的となった。四年後、道場主の他界を機に、一介の剣士として生きようと同門の浪人剣客・佐和口忠蔵を慕って江戸を出た。父はこの出奔を利用して、執拗なまでにわが子廃嫡の策謀をつづけていた。 ※当電子版は『おとこの秘図』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。それが剣客の宿命なのだ――剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と浅黒く巌のように逞しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る――田沼意次の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、吉川英治文学賞受賞の好評シリーズ第1作。全7編収録。
  • 天正10年(1582年)3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされ、宿将真田昌幸は上・信二州に孤立、試練の時を迎えたところからこの長い物語は始まる。武勇と知謀に長けた昌幸は、天下の帰趨を探るべく手飼いの真田忍びたちを四方に飛ばせ、新しい時代の主・織田信長にいったんは臣従するのだが、その夏、またも驚天動地の時代が待ちうけていた。全12冊。
  • 関ヶ原の折の屈辱を忘れかねる徳川秀忠は、家康が死去するとただちに信之の真田藩に襲いかかった。秀忠は、信之の側近に送り込んだ隠密を使い、冬の陣の直後に幸村と密会した事実を突いて取潰しに追込もうとするが、ただ一人生き残った草の者お江の活躍で信之は難をまぬがれる。そんなある日、上田城に向井佐助の最期を見とった摂津の農夫が遺品を届けに現れる……。全十二巻完結。
  • 天下統一を目前にした織田信長が本能寺に討たれたことから、諸雄は再びいろめきたつ。上・信二州に割拠する真田昌幸は、関東の北条、東海の徳川、越後の上杉と対峙しつつ、己れの命運を上田築城に賭けた。一方、昌幸の二人の子供、兄の源三郎信幸と弟の源二郎幸村、そして従兄弟の樋口角兵衛をめぐる真田家の複雑に入り組んだ血筋が、小国の行方に微妙な影を落としてゆく。
  • 維新は成った。中村半次郎改め桐野利秋は、西郷の腹心として存分に働き、日本初代の陸軍少将となる。ザンギリ頭にフランス香水をつけ、得意絶頂の桐野だった。が、西郷は新政府のやり口に苦りきっていた。そしてついに、進退をかけての征韓論争に敗れ、西郷は帰郷。桐野ら薩摩隼人の心酔者たちは放っておくことができない――城山での壮烈な最期まで、激動の時代を駆けた一快男児の半生。
  • 週に何度となく出かけた街・銀座。少年のころから通いなれたあの店、この店。そこで出会った味と映画と人びとは、著者の旺盛な創作力の源であった。「銀座日記」は、街での出来事を芯にした、ごく簡潔な記述のなかに、作家の日常とそこから導かれる死生観を巧みに浮き彫りにして大好評であった。急逝の2カ月前まで、8年にわたった連載の全てを1冊に収めた文庫オリジナル版。
  • 尾張・名古屋城下で、五千両余を盗み出し、一人も負傷することなく逃亡した雲霧一味は、再び江戸で、数年後の盗みばたらきに備えて暗躍をはじめる。一方、何度も雲霧一味に煮え湯をのまされた火付盗賊改方と町奉行所は、一味の探索に執念を燃やし、肉薄する……。雲霧仁左衛門は、胸に秘めた最後の盗(つと)めばたらきを成し遂げられるか? 稀代の大盗賊・雲霧一代の神出鬼没の大活躍。
  • 869(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    酒と女に溺れ家中の鼻つまみものである榎平八郎は二十一歳。七百石の旗本の三男に生れながら妾腹の子ゆえに家来にまで蔑まれている。ある夜女を抱いた帰途、何者かに襲われる。やがて、それは彼を疎む父親の命であることが判明する。徳川吉宗が将軍位について二十余年、いきいきとした時代を背景に、青年ざむらいが意地と度胸で、己れの道を切りひらいていく姿を描く長編時代小説。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    徳川家康のめぐらす謀りごとを実現すべく働き抜いた山口新五郎は、江戸開府後、六十歳を過ぎて初めて女体に接した。そして二度も十代の嫁を娶ることになる、この男の生涯を描いた「黒幕」。夫の仇と襲った相手が従容として、己れの左腕を斬り落とさせる姿に心を打たれ、その男の妻となる戦国の女を描いた「猛婦」。他に「勘兵衛奉公記」「槍の大蔵」など、初収録4編を含む11編を収録。
  • 肉親を次々と失い朝鮮出兵もうまくゆかず、豊臣秀吉は日に日に生気を失っていく。秀吉歿後をにらんで諸雄は動き始めるが、思いがけず秀頼が誕生したことで天下の行方は混沌となる。いったんは次の天下の主は徳川家康をおいて外にないと確信した真田昌幸であったが、「好きな男」秀吉の世継ぎに己れの命運を賭けようとして、徳川方から嫁をもらった長男・信幸との関係が微妙になる。
  • 和議休戦の翌日から、徳川家康はすべての参陣者を動員して外濠のみならず内濠までも埋め立てさせ、真田丸もまた破却されてしまう。幸村を取りこもうとする家康の計略により、信之(信幸改め)と幸村は京都で会見するが、幸村の家康の首を取るという信念はゆるがない。元和元年五月七日、裸城となった大坂城を打って出た幸村は、若き日の予感どおりに向井佐平次とともに戦場に倒れる。
  • 徳川家康が方広寺の鐘銘に難癖をつけるなどして強引に豊臣方を開戦に追い込むのを見てとった真田幸村は、密かに九度山をぬけ出て大坂城に入ることを決意する。大坂入城を果たした幸村は、外濠の外に真田丸と名づけた小さな砦を設け、これに拠って徳川軍を散々に打ちすえる。この一戦によって幸村の武名が初めて天下に轟くが、すでに家康の和平工作が淀君周辺に及んでいるのだった。
  • 572(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    池波正太郎のエッセイには――男の本音がある、人生がある、生きる楽しみを享受する男のリズムがある。作家への道を拓いた幼き日の観劇の一日、手と躰で物を造る感覚を養った旋盤工時代、行きづまった小説の結末を見いだしてくれた飼い猫ネネの話、映画のこと、衣食住について、現代人の見失ったもの、仕事の裏ばなしなど……。手練の切れ味を見せる“とっておきの51話”。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    野州・真岡の小栗一家と竹原一家の大喧嘩にやとわれて人を殺めてしまった渡世人たち――その不幸な生い立ちゆえに敵・味方をこえて結ばれる男と男の友情を描く連作「さいころ蟲」「あばれ狼」「盗賊の宿」。多淫な母親の若き日の嘘によって翻弄され続けた樋口角兵衛の生涯をたどる「角兵衛狂乱図」など、畢生の大作『真田太平記』の脇役たちを描いた4編の、全7編を収録。
  • 神出鬼没・変幻自在の怪盗・雲霧仁左衛門。政争渦巻く八代将軍・吉宗の治世、江戸市中で、一人の殺傷もなく一万両を盗み出すという離れ業を成し遂げた雲霧一味は、次の狙いを尾張・名古屋の豪商・松屋吉兵衛方に定める。雲霧の命により、七化けのお千代は、四年前に妻を亡くした吉兵衛に近づく。金蔵をめざして、江戸から名古屋へ盗賊一味の影が走り、火付盗賊改方の一団が追う。
  • 上州・沼田城の帰属をめぐり北条家と争う真田昌幸は、ついに徳川・北条連合軍と戦端を開く。出来たばかりの上田城に拠った昌幸父子は、捨身の決戦で数倍の敵を退ける。そして、旧態依然たる北条家のふるまいに嫌気がさした豊臣秀吉は、甲賀忍びの御伽衆・山中長俊の仕組んだ謀略を使って開戦にもちこみ小田原城を攻め落とす。こうして秀吉の天下統一はなったのだが……。
  • なぜ映画を見るのかといえば……人間はだれしも一つの人生しか経験できない。だから様々な人生を知りたくなる。しかも映画は、わずか2時間で隣の人を見るように人生を見られる。それ故、映画を見るとその人の世界が広がり、人間に幅ができ灰汁がぬけてくる。その逆に映画を見ようとしない人は……。シネマディクト(映画狂)の著者が映画の選び方から楽しみ方、効用を縦横に語りつくす。
  • 映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした40年前を憶い出す。外神田界隈を歩いていて、ふと入った〔花ぶさ〕では、店の人の、長年変らぬ人情に感じ入る。時代小説の取材で三条木屋町を散策中、かねてきいていた〔松鮨〕に出くわす。洋食、鮨、蕎麦、どぜう鍋、馬刺から菓子にいたるまで、折々に見つけた店の味を書き留めた食味エッセイ。
  • 616(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    押し寄せる武田軍によって上州は陥落寸前。死を覚悟し、最後の出陣に臨んだ上泉伊勢守に「兵法を広めよ」との伝令が……。隠居を決意した伊勢守は、剣の道を極めるため、旅に出る。柳生の里や京都で「心と躰は二にして一」という「活人剣」を標榜し、無益な殺生を拒否した伊勢守が、最後に見せた凄まじくも静かな剣技。「新陰流」の創始者となった戦国武将の勇壮な生涯を描いた長編時代小説。
  • 会津出陣中の徳川軍団から離れ上田に帰った真田昌幸・幸村は、ただちに城の守りを固める。家康は息子秀忠に中山道をゆく第二軍を率いさせ、真田信幸に先陣を命ずる。秀忠軍四万を上田城に迎えうった真田父子は、様々な謀略を使ってこれを釘づけとし、ついに関ヶ原の決戦に間に合わせなかった。真田父子が徳川軍の約半分を削いだにもかかわらず、結束のはかれぬ西軍は家康に敗れる。
  • 淀君によって大坂城から一歩も外に出されたことのなかった秀頼であったが、豊臣家を思う加藤清正らの奔走によって、ついに二条城において家康との対面が実現する。しかし立派に成長した秀頼の姿は、あらためて家康に豊臣家取潰しの決意を固めさせ、甲賀忍びに清正毒殺の使命が下る。東西手切れに向かって情勢が緊迫化する中、その日を見ることなく真田昌幸は永眠する。
  • 「今に見ちょれ」。薩摩藩中でも「唐芋侍」と蔑まれる貧乏郷士の家に生れた中村半次郎は、だがその逆境に腐ることなく、いつの日かを期していた。秀抜な美男子で気がやさしい。示現流の剣は豪傑肌に強い。恵まれた資質のままに精力的に日を送っていた二十五歳のある日、半次郎は西郷吉之助と出遇う。時は幕末、惚れ込んだ男=西郷につき、半次郎は水を得た。京の町に〈人斬り半次郎〉の名が轟く。
  • 幼い秀頼と豊臣家の行方を案じつつ秀吉が亡くなると、徳川家康は朝鮮の役での文治派と武断派の対立を巧みに操りつつ豊臣家を分断していく。そして石田三成と結んだ上杉景勝を撃つべく家康が会津に兵を進めると、三成が兵を挙げ、ここに東西決戦の陣形が定まる。この重大局面にあたって真田父子は会津出陣の途上で一夜会談し、昌幸と幸村は徳川軍団を離れて上田城に帰り、信幸は留まる。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    時は戦国――のちに「剣聖」と仰がれる上泉伊勢守は関東制覇の要衝・上州は大胡の城主。上杉謙信・武田信玄・北条氏康の野望に巻き込まれ、戦場から戦場へ体を休める暇もない。その武勇を「上州の一本槍」と天下に轟かせるも、一介の剣士として剣の道に没入できる平穏な日々の訪れを秘かに願う伊勢守だった。折しも国盗り合戦は佳境を迎え、上州の勢力図にも大きな変化が……。
  • 真田昌幸・幸村のために関ヶ原の決戦に間に合えなかった徳川秀忠は、家康から痛烈な叱責をうける。家康は真田父子に切腹を申しつける決意でいたのだが、真田信幸の舅で徳川家譜代の重臣・本多忠勝の戦も辞さぬ助命嘆願に屈して紀州九度山に蟄居させることとなる。わずかの家来だけをつれて九度山に移った父子は「関ヶ原の戦い」が再びおとずれる日を夢みて孤立した日々をおくる。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    「お若えの、お待ちなせえやし」――名調子の主は幡随院長兵衛。その波瀾万丈の生涯は、ある刃傷沙汰から始まった。塚本伊太郎(後の長兵衛)は父を殺され、仇討ちを決意。が、伊太郎も刺客に襲われて重傷を負う。その後、親友の旗本水野十郎左衛門の協力で、父の主君であった唐津の殿様の異常な性格を知る。決意を胸に秘めつつ、伊太郎は恩人の山脇宗右衛門の元に身を寄せるが……。
  • 権十郎が江戸に帰った翌年、五代将軍・綱吉の死を追うように、反目しあった父は逝った。彼は五兵衛秀栄と名を改め、一家の当主となって新たな道を歩みはじめた。結婚を間近にひかえたある日、佐和口忠蔵の異変を聞いた五兵衛は、見えざる糸で佐和口と結ばれているのを知った。時あたかも、将軍位をめぐる紀伊家と尾張家の暗闘がささやかれ、いつしかその渦中に巻き込まれていた。
  • 693(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    若くして頭髪が抜け落ちる奇病を主君の嗣子・千代之助に、侮蔑された17歳の源太郎は、乱暴をはたらき監禁される。別人の小太郎を名のって生きることを許されるが、実は主君の血筋をひいていたことから、お家騒動にまきこまれることになる。しかし、源太郎は、宿命的なコンプレックスを強力なエネルギーに変えて、市井の人として生きる道を拓いていく。清々しく爽やかな男の生涯。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    〔けころ〕とよばれる娼家から身請けされ、いまは囲われ者となっているおせんと、かつてのなじみ客でゆすりの罪で島流しにあった男の母親との心のふれあいを描いた表題作。それがその男の口ぐせとも知らず“不作の生大根”という罵言にかっとなり、思わず殺してしまった世間知らずの娘の、その後の人生を追った「三河屋お長」。ほかに「あいびき」「お千代」「梅屋のおしげ」など全13編収録。
  • 484(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    道場を出奔し、名を変えて諸国を巡っていた白根岩蔵は、江戸に戻って金貸しの食客となる。折しも、老中・田沼意次邸で催された剣術試合に勝った岩蔵は、見込まれて水野道場の後継者となる。それを機に、岩蔵は秘伝書を成子雪丸に返すのだが、雪丸は岩蔵を恨まず、また秘伝書を見ようとしなかった。二人の青年剣士の対照的な運命を描きつつ、著者の最後の人生観を伝えようとした長編。
  • 関ガ原の後、石田三成の義弟の妻だった真田幸村の実妹の於妙(おたえ)を娶り、睦まじく添いとげた滝川三九郎。その、運命に逆らわずしかも自己を捨てることのなかった悠然たる生涯を描いた表題作。父弟と袂を分かって家康に仕え、信州松代藩十万石の名君として93歳の長寿を全うした真田信之ほか、黒田如水、堀部安兵衛、永倉新八など、己れの信じた生き方を見事に貫いた武士(おとこ)たちの物語8編。
  • 春の宵につまむ鯛の刺身、秋には毎日のように食べた秋刀魚、冬の料理に欠かせぬ柚子の芳香……季節折々の食の楽しみと、それらが呼び覚ます思い出を豊かに描いた「味の歳時記」。フランス旅行で偶然出会った、江戸の面影を感じさせる居酒屋“B・O・F”への偏愛をつづる「パリ・レアールの変貌」など。食を愛し、旅を愛した大作家の、絶筆となった小説や座談会も収録した傑作随筆集。
  • 時は元禄――旗本の息・徳山五兵衛(幼名・権十郎)は、妾腹の子ゆえに父から疎まれていた。剣の修行に明け暮れる十四歳の初夏、侍女への無謀な振舞いがもとで、父子の不和は決定的となった。四年後、道場主の他界を機に、一介の剣士として生きようと同門の浪人剣客・佐和口忠蔵を慕って江戸を出た。父はこの出奔を利用して、執拗なまでにわが子廃嫡の策謀をつづけていた。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    塚本伊太郎は、忠実な協力者の助けで、ついに殿様の一行を急襲、寺沢家を断絶に追い込む。その後、幡随院長兵衛と改め、宗右衛門の「人いれ宿」を継いで人足や運送業者を率いる「町奴」、いわば「侠客」の頭領として人望を集めるようになる。だが、江戸市中では「町奴」と乱暴者の「旗本奴」が対立し始め、長兵衛は「旗本奴」を率いる親友の水野十郎左衛門との対決を迫られた……。
  • 902(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    戦乱の渦がいやおうなく忍びの世界をも巻きこんだ豊臣秀吉の治世――甲賀忍者・上田源五郎は、亡父の敵とは知らず、その娘を愛した。彼の運命を変えたのは、実にこの時であった。“忍びの生死は闇から闇へ消えるもの。だが俺は……”組織の非情の掟にそむき、執拗な追跡をうけつつも、人間の熱い血と忍者の苛酷な使命とを、見事に溶け合わせて生きぬいた男の流転の生涯。
  • 660(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    浅野内匠頭は吉良上野介へ刃傷におよび即日切腹となる。一方の上野介には何のとがめもなかった。“武士の喧嘩両成敗”という幕府の定法にもかかわらず、将軍綱吉の裁決は一時の気まぐれである片手落ちだと世の反感をかう。柳生十兵衛の血をひき、将軍家から〔御意簡牘〕と呼ばれる秘密の鑑札を与えられている浪人・月森十兵衛は、幕府政道の〔あやまち〕を正すため隠密活動を開始する。
  • 704(税込)
    著:
    池波正太郎
    レーベル: ――
    出版社: 新潮社

    いちばん好きなものは? と問われたら、鮨と答える、にぎっている時の主の眼の輝きがすばらしい。少年時代、どんどん焼屋に弟子入りしようとして〔鳥の巣焼〕という珍品を発明する。松阪牛が丹精こめられた処女なら、伊賀牛はあぶらの乗りきった年増女、これをバター焼、ついですき焼と賞味する。おいしい食べ物に託して人生観を語る無類のエッセー。著者自筆のカット7点挿入。

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