『講談社、国枝史郎(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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秘峰八ケ嶽を舞台に、姫をめぐる兄と弟の愛の確執と惨酷な結末が、果てもなく続く一族の血塗られた歴史の発端だった。憎悪は憎悪を呼び、復讐は復讐を生む。山窩族と水狐族に分かれて争う末裔たちの呪詛と怨嗟の叫びは、時空を越え、いま大江戸の夜に凄然と谺する! 近代劇作の手法もとりこんだ卓抜な構想力と無類の空想力で妖美幻想の世界を拓き、国枝三大伝奇長編の一つと評される豊饒な成果。
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帝政ロシアの極東政策が、ひそかに日本に上陸か? ……得体の知れない奇妙な建物、浅間山の谷間にあるという人体建築の秘密とは? 日本人ばなれした濃艶な娘・ニナ小夜子をめぐって、泉東十郎と坂部軍之進との激烈な恋あらそい。また、オリガ桜子一党と人体建築の主・溝呂木信兵衛一党との凄惨な確執。世紀末的症状を現わす田沼時代の、秘密に満ちた多様な人間の綾なす絵巻!
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戯作者の鵞湖亭茅舎が、木曽へ向かって旅立ったのは、天保10年の夏のことでした。鳥居峠まで来た時でした。一人の武士が鵞湖亭を見詰めながら立っていました。ところがちょっと意外なのは、その武士が顫えていることでした。…………老婆が一人崖っぷちに、切り倒されておりました。(さっきの武士が切ったんだろう)(抵抗力もないあんな老婆を、何故あの武士は切ったのだろう?)…………鵞湖亭茅舎の行く先々にもちあがる、意外、不思議な事件の数々!
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秘密結社・明暦義党は、徳川幕府転覆を謀る組織である。首領の鵜の丸兵庫は、由井正雪の異母弟で、猫の蚤とりという賤業に身をやつし、義挙の機会を狙っている。だが、盟主とあおぐ紀州・頼宣の違約により、計画の実現は容易でない。松平伊豆守の女隠密・梶子、頼宣の嫡孫・萩丸、兵庫の恋人・菊女、義党にとって凄愴な敵・刃三十郎など、種々多様な人間模様の、種々多様にからみあう、謀反と反逆と宝探しの面白さ。<上下巻>
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武田信玄の寵臣土屋庄三郎は、夜桜見物の折に老人から深紅の布を売りつけられる。これぞ纐纈布! 古く中国で人血で染めたとされる妖しの布だ。この布が発する妖気に操られ、庄三郎がさまよう富士山麓には、奇面の城主が君臨する纐纈城や神秘的な宗教団が隠れ棲み、近づく者をあやかしの世界に誘い込む。怪異と妖美のロマンを秀麗な筆致で構築し、三島由紀夫をも感嘆させた伝奇文学の金字塔。
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