『光文社、松本清張(文芸・小説)』の電子書籍一覧
1 ~11件目/全11件
-
会社員の青年・梅木隆介はある夜、夫婦と名乗るヒッチハイクの男女を車に乗せた。高貴さをも漂わせる美女と粗野な中年男は、まるで不釣り合いなカップルだった。好奇心が燃え上がる梅木は、車に残された万葉の古歌が彫られたペンダントから女の正体を突き止めようとする。だがそれは、甘い死の香りが漂う追跡行だった。謎が謎を呼ぶロマンチック・サスペンスの傑作!
-
選挙に出馬する義弟の不透明な資金3000万円を持ち逃げした木谷省吾。逃避行の間に温泉旅館の女中・お篠から、群馬県比礼神社の、農作物の出来高に関する占いがよく的中するという話を聞く。木谷は占いに従い小豆相場へ投資、大儲けをする。そして新しい人生を始めるため、さらに大きな利益を狙うのだが……。騙し騙され、人間の欲望が渦巻く超一級のサスペンス!
-
20年近く地道にある省の役人を勤めてきた川島留吉は、ふとしたきっかけで役人仲間と麻雀を始める。麻雀が弱い川島は負けが込み続けるが、ある日、川島の官庁に出入りの外郭団体の職員から自宅での麻雀に誘われる。そこから川島の地獄の日々が始まった――。(表題作) 俳句仲間と野鳥の声を録音しに行った軽井沢での殺人事件を扱った「二つの声」も収録。
-
福栄銀行の預金係・安川信吾は、現金500万円を横領、ホステスの啓子と逃亡する。安川は、脱税者名簿とも言うべき裏帳簿も同時に持ち出し、銀行と取り引きするが、銀行の裏切りで逮捕される。だが肝心の裏帳簿を持って啓子は行方不明に。啓子の行方を追う、安川の友人の知念と田村。彼らの前に現れた謎の金融業者・須原庄作の正体とは!? 金融業界の暗部を抉る問題作!
-
水尾市の市会議員である鐘崎義介は酒造会社と市政に批判的な新聞社を経営するやり手。だが、温泉で出会った女・カツ子が自室の西洋風呂で見せる、若く奔放な姿態に溺れる。地方の名士である男は、都会的なものの虚飾に魅せられて破滅の道をたどり、やがて殺人を招き寄せていく! 地方政界に渦巻く欲望と利権を描くとともに、“アリバイ崩し”にも挑んだ本格推理長編。
-
作家の小西は、戦友が社長を務める地方紙に、小説の連載を始めた。原稿料に上乗せされる20万円の裏金は、選挙違反で指名手配中の元見習士官の逃走資金なのか。その逃亡犯が白骨死体となって発見され、さらに、第2の殺人事件が起きた――。旧軍隊の人間関係が色濃く残る昭和という時代。選挙という血みどろの争いを背景に、人間の絆と情念を描く傑作長編推理!
-
昭和初期の小倉。私鉄職員の“わたし”三輪は、陶器会社に勤める仲間、秋島、久間とともに詩を愛好していた。陶器会社の高級職員・深田の家に集まっては詩論を戦わせるが、3人とも都会的な雰囲気をまとう深田の妻・明子に憧れていた。だがある夏祭りの夜、明子は死体で発見される。事件は迷宮入りとなるが……(表題作)。山中で発見された白骨の謎を追う「山の骨」も併載。
-
武蔵野台地の一画で、多摩川を見下ろす城跡に私たちの高校はある。高校3年生の私の仲間で詩人ポーの心酔者で、クラスメイトや先生から愛されていた通称「ノッポ」が学校裏の沼で絞殺死体となって見つかった。彼の死をきっかけに学校の周りで不思議な出来事が続発する。はたして事件の真相とは――。清張作品では稀な青春推理小説で、瑞々しい感覚を放つ一作。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。