『光文社、倉阪鬼一郎(文芸・小説)』の電子書籍一覧
1 ~24件目/全24件
-
もと町同心の優之進と愛妻のおはるが「晴や」を開店して初めて迎える夏。二度、子どもを流産しているおはるのお腹には、待望のややこが宿っていた。江戸の季節の味と市井の人々の人情に心あたたまる、好評シリーズ第二弾!
-
もと町同心だった優之進は、妻のおはると料理屋を開いた。日本橋と京橋の間、大鋸町の裏通り。柑子色ののれんが目印だ。有能な同心だった優之進だが、仕事のいざこざで起こった不幸な出来事から、町人として生きていくことを決心したのだ。かつての上役、職人衆から老舗のご隠居まで、常連客も増えて――。江戸の季節の料理と人情にほっこりするシリーズ第一弾!
-
泪寿司を支えていた職人、寿一が急死した。大黒柱を失い味を落とした上に、火付けに遭って見世が燃えてしまう。気落ちを隠せない主の小太郎だが、稲荷寿司の屋台で再出発を志すことに。見世は寿一の息子で大工をしながら手伝っていた寿助が引き継ぐのだが――。幾多の苦難を力を合わせて乗り越え、たくましく生き抜く江戸の庶民の姿を描く好評シリーズ第四弾。
-
淵上道庵は、なみだ通りの面々も日頃から世話になる名医だ。文政八年、狂言「東海道四谷怪談」が評判を呼んだ夏が過ぎる頃、江戸にはやり病の疱瘡が拡がり始めていた。命にかかわる恐ろしい病で、なみだ通りの屋台にも疱瘡除けの赤いものが飾られることに。道庵は息子とともに人助けに奔走するのだが……。江戸の市井の人々を温かく描く好評シリーズ第三弾!
-
相撲取りの幸ノ花は、勝てば幕内入りが決まる取組で、大怪我を負ってしまう。その後は痛めた右ひざが仇となって、番付は下がる一方だ。そして、いよいよ進退を懸けた本場所が迫っていた。なみだ通りの屋台衆の面々や常連たちは、みなでこの大きな体で気のいい力士を応援するのだが……。江戸の庶民の味と温かい人情が心に沁みる、好評シリーズ第二弾!
-
時は文政。本所相生町の河岸の裏通りに並ぶのは、蕎麦に寿司、天麩羅におでんと、とりどりの屋台だ。哀しい過去を持つあるじたちはみな情に厚く、いつしかなみだ通りと名がついた。元締めの善太郎の悩みの種は、腰の据わらない跡取り息子だ。その小太郎が、賭場で大きな借金をこしらえてしまったのだが……。人情と江戸の味に心癒される新シリーズ開幕!
-
幕末の動乱の中、困窮した人々による米屋の打ちこわしなど、物騒な事件が続発していた。夢屋でも、次第に食材の調達が難しくなっていく。そんな中でも手に入る材料を工夫した料理で、賑わいを見せていたのだが、料理人のおりきが腰を痛め、おたねはついに見世じまいを決意する――。江戸末期の世を懸命に生き抜く人々の営みを温かく描く、好評シリーズ完結編!
-
佐久間象山が凶刃に斃れて一年。江戸時代最後の年号「慶応」の世を迎えた夢屋では、象山が考案した料理〈象山揚げ〉が評判をよんでいた。横浜から仕入れる堅パンを砕いて衣にした揚げ物だ。おたねと誠之助は、福沢諭吉の助言も受けつつ、南蛮渡来の新しい食材を進んで取り入れてゆく。激動の幕末、料理屋を舞台に、江戸の庶民の姿を温かく描く好評シリーズ第九弾。
-
文久二年。娘のおかなはすくすくと育ち、夢屋に流れる平和な時――。一方で、過激な尊王攘夷派が各地で次々と騒ぎを起こし、動乱の世が訪れようとしていた。おたねの夫・誠之助が師と仰ぐ佐久間象山も蟄居を解かれ、いよいよ歴史の表舞台に返り咲こうとするのだが……。激動する時代を懸命に生き抜く幕末の市井の人々の姿を温かく描く、好評シリーズ第八弾。
-
夢屋に誕生した新しい命。おたねは娘に、夢が叶うようにと、「おかな」と名付ける。大地震で亡くした娘おゆめの思い出を胸に作り出した献立は、「ゆめかない膳」と名付けられ、たちまち人気の品となった。安政から万延、そして文久へ――。激動の幕末の江戸を舞台に、たび重なる厄災を乗り越え、健気に生きぬく市井の人々の営みを温かく描く、好評シリーズ第七弾。
-
高波で家族すべてを失った扇職人・礼次郎。気落ちからか身に瘍ができ、医者の見立ても芳しいものではなかった。一匹の猫に亡き娘の名前をつけて可愛がっていたが、自らの命も、もう長くはない。夢屋のおかみのおたねは、見世で猫を引き受けることにするが……。厄災が立て続く江戸で、明日を信じ懸命に生きる市井の人々の姿を温かく描く、人気シリーズ第六弾。
-
疫病コロリ、大火……災厄続きだった安政五年が終わり、夢屋にも笑みが戻り始めていた。そんな折り、おたねに届いた依頼は――。下田に入港した米国軍艦の乗組員の若者が重い病にかかっている。彼のため、故郷の料理を再現してやってくれないかというのだ。異人の扱いに戸惑いながらも、次第に深い情を寄せる夢屋の面々。おたねの献身が胸を打つ好評シリーズ第五弾。
-
奥歯の痛みで口中医を訪ねたおたねは、風采の上がらない安斎と名乗る男と出会う。二人の子を亡くして失意のうちに生きる安斎は、夢屋の手伝いに入ることになるのだが……。大地震、大あらしに続き、安政の江戸を襲う「コロリ」と呼ばれる恐ろしい流行り病。たび重なる厄災に立ち向かい、支え合いながら生き抜こうとする人々の姿が胸を打つ、好評シリーズ第四弾。
-
大地震の悲しみも癒えつつあった安政三年秋、大あらしが江戸を襲った。強風に高波、そして火事。おたねが夫とともに逃げ込んだ寺の境内は、悲嘆に暮れる人々であふれていた。家を失った者、家族と生き別れになった者。おたねの作る料理が、皆の心にぬくもりを与えてゆく。打ちのめされても再び立ち上がる人々の営みを温かい眼差しで描く、好評シリーズ第二弾。
-
芝の伊皿子坂にある料理屋・夢屋のおかみ、おたね。ひとり娘を大地震で亡くした悲しみはまだ癒えないが、ある日、浜辺に置き捨てられていた幼い男の子を夢屋に連れて帰る。母親を懸命に探すおたねと夢屋の面々だったが……。やがて夢屋の料理が、母と息子の再びの絆を作っていく。辛い境遇を乗り越えて歩き出す市井の人々を温かく描く、感動の好評シリーズ第三弾。
-
見世は繁盛しても、やぶ浪の主・浪介と女房のおぎんには、頭を離れない悩みがあった。子宝に恵まれないことだ。有名な易者の見立てでは、二人で戌亥(北西)の方角に旅に出るとよいという。ひと月の休みをとっての夫婦水入らずの道行き。信濃へと向かった二人を待っていたのは、一面にひろがる真っ白な蕎麦の花だった。数々の美味と人情に心温まるシリーズ第5弾。
-
家老の命(めい)で、心ならずも友を斬った鷲尾直十郎は、故郷(くに)を捨て、江戸で無為(むい)の日々を送っていた。そんな折、風変わりな依頼が舞い込む。深川の老舗(しにせ)菓子屋の跡取りが急死したが、直十郎はその者に生き写しだという。老い先短く惚(ぼ)け始めた老父のため、替え玉を務めてほしいというのだ。店に寝泊まりするようになった直十郎だったが、やがて奇妙な出来事が起こり始めた――。
-
深川黒江町の蕎麦屋やぶ浪が売り出した新しい品。小判形のかき揚げをつけた「開運せいろ」は評判も上々だ。ある日やってきた生意気な若い客がその味に難癖をつけた。調べると、男も蕎麦屋だが、客が来ず見世じまい寸前らしい。本物の十割蕎麦しか出さないという男の見世を、やぶ浪のあるじ浪介が訪れるのだが……。美味満載の江戸人情話シリーズ第四弾!
-
安政の大地震からふた月。芝の伊皿子坂に新たなのれんを掛けた見世があった。名前は夢屋。おかみのおたねには、震災で悲しい思いをした人たちを料理で元気づけたい願いがあった。見世の看板は、新鮮な玉子をつかった数々の料理。そして、蘭学者でもあるおたねの夫が仕入れてくる南蛮わたりの食材だ。人々の人情と料理のぬくもりに心いやされる新シリーズ誕生。
-
深川の蕎麦(そば)屋「やぶ浪」のあるじ浪介(なみすけ)は、北町奉行から十手を預かる身だ。賊の似面(にづら)を描かせた絵師の才蔵(さいぞう)は、目を瞠(みは)る腕前で、評判は上がるばかり。ところが、その顔から憂いの陰が消えることはなかった。浪介と女房のおぎんは、才蔵が家族と離れ離れになったいきさつを聞き、ひと肌脱ぐことを思いつく――。(表題作) 人情と味。温かな余韻が残るシリーズ第2弾!
-
「やぶ浪」で働くおしげの仲介で、同じ長屋に住むおちかが見世(みせ)を手伝い始めた。嫁入り支度(じたく)の足しにしたいという。そんなおちかのために出稼ぎに行っていた兄が帰ってきた。ところが、なぜか別人のように元気をなくし閉じこもったきりらしい。やぶ浪のあるじ浪介(なみすけ)は、見世に呼んで事情を聞くが……(表題作)。深川の小体(こてい)な蕎麦(そば)屋で繰り広げられる、心に沁みる人情譚。
-
うまい蕎麦(そば)を出すと評判の深川黒江町(くろえちょう)「やぶ浪」のあるじ浪介(なみすけ)は、元武士。わけあって蕎麦打ち職人となり、女房のおぎんと、小体(こてい)な角見世(かどみせ)を切り盛りしている。なじみの客に道場仲間だった同心や北町奉行がいることから、今日も事件が持ち込まれて……。情に厚い浪介は、仕事の合間の調べで、粋な解決へと導いてゆく。切なくも温かい時代小説の傑作が、ここに誕生!
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。