『光文社、小杉健治、0~10冊(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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吉原で紀伊國屋文左衛門が毒を盛られ危うく死にかけるが、其角の機転で事なきを得る。寛永寺の根本中堂建立をめぐって、強引な商売をした文左衛門は、方々で恨みを買っていた。背後では、材木屋の豪商・奈良屋茂左衛門が暗躍しているとにらんだ其角は、探りを入れ始める。一方、徳川光圀の法要で江戸に来ていた近松門左衛門や坂田藤十郎らは、なぜか浅野家の家臣を紹介してくれと其角に頼み込んでくる……。シリーズ第四弾!
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松の廊下の刃傷沙汰を題材に山村座が真っ先に芝居を掛ける。しかし、千秋楽まであと少しのところで幕府から上演を止めさせられ、作者の伊勢貞九郎は、日本橋川で土左衛門となって発見される。奉行所は上演取り止めを苦にした自殺とするが、貞九郎と面識のあった宝井其角はどうも納得がいかない……。俳諧師・其角の視点から描く忠臣蔵異聞第三弾。
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吉原の帰り、死体とおぼしきものを載せた大八車と偶然すれ違った宝井其角。付き添っていた浪人がいきなり斬りかかり、其角をかばったなじみの駕籠かきが殺されてしまう。弔いのために、其角は下手人捜しを始めるが……。同じころ、浅野内匠頭による松の大廊下刃傷沙汰で現場にいた茶坊主が行方知れずに……。俳諧師・其角の視点から忠臣蔵の闇と元禄を描く。
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質屋の主・亀左衛門が斬殺され、立岡市三郎という浪人が自訴してくる。すでに藩を離れた身とはいえ、主君を侮辱されての忠義の行動であるとして無礼討ちを訴えるが、吟味方与力・望月城之進は納得がいかない。同じ頃、黒崎という道場師範代の男が三人組に襲われ斬殺される。亀左衛門と黒崎には、ある付け火についての証言をしたという共通点があった……。
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江戸川区小岩で起きた残虐な母娘殺害事件。その容疑者の弁護を買って出たのは、良心的で正義感に厚いと評判の原島弁護士だった。しかも原島は、かつて同容疑者に自分の妻と娘をひき殺されていた。職業倫理に忠実であろうとする原島の行為は美談なのか、それとも……。表題作をはじめ、意想外なストーリーを巧みに構築した初期の傑作社会派ミステリー5編を収録。
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骨董屋『清和堂』の主人・七兵衛が殺され、下手人として七兵衛の後添い・おそのが捕われる。吟味の場でおそのは「七兵衛は夫増吉の仇でございました」と訴える。なにゆえ“亡くなった前夫の仇”なのか? 城之進は増吉死亡のいきさつを調べ始める。一方、二度目の吟味で、おそのは一転、下手人はほかにいて自分は無実だと言い出すが……。
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「殴ったことは間違いありませんが、殺しちゃいません」番頭殺しの疑いで捕らえられた政吉は、お白洲での吟味で、罪を真っ向から否認した。さらに、金貸しの藤兵衛夫婦を殺したことを訴えた。その騒動はすでに落着し、下手人は死罪に。だが、政吉の訴えは、真の下手人でなければ知りえないことだった。吟味方与力の望月城之進は、騒動の真相を探るため政吉を解き放った。
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相模の卯三郎と念仏の仁吉は、盗みを競い合っていた。四年前、卯三郎が獄門送りになり、鳴りを潜めていた仁吉だったが、二年前から、またぞろ動き始めていた。「幽霊を見た」と言っていた波助が殺される。仁吉の一味である波助が見たという幽霊の正体とは? 源蔵は、卯三郎を捕らえた与力から、拷問死した春三という男が生き延びているかもしれないと聞きだす。
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不忍池の辺で口入れ屋『生駒屋』の主人の常五郎が殺された。その場に居合わせ、悲鳴を聞いた指物職人の彦次は、三人の男に襲われる。だが、下手人は奉公人の市助だという。手負いの彦次は、通りかかった益三に手当てされ、匿われた。市助が頑として罪を認めず、姿を消している彦次が鍵を握っていると見当をつけた源蔵は、行方を捜す。騒動の背後には、大きな闇が!
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紙問屋『松代屋』の若旦那・春太郎が何者かにかどわかされた。「身代金一千両」の文が届いたものの、金を払うこともなく、春太郎は無事に戻ってきた。続けて起こった足袋問屋『越後屋』を狙ったかどわかしでは、若旦那が亡骸となって見つかった。そして、さらなる騒動が――。相次ぐかどわかしの真の狙いとは!? すべてを解き明かした源蔵の人情裁きが冴え渡る!
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芭蕉亡き後、榎本其角は江戸で俳諧の第一人者であった。赤穂浅野家に仕える大高源吾が、絵師を紹介して欲しいと其角を訪ねてきた。浅野内匠頭が、朝廷からの勅使を饗応する役を仰せつかったが、その金嵩を抑えるため、襖絵の費えを百両に押さえたいと言うのだ。其角の仲介で、源吾は、狩野玉燕に襖絵を仕上げてもらったのだが……。俳人其角が見た忠臣蔵を描く。
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材木問屋『飛騨屋』が与力の高坂又五郎を抱き込み、源蔵を陥れようと画策。源蔵は、植木職人・升吉殺しの下手人として、時蔵をお縄にした。だが、時蔵は、吟味の場で、升吉が殺された晩、高坂と会っていたと言う。取り違えによって源蔵は、お役差し止めを命じられる。罠を仕掛けた『飛騨屋』の狙いは!? 源蔵に代わって、文太、六助、竜吉が、真実に迫る!
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足袋問屋『山木屋』の主人が殺された。三日前に殺された大工の棟梁久兵衛と同じように、襲われたのは、門前仲町の料理屋『登代川』からの帰り道だった。ふたりとも、深川芸者・小美代の馴染みだった。同心・尾上源蔵が調べを進めていると、小美代が何者かに落籍され、吉原に身売りされたという。殺しの陰に隠された大掛かりな謀略を源蔵が暴く!
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紅蓮の焔が町を焼き尽くす――真っ平御免なはずの厄災を、大工の幸太は渇望していた。火事さえ起きれば、普請の仕事が増えると。そんな幸太に、男が親しげに近づいてきた。「じゃあ、起こしたらどうです?」物騒なことを言う男に嵌められ、幸太は付け火の罪を着せられてしまった――。正義の同心・柚木源九郎は、幸太の疑いを晴らし、陰にいる首謀者を暴けるか!?
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瓦職人の藤助は、屋根の上から盗人が商家へ押し込む様子を逐一見ていた。真面目に仕事に精を出しても浮かばれない世の中……。そう悟った藤助は、大名家の下屋敷に忍び込む。天井裏から見たのは、武士を強請る願人坊主・宗善の姿。藤助は宗善とともに大名家を相手に、大金をせしめる謀に手を染めるが……。世にはびこる悪事に般若同心・柚木源九郎の鉄槌が下る!
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水野忠邦の天保の改革を支えた鳥居耀蔵は、南町奉行の座を追われ、讃岐国にお預けの身である。奢侈禁止令で庶民に圧政を強いた鳥居に、般若同心・柚木源九郎は反撥。その鳥居が、かつての配下を束ね、謀略を仕掛けてきた。源九郎は、同僚の同心たちから「獅子身中の虫」を炙りだし、難局を乗り越えられるのか!? 大人気シリーズ最終章。
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大関大龍が横綱推挙を断る!! 前代未聞の出来事の裏側にどんな事情が!? 本場所千秋楽、好敵手である富士穂鷹との取り組みでの不可解な無気力相撲。両国・回向院で発見された初老の男の死体。高度経済成長時代に起こった誘拐事件。集団就職に隠された闇……。複雑に絡みあういくつもの謎から、真相が炙り出される。吉川英治文学新人賞受賞、社会派ミステリーの傑作。
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新助は途方に暮れていた。叔父に借金を断られ、もはや女房子どもと心中するしかない。そのとき、土間に三両もの小判が。変化小僧だ。だが、その金を使うとお上に罰せられる。一計を案じ、八卦見の梅軒が金を預かるが……。長屋に現れた変化小僧は偽物だった。般若同心が、その狙いを探っていくと、江戸から姿を消し去った盗賊の名が浮かんできた。人気シリーズ第7弾。
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酒問屋『日高屋』の内儀が拘引された。主から人質となった内儀を取り戻すため、助けを求められた御家人・柴新九郎だが、背後に危険な匂いをかぎ取る。そして、新九郎の前に、新たな刺客も現れるなか、突如、これまでになかった大きな「変化」が新九郎に生じる。外道の剣客に最大の危機が訪れた――。大人気のシリーズ、ついに物語が佳境に入る瞠目の第7弾登場。
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甲府城の金蔵から50両を奪い逐電した本田多十朗を討つため、柴新九郎は黒川金山・奥之瀬に向かった。奥之瀬に辿り着くや、新九郎への討手が現れる。そして、衝撃の事実が判明した。密命は、勤番支配の奸計だったのだ。捕縛を免れた新九郎は、江戸に舞い戻り、勤番支配の謀略を暴く! 自らの出生に煩悶し続けた外道・新九郎の「旅路の果て」は――。シリーズ堂々完結!!
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「助けてくれたら百両出す」大工の寛吉が壁越しに聞いた声。旗本屋敷の座敷牢に囚われた男がいる。竜吉は屋敷の場所を探るため、寛吉の住いを訪ねる。途中、辻斬りに殺られた亡骸が。無残な姿になった寛吉だった。凶刃は月の光にきらきらと輝いていたという。座敷牢の男、相次ぐ辻斬り。その背後に、謀略が蠢いていた。南町奉行所定町廻り同心・尾上源蔵が闇を断つ!
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「お助け金所望、五百両」応じなければ、主人を惨殺。江戸では、豪商を狙った世直し党による凶行が続いていた。『三倉屋』への投げ文が、賊を騙った手口だと般若同心・柚木源九郎が見破る。源九郎は、奪った金を庶民に配る義賊・変化小僧とともに世直し党の正体に迫る! 北町の同心・小月忠吾は、源九郎と変化小僧との関わりに疑念を抱くが……。“痛快”捕物帖!
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三人の町娘が、名を秘された武家屋敷へ奉公に出た。不審に思った竜吉と六助は、娘の一人を乗せた駕籠を追う。だが、見失ったうえに、六助が消息を絶つ。探索を続ける竜吉が、六助の巾着を伏見屋の寮の床下で見つけた。ここに娘たちがいた証拠だと、神鳴り源蔵が看破する! 伏見屋の娘、千佳が側室に収まる大名家で、世継ぎを巡る暗闘が――。源蔵が巨悪を討つ!
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天保の改革を仕切っていた老中水野忠邦が罷免された。倹約令の取締りもゆるやかになり、江戸の盛り場も徐々に賑わいを取り戻していた。だが、般若同心・柚木源九郎の宿敵である本庄茂平次は、行方をくらませたままだ。茂平次を敵と追うふたりの浪人。その思いを成就させるため、源九郎と仙太郎が力を貸すが……。闇から闇へと姿を消す悪与力を捕らえられるのか!?
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小間物屋『鶴木屋』の主は、奢侈禁止令に背いた咎で捕らえられ、拷問の末に命を落とした。南町奉行の同心・柚木源九郎は、強引な調べに不審を抱き、遺された内儀に鶴木屋の名誉回復を約束する。そしてついに奉行所を揺るがす陰謀が裏側に潜んでいることを突き止めた――。高潔の同心が義賊・変化小僧とともに正義の刃で巨悪に立ち向かう! 大好評シリーズ第三弾。
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竜吉は二歳で、角兵衛獅子の親方に売られた。十七歳の時に逃げ出し、軽業を活かし盗人となった。あれから八年、かつて思いを寄せた親方の娘、おようが婚家から出奔し、追われているという。おようの行方を探る竜吉に骨董屋の安五郎が近づく。火盗改めの役宅での夜働きと引き替えに、おようと会わせるという。安五郎の正体を怪しむ源蔵。竜吉は思いを遂げられるのか!?
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参拝客で賑わう浅草寺。群衆にまぎれ竜吉は、密かにご本尊を奪うことを考えていた。それも、いま開帳されている前立本尊ではなく、絶対秘仏とされる黄金の観音像を。その企みを見透かした大物盗人の銀蔵が、竜吉に先んじて本堂に忍び込む。だが、翌日銀蔵は何者かに斬られてしまう。黄金観音の行方は!? 切れ者の同心・尾上源蔵が辣腕を振るって、謎を解き明かす。
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下級旗本の神谷清一郎とその取り巻きは、本所界隈の料理屋や商家に難癖をつけ、小金をせしめていた。そんな輩の悪企みを見透かし、店から追い返した紙問屋の主が何者かに殺される。悪侍の意趣返しか!? 神谷の屋敷に乗り込む源九郎。切れ者の同心を疎んじた神谷は、源九郎に刺客を差し向ける――。連なる悪事の裏に黒幕がいた。般若同心の宿敵である、あの男が。
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旗本・御家人の救済のために借金を棒引きにする棄捐令を出す。それによって困窮する札差を支援するため幕府が金を下す――。貸し下げ金二万両の差配をした結城屋三津五郎に柚木源九郎は不審をいだいていた。上州の侠客・国定忠次との関わりも疑われた。武士の矜持を失った直参を相手に、結城屋が画策した謀とは……。般若同心が正義の十手で、大きな闇に挑む!
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いつの世も、人の心の誠に救われる。謎の敵に立ち向かう月十郎の勇姿!
武士の力はもはや衰え、豪商の財貨が力を持ち始めた江戸。御家人・桐野月十郎は、材木商一文字屋と知り合った。一文字屋の背後には、吉原に本拠をおく浅草団左衛門一族がいた。月十郎を陰から助け続ける一文字屋と団左衛門。本人も知らない、月十郎出生の秘密に、その理由があったのだった……。月十郎たちは、大きな時代の渦に巻き込まれつつあった。(『元禄町人武士』改題) -
自らの子を産みながらも姿を消した女・秋津を探し続ける御家人・柴新九郎。その脳裏に甦るのは、自分がまだ幼いころの記憶だった。何者かに剣を突きつけられても笑っている赤子の姿。その記憶は新九郎出生の秘密、本当の父親が幕閣の大物だという事実につながるものだった。苦悩する新九郎の前に、また新たな刺客が。大人気、外道の剣客・新九郎シリーズ第5弾。
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他人事ではない土地問題を題材に、「正義」の意味を問う社会派推理の傑作!
本書の主人公・大地尚一郎(だいちしょういちろう)の肩書は「土地家屋調査士」。あまり馴染みのない職業だが、国家資格であり、土地問題のスペシャリストなのだ。隣家との境界トラブルで依頼に訪れた内野雨季子(うちのうきこ)は、その解決をきっかけに彼の助手となり自らも資格取得を目指す。次々に持ち込まれる土地トラブル。背後に見え隠れする犯罪の影。「正義」のために戦う二人。社会派推理の傑作! -
深夜、浪人に追いかけられる裸足の女。通りかかった御家人・柴新九郎は浪人をばっさりと斬る。しかし、この襲撃には裏があった。そんななか、新九郎の前に以前、理ない仲となった人妻・秋津が現れる。その口からは衝撃の告白が。そして、新九郎を新たな刺客が襲う。襲われる理由は新九郎「出生の秘密」にあった――。大人気シリーズ、ますます絶好調の第4弾。
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元与力の伊井坂豊右衛門は、盗賊が隠した千両箱を手に入れたと噂されていた。病に伏せっている豊右衛門は、死の際に般若同心・柚木源九郎に千両箱の在り処を打ち明けた。その千両箱を手に入れようと放蕩息子の豊太郎、盗賊の百姓小僧、叢雲の鉄五郎がせめぎ合い……。ついには源九郎の妹浪江がとらわれの身に。般若同心と変化小僧が決死の闘いを挑む。シリーズ第四弾。
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朝顔売りで糊口を凌ぐ作次は、変化小僧からの施しを待ち望む貧しいひとたちの声を耳にして決意する。「俺もやってみよう」。偽変化小僧となった作次は、残虐な盗賊・つむじ風一味が奪った二千両の隠し場所に気付く。五百両を掠め取った作次に不審な男たちが……。偽物の正体に気付いた変化小僧・仙太郎は般若同心・柚木源九郎とともに、つむじ風一味を追い詰める!
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「出生の秘密」を巡り老中・田沼意次、松平定信の両陣営からつけ狙われる“外道の剣客”柴新九郎。そんななか、店の者を皆殺しにする非情な連続押込み強盗が江戸を恐怖に陥れる。新九郎をお縄にしようと狙う岡っ引き・朝吉の恩人の店も被害に。朝吉の悲痛な「仇討」の願いは、人の情のない新九郎に届くのか。大人気、外道の剣客・新九郎シリーズ、感動の第6弾。
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盗人と武士。身分は違うものの、竜吉と及川左京は、酒を酌み交わし意気投合した。二人は再会を約束したが果たされなかった。左京が突然病死したのだ。その後、左京の朋輩二人が深編笠の侍に立て続けに斬られた。左京は病死ではなく、朋輩四人が殺めたのだと竜吉は確信する。竜吉と同心・尾上源蔵は、それぞれの思いを胸に、深編笠の侍の正体を追い、真相を暴く!
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回向院脇で職人が胴体を真っ二つにされて殺害された。その場にいた御家人・柴新九郎に嫌疑がかかる。そんななか、老中・田沼意次に繋がる筋から密書を取り返してほしいと依頼が舞い込む。動き出した新九郎にいきなり仕掛けられた罠。密書にはとんでもない秘密が隠されていた。大好評のシリーズ第2弾。躊躇なく人を斬り、見境なく女を抱く“外道”新九郎の剣が唸る!
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江戸で3人続いて辻斬りの犠牲者が出た。その凄まじい斬り口から御家人・柴新九郎に疑いがかかる。しかし、その新九郎の伯父がまた凶刃に倒れる。混迷する下手人探しの一方、新九郎は謎の多い自らの出生の秘密を探り始める。次第に明らかになってきた本当の父、そして連続辻斬りの真犯人とはいったい――。大人気シリーズの第3弾。新九郎の外道ぶり、ここに極まる。
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奢侈禁止令による風俗取締まりで、日本橋にあった芝居小屋は猿若町に移転。だが、依然として取り潰しの噂が囁かれていた。中村座の興行を仕切る新五郎に、御用商人の市郎兵衛がある取引きを持ちかけた。千両を出せば、芝居小屋の存続を南町奉行の鳥居耀蔵に働きかけるという。そこには、般若同心・柚木源九郎の宿敵の影が見え隠れして――。大好評シリーズ第五弾。
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御蔵前片町にある札差・平戸屋の美人娘おきよが攫われた。盗賊・相模の五右衛門たちが5万両といわれる茶器を平戸屋から手に入れるためだった。盗賊からおきよを救った御家人・柴新九郎は、茶器をめぐる壮絶な争いに巻き込まれていく。人を斬るに躊躇なく、女を抱くに見境ない……まさに外道の剣客・新九郎。痛快!書下ろし時代小説シリーズ第1弾。
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直参の谷地友次郎が何者かに殺された。柚木源九郎が調べをすすめると、その裏側に有力札差と棄捐令に関わる大きな闇が――。幕府による二万両の貸し下げがあった。この莫大な金子を、結城屋三津五郎が差配していたという。源九郎は、結城屋と懇意にしている侠気の辰五郎を訪ねるが……。男の器量の真っ向対決! 般若同心は真相を探り出せるか!? シリーズ新章開幕。
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甲府勤番を命じられ江戸を離れた外道の剣客・柴新九郎。甲府勤番支配から1年ぶりに下されたのは、金蔵から50両を奪い逐電した金蔵・米蔵番出役・本田多十朗を斬れとの命だった。本田が目撃された黒川金山の奥地に入った新九郎を罠が待っていた。次々に襲いかかる刺客に新九郎の剣が唸り、金山に隠れていた驚愕の秘密が明らかに――。大人気シリーズ、ついに最終章!
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御家人・柴新九郎の子を産んだ秋津が母子ともに御庭番に拘引された。救出のため、新九郎は拘引に関わっていると思われ、自らの父とも噂された老中田沼意次との直談判に臨んだ。結果、浮かび上がった新九郎出生の秘密――。そして、新九郎は甲府の地へ流される。しかし、そこには最強の刺客が待っていた。物語はついに佳境へ。外道の剣客シリーズ衝撃の第8弾。
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困窮に喘ぐ武家の妻女が身を売っている。忍び込んだ札差『大筒屋』で、盗人の竜吉は淫猥な話を耳にした。翌日、旗本屋敷で秘事が繰り広げられた。後日、そこに加わった大店の主が斬り殺される。妻の不貞に気付いた亭主の所業なのか。竜吉の行動と岡っ引き・文太の探索が交錯し、真相が浮かび上がる。切れ者の同心・尾上源蔵の直感が閃き、謎が解き明かされる!
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病院荒らしの疑いのかかる山森に職務質問の最中、岩沼は、殴る蹴るの暴行を働いた。山森の女に岩沼が入れ込んだためか!? 熱血漢だが、すぐにかっとなる「暴力刑事」との評判もあるが……。(「暴力刑事」)「不倫刑事」「泥棒刑事」「退職刑事」……。小松川東署の若手刑事・浜野孝之が見た個性的な先輩刑事たち。彼らの「異名」の裏側に意外な真実が隠されていた!
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盗品らしき象牙の撥、金縛りに遭う蒲団……台東区浅草の天野質店には、わけありの客がいろんな質草を持ってくる。
盗品らしき象牙の撥、金縛りに遭う蒲団……台東区浅草の天野質店には、わけありの客がいろんな質草を持ってくる。なかでも主人・天野籐吉や息子の籐一郎が驚いたのは、旧華族更級家の娘・美登利が質入れした日本最古(!?)仏像だった。ところが、その直後、更級家は全焼、美登利が蒸発した!? 連続放火、集団詐欺事件の行方は? 謎たっぷりの人情噺。 -
若き女弁護士は、無実を証明するため、法廷で検察側と真っ向から対立するが……。
詐欺商法でのし上がった悪徳会社「シルクハウス」の会長が殺された。捜査陣は対立していた専務・工藤をマーク、しかし、彼には鉄壁のアリバイがあった。工藤有罪を信じる刑事・沢月は、執念の捜査の末アリバイを崩し、工藤を逮捕。若き弁護士・槙村ゆり子は、工藤の無実を証明するため、法廷で検察側と真っ向から対立するが……。 気鋭の新境地。本格推理秀作! -
完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作!
家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。10年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作! -
遠い過去からよみがえる真実。情感あふれる連作推理の傑作!
「おまえに殺された女は、俺のおふくろだ」売春婦を斡旋した容疑で取調べをしていた坂本トミに、私は言った。 かつて、トミは、玉の井の娼館で働く母・平山つや子を殺し、服役したのだ。だが、彼女は殺害を否定した! 刑事ではなく個人として、私は「過去」を探り始める……。(私娼窟の女) 遠い過去からよみがえる真実。情感あふれる連作推理の傑作! -
一見平凡な日常に、殺人事件の「動機」が潜む。人生を写しとった、珠玉の法廷ミステリー!
「行方不明の芸者の千代子は、隅田児童公園の隣りの空地に埋められている」――差出人不明の手紙の告発で、殺人事件が明るみになった。逮捕されたのは、彼女を世話していた船原昇吉。 本当に犯人は船原か? 動機は嫉妬?――弁護士・瀬能寿夫が、意外な真相に迫る。(表題作) 一見平凡な日常に、殺人事件の「動機」が潜む。人生を写しとった、珠玉の法廷ミステリー! -
引きこもり生活を送る悟史は、ある晩、アルツハイマー病を患う源一郎と出会う。結婚の約束を果たせなかった女性に謝りたい。そんな源一郎の「最後の望み」を叶えるため、悟史は手がかりを探る。女性の消息を辿ると、ある殺人事件とのつながりが浮かび上がる。悟史は、源一郎が抱える慚愧の念を晴らすことができるのか!? そして殺人事件に隠された意外な真実とは――。
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「この国は腐っている」最晩年の男たちの闘い! 傑作文芸ミステリー。
終戦直後の混乱と貧困のなか、男たちは出会った。それぞれの道を懸命に生き抜き、人生の最晩年を迎えた彼らの目に、現在の日本は腐敗しきって見えた。そんな折り仲間の一人が病死。日本をだめにした「戦犯」6人を“処刑”するという彼の遺志を継ぎ、老人たちは最後の闘いを開始するが……。様々な社会問題を俎上(そじょう)に載せつつ、ミステリーとしても存分に楽しめる傑作!
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