『偕成社、西村ツチカ(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧
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ある日、ネコに声をかけられた。
「わたしは、未来のおまえなのにょー。」
このままだと、おれの将来、たいへんなことになるらしい。
いったい、どうして?
知らないうちにさせられてる競争。
「ふつう」は男子がおごるもの?
おばあちゃんがなんでもやってくれる祖父母の家の「居心地の良さ」。
どこかでつながりあった社会のしくみに気づいて
考えはじめる男の子の物語。
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なんでおれだけにさせるんだよ。なんでおじいちゃんはやらないんだ。おじいちゃんは男で、年上だから、やらなくていいのか。
泡だらけの皿を洗いながら、イライラしてくる。
なんにもしないおじいちゃんを横目に、おばあちゃんはこうやって、いつもひとりで家事をやっていたんだろうな。
だけど、おばあちゃんがぜんぶやってくれるから、おれも居心地がよかったんだ。
そう思うと複雑な気分になる。
ふと、陽菜子の話を思いだした。
『おばあちゃんは、わたしにだけ手伝わせるんだよ。』
でも、そうか。おばあちゃんは、陽菜子にはさせるんだ。
ということは、どういうことだ?
おばあちゃんは不公平に腹を立てているけど、陽菜子には不公平なことをするということか。
『どうしてわたしばかり家事をやらされるの? なんでおにいちゃんはしなくていいの?』
以前、陽菜子がお母さんにそう訴えていたときも、そんなに怒ることかよ、と颯太は最初、うっとうしく感じただけだった。
だけど、不公平をされるほうは、すごく腹が立つんだ。でも不公平をするほうや、不公平に関係ないと思っているほうはピンとこないんだ。
(本文より) -
陽菜子は、中学受験をひかえた小学6年生。勉強も家の手伝いもするよういわれているが、いそがしい兄は家事をしなくていいらしい。
もやもやした気持ちをかかえてすごすある日、ふしぎな女の子と出会って……!?
あたらしいガール・ミーツ・ガール!
親は、自分が絶対に正しいと思いこんでいる。
自分の子どもだから、絶対にわかりあえると信じている。
でも、正しさはひとつじゃない。
わかりあえるのも、相手の気持ちを大事にしたときだけだ。それは他人同士のときと同じだ。
わたしは、親に支配されたくない。わたしは、わたしの道を行きたい。
(本文より)
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