『中央公論新社、夢枕獏(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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シナンは饒舌になった。
これまで、ずっと、心の裡で考えてきたことなのであろう。
「神を描くなら、それはまず、まったき球をもってせねばなりません。そして、その球には、常に、どの方向からも光が溢れていなければなりません。その球は、垂直の柱によって、天に持ちあげられ、壁の装飾は、光によって育つ、植物の幾何学模様こそがふさわしいものとなるでしょう」
百年の生涯で四七七もの建造物を手がけ、かたちなきイスラムの神を空間に描こうとした男の物語――。悠久の都イスタンブールに刻まれたその軌跡を辿り、薫り高きイスラム文化に迫る渾身の歴史長篇。〈解説〉角野史比古 -
安倍仲麿の子孫・安倍晴明尾花丸は、帝の怨病を知り都に上った。幼き身ながら陰陽頭・蘆屋道満との問答対決を制し、御悩平癒の祈祷を拝命する。だが、道満は邪悪な陰謀を巡らせ、仲麿に恨みを抱く唐土の妖狐も加わって、京を揺るがす呪法合戦が──平成の講釈師・夢枕獏秀斎が語ります大バトルの顛末!
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