セーフサーチ設定を変更しました
ページの先頭です
GWコイン大還元祭
期間限定!初めての予約購入で最大コイン+20%還元!

『集英社新書、801円~1000円(新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全155件

  • 【人類の永遠の悩みに挑む!】
    「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。
    「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
    自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。
    そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?
    すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。

    【目次】
    まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました
    序章   労働と読書は両立しない?
    第一章  労働を煽る自己啓発書の誕生――明治時代
    第二章  「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級――大正時代
    第三章  戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?――昭和戦前・戦中
    第四章  「ビジネスマン」に読まれたベストセラー――1950~60年代
    第五章  司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマン――1970年代
    第六章  女たちのカルチャーセンターとミリオンセラー――1980年代
    第七章  行動と経済の時代への転換点――1990年代
    第八章  仕事がアイデンティティになる社会――2000年代
    第九章  読書は人生の「ノイズ」なのか?――2010年代
    最終章  「全身全霊」をやめませんか
    あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします
  • 本邦初! 英国のアングロサクソン七王国時代を描いた新書。
    滅ぼすか、滅ぼされるか。八人の王の決断とは――。
    栄枯盛衰の道を辿った七つの国々と、その国王らの波瀾万丈な生涯から英国史の出発点が明らかになる。

    【主な内容】
    イングランド王国成立前、6世紀後半から10世紀前半までの約400年間。
    ブリテン島は戦乱の世を迎えていた。
    アングロサクソン七王国(ヘプターキー)時代だ。
    激しい抗争が繰り返され、7つの王国は栄枯盛衰の道を辿る。裏切りと策略が飛び交う中で、問われる王の決断。
    本書では、七王国時代を生きた8人の王の生涯を読み解く。最初にキリスト教に改宗したエゼルベルト王や、イングランド王国の礎を築いたアルフレッド大王といった個性豊かな王の生き様を通じて、英国史の出発点を解き明かす。

    【目次】
    1:フランクの圧力をかわし、七王国に号令
      ―エゼルベルト(ケント王国)―
    2:奥さんに尻を叩かれながら、覇王
      ―レドワルド(イーストアングリア王国)―
    3:もしも、確かさを約束してくれるのなら……
      ―エドウィン(ノーサンブリア王国)―
    4:覇王になれなかった異教の王
      ―ペンダ(マーシア王国)―
    5:シャルルマーニュと渡り合った「アングル人の王」
      ―オッファ(マーシア王国)―
    6:ライバルを制し、新たな戦いの時代へ
      ―エグバート(ウェセックス王国)―
    7:無数の矢を射られ、ハリネズミのようになって殉教
      ―セント・エドモンド(イーストアングリア王国)―
    8:デーンを叩き、イングランド王国の土台を創った末っ子王
      ―アルフレッド(ウェセックス王国)―
  • 中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告!
    ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。

    もう、殺すな!

    ◆内容◆
    2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。
    イスラエルは直ちに反撃を開始。
    しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。
    「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。
    世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。

    ◆目次◆
    序 章 イスラエル・ハマス戦争という世界の亀裂 内藤正典
    第1章 対談 欧米のダブルスタンダードを考える
    第2章 対談 世界秩序の行方
    終 章 リベラルが崩壊する時代のモラル・コンパスを求めて 三牧聖子

    ◆主な内容◆
    ・パレスチナ問題での暴力の応酬と「テロ」
    ・ガザから世界に暴力の連鎖を広げてはならない
    ・ダブルスタンダードがリスクを拡大する
    ・戦争を後押しするホワイト・フェミニズム
    ・反ジェノサイドが「反ユダヤ」にされる欧米の現状
    ・アメリカとイスラエルの共犯関係
    ・ドイツは反ユダヤ主義を克服できたか
    ・「パレスチナに自由を」と言ったグレタさんに起きたこと
    ・反ユダヤ主義の変奏としての反イスラム主義
    ・民主主義のための殺戮の歴史を直視できない欧米の問題
    ・バイデンとシオニズム
    ・トランプとバイデン
    ・欧米がなぜか不問に付すイスラエルの核問題
    ・誰がイスラエルの戦争犯罪を止められるのか?
    ・「人殺しをしない」を民主主義の指標に
  • 「男が8割」の衝撃――。女性の“いない”キャンパス。
    現役の東大教授による懺悔と決意。
    これは大学だけじゃない、日本全体の問題だ!

    2023年現在、東大生の男女比は8:2である。
    日本のジェンダー・ギャップ指数が世界最下位レベルであることはよく知られているが、将来的な社会のリーダーを輩出する高等教育機関がこのように旧弊的なままでは、真に多様性ある未来など訪れないだろう。

    現状を打開するには何が必要なのか。
    現役の副学長でもある著者が、「女性の“いない”東大」を改革するべく声を上げる! 
    東大の知られざるジェンダー史をつまびらかにし、アメリカでの取り組み例も独自取材。
    自身の経験や反省もふまえて、日本の大学、そして日本社会のあり方そのものを問いなおす覚悟の書。

    【目次】
    序 章 男だらけの現状
    第一章 東大は男が八割
    第二章 女性のいない東大キャンパス――戦前
    第三章 男のための男の大学――戦後
    第四章 アメリカ名門大学の共学化
    第五章 東大のあるべき姿
    終 章
  • 1,056(税込)
    著者:
    内田樹
    著者:
    中田考
    著者:
    山本直輝
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    オスマン帝国の終焉から100年
    日本は「帝国」の智慧に学べ
    紛争と閉塞を生む「国民国家」の限界を超えるために

    第1次世界大戦後、西欧列強が「国民国家」を前提とし中東に引いた国境線。それが今なお凄惨な戦争の原因になっている。そのシステムの限界は明白だ。
    トルコ共和国建国から100年。それはオスマン帝国崩壊100年を意味する。以来、世俗主義を国是とし、EU入りをめざしたトルコ。だが、エルドアン政権のもと、穏健なイスラーム主義へと回帰し、近隣国の紛争・難民など国境を超える難局に対処してきた。ウクライナ戦争での仲介外交、金融制裁で経済危機に直面しても折れない、したたかな「帝国再生」から日本が学ぶべきこととは? 政治、宗教からサブカルチャーまで。ひろびろとした今後の日本の道筋を構想する。

    ◆目次◆
    プロローグ 「帝国」をめぐる、新しい物語を探して 内田樹
    第1章 現代トルコの戦国時代的智慧に学ぶ
    第2章 国民国家を超えたオスマン的文化戦略を考える
    第3章 東洋に通じるスーフィズムの精神的土壌
    第4章 多極化する世界でイスラームを見つめ直す
    第5章 イスラームのリーダーとしてトルコがめざすもの
    第6章 日本再生のために今からできること
    エピローグI トルコに学ぶ新しい帝国日本の転生 中田考
    エピローグII 明日もアニメの話がしたい 山本直輝
  • 【「教養=ビジネスの役に立つ」が生む息苦しさの正体】
    社交スキルアップのために古典を読み、名著の内容をYouTubeでチェック、財テクや論破術をインフルエンサーから学び「自分の価値」を上げろ――このような「教養論」がビジネスパーソンの間で広まっている。
    その状況を一般企業に勤めながらライターとして活動する著者は「ファスト教養」と名付けた。
    「教養」に刺激を取り込んで発信するYouTuber、「稼ぐが勝ち」と言い切る起業家、「スキルアップ」を説くカリスマ、「自己責任」を説く政治家、他人を簡単に「バカ」と分類する論客……2000年代以降にビジネスパーソンから支持されてきた言説を分析し、社会に広まる「息苦しさ」の正体を明らかにする。

    【おもな内容】
    第一章 ファスト教養とは?―「人生」ではなく「財布」を豊かにする
    「ファスト教養」と「教養はビジネスの役に立つ」/「教養」と「金儲け」をつなぐ「出し抜く」

    第二章 不安な時代のファスト教養
    「脅し」としての教養論/読書代行サービスとしての「中田敦彦のYouTube大学」/世界のエリートのように「美意識」を鍛える必要はあるか/ファスト教養は「オウム」への対抗策になるか

    第三章 自己責任論の台頭が教養を変えた
    「ホリエモンリアルタイム世代」が支えるファスト教養/勝間和代は自分の話しかしない/教養×スキルアップ=NewsPicks/橋下徹と教養の微妙な関係/ひろゆきが受け入れられた必然/ファスト教養に欠落しているもの

    第四章 「成長」を信仰するビジネスパーソン
    インタビュー1 着々とキャリアアップする三〇代/インタビュー2 大企業で自問自答する二〇代

    第五章 文化を侵食するファスト教養
    「ファスト映画」と「ファスト教養」/ファスト教養視点で読み解く『花束みたいな恋をした』/AKB48と「ネオリベ」/利用される本田圭佑/「コスパとエンターテインメント」の先に何を見出すか

    第六章 ファスト教養を解毒する
    ファスト教養をのぞくとき、ファスト教養もまたこちらをのぞいているのだ/リベラルアーツとしての雑談、思考に必要なノイズ/「ジョブズ」を理解する受け皿になる
  • ベジタリアンやビーガンといえば、日本ではいまだ「一部の極端な偏った人」と思われる風潮があるが、世界では、肉食と環境問題は密接にリンクした問題として認識が広まっている。動物倫理学は功利主義の立場から動物解放論をうたうピーター・シンガーを嚆矢とし、1970年代から欧米で真剣な議論と研究が積み重ねられ、いまや応用倫理学の中で確固とした地位を占めるに至った。本書は倫理学の基礎に始まり、肉食やペットなど具体的な問題を切り口に、いま求められる動物と人間の新たな関係を問う、動物倫理学の入門書である。
  • ショーケンこと萩原健一と水谷豊との名コンビが躍動した伝説のテレビドラマ『傷だらけの天使』。
    1974年10月から1975年3月まで放送された本作は、鬼才・気鋭の映画監督や脚本家が招聘され、斬新な演出とセンシブルな物語を紡いでいく不朽の名作となった。
    本書では、ファッションや音楽など当時の若者カルチャーの最先端を行き、現在に至るまで多くのクリエイターにも影響を及ぼしたこの番組の多くの関係者へ、新たに取材を敢行。
    放送開始から50年の節目に、なぜ『傷だらけの天使』はいまだわたしたちの心に残り続けるのか、その理由と価値を問う。

    ◆目次◆
    第1章 『傷だらけの天使』前夜
    第2章 企画と制作準備――今までなかったテレビドラマを
    第3章 嵐のシリーズ前半――鬼才監督たちの競演
    第4章 路線変更――そして、伝説に
    第5章 『傷だらけの天使』全26話あらすじと解説
    第6章 その後の『傷だらけの天使』
  • 1923年9月1日に発生した関東大震災は、東京近郊に大きな被害をもたらしたばかりか、近代日本の精神にも大きな傷跡と罪科を刻み込んだ。
    民間人らによる朝鮮人虐殺や憲兵らによる無政府主義者殺害である。
    シベリア抑留体験のある父を持ち、ドラマ・映画化された小説『風よ あらしよ』でアナキスト伊藤野枝・大杉栄と、大震災での彼らの殺害を描いた村山由佳、祖父が関東大震災で殺されかけ、家父長制の色濃い在日家庭に育ち、自らも様々な形での差別を経験してきた朴慶南。
    ふたりが、戦争と植民地支配、災害と虐殺が日本人社会に与えた影響、そして、いまだ女性やマイノリティへの差別と偏見が根強く残るこの国の100年を語り尽くす。
  • 日本人にとって「いいとも!」とは何だったのか?
    国民的人気番組で司会者タモリが媒介したテレビと戦後民主主義の歴史的邂逅――

    1982年から2014年まで約32年間にわたり放送された国民的人気テレビ番組『笑っていいとも!』。
    戦後の闇市から発展した新宿でスタジオアルタを拠点とし、タモリが司会を務めた、いまだ語り継がれるテレビ番組である。
    司会者タモリおよび『いいとも!』を考察することは、テレビのみならず戦後日本社会を考察することにもつながる。
    それは、現在のネット社会におけるテレビの可能性をも浮き彫りにさせることになるだろう。
    衝撃のグランドフィナーレから10年を迎える今、改めて『いいとも!』とは何だったのかを問う。

    ◆目次◆
    第1章 「密室芸人」タモリが昼の司会に抜擢された理由
    第2章 「テレフォンショッキング」という発明
    第3章 「国民のおもちゃ」を演じたタモリ――「仕切らない司会者」と「無」への志向
    第4章 視聴者を巻き込んだテレビ的空間――芸人と素人の共存と混沌
    第5章 聖地・新宿アルタ――「流浪のひと」タモリが新宿で芸人になった理由
    第6章 『いいとも!』と「フジテレビの時代」――80年代テレビの熱狂と冷静のあいだ
    第7章 『いいとも!』と「お笑いビッグ3」――タモリ、たけし、さんまの関係性
    第8章 『いいとも!』の個性的なレギュラー陣たち
    第9章 SMAPが『いいとも!』にもたらしたもの
    第10章 「グランドフィナーレ」を振り返る――なぜテレビ史の伝説となったのか
    終章 『いいとも!』は、なぜ私たちのこころに残るのか?――戦後日本社会とテレビの未来
  • 憎悪か? 理性か?
    停戦の困難さから考える日本の国防政策。
    21世紀の戦争論!

    ◆内容説明◆
    ロシア・ウクライナ戦争は泥沼化し、戦死者の数はふくれあがっている。
    戦闘の終わる気配が見えない中、中東ではイスラエルとパレスチナのハマスの間で新たな紛争が起きてしまった。
    いずれも歴史的な経緯と国民感情もあり停戦は困難、かつ終戦は遠い状況だ。
    そして欧米のウクライナ支援の延長で、「テロとの戦い」と称しガザで民族浄化を行うイスラエル支持に日本はまわっていいのか?
    軍事と紛争調停のリアルを知る専門家がふたつの戦争の背景や戦史をひもときつつ、停戦の困難さと可能性を多角的に分析。
    そして導き出された教訓をもとに、「非戦」という理念にもとづいた日本の安全保障のあるべきスタンスを提示する。

    ◆主な内容◆
    第1章 ウクライナ戦争の終わらせ方を考える
    ・戦争はどういう時に終わるのか
    ・戦争の歴史から見た停戦と専守防衛
    ・戦争は情報の相互作用である
    ・即時停戦の必要性と実現可能性
    第2章 討論 戦争を理解できなければ停戦もイメージできない
    第3章 ガザの戦争・人道危機を考える
    ・戦争の結果という視点から考える
    ・まだ「名称」が付けられない「ガザ紛争」
    ・厄介な戦争
    ・誰がどんな形で停戦をリードできるか
    第4章 戦争を終わらせた後の世界に向けて
    ・分断と戦い停戦を追い求める
    ・システム論から見える停戦の難しさ
    ・「三十年戦争」から見る戦争のやめ方
    ・なぜ「非戦」にこだわるのか
  • 教育格差は絶対悪なのか?
    機会の平等が実現された先にある「本当の地獄」とは?

    【内容紹介】
    経済的余裕のない家庭の子どもに勉強を教える「無料塾」は、学歴が収入や地位に直結する現代で子どもを救う存在となっている。
    一方、無料塾は重大な問いを社会に投げかける。生育環境による教育格差を埋めることは重要だが、受験戦争のさらなる先鋭化に加担することにならないか。また、仮に機会の平等さえ実現したら、そのなかで競争に負けた者は自己責任でいいのか。
    さまざまなタイプの無料塾への取材からそれぞれのジレンマを明らかにし、これまでの教育格差の議論で見落とされてきた点をあぶり出す、迫真のルポルタージュ。
  • 「多様性」の時代のヒーローとは――

    【おもな内容】
    世界を救う、「正義」の象徴たるヒーローは、圧倒的な“マジョリティ”として表象されてきた。
    しかし21世紀を迎え、ジェンダー、加齢、障害、新自由主義といった様々な観点への理解・変化から、留保なしでその存在は認められなくなった。
    では、ヒーローたちはどのように「多様性」と向き合うのか?
    そして、「ポスト真実の時代」とどう対峙していくのか?
    本書は、ヒーローの誕生から発展までの歴史的視座を参照し、アメリカと日本のポップカルチャーに登場、活躍する《新しいヒーロー像》を縦横無尽に論じる。
    ヒーローを考えることは社会を考えることだ!

    【目次】
    序章 多様性の時代の正義
    第一章 法の外のヒーローたち
    第二章 二つのアメリカと現代のテーレマコス
    第三章 トランプ時代の「お隣のヒーロー」
    第四章 多様性の時代に「悪」はどこにいるのか?
    第五章 「オレはまだまだやれる!」――中年ヒーローの分かれ道
    第六章 障害、加齢とスーパーヒーロー
    第七章 日本のヒーローの昔と今
    第八章 正義のパロディとニヒリズムとの戦い
    第九章 デスゲームと「市場」という正義、そしてケアの倫理へ
    第十章 ポストフェミニズムと新たな「ヒーロー」
    終章 私たちの現在地
    おわりに 正義はどこへ行くのか?
  • 「抑止力」という考えはもうやめよう――。
    イスラエル空軍で兵役を務めた著者が、イスラエルとアラブ諸国、パレスチナとの間で長く続けられてきた戦争を見つめていくうちに、「国のために死ぬのはすばらしい」と説く愛国教育の洗脳から覚め、やがて武力による平和実現を根底から疑うようになる、その思考の足跡を辿る。武力放棄を謳う憲法九条の価値を誰よりも評価するのは、平和ボケとは程遠い、リアルな戦争が絶えない国から来た外国人アクティビストなのである。母国のさまざまな矛盾点を指摘しつつ、軍備増強の道を進む日本の在り方にも異議を唱える一冊。
    望月衣塑子氏(東京新聞記者)、推薦!

    ◆目次◆
    第1章 罪深い教育
    第2章 軍隊を疑う
    第3章 虐殺された民族が虐殺する
    第4章 「全ての暴力に反対します」
  • 「ギフティッド」とは天才児、あるいは発達障害児のことだと思っている人は多い。
    しかし並外れた才能はあるが天才とは限らないし、必ずしも発達障害を伴うものではない。
    障害と才能が相互に隠し合うという点でサヴァン症候群とも異なる。
    ギフティッド児の多くは、乳児期からみられる感覚過敏や繊細さ、強烈な興味関心を持つ。
    それゆえ保護者は子どもの類稀な才能そのものではなく、生育の難しさや生活の困難さから「この子はほかの子と違う」と当惑することは少なくない。
    そもそもギフティッドとはどんな特徴があるのだろうか。
    ギフティッド児を理解するための一助となる一冊。

    【主な内容】
    ・ギフティッドの可能性に気づく入り口は「才能」ではなく「困難」や「違和感」
    ・ギフティッドかどうかの判定が必要なのは子どもが困難を経験している時
    ・ADHDとの違い
    ・サヴァン症候群との違い
    ・90%以上は天才ではない
    ・「すべての子どもに才能がある」との違い
    ・ギフティッドかどうかの判定方法
    ・判定基準は「困難」ではなく「才能」
    ・学業ギフティッドと知的ギフティッド
    ・ギフティッド児の特徴と応じ方の例
    ・代表的なギフティッド教育制度――早修・拡充・能力別編成
    ・ギフティッド児を育てる親の覚悟
    ・枠からはみ出る前提で、しかし、言い訳にはしない
    ・独りではないというメッセージを送り続ける
  • なぜ私たちは「推す」のか?
    秘蔵エピソード満載のアイドル人生論!
    篠山紀信さん(写真家)推薦!

    アイドルを論じ続けて40年超。
    「推す」という生き方を貫き、時代とそのアイコンを見つめてきた稀代の評論家が〈アイドル×ニッポン〉の半世紀を描き出す。
    彼女たちはどこからやってきたのか?
    あのブームは何だったのか?
    推しの未来はどうなるのか?

    芸能界のキーパーソン、とっておきのディープな会話、いま初めて明かされる真相――そのエピソードのどれもが悶絶級の懐かしさと新鮮な発見に満ちている。
    戦後日本を彩った光と闇の文化史とともに、“虚構”の正体が浮かびあがるアイドル批評の決定版!

    【目次】
    まえがき――「推す力」を生きて
    序章  それは南沙織から始まった
    第一章 1970年代のアイドル体験
     note 天皇陛下のアイドル論
    第二章 山口百恵から松田聖子へ――1980年の女王位継承
    第三章 小泉今日子と中森明菜――1982年組の二つの星
     note 後藤久美子と宮沢りえ
    第四章 〈チャイドル〉ブーム始末記
    第五章 さらば、沖縄の光
     note 加護亜依は勝新太郎である
    第六章 『時をかける少女』の40年
    第七章 竹内結子の肖像
     note アイドルの未来
    第八章 2010年代のアイドル復活
    第九章 あいみょんと「下降する時代」
     note 平手友梨奈とは何だったのか?
    終章  アイドルを「推す」ということ
  • 【老後を控えるすべての人の必読書】
    いま、日本人の老後が危機に瀕している。
    介護保険制度から20年以上を経て、度重なる改悪により、介護現場は疲弊し、利用者は必要なケアを受けられなくなりつつある。
    いったいなぜ、このようなことになったのか。
    「在宅ひとり死」の提唱者である上野千鶴子と、長年介護現場に関わり続けるプロフェッショナル高口光子が、お互いの経験と実感をぶつけ合いながら、「よい介護」とは何か、そしてあるべき制度を考える。

    【おもな内容】
    ・「年寄りは生き延びるためには何でも言うんや」
    ・介護の専門性とは何か
    ・集団処遇からの脱却
    ・公平さが生む画一的な労働
    ・介護と看護の対立はなぜ起こるのか
    ・施設経営の落とし穴
    ・コロナ禍でのケアワークの見える化
    ・小規模施設の未来
    ・現場が声を上げなければ介護は崩壊する
    ・在宅介護の限界って?
    ・質の悪い介護がなくならない理由
    ・日本で静かに始まる「PLAN 75」

    【介護に携わるプロたちも絶賛!】
    ●石井英寿(宅老所・デイサービス/いしいさん家 代表)
    「マクロもミクロもメソも日本の腐りきったおっさん文化。
    ケアの値段の安さを戦ってきた上野氏。一方、権力抗争で憔悴した高口氏。
    ジェンダーギャップ指数世界125位の現状を垣間見た。」

    ●阪井由佳子(デイケアハウスにぎやか 代表)
    「高口光子は大規模施設の特攻隊長。
    私は小規模施設の人間魚雷
    自分の命をかけて飛び込みそして美しく散る運命なんだろうか?
    この本を読むと
    介護が戦争と重なるのはなぜだろう。」

    ●佐々木淳(医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長)
    「ケアを守ることは、私たち自身の将来の生命と生活を守ること。
    「生産性」のために犠牲にしてはならないものは何なのか。
    介護をめぐる課題の本質を抉り出す、実践と理論、二人の対話。」

    ●三好春樹(生活とリハビリ研究所 代表)
    「「対談」というより、「解雇」された介護アドバイザーへの「事情聴取」(笑)。
    「医療モデル」と「生産性」に抵抗する介護現場の奮闘と課題が見えてくる。」
  • 1,056(税込)
    著者:
    宮崎浩一
    著者:
    西岡真由美
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    性暴力とは、同意のない中で行われる性的言動すべてのこと。
    その被害者は女性であることがこの社会では自明とされてきたが、しかし、現実には性暴力被害は男性にも起こりうる。
    なぜ彼らの被害は今まで見えなくされ、いかに「なかったこと」にされてきたのか?
    その背景には、社会的に構築された「男らしさ」の呪縛があるのではないか?
    今ようやく様々な事件が報道されるようになり、事態の深刻さが認識されつつある中、本書は男性の性暴力被害の実態、その心身へ及ぼす影響、不可視化の構造、被害からの回復と支援の在り方まで等を明らかにする。

    ◆目次◆
    第1章 「男性の」と言わないと見えない性暴力被害とは何か
    第2章 被害後の影響――心と身体
    第3章 性暴力と「男性被害」――歴史と構造
    第4章 生き延びる過程――回復と支援
    第5章 個別的な苦しみと社会をつなげる
    全国のワンストップ支援センター紹介
  • 2022年10月1日、享年79。
    不世出のプロレスラー、アントニオ猪木は死んだ。
    わたしたちは「猪木ロス」を乗り越えて、問わなければならない。
    わたしにとって、あなたにとって、プロレス界にとって、時代にとって、社会にとって、アントニオ猪木という存在は何だったのか。
    アントニオ猪木とは果たして何者だったのか。
    哲学者から芸人まで独自の視点を持つ7人の論客が、あらゆる枠を越境したプロレスラー、アントニオ猪木という存在の謎に迫る。
    全て書き下ろし。

    ◆目次◆
    壁抜けしつつ留まる猪木――入不二基義
    馬場派からの猪木論――香山リカ
    A LONG TIME AGO……――水道橋博士
    存在無意識に生きたプロレスラー――ターザン山本
    1000万人に届く言葉を求めた人――松原隆一郎
    アントニオ猪木 あれやこれやの語――夢枕 獏
    猪木について考えることは喜びである――吉田 豪
  • 【コミュニケーション能力は「観察」で変わる!】

    「初めて会う相手と会話が盛り上がらない」「人と話すといつも同じような会話にしかならない」「会社の部下とうまくコミュニケーションが取れない」……コロナ禍が沈静化してきたことで対面のコミュニケーションの機会も多くなったが、会話がうまくいかず、様々な後悔や悩みを抱えている人も増えている。
    しかし、「思い込み」「決めつけ」「観察」という3つのキーワードに気を付けるだけで、会話における後悔は格段に少なくなる。
    数々のベストセラーを世に送り出してきた著者による、人生を楽しくする会話術の決定版!

    【おもな内容】
    ◎話す前には2秒黙る
    ◎相手の「単語」に着目する
    ◎会話の流れは「徹子の部屋」に学べ!
    ◎「いや待てよ」を口癖にする
    ◎人の幸不幸を決めつけない
    ◎あなたの問題解決を阻むのは思い込み
    ◎相手の思い込みをポジティブに変える方法
    ◎観察力がある人は失言しない
    ◎威圧的な人とうまく付き合う方法
    ◎安心感を与える「言語化」
    ◎エレベーターの待ち方にセンスが出る
    ◎「テーブルのガタつき」をすぐ直せる人間になる

    【目次】
    まえがき
    第一章 「思い込み」がコミュニケーションを台無しにする
    第二章 「心地好い会話」の裏には観察がある
    第三章 人生を劇的に変える会話の仕方
    あとがき
  • 大増税、物価高、公共事業依存、超少子高齢化の放置…
    社会の好循環を絶対生まない「政治の病(やまい)」をえぐり出す
    泉流ケンカ政治学のエッセンス!

    ◆内容紹介◆
    3期12年にわたり兵庫県明石市長をつとめた著者。
    「所得制限なしの5つの無料化」など子育て施策の充実を図った結果、明石市は10年連続の人口増、7年連続の地価上昇、8年連続の税収増などを実現した。
    しかし、日本全体を見渡せばこの間、出生率も人口も減り続け、「失われた30年」といわれる経済事情を背景に賃金も生活水準も上がらず、物価高、大増税の中、疲弊ムードが漂っている。
    なぜこうなってしまったのか?
    著者が直言する閉塞打破に必要なこと、日本再生の道とは?
    市民にやさしい社会を実現するための泉流ケンカ政治学、そのエッセンスが詰まった希望の一冊。

    ◆目次◆
    第1章 シルバー民主主義から子育て民主主義へ
    第2章 「明石モデル」をつくれた理由
    第3章 地方再生に方程式はない
    第4章 「地方」と「国」の関係をつくり直す
    第5章 日本が滅びる前に

    ◆「はじめに」より◆
    2023年になってから、
    全国の市町村でこれまでにない新しい動きが起こっています。
    明石市が実施した子育て支援の施策を取り入れる動きが、
    ドミノを倒すかのように広がり始めているのです。
    子どもの存在を無視してきた社会。
    その社会がようやく子どもに目を向け始めています。
    この動きは、今後地方から国を変えていく
    大きな流れを形づくっていくのではないか。
    安心して子育てができる社会が実現すれば、
    絶望的なまでに落ち込んだ出生率は必ず回復するはず。
    将来、歴史を後から振り返ってみるならば、
    この流れは日本社会が転換するひとつの大きなきっかけになるやもしれません。
  • 1,100(税込)
    著者:
    和田秀樹
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    現代日本人を読み解くキーワード

    世界を襲ったコロナ禍により、さまざまな形で私たちの心のありようは変わったと言える。
    他人と接触することがはばかられた時間を経て、他人との交流が増えたいま、人とうまくつながれず表面的な関わりしか持てなくなってしまった人や「みんなと同じ」からはずれる恐怖を感じる人は実に多い。
    これは若い人だけの問題ではなく中高年でも多く見られる現象でもある。
    本書では日本人を蝕む「疎外感」という病理を心理学的、精神医学的に考察。
    どう対応すれば心の健康につながるのかを提案する。

    【主な内容】
    ・「みんなと同じ」現象の蔓延
    ・コロナに続くウクライナ情勢を疎外感から読み解く
    ・あぶり出された人と会うのがストレスの人
    ・8050の嘘
    ・高齢者の「かくあるべし」思考と福祉拒否・介護拒否
    ・ホワイトカラーの老後と疎外感
    ・スマホの普及という新たな依存症のパラダイム
    ・コミュ力という呪縛
    ・共感という圧力
    ・疎外感とカルト型宗教
    ・周囲が心の世界の主役のシゾフレ人間
    ・対極的なシゾフレ人間とメランコ人間
    ・人と接していなくてもいいという開き直り
    ・ひとりを楽しむ能力を与える
  • 1,056(税込)
    著者:
    米井嘉一
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    ★日々の老化を実感し、不定愁訴に悩む中高年必読!

    ホルモンを制す者は「老化」を制す。
    健康寿命を伸ばす最強ホルモン「DHEA」、その実力とは!?

    【内容紹介】
    健康診断や人間ドックでは通常、測定されることのない血中のホルモン量が心身の老化と密接に関係している――。
    長年、老化のメカニズムの研究と診断・治療に取り組み、患者の「若返り」を実証してきた抗加齢医学の第一人者である著者は、そう明言する。
    本書では、50種類以上のホルモン生成に関与する最強ホルモン「DHEA」を軸に、各種ホルモンの多岐にわたる抗加齢力を解き明かす。
    日々老化を実感し、不定愁訴に悩む中高年に向け、ホルモンに着目した本物のアンチエイジングを指南する。

    【内容一部抜粋】
    私がもっともお伝えしたいことは、心身の老化を決めるのが「ホルモン」であるという点です。
    (中略)
    そのホルモンの中でも、今回お話するのは、すべてのホルモンの親玉である「DHEA」です。
    アンチエイジングについて医学的に検査、治療を行う「抗加齢学会」では、「ストップ・ザ・老化」の最強アイテムとしてDHEAに大注目していますし、現実として「髪が増えた」「肌に潤いが戻った」「骨密度が上昇した」「悪玉コレステテロールが減少した」など、加齢からくるさまざまな悩みをDHEAが解決してくれているのです。(「はじめに」により)

    【目次】
    序章 究極のアンチエイジングホルモン
    第1章 人はなぜ老化するのか?
    第2章 「ホルモンの母」DHEAの実力
    第3章 免疫力低下と病的老化に抗う
    第4章 老化は検査で数値化できる
    第5章 DHEAを減らさない・増やす
  • 1,078(税込)
    著者:
    山口香
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    エッセイスト・酒井順子氏 推薦!
    「ここまで書いてしまっていいの?」と思わせるほどの筆致が清々しい。

    部活動での体罰や、勝利至上主義、アスリートのメンタルヘルスなど、近年スポーツに関する様々な問題が浮上している。

    この構造を温存させてきたのが、理不尽なことにも従順に従う風土である。
    それによって「体育会系」学生は、無理な仕事も拒まないと見なされ、就職活動でも有利に働き、組織の中で重宝されてきた側面がある。

    しかし、スポーツの価値はそこにあるのではない。
    スポーツによって磨かれるのは、論理的かつ戦略的な思考、コミュニケーション能力、そして何より忖度なくフェアにプレー(行動)する精神である。
    これらは社会の分断を乗り越え、コミュニティを支える基盤ともなる。

    つまりスポーツには、社会を変革する力がある――。

    本書では日本のスポーツ界に潜む病根を忖度なく指摘し、スポーツの真の価値を提言する。

    【「はじめに」より】

    スポーツを通して自分とは異なる他者と出会い、力を合わせて競技する中で、多様性の重要性を理解したり、コミュニケーション能力が高まります。
    スポーツを介したつながりは、コミュニティを支える基盤にもなり得ます。また、スポーツによって鍛えられる分析力や行動力、戦略性は、学業やビジネスにも役立ちます。
    本書では、このような「スポーツの多様な価値」を考えたいと思います。

    【目次】

    はじめに…スポーツは感動の「打ち上げ花火」?/スポーツが変われば社会が変わる
    序章――東京五輪の「レガシー」とは何だったのか?…東京五輪検証の意義/勝利至上主義が選手を追い詰める/アスリートのメンタルヘルスを守るために/希望の萌芽
    第1章――子どもが輝くスポーツのあり方…若年層の全国大会は必要ない/フランスの親はなぜ子どもに柔道をさせるのか/自己評価できれば弱くても続けられる
    第2章――スポーツから考えるジェンダー平等…指導者の資質に男女差はない/「数」から「質」へ
    第3章――沈黙するアスリートたち…声を上げる海外の選手たち/毅然とした態度が取れない日本のスポーツ界
    終章――スポーツの価値とは何か…スポーツは社会を映す鏡/「体育会系」がもてはやされる時代の終焉/スポーツが文化となるために
    おわりに
  • ロシアによるウクライナ侵攻。
    この暴挙は明らかな侵略戦争にもかかわらず、アフリカやアジアなどのグローバル・サウス諸国の一部は、ロシアに対して明確な非難姿勢を見せず、欧米と一線を画す態度をみせている。
    この分断は、グローバル・サウスのグローバル・ノースに対する不信感、さらには植民地主義時代から始まった西洋の軍事、経済による世界支配の終焉の表れなのではないだろうか。
    ウクライナ戦争が浮き彫りにした、この大きな歴史的うねり・変化の深層を、ウクライナの戦場とアフリカ諸国の現地ルポを通して、NHK記者が立体的に描き出す。
  • 1,100(税込)
    著者:
    ゴジキ
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    【熱戦の裏側にあった戦略と戦術】
    打撃記録を塗り替え複数枚の投手陣が起こした革命――2000年の智弁和歌山
    1試合平均8点以上の打撃力と二枚看板――2001年の日大三
    本塁打ゼロでも「木内マジック」で全国制覇――2003年の常総学院
    「勝負強さ」が呼んだ春夏連覇の挑戦――2004年の済美
    斎藤佑樹vs.田中将大で見えた「圧倒力」――2006年の早稲田実業vs.駒大苫小牧
    強力打線とエースが前年の課題をデータから改善し春夏連覇――2010年の興南
    高校野球100年、プロ級の投手陣と強力打線で栄冠に――2015年の東海大相模
    投打の運用力で春2連覇と春夏連覇を達成した「最強世代」――2018年の大阪桐蔭
    盤石な投手陣と抜群の運用力で「白河の関」越え――2022年の仙台育英

    【2000年以降の優勝校の全データ収録!】
    「しごき」のような練習で選手を鍛え、ひとりのエースが完投し、スモールベースボールで勝利をもぎ取る……高校野球の強豪校といえば、このようなイメージを持たれがちである。
    しかし、2020年代に入り、指導法や戦略、戦術が大きく変わりつつある。
    気鋭の野球著作家が、2000年以降に甲子園を制したチームの戦略や戦績、個人成績などを多角的な視点から分析。
    戦略のトレンドの変遷から、選手育成の価値観の変化までを考える。
    「いま」の甲子園を観るうえで、必携のガイド。

    【目次】
    第一章 変貌する高校野球――データ化と制度化がもたらしたもの
    第二章 ゼロ年代の強豪校の戦略・戦術の変化(2000~2009年)
    第三章 強豪校の戦略・戦術の変化(2010~2022年)
    第四章「真の勝利至上主義」がもたらすもの
  • 前著『韓国カルチャー 隣人の素顔と現在』に続く待望の第二弾。
    本著では「歴史」に重点を置き、韓国社会の変化を考察する!

    本書で取り上げる作品は『今、私たちの学校は…』『未成年裁判』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ブラザーフッド』『スウィング・キッズ』『リトル・フォレスト 春夏秋冬』『子猫をお願い』『シークレット・サンシャイン』『私たちのブルース』『シスターズ』『D.P.―脱走兵追跡官―』『猫たちのアパートメント』『はちどり』『別れる決心』など。
    Netflix配信で世界的に人気となったドラマからカンヌ国際映画祭受賞作品まで、全25作品以上を掲載。

    【主な内容】
    韓国と日本の教育制度の違い、部活動も大学入試のため
    韓国人が考える、「大人の責任」とは?
    韓国での「オルン(大人)」の意味
    ソウルの南北問題――江南と江北
    韓国映画における女性監督の草分け、イム・スルレとはどんな人なのか
    子猫がリードした「ワラナコ運動」
    映画『サバハ』が描いた、韓国のカルト宗教
    韓国人にも難しい済州島の言葉
    済州島のアイデンティティ、「サムチュン」とは?
    入隊したBTSのJIN
    出演者たちにも軍生活のトラウマが……
    富裕層はなぜ江南に引っ越したか?
    パク・チャヌクが主題歌『霧』にこだわった理由
  • トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
    性別を変えるには何をしなければならないのか。
    トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
    そして、この社会には何が求められているのか。
    これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
    トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。

    ◆目次◆
    第1章 トランスジェンダーとは?
    第2章 性別移行
    第3章 差別
    第4章 医療と健康
    第5章 法律
    第6章 フェミニズムと男性学
  • 兵庫県豊岡市は、市内にある城崎温泉が「ロンリープラネット」のベスト温泉タウンナンバー1に選ばれ、インバウンドが急増。
    豊岡演劇祭では1億3700万円の経済効果を達成。
    移住したい街ランキングでも上位に入り、近年、国内外から注目を集める。
    なぜそれが実現したのか。
    人口が減少し、産業も衰退する中で、地方が輝きを放つ方法とは?
    前市長が全国の自治体にも応用可能な視点を示しながら、その秘策を綴る。

    【推薦コメント】
    小島慶子氏(エッセイスト)
    広まれ、豊岡モデル!「女、子どもは黙ってろ」で故郷が滅ぶと気づいた市長の本気のジェンダーギャップ解消作戦。胸熱です。子どもたちが、給食のお米をコウノトリ米にすることや震災の被災地にお米を送ることを思い立ち、真剣に大人に掛け合って実現するくだりでは涙が出ました。ここで子育てをしたいと思う人は多いのでは。

    内田樹氏(思想家・芸術文化観光専門職大学客員教授)
    コウノトリ、有機農業、演劇、ジェンダーギャップの解消…着眼点はどれもすばらしいのですが、何よりもそれらを貫くのが「深さをもったまちづくり」という哲学である点を僕は高く評価します。その土地の土着の文化と整合しなければ、どんな「正しい」政策も成果を得ることはできません。中貝さんは豊岡の土着の文化が何を求めているのかを皮膚感覚でとらえ、それを政策的に展開できた例外的な市長だったと思います。

    藻谷浩介氏(地域エコノミスト)
    突き抜けた文化、世界とつながる地下水脈、経済力ある女性と生活力ある男性。小さな世界都市・豊岡に、ワクワクが止まらない。巨大化する東京でガラパゴス化する日本と心中するか。小さな世界都市で、世界に通じる文化と暮らしを担うか。あなたはどっちだ?

    【目次】
    序章 「小さな世界都市」の萌芽
    第1章 コウノトリ「も」住めるまちを創る
    第2章 受け継いできた大切なものを守り、育て、引き継ぐ
    第3章 深さをもった演劇のまちづくり
    第4章 ジェンダーギャップの解消
    終章 これからのこと――子どもたちへ
  • ハリウッド映画が危機に瀕している。
    配信プラットフォームの普及、新型コロナウイルスの余波、北米文化の世界的な影響力の低下などが重なって、製作本数も観客動員数も減少が止まらない。
    メジャースタジオは、人気シリーズ作品への依存度をますます高めていて、オリジナル脚本や監督主導の作品は足場を失いつつある。
    ハリウッド映画は、このまま歴史的役割を終えることになるのか?
    ポップカルチャーの最前線を追い続けている著者が、2020年代に入ってから公開された16本の作品を通して、今、映画界で何が起こっているかを詳らかにしていく。

    【佐久間宣行 氏 絶賛!】
    「何もかもが変わってしまう時代に、それでも希望を見出すためには、ここまで現実を直視し続けることが必要なのだろう。新しい戦いを始めるための知識を詰め込んだ、武器のような本だ」

    【目次】
    第一章 #MeToo とキャンセルカルチャーの余波
    『プロミシング・ヤング・ウーマン』――復讐の天使が教えてくれること
    『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』――男性監督が向き合う困難
    『パワー・オブ・ザ・ドッグ』――作品の豊かさと批評の貧しさ
    『カモン カモン』――次世代に託された対話の可能性

    第二章 スーパーヒーロー映画がもたらした荒廃
    『ブラック・ウィドウ』――マーベル映画の「過去」の清算
    『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』――寡占化の果てにあるもの
    『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』――扇動されたファンダム
    『ピースメイカー』――疎外された白人中年男性に寄り添うこと

    第三章 「最後の映画」を撮る監督たち
    『フェイブルマンズ』――映画という「危険物」取扱者としての自画像
    『Mank/マンク』――デヴィッド・フィンチャーのハリウッドへの決別宣言
    『リコリス・ピザ』――ノスタルジーに隠された最後の抵抗
    『トップガン マーヴェリック』――最後の映画スターによる最後のスター映画

    第四章 映画の向こう側へ
    『TENET テネット』――クリストファー・ノーランが仕掛けた映画の救済劇
    『DUNE/デューン 砂の惑星』――砂漠からの映画のリスタート
    『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』――2010年代なんて存在しなかった?
    『TAR/ター』――観客を挑発し続けること
  • 読書会、勉強会、NPO、趣味の集い……あなたのコミュニティは大丈夫?
    一人ひとりは心優しい人間だとしても、全てのメンバーが互いをよく知っている小規模で親密な集いには、親密でよく通じ合っているが故に発生してしまう「毒」がある。
    その集いは人々の間のミクロな違い、その隙間に巣くうコミュニケーションによって「有害な小集団」と化し、わたしたちを日々毒す。
    本書はロシアに由来する小集団「サークル」を、小林多喜二からサークルクラッシャーまであらゆる切り口で再考し、開かれのなかの閉ざされ、閉ざされのなかの開かれという逆説を原理的に問いながら、集団性の解毒法を提示する。

    ◆目次◆
    第一章 男女の数は同数に?
    第二章 男たちの解毒史
    第三章 政治と文学とサークル――人文主義の暗がり(1)
    第四章 『サークル村』の周辺――人文主義の暗がり(2)
    第五章 鶴見俊輔のサークルイズム
    第六章 閉ざされること、開かれること
    第七章 プラグマティズムと共同体の問題
    第八章 現代の種の論理
    終 章 楕円のほうへ
  • 1,100(税込)
    著者:
    中尾光善
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    体質は変わる、変えられる!

    最新の研究とテクノロジーによって、体質は遺伝だけでなく多様な環境との相互作用によって決まるものであり、体質に関わる遺伝子は環境の影響を受けやすいことが分かってきた。
    それにはどのくらいの時間がかかるのか。
    そこで著者が提唱するのが「体質3年説」だ。
    その有力な科学的根拠と考えられるのが、「細胞には寿命があり、3年くらいで体の多くの細胞が入れかわる」という点にある。
    エピジェネティクス研究を進める医師が、体質とは何かを知ることで、健康と病気をコントロールする方法を丁寧に解説する一冊。

    【主な内容】
    ・東洋医学と西洋医学では病気の考え方が違う
    ・「遺伝的素因」と「環境的要因」
    ・体質を決める5つのしくみ
    ・身長、体重、血圧、知能などを決める「ポリジーン遺伝」
    ・一卵性双生児の研究が体質のしくみを解明
    ・多くの細胞は3年で入れかわる
    ・病気にかかりやすい体質がある
    ・肥満になりやすい体質(家系)はあるか
    ・体質医学からエピジェネティクス
  • 990(税込)
    著者:
    姜尚中
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    「この道を行こう――」 歴史の悲しみを乗り越えて
    集英社創業95周年記念企画『アジア人物史』総監修・姜尚中による未来社会への提言!

    【おもな内容】
    新たな戦争と、覇権国家の台頭を前に、「アジア的な野蛮」に対する警戒心が強まっている。
    だが、文明vs野蛮という図式を相変わらず持ち出しても、未来は暗いままだ。
    単なる「アジア回帰」でも「アジア主義」の復権でもない突破口は、果たしてどこにあるのか?
    朝鮮戦争勃発の年に生まれ、「内なるアジア」と格闘し続けてきた思想家が、自らの学問と実人生の土台を根本から見つめ直した一冊。
    この世界に生きるすべての者が、真の普遍性と共存に至る道は、「アジア的なもの」を潜り抜けることしかない。
  • 政権中枢が推し進める横浜市へのカジノ誘致に対し、これを阻止すべく人生最後の闘いに打って出た91歳“ハマのドン”こと藤木幸夫。
    そこには横浜のみならず全国の港湾を束ねる者として、「博打は許さない」という信念があった。
    カジノの是非について住民投票を求める市民の署名は二〇万筆近くに上ったものの、市議会では否決。
    決戦の舞台は2021年夏、横浜市長選となった。菅首相はじめ政権総がかりで来る中、藤木と市民との共闘のゆくえは――。
    国内外で高い評価を得たドキュメンタリー制作の舞台裏を明かす。

    ◆目次◆
    第一章 保守の大親分が反旗を翻す
    第二章 無党派市民の怒りとドンの宣戦布告
    第三章 藤木幸夫とは何者か?
    第四章 そして、決戦へ
    第五章 闘い終えて、映画化へ
  • 1,100(税込)
    著者:
    藤原章生
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    人の心に貼りつく差別の「種」は、いつ、どこで生まれるのか。
    死にかけた人は差別しないか――?
    新聞社の特派員としてアフリカ、ヨーロッパ、南米を渡り歩いてきた著者は、差別を乗り越えるために、自身の過去の体験を見つめ、差別とどう関わってきたか振り返ることの重要性を訴える。
    本書では、コロナ禍の時期に大学で行われた人気講義をもとに、差別の問題を考え続けるヒントを提示。
    熟練のノンフィクション作家が世界を旅して掘り下げる、新しい差別論。

    【おもな内容】
    はじめに
    第1章:死にかけた人は差別をしないか
     加藤典洋さんとの共鳴/人間はいつ死ぬかわからない?/人間は有限であると気づくことがもたらす変化/臨死体験がもたらす恥ずかしさ
    第2章:アジア人の中にあるアジア人差別
     「一般論」の弊害/『マイナー・フィーリングス』との出会い/アイデンティティーにからめとられる/中国でも日本でもどっちでもいいよ
    第3章:日系アメリカ人作家の慧眼
     ステレオタイプの受け止め方/白人視線の内面化/不朽の名作『ノーノー・ボーイ』
    第4章:ジョージ・フロイド事件と奴隷貿易
     ジョージ・フロイド事件とロドニー・キング事件/報道する側にある差別/母語を失うということ
    第5章:日本にアフリカ人差別はあるか
     東京のアフリカ人/マルクス・ガブリエルさんとの対話
    第6章:アフリカ――遠望と条件反射
     11歳のときに上野で渡された栞/条件反射の根底にあるもの/助けるってどういうことなんだろう
    第7章:名誉白人、属性に閉じ込められる不幸
     アパルトヘイト撤廃直後の南アフリカで/中国人老女との出会い/「名誉白人」の起源
    第8章:心に貼りついたものと差別と
     足立区で過ごした時代/もんじゃってなんだ?/『砂の器』とハンセン病
    第9章:感受性と属性と――学生の問いに答える
     ビリー・アイリッシュは差別的か/若いうちに海外に行くべきか/差別を生む「種」を探る/差別した人に会いに行く
    おわりに
  • その神話は いま、解体される――。
    『クレイマー、クレイマー』などの人気映画にひそむ罠とは?
    新進気鋭のアメリカ研究者が「イクメン」の文化的イメージを斬る!!

    -----
    日常のいたるところで濫用され、消費されている「イクメン」という表現。本書は、自身も子育て中のアメリカ研究者が「イクメン」という言葉そのものに疑義を抱くところから始まる。

    日米の保育史と実情を比較するとともに、『クレイマー、クレイマー』や『幸せのちから』をはじめとした誰もが知る映画、雑誌、小説、ビジネス書など、「イクメン」がテーマの日米(英)作品の文化的イメージを分析。その言説が新自由主義と手を組んで「男性の育児」をあくまでビジネス的な観点から評価し、「女性の育児」と区別している事実に迫る。

    2022年10月から改正育児・介護休業法により「産後パパ育休」が施行され、23年4月からは育児休業取得状況の公表が義務化。「イクメン」という言葉の流布から10年以上が経ち、再び注目されるキーワードになった今こそ、その意味を構造的に問いなおす。無批判に「イクメン」文化を受け入れてきた日本社会に対する、強烈なカウンターオピニオン!
    -----
    私はつねづね、「イクメン」という言葉に違和感を持っていた。
    この言葉に込められた「育児をする男性は格好良い」という軽いニュアンスが、どうにも好きになれなかった。
    (中略)私は「男性は育児をしなくてよい」と主張しているわけではない。
    そうではなくて、「男性が育児をするだけでは不十分である」というのが本書の提起する論点のひとつである。
    母親に比べて父親が育児を担う割合が大幅に少ないという日本の現状を鑑みれば、「イクメン」という言葉にはある種の存在意義があったかもしれない。
    けれども、いつまでもその言葉に固執していると、見えなくなるものがあるのではないだろうか?(「はじめに」より)
    -----

    【目次】
    第一章 日本の父親は遅れている? 日英版『FQ』を比較する
    第二章 アメリカの保育史
    第三章 日本における保育と新自由主義
    第四章 フレンチトーストの神話を解体する――『クレイマー、クレイマー』
    第五章 見えない父親――『ミセス・ダウト』
    第六章 黒人の父親と能力主義――『幸せのちから』
    第七章 ビジネススキルとしての育児
    第八章 ケアする男性、ケアされる男性
  • 負けるには理由がある
    この国が今なお抱え込む「失敗の本質」を深掘りした日本人組織論の決定版!

    【おもな内容】
    太平洋戦争史を振り返れば、日本人特有の「戦い方」が敗因となったと思われる事例は極めて多い。
    人間関係で全てが決まる。
    成功体験から抜け出せず、同じ戦い方を仕掛け続ける。
    恥と面子のために方針転換ができず泥沼にはまり込む。
    想定外に弱く、奇襲されると動揺して浮き足立つ。
    このような特徴は今日の会社や学校などの組織でも、よく見られる光景ではないだろうか。
    本書は改めて太平洋戦争を詳細に見直し、日本軍の「戦い方」を子細に分析する。
    日本人の組織ならではの特徴、そしてそこから学ぶ教訓とは。

    【目次】
    はじめに
    第一章 奇襲を好み、奇襲に弱い体質
    第二章 一時の戦勝から生まれた妄想の迷走
    第三章 習熟していなかった海洋国家の戦い方
    第四章 人的戦力の育成・維持・強化を怠った結末
    第五章 「特攻」という究極の戦い方
    おわりに
  • 【元京大変人教授、SDGsにモヤモヤする!】
    近年声高に叫ばれる「SDGs」や「サステナブル」といった言葉。環境問題などの重要性を感じながらも、レジ袋有料化や紙ストローの導入、そしてSDGsバッジなどの取り組みに、モヤモヤしている人は少なくないのではないか。
    「京大変人講座」を開講した著者は、大学で「SDGs担当」になったことをきっかけに、その言説や取り組みに違和感を覚えた。人間や地球環境にとって、ほんとうの「持続可能性」とは何か。名物教授が科学的観点と教育的観点からSDGsのモヤモヤを解き明かす。

    【おもな内容】
    プロローグ 「キレイ」なSDGs
    第一章 危ういSDGs
    第二章 プラゴミ問題で考える持続可能性
    第三章 地球温暖化とカオス理論
    第四章 無計画だからこそうまくいくスケールフリーな世界
    第五章 日本社会の自由度をいかに高めるか
    終章 うんこ色のSDGs
  • 出雲のお国から明治の女優まで! 知られざる女性芸能の成立と盛衰

    ◆内容紹介◆
    現代の日本人のほとんどは、江戸時代は女性芸能者がいなかったと思っている。
    しかし、それは間違いで、江戸時代も女性芸能者はいた。
    例えば、出雲のお国、そのかぶき踊りを模倣した遊女歌舞伎、踊子、そしてそれらの後継としての芸者である。
    江戸の女性芸能者の系譜は絶えることなく、明治の女優へと引き継がれた。
    「女性芸能者はいなかった」と誤解される遠因は、依然として続く男尊女卑の風潮にあるように思われる。
    陰影に富んだ世界があったにもかかわらず、それに触れる歴史教科書はまず見当たらない。
    本書は江戸時代の女性芸能の成立と盛衰について記述するものである。
  • サラリーマン川柳のように、現代では風刺や批判をユーモラスに表現するものとして親しまれている川柳。
    しかし、「万歳とあげて行った手を大陸へおいて来た」「手と足をもいだ丸太にしてかへし」といった川柳を通じて、
    昭和初期、軍国主義に走る政府を真正面から批判し反戦を訴え続けた作家がいた。
    鶴彬、享年二十九。
    官憲に捕らえられ、獄中でなお抵抗を続けて憤死した〈川柳界の小林多喜二〉と称される鶴彬とはどのような人物だったのか。
    戦後約八十年、再び戦争の空気が漂い始めた今の日本に、反骨の評論家・佐高信が、鶴の生きた時代とその短い生涯、精神を突き付ける!
  • 炎上を超えて、小山田圭吾と出会いなおすために。
    コーネリアスの小山田圭吾が東京五輪開会式の楽曲担当であることが発表された途端、過去の障害者「いじめ」問題がSNSで炎上。
    数日間で辞任を余儀なくされた。
    これは誤情報を多く含み、社会全体に感染症のように広がる「インフォデミック」であった。
    本書は当該の雑誌記事から小山田圭吾の「いじめ」がどのように生まれ、歪んだ形で伝わってきたのかを検証するジャーナリスティックな側面と、日本におけるいじめ言説を丁寧に分析するアカデミックな側面から、いまの情報流通様式が招く深刻な「災い」を考察する現代批評である。
  • 1,100(税込)
    著者:
    生明俊雄
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    愛と哀しみの100年史。

    歌手・クミコさん推薦!
    「悪魔と神と天国と地獄が一緒くたにある音楽、それがシャンソンなのです」

    東京五輪2020の閉会式で歌われた「愛の讃歌」をはじめ、老若男女が一度は聴いたことのある名曲がそろい、越路吹雪、菅原洋一、美輪明宏など不世出の歌手を生み出したシャンソン。
    戦後間もなくの大ブームとその後の人気下降の謎に、作家のなかにし礼や歌手の芦野宏といったキーパーソンの軌跡をたどりながら迫る。

    シャンソンがいかに日本のポピュラー音楽の礎となり、日本人の音楽観に影響を与えてきたか。
    100年にわたる歴史と変遷、そこに躍動するアーティストたちのヒューマンドラマにスポットを当てた初めての書。
  • かつて世界一の強さを誇った日本の製造業。
    しかし、その代表格である電機産業に、もはやその面影はない。
    なぜ日本の製造業はこんなにも衰退してしまったのか。
    その原因を、父親がシャープの元副社長を務め、自身はTDKで記録メディア事業に従事し、日本とアメリカで勤務して業界の最盛期と凋落期を現場で見てきた著者が、世代と立場の違う親子の視点を絡めながら体験的に解き明かす電機産業版「失敗の本質」。
    ひとつの事業の終焉を看取る過程で2度のリストラに遭い、日本とアメリカの企業を知る著者が、自らの反省もふまえて、日本企業への改革の提言も行なう。
    この過ちは日本のどこの会社・組織でも起こり得る!
    ビジネスパーソン必読の書。

    【主な内容】
    第一章 誤認の罪 「デジタル化の本質」を見誤った日本の電機産業
    第二章 慢心の罪 成功体験から抜け出せず、先行者の油断から後発の猛追を許す
    第三章 困窮の罪 円高対応とインターネット・グローバリズムへの乗り遅れ、間違った“選択と集中”による悪循環
    第四章 半端の罪 日本型経営の問題点――経営者、正規・非正規、ダイバーシティ、賃上げ、エンゲージメント――はなぜ改善できなかったのか
    第五章 欠落の罪 人と組織を動かすビジョンを掲げられない経営者
    第六章 提言 ダイバーシティと経営者の質の向上のためには
  • 【推薦!】
    蓮實重彦 氏(映画評論家)
    「ネオレアリズモ」をいかに相対化するか。
    古賀太は、イタリア映画を語る者に求められるこの最低限の資質を、ディーヴァ映画の優雅さや、デ・シーカ主演のカメリーニの秀逸なコメディを語ることで、軽々と超えて見せた。

    【豊かな映画文化はなぜ生まれたのか?】
    『無防備都市』『自転車泥棒』『道』『8 1/2』『情事』『山猫』『荒野の用心棒』『木靴の樹』『ニュー・シネマ・パラダイス』『ライフ・イズ・ビューティフル』『君の名前で僕を呼んで』……
    数々の名作を生み、日本でも絶大な人気を誇るイタリア映画。
    アメリカやフランスに比べて、その文化の全容が語られる機会は少ないものの、世界の映画史に大きな影響を与えてきた。
    本書ではイタリア映画の歴史を、19世紀から現代までの120年を、約800の作品とともに通覧。
    「イタリア映画祭」を立ち上げた著者がその豊かな文化的土壌と、映画の本質を明らかにする。
  • 1,034(税込)
    著者:
    戸谷洋志
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    私たちの行動はいま生きている世代に限らず、遠い未来にまで影響を与えることがある。
    テクノロジーの発達によってもたらされた行為と結果の大きな時間差は、私たちの社会に倫理的な課題を次々投げかける。
    気候変動、放射性廃棄物の処理、生殖細胞へのゲノム編集……。
    現在世代は未来世代に対して倫理的な責任があるのならば、この責任をどのように考え、どのように実践したらよいのか。
    倫理学の各理論を手掛かりに、専門家任せにせず私たちが自らの考えを形作るための一冊。
  • 【ゲーム批評で読む現代社会】
    コロナ禍の「おうち時間」によって急速な成長を遂げたゲーム産業。
    米大統領選のキャンペーンに「どうぶつの森」が用いられたり、オリンピックの開会式にゲーム音楽が使用されるなど、その影響力は現実の社会にも及んでいる。
    そうした状況を反映するかのように、世界中で支持されているゲームは、さまざまな問題の解決策を示している。
    本書では大人気ゲームの読解を通して、陰謀論、分断、叛乱、新自由主義、家族といった重要なテーマを考え、理想的な社会のあり方を提示する。

    【おもな内容】

    第一章 ポストトゥルースと陰謀論
    1 分断された人類――『デウスエクスマンカインド・ディバイデッド』
    2 差別を経験するシミュレータ――『ウィッチャー3 ワイルドハント』
    3 情報操作に対抗する個の覚醒――『ペルソナ5』

    第二章 分断を超えるために
    1 対話と理解の重要性――『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』
    2 人々を「つなぐ」必要性の体感――『DEATH STRANDING』

    第三章 革命と叛乱のジレンマ
    1 暴力的な叛乱か、芸術的な抵抗か――『Detroit:Become Human』
    2 テクノロジーによる管理からの解放は可能か――『The Stanley Parable』
    3 いかにして反抗を正しく導くか――『ライフイズストレンジ』

    第四章 新自由主義の終わり
    1 「他者化」「非人間化」に抵抗するために――『The Last of Us Part II』
    2 「選択と集中」の痛みを描く――『イースVIII Lacrimosa of DANA』
    3 原暴力への贖罪と、宗教的実存への移行――『レッド・デッド・リデンプションII』

    第五章 家族と生命の神話
    1 レトロトピアの誘惑――『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』
    2 自然や故郷を破壊するエネルギー産業とどう対峙すべきか
    ――『ファイナルファンタジーVII』『ファイナルファンタジーVII リメイク』
    3 思いどおりにならない存在と共存する訓練――『ゴッド・オブ・ウォー』
    4 世界を愛する気持ちを――『Horizon Zero Dawn』
  • 小泉武夫氏(発酵学者、東京農業大学名誉教授)、太田和彦氏(居酒屋評論家)、推薦!

    会食、パーティー、レセプション、晩餐会。
    外交と「食」は密接な関係がある。
    そして食を彩り、コミュニケーションの潤滑油となるのが酒である。
    外交官だった著者は日本酒の魅力に取りつかれ、ヨーロッパ、中東、カナダなど赴任した先々で、さまざまな「日本酒外交」を展開する。
    日本酒は異文化に受け入れられるのか?
    そもそも合う料理があるのか?
    「酒サムライ」の称号を得た著者は、世界の外交舞台に果敢に斬り込んでいく。
    そこで見出した、日本酒が秘める大きな可能性とは?
  • 1,045(税込)
    著者:
    西山太吉
    著者:
    佐高信
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    2022年5月に返還50周年を迎えたものの、今も米軍基地問題で揺れ続ける沖縄。
    その原因について「沖縄返還で日米同盟の姿、そして日本の国の形が根底から変わってしまったからです」と、元毎日新聞記者の西山太吉は語る。
    西山は政府の機密資料「沖縄返還密約文書」を日本でただ一人、取材の形でスクープしたジャーナリストだ。
    さらに、西山は続ける。
    「岸信介の安保改定、佐藤栄作の沖縄返還、安倍晋三の安保法制定、この一族に共通する
    政治手法と我欲が、国民にウソをつき、自民党をここまで劣化させた元凶だ」
    統一教会問題でその名が取り沙汰された岸信介と安倍晋三。
    この一族が日米同盟や沖縄返還で見せた政治手法と我欲とは何か、そして自民党を劣化させているとはどういうことなのか?
    その真意を西山が評論家・佐高信に語る中で見えてきた、日本政治の衝撃の裏面史とは。
  • 1,100(税込)
    著者:
    笠井潔
    著者:
    スガ秀実
    著者:
    外山恒一
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    全共闘に代表される若者たちの社会変革の運動が、国内のみならず世界で最高潮に達した「1968年」。
    あれから現在に至るまで、国内ではいまだに当時を超える規模の若者の叛乱は出現していない。
    そもそも、あの叛乱は何だったのか。
    そして現在の日本に何をもたらしたのか。
    メディアに流布される「1968年」の物語の外側から、その意義を洞察してきた笠井潔とスガ秀実。
    同世代の批評家同士であり、かつ時に互いを批判し合ったこともある二人。
    この論敵同士による、最初で最後の「対話」の行方は――。
    聞き手は外山恒一。

    ◆目次◆
    序章 対話の前に
    第一章 1968
    第二章 1968以後
    終章 国家と運動のこれから
  • 日本と世界のアイスダンス界。その現在地。

    2020年に高橋大輔が転向して以来、フィギュアスケートのなかでもアイスダンスという競技に光が当たり始めた。
    アイスダンスは「氷上の社交ダンス」とも呼ばれるが、世界的にはシングル競技と同じくらいの人気を得ている。
    練習拠点の少なさやカップル競技ならではの難しさなど、アイスダンスをめぐる状況は厳しいものの、日本のアイスダンサーたちの試行錯誤と挑戦のうえに現在の道がある。
    五輪出場を果たした歴代の日本の選手たちの証言はもちろん、世界で絶賛された名プログラム解説、日本と世界のアイスダンス界の実情や問題点を細やかに描く!
  • 【推薦!】
    「『思いやり』に頼らず『国際人権』の実現を! 日本を世界と未来へと拓く道標がここに。」
    中野晃一 氏(政治学者、上智大学国際教養学部教授)

    「人権後進国を変えるためには、差別を放置せず、権利保障のため声を上げなければならない。それには国際人権の正しい理解が『武器』になる。」
    望月衣塑子 氏(東京新聞記者)

    【国際人権の視点から日本を考える】
    私たちは、生活のあらゆる場面において人権を「行使」している。
    しかし、国際的な人権基準と照らし合わせてみると、日本では人権が守られていない。
    コロナによって拡大した貧困問題、損なわれ続ける報道の自由、なくならない女性の差別や入管の問題……そうした問題の根幹には、政府が人権を保障する義務を守っていないことがある。
    その状況を変えるためにはどうすればいいのか。
    国際人権機関を使って日本の問題に取り組む第一人者が、実例を挙げながらひもとく。

    【目次】
    第一部 国際人権とは何か

    第一章 人権とは?――「思いやり」と「人権」は別物だ
    第二章 国際人権をどう使うか

    第二部 国際人権から見た日本の問題

    第三章 もっとも深刻な人権侵害は貧困
    第四章 発展・開発・経済活動と人権
    第五章 情報・表現の自由
    第六章 男性の問題でもある女性の権利
    第七章 なくならない入管収容の人権問題

    【おもな内容】
    ◆生活保護のアクセスのしにくさが抱える問題
    ◆国連から問題視されている秘密保護法・共謀罪
    ◆メディアに必要な「独立性」と「連帯」
    ◆夫婦同一姓の強制は条約違反
    ◆国際人権法に反する日本の入管法
    ◆国連からの勧告を知ることで、これからの日本を変える
  • いま、私たちが語るべき“希望”とは――。
    30年以上にわたり「命」を見つめてきた産婦人科医が問う、真の多様性。

    2020年のノーベル化学賞受賞により改めて注目された「ゲノム編集」。
    とくに、医療面における治療技術の開発は現実的かつ切実な願いであることは間違いありません。
    しかし、ゲノムについて臨床現場から発信されている一般書はほとんどなく、なかでも生殖医療とゲノム編集のかかわりについては議論が避けられがちというのが実情です。

    本書では、生殖医療の最前線に携わる産婦人科医であり生殖内分泌学者の著者が、今、私たちに問われている「ゲノム」の意味を思索。
    これまでの研究やデータを紐解くとともに、自ら世界中の専門家にインタビューし、その対話をヒントにゲノム編集と私たちの未来をどう理解すべきか、エッセイ調の筆致でわかりやすく解説します。
    「子どもを持つ意味」「家族とは」「生命倫理について」など、みなさんに他人事としてではなく考え、議論することを呼びかける一冊です。

    【目次】
    1 ゲノム編集の深淵
    2 子どもを持つこと、持たないこと
    3 卵子、精子をもらうこと
    4 遺伝情報を伝えること、変えること、組み合わせること
    5 生殖あるいはセックスとは
    6 命の選別
    7 「生命倫理」という弁解、あるいは虚構・幻想
    8 約束のかたち
    9 総括
  • 田中優子氏・茂木健一郎氏推薦!
    第18回開高健ノンフィクション賞で議論を呼んだ、最終候補作

    生活保護支援の現場で働いていた著者は、なぜか従来の福祉支援や治療が効果を発揮しにくい人たちが存在することに気づく。
    重い精神疾患、社会的孤立、治らないうつ病。
    彼ら・彼女らと接し続けた結果、明らかになったのは根底にある幼児期の虐待経験だった。
    虐待によって受けた“心の傷”が、その後も被害者たちの人生を呪い続けていたのだ。
    「虐待サバイバー」たちの生きづらさの背景には何があるのか。
    彼ら・彼女らにとって、真の回復とは何か。
    そして、我々の社会が見落としているものの正体とは?
    第18回開高健ノンフィクション賞の最終選考会で議論を呼んだ衝撃のルポルタージュ、待望の新書化!

    【推薦】
    虐待は人の一生をどう変えてしまうのか。
    本書は現場からの生々しい報告だ。
    ――田中優子氏(法政大学名誉教授)

    著者の根本態度は信頼できる。
    まさにこの時代に読まれるべき大切な一冊。
    ――茂木健一郎氏(脳科学者)

    【目次】
    はじめに
    第一章 虐待のち、生活保護
     1 どのような人が生活保護を受けているのか
     2 たったひとり、生活保護に流れ着く
    第二章 心に深く刻まれた虐待の傷あと
     1 解離性障害――繰り返される記憶の空白
     2 パニック障害――抱えてきた恐怖があふれでる
     3 燃え尽き症候群――治らないうつ病の正体
     4 精神科治療が見落としてしまうもの
    第三章 愛着関係を理解する
     1 愛着関係は心が健全に発達するための基盤
     2 愛着関係の恩恵を受けられない人たち
    第四章 目には見えない虐待を見る
     1 発達障害だと思われた男の子
     2 人からのやさしさを「拒絶」する心理
     3 思春期がない女子中学生
     4 本質的な問題が見落とされてしまう理由
    第五章 虐待理解を阻むもの
     1 なぜ、児童虐待は起こるのか
     2 「支援者側の心理的問題」を考える
    第六章 回復――虐待された理由を知る
     1 「自分の子どもを好きになれない」という母親
     2 回復とは、自分を深いところで理解すること
     3 古い生き方が壊れ、新しく生きはじめる
     4 「被虐待者」の回復から教わったこと
    おわりに
    参考資料・参考文献
  • 5年に1度行われ、世界三大音楽コンクールで最も権威があるショパン・コンクール。
    若きピアニストの登竜門として有名なその第18回大会は、日本そして世界中でかつてない注目を集めた。
    デビュー以来 “一番チケットが取れないピアニスト” 反田恭平が日本人として51年ぶりに2位、
    前回大会も活躍した小林愛実が4位とダブル入賞をはたし、YouTuberとしても活躍する角野隼斗、
    進藤実優、牛田智大、沢田蒼梧らの日本勢も大健闘した。
    さらに、優勝したブルース・リウ、同率2位のガジェヴ、3位のガルシア・ガルシアなど、予選・本選を戦ったピアニストたちは皆レベルが高く個性的で、彼らは既存の価値観を覆すような “革命的な” 演奏を見せた。
    これまでと大きく変わった今大会の現場では何が起こっていたのか?
    音と言葉を自在に操る著者が検証する。
  • 【「個人作家」としての新海誠の特異性が明らかに】
    『君の名は。』と『天気の子』が大ヒットを記録し、日本を代表するクリエイターになった新海誠。
    11月11日には最新作『すずめの戸締まり』が公開予定であり、大きなヒットが期待されている。
    しかし新海は宮崎駿や庵野秀明とは異なり、大きなスタジオに所属したことがない異端児であった。
    その彼がなぜ、「国民的作家」になり得たのか。
    評論家であり海外アニメーション作品の紹介者として活躍する著者が、新海誠作品の魅力を世界のアニメーションの歴史や潮流と照らし合わせながら分析。
    新海作品のみならず、あらゆるアニメーションの見方が変わる1冊。

    【主な内容】
    ■新海誠が目指す「絆創膏」としてのアニメ
    ■100年に渡る「個人作家」の歴史から見る新海誠
    ■国民的作家になる予兆は新海誠が手掛けた「Z会のCM」にあった
    ■観客の感情移入を生む新海作品の「棒線画性」とインタラクティブ性
    ■新海作品の「現実の肯定」と21世紀のアニメーションの文脈
    ■ディズニーと真逆の方法で「感動」を生み出す
    ■エイゼンシュテイン・ディズニー・新海誠
    ■新海誠はあえて人間を描かない
    ■人間よりも背景が生きている
    ■人間を動物として捉える
    ■「文芸作家」としての新海誠
    ■新海作品とオカルト
    ■20世紀のアニメーションの常識を覆した『彼女と彼女の猫』
    ■現代の寓話としての『ほしのこえ』
    ■『秒速5センチメートル』の「人間不在」と「過剰なまでの一体化」
    ■『言の葉の庭』の「キャラっぽさ」の不在
    ■『君の名は。』に見る新海作品の人間観
    ■『天気の子』のポピュリズム性
  • 日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象

    2024年アメリカ大統領選挙の有力候補がトランプ前大統領だ。
    トランプの岩盤支持層は保守派だけでない。
    自分たちにとって都合のよい“ファクト”をつまみ食いする「非科学主義信仰」を有する人々からの支持も集めている。
    Qアノン、極右組織など所属は様々だが、単なるカルト集団ではなく、彼らは既得権益層への怒りと独特の正義感を持った実効力をともなう集団だ。
    反ワクチン・反マスク論争、移民受け入れの是非、銃規制問題など、NHKロサンゼルス支局長として全米各地で取材を続けてきた記者の緊急レポート。
    日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象をあぶりだす。

    【主な内容】
    ・ワクチン接種に反対する人々
    ・気候変動と非科学主義
    ・Qアノンの素顔
    ・ウクライナ侵攻で生じた「ルッソフォビア」
    ・「トランプの幻影」におびえる民主党
    ・幽霊銃をめぐる政治対立
    ・学校・図書館向けの「禁書リスト」発出も
    ・トランプ前大統領の復権
    ・トーク・ラジオにのめり込む運転手
    ・信者を五倍に増やしたカリスマ牧師
    ・教育現場の危機感
    ・「真実」を求めてさまよう人々
  • ロシアの外交・軍事戦略を知るうえでの必読書!
    ウクライナ侵攻から遡ること14年前、ロシアが侵攻したのはコーカサス地域のグルジア(現ジョージア)だった。

    日本人がいちばん知らない地域で、今なにが起きているのか?
    コーカサスは、ヨーロッパとアジアの分岐点であり、古代から宗教や文明の十字路に位置し、地政学的な位置や、カスピ海の石油、天然ガスなどの天然資源の存在により、利権やパイプライン建設などをめぐって大国の侵略にさらされてきた。
    またソ連解体や、9.11という出来事により、この地域の重要性はますます高まりつつある。
    だが、日本では、チェチェン紛争などを除いて認知度が低いのが現実である。本書では、今注目を集めるこの地域を、主に国際問題に注目しつつ概観する。
    第21回アジア・太平洋賞特別賞受賞!
  • 安全保障と軍事のリアルを知る専門家による、非戦の論理

    世界に大きな衝撃を与えたロシア軍のウクライナ侵攻。
    この戦争が突きつけた現状の国際秩序の問題点と、日本の安全保障をめぐる環境の変化と対応策を、歴代内閣の安全保障・危機管理関係の実務を担当した柳澤氏、国連PKO紛争調停実務経験者の伊勢崎氏、元防衛研究所の安全保障研究者の加藤氏、自衛隊元空将補の林氏といった軍事のリアルを知る専門家が語り合う。
    「侵略の脅威」「台湾情勢」を口実に中国を念頭にした軍拡に舵をきる日本の問題点も検証。
    改憲、防衛費の拡大、敵基地先制攻撃、核共有など抑止力の議論が暴走しがちな現状への疑義を呈し、徹底的に戦争を回避する国家としての日本の在り方、「非戦の安全保障論」を示す。
  • まだまだ若いと時代に抗う“ヤング中高年”。
    彼らのこころが危ない

    人生100年時代、世間では50~60代はまだまだ「若い」と言われる。
    この年代は、職場では第一線として働き続ける一方で、さまざまなハラスメントに配慮しながら難しい管理業務も こなさなければならない。
    日に日に感じる体力とモチベーションの低下……。
    そして仕事を離れても、家庭では介護問題やローンなどの金銭的負担が伸し掛かる。
    このように、まだ若いと時代に抗う“ヤング中高年”は、公私ともにストレスを抱え、こころを病んでしまう人が多い。
    本書では、彼らのメンタルを守りポジティブに生きる方法を、日本のメンタルヘルス予防研究の第一人者が詳細に紹介する。
    (本文より)
    世間では、人生100年時代、50~60代はまだまだ若いと言われていますが、この年代では体力・気力が低下するだけでなく、こころをともに「病む」人が多くなっています。
    仕事への動機づけも高く、自分はまだ「できる」と感じている一方で、部下を持ち、難しい管理業務をこなさなければなりません。
    また、介護や家庭の問題、ローンなどの金銭的負担ものしかかり、公私ともにストレスを抱える人が増えています。
    本書では、そんなヤング中高年のこころを守り、ポジティブに生きる術を教授するつもりです。
    自分のことを知り、自分のメンタルヘルスをよくすることと併せて、自分とつながる他者のメンタルヘルスをよくする方法も知り、日常生活に活かしていただきたい、これが私の望みです。
  • 日本では相続事例の実に8割が“争族”になっているという。
    そのため、巷には損をしない、トラブルにならないための“相続ハウツー本”があふれているのだが、
    そもそも「相続」とは何なのかを考えたことはあるだろうか。
    相続を遺産分割・財産分与というお金の面だけ考えるせいで、争いごとが起こるのではないだろうか。
    本書はこの「相続という行為」を、根本的な考え方や歴史、先人たちの例を引きながら、幅広く解説していく。
    これを読めば、家族や一族の法的立場や関係性、税の歴史、徳川家康から太宰治、田中角栄など先人の相続話、
    相続税と贈与税の存在理由と違い、次世代に遺すべきものは何か…相続のいろいろな側面が見えてくる。
    「死に様は生き様」と言うが、相続は死に際して、その人の「人生を映し出す鏡」となるのである!

・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。

ページ先頭へ

本を予約しました

※予約の確認・解除はこちらから

予約済み書籍

キャンセル及び解除等

発売日前日以降のキャンセル・返品等はできません。
予約の確認・解除、お支払いモード、その他注意事項は予約済み書籍一覧をご確認ください。