『新書、海外文学』の電子書籍一覧
1 ~60件目/全60件
-
数多い英雄たちの複雑な関係、神々も介在する入り組んだ物語、重複や矛盾に満ちた展開…。アポロンやアテナなどの名前は身近であるものの、実は読みこなしにくいギリシア神話だが、古代人の世界観を探るという視点から見ていくと、意外に理解しやすい。本書は、古代ギリシアの詩や悲劇がどんな話をどのように語っているかを踏まえながら、西欧文明にきわめて深い影響を与えた伝承の数々を紹介する。
-
「死」の場面は、なぜ女ばかりなのか
源氏物語の魅力を味わう絶好の入門書
『源氏物語』全五十四帖の現代語訳『謹訳 源氏物語』(全十巻)の著者林望が、
『源氏物語』の味わい方を徹底解説。現代語訳を進める際に残したメモをもとに、
名文、名場面、登場人物など、面白く読むためのヒントを十三の視点でまとめる。
千年の時を超えて堂々生き延びてきた日本文学の金字塔、
その魅力を存分に味わうための絶好の入門書。
本書は、単行本『謹訳 源氏物語 私抄』を新たに「はじめに」を入れるなど加筆修正したものです。 -
環境問題を考える手がかりは文学にある.ソロー,石牟礼道子,梨木香歩,アレクシエーヴィチ,カズオ・イシグロらの作品に,環境をめぐる文学研究=エコクリティシズムの手法で分け入ろう.人間に宿る野性,都市と絡みあう自然,惑星を隅々まで学習するAI──地球と向き合う想像力を掘り起こし,未来を切り開く実践の書.
-
近代小説は19世紀以来、「(かけがえのない)個人」に焦点を当てて発達してきた。物語の主人公が、神や王から、ありふれた個人に替わる時、イメージこそが物語の書き手と読み手をつなぐために必須のものとなったのだ。本書では、文学とイメージのかかわりを意識的に追求してきたフランス近代文学を素材に、私たちが物語を通して「見ている」ものは何か、そして書かれているものは何かを考えていく。
-
週刊誌、翻訳書の編集に従事し、その後「光文社古典新訳文庫」を創刊した駒井稔がエッセイ風に綴る、気取らぬ読書論。話題は海外の書店や出版社、編集者、作家、歴史的人物、古典、短編、児童書へと縦横無尽に広がります。魅力的な本に出会う秘訣は? 挫折した長編作家の作品にはどのようにアプローチする? 執筆や出版の舞台裏に迫る、とっておきの一作は? 古今東西の未読の本の存在に、わくわくさせられること間違いなし!
-
二〇世紀を代表する作家・プルースト(一八七一~一九二二)。その生涯をかけて執筆した『失われた時を求めて』は著名だが、長大さや難解さから挫折する人も多い。本書は絵画を手がかりにそのエッセンスを紹介。彼が作品で描いた恋愛、同性愛、死、ユダヤ人、スノビズム、時間、芸術論などの主題をわかりやすく案内する。この大作の個人全訳を成し遂げた、プルースト研究の第一人者による最良の入門書。図版六九点収載。
-
熊の前足と人の手,ドイツ語では単語が違う.では人の言葉で語る熊は,自分の手を何と表すだろう──.日独二カ国語で書くエクソフォニー作家が,「自分の観察日記」をつけた.各地を旅する日常はまさに言葉と歩く日々.言葉と出逢い遊び,言葉を考え生みだす,そこにふと見える世界とは? 作家の思考を「体感」させる必読の一冊.
-
花果山のてっぺんの石から生まれたサルの孫悟空.彼のあたま,そして彼の武器である如意金箍棒には,なぜ「輪っか」がはまっているのか? 唐代の,玄奘三蔵のインドへの旅から約九百年.中国の人びとの想像力が育て,明の時代に完成した小説『西遊記』.その深く魅力的な世界を,若い人たちに向けて分かりやすく解説します.
-
議員になっても大臣にはならず、権力ではなく影響力を求め、時代の声を聞き、言葉の力のみでフランスを共和政へと導いた詩人の生涯。
-
「黒は、豊饒の証である」ドストエフスキー生誕から200年目の2021年、世界は新型コロナウイルスの感染拡大という誰も予想しなかったかたちで転換期を迎えている。激動の時代を生き、コレラ蔓延というパンデミックも経験した作家が鋭い直感と深い洞察から生み出した言葉には、今を生き抜くためのヒントが含まれているのではないか。資本主義の行方、暴力、信仰などについて残された言葉の数々は、予言のようにも響く。ドストエフスキー初心者にも、熟読者にも衝撃的な現代への提言。
-
「このままでいいのか,いけないのか,それが問題だ」(ハムレット),「人生は歩きまわる影法師,あわれな役者だ」(マクベス)など,シェイクスピアの言葉は,世界中の人びとに愛誦されています.これらの名言を豊富に紹介し,エピソードをまじえてやさしく解説したこの本は,どこからでも気軽に読めて,英語の勉強にも役立ちます.
-
赤毛のアン、若草物語、小公女、あしながおじさん……大人になって読む翻訳少女小説は、子どもの頃には気づかなかった発見に満ちている。懐かしいあの名作はいま、何を教えてくれるのか?
-
従来の伝記的事実を丁寧に洗い直し、最新の資料・研究をもとに新たな解釈を提示。作品の物語世界と作者の実人生とが偶然にも重なり合い、その最晩年に美しく見事に結晶する様を描く。
-
ティム・バートン製作で映画化!!「人民の人民による、人民のためのヴァンパイア狩り──」ある日知らされた母親の死の真相。最愛の母を奪ったのはおぞましき吸血鬼〈ヴァンパイア〉だった。勤勉な少年は斧を手に取り復讐を決意する。少年の名は、エイブラハム・リンカーン。やがて第16代アメリカ合衆国大統領となる男!!長らくその存在が噂されていた大統領の秘密の日記が明かすアメリカを支配する吸血鬼との戦いの日々──。隠し味満載の歴史改変小説。映画「リンカーン/秘密の書」2012年11月1日公開!
-
今、たどりつく。万葉集の新境地。選り抜かれた100首と独自の解釈が、新たな〈万葉観〉へと導く! 長歌、短歌、旋頭歌など、全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集」。京都、飛鳥、奈良といった古都の散策を主題とする随筆の名手が、その中から100首を厳選し、瑞々しい解釈と美しいエッセイを添える。内乱が頻発し混沌とした社会にあって、歌の作者たちは嘆きや悦び、叶わぬ願いや迸る想いを懸命に詠み上げた。そうした先の見えない時代を生き抜く逞しさに満ちた古の詩が、私たちに今ひとたびの生命力を与えてくれるはず。詩歌の来歴はもちろん、著者自身が万葉ゆかりの地で見聞きした余話に豊かな学びと温かな癒しがある。また、躍動感のある大和路の風光描写が――たとえ物理的な移動がままならない時であっても――想像力あふれる魂の旅へと誘ってくれる座右の書。
-
多くの教科書にその作品が採用されている魯迅は、日本で最も親しまれてきた外国の作家の一人である。東アジアの都市遍歴という視点でその生涯をたどった評伝。ハリウッド映画を楽しむ近代的都市生活者として魯迅を描きだしながら、その作品が東アジア共通のモダンクラシックとして受容されてきたことを明らかにする。
-
あの鬼のモデルとなった人物は? 「約束」や「原初信仰」の謎を解く鍵は? 数々の名シーンを引用しつつ、文学研究者が徹底考察! ファン必読の一冊!! 累計発行部数2,100万部超を誇る大ヒット漫画『約束のネバーランド』。その意表をつく展開や複雑な頭脳戦といった要素から、「少年ジャンプらしくない」と評されることもある同作ですが、その物語の背景には、多彩な文学作品や宗教に関する膨大な知識が踏まえられていることが窺えます。本書は、そんな大人気作品『約束のネバーランド』を、気鋭の英米文学者が学術の立場から読み解こうと試みた考察本にして、英米文学・文化への最良の入門書です。同作の名場面を豊富に引用しながら、数々の謎の核心に迫っていく、ファン必読の一冊と言えるでしょう。なお、本書はあくまで「週刊少年ジャンプ」編集部から許可をいただいた上で、『約束のネバーランド』を作中の手がかりをもとに、英米文学者の視点から読んだ、いわば第三者目線での考察本です。よって、原作者の白井カイウ先生や出水ぽすか先生の真意を紹介した「公式解説本」とは性格が異なります。加えて、原作の終盤にかけての「読み解き」を含むゆえに、ネタバレを多く行っているので、あらかじめご注意ください。
-
混迷の深まる現代に、何らかの指針を求めつつ、現実世界をひたむきに生きる人々にとって、文学は「即興性のない教養」として魅力的、かつ有用な存在ではなかろうか。「光文社古典新訳文庫」を立ち上げた駒井稔が、その道の専門家である翻訳者14人に初歩的なところから話を聞いた。肩の力を抜いて扉を開け、名翻訳者達の語りを聞くうちに、しだいに奥深くまで分け入っていく……。紀伊國屋書店新宿本店の大人気イベントの書籍化。
-
ヤマトタケルは近代以前、ヤマトタケという名だった。不老不死を求めて常世国から、「ときじくのかくの木の実」を持ち帰ったタヂマモリは、後世、お菓子の神に変貌を遂げる。『古事記』や『日本書紀』に載る古代の説話は、それぞれに違いを持ち、さらに、その後の時代の状況に沿って、意図的に変化させられることが数多くあったのだ。日本の成り立ちが記された記・紀が、いかに受容され、変化していったのか、その理由を探っていく。
-
えっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの? 一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった? 日本の古典は自由で、とても豊かだ。時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。
-
ノアの方舟、バベルの塔、出エジプト……旧約聖書の有名な物語の数々。それは本当に起こったことなのか? それともたんなるフィクションに過ぎないのか? 最新の考古学的知見を用いながらひとつひとつ明らかにする。旧約聖書の物語がこれ一冊でわかる!
-
日本最古の物語からのメッセージ
神話はたんなるファンタジーではない。なぜ古代の人々が見えない神々の世界を想像したのか、“自然”と“人間”の接点を舞台に読みとく。『古事記』の全容がわかる、あらすじ紹介つき。 -
近代日本が生み出した最高の知性が、なぜこれ以上ないほど「愚か」な最期を選んだのか? そして、「究極の小説」を目指して執筆した最後の長編『豊饒の海』のラストは、なぜ支離滅裂ともいうべきものになったのか? 1970年11月25日、三島は市ヶ谷駐屯地に向かう前に、編集者へ『豊饒の海』の最後の原稿を渡すよう準備を整えている。つまりこのふたつの謎には何らかの繋がりがあると考えるべきなのだ。だが、これまで誰もそれを「合理的」に説明できていない。あの日、作家の内部でいったい何が起きていたのか? 日本を代表する社会学者が、三島の全作品を徹底的に読み解き、文学史上最大の謎に挑む! 【目次】まえがき/第一章 1970/11/25に結びついた二つの謎/第二章 仮面の無意識/第三章 時代錯誤の決起/第四章 鉄の肉体/第五章 「吃り」の告白/第六章 猫を斬ってもなお残るもの/第七章 美の現れ/第八章 ニヒリズム研究/第九章 白鳥に化す天皇/第十章 不毛の海/終章 真の<豊饒の海>へ
-
紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代は、摂関政治(天皇に嫁いだ娘が男児を産むことで外戚として権力を得る)の全盛期にあった。しかし『源氏物語』は天皇親政の時代を舞台とし、「源」という元皇族が活躍するストーリーだ。摂関政治をあえて否定するという、いわばその時代の「反体制文学」として『源氏物語』は大ベストセラーとなり、多くの読者の支持を得た。なぜ紫式部はそのような果敢な挑戦をしたのか。紫式部が時代をどう感じ、またどのようなモチベーションで物語を綴ったのか。独自の視点で鮮やかに描く、新しい『源氏物語』論。 【目次】まえがき――『源氏物語』の謎/第一章 紫式部と『源氏物語』/第二章 源氏一族の悲劇/第三章 摂関家の権威と専横/第四章 紫式部の出自と青春時代/第五章 紫式部の恋と野望/第六章 摂関政治の終焉/あとがき/主な参考文献
-
日本誕生の神話をひっくり返す
古事記は、律令国家の由緒を描く史書として読まれてきた。だが、こうした理解には根本的な誤りがある──。日本書紀には存在しない「出雲神話」が必要とされたのはなぜか。どうして権力にあらがい滅びた者たちに共感を寄せるのか。この作品の成り立ちを説く「序」は真実か……このような疑問を通じ本書は、「国家の歴史」以前から列島に底流する古層の語りとして、古事記をとらえ返す。それにより神話や伝承の生きた姿、魅力がよみがえる。古事記の世界を一望に収める入門書の決定版。 -
サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の新訳を果たした村上春樹が翻訳仲間の柴田元幸と、その魅力・謎・真実の全てを語り尽くす。ホールデン少年が語りかける「君」とはいったい誰なのか? 村上が小説の魔術(マジック)を明かせば、柴田はホールデン語で、アメリカ文学の流れのなかの『キャッチャー』を語ってのける。永遠の青春文学の怖さ、ほんとうの面白さがわかる決定版です。「幻のキャッチャー・イン・ザ・ライ訳者解説」を併録。
-
十九世紀から二十世紀初頭、資本主義の浸透と身分制度の解体が進み、現在の社会秩序の基礎が確立される過程の欧米諸国で書かれた「少年少女世界の名作」を単なる子供だましと侮るなかれ。『十五少年漂流記』に隠された英米仏の領土問題、『宝島』に貫かれているビジネスの過酷さ――。そこには、近代史の真相、民衆心理、社会の根底にあるさまざまな仕組みやカラクリが隠されている。世界の見方が変わる一冊。
-
男の人生はかくも甘美で苦い――。「もしふたりが愛し合っていれば、そこにはハッピーエンドなどはない」「小説を書くときに作家は血の通った人間を創り出すのだ。人物ではなく人間を」など、ヘミングウェイが遺した言葉は今も魅力に富む。その数々を「人生」「異国・祖国」「自然」「楽しみ」「執筆」の五章に分けて収め、背景を鮮やかに読み解く。二十世紀を颯爽と駆け抜けた文学者の濃密な生涯がよみがえる一冊。
-
「『マクベス』って、結局どんな話?」日本人は意外と知らない。しかし欧米人は、誰もが知っている。究極の教養──それが、シェイクスピア! これ一冊で、シェイクスピアの作品世界が見渡せる。戯曲40作品すべて、さらに詩作品について、「あらすじ」「名セリフ」「作品のポイント」「登場人物関係図」をわかりやすく掲載。
-
一九六〇~七〇年代に旋風を巻き起こし、世界に強い衝撃をもたらしたラテンアメリカ文学。その潮流はどのように生まれ、いかなる軌跡をたどったのか。ボルヘス、ガルシア・マルケス、バルガス・ジョサ、ボラーニョら作家の活動と作品はもとより、背景となる歴史、世相、出版社の販売戦略なども描き出す。世界的ブーム後の新世代の台頭にも迫った本書は、広大で肥沃な新しい世界へ読者を誘うだろう。ブックガイドにも最適。
-
西郷隆盛が座右の書としていたことでも有名な、幕末の儒学者・佐藤一斎の『言志四録』には、現代日本にこそ必要な人生の知恵が、簡潔かつ的確な言葉で言い表わされている。佐久間象山、吉田松陰、勝海舟、坂本龍馬、伊藤博文といった幕末維新の志士たちは、これに多くを学んだ。本書では、この『言志四録』から<学習法><仕事術><人間関係・リーダー論><人生論>に関する味わいたい言葉の数々をセレクト、わかりやすく解説する。日本が誇る「最強の人生指南書」のエッセンスを凝縮した1冊!
-
大英帝国が産業革命をいち早く達成し、近代の扉を開けたヴィクトリア朝(1837~1901)は、ヨーロッパとは大きく異なる英国らしい「島国根性」的な価値観と美意識が形成された時代であった。日本人にも身近なヴィクトリア朝期の文学・美術・映画などの作品を通じて、英国文化の真髄がわかる一冊。
-
英雄たちの熱き戦い、ここにあり! 日本で根強い人気を誇る三国志。その醍醐味は、戦いにあると言っても過言ではない。曹操、劉備、諸葛亮、関羽、張飛、孫権、周瑜――。英雄たちは、決戦に臨んで何を考え、どう行動したのか? 本書は、「官渡(かんと)の戦い」「赤壁(せきへき)の戦い」「夷陵(いりょう)の戦い」など、雌雄を決した十二の戦いを再現していきながら三国志を読み解いていく。三国志研究の第一人者が、「演義」「正史」、そして史実を交えて、戦いの模様や前後の歴史概要を詳しく解説した。そこで甦る、英雄たちの明暗!三国志ファン垂涎の一冊!
-
「多すぎる本は知的生産の妨げ」「本棚は書斎を堕落させる」「血肉化した500冊があればいい」――蔵書の理想とは何か
著者は2万冊を超える蔵書の持ち主。時々まとめて古本屋に引き取ってもらうが、売ったはしから買ってしまうので、一向に減ることはない。そんな、つねに蔵書の山と闘い続けている著者が、煩悶の末に至った蔵書の理想とは?――「本棚は書斎を堕落させる」「血肉化した500冊があればいい」「自分の中で鮮度を失った本は一度手放す」「トランクルームを借りても安心するべからず」など、本といかに付き合う知恵が満載。 -
内ゲバ殺人、少女凌辱、火事、大量死……ドストエフスキー最大の問題作『悪霊』をどう読むか? 刺激に満ちた文学論。
新訳『悪霊』刊行記念! ドストエフスキー最大の問題小説をめぐり、日本語新訳の翻訳者と、ロシアにおける研究の第一人者が、作品の「魂」について語り合う。天才、美貌、冷徹、少女凌辱、毒殺、奇行、世界遍歴――数々の謎のエピソードで語られる主人公・スタヴローギン。ドストエフスキーは彼を「自分の魂の中から取り出した」と言った。それはなぜか? ドストエフスキーは彼に何を託したのか? 刺激に満ちた文学論。 -
恋あり愛あり性あり欲あり善あり悪あり涙あり笑いあり――。“ここにあるもの総ては何処にもあり、ここに無いものは何処にもない”。『世界最大の叙事詩』エッセンス八話を収録。
-
不安に満ちた未来の行く末を予測したり、進むべき道を決めるために、易経は多くの経営者や政治家に影響を与えてきた。本書は、カリスマ経営コンサルタントによるやさしい「易経」。平易な解釈と仕事や人生に生かす方法を解説する。
-
後世に残されたギリシア悲劇は、三三篇のみで、しかも、そのすべてが紀元前五世紀に創作・上演されたものである。宗教性、文芸性、社会性、いずれの面からしても、当時のポリス・アテナイの独自性と不可分のものであったこれらの演劇が、時代と場所を異にする場でも、人間を考えるための普遍性を維持しているのはなぜだろうか。本書は、代表的な一一篇の豊かな内容に分け入りながら、その魅力と奥深さを探る。
-
古代ローマの喜劇作家、プラウトゥスとテレンティウスの作品は日本ではあまり知られていない。しかし「市井の人々の物語で客を笑わせ、かつ感動させる」という、喜劇作家にとっての永遠の課題はローマ喜劇にその源泉が見出され、演劇史上、極めて重要である。本書は現代との関わりを探りつつ主要作品を解説し、その笑いの技法の数々を見る。さらに、ローマ喜劇の歴史に見られる日本近現代の演劇史との並行性を指摘する。
-
資本主義の首都ニューヨークには、最先端の現象が露出しつづけてきた。その素顔を捉えることは容易ではないが、この都市を舞台とする文学作品は格好の導き手となってくれるだろう。メルヴィル、ホイットマン、フィッツジェラルド、サリンジャー、オースター……。こうした作家たちは、この都市の魅力と魔力を鋭い感受性で捉え、鮮やかなことばで表現した。ダイナミズムをたたえ混沌としたニューヨークの過去と現在を歩き直す。
-
批評理論についての書物は数多くあるが、読み方の実例をとおして、小説とは何かという問題に迫ったものは少ない。本書ではまず、「小説技法篇」で、小説はいかなるテクニックを使って書かれるのかを明示する。続いて「批評理論篇」では、有力な作品分析の方法論を平易に解説した。技法と理論の双方に通じることによって、作品理解はさらに深まるだろう。多様な問題を含んだ小説『フランケンシュタイン』に議論を絞った。
-
名作は「愛(アムール)の教育装置」だった! 結婚の理想と現実、禁断の愛、欲望と快楽……あらゆる「愛」でフランス文学史を辿る。(講談社現代新書)
-
歴史書の大古典にして、人間の在り方を描く文学書でもある司馬遷の『史記』を、「キャリア」をテーマにして選び出し現代語訳。帝王、英雄から、戦略家、道化、暗殺者まで、権力への距離違えども自らの力で歴史に名を残した人物たちの魅力は色あせない。適切なガイドと本物の感触を伝える訳文で『史記』の世界を案内する。
-
アメリカ深南部の伝統への根強い関わりと、近代性への熱い憧憬。二つの力の激しい葛藤から、『響きと怒り』『八月の光』『アブサロム、アブサロム!』など登場人物の語りが重層的に響き合う濃密な物語りが織り上げられた。サルトル、パヴェーゼ、マルケス、そして井上光晴、中上健次。二十世紀文学に深い影響を与え、新批評から新歴史主義に至る多様な批評に耐えて読み継がれるフォークナー文学の魅力を、社会的、歴史的背景の中に捉える。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。