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『海外文学、文春e-Books、1円~』の電子書籍一覧

1 ~22件目/全22件

  • 作家デビュー50周年に放つ、至高のクライム・ノヴェル

    狙いは決して外さない凄腕の殺し屋、ビリー・サマーズ。依頼人たちには、銃撃しか能がないちょっと抜けた男を装っているが、真の顔はエミール・ゾラを愛読する思慮深い人間であり、標的が悪人である殺ししか請け負わない。
    そんなビリーが、引退を決意して「最後の仕事」を受けた。収監されているターゲットを狙撃するには、やつが裁判所へ移送される一瞬を待つしかない。狙撃地点となる街に潜伏するための偽装身分は、なんと小説家。街に溶け込むべくご近所づきあいをし、事務所に通って執筆用パソコンに向かううち、ビリーは本当に小説を書き始めてしまう。
    だが、この仕事は何かがおかしい……。ビリーは安全策として、依頼人にも知られぬようさらに別の身分を用意し、奇妙な三重生活をはじめた。そしてついに、運命の実行日が訪れる――。
  • 世界500万部、「2022年最も売れたデビュー小説」

    60年代米国、未婚のシングルマザーの化学者・エリザベスは男社会で大奮闘するが――世界が共感した痛快エンパワー&エンタメ小説! Apple TV+『レッスン in ケミストリー』原作
  • 1,901(税込)
    著:
    王元
    訳:
    玉田誠
    レーベル: 文春e-Books
    出版社: 文藝春秋

    島田荘司推理小説賞受賞! 
    21世紀の『十角館の殺人』がマレーシアから登場

    最愛の妻を亡くし引退したベストセラー作家がある日、
    ふと目を覚ますと、そこは見知らぬ孤島だった。
    やがて桟橋に船が着き、老若男女が島に降り立つ。
    一行はデジタル機器に囲まれた日常の疲れを癒し、
    本来の人間性を取り戻す「デジタルデトックス」のために
    島に渡って来たという。
    メンバー相互の会話や、視線を合わせることさえ禁じられ、
    読書やメモをとること、音楽を聴くことも不可。食事は菜食のみ、
    そして殺生も厳禁という環境の中でデジタル・デトックスが始まるが、
    やがて残酷な連続殺人事件が発生する。
    作家はそのすべてを目撃するのだが、
    なぜかメンバーたちの目には彼の姿が映らないらしい……。

    華人系マレーシア人の女性作家が、
    ミステリ界の巨匠・島田荘司氏が提唱する21世紀本格に応えて放った、
    〈21世紀の『十角館の殺人』〉!
  • シリーズ2冊
    2,801(税込)

    【恐怖の帝王、作家50周年を前に王道のSF巨弾が待望の邦訳!】

    異能の少年少女を拉致する謎の機関〈研究所〉。
    彼らは子供たちの超能力を利用して何を企図しているのか。
    冷酷なるくびきから逃れるため、少年は知恵をめぐらせる。

    ------------------------

    ミネソタ州ミネアポリスに暮らす12歳の少年ルークは、両親こそごく平凡だが、優秀な子供の特待校に通う神童だ。彼にはちょっとした特殊能力があった。ふとしたときに、周りのごく小さな物品をふれることなく動かしてしまうのだ。と言っても、それは他人が気づくほどのことでもない。

    一流大学MITの入学内定を勝ち取ったルークだが、ある夜、3人の不審な男女が眠る彼をかどわかす。目覚めたルークが見たのは、自分の部屋そっくりにしつらえられているが、何かが違う一室だった。扉の外は自宅とは似ても似つかぬ、古びた大きな施設。そこには様々な少年少女が拉致され、自室と似た部屋を与えられて戸惑いながら暮らしていた。

    目的も知れぬこの〈研究所〉で、残忍なスタッフや医師に、気分の悪くなる注射や暴力的な検査を繰り返される少年少女たち。彼らの共通点は「テレキネシス」か「テレパシー」の超能力を持っていることだった。

    ルークは黒人少女カリーシャ、反抗的な少年ニック、幼く泣き虫だが強いテレパシーをもつ男の子エイヴァリーらと知り合うが、一定期間検査を受けた子供はひとり、またひとりと〈研究所〉の別棟〈バックハーフ〉へ連れ去られ、決して帰ってこないのだった。ルークはこの不穏な施設からの逃亡計画を温めはじめる――。
  • アカデミー賞、Gグローブ賞受賞作が小説として生まれ変わる!
    クエンティン・タランティーノ、小説家デビュー作!

    アカデミー賞2部門受賞、ゴールデングローブ賞3部門受賞した
    〈ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド〉を
    タランティーノ自ら小説化!

    1969年、ハリウッド。
    俳優リック・ダルトンは人生の岐路に立っていた。
    キャリアが下り坂の彼に大物エージェントがイタリア製作のウェスタン映画に出ないかという話を持ちかけてきたのだ。悩みを抱えながらTVドラマの撮影に出かけたリックが現場で出会ったのは……

    リックの長年の相棒、クリフは謎の多い男だった。
    妻を殺したが罪を逃れ、戦争中には大勢殺したと豪語する男。今日もリックの車でハリウッドを流していたクリフはヒッピー娘を拾い、彼女らがチャーリー・マンソンなる男と暮らす牧場へと向かう……

    女優シャロン・テートは気鋭の映画監督ポランスキーと結婚し、リックの隣に住みはじめたところだった。
    折しも自分の出演作〈サイレンサー/破壊部隊〉が劇場でかかっているのを目にした彼女は、うきうきとチケット売り場の女の子に声をかけ……

    映画にはない場面、映画にはない物語、映画とは異なる結末――
    本書はノベライズではない。同じ種子から誕生したもうひとつの物語、堂々たる一編の長編小説なのである。オフビートな小説を愛し、自身の映像言語としてきた巨匠がみせるグルーヴィな語りの才能に瞠目せよ!
  • 『WORLD WAR Z』で世界のホラー・ファンを唸らせた才人ブルックスの新作モンスター・スリラー 映画製作進行中!

    作家マックス・ブルックスのもとに届いた手記。それはレーニア山噴火後、廃墟となって発見されたエココミュニティの住人が残したものだった。未だ原因が明かされていない集落全滅の真相とは?

    武器も食糧もないひとびと。地面に刻まれた人間そっくりの巨大な足跡。闇にひびく咆哮。森の中に散乱した動物の死骸。そして牙を剥いて襲い来る凶暴な群れ。傷だらけになった人間たちの反撃、果たして成るか? 偽ドキュメンタリー形式の衝撃作。
  • コロナ禍のベルリン。若き研究者のパトリックはカフェで、ツェランを愛読する謎めいた中国系の男性に出会う。
    “死のフーガ”“糸の太陽たち”“子午線”……2人は想像力を駆使しながらツェランの詩の世界に接近していく。
    世界文学の旗手とツェラン研究の第一人者による「注釈付き翻訳小説」。
  • 『リング』と『哭声/コクソン』を融合させた作品と地元メディア絶賛!
    台湾モダンホラーの決定版が満を持して登場。 どこからか聞こえてくるあの声――“ミナコ”とは誰なのか?
    台湾でドラマ化進行中!

    タクシー運転手の呉士盛(ウー・シーシェン)は人身事故を起こして借金に追われ、娘は家出し、妻とも言い争いが絶えない。
    ある日、タクシーの溜まり場に放置されていた車の中で古いカセットテープレコーダーを見つけ、
    何気なく再生ボタンを押すと男のかすれた声が漏れてきた。 「……ミナコ?」 士盛の妻は最近、ひどい耳鳴りに悩まされていた。
    耳鳴りはやがて台湾語や日本語が混ざった幻聴となり、ある夜ついに幻聴と幻覚に操られ、自宅の屋上から墜落し重傷を負う。
    病院に駆け付けた士盛はその帰りに、気味の悪い道尼をタクシーに乗せる。
    道尼は士盛に、「早く穢れを解かなければ、妻は死ぬ」と告げた。
    妻は「ミナコが私と娘を殺しに来る」と言い続け、精神科病棟に隔離された夜、
    首を 180 度捻じ曲げた異様な状態で死んでいるのが発見される!
    妻の死に、謎の声が囁く「ミナコ」が関わっていると直感した士盛は道尼から聞き出した
    「毒を持って毒を制する」呪法を用いて悪霊を倒すべく、玉山(新高山)西峰の悪霊の棲家を目指す。
  • 1,901(税込)
    著:
    廖亦武
    訳:
    福島香織
    レーベル: 文春e-Books
    出版社: 文藝春秋

    妻子の待つ武漢へ、新型肺炎が蔓延し封鎖された中国をゆく男の決死行。
    中国からの亡命を余儀なくされた作家が放つ渾身のコロナ文学。

    本書は2通りの読み方ができます。まず、新型コロナ発生源となった中国で何が起きていたかを描くものとして――
    反骨の亡命文学者が、コロナ禍下の民衆の悲劇と、それを隠蔽する国家の罪を暴く告発の書として。そしてまた、
    いち早くコロナ禍に正面から挑んだ現代小説として――封鎖された大地を旅する艾丁を通じて、現在の「中国」が、
    スリリングに、ときに大らかに描かれてゆきます。病毒の街・武漢で、艾丁を待ちうける運命とは……。
  • 台湾発、私立探偵小説の新たなる傑作が登場!
    監視カメラの網の目をかいくぐり、殺人を続ける犯人の正体は?

    劇作家で大学教授でもある呉誠(ウーチェン)は若い頃からパニック障害と鬱病に悩まされてきた。
    ある日、日頃の鬱憤が爆発して酒席で出席者全員を辛辣に罵倒してしまう。
    恥じ入った呉誠は芝居も教職もなげうって台北の裏路地・臥龍街に隠遁し、私立探偵の看板を掲げることに。
    だが、にわか仕立ての素人探偵が台北中を震撼させる猟奇事件・六張犂(リュウチャンリ)連続殺人事件に巻き込まれ、警察から犯人と疑われる羽目に陥る。
    呉誠は己の冤罪をはらすため、自分の力で真犯人を見つけ出すことを誓う。
    監視カメラが路地の隅々まで設置された台北で次々と殺人を行い、あまつさえ呉誠の自宅にまで密かに侵入する謎のシリアルキラー〈六張犂の殺人鬼〉の正体は?

    探偵VS犯人のスリリングなストーリー展開と、ハードボイルド小説から受け継いだシニカルなモノローグ、台湾らしい丁々発止の会話。
    台湾を代表する劇作家が満を持して放った初めての小説は台湾で話題を呼び、
    台北国際ブックフェア大賞を受賞したほか、フランス、イタリア、トルコ、韓国、タイ、中国語簡体字版が刊行された。
  • 「脳に電気ショックを与えて、『完璧な人間』へとつくり変える」

    現在の米脳科学界における一大トレンドであり、DARPA(米国防高等研究計画局)も莫大な予算のもと参戦する「脳深部刺激療法」。
    「サイコパス」「依存症」「うつ病」「てんかん」「パーキンソン病」、そして「小児性愛」「性犯罪者」さえも矯正可能であるという夢のような治療法だ。
    軍事転用すれば、冷酷な兵士を人工的に生み出せる。

    しかし、闇に葬り去ったはずの禁断の治療法がふたたび甦ってしまった、と戦慄する人も多い。
    というのも1950~60年代、マッドサイエンティスト疑惑のある天才脳神経外科医が、
    倫理観の希薄な南部(ニューオリンズ)の大学で、思う存分に人体実験を敢行していたからだ。
    患者の頭蓋骨に穴を空け、電極を差し込むことによって。しかも彼は、人類の進歩に貢献する英雄として、もてはやされていたのだという。

    恐るべきことに彼は、同性愛者を異性愛者へつくり変えることに成功。
    暴力行為が一瞬で消えた患者、上限のない幸福感に満たされる患者、メンタル疾患が消えた患者なども。過激化する人体実験。
    その一方で、手術失敗で発生した廃人たちを隠し切れなくなりーー。
    人間の本質=「脳」という臓器に変更を加えることは許されるのか?
  • ブルース・リーに捧げる、衝撃の学園バイオレンス!
    暴力の支配するその学園を人はカンフー・ハイスクールと呼ぶ。壮絶な抗争を拳で切り抜ける少女を描く気鋭のノワール作家の問題作。

    マーティン・ルーサー・キング・ハイスクール。
    ドラッグの密売で強大な力を持つ生徒リドリーと、それを黙認する校長ダームーディーの独裁下、暴力の日常的に吹き荒れる高校。生徒のほとんどが格闘技を身につけなければ生きてゆけない、通称「カンフー・ハイスクール」。

    15歳のジェニーは、兄のキューとともにカンフー高に通う。だが、世界的なカンフーの達人でいとこのジミーが香港からやってきた日から、カンフー高は揺れ始める。もうこの拳は振るわないと誓うジミーだったが、学園の暴力者たちは意に介さず、事態はエスカレートしてゆく……

    金曜日、すべては暴力のカオスとなって爆発する。
    殺らなければ殺られる、だからわたしは殺る――。

    新進ノワール作家、ライアン・ギャティス。
    彼がコロンバイン高校銃撃事件などのスクール・バイオレンスを材にとり、ヤングアダルト小説の古典『チョコレート・ウォ―』と、
    ブルース・リーの『ドラゴン危機一髪』へのオマージュをこめて一気に書き上げられたのが本作である。
    英米各誌で『キル・ビル』『ファイト・クラブ』『アメリカン・サイコ』と並び称された、ポップでイカレて残忍なスクール・バイオレンス・アクション。
  • 主演・トム・ホランド(『スパイダーマン』)&監督・ルッソ兄弟(『アベンジャーズ』)で映画化決定!

    ニューヨーク・タイムズが2018年の必読書に選出。ワシントンポストなど各紙絶賛!
    「ニコ・ウォーカーは服役中の銀行強盗だ。そして必読の作家でもあることを本書で証明した」――ワシントン・ポスト
    「会話は音楽的でリアルで、すぐそばから聞こえてくるようだ」――ニューヨーク・タイムズ

    戦争から帰った青年はなぜ連続強盗犯になったのか。痛々しい青春小説と荒々しい犯罪小説を交錯させて獄中作家が綴ったベストセラー。

    この小説では、人生の転落の軌跡が生々しい言葉で語られる。大学時代の恋人との日々、兵役についてイラクの戦地で目にした凄惨な体験。
    PTSDを癒やすためのドラッグ――それが彼を追い詰めてゆく。この世界の底の底へ。
    スタッカートする荒い文体と会話――戦争とドラッグと犯罪。破滅するしかなかった青年を痛ましく描き出す。

    デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』とクエンティン・タランティーノの融合と評され、
    アメリカ文学界をワイルドに揺るがしたデビュー作。

    著者紹介
    ニコ・ウォーカー
    アメリカ・クリーヴランド生まれ。2005年から2006年にかけて衛生兵としてイラクに派遣され、7つの勲章を受ける。
    しかし復員後にPTSDに苦しみ、やがて2011年に銀行強盗で逮捕され、複数の強盗罪で懲役刑に。デビュー作である本書は獄中で書かれた。2020年11月に出所する予定である。
  • 1,629(税込)
    著:
    雷鈞
    訳:
    稲村文吾
    レーベル: 文春e-Books
    出版社: 文藝春秋

    島田荘司推理小説賞史上最高傑作と大評判!
    聡明な盲目の少年がインターポール捜査員とともに、凄惨な〈幼児目潰し事件〉の真相に迫る!

    中国の孤児院で育ち、裕福なドイツ人夫婦の養子となった盲目の少年、阿大(ドイツ名ベンヤミン)。
    彼は、黄土高原で発生した六歳児が木の枝で両目をくり抜かれる“男児眼球摘出事件”に強い関心を持つ。凄惨な事件のなぜ起こったのか? 犯人は? お目付け役のインターポール捜査員・温幼蝶と母国へ旅立ったベンヤミンがたどり着いた真相とは――。
    「この作ほどこちらに多くを考えさせ、また創作執筆時にも劣らない、さまざまなストーリーをこちらの脳裏に想起させた候補作は過去になかった」(島田荘司)と激賞された新たな探偵ミステリーがここに誕生!

    <島田荘司推理小説賞>
    2009年に創立された中国語で書かれた未発表の本格ミステリー長篇を募る文学賞。応募作は台湾、香港、中国、マレーシア、イタリアなど世界各国から寄せられる。
  • 美智子様もお気に入りの傑作ユーモア・ミステリー!
    いまも世界中で愛される「ジーヴズ」の傑作選2冊が合本に。

    時は20世紀初頭のロンドン。
    気はいいが少しおつむのゆるい金持ち青年バーティには、嫌みなほど優秀な執事がついていた。
    どんな難題もそつなく解決する彼の名は、ジーヴズ!

    いつも厄介ごとが山盛りのバーティ。
    親友ビンゴには浮かれた恋の片棒を担がされ、アガサ叔母は次々面倒な縁談を持ってくる。
    (「ジーヴズの事件簿 才知縦横の巻」)

    村の牧師の長説教レースから実らぬ恋の相談まで、ご主人バーティの難題をややいじわるな脳細胞が華麗に解決?
    バーティたちが通うドローンズ倶楽部の愉快な面々も少し顔をのぞかせます。(「ジーヴズの事件簿 大胆不敵の巻」)
  • あの文豪の生涯と作品を織りまぜて、リシャッフルし、夢見直して、12の妖しい、美しいピースに仕立てた本。それだけで十分すごいが、さらにこの日本語版は、原文の独特のリズムを緻密に再現し、等しく妖美な作品を再創造している。奇跡のような一冊。
    ――柴田元幸

    本書を読む者は 必ずや二度三度と 芥川の文学的狂気に侵される。

    イギリス暗黒文学の旗手が、芥川龍之介の生涯を恐るべきヴィジョンと魔術的な語りを通じて幻想文学として語り直す。

    芥川龍之介。東方と西方の物語と伝承と信仰に魅せられた男。そのなかで静かに渦を巻く不安。それがページから少しずつ滲み出す。

    半透明の歯車が帝都を襲った震災の瓦礫の彼方にうごめき、頽廃の上海の川面には死んだ犬が浮き沈み、長崎には切支丹の影が落ち、己が生み出した虚構の分身が動き出し、そして漱石がロンドンでの怪異を語る。河童。ポオ。堀川保吉。ドッペルゲンゲル。鴉。マリア像。歯車。羅生門、藪の中、蜘蛛の糸、西方の人――キリスト。私のキリスト。

    ジェイ・ルービン訳の芥川作品をピース自身の呪術的な語りとコラージュし/マッシュアップし/リミックスして生み出した幻想と不安のタペストリーを、コーマック・マッカーシーやリチャード・パワーズらを手がけた黒原敏行が芥川自身の文章と精密によりあわせて完成させた日本語版。芥川と幻想ノワールの結合として、原語版以上の衝撃をもって読者を眩惑する。

    災厄と文学、狂気と詩情、日本文学と英国文学、現代文学と近代文学、現実と幻覚……すべての境界をおぼろに融かしてゆく文学と翻訳のはなれわざ。
  • かつて『ファウスト』を手に取りながらも、途中で挫折したあなた!
    読み通せなかったのは、あなたのせいではないのです。

    投げ出してしまったのは、これまでの重々しく格調の高い“古典文学的な”翻訳と、「人格形成を目指して努力する人間の物語」と日本で勝手に神格化されてしまったから。
    そもそも『ファウスト』はお芝居なので、字面を追っても本当の面白さは伝わりません。そこで演劇にも通じたドイツ文学者が、演じられる情景が目に浮かぶような訳文と、ていねいな解説をまじえながら原作を一気に紹介。

    悪魔メフィストと契約して二十歳そこそこの青年に若返った老博士ファウストが、ギリシャ神話の古代から未来まで時空を超え、美男美女、神や魔物が入り乱れる世界で、欲望のままに少女をだまして捨てさったり、人を殺したりと自由奔放に活動する--歌あり踊りあり、マジック、サーカス、ストリップ、お笑い、剣劇を織り交ぜた最高のエンターテインメント『ファウスト』をついに読み通せます。
  • 悪の坩堝のような50年代のロサンジェルス市警に生きる三人の警官――幼時のトラウマから女に対する暴力を異常に憎むホワイト、辣腕刑事だった父をもち、屈折した上昇志向の権化エクスリー、麻薬課勤務をいいことに芸能界や三流ジャーナリズムに食指を伸ばすヴィンセンズ。そこへ彼らの人生を大きく左右する三つの大事件が……<暗黒のLA四部作>第3作。※この電子書籍は、『LAコンフィデンシャル(上)』と『LAコンフィデンシャル(下)』を一冊にまとめた合本版です。
  • 1950年、正月――共産主義の脅威に怯えるLA。異常殺人を追う若き保安官アップショー。アカ狩りで名声を狙う警部補コンシディーン、暗黒街の始末屋ミークス。策謀と欲望の迷宮で翻弄される三人の男たちは、暗い道の果てに何を見るのか? 傑作「LAコンフィデンシャル」前夜を描く<暗黒のLA四部作>第2作。解説・法月綸太郎※この電子書籍は、『ビッグ・ノーウェア(上)』と『ビッグ・ノーウェア(下)』を一冊にまとめた合本版です。
  • これぞエルロイ、これぞ警察小説――新たなる傑作の誕生。 戦時下でもジャップ殺しの捜査を継続することで警察の公正さをアピールする。それがLA市上層部の結論だった。だが真犯人を捕らえる必要はない。都合のいい変態かジャップを捕らえて真犯人をデッチ上げろ。その意を受けて、ダドリー・スミスが動き出す。一方、LA市警本部長候補である刑事ウィリアム・パーカーは、汚職警官ダドリー・スミスに狙いを定めていた。警察官は清廉でなければならない――アルコール依存症に苦しみながらもパーカーはヒデオ・アシダに接近、ダドリー失脚の機会をうかがう。 アシダ、ダドリー、パーカー。それぞれの正義のために共闘し、裏切り合う男たち。その思惑に巻き込まれた女ケイ・レイク。反米ジャップと共産主義者への弾圧がはじまったLAで、戦争のパニックに乗じて儲けようとする男たちが悪辣な策謀を紡ぎ出す―― 警察内部の暗闘。国家同士の戦争。愛国と反米。ヘイトの嵐の中で、男たちは真実にたどりつくことができるのか? ミステリ史上最強の警察小説、ここに降臨!※この電子書籍は、『背信の都(上)』と『背信の都(下)』を一冊にまとめた合本版です。
  • 犯罪のサポートと情報の売買。それがカーラの仕事だった。だが今回持ち込まれた依頼は危険きわまりない――〈プログラム〉への潜入の手配である。頻発する刑務所の暴動に手を焼いたイギリス政府が導入した矯正施設、〈プログラム〉。ゴーストタウンとなった住宅街を接収、二重の壁で囲み、そこで受刑者たちによる「自治」が行われている。依頼人は元狙撃兵の殺し屋ジョハンセン。カーラの手配でジョハンセンは施設に潜入するが……。 依頼の背景を調べはじめたカーラは、次々に不可解で不穏な事実にぶちあたる。かつて彼女とジョハンセンが関わったギャングの抗争。元MI5の老スパイの死。謎の失踪を遂げた女性医師。警察、MI5、犯罪者たち……この一件の裏側で何か秘められた謀略が動いている。そして〈プログラム〉の中では、ジョハンセンに怨みを抱く大物ギャングが待ち受けていた……。 ジョン・ル・カレばりの陰謀の迷宮。スタイリッシュなクライム・ノワールの語り口。最高にクールな女性ヒーローと巧妙なプロットでイギリス出版界を揺るがせた新人のデビュー作。
  • シリーズ2冊
    2,241(税込)

    これぞエルロイ、これぞ警察小説――新たなる傑作の誕生。 戦時下でもジャップ殺しの捜査を継続することで警察の公正さをアピールする。それがLA市上層部の結論だった。だが真犯人を捕らえる必要はない。都合のいい変態かジャップを捕らえて真犯人をデッチ上げろ。その意を受けて、ダドリー・スミスが動き出す。一方、LA市警本部長候補である刑事ウィリアム・パーカーは、汚職警官ダドリー・スミスに狙いを定めていた。警察官は清廉でなければならない――アルコール依存症に苦しみながらもパーカーはヒデオ・アシダに接近、ダドリー失脚の機会をうかがう。 アシダ、ダドリー、パーカー。それぞれの正義のために共闘し、裏切り合う男たち。その思惑に巻き込まれた女ケイ・レイク。反米ジャップと共産主義者への弾圧がはじまったLAで、戦争のパニックに乗じて儲けようとする男たちが悪辣な策謀を紡ぎ出す―― 警察内部の暗闘。国家同士の戦争。愛国と反米。ヘイトの嵐の中で、男たちは真実にたどりつくことができるのか? ミステリ史上最強の警察小説、ここに降臨!

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