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『海外文学、中公文庫、1円~』の電子書籍一覧

1 ~34件目/全34件

  • この一冊で見渡す作品世界――。
    若くして洞察に富むデビュー期の輝き、早すぎる晩年の作ににじむ哀切。
    二十年でついえた作家としてのキャリアの中で、フィッツジェラルドが生み出した幾多の小説から、思い入れ深く訳してきた短篇を村上春樹が厳選。「エッセイ三部作」を加えたベスト十作を収録。
  • 「悲しみ(grief)と虚無(nothing)しかないのだとしたら、ぼくは悲しみのほうを取ろう。」

    1937年――人妻シャーロットと恋に落ち、二人の世界を求めて彷徨する元医学生ウイルボーン。(「野生の棕櫚」)
    1927年――ミシシピイ河の洪水対策のさなか、漂流したボートで妊婦を救助した囚人。(「オールド・マン」)
    二組の男女/二つのドラマが強烈なコントラストで照射する、現代の愛と死。

    アメリカ南部を舞台に、実験的かつ斬新な小説群を、生涯書き継いだ巨人、ウィリアム・フォークナー。
    本作は、「一つの作品の中で異なる二つのストーリーを交互に展開する」という小説構成の先駆となったことで知られる。原著刊行(1939)の直後、ボルヘスによってスペイン語訳され(1940)、その断片的かつ非直線的な時間進行の物語構成により混沌とした現実を表現する手法は、コルタサル、ルルフォ、ガルシア=マルケス、バルガス=リョサなど、その後のラテンアメリカ文学に巨大な霊感を与えた。
    他方、現代日本の小説にも、大江健三郎(『「雨の木」を聴く女たち』)や村上春樹(『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』)、叙述トリックを用いたサスペンス小説(連城三紀彦は本作を生涯の10冊に挙げている)など、本作の影響は数多見受けられる。
    また、ゴダール(『勝手にしやがれ』)、ジャームッシュ(『ミステリー・トレイン』)における言及で本作を知る映画ファンも多いだろう。
    その意味では、文学のみならず20世紀カルチャーにおいて最大級の方法的インパクトを与えた、世界文学史上の重要作にして必読の傑作だといえる。

    その本作を、『八月の光』『サンクチュアリ』『兵士の報酬』などの名訳によって定評のある、加島祥造訳にて復刊する。
  • 『ゴリオ爺さん』『谷間の百合』ほか全九一篇、登場人物二〇〇〇人による壮大な「人間喜劇」を構想したバルザック(一七九九―一八五〇)。富と名声を求めて旺盛な創作活動に邁進し、天才と俗物の間を生きた。その彼を終生敬してやまなかった伝記作家が、五一年の生涯を情熱的に描いた遺作にして最高傑作。〈解説〉宮下志朗

    目次
    第一篇 青春と初舞台  
     第一章 少年期の悲劇  
     第二章 運命への早まった問いかけ  
     第三章 オラース・ド・サン・トーバン小説工場  
     第四章 ベルニー夫人  
     第五章 商業的幕間狂言  
     第六章 バルザックとナポレオン  
    第二篇 仕事部屋のバルザック  
     第七章 三十男  
     第八章 書斎のうちとそと  
     第九章 カストリー侯爵夫人  
     第十章 バルザック自己の秘密を発見す  
    第三篇 小説を地で行く  
     第十一章 未知の女  
     第十二章 ジュネーヴ  
     第十三章 ウィーンの別れ 
    第四篇 小説家バルザックの栄光と悲惨
     第十四章 破局の年一八三六年
     第十五章 イタリア旅行
     第十六章 転機の年
     第十七章 サルデーニャの銀山
     第十八章 芝居の投機
    第五篇 『人間喜劇』の作者
     第十九章 ハンスカ夫人征服の戦い
     第二十章 『人間喜劇』
     第二十一章 最初の挫折
     第二十二章 蒐集家バルザック
    第六篇 事の成就と終り
     第二十三章 最後の傑作
     第二十四章 ウクライナのバルザック
     第二十五章 結婚と帰国
     第二十六章 おわり
  • 『ゴリオ爺さん』『谷間の百合』ほか全九一篇、登場人物二〇〇〇人による壮大な「人間喜劇」を構想したバルザック(一七九九―一八五〇)。富と名声を求めて旺盛な創作活動に邁進し、天才と俗物の間を生きた人間の魅力をあますところなく描き切った本格評伝。

    【目次】
    第一篇 青春と初舞台  
     第一章 少年期の悲劇  
     第二章 運命への早まった問いかけ  
     第三章 オラース・ド・サン・トーバン小説工場  
     第四章 ベルニー夫人  
     第五章 商業的幕間狂言  
     第六章 バルザックとナポレオン 
    第二篇 仕事部屋のバルザック  
     第七章 三十男  
     第八章 書斎のうちとそと  
     第九章 カストリー侯爵夫人  
     第十章 バルザック自己の秘密を発見す  
    第三篇 小説を地で行く  
     第十一章 未知の女
  • 「五月の朝に詩的な《赤いワンピースの娘》に出会って以来、おびただしい数の犠牲者が、人生の暗い波間に、永久に姿を消し去った」……モスクワの新聞社へ持ち込まれた、ある殺人事件をめぐる小説原稿。そのテクストの裏に隠された「おそろしい秘密」、そして読み終えてなお残り続ける「もう一つの謎」とは何か? 近代ロシア文学を代表する作家が若き日に書いた唯一の長篇小説にして、世界ミステリ史上に残る大トリックを駆使した恋愛心理物語の古典。巻末に、江戸川乱歩による評論を収録。
    江戸川乱歩――「チェーホフともあろう作家の、こういう作品を知らなかったのだから、われわれの全く気づかない面白い探偵小説が、まだどれほど残っているかと思うと楽しくなる。……探偵小説のトリックの歴史から考えても、相当大きな意味を持つ」。
    解説・佐々木敦
  • (一)神話から楚辞へ
    中国文学の原点である『詩経』と『楚辞』の成立、発想、表現を、『記紀万葉』と対比し考察する。古代共同体的な生活が破壊され封建制が根付いたとき、人々はそれぞれの運命におそれを抱き、そこに古代歌謡が生まれた。斬新で美しい論の展開、すべてを網羅した知識、知的興奮が味わえる白川静の世界。
    (二)史記から陶淵明へ
    古い国家の羈絆から解き放たれ、自らの運命に生きはじめた孤独な生活者たち。彼ら「士人」は体制への埋没を拒否し、自然の情感に沿って天の道に合しようとした。「天道是なるか非なるか」と厳しく問うことによる文学精神の成立から、現実を避けて桃源郷を求める創作詩にまでいたる、文化の道筋を探る。
    (全二巻)
  • 言葉がほとんど絵画のような種類の慰めを持ってきてくれる、画家がくれるような休息を書物からもらうことがある――。
    本をこよなく愛した著者が、最後に遺した読書日記。バロウズ、タブッキ、ブローデル、ヴェイユ、池澤夏樹など、読む歓びを教えてくれる極上の本とめぐりあえる一冊。
  • 歴史は「昔、むかし」の物語。さあ今から昔話をはじめよう――。『美術の物語』の著者がやさしく語りかけるように、時代を、出来事を、そこに生きた人々を活写する。ネアンデルタール人の登場から自ら体験した第二次大戦まで。一九三六年の初版刊行から半世紀を経て復刊されて以来、各国で読みつがれてきた“物語としての世界史”の古典。文庫上下巻を合本とし、最新版を参照して訳文を見直した、待望の改訂版。

    目次

    1 「昔、むかし」
    2 偉大な発明者たち
    3 ナイル川のほとり
    4 日月火水木金土
    5 唯一の神
    6 だれもが読める文字
    7 英雄たちの時代
    8 けたちがいの戦争
    9 小さな国のふたつの小さな都市
    10 照らされた者と彼の国
    11 大きな民族の偉大な教師
    12 偉大なる冒険
    13 新しい戦い
    14 歴史の破壊者
    15 西方世界の支配者
    16 よろこばしい知らせ
    17 帝政のローマ
    18 嵐の時代
    19 星夜のはじまり
    20 アッラーの神と預言者ムハンマド
    21 統治もできる征服者
    22 キリスト教の支配者
    23 気高く勇敢な騎士
    24 騎士の時代の皇帝
    25 都市と市民
    26 新しい時代
    27 新しい世界
    28 新しい信仰
    29 戦う教会
    30 おぞましい時代
    31 不幸な王としあわせな王
    32 その間に東欧で起こったこと
    33 ほんとうの新しい時代
    34 暴力による革命
    35 最後の征服者
    36 人間と機械
    37 海の向こう
    38 ヨーロッパに生まれたふたつの国
    39 世界の分配
    40 わたし自身が体験した世界史のひとこま
  • 1,100(税込)
    著:
    武田泰淳
    レーベル: 中公文庫

    司馬遷は生き恥さらした男である――。宮刑に処せられ、絶望の中で「歴史を書くこと」に向き合った司馬遷。「史記」の構造を読み解きながら、個人と個人のつながりに着目して歴史を読み解いた司馬遷の思想を明らかにする。武田泰淳の第一著作にして代表作を、初版以来、長らく収録されてこなかった「結語」も含め、オリジナルに近い形で刊行する。〈解説〉中野重治・竹内好
  • 名家の老嬢エミリーの死後、閉ざされた部屋に残されていたのは……。短篇ミステリの古典にも数えられる表題作ほか、「あの夕陽」「ウォッシュ」など七篇を収録。架空の町ジェファソンを舞台にした《ヨクナパトウファ・サーガ》の全体像を望見しうる短篇集。巻末に中上健次の講演「フォークナー衝撃」他一篇を収録。    
    【目次】
    赤い葉/正義/エミリーに薔薇を/あの夕陽/ウォッシュ/女王ありき/過去/デルタの秋/解説(高橋正雄)
    《巻末付録》 
    中上健次、フォークナーを語る(フォークナー、繁茂する南/フォークナー衝撃)
  • 「赤い死」が蔓延するなか、千人の友達と僧院に避難したプロスペロ公は壮麗な仮装舞踏会を催した。そこへ現れたひとりの仮装した人物が、人々の間に狼狽と恐怖と嫌悪を呼び起こす――死に至る疫病に怯えおののく人々を描いた表題作のほか、処女作「メッツェンガアシュタイン」など短篇小説十篇と、蔵書の行間に書き込んだ思考の断片「覚書(マルジナリア)」を収録。


    巻末に解説「ポォの作品について」を所収。
    吉田健一の名訳が愛好した作品が名訳で甦る。
  • 不朽の大作を、読売文学賞を受賞した翻訳史上画期的な名訳で贈る。第一部第二部の合本版。

    (第一部)
    あらゆる知的探究も内心の欲求を満たさないことに絶望したファウストは、悪魔メフィストフェレスと魂をかけた契約を結ぶ。巨匠ゲーテが言葉の深長な象徴力を駆使しつつ自然と人生の深奥に迫った大作。訳者による解説「一つの読み方」を付す。
    〈巻末エッセイ〉河盛好蔵・福田宏年

    (第二部)
    無垢な少女グレートヒェンを悲運のどん底に落とし心身ともに疲れきったファウストは、しかし「最高の生き方をめざして絶えず努力をつづけよう」と決意する。第一部の執筆後、二十年以上の休止を挟み、死の前年に完成に至った壮大な戯曲の第二部。
    〈巻末エッセイ〉中村光夫
  • 二十世紀を代表する歴史家ホイジンガが、フランスとネーデルラントにおける十四、五世紀の人々の実証的調査から、中世から近代にかけての思考と感受性の構造を、絶望と歓喜、残虐と敬虔の対極的な激情としてとらえ、歴史の感動に身をおく楽しみを教える。中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。
    “この書物は、十四、五世紀を、ルネサンスの告知とはみず、中世の終末とみようとする試みである。中世文化は、このとき、その生涯の最後の時を生き、あたかも思うがままに伸びひろがり終えた木のごとく、たわわに実をみのらせた。古い思考の諸形態がはびこり、生きた思想の核にのしかぶさり、これをつつむ、ここに、ひとつのゆたかな文化が枯れしぼみ、死に硬直する――、これが、以下のページの主題である。この書物を書いていたとき、視線は、あたかも夕暮れの空の深みに吸いこまれているかのようであった。ただし、その空は血の色に赤く、どんよりと鉛色の雲が重苦しく、光はまがいでぎらぎらする。
     いま、書いたものをよみかえしてみて、こう思う、もうすこし、この夕暮れの空に視線をとどまらせていたならば、にごった色もしだいに澄み、ついにはまったき澄明さにいたったのではなかったか、と。“(「第一版緒言」より)
  • 新しい料理の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである――。1825年に刊行された『味覚の生理学』は、日本では『美味礼讃』の訳書名で知られてきた。美食家としての情熱と蘊蓄を科学的知見をもとに掘り下げ、食べることが人間と社会にとっていかに重要であるかを説いた美味学の古典。大胆な編集にもとづき、平易な訳文・親しみやすい解説を施した新版。
  • ロンドン下町出身の優柔不断な中年男・アーチーと、バングラデシュ出身の誇り高きムスリム・サマード。第二次大戦で親友になったふたりは、ロンドンで新たな人生を模索する。

    移民家族が直面する悲喜劇を知的でユーモラスに描く、ジャマイカ系イギリス人作家の衝撃作。カリブ海やインド亜大陸からヨーロッパにわたる壮大な家族の物語を背景に、歴史、信条、遺伝子などさまざまな差異を抱えて混沌の街ロンドンで生きる人々を描く。分断と混沌の深まる時代に希望の光を放つ、21世紀の必読書。全2巻

    ブレイディみかこさん推薦!
    「この本、いちおう社会派で、すでに古典と呼ばれているんです。
    こんなにヤバくて笑えてぶっ飛んでるのに。
    繚乱と咲く、移民たちのサーガ! ストリートの歴史はなんと猥雑でカオスなことか。
    多文化共生の諸問題をごった煮にしておおらかに笑い飛ばす、才気煥発な本である。」

    西加奈子さん推薦!
    「これはすべての呪われた、そして祝福された人間の物語だ。
    きっと100年後も、200年後も読み継がれるだろう。
    人間がどうしようもなく、抗い難く、救い難く、人間でしかないことを、こんなに面白おかしく、鮮やかに、完璧に書かれた小説がこの世界に存在することに感謝したい。
    20年前に誕生したこの傑作を、これから初めて読むことが出来る人に嫉妬する。そう思っていたけれど、何度目だって衝撃は変わらなかった。いや、増した。著者が描いたこの世界に、私たちは近づけているのだろうか。」
  • ロンドン下町出身の優柔不断な中年男・アーチーと、バングラデシュ出身の誇り高きムスリム・サマード。第二次大戦で親友になったふたりは、ロンドンで新たな人生を模索する。
    成長したアーチーの娘・アイリーとサマードの双子の息子・ミラトとマジドは、遺伝子工学者のチャルフェン一家と関わり、生命倫理にふれる研究をめぐる問題の渦中へ……。

    移民家族が直面する悲喜劇を知的でユーモラスに描く、ジャマイカ系イギリス人作家の衝撃作。カリブ海やインド亜大陸からヨーロッパにわたる壮大な家族の物語を背景に、歴史、信条、遺伝子などさまざまな差異を抱えて混沌の街ロンドンで生きる人々を描く。分断と混沌の深まる時代に希望の光を放つ、21世紀の必読書


    ブレイディみかこさん推薦!
    「この本、いちおう社会派で、すでに古典と呼ばれているんです。
    こんなにヤバくて笑えてぶっ飛んでるのに。
    繚乱と咲く、移民たちのサーガ! ストリートの歴史はなんと猥雑でカオスなことか。
    多文化共生の諸問題をごった煮にしておおらかに笑い飛ばす、才気煥発な本である。」


    西加奈子さん推薦!
    「これはすべての呪われた、そして祝福された人間の物語だ。
    きっと100年後も、200年後も読み継がれるだろう。
    人間がどうしようもなく、抗い難く、救い難く、人間でしかないことを、こんなに面白おかしく、鮮やかに、完璧に書かれた小説がこの世界に存在することに感謝したい。
    20年前に誕生したこの傑作を、これから初めて読むことが出来る人に嫉妬する。そう思っていたけれど、何度目だって衝撃は変わらなかった。いや、増した。著者が描いたこの世界に、私たちは近づけているのだろうか。」
  • 人は死を前に、何を見、何を思い、何を考えるのか?
     死は誰にも平等に訪れるものです。それゆえ、古来、人は死を恐れ、「死を思う」ことで自らの存在を見つめてきました。現代においても、未知の感染症の拡大で、死の恐怖を身近に感じる事態が起こります。本書は、半世紀以上前に、死を迎えつつある人の心の動きを、二百人におよぶ患者の聞き取りで解明しようとしたものです。自分や周囲の人の死をどう受け容れるか。死について考えるとき、道しるべとなる一冊です。
  • 無限の労働力「ロボット」によって、人類は苦役と貧困から解放され、真の幸福を得るはずだった――。1920年、中欧の小国で発表されたこの戯曲から「ロボット」という言葉が生まれた。今なお多くの問いを投げかける名作を、発表より100年を記念し新訳する。

    資料 カレル・チャペックによる記事
    「今一度、ロボット(RUR)について」(1921年)ほか
    訳者解説
    「『ロボット』あるいは世界文学のつくりかた」阿部賢一
  • ある日、人びとは「この世の終わり」が来たことを知った――
    14世紀の欧州を覆い尽くした史上最悪の疫病に、
    あらゆる角度から迫った克明な叙事詩。

    目次
    はじめに
    第一章 オイメダム――さまよう病
    第二章 「やつらは怪物だ、人間ではない」
    第三章 恐怖の跫音
    第四章 シチリアの秋
    第五章 ヴィラーニかく記せり
    第六章 テンプル騎士団総長の呪い
    第七章 新しいガレノス医学
    第八章 死という日常風景
    第九章 頭を西に、足を東に向けて
    第十章 ユダヤ人大虐殺
    第十一章 「ああ、信仰薄き者たちよ」
    第十二章 始まりの終わり
    後記 黒死病はペストではなかった?
  • 一六六五年、ロンドンが悪疫(ペスト)に襲われた。逃れえない死の恐怖に翻弄された人々は死臭たちこめる街で、神に祈りを捧げ、生きのびる術を模索した。事実の圧倒的な迫力に作者自身が引きこまれつつ書き上げた本篇の凄まじさは、読む者を慄然とせしめ、最後の淡々とした喜びの描写が深い感動を呼ぶ。極限状況下におかれた人間たちを描き、カミュの『ペスト』よりも現代的と評される傑作。
  • 19世紀から20世紀にかけての欧州の事例を、ルポルタージュの手法も用いながら解析した本書は、原著刊行から百年近く経つ現時点においても、さまざまに研究されており、また、現実政治の動きを見るなかでつねに参照される名著である。いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うとともに、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ、まさに古典中の古典といえるこの著作について、現代的観点から全貌を新訳した中公選書版にもとづき、註釈を増やしてより理解しやすくした文庫版がここに登場。
  • シリーズ2冊
    1,5401,760(税込)
    著:
    ゲーテ
    訳:
    手塚富雄
    レーベル: 中公文庫

    あらゆる知的探究も内心の欲求を満たさないことに絶望したファウストは、悪魔メフィストフェレスと魂をかけた契約を結ぶ。巨匠ゲーテが言葉の深長な象徴力を駆使しつつ自然と人生の深奥に迫った大作の第一部を、翻訳史上画期的な名訳で贈る。読売文学賞受賞作。訳者による解説「一つの読み方」を付す。
    〈巻末エッセイ〉河盛好蔵・福田宏年
  • 1,320(税込)
    著:
    余華
    訳:
    飯塚容
    レーベル: 中公文庫

    生と死、愛と別れ、幸福と苦痛、時間の神秘――。四十数年の時を経た今、老人が朗々と民謡を歌い、自らの過去を語る。激動の中国を生き続けた、ある家族の物語。長篇小説『活きる』は、中国著名作家・余華の代表作で、中国および諸外国で広く読まれ、好評を得ている。チャン・イーモウ監督による映画版はカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を獲得。一時的な流行に終わる小説ではなく、いまもなお読み継がれ、今後も中国文学史・世界文学史に残っていくであろう名作である。本国一千万部超のベストセラー、40カ国で翻訳出版。 解説・中島京子
  • シリーズ2冊
    1,430(税込)
    著:
    木村正俊
    レーベル: 中公文庫

    ヨーロッパ文化の基層の一つをなすケルト文化。その古代から現代にいたる広大な流れを、一書にまとめたのが本書である。めざましく進化・進展しているケルト研究の現状をふまえ、旧版から増補・補遺、表記の修正などをほどこしたうえで、増補新版として中公文庫化した。
    専門性を意識しながらも、一般読者層にも広く読まれるように、わかりやすい記述を心がけており、図版を比較的多く掲載しているのも本書の特徴となる。ケルト人の歴史と文化を知るうえで、必要な知識と情報を幅広く集めた雄編だといえよう。
  • 砂漠に不時着した飛行士の前にあらわれた、不思議な男の子。彼は遠い星からやってきた王子さまだった。「おとなしい羊を描いて」とねだる王子さまと語り、絆を創ったふたりは大切な時間を過ごす。しかし、やがて別れのときが……。永遠の名作を、挿絵とともに原作の素顔を伝える新訳でおくる。
  • 気鬱にとりつかれた三人の紳士が犬をお供に、テムズ河をボートで漕ぎだした。歴史を秘めた町や村、城や森をたどり、愉快で滑稽、皮肉で珍妙な河の旅が続く。数々のオマージュ作品を生み、いまだ世界で愛読されている英国ユーモア小説の古典。
  • 理性と夢幻、不安と狂気が妖しく綾なす美の世界をつくりだす短篇の名手ポーの代表的傑作(「モルグ街の殺人」「盗まれた手紙」「マリー・ロジェの謎」「お前が犯人だ」「黄金虫」「スフィンクス」「黒猫」「アシャー館の崩壊」)の8篇を、格調の高さで定評のある訳文で収める。
  • 不意に成長を始めるサーカス団のこびと、独軍占領下のパリの夜を行く闇屋、裏社会に身を投じる青年、場末の街路をさまよう浮浪者、上流階級の偽善、農婦が語る飼い犬たちの思い出……ユーモアとリアリズムとファンタジーによって〈良識〉を反転させる異貌の語り部エメの奇妙な魅力に満ちた世界を味わうための七つの短編。
  • 1,153(税込)

    『フランス革命史』で名高い著者が、歴史家としての透徹した観察力と実生活での苦い体験をもとに、「持続する愛はいかにして可能か」を考察した恋愛論・女性論。愛に関する問題を論じて〈愛の聖書〉と呼ばれる古典的名著。
  • ベリー地方の田園地帯を背景に、野性の少女ファデットが恋に導かれ真の女へと変貌をとげる。双子兄弟との愛の葛藤を清新な自然描写と共に描く名訳を復刻。
  • 物語にちりばめられたメタファーやシンボル、アレゴリーに注意して読みとくことで、『星の王子さま』の本当の深遠さにたどり着くことができる。物語を通して、王子さまから読者へ贈られたプレゼントとは……? 著者自身による新訳を掲げながら、王子さまのメッセージを伝える。
  • 無人島に漂着したロビンソンは、持ち前の才覚と粘り強さを武器に島の生活を切り開いていく。原文の息遣いを伝える新訳とともに、文化史研究の第一人者が不朽の名作を世界史的経済から読み解く、大人のための翻訳・解説決定版。訳者解説「大西洋世界のロビンソン・クルーソー」
  • バビロンタワーがそびえたち、歓楽街ヨシワラの灯がきらめく巨大都市メトロポリス。その全ては労働者たちがかしずく偉大な機械で支えられていた。ある一体の女性ロボットが誕生するまでは――言わずと知れた名画の原作、近代ドイツの黄金期を反映した耽美なSF世界が新訳で登場! 詳細な訳注・訳者解説を収録。
  • シリーズ8冊
    576619(税込)
    著:
    邱永漢
    レーベル: 中公文庫

    天地の歴史の夜明けのころ、傲来国花果山の頂に立つ奇石から生まれた一匹の猿――のちの孫悟空を中心に展開する波瀾万丈の物語。西遊記を生んだ民族の心をくまなくとらえた才筆と藤城清治の美しい影絵が、愉快な妖怪社会の種々相を現代によみがえらす。

・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
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