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『思想』の電子書籍一覧

61 ~120件目/全4871件

  • 本書は、哲学に関心を持つ人に向けて、現代の哲学を500のキーワードを通して描いた、用語・学説・理論の意味がひと目でわかる事典。ビジネス役立つ「現代哲学の視点」と西洋哲学史に沿った「哲学の歴史と展開」の二部構成。
  • 本書は、主著『エチカ』で知られるバールーフ・デ・スピノザ(1632-77年)がその執筆活動の初期に残した代表作の一つです。
    従来『神、人間および人間の幸福にかんする短論文』が最も早い著作と考えられてきました。しかし、近年の研究では本書『知性改善論』こそ、1656年後半から61年前半に書かれた最初期の論考である、という説が有力になりつつあります。アムステルダムにユダヤ人として生まれ、ユダヤの教育を受けたものの、1656年には破門されるに至ったスピノザが、デカルトやベーコンの哲学を会得した上で、「神」について、無限なる属性としての思考と延長について独自の見解を紡ぎ、語り始めた、画期となる著作です。
    精神と全自然との合一の認識、永遠無限なるものへの愛、揺るぎない幸福の追求など、本書には『エチカ』のモチーフをはっきり見て取ることができます。おそらくは時間のなさゆえに本書は未完のまま放置されましたが、しかしその哲学は『エチカ』に引き継がれ、さらなる発展と深化を遂げていくことになります。その意味で、本書はスピノザが「哲学者」になる過程を記録した生々しいドキュメントであるとともに、著者自身による最良の『エチカ』入門でもあると言えるでしょう。
    『知性改善論』については、長らく畠中尚志訳(1931年、改訳1968年)が読み継がれてきました。本書は、気鋭の研究者が最新の研究成果を取り込みつつ、充実した訳注とともに「今日の日本語」でスピノザを読めるようにと全力で完成させた待望の新訳です。

    [本書の内容]
    読者に告ぐ

    〔導 入〕
    〔方法の規定〕
    〔方法の第一部〕
    〔方法の第二部〕

    訳 注
    文献一覧
    訳者解説
  • ネットでたびたび話題になる名著!

    人生のさまざまな領域で「達人」と呼ばれる例外的な人々。
    彼らは自らの精神と肉体をどう鍛練しているのか?
    生命のリズムとひとつになれる優美な人生修行の哲学、「マスタリーの道」をわかりやすく解説。

    なにかを習得しようとする時に現れる成長の停滞期=プラトーをいかに乗り越えるかなど、新しいことに挑戦し壁に直面している人に、勇気を与えてくれる一書です。

    ・人生のあらゆる局面に、マスタリー(達人の境地)への道がある
    ・人生の意味はクライマックスの瞬間ではなく、終わりなき実践の中にある
    ・マスタリーの領域では、精神と身体は一つの美しい融合を遂げる
    ・現代文明はマスタリーの道に反している
    ・人はエネルギーを使うことによってエネルギーを得る
    ・肉体は、日常の諸問題との取り組み方のメタファーである
    ・運命の一打からさえも、人はエネルギーを得ることができる
    ・達人とは「永遠の初心者」のことである
  • カーネギーの二大名著『人を動かす』『道は開ける』の二冊から、その最も基本的で魅力的な章を抜粋し編集した精選版。二冊ともページ数が多く、座右の書として読み返すのは大変だが、本書でそのエッセンスを手軽に味わえる。また、はじめてカーネギーを読む読者には、親しみやすい入門書の役割も果たす。良好な人間関係を築き人を動かす知恵と、悩みを克服して道を切り開く卓抜な技術を凝縮した、人生と仕事を楽しむための手引書。
  • 2,376(税込)
    著者:
    東浩紀
    レーベル: ――
    出版社: ゲンロン

    第71回毎日出版文化賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2018でも第2位にランクインした著者の代表作『ゲンロン0 観光客の哲学』に、新章2章・2万字を追加し増補版として刊行。「ゆるさ」がつくる新たな連帯とはなにか。姉妹編『訂正可能性の哲学』と連続刊行!
  • 2,574(税込)
    著者:
    東浩紀
    レーベル: ――
    出版社: ゲンロン

    正しいことしか許されない時代に、「誤る」ことの価値を考える。世界を覆う分断と人工知能の幻想を乗り越えるためには、「訂正可能性」に開かれることが必要だ。ウィトゲンシュタインを、ルソーを、ドストエフスキーを、アーレントを新たに読み替え、ビッグデータからこぼれ落ちる「私」の固有性をすくい出す。ベストセラー『観光客の哲学』をさらに先に進める、著者30年の到達点。
  • 1,320(税込)
    その他:
    曹操
    訳:
    渡邉義浩
    レーベル: 講談社学術文庫
    出版社: 講談社

    ■英雄たちが読み継いできた『孫子』は、曹操が定めたものだった!■
    □1800年受け継がれた”スタンダード”□

    「三国志」の激戦を戦い抜いた「魏武」曹操が、自らの軍事思想を込めて全篇にわたって付した注とともに校勘したその全文が、いまここに明らかに!
    読みやすい現代語訳に、懇切な語釈を付した全訳注。

    曹操が実践の応用に足るように定本をつくったからこそ『孫子』は現代まで兵法の根本として重んじられてきたことが、よくわかる!
    さらに、曹操や諸葛亮ら英傑たちが、戦場において孫子の説く兵法をいかに具体化させたかを分析する「実戦事例」も掲載。
    『孫子』の真髄がより具体的にわかるようになり、さらには「三国志」の世界もより深く理解することができる画期的全訳。

    *本書は講談社学術文庫のための訳し下ろしです。

    【本書より】
    曹操は、『孫子』の本文が持つ意味を深め、自身の解釈に合うような校勘をしながら、そこに自己の軍事思想を込めたのである。『孫子』は、これ以降、曹操が定めた本文を基本とした。……曹操の存在無くして、現行の『孫子』を考えることはできない(本書「解題」)

    【本書の内容】
    始計篇 第一
    【実戦事例一 白馬の戦い1】
    【実戦事例二 烏桓遠征】
    作戦篇 第二
    【実戦事例三 官渡の戦い1】
    謀攻篇 第三
    【実戦事例四 赤壁の戦い1】
    【実戦事例五 下ヒの戦い】
    軍形篇 第四
    【実戦事例六 官渡の戦い2】
    兵勢篇 第五
    【実戦事例七 白馬の戦い2】
    【実戦事例八 合肥の戦い】
    【実戦事例九 呉の平定】
    虚実篇 第六
    【実戦事例十 蜀漢滅亡】
    軍争篇 第七
    【実戦事例十一 諸葛亮の外交】
    【実戦事例十二 夷陵の戦い】
    【実戦事例十三 博望坡の戦い】
    【実戦事例十四 穣城の戦い・ギョウ城の戦い】
    九変篇 第八
    【実戦事例十五 五丈原の戦い】
    行軍篇 第九
    【実戦事例十六 諸葛亮の信】
    地形篇 第十
    【実戦事例十七 泣いて馬謖を斬る】
    九地篇 第十一
    【実戦事例十八 第一次北伐】
    火攻篇 第十二
    【実戦事例十九 赤壁の戦い2】
    用間篇 第十三
    【実戦事例二十 孟達を誘う】

    原文
    解題
    曹操の生涯
    年表
  • シリーズ14冊
    99199(税込)

    37年の短い生涯のなかで童話作家・詩人として数多くの名作を遺しただけでなく、農村指導者、宗教思想家としても精力的に活動し続けた宮沢賢治。今なお読み継がれる童話作品から『注文の多い料理店』全編を収録した完全版。


    どんぐりと山猫
    狼森と笊森、盗森
    注文の多い料理店
    烏の北斗七星
    水仙月の四日
    山男の四月
    かしわばやしの夜
    月夜のでんしんばしら
    鹿踊りのはじまり
  • なぜ経済が発展しても私たちは豊かになれないのか。それは、資本主義が私たちの生活や自然といった存立基盤を餌に成長する巨大なシステムだからである。資本主義そのものが問題である以上、「グリーン資本主義」や、表面的な格差是正などは目くらましにすぎず、根本的な解決策にはなりえない。破局から逃れる道はただ一つ、資本主義自体を拒絶することなのだ――。世界的政治学者が「共喰い資本主義」の実態を暴く話題作。(解説・白井聡)
  • “みんな”でいたくない“みんな”のために

    「LGBT」に分類して整理したら、終わりじゃない。
    「わからない」と「わかる」、「マイノリティ」と「マジョリティ」を
    行き来しながら対話する、繊細で痛快なクィアの本。
    ときに反抗的で、しなやかな態度は明日への希望に――。

    性、恋愛、結婚、家族、子孫、幸福、身体、未来――
    バラバラのままつながった壮大な「その他」たちが、
    すべての「普通」と「規範」を問い直す。

    「『普通』や『みんな』という言葉に己を託したり託さなかったり、託せたり託せなかったりする読者のみなさんを、風通しのよい、というよりは強風吹きすさぶ場所へと連れて行ってしまおうというのが私たちの企みです。どうぞ、遠くまで吹き飛ばされてください」(森山至貴「はじめに」より)

    「ワクワクだけでも足りません。ヒヤヒヤするかもしれませんし、何か責められたような気分でイライラしたり、何様だコイツ、という思いでムカムカするかもしれません。逆に、全然言い足りてないぞ、と思うこともあるかもしれません。そのくらいのほうが普通じゃないかと思います。そのくらいでないと、私たちも語った甲斐がありません」(能町みね子「おわりに」より)
  • 脳に気づかれることなく「現実」を操作できる時代
    あなたにとって「現実」とは?
    「現実」って何? この当たり前すぎる問いに、解剖学者、言語学者、メタバース専門家、能楽師など各界の俊英が出した八者八様の答えとは。SR(代替現実)や脳と機械をつなぐBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)などのテクノロジーの進展により、脳に気づかれることなく「現実」を操作できるようになった現代。科学と哲学の融合した「現実科学」がここから始まる。あなたの脳をあらゆる角度から刺激し、「現実」をゆたかにするヒントを提示する知の冒険の書。

    〈本書目次より〉
    現実とは『自己』である――稲見昌彦(東京大学教授/インタラクティブ技術)
    現実とは『DIY可能な可塑的なもの』――市原えつこ(メディアアーティスト)
    現実とは『あなたを動かすもの』――養老孟司(解剖学者)
    現実とは『自分で定義できるもの』――暦本純一(東京大学教授/拡張現実)
    現実とは『今自分が現実と思っていること』――今井むつみ(慶應義塾大学教授/言語心理学)
    現実とは『現実をつくる』というプロセスを経ることによって到達する何か――加藤直人(クラスター株式会社CEO/メタバース)
    現実とは『普段のルーティンな自己がちょっとずれた時に押し寄せてくる、すごい力』――安田登(能楽師)
    現実とは『祈りがあるところ』――伊藤亜紗(東京工業大学教授/美学)
  • シリーズ2冊
    2,7502,860(税込)
    編集:
    小倉孝誠
    レーベル: ――

    感想から解釈へ、感動から批評へ飛躍するために。脱構築批評からフェミニズム批評、システム理論、そしてエコクリティシズムまで。 20 世紀から現代までの理論を幅広く学び、具体的な作品分析をとおして批評のプロセスも体感できる入門書。
  • よく耳にするけれど、わかるようでわからない波動。
    波動が高いと良いみたいだけど、波動が高いってどういうこと?
    波動はどうしたら高くできるの?
    そのような基本的なことから波動の使いこなし方までを懇切丁寧に解説します。

    頑張っても頑張っても、なぜか望む結果を得られない人、なんだかいつもうまくいってしまう人。
    波動の知識、メカニズム、使い方を知っていれば容易に後者になれます。
    波動を上手に使いこなせるようになれば、ピンチの抜け出し方や願望を実現させる方法がわかります。

    本書で、ぜひ、幸せで豊かな人生を手に入れてください。

    電子書籍刊行にあたり「<電子版>あとがき」を加筆
  • オーストラリアの魔女、ルーシー・キャベンディッシュの邦訳第四弾です。原題は『Witches&Wizards』(2016年刊)。古代ヨーロッパから現代にいたる魔術の世界の歴史を俯瞰しつつ、それぞれの時代に生きた魔女や魔術師の“人生”に迫ります。
    魔術が新しい信仰と共存した時代の伝説の魔術師マーリンにはじまり、魔女狩り時代に死と隣り合わせの人生を生き抜いた天才魔術師ジョン・ディー、もっとも邪悪な魔術師と嫌悪されたアレイスター・クロウリー、迫害の時代から魔術復興の時代へと移る激動の時代を生きたドリーン・ヴァリアンテやジェラルド・ガードナー、ロザリーン・ノートンなど有名な魔女や魔術師だけでなく、ドイツやイギリス、アメリカなどで炎によって命を奪われた名もなき魔女たちも登場します。
    著者、ルーシーは本書執筆の動機をこう綴っています。
    「わたしたちと同様に悩み、葛藤し、その経験を生かして人生を謳歌し、世の中に変化をもたらす存在として力強く、たくましく生きた魔女や魔術師の真実を知ってほしい」
    ファンタジーや伝説のなかに封じ込められてきた魔女や魔術師たちに光を当てたヒストリカル・ストーリー。著者ルーシー・キャベンディッシュの新境地を拓く一冊となるでしょう。
  • 霊能者下ヨシ子が教える、死生観。あの世とこの世についてや死というものの考え、遺族の心構えなどを、みなさんが不安に考えていることをQ&A形式で解き明かしていく。死、病、老いといった人間の避けられない苦労や悩みから、極楽と地獄などの死後の世界について、さらに葬儀や供養の意味や、日常生活していく中での縁や怨み、霊の存在など、著者に寄せられたさまざまな悩みや相談をまとめた一冊。
  • 夢物語みたいなリアルが起こるかもしれない。あなたは信じますか?

    チャンネル登録者数90万人超え!
    大人気YouTuber「コヤッキースタジオ」がついに書籍化!
    動画ネタを厳選し、YouTubeではいえない都市伝説を大公開。
    さらに未公開ネタも!

    20XX年、日本に起こるかもしれない!? 都市伝説がこの一冊に!
    メタバースの世界、AIの支配、完全監視社会、不老不死……
    知らないと危ない少し先の未来の都市伝説24話を掲載。
    宇宙、メタバース、、あなたはどこで生きる?

    夢物語みたいなリアルが起こるかもしれない。
    Lie or True
    あなたは信じますか?

    【目次】
    1章 近未来の日本社会をどう生き抜くか
    2章 世界、宇宙から見た日本の立ち位置
    3章 古代が動いた先に未来がある
    4章 謎にロマンを感じるか 恐怖を感じるか
  • シリーズ2冊
    660(税込)
    著:
    下村湖人
    著:
    和辻哲郎
    著:
    中島敦
    レーベル: ――
    出版社: 千歳出版

    孔子と弟子たちの言行録であり東洋思想の古典中の古典『論語』。本書では論語全文の「原文(白文)」、定番の「書き下し文」、作家・教育家としても著名な下村湖人による自然で格調高い「現代語訳」と「注釈」を各章ごとにまとめ、論語のエッセンスを湖人が物語として編んだ「論語物語」も合本。さらに和辻哲郎による孔子論『孔子』、孔子の高弟・子路の生涯を情感豊かに描いた中島敦の小説『弟子』も収録。一冊で論語のすべてがわかる必携書。
    ●目次
    【現代訳論語】下村湖人
    「論語」を読む人のために
    訳註その他について
    学而第一
    為政第二
    八佾第三
    里仁第四
    公冶長第五
    雍也第六
    述而第七
    泰伯第八
    子罕第九
    郷党第十
    先進第十一
    顔淵第十二
    子路第十三
    憲問第十四
    衛霊公第十五
    季氏第十六
    陽貨第十七
    微子第十八
    子張第十九
    尭曰第二十

    【論語物語】下村湖人
    序文
    改版序
    富める子貢
    瑚連
    伯牛疾あり
    志を言う
    子路の舌
    自らを限る者
    宰予の昼寝
    觚觚ならず
    申棖の欲
    大廟に入りて
    豚を贈られた孔子
    孝を問う
    楽長と孔子の眼
    犂牛の子
    異聞を探る
    天の木鐸
    磬を撃つ孔子
    竈に媚びよ
    匡の変
    司馬牛の悩み
    孔子と葉公
    渡場
    陳蔡の野
    病める孔子と子路
    一以て貫く
    行蔵の弁
    永遠に流るるもの
    泰山に立ちて

    【弟子】中島敦

    【孔子】和辻哲郎

    再版序
    一 人類の教師
    二 人類の教師の伝記
    三 『論語』の原典批判
    四 孔子の伝記および語録の特徴
    付録 武内博士の『論語之研究』
  • シリーズ8冊
    199(税込)

    孔子の教え(論語)に従い、利潤追求と社会貢献を両立させるための経営思想。渋沢栄一が後進の企業家のために語った、現代に通用する経営者、企業人必読の経営哲学バイブル。
    ●目次
    格言五則
    処世と信条
     論語と算盤は甚だ遠くして甚だ近いもの
     士魂商才
     天は人を罰せず
     人物の観察法
     論語は万人共通の実用的教訓
     時期を待つの要あり
     人は平等なるべし
     争いの可否
     大丈夫の試金石
     蟹穴主義が肝要
     得意時代と失意時代
    立志と学問
     精神老衰の予防法
     現在に働け
     大正維新の覚悟
     秀吉の長所と短所
     自ら箸を取れ
     大立志と小立志との調和
     君子の争いたれ
     社会と学問との関係
     勇猛心の養成法
     一生涯に歩むべき道
    常識と習慣
     常識とはいかなるものか
     口は禍福の門なり
     悪んでその美を知れ
     習慣の感染性と伝播力
     偉き人と完き人
     親切らしき不親切
     何をか真才真智という
     動機と結果
     人生は努力にあり
     正に就き邪に遠ざかるの道
    仁義と富貴
     真正の利殖法
     効力の有無はその人にあり
     孔夫子の貨殖富貴観
     防貧の第一要義
     罪は金銭にあらず
     金力悪用の実例
     義理合一の信念を確立せよ
     富豪と徳義上の義務
     よく集めよく散ぜよ
    理想と迷信
     道理ある希望を持て
     この熱誠を要す
     道徳は進化すべきか
     かくのごとき矛盾を根絶すべし
     人生観の両面
     これは果たして絶望か
     日新なるを要す
     修験者の失敗
     真正なる文明
     発展の一大要素
     廓清の急務なる所以
    人格と修養
     楽翁公の幼時
     人格の標準は如何
     誤解されやすき元気
     二宮尊徳と西郷隆盛
     修養は理論ではない
     平生の心掛けが大切
     すべからくその原因を究むべし
     東照公の修養
     誤解されたる修養説を駁す
     権威ある人格養成法
     商業に国境なし
    算盤と権利
     仁に当たっては師に譲らず
     金門公園の掛札
     ただ王道あるのみ
     競争の善意と悪意
     合理的の経営
    実業と士道
     武士道は即ち実業道なり
     文明人の貪戻
     相愛忠恕の道をもって交わるべし
     天然の抵抗を征服せよ
     模倣時代に別れよ
     ここにも能率増進法あり
     果たして誰の責任ぞ
     功利学の弊を芟除すべし
     かくのごとき誤解あり
    教育と情誼
     孝は強うべきものにあらず
     現代教育の得失
     偉人とその母
     その罪果たしていずれにありや
     理論より実際
     孝らしからぬ孝
     人物過剰の一大原因
    成敗と運命
     それただ忠恕のみ
     失敗らしき成功
     人事を尽くして天命を待て
     湖畔の感慨
     順逆の二境はいずれより来るか
     細心にして大胆なれ
     成敗は身に残る糟粕
  • 切々と愛弟子に訴える最後の訓戒
    炎の教師、松蔭の遺書
    読みやすい大文字版

    身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも 留置まし大和魂
    志高く維新を先駆した炎の思想家吉田松陰が安政の大獄に連座し、牢獄で執筆した『留魂録』。
    愛弟子へ切々と訴えかける最後の訓戒で、死に直面した人間が悟り得た死生観を書き記した格調高い遺書文学の傑作を味読・精読する。
  • 昨年来のコロナの出現、海底地震、アメリカの衰退など、直面している多くの問題をことごとく予言していた日月神事。今こそ読む!
  • 鋭い人間洞察が時を超えて突き刺さる、不滅の君主論!

    人間は利のために動く。君臣の間に愛はない。
    徹底した現実主義的人間観に基づく実践的君主論にして、春秋戦国の乱世下に法家が磨き上げた統治思想の極致。
    「矛盾」「守株」など秀逸な譬えを交える軽妙さ、
    理想的統治を語る峻厳さ、
    儒家への鋭い批判、
    そして不合理な現実政治への悲憤―
    抑揚に富んだ語り口を生き生きと伝える碩学の名訳で、全文を読む。


    【本書「解説」より】
    人間性一般についての洞察の鋭さ、権力の場における人間関係の分析の綿密さ、独裁国家という枠内でではあるが、君主の心術探究の深刻さ、という点ではいずれも韓非のほうがマキャベリより一段と精彩があり、ルネサンス期のマキャベリと比べても、不思議に古くないのである。韓非の眼がその時の瑣々たる政治現象をつきぬけて、人間の本質に迫っている故であろう。


    【本書の内容】
    [第一巻] 初見秦/存韓/難言/愛臣/主道
    [第二巻] 有度/二柄/揚権/八姦
    [第三巻] 十過
    [第四巻] 孤憤/説難/和氏/姦劫弑臣
    [第五巻] 亡徴/三守/備内/南面/飾邪
    [第六巻] 解老
    [第七巻] 喩老/説林上
    [第八巻] 説林下/観行/安危/守道/用人/功名/大体
    [第九巻] 内儲説上七術
    [第十巻] 内儲説下六微
    [第十一巻] 外儲説左上
    [第十二巻] 外儲説左下
    [第十三巻] 外儲説右上
    [第十四巻] 外儲説右下
    [第十五巻] 難一/難二
    [第十六巻] 難三/難四
    [第十七巻] 難勢/問弁/問田/定法/説疑/詭使
    [第十八巻] 六反/八説/八経
    [第十九巻] 五蠹/顕学
    [第二十巻] 忠孝/人主/飭令/心度/制分
    解説・年表・地図

    *本書は1969年に筑摩選書として、1996年にちくま学芸文庫より刊行された『韓非子』(上下巻)を原本とするものです。
  • 何も持たない、何も欲しない、「無」で生きる豊かさとは――。心のおもむくままに、自由に生き、誰にでも、正直さ、明るさ、生きる喜びを与えてくれた清貧の人。子どもらと遊ぶ、若い貞心尼との交流など、慈愛に満ちた名歌の数々。豊かに生きる思想を綴る!

    ●のんびりとたのしい気分を歌う
    ●天地と一つになる呼吸法
    ●冬の厳しさが良寛の歌を鍛える
    ●ひとりに遊び、なお人恋しく
    ●気楽に踊り、興が尽きれば去る姿
    ●死ぬ時節には死ぬが良い
    ●無為の自覚、無能への自責の念
    ●われは何者なりやの大疑問
    ●真の自由人、「優游」という心
    ●平凡な歌までも生きている
  • あなたが「思っている」と思っていることは、全部でっちあげだった!

    「心の奥底には何かが隠されている」と、誰もが思いたがる。
    心理学者や精神分析学者たちは、暗がりに潜むものを暴き出そうと奮闘してきた。
    だが、神経科学や行動心理学の驚くべき新発見の数々は、隠された深みなどそもそも存在しないことを明らかにしている。
    「無意識の思考」などというのは、神話にすぎなかったのだ。

    わたしたちの脳は、思考や感情や欲望を「その瞬間に」生み出している……行動の理由も、政治的信念も、そして恋心さえも。
    本書が紹介する数々の驚くべき実験結果を目にしたとき、そのことを疑うことはもはや不可能になる。
    世界はどのように存在し、自分はどんな人間であるのか―それも、脳がもつ途方もない即興能力によって創り出されるフィクションなのだ。

    認知科学をリードする世界的研究者が"脳と心"の秘密を解き明かす、超刺激的論考!

    ※原題は、The Mind is Flat: The Illusion of Mental Depth and The Improvised Mind (Penguin, 2019)

    【本書「訳者解説」より】
    本書の最終結論である「心には表面しかない」ということは序章から明記されており、深みという錯覚で私たちを騙している犯人は脳であるということが、あたかも最初から犯人がわかっている倒叙ミステリーのごとく、はじめから述べられている。そして、心理学実験を紹介しながら進められる論証は、章を追うごとに説得力を増していくことが、一読してわかるだろう。

    チェイター教授は、オークスフォード教授との推論心理学(人間はどのように推論するのか)の共同研究を続けつつ、意思決定や判断、言語や社会的相互作用へと研究領域を拡げ、また自ら会社を共同創業したりイギリス政府へ協力したりと、認知科学のビジネスや政策への応用にも取り組んでいる。

    「心は実体というよりは、外界と接する接触面(インターフェイス)における即興演奏の ”手癖” である」という捉え方を展開する本書の見方の射程はかなり広い。

    【本書の内容】
    序章 文学の深さ、心の浅さ
    第一部 心の深みという錯覚
     でっち上げる力/現実という実感/インチキの解剖学/移り気な想像力/感情の創作/選んだ理由の捏造
    第二部 即興が「心」を作る
     思考のサイクル/意識の経路の狭さ/無意識的思考という神話/意識の境界/原理ではなく前例/知性の秘密
    終章 自分を創り直す
  • 4年間もバッシングされ続けた秋篠宮家の長女・眞子さんと小室圭さんの結婚問題。一時は「8割以上が結婚に反対」という世論調査もあったが、それにも屈せず、初心を貫き、自分で選んだ道をひたむきに進んだ眞子さんの恋愛成就と生き方には、最後に多くの国民の祝福が寄せられた。
    1億5000万円もの一時金や盛大な結婚セレモニーをすべて辞退し、自由と解放を望んでアメリカに渡った眞子さん。皇族として過去に例のない身のふり方は「眞子さんの乱」とも呼ばれる。
    同時に、これまで見えなかった現代の皇室の問題点が「眞子さんの乱」で一気に噴出してきた。そこから浮かびあがったのは、知られざる掟に縛られる女性皇族たちの生きづらさと苦悩だった。
    ネット全盛の現代において、皇室と国民の関係はどうあるべきなのか。改革すべきことは何か。大宅ノンフィクション賞作家が国民一人一人に問いかける異色の新「皇室論」である。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    ◆この目録は二〇二二年五月までに刊行された河出文庫、KAWADE夢文庫のうち入手可能なものを掲載しました。
    ◆書目によっては今後、品切れや定価が変更になる場合がございます。ご注意ください。
    ◆価格は本体価格で表示しております。ご購入の際には別途消費税がかかりますので予めご了承ください。
    ※掲載されているタイトルは二○二二年五月現在、書店で購入可能なものです。
  • 古代ギリシャの演説の技術、弁論術をめぐり、ソクラテスがゴルギアスら3人と交わした対話篇。人びとを説得し、自分の思い通りに従わせることができるという弁論術の正体をあきらかにすべく、ソクラテスは弁論術教師のゴルギアスと弟子ポロス、アテネの若き政治家カリクレスを相手に厳しい言葉で問い詰め、論駁する。理想政治を追い求めるプラトンが、この時代の社会と政治の現実に対して投げかけた、告発と批判の書。
  • 行き詰まる西欧近代、広がる格差、新型コロナウイルスによるパンデミックに動揺する2010年代末―2020年代の国内外の事象を取り扱いながら「多様性」「自由」「平等」を謳って差別する現代の闇を解き明かす。
  • メディア論の必読古典

    粘土板と楔形文字というメディアを擁したメソポタミア文明。やがて薄くて軽いパピルスと尖筆が出現し、別の性格を有する社会へと文明が展開する――。コミュニケーション・メディアの深奥部には“バイアス=傾向性”が潜んでおり、長期間使用することによって、新しい社会の特性が決定づけられ、その時代の人々の思考様式などが変化していく。技術革新の進む20世紀半ば、ダイナミックな文明史観とともに、今日的なメディア産業批判にも通じる議論を提示したメディア論の必読古典。マーシャル・マクルーハンの序文を付す。
  • 「個人が物申せば社会の輪郭はボヤけない」。最新の出来事にも、解決されていない事件にも粘り強く憤る。東京五輪に開催後でも反対する。日常に潜むヘイトの萌芽、監視社会、政治家の空虚な言葉、コミュニケーションを「能力」で問うこと、等々への違和感を引きずり、問い続ける。「空気」が支配する国から、「気配」で自爆する国へ。その後の展開を大幅に増補した。
  • ルネ・デカルト(1596-1650年)の代表作は、この新訳を待っていた――。
    本書の訳者を務める小泉義之氏は、哲学や精神医学から現今の政治に至るまで、幅広い問題をめぐって繊細かつ大胆な思考を展開してきた。その根底に、自身が『意味の論理学』の翻訳をしたジル・ドゥルーズの哲学があることは、よく知られている。
    だが、小泉氏自身の「原点」として厳然と存在し続けているのは、ルネ・デカルトにほかならない。最初の著書『兵士デカルト』(1995年)から四半世紀、ここに渾身の新訳をお届けする。
    多くの訳書で採用されている『方法序説』ではなく『方法叙説』という日本語題を採用したことも含め、本書は細部に至るまで、小泉氏にしかできない思考と工夫が浸透している。
    今後、デカルトの最も有名な著作を読むとき、この訳書を無視することはできないはずである。

    [本書の内容]
    第一部
    第二部
    第三部
    第四部
    第五部
    第六部

    訳者解説
    文献一覧
  • 決定版仏教全史

    紀元前6世紀頃にゴータマがインドで始め、現在も日本文化に深く根を張る仏教。神を絶対者として崇める西洋的な宗教とは一線を画すこの信仰は、時代と地域を超えていかにして現在の形になったのか。上座部、大乗、密教、禅宗など、数多く存在する部派・宗派を歴史の中に位置づけ、それらの発展に秘められた膨大な知の全貌を俯瞰。さらに中国、朝鮮半島をはじめ地域ごとの展開にも目を配り、わかりやすく解説する。これだけは知っておきたい仏教の知識が満載の決定版入門書。
  • 大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による新たな叢書、ついに刊行開始! 「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。
    本書は、バタイユの思想を、一貫して「エコノミー」という観点から読解する。「エコノミー」とは、単に経済をさす概念ではない。人間は計算も見返りもなく贈与することができる。このような消尽も含めた人間の全体性の考察こそがバタイユのエコノミー論だった。人間の意識が極限に至ることで、生産から消費へ、有用性から栄光へ、〈俗なるもの〉から〈聖なるもの〉へと転倒が生じるという、バタイユ思想の根幹を明らかにする従来にない鮮烈な論考!
  • 類例のない究極の入門書

    本書「序」のタイトルは「なぜ、『存在と時間』についてなおも書くのか」である。『存在と時間』やハイデガーの入門と謳う本はすでにいくるもあるからだ。
    だが「なぜ、なおも書くのか」と問うには勇気がいる――正面から答えねばならないから。答えはこうだ;
    「『存在と時間』は一度は読んだ方がいい。そして、『存在と時間』を読みたいとこころざした人にとって、この本がかつてなかった読み方と説得力を示しているから」。
    哲学徒を引きつけてやまない“現代哲学の最高峰”の読解を、自分の読書体験としてモノにするための確かな道が本書だ。『存在と時間』の鮮烈な解釈で学界にデビューした新鋭による、問答無用のニュー・スタンダード!

    〈内容〉
    序 なぜ『存在と時間』についてなおも書くのか
    第1章 なぜ「存在の意味」を問うのに自分自身を問うのか
    第2章 なぜ『存在と時間』の言葉遣いは普通の哲学書と違うのか
    第3章 なぜ「主体」でも「心」でもなく「世界内存在」なのか
    第4章 なぜハンマーと釘の分析が存在論になるのか
    第5章 なぜ「世界は存在しない」なんて言えるのか
    第6章 なぜ「手」を中心に考えるのか
    第7章 「世人」とは誰のことなのか
    第8章 「死への先駆」は無理な要求か
    第9章 『存在と時間』に倫理学はあるのか
    第10章 結局、『存在と時間』は何を成し遂げたのか
  • 1,408(税込)
    著者:
    新谷尚紀
    出版社: KADOKAWA

    日本人は葬儀を通じて、いかに死と「あの世」に向き合ってきたのか?

    日本人の「葬儀」はどのような歴史をたってきたのか。各地に伝わる葬送や墓制の実態と意味を検討し、そこに現れる日本人の死生観、他界観、民俗的心性を探る。現代人の終末を考える基礎となる民俗学の名著。
  • 日本で親しまれる漢詩350首を厳選。読み味わうための本格辞典

    中国詩は古来、日本文化に深い影響を与えてきた。「国破れて山河在り」の成句で知られる「春望」。源氏物語に底流する哀切の長編叙事詩「長恨歌」――。上代の「詩経」から唐代の李白や杜甫、そして明清代まで名詩350首を厳選。読む・書く・味わうために必要な訓読、現代語訳、語釈、押韻などの項目を網羅した必携の本格辞典。押韻と平仄のルール、詩形分類、表現の変遷を概観できる「中国詩を読むための序章」と成句索引を収録する。
  • 1対99の格差、ワーキングプア、ブルシット・ジョブ、気候変動……。
    現代社会の難問に対しては、いまこそマルクスを使え!
    資本主義の限界は見えた!
    あらかじめ疎外された99%に向けた、画期的マルクス入門

    1対99の格差、ワーキングプア、ブルシット・ジョブ、地球環境破壊……現代社会が直面する難問に対する答えは、マルクスの著書のなかにすでにそのヒントが埋め込まれている。『資本論』『経済学・哲学草稿』『ドイツ・イデオロギー』などの読解を通じて、「現代社会でいますぐ使えるマルクス」を提示する入門書。
    社会の主役であるべき労働者が、「資本」により手段として使われる主客転倒が、マルクスの言う疎外。この主客転倒をただすことが、社会の矛盾を解消し、ひいては持続可能な社会への道につながる。生涯の研究テーマとしてマルクスに取り組んできた著者ならではの視点が光る、「疎外論」を軸にした画期的なテキスト。

    我々の社会は、本来社会の主人公であるはずの労働者はむしろ客体化され、資本家に利用される側になっている/転倒した経済である資本主義の最も根底にある転倒とはまさに、経済運営の主体であるべき労働者がむしろ資本によって使われる客体になっていることである/これまでの人類は常に自分自身が作り出したものによって自分自身が支配されるという疎外状況の只中にあったということだ/いわば今の若者は、あらかじめ疎外されているのである/本書が行なおうとするのは、持続可能な地球規模での新たな文明を想像するためのヒントをマルクスの著作から求めようとすることである/言うならば、「現代社会ですぐ使えるマルクス」を提示することを通して、読者をマルクスに誘おうとするのが本書だということになる/(本文より)

    【目次】
    序章 あらかじめ疎外された若者たち
    1章 ブルシット・ジョブ──なぜ労働と資本の主客転倒が起きるのか
    2章 ワーキングプア──現代の奴隷制と階級の視点
    3章 社会主義はまだ実現されていない──歴史の喜劇を繰り返さないために
    4章 ポスト資本主義への想像力──ゲノッセンシャフトの概念
    5章 マルクスから見る環境問題──SDGsから定常社会へ
    あとがき
    付録 マルクスを読むために
  • 哲学というとなんだかむずかしそう.けれど,偉い人の立派な考えを学ぶのが哲学ではない.何か困難にぶつかったとき,ものごとを根本から考えてみたいとき,そこにはたくさんのノウハウがつまっている.近代の哲学者は自由や社会,そして自己についてどう考えてきたのか.自分をよりよく知るため,役に立つ哲学入門.
  • 『禁忌習俗事典』の姉妹篇となる1冊。埋葬地から帰るときはあとを振り返ってはいけない、死家と飲食の火を共有してはいけないなど、全国各地に伝わる風習を克明に網羅。全集未収録。葬儀関係者に必携。
  • 『なぜ世界は存在しないのか』でその名を轟かせたマルクス・ガブリエルをはじめ、「哲学」が注目を浴びることが多くなっています。出版界を眺めれば、古典や現代哲学の日本語訳、初心者向けの入門書、専門家の研究書などなど、幾多の書籍であふれかえり、何を手にすればいいのか、本当に「哲学する」ことを教えてくれるのはどの本なのか、すぐには分からないのが現状だと言わざるをえません。本書は、実力者として知られる著者が、入門書から一歩でも二歩でも先に進み、自分自身で「哲学する」ことを求める人に向けて、そのために役立つモデルを提供するものです。
    哲学を始めるには、まず過去のさまざまな哲学者たちの議論を知ろうとすることでしょう。そのための入門書や解説書はたくさんありますが、そこで展開される思考が、今ここで生きている自分と、あるいは自分が生きているこの現実と、どのように切り結ぶものなのかは、誰も教えてくれません。本書でも、デカルト、スピノザ、ライプニッツといった17世紀に生きた哲学者たちを取り上げますが、目的は彼らの思想を手軽に知ることではなく、それを自分の問いにするとはどういうことのなのかを示すことにあります。
    本書が表題に掲げる「夢」と「虹」は、いずれも、存在しているのか、存在していないのかを明確には言うことのできない、曖昧なものです。「夢」については、第I章で取り上げられる『千一夜物語』の「目覚めて眠る男」が恰好の題材になります。それは、バグダードを舞台にして、ハサンという男がカリフ(イスラームの最高指導者)のアル・ラシードに騙される物語です。酩酊から醒めたとき、ハサンはカリフとして丁重な扱いを受けます。これはアル・ラシードが悪戯で命令したからなのですが、はじめは困惑していたハサンも徐々にその気になり、自分は本当にカリフなのだと思うようになるのです――さて、ハサンが体験したのは「現実」なのでしょうか、それとも「夢」なのでしょうか。ここには、まさに「哲学する」ための最高の問いがあります。
    本書は、このように「夢」と「虹」という題材から始め、さらには「身体」と「時間」という私たちとは切っても切れないものに進んで、最終的には「存在」を取り上げ、マルクス・ガブリエルの議論と対決します。各章の末尾には、みなさんが「哲学する」ための練習問題を設けることで、さらなる一歩にいざなってくれるでしょう。中には難しいところもあるかもしれません。でも、本書を手ががかりにして根気よく思考していったとき、そこには見たこともない光景が広がっていることでしょう。

    [本書の内容]
    第I章 夢――デカルトとライプニッツから始める
    第II章 虹――現象と幻想の存在論的距離
    第III章 私の身体――因果と表象の二重性
    第IV章 時 間
    第V章 現実の存在論
  • シリーズ34冊
    7742,090(税込)

    ワイルド、ロレンス、フォースターら、近代英米文学の巨匠たちの「ゲイ小説」が一堂に会して登場。大作家の「読み直し」として、またゲイ文学の「古典」としても必読の書。これぞゲイ・キャノン。
  • 『国富論』1776年に出版されたアダム・スミスの『道徳感情論』(講談社学術文庫)とならぶ主要二大著作のひとつです。近代経済学の嚆矢とされ、社会思想史上の最重要古典でもあります。『国富論』の取り扱う主題は、多岐にわたり、
    分業の役割、
    貨幣の特徴、
    労働と利子についての考察、
    国家間貿易の意味、
    国家社会の発展段階とその特徴、
    分業と製造業の発展の関係、
    国家における軍隊の維持、
    道路、港湾、運河などのインフラストラクチャーの整備と維持、
    税金の種類と意味、
    会社による独占の問題、
    重商主義と重農主義の検討、
    公債についての考え方、
    などなどです。

    かつては、市場という「神の見えざる手」に委ね「レッセフェール(自由放任主義)」で、経済は自然と最善へと向かうと主張した書物と受け取られてきました。
    しかしそのような読み方は単純にすぎます。
    スミス『道徳感情論』とあわせて読むことで、真に国家が豊かになることの哲学を探究しています。
  • ルーアンの新聞に「日曜語録」として連載されたのを皮切りに、総計5000に上るアランのプロポ(哲学断章)。「哲学を文学に、文学を哲学に」変えようとするこの独特の文章は、「フランス散文の傑作」と評価されている。幸福に関する93のプロポを収めた本書は、日本でも早くから親しまれてきたもの。折にふれゆっくりと味わいたい。
  • ルネサンス期イタリアの政治的混乱を辛くも生きたマキアヴェッリ(1469-1527)は外交軍事の実経験と思索のすべてを傾けて、君主たるものが権力をいかに維持・伸長すべきかを説いた。人間と組織に切りこむその犀利な観察と分析は今日なお恐るべき有効性を保っている。カゼッラ版を基に諸本を参照し、厳しい原典批判をへた画期的な新訳。
  • 528(税込)
    著:
    デカルト
    訳:
    谷川多佳子
    レーベル: 岩波文庫
    出版社: 岩波書店

    すべての人が真理を見いだすための方法を求めて、思索を重ねたデカルト(1596-1650)。「われ思う、ゆえにわれあり」は、その彼がいっさいの外的権威を否定して達した、思想の独立宣言である。本書で示される新しい哲学の根本原理と方法、自然の探求の展望などは、近代の礎を築くものとしてわたしたちの学問の基本的な枠組みをなしている。[新訳]
  • 「死に至る病」とは絶望のことである。本書はキェルケゴールが絶望の暗黒面を心理学的に掘りさげつつ、人間というものの本質を激しく追求したものであるが、繊細深刻をきわめる絶望者の心理描写の中には、多分に著者自身の自己分析と自己告白とが含まれている。ここに著者の哲学的思索の根本的な特色がある。
  • あたかも一万年も生きるかのように行動するな。生きているうちに、許されている間に、善き人たれ──ローマ皇帝でストア派の哲人マルクス・アウレーリウス(121-180)。多端な公務に東奔西走しつつ、透徹した目で自らを内省した記録は、古来、数知れぬ人々の心の糧となってきた。神谷美恵子の清冽な訳文に、新たな補注を加えた。(改版)
  • 風土とは単なる自然環境ではなくして、人間の精神構造の中に刻みこまれた自己了解の仕方に他ならない。こうした観点から著者はモンスーン・沙漠・牧場という風土の三類型を設定し、日本をはじめ世界各地域の民族・文化・社会の特質を見事に浮彫りにした。今日なお論議をよんでやまぬ比較文化論の一大労作である。 (解説 井上光貞)
  • 人間は自由意志を持った主体的存在であり、自己の行為に責任を負う。これが近代を支える人間像だ。しかし、社会心理学や脳科学はこの見方に真っ向から疑問を投げかける。ホロコースト・死刑・冤罪の分析から浮き上がる責任の構造とは何か。本書は、自由意志概念のイデオロギー性を暴き、あらゆる手段で近代が秘匿してきた秩序維持装置の仕組みを炙り出す。社会に虚構が生まれると同時に、その虚構性が必ず隠蔽されるのはなぜか。人間の根源的姿に迫った著者代表作。文庫版には自由・平等・普遍の正体、そして規範論の罠を明らかにした補考「近代の原罪」を付す。
  • ■第29回山本七平賞・奨励賞 受賞
    ■紀伊國屋じんぶん大賞2021(紀伊國屋書店 主催) 第5位 入賞
    ■読者が選ぶビジネス書グランプリ2021(グロービス経営大学院+flier 主催)リベラルアーツ部門 第4位 入賞
    これが、ニュー・ノーマル時代を切り拓く哲学書。

    「ずっとじぶんでも考えていたことが、別の光を当ててもらったような気がして、読んでいて興奮しました」
    ――糸井重里(株式会社ほぼ日 代表)

    「わたしはすでに受け取っていたんだ。読むと次にパスをつなげたくなる本」
    ――伊藤亜紗(東京工業大学准教授・美学者)

    「贈与を受け取ったから、私は家族の物語を書きはじめました」
    ――岸田奈美(作家『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』)

    「人間の『こころ』の力動の機微をとらえる近内さんのセンスには肌の温かさと機械の精緻さがある」
    ――茂木健一郎(脳科学者)

    「コロナ後の経済は『贈与』を軸に駆動します。必読でしょう」
    ――山口周(独立研究者)


    2020年最有望の哲学者、「希望」のデビュー作

    この資本主義社会で「お金で買えないもの=贈与」が果たしている役割とは何か?
    「人間」と「社会」の意外な本質を、みずみずしく平易な文体で驚くほどクリアに説き起こす。
    ビジネスパーソンから学生まで、
    見通しが立たない現代を生き抜くための、発見と知的興奮に満ちた「新しい哲学」の誕生!

    「一見当たり前に存在しているこの『世界』の成り立ちを、『贈与』や『言語』、『常識」の成り立ちを通して説き起こした鮮烈なデビュー作。
    人間の『こころ』の力動の機微をとらえる近内さんのセンスには肌の温かさと機械の精緻さがある。
    ウィトゲンシュタインと小松左京の本書を通しての出会いは思考世界における一つの『事件』。
    社会の見え方を一変させ、前向きに生きるために、この本を処方せよ!」
    ―――茂木健一郎

    目次
    第1章 What Money Can't Buy――「お金で買えないもの」の正体
    第2章 ギブ&テイクの限界点
    第3章 贈与が「呪い」になるとき
    第4章 サンタクロースの正体
    第5章 僕らは言語ゲームを生きている
    第6章 「常識を疑え」を疑え
    第7章 世界と出会い直すための「逸脱的思考」
    第8章 アンサング・ヒーローが支える日常
    第9章 贈与のメッセンジャー
  • 「勉強」が気になっているすべての人へ!

    勉強ができるようになるためには、変身が必要だ。
    勉強とは、かつての自分を失うことである。

    深い勉強とは、恐るべき変身に身を投じることであり、
    それは恐るべき快楽に身を浸すことである。
    そして何か新しい生き方を求めるときが、
    勉強に取り組む最高のチャンスとなる。

    日本の思想界をリードする気鋭の哲学者が、
    独学で勉強するための方法論を追究した本格的勉強論!
    文庫本書き下ろしの「補章」が加わった完全版。

    解説・佐藤優

    ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本を基にした増補文庫版を底本としています。
  • ミシェル・フーコーは顔を持たない哲学者だ。今の自分にとって「正しい」とされることを徹底的に疑いぬき、自己を縛り付けようとする言説に抗い、危険を冒してでも常に変化を遂げようとした。だからこそ彼の著作は、一冊ごとに読者を新たな見知らぬ世界へと導いていく。その絶えざる変貌をたどる。
  • 660(税込)
    著:
    岡潔
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    情緒・学問・信仰・教育など、日本人の原点的な精神生活に深い洞察の眼をむけて、〈春宵十話・すみれの言葉・私の人生観〉など、全21編の多彩な思想を集大成した、異色の随想集。碩学・岡潔博士の、現代におくる生きた思索の書。不朽の名作!
  • さまざまな「価値」がぶつかり合う、現代の自由社会。その結果、数々の難問が私たちの前に立ちはだかっている。金融危機、中央銀行のあり方、格差と貧困、知的独占の功罪、自由と平等のバランス、そして人間にとって正義とは、幸福とは――。本書は、経済学の基本的な論理を解説しながら、問題の本質に迫る。鍵を握るのは「制度」の役割である。デモクラシーのもとにおける経済学の可能性と限界を問い直す試み。
  • フランスを代表する哲学者アンリ・ベルクソン(1859-1941年)が残した主著の一つである『物質と記憶』(1896年)については、すでに7種もの日本語訳が作られてきた。そのすべてを凌駕するべく、第一級の研究者が満を持して新たに訳出した本書は、簡にして要を得た「訳者解説」と相俟って、日本語でベルクソン哲学の真髄を伝える、文字どおりの「決定版」である。今後、本書を手にせずしてベルクソンは語れない。
  • 1,650(税込)
    著:
    鷲田清一
    レーベル: ――
    出版社: 晶文社

    危機の時代、先の見えない時代において、ほんとうに必要とされ、ほんとうに信じられる知性・教養とはなにか? それは、視界の悪い濃霧の中でも道を見失わずにいられる「方向感覚」のこと。複雑性の増大に耐えうる知的体力をもち、迷ってもそこに根を下ろしなおすことのできるたしかな言葉と出会う。社会、政治、文化、教育、震災などの領域において、臨床哲学者がみずからの方向感覚を研ぎ澄ませながら綴った思索の記録。
  • 日本語は、曖昧で情緒的な言語とみられてきた。一方でデカルトに代表される西洋哲学は、言語をロゴスとして捉え、人間を理性的存在とみなして、情緒的なあり方をパッションに閉じ込めてきた。それゆえ人間の身体性やいまここに立ち現れている現実が歪められてきたのも事実である。本書は、日本語の「曖昧さや情緒」を文法構造に分け入って分析することで、これまで普遍的とされてきた思考とは異なる世界理解を切り拓く日本語による哲学の試みである。
  • 法華経入門の決定版。

    法華経研究の第一人者が、「経王」(諸経の王)と尊ばれてきた「法華経」全27章を縮約しつつ、各章ごとにその要諦を徹底解説。長大なだけでなく難解かつ理解しにくい言い回しの多いこの経典の核心部はどこにあるのか。その思想の真意はどのようなものなのか。サンスクリット原典からの精緻な訳、最新研究をふまえた徹底解説により、法華経の「本当のすがた」を浮き彫りにする。
  • 「職業としての学問」、「職業としての政治」の邦題で読み継がれてきたマックス・ウェーバーの二つの講演が、いま読むにふさわしい日本語で甦る。ドイツ語の原語Berufには、生計を立てることとしての「職業」という意味だけでなく、神からの「召命」や「天職」という意味も含まれる。「学問」も「政治」も単なる「職業」ではない、とはどういうことか? 今ますます切実さを増す問いに答える新たなスタンダード!
  • 「人は幸福になるために生きている」という考えは迷妄であり、間違いだと逆説的に説く幸福論。自分を他人と比較し、他人の評価をたえず気にすることが不幸の元凶であり、名誉、地位、財産、他人の評価に惑わされず、自分自身が本来そなえているものを育むことが幸せへの第一の鍵であると説く。『読書について』の哲人が授ける、この七面倒くさい人間社会を生き抜く知恵。
  • 1,320(税込)
    訳・解説:
    大角修
    出版社: KADOKAWA

    全十巻三十二品を収録。初心者でも読み通せる秀逸無比の現代語訳版。

    長大かつ不可思議な記述や繰り返しが多い法華経が、初心者から読めてよくわかる! 口語訳や原典訳だけではつかみきれない、日本の仏教文化が依拠してきた漢訳経典のもつ霊的なイメージ、祭儀で唱えられる言葉の響きや意味を重視しつつ圧縮して現代語訳。読解を助ける見出しとともに、解説コラムや事典も充実。和歌や物語等にも数多く現れ、日本の歴史文化に深く浸透する法華三部経全十巻を理解し、体感し、読み通すための決定版。

    はじめに 法華経をどう読むか
    法華経のプロローグ[開経]無量義経
    第一部 山上の集会
    第二部 天空の集会
    第三部 地上の集会
    法華経のエピローグ[結経]観普賢菩薩行法経
    法華経の小事典

    ※本書は、二〇〇一年三月に株式会社学習研究社から発行された『[図説]法華経大全』を大幅に加筆修正し、改題のうえ文庫化したものが底本です。

・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。

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