『海外文学、2016年「このミス」受賞作』の電子書籍一覧
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思いかえせば、戦友の臨終になど立ちあわなければよかったのだ。どうせ葬式でたっぷり会えるのだから。捕虜収容所でユダヤ人のわたしに“親切とはいえなかった”ナチスの将校が生きているかもしれない――そう告白されたところで、あちこちガタがきている87歳の元殺人課刑事になにができるというのだ。だがその将校が金の延べ棒を山ほど持っていたことが知られて周囲が騒がしくなり、ついにわたしも、孫に助けられながら、宿敵と黄金を追うことに……。武器は357マグナムと痛烈な皮肉。最高に格好いいヒーローを生みだした、鮮烈なデビュー作!2013年マカヴィティ賞新人賞受賞作、『IN★POCKET』2014年文庫翻訳ミステリーベスト10/読者部門第1位。
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アメリカで育ったわたしが、ロンドンで暮らしはじめて1年余り。その間、この国はナチス・ドイツと開戦し、チャーチルが首相になり、そしていま、空襲の時が迫っていた。そんな折、首相官邸での職の話が舞い込んでくる。数学の能力を活かせる秘書官ではなく秘書としてのオファーだが。女性にタイプとファイリングしかまかせようとしないこの国に苛立ちを感じながらも、わたしはその誘いを受け入れる。官邸を取り巻くいくつもの謀略が、待ち構えていることなど知るはずもなく。才気煥発なマギーが体当たりで陰謀に挑む、魅力のシリーズ開幕編。MWA賞、バリー賞、ディリス賞ノミネート!
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「息子が帰ってこないんです」ヴェステロース警察にかかってきた一本の電話、それがすべての始まりだった。少年は心臓をえぐり取られた死体で発見された。センセーショナルな事件に、国家刑事警察の殺人捜査特別班に救援要請が出された。メンバーはリーダーのトルケル以下四人の腕利き刑事。そこにひとりの男が加わった。男の名はセバスチャン・ベリマン、心理学者で殺人捜査特別班の元トップのプロファイラー。だがこの男、自信過剰で協調性ゼロ、アドレナリンとセックス中毒、捜査中でも関係者を口説いて寝てしまう、はた迷惑な奴だったのだ。スウェーデンを代表する脚本家がタッグを組んだ、注目の北欧ミステリ。
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ぼくには連続殺人犯の血が流れている。ぼくには殺人者の心がわかる――ジャズは高校三年生。田舎町ロボズ・ノッドではちょっとした有名人だ。ある日町で衝撃的な事件が起きた。指を切りとられた女性の死体が発見されたのだ。連続殺人だとジャズは訴えたが、保安官はとりあわない。だが事件はそれだけでは終わらなかった。なぜジャズには確信があったのか。それは彼が21世紀最悪といわれる連続殺人犯の息子で、幼い頃から殺人鬼としての英才教育を受けてきたからだった。親友を大切に思い、恋人を愛するジャズは、内なる怪物に苦悩しつつも、自らの手で犯人を捕まえようとする。全米で評判の異色の青春ミステリ。
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1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。上官プラデルの悪事に気づいたアルベールは、戦場に生き埋めにされてしまう! そのとき彼を救いにあらわれたのは、年下の青年エドゥアールだった。しかし、アルベールの命の代償はあまりにも大きかった。何もかも失った二人を戦後のパリで待つものとは――? 『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞作
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有能な弁護士だったフリンは、苛烈な裁判闘争に擦り切れ、酒に溺れた。妻と娘は彼から離れ、自身は弁護士も辞める。その彼の背中に押しつけられた銃。「法廷に爆弾をしかけて証人を殺せ、断れば娘を消す」――ロシアマフィアの残虐な脅迫。自分はどうなってもいい、娘のために闘う決意をした男が取ったのは……
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公園で発見された幼い少年の遺体。犯人として逮捕されたのは十一歳の少年セバスチャンだった。彼を弁護することになった若き事務弁護士ダニエルは、セバスチャンを救うため奮闘しながら、自身のつらい少年時代と、里親ミニーとの出会い、そして後の断絶を思い返すが……。心にひそむ闇を描きだす傑作サスペンス!
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ロンドンの女優エステラ。彼女の絶大な人気は、娘ドロレスとの交流を綴った新聞の連載エッセイに支えられていた。体が不自由でウェールズに住んでいるという“愛しいあの子”。夫のアルはシカゴの大物ギャングで、妊娠中のエステラに暴力をふるった危険人物だが、服役中。エステラの未来は順風満帆に思われた。アルが病気のため特赦で出所し、死ぬまえにどうしても娘に会いたいと言い出すまでは……。そしてついに勃発した怪事件に挑む、チャッキー警部。巨匠の技が冴えわたる、本邦初訳の傑作ミステリ!
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冬を間近に控えた四月。建築家ファビアンの愛娘とそのベビーシッターは、ブエノスアイレスの地下鉄で突如姿を消した。警察の捜索は遅々として進まず、以前からギクシャクしていたファビアンと妻との関係は悪化の一途をたどるばかりだった。やがて絶望の淵に立たされたファビアンは、バローロ宮殿に事務所を構える曲者の私立探偵の力を借り、みずから娘を探し始める。腐敗した街をめぐり、大河の果ての密林に続く彼の旅路は家族の忌まわしい秘密を明かしていく。スペイン語圏を席巻したアルゼンチンの傑作ミステリ。
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一匹狼の刑事が退職する、それは人生の墓場に足をつっこんだも同然だ――警察を定年で辞してなお、捜査員として署に残る元警部リーバス。相棒だった女性刑事は昇進し、自分は捜査権限も減じた「手伝い」の身。が、そんな彼の前に特大の未解決事件が。1999年から2008年の間に三人の女性が失踪し、いまだ行方不明だという。最初の失踪者の母から、娘のことを諦めていないという強い想いをぶつけられたリーバスは、事件現場のA9号線に乗り込んだが……英国読者の熱烈な期待に応え、リーバス・シリーズ堂々の再始動。
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再読必至。誰にも真相は見抜けない!2002年、シエラレオネで5人の女性が殺害された。現地の元少年兵3人が起訴されるが、ロイター通信社の記者コニーだけはイギリス人のマッケンジーを疑っていた。2年後、バグダッドでマッケンジーに遭遇したコニーは、嗜虐趣味を持つ彼に拉致監禁されてしまう。3日後に解放されイギリスに戻った彼女は、マスコミを逃れて田舎町に隠れ住む。解放時にほぼ無傷だったうえに、あいまいな証言ばかりで監禁中の出来事を警察に話さないコニー。彼女はいったい何を隠しているのか? 圧巻の心理描写と謎解きの妙味を堪能できる英国ミステリの女王による渾身のサスペンス。/解説=松浦正人※紙書籍版とはカバー画像が異なります。
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水の都ヴェネチアで不思議な双子の老姉妹に出会ったことに始まる、夫婦の奇妙な体験「いま見てはいけない」、突然亡くなった父の死の謎を解くために父の旧友を訪ねた娘が知った真相「ボーダーライン」、急病に倒れた牧師のかわりにエルサレムへの二十四時間ツアーの引率役を務めることになった聖職者に、次々と降りかかる災難「十字架の道」など、サスペンスあり、日常を歪める不条理あり、意外な結末あり、人間の心理に深く切り込んだ洞察あり、天性の物語の作り手、デュ・モーリアの才能を遺憾なく発揮した作品5編を収める、粒選りの短編集。【収録作】「いま見てはいけない」「真夜中になる前に」「ボーダーライン」「十字架の道」「第六の力」/解説=山崎まどか
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ボブ・リー・スワガーは親友の記者キャシー・ライリーがモスクワから発したメールを読み、いたく興味を掻き立てられた。第二次大戦末期の独ソ戦で輝かしい狙撃歴を残したソ連邦赤軍に女性狙撃手がいたという。名前はミリことリュドミラ・ペトロワ。射殺した敵兵数は百を超え独軍からは“白い魔女”と呼ばれ恐れられていた。だが1944年の半ば以降ミリの名前は記録からふっつりと消える。いったい彼女になにがあったのか。ボブはただちにモスクワに飛び当地でキャシーと再会しミリに関する調査を開始した!
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英国領に極秘裏に設置された対テロリスト組織。その喧伝されてきた数々の成功は虚偽だったのか? 真実を求める元外交官は、隠蔽の首謀者から命を狙われる! スパイ小説の巨匠の新たな代表作!
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