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GWコイン大還元祭

『海外文学、集英社』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全71件

  • シリーズ10冊
    1,3221,395(税込)
    著者:
    コトバ編集室
    レーベル: kotobaデジタル版
    出版社: 集英社

    特集
    エッセイを読む愉しみ

    小説や詩でもなく、ノンフィクション作品とはまた異なるエッセイや「随筆」と呼ばれる文章。
    ジャンルも多彩で、書き手の日常や心情を書いたものから、世相、文化、歴史、サイエンス、スポーツなど……。毎日、どこかで目にし、読み、知らないうちにわれわれの思いや考えに沁み込んでいるような気がします。
    今号ではそんなエッセイとの新しい出合いを提唱します。

    Part1 今、エッセイとは何か?
    開高健の原点
    酒井順子 清少納言の随筆気質
    永江 朗 昭和軽薄体とその末裔
    友清 哲 なぜ人はエッセイを書きたいと思うのか?
    宮崎智之 一から一への文学――エッセイが時代に花ひらく

    Part2 リアルエッセイ
    角幡唯介 サンタがいなくなった日
    佐藤 佳 感染症のナラティブ――新型コロナパンデミックはなぜ省みられないのか
    橋本幸士 「学習物理学」って何?
    岡内大三 香川にモスクができてから
    みうらじゅん 超エッセイ論 エッセイはもうひとりの自分が書く

    Part3 エッセイの現在地
    林 望 随筆、この独特の世界
    磯部 涼 ラップは不良のエッセイか?
    矢倉喬士 アメリカ「暗黒の時代」のエッセイ
    岩崎義則 エッセイ大名・松浦静山と『甲子夜話』の世界
    kotobaはこんなエッセイを読んできた
    仲俣暁生 物想うゆえに我あり――現代エッセイの名手たち

    【対談】
    玄侑宗久×福岡伸一 互いに支えあう関係性こそが万物を創る源である

    【インタビュー】
    篠原 信 社会とはアップデートされるもの。哲学者や思想家はそれを目指してきた人

    連載
    大岡 玲 写真を読む
    山下裕二 美を凝視する
    石戸 諭 21世紀のノンフィクション論
    大野和基 未来を見る人
    木村草太 幸福の憲法学
    嬉野雅道 だから僕らは出会わなければならないのです。
    鵜飼秀徳 ルポ 寺院消滅――コロナ後の危機
    赤川 学 なぜ人は猫を飼うのか? 社会学で考える猫と人の関係
    阿川佐和子 吾も老の花
    木村英昭 月報を読む 世界における原発の現在
    小松由佳 人間がいない土地
    おほしんたろう おほことば

    kotobaの森
    著者インタビュー 布施琳太郎 『ラブレターの書き方』
    マーク・ピーターセン 英語で考えるコトバ
    大村次郷 悠久のコトバ
    吉川浩満 問う人
    町山智浩 映画の台詞
  • 2022年度ニューヨーク公共図書館若獅子賞受賞作

    大勢の平和的抗議者たちが特殊部隊ベルクトに攻撃され、負傷者や死者が出ている。ウクライナは事実上、非常事態となっていた……。

    ボストンから来たウクライナ系米国人女性医師、チョルノービリ原発近郊出身の鉱山技術者、かつてFEMENに参加した青い髪の女性活動家、独立広場でピアノを弾く元KGBスパイの老人、そしてジャーナリストたち……。
    冬のウクライナ、首都キーウで交錯する、それぞれに過去を抱えた人々の運命。激動の時代を背景に展開する喪失と希望への物語。
    史実とフィクションで織りなす、圧巻のデビュー長篇小説。
    (原題 I Will Die in a Foreign Land)
  • 【ゴンクール賞受賞作】
    なぜ人間は、作家は、“書く”のか。根源ともいえる欲望の迷宮を恐ろしいほどの気迫で綴る、衝撃の傑作小説!

    セネガル出身、パリに暮らす駆け出しの作家ジェガーヌには、気になる同郷の作家がいた。
    1938年、デビュー作『人でなしの迷宮』でセンセーションを巻き起こし、「黒いランボー」とまで呼ばれた作家T・C・エリマン。しかしその直後、作品は回収騒ぎとなり、版元の出版社も廃業、ほぼ忘れ去られた存在となっていた。
    そんなある日『人でなしの迷宮』を奇跡的に手に入れ、内容に感銘を受けたジェガーヌは、エリマン自身について調べはじめる。
    様々な人の口から導き出されるエリマンの姿とは。時代の潮流に翻弄される黒人作家の懊悩、そして作家にとって “書く”という宿命は一体何なのか。
    フランスで60万部を突破、40か国で版権が取得された、2021年ゴンクール賞受賞の傑作。
  • 著名な小説家フローラ・コンウェイの娘、3歳のキャリーがニューヨークの自宅アパートメントから忽然と姿を消した。身代金を狙った誘拐か? 事件の鍵を握る唯一の人物は、パリに住むベストセラー作家ロマン・オゾルスキ。彼の存在を察知したフローラは、拳銃を手に、一対一の危険な対決に挑もうとする――。2人の小説家の人生が巧みに交錯する〈フィクション〉という名の迷宮。その予測不能な真相とは!? フランスNo.1作家ギヨーム・ミュッソの驚異のミステリー。
  • 【2024年本屋大賞翻訳小説部門第1位】

    完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。
    ネットで人気を博し韓国で累計25万部(2023年9月26日現在)を突破した、心温まるベストセラー小説!

    ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ……。
    それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。

    新米女性書店主と店に集う人々の、本とささやかな毎日を描く。
  • 大注目の作詞家・小説家が読み解く、破天荒な江戸文芸の世界!

    ・平賀源内が書いた異種ヤンデレ純愛幼馴染ハーレムBL!?
    ・俳諧の連歌はJ-POPに似ている!
    ・『東海道中膝栗毛』のイキリ散らしたクズ男たち? ……etc

    新感覚文芸エッセイ12本に加え、芥川賞候補にもなった著者による3本のリメイク短編小説を収録。

    「この本が近世文芸に触れるはじめの扉になればうれしいです」(はじめに)

    【本書で紹介する江戸(近世)文芸】
    ▼「蛙飛ンだる」→「蛙飛び込む」?編集を繰り返す松尾芭蕉
    ▼風来山人(=平賀源内)による衝撃の異種ヤンデレ純愛幼馴染ハーレムBL『根南志具佐』
    ▼千手観音の手をめぐるドタバタコメディ、芝全交『大悲千禄本』
    ▼井原西鶴『世間胸算用』が映す、カネに振り回される人間世界の切なさ
    ▼江戸時代のスラング盛沢山! 恋川春町『金々先生栄花夢』
    ▼南杣笑楚満人『敵討義女英』が応えた女性読者のニーズ
    ▼アンドロギュノス×心中の奇想、曲亭馬琴『比翌紋目黒色揚』
    ▼式亭三馬が老若男女のリアルな姿を描破する、『浮世風呂』の〈糞リアリズム〉
    ▼遊女たちのシスターフッド、山東京伝『青楼昼之世界錦之裏』
    ▼麻布競馬場作品に通じる十返舎一九『東海道中膝栗毛』の〈都会コンプレックス〉
  • 画家ゴーギャンや歌手ジャック・ブレルが愛した南太平洋仏領ポリネシアのヒバオア島。謎めいた石像ティキたちが見守るこの島に、人気ベストセラー作家と、彼の熱烈なファンでもある作家志望の女性5人が〈創作アトリエ〉のために集まった。だが作家は失踪、彼女らは次々に死体となって発見される……。最後に残るのは、誰? 叙述ミステリーの巨匠ミッシェル・ビュッシが満を持して放つ、アガサ・クリスティーへの挑戦作! 手掛かりはたくさんあるのに騙される……。
  • 20年前に起きた窃盗事件。その晩、4人の実行犯の計画は頓挫し、ひとりが殺されひとりが失踪。金は行方不明となり、残るふたりは沈黙を貫き牽制しあってきた。だが、失踪した男の娘アーデンが故郷に舞い戻ったことで均衡が崩れだす。父が消えた謎を探るため奮闘するアーデン。彼女を見守る男と、見張る男。過去を知る者たちがそろった時、明らかになった美しい湖を抱く町に隠された衝撃の真実、そして予測できない衝撃のラスト! ベストセラー作家サンドラ・ブラウンの最新作!!
  • 大陸横断鉄道完成間近のアメリカ西部。妻エイダを奪われ、不当な罪を着せられた中国系の殺し屋ミン・スーは、予知能力を持つ老人の言葉に導かれ、奇術ショーの一座と共に西を目指して疾駆する。妻を取り戻すため、自分を陥れた連中に復讐を果たすための苛酷な旅路。終着地カリフォルニアで彼を待ち受ける未来は、救いか、それとも――。アンドリュー・カーネギー・メダル受賞、若き天才作家トム・リン25歳の衝撃的デビュー作は、暴力と幻想に彩られた叙事詩的ウエスタ――「境界を越えた者よ、存分にやれ!」
  • 女たるもの、したたかでなくては。

    元バリキャリ・現小説家志望のアリスは不満だった。夫に伴い渋々引越した古い屋敷は、相当な手入れが必要な物件だったのだ。いざ掃除すると、古い料理本や1950年代の雑誌など、前の女主人ネリーの暮らしていた痕跡が見つかった。
    庭と植物を愛する、良妻の鑑であったはずのネリーには、どうやら深い秘密がありそうで…。

    ニューヨーク郊外の屋敷を舞台に、時代を超えたシスターフッドを描く。
    北米ベストセラー・エンタテインメント小説!

    【著者プロフィール】
    カーマ・ブラウン(Karma Brown)
    カナダのオンタリオ州生まれ。ジャーナリスト、作家。ウエスタン・オンタリオ大学で心理学と英語を専攻し、その後ビジネスコンサルティング会社のマーケティング部門で働きながら、ライアソン大学大学院でジャーナリズムを学ぶ。
    のちに小説やノンフィクションを執筆するようになり、本書は小説5作目にあたる。
    現在はトロント郊外で夫、娘、犬と暮らしている。

    【訳者プロフィール】
    加藤洋子(かとう・ようこ)
    文芸翻訳家。ハンナ・ケント『凍える墓』、デレク・B・ミラー『白夜の爺スナイパー』『砂漠の空から冷凍チキン』(以上集英社文庫)、クリスティン・ハナ『ナイチンゲール(上・下)』(小学館文庫)、ケイト・クイン『戦場のアリス』『亡国のハントレス』『ローズ・コード』(以上ハーパーBOOKS)など訳書多数。

    【原題】
    Recipe for a Perfect Wife
  • シリーズ2冊
    3,1683,300(税込)
    著者:
    バリー・ランセット
    著者:
    白石朗
    レーベル: ホーム社
    出版社: 集英社

    ある夜、サンフランシスコの活気あふれるジャパンタウン近くで、一家全員が射殺される事件が起きた。サンフランシスコ市警は、現場に残された唯一の手がかりの解読をジム・ブローディに依頼する。それは血にまみれた紙片に記された一文字の漢字であった。全米大絶賛のハード・ボイルドシリーズ第一弾!
  • 50年ぶりに湖の封印が解かれるとき、追放された悲劇の皇后の伝説が幕を開ける――。歴史収集の旅をする聖職者チーは、ある時立ち寄った湖のほとりで、ひとりの老女に出会う。亡き皇后の侍女だという彼女に導かれ、チーは皇后が幽閉されていた屋敷を訪れる。そこで老女は思い出の品々を手に語り始める。美しく残酷な真実と運命の物語を……。「あの方には異国風の美しさがあり、それはあたかも私たちには読めない言語のようだった。肩まで垂れた長い二本の三つ編みは墨汁のように黒く、顔は皿のように平らで、完璧に近い円形だった」――著者デビュー作にして2021年ヒューゴー賞受賞作。全2篇。
  • シリーズ2冊
    1,7271,826(税込)

    「忘れられた本の墓場」の四つの入り口、その最後のとびらがついに開いた――1959年、マドリード。捜査員のアリシアは、ある日突然失踪した大臣バルスの捜索依頼を受け、彼の私邸を訪れた。そこで引き出しに隠された一冊の本を発見する。『精霊たちの迷宮』――関わる者はみな不幸な運命を辿るというその本を手がかりに、アリシアは作家の過去に隠されたある悲劇と巨大な陰謀へと迫っていく。
  • この恋は、地獄につながっている――。
    女はなぜ、男のために火付けをし、火あぶりになったのか(「八百屋お七」)。
    女はなぜ、道ならぬ恋におぼれ、自ら鉋(かんな)で胸を突いたのか(「樽屋おせん」)。

    女はなぜ、ふしだらな下男と駆け落ちし、心を喪ったのか(「お夏清十郎」)。

    江戸時代の人々の注目の的になった恋の事件の裏には、
    悲しい“まこと”と、優しい“ほら”があった――

    心中、駆け落ち、不義密通。
    江戸のスキャンダルをまとめた井原西鶴の代表作『好色五人女』を大胆に新解釈した、胸に刺さる悲恋時代小説。
  • リリアン28歳、人間嫌い。自己肯定感はかなり低め、将来への希望もない。1995年、春の終わりに、そんなリリアンのもとに友人のマディソンから手紙が届く。おもしろい仕事があるので、彼女の暮らすお屋敷まで来てほしいという。それで、頼まれたのは10歳の双子のお世話係。なりゆきに任せて引き受けたけれど――子供たちは興奮すると〈発火〉する特異体質だった!? 全米ベストセラー作家ケヴィン・ウィルソンが涙と笑いで〈リアル〉に描く、ほろ苦い愛情と友情の物語。ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、USAトゥデイ紙、タイム誌、ピープル誌ほか、10の全米主要メディアが年間ベストブックに選出!
  • ウクライナの国民的作家による「マイダン革命」勃発後半年間の記録と考察。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の根源を伝える。世界的なベストセラー小説『ペンギンの憂鬱』の著者であるウクライナの作家アンドレイ・クルコフが、2013年に起きた市民デモ「マイダン(独立広場)革命」の激動の日々――自由を求める市民側と警察や特殊部隊の武力衝突、大統領の国外逃亡、クリミア半島のロシア編入、続く内乱――を一市民の視点から書き留めたドキュメント。池上彰氏のウクライナ解説付。浅田次郎氏推薦。
  • “ここではないどこか”を求めつづけ、最後には日本で「移民作家・小泉八雲」となった男ラフカディオ・ハーン。彼の人生に深く関わった3人の女性が、胸に秘めた長年の思いを語りだす。生みの母ローザ・アントニア・カシマチは、1854年、故郷への帰路の途中アイリッシュ海を渡る船上で、あとに残してきた我が子の未来を思いながら。最初の妻アリシア・フォーリーは、夫との別離を乗り越えたのち、1906年のシンシナティで、ジャーナリストの取材を受けながら。2番目の妻小泉セツは、永遠の別れのあと、1909年の東京で、亡き夫に呼びかけながら。ジョン・ドス・パソス賞受賞の注目作家が、女性たちの胸の内を繊細かつ鮮やかに描いた話題作。
  • 几帳面な「ぼく」と自由なアントワネットは、愛に満ちた理想の二人だった――子供に恵まれないことをのぞいては。病院で診察を受けるも原因は不明。時はいたずらに過ぎ、夫婦の間の亀裂は少しずつ広がっていく。不妊治療に臨む夫婦を夫の視点から描く、オランダ気鋭の小説家による文芸作品。美しい過去への憧憬が、静かに、確かに、胸を打つ。
  • 青年が引っ越し先のアパートで出会った、90歳の老女。アルツハイマー病を患う彼女は隣人に、自らの戦争の記憶を唐突に語り始めた。モスクワの公的機関で書類翻訳をしていたこと、捕虜リストに夫の名前を見つけたこと、ソ連が赤十字社からの捕虜交換の呼びかけを無視していたこと――。ベラルーシ気鋭の小説家が描く、忘れ去られる過去への抵抗、そして未来への決意。
  • コロナ禍において再び大きな反響を呼んだ小説『ペスト』の作者アルベール・カミュ。彼のアルジェリアでの生い立ちから、パリでのレジスタンス活動、『異邦人』『ペスト』など代表作の執筆過程、プレイボーイとしての華麗なる女性遍歴、サルトルとの論争、ノーベル文学賞受賞の経緯、自動車事故という悲劇的な最期など、波瀾に満ちた生涯と思想・哲学にせまる。フランスを代表する作家の決定版的評伝。
  • ケイトは、率直な物言いが世間に受けない29歳。エキセントリックな科学者の父と、15歳の妹の三人暮らし。植物学者を目指していたこともあったが、今はプレスクール教員のアシスタントをしながら家事を切り盛りしている。ブロンド美人で夢見るような表情を浮かべている妹は男子にもてるが、ケイトにはいまだに恋人がいない。そんなある日、父が、外国人の優秀な研究助手ピョートルの永住権を獲得するために、とんでもない提案をもちかけてきた――。<女性蔑視>疑惑のあるシェイクスピアの問題作『じゃじゃ馬ならし』を、心の機微を描く名手アン・タイラーが、軽やかにしなやかに語りなおす。
  • 世界20か国で翻訳、戦慄のノンストップ・エンターテインメント・ホラー! 「真夜中過ぎまで眠れなくなるサスペンス小説をお探し? それなら、ライリー・セイガー『すべてのドアを鎖せ』で決まりだ」(スティーヴン・キング)――人生どん底で失業中のジュールズは、マンハッタンにある高級アパートメントの求人広告に飛びついた。オーナー不在の部屋に短期間住むだけで高額の報酬。ただし来客禁止、外泊禁止、居住者の邪魔をしないこと。親友のクロエは怪しいと言う。だが、ジュールズにとっては最後の希望だった。初日の深夜、あの物音を聞くまでは――。建物に刻まれた悪夢の歴史と驚愕の真相。戦慄のホラー・サスペンス!
  • 「黒は、豊饒の証である」ドストエフスキー生誕から200年目の2021年、世界は新型コロナウイルスの感染拡大という誰も予想しなかったかたちで転換期を迎えている。激動の時代を生き、コレラ蔓延というパンデミックも経験した作家が鋭い直感と深い洞察から生み出した言葉には、今を生き抜くためのヒントが含まれているのではないか。資本主義の行方、暴力、信仰などについて残された言葉の数々は、予言のようにも響く。ドストエフスキー初心者にも、熟読者にも衝撃的な現代への提言。
  • マンハッタンに住むゴールド家のきょうだいは、幼いころ、近所で評判の占い師に会いにいき、自分が死ぬ日を告げられる。しっかり者のヴァーヤが13歳、リーダー的存在のダニエルが11歳、好奇心旺盛なクララが9歳、末っ子サイモンが7歳の夏のことだ。その後4人は生物学者、軍医、マジシャン、ダンサーと、それぞれの道に。これは、予言された「あの日」に繋がる道なのか。刊行後直ちにニューヨークタイムズ紙のベストセラー入りを果たし、ワシントンポスト紙で「注目の一冊」に、その他いくつものメディアで年間ベストブックに選ばれ、世界33か国で出版された話題の書。
  • 謎めく敵意。食い違う過去。彼女は何を知っている? オーストリアの田舎に暮らす、カンボジア移民のキム。その誕生日の祝いの席に突然現れた女性は、少年の頃にポル・ポト政権下のカンボジアを共に逃れた妹のような存在であり、同時にキムが最も会いたくない人物だった……。かつての過酷な日々に、いったい何が起こったのか? 『国語教師』でドイツ推理作家協会賞を受賞した著者による、最新文芸長編。
  • あの「リア王」が、現代のメディア王に。巨大な企業王国をめぐる三人の娘の忠誠と裏切り。テレビ局や新聞社を傘下に収めるメディア王ダンバーは、会社の乗っとりを狙う娘たちによって療養所に入れられるも、脱走。末娘だけが父の身を案じて捜索にのりだすが…。父親から虐待を受け、クスリと酒におぼれた自らの体験を基にイギリス上流階級の腐敗を描き続ける作家が、強烈で横暴な父親「リア王」を語りなおす。解説・河合祥一郎。
  • 欧州最後の独裁国家ベラルーシ。その内実を、小説の力で暴く。群集事故によって昏睡状態に陥った高校生ツィスク。老いた祖母だけがその回復を信じ、病室で永遠のような時を過ごす一方、隣の大国に依存していた国家は、民が慕ったはずの大統領の手によって、少しずつ病んでいく。10年後の2009年、奇跡的に目覚めたツィスクが見たものは、ひとりの大統領にすべてを掌握された祖国、そして理不尽な状況に疑問をもつことも許されぬ人々の姿だった。時間制限付きのWi-Fi。嘘を吐く国営放送。生活の困窮による、女性の愛人ビジネス。荒唐無稽な大統領令と「理不尽ゲーム」。ジャーナリストの不審死。5年ごとの大統領選では、現職が異常な高得票率で再選される……。緊迫の続く、現在のベラルーシの姿へとつながる物語。
  • 今、たどりつく。万葉集の新境地。選り抜かれた100首と独自の解釈が、新たな〈万葉観〉へと導く! 長歌、短歌、旋頭歌など、全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集」。京都、飛鳥、奈良といった古都の散策を主題とする随筆の名手が、その中から100首を厳選し、瑞々しい解釈と美しいエッセイを添える。内乱が頻発し混沌とした社会にあって、歌の作者たちは嘆きや悦び、叶わぬ願いや迸る想いを懸命に詠み上げた。そうした先の見えない時代を生き抜く逞しさに満ちた古の詩が、私たちに今ひとたびの生命力を与えてくれるはず。詩歌の来歴はもちろん、著者自身が万葉ゆかりの地で見聞きした余話に豊かな学びと温かな癒しがある。また、躍動感のある大和路の風光描写が――たとえ物理的な移動がままならない時であっても――想像力あふれる魂の旅へと誘ってくれる座右の書。
  • イラン出身の母と白人の父をもつ、ペルシア系アメリカ人のダリウス。家でも学校でも疎外感を覚える彼は、母の故郷ヤズドを家族で訪れることに。そこではじめての友達を見つけ……。アメリカの様々な年間ベストブックスに次々と選出されたベストセラー! 民族、人種、性的指向、うつ病、多重のアイデンティティに悩む16歳の青春物語。
  • エミー賞を2018年には3冠、2019年には4冠と、連続受賞を果たした世界的人気リアリティ・ショー、『クィア・アイ』。その出演者のひとり、美容担当のジョナサン・ヴァン・ネス。番組では輝く笑顔で視聴者に元気をくれる人気者だが、その裏には過酷な半生があった……。アメリカの保守的な町でチアリーディングと女子フィギュアスケートに憧れたゲイの少年が、ファビュラスでゴージャスな現在のジョナサンになるまでを語る。
  • 連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しに……!!
  • あの鬼のモデルとなった人物は? 「約束」や「原初信仰」の謎を解く鍵は? 数々の名シーンを引用しつつ、文学研究者が徹底考察! ファン必読の一冊!! 累計発行部数2,100万部超を誇る大ヒット漫画『約束のネバーランド』。その意表をつく展開や複雑な頭脳戦といった要素から、「少年ジャンプらしくない」と評されることもある同作ですが、その物語の背景には、多彩な文学作品や宗教に関する膨大な知識が踏まえられていることが窺えます。本書は、そんな大人気作品『約束のネバーランド』を、気鋭の英米文学者が学術の立場から読み解こうと試みた考察本にして、英米文学・文化への最良の入門書です。同作の名場面を豊富に引用しながら、数々の謎の核心に迫っていく、ファン必読の一冊と言えるでしょう。なお、本書はあくまで「週刊少年ジャンプ」編集部から許可をいただいた上で、『約束のネバーランド』を作中の手がかりをもとに、英米文学者の視点から読んだ、いわば第三者目線での考察本です。よって、原作者の白井カイウ先生や出水ぽすか先生の真意を紹介した「公式解説本」とは性格が異なります。加えて、原作の終盤にかけての「読み解き」を含むゆえに、ネタバレを多く行っているので、あらかじめご注意ください。
  • たくさんの観客でにぎわう、パリのオペラ座。しかし華々しい舞台の裏では、出演者たちが恐怖におびえていた。――「いまのは、ぜったいゆうれいよ」――オペラ座に住みついている怪人がたびたび目撃され、奇怪な事件が起こっていたのだ。そして新人歌手・クリスチーヌにも怪人の恐怖の影が忍び寄る……。世界中が愛し続ける怪奇小説の大傑作!
  • クリスマス・イヴのパーティで、名づけ親のドロッセルマイヤーさんから、くるみ割り人形を送られた少女クララは、その夜、不思議な体験をする…「くるみ割り人形」。悪魔に呪いをかけられ、白鳥の姿に変えられてしまったオデット姫。夜の湖で出会ったジークフリート王子と恋に落ちるが…「白鳥の湖」。世界中で上演されている、チャイコフスキーの人気バレエ2作品が、ロマンチックなファンタジー小説に!【もくじ】はじめに/くるみ割り人形/白鳥の湖/解説 少女の夢のつまった世界(深沢美潮)
  • もしも隣人が異星人だったら? もしも並行世界を行き来できたら? もしも私の好きなあの子が、未知のウイルスに侵されてしまったら……? 同性愛、フェミニズム、差別と情報統制――マイノリティからのまなざしを受け止めつつ、人々の挫けぬ心を繊細に描く、「いま」と未来の物語。切なさと温かさ、不可思議と宇宙への憧れを詰め込んだ、韓国SF短編集全15編。
  • 583(税込)
    著者:
    ペロー
    著者:
    末松氷海子
    イラストレータ:
    北沢夕芸
    出版社: 集英社

    世界中で古くから親しまれている、シャルル・ペローの昔話集。その中から現代でも有名な『長ぐつをはいたネコ』『眠りの森の美女』『赤ずきんちゃん』『サンドリヨン(シンデレラ)』のほか、『青ひげ』『妖精たち』『とさか頭のリケ』『親指小僧』『新世界の葦』の9編を収録。グリム童話よりも前に世に送り出され、現代童話の基本となったペローの傑作選!【もくじ】長ぐつをはいたネコ/眠りの森の美女/赤ずきんちゃん/青ひげ/妖精たち/サンドリヨン(シンデレラ)、小さなガラスのくつ/とさか頭のリケ/親指小僧/新世界の葦、またはサトウキビ
  • 「めいめいでお母さまに何かプレゼントをしたらどうかしら」――おしとやかな長女・メグ、おてんばの次女・ジョー、しっかりものの三女・べス、おませな末っ子・エイミー――貧しくても仲良く暮らすマーチ家の四姉妹は奉仕活動に忙しい母のために、自分の欲しいものをがまんして贈り物をすることに。つつましくも幸せな四姉妹の一年をつづった、世界中の少女たちが愛した感動作!
  • 583(税込)
    著者:
    ウェブスター
    著者:
    木村由利子
    イラストレータ:
    駒形
    出版社: 集英社

    「おじさんは背が高い、お金持ち、女の子嫌い、これしか知ってることがないんですもの! これからは『あしながおじさん』とおよびすることに決めました!」孤児院育ちのジュディーは、名を明かさない評議員の援助を得て、想像もしなかった大学生活を送ることに! 毎月おじさんに届けられる、ユーモアたっぷりの手紙たち。愛にあふれ、いきいきとつづられた、女の子文学の決定版!!【もくじ】あしながおじさん/解説 木村由利子/ジュディーのお菓子レシピ ファッジ/イラストレーターあとがき
  • ある日、大たつまきに家ごと飛ばされた、ドロシーと犬のトト。ついたのは、ふしぎなオズの国だった! 故郷に帰るためには、エメラルドの都の大魔法使い・オズに頼むしかないらしい。旅の途中で、脳みそがほしいかかし、心臓がほしいブリキの木こり、勇気がほしいライオンと仲間になり、やっとたどりついた都で、ドロシーたちが出会ったのは……!? 100点以上のステキなイラストで贈る、魔法と冒険の名作ファンタジー!!
  • 動物のフンをころがすフンコロガシ(タマオシコガネ)、自分よりも大きなえものを狩るハチ、空を飛ぶクモ……ファーブルがかんさつした虫たちは、さまざまな秘密、生きていく知恵をもっていました。「なに?」「なぜ?」「どうして?」知りたがりだったファーブルののこしたかんさつ記録にはたくさんの「発見」がひそんでいます。おどろきの発見と自伝をおりまぜた大けっさく!!【もくじ】この物語の作者/みなさんへ/はじめに/セミ/タマオシコガネ(フンコロガシ)/ジガバチ/虫たちとのであい/サムライアリ/カニグモ/カミキリムシ/ミノムシ/おしまいに/この物語にでてきた虫たち/解説(脚注監修…筒井学「ぐんま昆虫の森」飼育専門家)/≪特別収録コラム≫奥本大三郎『ジュニア版ファーブル昆虫記』より1 アリのみつけ方と飼い方/2 カミキリムシのみつけ方と飼い方/3 ふん虫のみつけ方と飼い方
  • いたずら好きのトムはいつも新しい遊びを思いついては、ポリーおばさんを困らせている。親友ハックとの宝さがし、転校生ベッキーとのあわい恋など、好奇心いっぱいのトムにとっては毎日が冒険の連続だ。ある日、トムはハックとともに、墓地で殺人現場を目撃!! わんぱくすぎるトムがついには危険な事件にまきこまれてしまう。どきどきが止まらない、トムの青春物語。
  • 6週間の楽しい航海旅行に出かけようとした少年たちは、嵐にまき込まれ、漂流してしまう。自分たちだけで何とかたどり着いた島は、誰もいない無人島……。島の川や湾、丘に名前をつけ、大統領を決め、ときには楽しんだりしながら無人島での生活をおくる少年たち。やがて仲間割れ、新たな漂着者による危機など彼らに次々と事件が起こり始める! ベルヌの冒険物語!
  • 19世紀のロンドン、暗く冷たい霧が立ち込めるクリスマスイブ。けちで自分のことしか考えないスクルージの前に、真夜中の鐘とともにクリスマスの精霊が現れる。精霊たちはスクルージを過去・現在・未来のクリスマスに連れていくのだが……。イギリスを代表する小説家、ディケンズの不朽の名作を、新訳=木村由利子、絵=ミギーで贈る、クリスマスストーリーの決定版!!【もくじ】新訳 クリスマス・キャロル/解説 木村由利子/ボブ・クラチット家のお菓子レシピ クリスマス・プディング
  • 十六年ぶりに偶然再会した、元恋人同士の男女。ふたりはかつてのように物語を創作して披露し合う。作家のクサヴァーは、自らの祖父をモデルにした一代記を語った。国語教師のマティルダは、若い男を軟禁する女の話を語った。しかしこの戯れこそが、あの暗い過去の事件へふたりを誘ってゆく…。物語に魅了された彼らの人生を問う、ドイツ推理作家協会賞受賞作。
  • サハラ沙漠の真っ只中に不時着した飛行士の前に、不思議な金髪の少年が現れ「ヒツジの絵を描いて……」とねだる。少年の話から彼の存在の神秘が次第に明らかになる。一本のバラの花との諍いから、住んでいた小惑星B612を去った王子さまはいくつもの星を巡った後、地球に降り立ったのだ。王子さまの語るエピソードには沙漠の地下に眠る水のように、命の源が隠されている。肝心なことは目では見えない。心で探さないとだめなのだ……。生きる意味を問いかける永遠の名作を池澤夏樹による瑞々しい新訳でお届けします。原典の世界観を忠実に再現した横組みの本文。電子化に際し、挿絵は原典の彩色に復原しました。手のひらの中で、サンテグジュペリの描いた世界が鮮やかによみがえります。
  • 616(税込)
    著者:
    シートン
    著者:
    谷村志穂
    イラストレータ:
    吉田圭子
    イラストレータ:
    飯野まき
    イラストレータ:
    吉岡さやか
    出版社: 集英社

    シートンさんは、たくさんの野生動物を観察し、多くの物語を書きました。この本ではその中から、6つのお話を紹介します。「ラグとお母さんウサギ」「おかしな子グマ、ジョニー」「十羽のコガモの冒険」「オオカミの王、ロボ」「スプリングフィールド村のキツネ」「銀の印の、あるカラスの物語」……いきいきとした文章でまとめられた訳で、シートンさんの世界への入門にふさわしい一冊です!
  • シリーズ3冊
    638(税込)
    著者:
    モンゴメリ
    著者:
    木村由利子
    イラストレータ:
    羽海野チカ
    イラストレータ:
    おのともえ
    出版社: 集英社

    孤児院から男の子を引き取るつもりで駅まで迎えに行ったマシューを待っていたのは、赤毛でやせっぽちの少女、アンだった。空想が大好きで、しゃべりだしたら止まらないアン。たくさん失敗しながらも、いきいきと成長していくアンの姿を、カナダ・プリンスエドワード島の美しい自然とともに描く、世界的ベストセラー! カバーイラスト=羽海野チカ、新訳=木村由利子で贈る永遠の名作!!
  • 戦後の万葉研究の第一人者による、初めての個人全注釈の文庫版。隣接諸学との多様な交流の成果も踏まえた、現代万葉学の集大成。一群の詩の背景、状況をいきいきと語る歌群ごとの釈注。新鮮な感動を呼び起こす充実した内容。『万葉集』の母体をなす中核的古撰集である巻一から、政情定まりない奈良時代末期を生きた官人家持の憂愁に彩られた歌巻の巻十までを一冊に。新元号「令和」の出典となった「梅花(うめのはな)の歌」三十二首の序文は巻三に収録。【文庫版:リフロー型】
  • シリーズ5冊
    594638(税込)
    著者:
    神楽坂淳
    イラストレータ:
    フカキショウコ
    出版社: 集英社

    おれの名は劉備。今、おれの住む平和な村が揺れている。一本の立て札が立ったのだ。そこには「黄巾賊と戦う戦士を集めている」と書いてある。黄巾賊は天下征服を狙う悪党集団だ。やつらが襲いに来る……戦いたいが、村の人たちを危険にさらすかも……。そんなとき、大男が現れて言った。「一緒に戦おう」って!? おれたちで村を守ってやる!! 時代を越えて読み継がれる歴史小説、スタート!!
  • 近代日本が生み出した最高の知性が、なぜこれ以上ないほど「愚か」な最期を選んだのか? そして、「究極の小説」を目指して執筆した最後の長編『豊饒の海』のラストは、なぜ支離滅裂ともいうべきものになったのか? 1970年11月25日、三島は市ヶ谷駐屯地に向かう前に、編集者へ『豊饒の海』の最後の原稿を渡すよう準備を整えている。つまりこのふたつの謎には何らかの繋がりがあると考えるべきなのだ。だが、これまで誰もそれを「合理的」に説明できていない。あの日、作家の内部でいったい何が起きていたのか? 日本を代表する社会学者が、三島の全作品を徹底的に読み解き、文学史上最大の謎に挑む! 【目次】まえがき/第一章 1970/11/25に結びついた二つの謎/第二章 仮面の無意識/第三章 時代錯誤の決起/第四章 鉄の肉体/第五章 「吃り」の告白/第六章 猫を斬ってもなお残るもの/第七章 美の現れ/第八章 ニヒリズム研究/第九章 白鳥に化す天皇/第十章 不毛の海/終章 真の<豊饒の海>へ
  • 紫式部が『源氏物語』を書いた平安時代は、摂関政治(天皇に嫁いだ娘が男児を産むことで外戚として権力を得る)の全盛期にあった。しかし『源氏物語』は天皇親政の時代を舞台とし、「源」という元皇族が活躍するストーリーだ。摂関政治をあえて否定するという、いわばその時代の「反体制文学」として『源氏物語』は大ベストセラーとなり、多くの読者の支持を得た。なぜ紫式部はそのような果敢な挑戦をしたのか。紫式部が時代をどう感じ、またどのようなモチベーションで物語を綴ったのか。独自の視点で鮮やかに描く、新しい『源氏物語』論。 【目次】まえがき――『源氏物語』の謎/第一章 紫式部と『源氏物語』/第二章 源氏一族の悲劇/第三章 摂関家の権威と専横/第四章 紫式部の出自と青春時代/第五章 紫式部の恋と野望/第六章 摂関政治の終焉/あとがき/主な参考文献
  • アウシュヴィッツ強制収容所に、囚人たちによってひっそりと作られた“学校”。ここには8冊だけの秘密の“図書館”がある。図書係に指名されたのは14歳の少女ディタ。本の所持が禁じられているなか、少女は命の危険も顧みず、服の下に本を隠し持つ。収容所という地獄にあって、ディタは屈しない。本を愛する少女の生きる強さ、彼女をめぐるユダヤ人の人々の生き様を、モデルとなった実在の人物へのインタビューと取材から描いた、事実に基づく物語。感涙必至の大作!
  • 605(税込)
    著者:
    瀬戸内寂聴
    レーベル: 集英社文庫
    出版社: 集英社

    『源氏物語』の本当の主人公はプレイボーイの光源氏ではありません。藤壷、葵の上、紫の上、夕顔、朧月夜、六条の御息所、浮舟などなど、恋に生き、愛に苦しむ女君たちの心情と迷いを、作者である紫式部は描きたかったのでした――『瀬戸内源氏』を訳しきった著者ならではの解釈に充ち満ちた「千年の名作」の最高のガイドブック。
  • 通い婚の時代も今も、恋する女の苦悩は変わらない――。私小説の元祖といわれる『蜻蛉日記』。作家・藤原道綱母は、美と才能に恵まれながら、嫉妬深さゆえに夫・兼家や自身を追い詰めてしまう。彼女の半生記を通して、千年前の女たちの愛と性を読み解く。兼家を光源氏、道綱母を六条御息所に重ね合わせるなど、『源氏物語』を完訳した著者ならではの解釈も。古典名作の新たな魅力と出会える一冊。
  • 初めて「源氏物語」に出会ったのは13歳のとき。千年の命を今に伝える〈王朝ロマン〉の面白さに取り憑かれて半世紀以上。源氏物語完訳をライフワークとし、文学と人生を戦いぬいてきた著者が、光源氏と彼をとりまく女たちの多彩な愛のかたち、恋のさまざまを縦横無尽に語る。読み込むほどに奥深く、新たな発見に満ちた魅力の物語世界へようこそ。
  • 地下室に住む中年男の告白を通じて、人間存在の矛盾と不条理に根ざした生の哲学を描く。ドストエフスキー全作品を解く鍵と評される“永遠の青春の書”をロシア文学者・亀山郁夫氏による名訳で。「この小説がドストエフスキー文学の原点です」――亀山郁夫。「地下室」とは、言い換えるなら、青春時代を生きるだれもが一度はくぐりぬけなくてはならない“戦場”である……ドストエフスキーはこの人物を通して、ある一つの真実を語りかけようとした。すなわち、この“戦場”を戦いぬくことなく、遠い将来、一個の自立した人間として大きな成熟を手にすることはできないということを。この『記録』にこめられているのは、おそらく若いドストエフスキーが身をもって経験した躓きの記憶だが、その痛々しい記憶の彼方に輝いているものこそ、人間の真実、あるいは人間の生命という聖なるオーラなのである。(「まえがきにかえて」より)
  • “人間を描く天才”チェーホフの短篇13をロシア文学研究者であり名エッセイストの沼野充義氏が豊かな言葉を駆使して新しく訳した珠玉の作品集。個性豊かな登場人物が濃密なドラマを繰り広げる。今だからこそ読みたいロシア文豪の名作短篇。[目次]●女たち(かわいい/ジーノチカ/いたずら/中二階のある家 画家の話)●子供たち(おおきなかぶ/ワーニカ/牡蠣/おでこの白い子犬)●死について(役人の死/せつない/ねむい/ロスチャイルドのバイオリン)●愛について(奥さんは子犬を連れて)
  • 19世紀末ロシアを舞台に描かれる作家志望の男と女優を夢見る女の恋。35歳のチェーホフが“恋だらけの物語”として構想した戯曲は、様々な演出家や時代によって形を変え、100年以上の時を経てなお、世界各地で愛され続けている。「人生の本質を見る真の繊細なまなざしを獲得した」と評された演劇史上不朽の名作が今、現代を生きる人々のための瑞々しい名訳となって甦る。
  • シリーズ4冊
    451770(税込)
    著者:
    夏目漱石
    レーベル: 集英社文庫
    出版社: 集英社

    何不自由ない新婚生活を送っているかに見える津田とお延。実は手元不如意の上、津田は持病に悩まされている。津田のかつての恋人・清子の存在が夫婦の生活に影を落としはじめ、漠然とした不安を抱く二人。自らの善意を疑わず彼らに近づいてくる吉川夫人や津田の妹・お秀、始終厄介事を持ち込む友人・小林など一人ひとりのエゴがせめぎあう。複雑な人間模様を克明に描く、漱石の絶筆にして未完の大作。語注付。
  • シリーズ15冊
    550556(税込)
    著者:
    北方謙三
    レーベル: 集英社文庫
    出版社: 集英社

    梁山泊炎上から三年――。宋との戦いに敗れた漢たちは各地に潜伏し、再起の秋を待ち続けていた。燕青は、梁山湖に沈められていた軍資金の銀を引き上げる。呼延灼、張青、史進は各地で流浪の軍を組織していた。青蓮寺による残党狩りが熾烈を極めるなか、梁山泊軍には「替天行道」の旗を託された男、青面獣・楊令の帰還が待ち望まれていた。漢たちの熱き志を刻む「北方水滸」の続編。

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