『ファンタジー、菜波(ライトノベル)』の電子書籍一覧
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自分の声に聞こえない声で幼なじみへと叫び、再び迫りくる触手と俺は対峙する。
遠くに、転がっている俺の長剣が見える。それさえ……!
拾えれば……と動くも、どうにも上手くいかなかった。
体のサイズが本当の俺と違いすぎるからか、上手く体が動かない。あと、やたらと揺れる胸が……おっぱいが邪魔だし!
触手が、俺を再びからめ取る。俺の体を女にしてどうするつもりなのか。
いや、愚問だ。古来から触手のすることは決まっているのだから。
捕まえた人間に、ドスケベなことをする! -
「間に合った……」
窓から射し込む夕焼けが、闇を含んで夜へと塗り替えられようとしていて……その気配をひしひしと己が身に感じて、私はその場にしゃがみ込みこんだ。
自身を抱いてほんの数分……銀の髪色と肩ほどの長さや薄紅の虹彩はそのままに、私は変わってしまう。
ついさっきまでの、本来の性別の私はいなくなる。
そこにいるのは「女」へと変わってしまった「男(私)」だ。
日が昇り朝が来るまで、私は──…… -
引きこもり精霊使い(エレメンタラー)、ハジめての冒険はキケンがイッパイ
精霊使い(エレメンタラー)のアリッサムは水の精霊オンディーアスとともに一人前になるための旅に出ていたが、早々に山賊に囲まれピンチに。
パニックで呪文を忘れてへたりこんだところを、とおりがかった戦士スターチスに助けられるが、
こんどはそのスターチスに絡まれてしまう。
――助けた代金は金貨1000枚。 ないなら体で払ってもらおうか!
イジワルな精霊と雄らしい戦士に挟まれて、アリッサムのドキドキ冒険ライフが始まる! -
伯爵家二男メルヴィンは家を出て冒険者をしていたが後継者である兄、アルヴァルが危篤だと、連れ戻された。だが「危篤」というのはある意味では嘘で、ある程度は真実であった。帰り着いた頃には生命の危機から逃れていたアルヴァルだが、どういうわけかメルヴィンへと継承権を置き換えると言う。意味がわからずメルヴィンは兄を見舞う。
そこには奇病により性別が変わってしまった兄。
「……勃起もんじゃねーか……ッ」
呆然としながらもメルヴィンがこぼしたひと言がこれであった。 -
「リオ、俺と番って」
予想していた懇願だが、オレは困ったように微笑った。子を成して群れを作りたいのならばオレではできないだろう。オレを見下ろしていた青い瞳が白く光った。
狼獣人は発情期を迎えて魔獣人化して魔力を得る。あえて魔法を受けながら「なるほど」とオレはうなずいた。
「ノラン……おまえ、獣人だと思ってたけど……」
そう言った時にはもう、オレの声は、肉体は、かわっていた。
男から女へと。 -
今しがた、店に入ってきたのは屈強な冒険者の男三人と、その腕の中で大事そうに横抱きにされている意識のない褐色肌のエルフ美少女だった。
俺はうちの宿を利用している唯一の宿泊客を思い浮かべる。砂漠出身と言っていたそのエルフの肌は確かに褐色で、冒険者登録をしている魔道士だったが……
一八歳ぐらいの美青年だったはず…… -
「……お戯れを……」
「戯れなんかじゃない、本気……なんだ」
投げられるターコイズブルーの瞳の奥に、誘惑(テンプテーション)の魔力が潜んで瞬く。
天蓋付きのベッドの上に押し倒され、切なげな眼差しを向けられせまられていても、誘惑に傾く欲望のままに動くわけにはいかなかった。
相手は王子殿下だ。ある種の情を持っていたとしても、呪いか契約か、内側に魔女を宿しているとしても…… -
白虎獣人ルウガは幼い頃に両親を亡くし魔女に引き取られた。現代で人の姿を取り暮らしていたが育ての魔女と似た気配を感知し、異形に襲われていた男、真木ハルカを救う。彼は魔女と淫魔の間の子で、ルウガに運命を感じて美少女へと変わる。魔女の素質に覚醒めたハルカに獣欲を叩き起こされたルウガは……
恋(うんめい)の歯車は、噛み合いはじめていた。 -
「……こういう娯楽のない場所では、夜這いが娯楽だなんてよく言うけど……」
まさか本当に夜這いを仕掛けてくるとは。しかも初日から。
どうしたものか。迎撃するのは簡単だ、入り口に魔法で死なない程度の罠でも仕掛けておけばいい。
しかしどうしたことか。唯一の娯楽かもしれない夜這いに、僕の心は躍っていたりする。
ここは「わからせて」あげたほうが良いのか、あえて「わからせ」られるのも一興か。
「どうしようかなぁ、女の子役はしたことないのに……」 -
山賊殺しの異名を持つ戦士、アーザレアに山賊から助けられた獣人猫族のナズナ。
鬼のような迫力で戦う彼に最初は恐怖したものの、後に向けられた笑顔のギャップに抱かれたいと浮かべる。ナズナは『発情』の衝動を自覚し、猫族が成獣の姿へと変わる条件である『恋』をした。
離れたくない離れたくない一心で半ば強引にアーザレアについて行き、上手く彼をサポートすることで『相方』であると認めてもらうが『発情期』を迎えてしまった獣が、その衝動を抑えて乗り切ることは難しく… -
忘れられていた狐神は迷い込んだ幼児の願いを受諾した。三十路となった男の元に現たのは、美少女と見まがう真っ白なショタ狐。
「オレは嫁だから、スケベしたっていいんだぜ?」
神様、男じゃん…? と困惑している内にショタはロリ巨乳な狐耳娘に変わって誘う。
触れた感触はれっきとした現実だというのに、視覚が二次元めいていて… -
砂エルフのラルディと銀狼族のカミールが出会ったのは八年前。死に際であったカミールの父親に子供だったカミールを託される。最後に抱かせて欲しいという願いを聞き入れるが、ラルディは初めて本気の恋を死にゆく父親に抱いてしまう。
やがて父親そっくりに育つカミールは国に定められた成人の年齢、一六歳を迎えて獣人特有の発情期を迎える。
求愛行動として夜毎ラルディに半端な夜這いを仕掛けるが、寝たふりをしてやり過ごすラルディだが… -
下級貴族アルメレク家の兄弟レオンとジャスリン。亡き父親に性的調教を受けてきたふたりは肉体の快楽に悩まされていた。
レオンは父が所有していた男娼館の存在を知りその権利を家督と同時に受け継ぎ、雇われ経営者であるヒューバートに男娼の仕事を教えてほしいと願い出る。
成人の年齢を迎えたジャスリンは、誰でもいいという気持ちでフットマンの青年フェルカを誘い身体を許す。
性交の中に感情の伴った甘美を見つけるふたりは…… -
羞恥が騎士の胸中を沸かせた。
視線をさまよわせた先にあったベッドの上、まだ眠っている従弟であり護るべき対象である王子を見つけて。
「こ……殺せっ! これ以上、僕を辱めるぐらいなら、いっそ……!」
王子の騎士として、従兄として、ラナにはそのような姿を見られたくはない。過去を思い出しても、『女』とされた自分の存在は果てしなくみじめであるというのに、護らねばならないはずの王子の目にメスの痴態をさらすなど、情けなさに死を選ぶしかない。 -
たとえ眠っていたとしても、意識を半分起こしておくのが冒険者としては当然で。こうした野宿とくれば見張りを置いているとしても、いつもでも不穏な気配に対処できるようにしておくのが常識というものだ。
よって、仲間ふたりが、どういうつもりなのか性的興奮を剥き出しにしてこちらへ向けていることを……凄腕魔法戦士の一族として世界に知られている『砂漠の薔薇』たるオレが、気がつかないはずがないのだ。
……に、しても。こんな場所でよくもまぁ、そんな気になれるもんだな。 -
収穫祭前の葉落ちの月、ネリネはずっと体の関係を持っていた長兄に貴族令嬢との婚姻が決まったことを理由に終わりを告げられる。
兄の下で働いていたネリネは傷つきながらも用心棒の仕事を続けていたが、観光に訪れていた貴族画家に、一番親しい友人にも見せたことのない泣き顔を、無意識に流していた涙を見られてしまう。
捨てられたことに傷ついたまま、兄との密事を忘れられず、ネリネは寂しさを自覚して画家と友人に身を預け…… -
少年の唇が微笑む。
そこから覗いた尖った犬歯が鋭利な輝きを放つが、それはすぐに青年の首筋へと埋め込まれた。
熱い痛みに青年の表情がしかめられる。だがその次に流れ込んだのは、内側から支配する恍惚だった。
理性が、黒い瞳から消えていく。煤色だった左目が黒へと染まった。
魔法を消し去る破術の瞳が失われていく。劣情の燃え上がりを消し去ることができないのは、体内に流し込まれたそれが魔法ではないからだ――吸血鬼(ヴァンパイア)の種。
人間(ひと)を吸血鬼の贄(にえ)へと変えるための、呪いだ。 -
「繋がりましょう、魔力(うんめい)の糸で……──」
おとなびた声と口調でツタバに囁き、跪いた。その契約はまるで……魔女である彼女がツタバへと「服従」を誓ったかのように見えるが……。
「末永く、死が私たちが別(わか)つまで──……」
こちらへと魔女が唇を落とす。だがオレへのキスは脛ではなかった。さらに下、足の甲へと落とされた。それではまるでオレへと「隷属」する誓いのようであった。 -
王国に仕える隠密衆、トガクレ一族。修行を明けたオレは、第六王子殿下の護衛を仰せつかった。女装でメイドの格好で。
砂糖菓子のような甘い美形である王子だが、なぜかこの人、オレにだけセクハラとかしてくるんですけど!?危機的状況でもおかまいなしに!
「あぶない!」
と叫び終わらぬ内に、背後をひと蹴り!
「……まさか護衛対象である王子を蹴っぽるとはな」
スカートの中に頭を突っ込んで人の尻に顔を埋めてきた王子が悪い!とは声を大きくしては言えないが、生きているのだから結果オーライ! -
平野彦一は幕府の同心であったが、ある日ふらりと出奔する。流浪の身となり立ち寄った村で、火の玉が飛ぶという社殿へひとり立ち寄った。
そこで彦一は二匹の霊狐と出会う。金色の毛並みを持つおぼろと、弟である白銀の毛並みを持ったほむら。
「儂らは神域を護る狐にすぎませぬ。此処はまさしく夢と現の狭間に在る、儂ら狐の領域です」霊狐の領域に連れてこられた彦一は、甘く饗され劣情のままに二匹を抱く。快楽の中で親友の優吾と、遊里へと売られた晴という幼馴染みを浮かべるが… -
僕、シトリン・ラブラドライドが、この魔法専門のパブリックスクールの門をくぐったのは、この国で定められている成人の年齢、一六歳になった春のことだった。
優等生枠に選ばれて、主席入学者のジャスパー・カクタスとの二人部屋を寄宿舎に与えられたが…
その日の内に僕は知らされる。女の子のようにされる快感を。
実家でのいい子の僕も、昼間の学校での優等生である僕も、本当じゃない。夜が来て、ジャスパーによって暴かれる「淫乱なメス」である僕が……「本当」の自分だった。 -
生来、闇の色しか知らない盲目の佳人・栞。その瞳に唯一、映し出すことが出来たのは、闇から生まれたという妖人の姿だけであった。
初めて闇以外の色を眼にした栞は、犬の耳を生やした妖人に惹かれる。
名を持たなかった妖人は、栞に「空太郎」という名を付けてもらったお返しに、ひとつだけ願いを叶えてやると約束する。
たった数日の夜の逢瀬で、寂しさと情の境目にふたりして立つことになるのだが……。 -
「これよりあなたの所有物となります。ご主人様、どうかこの奴隷に名前をお授けください」
売れ残った犬族の奴隷青年は、少女の姿をした魔女、カンナ・ブルーレースに拾われて、ストックという名をもらう。
全焼した廃村の中で、春が訪れても氷の溶けることのない凍結湖の傍で、彼女は何十年もの間ひとりで暮らしていた。彼女は三つの呪いを背負う代わりに魔力を得た魔女である。そのうちのひとつ、「色慾」に堕ちるカンナの欲情のニオイに、彼は本能を駆り立てられる。 -
「わかった。お前がそういうのなら……抱いてやる。ただし、無様に泣いて許しを乞うなよ? 途中で泣きわめいたところで中断は、無しだ」
苛立ちを眼差しに込めて言ってやる。
ゴクリ……と、彼……いや、彼だったはずの彼女は、はしたなくも喉を鳴らした。
これがついこの間まで、行動を共にして遊び呆けていた従弟であるところには、目を疑うところなのだが。彼女の父親と同じ目立つ銀髪と、僕と同じ濃い紫色の瞳は以前と変わらず「彼」であった。
従弟はいつの間にか、従妹となっていた。 -
伝説の勇者に選ばれた俺、アリアス・ロットは、世界の魔王が一人、堕落の魔王ラズズの討伐を命じられた…はずだったが、なぜか、俺と魔王で妊活する羽目に。どっちが孕む?こうなれば、男のプライドを掛けて、ガチで殴り合いの勝負しかない!こうして夕陽を背景に、俺と魔王は拳を構えて睨み合うのであった。勝つのは、孕むのは、俺か魔王か、どっちだ!?
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小国・アバネディアに住む高名な錬金術士、ライ・フリージアとその助手であり双子の弟であるシオン。そのふたりに、路上で花と春を売っていた女装少年ゼラニウムは拾われて錬金術士の弟子となる。三人での平和な生活が続く中で、ふとしたトラブルに見舞われたゼラニウムが抱いた渇望は……。望んではいけないと思いつつも、快感の中で彼はねだる。「ねぇ、ライ先生、シオンさん……ふたりでもっと、オレを束縛して?」
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ある「呪い」に掛かってしまったせいで僕は若返って少年の姿をしている。本当は二八歳の成人男性なのだが。両親が亡くなった半年前にこの「呪い」に掛かり、それからずっと解呪法を探して兄弟二人で旅をする羽目となった。「呪い」は継続中なのだが、ある事をすれば「呪い」の効果を和らげ、見た目の年齢を少しだけ戻すことが出来る。それは、男の精を体内に取り込むこと。その行為を、僕は弟と……
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「好きです! 結婚してください!」
皮の鎧に長剣を装備した戦士・タイムが、水郷地帯で水死体のように水の中に浮かんでいた女戦士・コーレアを見つけて抱き上げると、彼女はいきなりそう告白した。2人の出逢いと戦いの旅が始まった――。
「タイム……あの腕に抱かれ、直接体温を感じることが出来たら……」
今夜もタイムを想って自慰に耽る純潔のコーレア。しかしそんな彼女の気持ちを知りながら子供扱いするタイム。
―これがあなたの欲望ね―
不思議な声が聞こえた。そしてある日、目覚めると2人は抱き合いながら濡れた秘所と熱い男根を擦りつけていた。
「お前の魔法で動けねぇんだ……」「あたし……あたし……っ」
魔法を使った覚えも無い。自分が怖い。弱々しく頭を振り泣いた。その姿は女戦士ではなく、ただの「女」。出逢った頃に聞いた「数日間の記憶の欠落。そしてあの不思議な声……」。
2人の魔法使い戦士の恋の行方は――!?
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