『ファンタジー、ダイレクト出版(文芸・小説、マンガ(漫画))』の電子書籍一覧
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泉鏡花の小説「歌行燈」の現代語訳。
【あらすじ】
霜月十一月の月の冴えた夜、二人の老人が桑名の駅に降り立ち、宿屋へ向かう人力車の上から、博多節を唄って流す門付けらしい男の姿を目にする。
その男はうどん屋の暖簾をくぐり、そこで酒をあおりながら何故か頻りに按摩の笛を気にするのだった。
一方、宿に付いた二人は、土地の唄でも聞こうと芸者を呼ぶが、残っていたのは三味線も踊りもできない芸音痴。しかし、唯一つ何とか真似ができると始めた舞を見て、老人たちは驚愕する。
この芸者と、うどん屋で門付けの語る身の上話とが、縦糸・横糸となって美しく見事な物語の錦が織り成されていく。
【あとがき より】
本書は、明治後期から昭和の初めにかけて活躍した作家、泉鏡花(1873-1939)の作品の現代語訳である。
鏡花の作品世界に満ち溢れる、美妙幽玄な魅力を音に聞き、それを味わってみようと足を踏み入れたものの、特異な文体によって描き出される風景の綺羅のような輝きに目を眩まされ、道半ばで現の世に戻らざるを得なかった人はけっして少なくないだろう。
訳者が目指したのは、現代の一般的読者が、大きな困難を感じることなく、内容を把握しながら読み通すことのできる文章に仕上げることであった…
【訳者略歴】
白水 銀雪(しろみ ぎんせつ)
慶應義塾大学大学院博士課程中退(専攻:数学)
システムエンジニア・プロジェクトマネージャー・コンサルタントとして、宇宙分野を中心とする科学技術系システム開発に従事
現在、蓼科にて山暮らし -
少年と姫の銀河を駆ける夢冒険エンターテイメントファンタジー
これは、もうひとつの宇宙の可能性の物語。云うなれば、全く別の宇宙で起きた現象。 大惑星ジュピターの姫君ラオンは、ある日誰にも内緒で城を抜け出す。貨物シャトルの荷台にこっそり忍び込み、宇宙へと飛び出した。 目的は、幻の遊星ミシャ。それは、神出鬼没と云われる伝説の星。 アンドロメダの辺りで輝いていたと思えば、大マゼラン銀河で発見される事もある始末。宇宙の方式を完全に無視した、不規則な運行の星。それが、伝説と云われる所以。 そのミシャにあると云うのが、クピトと名付けられた愛の宝石。クピトを手にした恋人同士は、永遠に尽きる事のない愛が約束されるという。このクピトを手に入れ、両親の結婚記念日にプレゼントするのが、ラオンの目的だった。 そしてラオンを乗せた貨物シャトルは、マーズへと到着する。 マーズ。そこは、太陽系の物資の流通地点となる、砂漠の多い惑星だった。流れ者も多いマーズの小さな酒場で、ラオンは荷物運びのやんちゃな少年ソモルに声をかけられる。そしてあるきっかけから、二人は一緒にミシャ探しの旅をする事になるのだが……。 -
サカナ男は自分を取り戻すためにサンタ男と共にカードゲームの世界へダイブする…のだが。
ギャー!頭がサカナになってる~~!!!
サカナ男は自分を取り戻すためにサンタ男と共にカードゲームの世界へダイブする…のだが。
1991年に白井弓子と秋元なおとが制作したファンタジー漫画です。
2017年に画像修正版として再発行。
2020年にさらに紙の本の第6版発行を機に、表紙の箔押しと初版発行当時のチラシや落書きを4P追加しましたので、電子書籍も改訂いたします。
本文白黒。全90ページ。
◆紙の本はこちらから(要在庫確認)→ http://hitotu.cart.fc2.com/ -
半自伝的小説 子供時代 学生時代 社会人時代 小説家修業時代
著者の半自伝的小説である。第一章は、幼児、小学、中学生の思い出、音楽を聴きながら、そのイメージを想像したこと、おもちゃを分解して、なぜかを感じはじめたこと、工作のおもしろさを知ったことを述べた。第二章は、高校時代の思い出。勉強との格闘、国語の授業で脚本を書くおもしろさを知ったこと。映画への興味、友達になぜかと考えないことも受験勉強に必要であると忠告されたこと、浪人したときに歴史、政治、経済、文化に興味を持ったこと、大学時代の思い出を描いた。第三章では、社会人になってからの原子力技術開発、原子力安全技術の研究、安全管理の技術的、法律的な側面を経験し、その中にある「人間」の問題に興味を持ったことを述べた。第四章では、原子力から離れて、それまでの経験を活かして小説家修業をはじめたこと、今までに書いた九作の小説の執筆動機、制作意図などを述べた。 -
大化の改新前の歴史をたどる近未来小説
未来の日本が舞台。新聞記者の田中は、政府が日本の弱体化をねらっていると疑いだしたのである。 田中は、それを阻止するのが自分の仕事であると考えるようになる。そこで、新聞社の先輩である政治家を支援して、強い日本を作るために、財政が健全な小さい政府を確立するように選挙を戦い、首相にする。 だが、西国に牛耳られた与党内の大派閥や官僚達の妨害で小さい政府樹立の夢は、・・・ ちょうど、唐の国に抑えられ、蘇我氏に牛耳られていた大化の改新前の日本のようであった。そんな中、よき未来を目指し、田中や親友の藤原や大原らが活躍する。 -
鎌倉時代、特に、北条氏の歴史にインスピレーションを得た近未来小説
未来の日本が舞台。平田組と源田組の戦いは、源田組の勝利で終わる。戦いの先頭に立っていた友頼と常義は、大学や研究所に去り、北条政夫が源田組を指揮することになる。立場のよくない北条は、周りの警備会社につぶされないように苦労しているうちに、野望を抱くようになり、まるでマクベスのように、少しずつ力をつけていく。鎌倉時代の北条氏のようだ。北条がどのように力をつけ、頂点に達するか、その後どうかったかを述べる。 -
子どもの頃に大好きな人形を持っていたすべての人へ
マージェリー・ウイリアムズ・ビアンコの「The Velveteen Rabbit or How Toys Become Real」の全訳&新訳です。
クリスマス・プレゼントとしてある男の子に与えられたビロードのうさぎは、おもちゃ仲間の皮の馬から「おもちゃは、長い間ずっと、心から愛され続けると、ほんものになるんだよ」と教えられます。うさぎはほんものになれるのでしょうか? そしてその後の運命やいかに! 子どもの心に寄り添う美しい物語です。
縦書き、ルビ付き。ウィリアム・ニコルソンのカラー図版9点を収録。 -
オスカー・ワイルドの第一童話集「The Happy Prince and Other Tales」の新訳&完訳です。
丘の上に立ち街を見下ろす王子の像が、貧しい人々のために文字通り我が身を削る「幸福な王子」、命と引き替えに赤いバラを咲かせようとするナイチンゲールを描く「ナイチンゲールとバラ」、家の庭から子どもたちを追い払った巨人がやがて心を開く「わがままな巨人」、忠実であるための義務を問う「忠実な友人」、わがままなロケット花火の末路をペーソスたっぷりに描く「素晴らしきロケット花火」の全五編が収録されています。
収録作品:
・幸福な王子
・ナイチンゲールとバラ
・わがままな巨人
・忠実な友人
・素晴らしきロケット花火
縦書き、ルビ付き。スペンサー・ベアード・ニコルスのカラー図版3点(表紙を含む)、そしてチャールズ・ロビンソンのカラー図版11点&モノクロカットを54点収録。
※ 会話内改行について:「忠実な友人」におきましては、正しい日本語表記に則り、改行前は」で閉じず、改行後に「をつけることで、同一人物の会話が続いていることを示しています。ご了解下さい。 -
和風異世界を舞台にした、血風活劇奇譚!
――ただ一夜。月の光に導かれ、今宵あなたは蘇る。
闇の組織に属する男が金と復讐・家族を守るために人殺しを繰り返す、狂気と愛憎のピカレスク!
~あらすじ~
遥か昔、狂気と暴力、自由と希望の蔓延する時代……。
光文二十年。世界大戦において本国は列強相手に敗北した。 戦後の世は治安が崩壊し、テロ組織やヤクザが幅をきかせる。
古来の文化と、近代西洋文化の入り交えた文明都市は暴力に蝕まれていく。
菊池通実(きくちみちざね)もそんな裏の世界の住人だった。
ある時、通実は任務を通し、両親を死に追いやった犯罪組織・瀧田組に潜入することに成功する――。
一人の大馬鹿野郎の人生を描いた作品です。どうぞ笑い飛ばしてやってください。 -
20代のカメラマンと老人の不思議な出会い
父の顔を知らずに24年間東京で暮らしたカメラマンの辰夫は、長野の山村で一人暮らしの老人に出会う。老人に依頼されて老人の写真を撮り、後日持参すると約束した。所がすぐ届けるつもりだったが出来なくなり、しばらく経って老人の家を訪問するとそこに老人の息子喜一が一人出てきた。老人は先日亡くなっていた。依頼された写真は老人が自分の葬儀用に事前に依頼したものだった。<br>『間に合わなかった』辰夫は自分の落ち度に悔やまれて仏壇の前に座って謝った。 仏壇には別の若い男性の写真があり、それを見て自分に似ていると身震いする。これは一体誰なのか・・ -
65歳になって15歳の時に犯した問題行動を謝る心理と行動
生活が苦しく家事を手伝い思うように勉強に励られなかった中学生の主人公。学校ではその不満をぶちまけるために他の生徒に問題を起こした。その相手に近隣の女学生がいた。<br>それは中学卒業を迎えた寒い日にその学生を事もあろうに水が張った冷たい水田に自転車ごと落としてしまった。その女学生は数日後に高校の試験を控えていたのだ。主人公は謝りもせずに遠方の就職先に逃げた。そして50年が過ぎた。このままでは人生に悔いが残る。そこで・・・ -
おやじの会社の後継者がいない。奮闘してやっと素晴らしい若者に交代ができるドタバタの現代版物語。
おやじは「困ったところに商機あり」という言葉を信用して販売会社を設立した。50年前は地方から来る若者の購買力があり商売は上手くいっていた。しかし、大手企業の参入により会社は倒産の一歩手前まできた。<br>その時に病気になり弱っていた心の隙間に会社を売却してしまった。所がとんでもない会社に売ってしまったのだ。このままでは社員がかわいそう。そこでまた会社を取り戻す作戦を練る。<br>さて、その作戦はうまく行くのか、そうして最後は誰が後を継ぐのか。現在のよくある後継者不足にとてもぴったりの内容です。面白おかしいしかし現実的な内容です。 -
人間はね。おもしろい生き物なのです。
●かわいいエルフには旅させよ
〈あらすじ〉
『かわいいエルフには旅させよ』
代々受け継がれたこの言葉に従って、エルフのお姫様マナは、女王候補となるべく『黒い大陸』を旅することとなった。
誰もが成しえなかった大陸横断に、マナは変態紳士リョウクと共に挑戦する。
そこで待っていたのは、風変わりな国と人々だった。
【目次】
登場人物紹介
プロローグ
第一章 風船の国
第二章 お菓子の国
第三章 壁の国
エピローグ
あとがき 電子書籍化した理由
特典 クレジットなしカラーイラスト
著者紹介
奥付
〈著者〉
因幡雄介(いなば ゆうすけ)
趣味で映画紹介記事と小説を書いてます。個人サークル小説制作所を運営。スローライフ電書レーベルで電子書籍を出版。
ソニー・ミュージックエンタテインメント主催「モノコン2018」優秀賞受賞。別作品が「ボイスドラマ」化。
デザインエッグ、ディスカヴァー・トゥエンティワン主催「第1回ノベラボ小説アワード」最終候補作品を電子書籍化。【表紙:デザインエッグ制作】
〈イラスト〉
はに
カラーイラスト1枚
〈映画紹介イラスト〉
カラーイラスト2枚
おしながき(https://inaba20170119.hatenadiary.jp/) -
ドラマチックな展開、リアルな人間模様、そしてホラーで泣けるラスト!200年前のドイツの幻想小説の名作。
フリードリヒ・フーケー作の幻想文学作品「Undine」の新訳&完訳です。
幽霊の森の探検に出た騎士フルトブラントは、魔物に追いかけられ湖のほとりにある漁師の小屋にたどりつきます。そこでウンディーネという美しい娘と出会い恋に落ちるのですが、ウンディーネは人間ではなく水の精霊だったのです……。200年以上も前に書かれて、ゲーテやポーにも絶賛された、美しくも悲しいドイツ幻想文学の名作です。
縦書き、ルビ付き。アーサー・ラッカムのカラー挿絵15点、そしてアダルベルト・ミューラーの木版画を18点収録。 -
児童向けに描かれた優しいハイファンタジー
魔女メリーヌによってウサギの姿に変えられてしまったリオン。
挙句、罪人たちの世界【忘却の洞窟】へと送られてしまう。リオンは元の世界へ戻るため奔走する。
それは君主であり、恋人であるレナを想ってのことであった。
しかし、立ちふさがるのはメリーヌの凶悪な使い魔。
そしてメリーヌとの対峙
児童向けに描かれた優しいハイファンタジー -
BLオリジナル小説。R18,窃視もの。年下純朴攻め(ただし見てるだけ)×年上薄倖美形ドMなメスお兄さん神父
オリジナルBLノベル。電子先行作品。(後ほど同人誌にするかもしれません)ファンタジー世界。西大陸のとある小さな集落、ルールド村は、養蚕が盛んだった。桑畑を荒らす盗賊から村を守るため、傭兵を雇い入れることになる。村にはそぼくな木の教会があり、神学校出身の美しい銀髪の青年神父、イリスがそこに住んでいた。傭兵たちは教会で長逗留することとなる。一方、村長の息子ジャックは、夢見がちでぼうっとした若者。慎み深く、才人で、美しいイリスにあこがれていた。だが、あるとき、教会に届け物をしにいった日、つい覗き込んだ窓の中に見えたものは――寝取られ系、モブレ、メスお兄さん、くっ殺系からドM開花系にじっくり調教されます。年下攻めのような感じですがジャックは基本的に覗き見してるだけです。内容・モブレ、快楽責め、道具使用、焦らし責め、吊るし、緊縛、軽度なくすぐり等、攻めの片思い状態おまけで「触手責め」が少々あります 苦手な方ご注意ください -
三人の精霊に導かれてスクルージが心の旅に出る!
チャールズ・ディケンズの名作「A Christmas Carol」の新訳&全訳です。 ケチで気難しく、人づきあいも嫌いな商人スクルージ。でも7年前に死んだ長年の共同経営者マーレイが、あるクリスマス・イヴに現れます。そしてマーレイの予告に従って、3人の精霊がスクルージの元を訪れることになります。三人と一緒に過去、現在、未来を見るうちに、スクルージの心に変化が訪れ……。スクルージの心の解放を描いた、美しくも温かいクリスマス物語です。 縦書き、ルビ付き、脚注付き。 ソロモン・アイティンジのモノクロ挿絵を29点収録。 -
明治43年に発行された「不思議の国のアリス」の日本語翻訳版!
明治43年に内外出版協會から発行された「不思議の国のアリス」の日本語翻訳版。
訳者は丸山英觀(本書では丸山薄夜のペンネーム)。
当時の子供たちが理解しやすいように登場人物の名前が、アリス=愛ちゃんほか、日本名に置き換えられています。
そのほか有名な「パイ(タルト)裁判」もパイ=栗饅頭と置き換えられているなど、現代版と読み比べてみるのも面白いです。
◇本文「はしがき」より
これは有名なレウィス(ルイス)・キャロルという人の筆になった『アリス・アドヴェンチュアス・イン・ワンダーランド』を訳したものです。あどけなき一少女の夢物語、滑稽(こっけい)の中おのずから教訓あり。むかし、支那の荘周(そうしゅう)という人は、夢に胡蝶となったいう話がありますが、夢なればこそ、漫々たる大海原を徒渡りすることも出来ます。空飛ぶ鳥の真似も出来ます。世に夢ほど面白いものはありません。今しばし、姉さんの膝を枕の仮寝に結んだ愛ちゃんの夢、解いてほどけば美しい花の数々、色鮮やかにうるはしきを摘みなして、この一篇のお伽噺は出来上がったのです。
明治四十二年十二月 訳者
※本書は国会図書館デジタルコレクションがインターネットで公開しているデジタルデータを元に制作しました。原著となる「愛ちゃんの夢物語」は「内外出版協會」から明治43年に発行されました。同作品は著作権保護期間を満了したパブリックドメインです。内容には一切手を加えておりません。一部読みにくいところや、現代では自粛すべき表現、一般に通用しにくい言い回しなども含まれております。ご了承ください。
※本書はすべて画像で構成されております。 -
今でもクリスマスになるとアメリカでは必ず目にすると言われる有名な詩で、「The Night before Christmas」あるいは「 A Visit from Saint Nicholas」という名前でも知られています。
クレメント・クラーク・ムーアが作ったと言われる有名な詩「The Night before Christmas」の全訳&新訳です。 オリジナルの詩と行数を合わせて、七五調のリズムを活かした<詩>と、内容をすべて盛り込んで散文であらわした<ものがたり>の二種類の訳を収録しました。 さらに<詩>ではジェシー・ウィルコックス・スミス、<ものがたり>ではフェリックス・オクラヴィウス・カー・ダーレイの挿絵を、合わせて21点収録。タッチの違う絵をお楽しみいただけます。 横書き、ルビ付です。 -
現実と幻想が入り混じる、不思議で不気味でユーモラスで少し残酷なピーター・パンの物語。その原作の完訳です。
素朴で幸せなダーリング家。その三人の子どもたちウェンディ、ジョン、マイケルは、突然窓から入ってきたピーター・パンに連れられて、空を飛んでおとぎの国「ネヴァーランド」へと旅立ちます。三人はそこで、迷子の男の子たち、海賊、インディアンと大冒険を繰り広げます。ピーターは宿敵フックに勝てるのでしょうか? 三人は両親のもとに戻ってこれるのでしょうか? 永遠に大人にならないピーター・パンを主人公にしたファンタジーの傑作です。縦書き、ルビ付き、脚注付き。F. D. ベッドフォードのモノクロ挿し絵を13点収録。 -
泉鏡花の短編作品の現代語訳。
【収録作】
外科室・夜行巡査・怪談女の輪・蛇くひ・夜釣・清心庵、以上6編
【あとがき より】
本書は、明治後期から昭和の初めにかけて活躍した作家、泉鏡花(1873-1939)の作品の現代語訳である。
鏡花の作品世界に満ち溢れる、美妙幽玄な魅力を音に聞き、それを味わってみようと足を踏み入れたものの、特異な文体によって描き出される風景の綺羅のような輝きに目を眩まされ、道半ばで現の世に戻らざるを得なかった人はけっして少なくないだろう。
訳者が目指したのは、現代の一般的読者が、大きな困難を感じることなく、内容を把握しながら読み通すことのできる文章に仕上げることであった…
【訳者略歴】
白水 銀雪(しろみ ぎんせつ)
慶應義塾大学大学院博士課程中退(専攻:数学)
システムエンジニア・プロジェクトマネージャー・コンサルタントとして、宇宙分野を中心とする科学技術系システム開発に従事
現在、蓼科にて山暮らし -
「囚われたお姫様を解放するのはいい…でも俺とお姫様が結ばれる必要はないんじゃないか」お姫様と勇者をくっつけたい作者。他のキャラに惚れてしまった勇者。あの手この手で翻意させようとする作者の工作は、裏目に出るばかり…
見苦しくも、苦くて、甘いメタ・ファンタジイ。一冊完結の中篇です。 -
応援していると、不思議な力が湧いてくる
透明人間になれる女子高生。そんな彼女が、競馬場で買った初めての馬券は… 「マーブルケーキ」。
健気さに、ついつい惹かれてしまうのだ。女子アスリートにまつわる3本のショート・スポーツエッセイ「娘の成長」。
月曜日の明治神宮野球場。故に、あの親子はなぜ野球を観ているのだろう? 「月曜日のコントローラー」。
マラソンで窮地に陥るエリートサラリーマン。その時、彼の耳に奇妙な声援が入ってきた「ファイト!」。
応援すると、そして、応援されると、僕らは強くなれるのか?
スタジアムで繰り広げられる、プレーヤーとオーディエンスとの絶妙な共犯関係。著者初の短編小説を含む、6つの力作がここに揃いました。
気鋭のインディ・スポーツライターが描く「ファンタジー×スポーツ」の合わせ技。新しいスポーツの世界観をとことんお楽しみ下さい!
【著者について】和良 拓馬(わら たくま)1988年3月生まれ、神奈川県横浜市出身。大学時代にスポーツ新聞部に入部し、ラグビー部やサッカー部の番記者として、取材で全国を駆け巡る日々を過ごす。 2014年に「月刊群雛 (GunSu) 11月号」でインディーズ作家デビュー。 現在はラグビー、競馬、サッカー、野球などを取材中。日本代表から草ラグビーまで、暖かく試合現場を見守り続けています -
「オズのオズマ姫」の新訳&完訳です!
フランク・ボームによりオズの物語のシリーズ第三作「Ozma of Oz」の新訳&完訳です。 今回はドロシーが再登場し、オズマ姫や昔の仲間や新しい仲間たちと一緒に、エヴ国のお妃さまと子供たちを助けようとノーム王の地底王国に乗り込みます。でも狡猾なノーム王の前に、一人また一人と姿を変えられてしまいます。果たして救出は成功するのか?ドロシーたちは無事地上へ帰ってこれるのか? オズシリーズの中でも人気の一作です! 縦書き、ルビ付き、J.R.ニールのモノクロ&カラーイラストを87点収録。 -
イタリア児童文学の古典「ピノッキオの冒険」の新訳&完訳です!
イタリア児童文学の古典「The Adventures of Pinocchio」の新訳&完訳です。
突然しゃべりだした一本の棒切れで、ジェペットじいさんはあやつり人形を作って「ピノッキオ」と名づけます。でもピノッキオは人の言うことは聞かずにやりたい放題。忠告してくれたコオロギも、その場で殺してしまいます……。
アニメーション映画のイメージとは大きく違う、ちょっと残酷でファンタジックな魅力にあふれた名作長編物語です。
ルビ付、縦書き、カルロ・キオストリによるモノクロ挿絵を85点収録。 -
「砂の妖精サミアド」の新訳&完訳です!
イーディス・ネズビット原作の「Five Children and It」の新訳&完訳です。
ケント州の田舎に引っ越してきたシリルたち五人の兄弟姉妹たちは、近くの砂利取り場で妖精を見つけます。妖精は「サミアド」と名乗り、一日一つ「願い事」を叶えてくれるというので、子どもたちは大喜びするのですが、思うようにいかず苦難の連続に。でも子どもたちは力を合わせながら、どうにかピンチを切り抜けてゆくのですが……。
豊かなイマジネーションと活き活きとした子どもたちの姿を描き、その後の児童文学やファンタジー小説に大きな影響を与えた傑作ファンタジーです。「おねがい!サミアどん」という日本のアニメーションの原作でもあります。
縦書き、ルビ付き、脚注付き。初版で使用されたハロルド・ロバート・ミラーのモノクロ挿し絵を52点収録。 -
「みつばちマーヤの冒険」の完訳&新訳です!
ワルデマル・ボンゼルス原作の「The Adventures of Maya the Bee」の完訳&新訳です。
生まれたばかりのミツバチのマーヤは、最初に巣を飛び立つと、そのままこの美しい世界の冒険に出ます。そしていろいろな虫たちに出会い、さまざまな経験を重ねてゆきます。ところがある日天敵であるスズメバチに捕らえられ、牢獄で自分の国が襲撃されることを知るのです。マーヤとミツバチたちの運命やいかに!
詩情豊かな虫たちの世界と、手に汗握るハチ同士の戦いを描いた、ドイツ児童文学の傑作です。TVアニメーション化され、日本のみならず欧州でも人気を博した作品の原作です。
縦書き、ルビ付き、カラー&モノクロの挿絵を38点収録。
2019年9月3日改定第二版。 -
「素晴らしきオズの国」の新訳&完訳です!
「オズの虹の国」という邦題でも知られる、フランク・ボームによりオズの物語のシリーズ第二作、「The Marvelous Land of Oz」の新訳&完訳です。
おなじみのブリキの木こりとかかし男に、カボチャ頭のジャックや木挽き馬、ワグル・バグ、ガンプなどの楽しいキャラクターが加わり、少年チップを主人公に、征服されてしまったオズの都を取り戻すための冒険の旅が始まります。オズ・シリーズでも一位、二位を競う人気作です!
縦書き、ルビ付き、J.R.ニールのオリジナル・イラスト(カラー&モノクロ)を88点収録! -
遠山トーコは、十六歳の誕生日を迎えた日に、その後の人生を一変する事件に巻き込まれる。知らずに受け継いだ資質と、隠された秘密を巡り、異界の住民との関わりから翻弄される彼女の運命とは。住み慣れた世界と異世界を結ぶSFダークファンタジーシリーズ第一話。
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昼は男性、夜は女性。艶かしくも美しいブロンドの主(あるじ)第三の目を持つ執事。角を持つ給仕の女性。黒猫に変化する庭師の少年。なぜロロが選ばれたのか、人外たちの住む世界はいったい!?
「さっきもいったけど、あたしはサムカ。本性は猛るもの」
「……はぁ」
なんのことか、とロロが間抜けな返答を返すと、サムカが帽子を取った。
彼女は頭部に一対の大きな白い角を持っていた。
赤毛をかき分けて生える角は、頭部に沿って湾曲している。
彼女の立派な角をロロは凝視し、硬直した。
「よろしく。……冷めないうちに、スープ飲んじゃいなさいね。おいしいよ」
驚いてしまい、ロロは反応を返せない。
少年が咳払いをした。
「俺、コルデワ。雑用だよ。たいてい庭で植木いじりやってる。本性は探るもの」
ロロは食器を取り落としそうになった。
着席していたコルデワが、紙を丸めるようにくしゃりと消えたのだ。
なにごとかと問う言葉を探していると、彼のいた席に金目の黒猫が現われ、テーブルに前足をかけた。
「わからないことがあったら、なんでも訊いてくれよ。力になるから」
艶やかな毛並みの黒猫が、コルデワの声音でしゃべる。
ぱくりと開いた口内の赤は、感心するほど鮮やかだ。
ロロはベルを見る。人間に見えるベルに、すがりたい気持ちだった。
「私の本性は裁くもの」
いって、ベルは手のひらでひたいをすり上げる。
するとそこに黒い瞳が出現し、何度か瞬いて消えた。
追いつめられた気分で、ロロはプールを見た。
男か女かわからない相手は、まなじりを下げると大口を開ける。
プールは見事な赤い炎を吐いた。
俺、よく気絶しないな──目にするすべてを、ロロは遠くに感じた。
「歓迎するよ、ロロ」
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冒険ファンタジーでございます。
本編は一冊完結となっておりますので、宜しければ是非一読していただければ、嬉しいです
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。