『社会、文化(実用、新書)』の電子書籍一覧
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シンシアリー、日本人になる
累計70万部突破! 帰化記念!
・人間関係の適切な距離感
・「どうも、どうぞ」「ありがとうございます」「すみません」「ごめんなさい」…無数の感謝や配慮の言葉
・差別なき社会
・キムチが韓国より美味しい
・晴れた日は空が青い
・いつもの居酒屋……
私は、そういう日本が大好きです。
【目次】
序 章 シンシアリー、日本人になる
第1章 韓国と日本の狭間で
第2章 新日本人による韓国旅行記
第3章「キムバップ(海苔巻き)」と併合時代
第4章 韓国で失われつつある「マコト」
第5章 韓国で感じた「閉鎖感」の正体
第6章 韓国人の「遵法精神」
第7章 日韓の「架け橋」にはならない
【内容】
・日本で暮らして分かった韓国の「対人関係」
・「こんにちは」が象徴する日本の素晴らしさ
・韓国では「国籍」を超えて存在する「同胞(ドンポ)」
・私が私の名前を受け継げたのは日本のおかげ
・日本旅行が韓国で「ブランド化」
・「弁当文化」も併合時代に社会全般に普及
・韓国では、「一人でご飯を食べるのは、負け組」
・なぜ、韓国人は「塩味」という言葉を嫌うのか……ほか -
多くの人は、オークションに出品された有名な絵画の落札額に驚愕したり、困惑したりしたことが少なからずあるはずだ。なぜ人びとは困惑するのか? その根源には、値段が付けられる「プロセス」の不透明さがある。
本書では、アート市場という特殊な交換の場におけるゲームのルール、「意味の交換システム」の存在を明らかにする。そして、経済学的理論モデル、インタビュー、データ分析、さらに参与観察などの社会学的方法を用いて、その特徴を分析していく。
経済学では、商品の値段は単なる値だが、それは芸術家とその作品に「象徴的意味(信頼・名声など)」をもたらすだけでなく、アート市場の根幹をなすものでもあるのだ。
◆目次
まえがき
序章 イントロダクション――アートの価格は単なる数字ではない――
1章 アート市場の構造――芸術はいかに商品化されるのか――
2章 意味の交換――支援と感謝の気持ちを交換する――
3章 後援者VS便乗者――ギャラリーとオークションはなぜ相容れないのか――
4章 価格の決定要因――統計分析からみるアートの諸要素と価格の関係性――
5章 値付けの技術――ディーラーは実際にどのように価格をつけるのか――
6章 価格の物語――価格はどのように正当化されるのか――
7章 価格の象徴的意味――価格に込められた意味を読み解く――
8章 結 論――価格が私たちに語りかけること――
付録A/インタビュー質問票 付録B/インタビューサンプルの解説
付録C/美術品価格の記録 付録D/美術品価格のマルチレベル分析
参考文献 索引 -
「アメリカ最高」を信じて疑わない米国人家族が中国旅行の帰途、ついでに立ち寄ったジャパン。
東京、宮城、岩手、京都、そして大阪。
そこで待ち構えていたのは、彼らが思いもよらない驚きと感動の連続だった…。
在米35年のハリウッド映画プロデューサーが、外国人目線で綴った日本文化私論。
<本文より>
★「人が乗って来るときにドアを開いてキープすることはあっても、降りるときに初対面の人に先を譲られたのなんて生まれて初めてよ」
★「他人のことを考えて人が動くジャパンでは、それをしない方がアブノーマル(普通じゃない)なんだよ、きっと。アメリカじゃ、ソーシャリズム(社会主義)みたいだと思って誰もしないだろうけど」
★「満員電車の乗降客、エレベーターやエスカレーターの中、有名店に並ぶ行列。どれをとっても、日本人は絶妙にバランス(均衡)をとるのがうまい」
★「Ekiben(駅弁)は、食べる人の心を豊かにしててくれる、メルヘンチックな、日本文化のTreasure box(玉手箱)みたい!」
★「アメリカじゃ、日本のアニメやアイドルはもうメインストリーム(主流)だし、京都の伝統文化とは全然違うサブカルチャー。こういうのが一緒に存在してる日本って、ほんとにDeep(深い)」
★「日本に来て一度も怖いと思ったことがなかった。中国じゃ、毎日のようにそういう感覚だったけど」
【目次】
1章 日本嫌いのアメリカ人がたった7日間で日本を大好きになった理由
トーキョーと東京(ジャパニーズ・ホスピタリティ/驚きのエレベーター/ラッシュ・アワーとエスカレーター)
ルール違反(規律を越えた規律)
自然体のサービス精神(譲ることが美徳/整列乗車という非常識)
均衡の国(秩序というライフ・エレメント/心が豊かな国はどっち?/ニックが日本を毛嫌いする理由/日本人の長所)
ミラクル・パイン(駅弁と包装は日本カルチャーの粋/3・11とトモダチ作戦/奇跡の一本松のメッセージ)
「お持ち帰り」の思想(ジャパニーズ・エフェクト/ワン・フォー・オール)
セツヤクという知恵(味噌スープと日本人/ケチとセツヤクの違い/工夫というモチベーション)
歴史の重さ(共存する伝統文化とサブカルチャー/ディープな国)
「五感」で食べる(京の食事)
小さくて大きい国(日本の真の素晴らしさ/日本文化の多様性とは/下積みと温故知新)
リタイアするなら日本!(長寿と思いやりの国/ジャパン・ラブ)
2章 日本文化が世界の中心になる?
日本の職人気質(スティーブ・ジョブズとニッポンの力/世界の頂点を極めたジャパニーズ・ウイスキー)
ジャパン・カルチャーへの世界の憧れ(モノづくりスパイラル/分煙文化/「ありがとう」ハザード)
ネクスト・ジャパン・クール(ハリウッドで人気のお好み焼き/世界中で人気の居酒屋/日本オリジナルのボトルキープ文化)
近未来的ジャパニズム(オリジナルをしのぐ「品種改良」/「忍耐」vs「リベンジ」/ささやか)
ジャパン・ラバー(まるでボクサーのように/5つの言語と日本式マルチタスク)
旬という概念(日本人であることの「豊かさ」/唯一無二の四季折々という“空間”)
隙間カルチャー(ハリウッドの脚本には存在しない「……」/日本式ノールック・パス)
一服する、一息入れる(喫茶というスタイル/ブレイク・タイム「日米比較論」)
日本カルチャーが世界標準になる日(欧米文化は「HOW」の文化/HOWよりもWHYが大切な理由)
3章 なぜ世界は日本のマネをするのか
日本人の世界での評判(ブラジルの「日本神話」/グローバル・スケールでの信頼/円はドルと並ぶ世界のメジャー通貨)
日本人が知らない日本人特有の才能(外国人が見た日本人らしさ/「きれい」がライフスタイルの国)
細分化カルチャー(日本人は細分化の名人/高品質というジャパン・ブランド)
親切心から生まれる製品(現地人目線のローカライズ/ハラルと日本人)
無駄口の副作用(勤勉と誤解/カジュアル・トークとアイドル・トーク)
アイ・キャンディー(天下無敵のディスプレイ技術/〝棚ぞろえ〟の美学とマジシャンのような店員/電話の前でのお辞儀)
「きめ細か」という世界唯一の感性(キメとディテールの違い/「心地よさ」へのこだわり)
一国一城の主(塀をめぐって/世界で一番「長」の多い国)
気風というカルチャー(米国人スタントマンが合気道で得たもの/叱らない教え)
「叩き上げ」コンセプト(リカバリー・ショットとイノベーション/人材育成のハイブリッド・スタイル)
Think like Japanese!(ハリウッドがマネする「ドキュドラマ」の衝撃)
4章 日本人は世界からどう思われているのか
ジャパニーズであることのメリットとデメリット(人種差別、嫌悪感、神秘さ/日本人はケチ?)
新しモノ好きの国(ワクワク感とニューイズム/常に何かが新しくなっている国)
ケジメと日本人(日米ケジメ比較/ケジメと線引き)
上海より愛をこめて(実は日本人が大好きな中国人/「ドラえもん」ラブ/フレンドリー・スマイルの日中文化論)
カッティング・エッジ(ジャパニーズ・ベーカリーの衝撃/外国人が脱帽するアレンジ力と想像力)
普通のことを普通にする国(日本人の「当たり前」は世界の非常識)
ジャパン・クラス(しつけと日本人/気品のある国)
日本人は修行好き(習い事の国/「道」と連帯感)
日が丸い国、気が丸い国(復讐で対峙するアメリカ、連帯感で乗り越える日本/日本流パッケージと「日の丸」)
浦島太郎目線で見た日本(変わり身の早さと図抜けた対応力/軽自動車と「かっこいい」カルチャー/手土産とおすそ分け/「謝」の国)
エピローグに代えて―妻の足跡(レガシー) -
■「自分を洗脳すれば、目標達成はできる!」
本書は、昨今の脳ブームを作り、
オウム真理教信者の脱洗脳でも有名な著者・苫米地英人の
ベストセラーの新書化です。
「頭でわかっていても、心と身体が言うことを効かない理由」を解説し、
「誰でも目標達成できる技術「プライミング」を公開します!
■本書でわかる主なこと
・ダ・ヴィンチやモーツアルトが持っていた「共感覚」とは?
・人間の身体が持つ同調作用「ホメオスタシス」とは?
・人によって見えているものが違う「認知のカラクリ」とは?
・どんなことでも習慣化できる「アンカー」と「トリガー」とは?
・「ストックホルム症候群」とは?
…など、最新の脳科学の成果で、あなたの人生を変えます!
しかも、「誰でもできる」「どんなことでも習慣化できる」
トマベチ流トレーニング付き!
■本書の方法を使えば、自分が変わるだけでなく、
まわりも変えることができます。
人は人との関係で生きているので、まわりの環境を変えることはとても大切です。
そして本書を読み終えたあと、
あなたは「本当の自分」に出会うことができるはずです。
・目標が達成できない!
・実力が発揮できない、認められない!
・悪い習慣(タバコなど)をやめられない!
・お金を貯めることができない!
・投資がうまくいかない!
・・・など、上記のどれか1つでも感じたことがあるなら、
本書は大いに役立ちます!
※本作品は2006年に刊行されたものを再編集いたしました -
特集 今、何が問題か
われわれは絶え間なく「問題」について語っている。
少し考えてみても東日本大震災からの復興、原子力とエネルギー、
雇用や財政、TPP参加の是非といった具合に、
およそ「問題」には事欠くことがない。
だが、一〇年、二〇年はもちろん
一年もするとすっかり忘れ去られてしまった「問題」も数多い。
「今」という時の重みは小さくなり、
「問題」も大量に生産され大量に消費されている。
『アステイオン』は創刊以来の四半世紀、本質的な「問題」を正面から語り、
時代の大きな流れの中で「今」を問う試みを続けてきた。
この基本的な姿勢にはいささかの変更もないが、
新しい編集体制で臨んだ本号の特集では、
各編集委員が「今、何が問題か」について自問することで、
われわれの知的姿勢を改めて明らかにしておきたい。
あえて時間的にも地域的にも限定を設けず、
それぞれ専門を異にする編集委員が「今」と「問題」を自由に語った論考から、
何が見えてくるだろうか。
現代の諸問題を「鋭く感じ、柔らかく考える」本誌の挑戦に対する
読者諸氏のかわらぬご支援を期待しつつ、
リニューアル後の最初の特集をお届けしたい。 -
いま日本はどんな国なのか?
私たちはどんな時代を生きているのか?
意外と見えていなかった「日本の謎と論点」
【本書のおもな内容】
●「日本人は集団主義」という幻想
●中国で見た「日本衰退の理由」
●なぜ若者は結婚しないのか?
●「ハーバード式・シリコンバレー式教育」の落とし穴
●日本の学校から「いじめが絶対なくならない構造」
●地方で拡大する「移動格差」
●「死後離婚・夫婦別墓」の時代
●「中国の論理」に染まるエリート学生たち
●若者にとって「個性的」が否定の言葉である理由
●なぜご飯は「悪魔」になったのか?
●「ていねいな暮らし」ブームと「余裕なき日本社会」
●災害大国の避難場所が「体育館」であることの違和感
●女性に大人気「フクロウカフェ」のあぶない実態
●性暴力加害者と被害者が対面したらどうなるのか?
●アフリカ人と結婚した学者が考える「差別とは何か」
●“褐色肌・金髪・青い眼”のモデルが問う「日本社会の価値観」
「『移動できる者』と『できない者』の二極化が進んでいる。かならずしも地方から出る必要がなくなるなかで、都会に向かう者は学歴や資産、あるいは自分自身に対するある種無謀な自信を持った特殊な者に限られているのである。
問題は、そのせいで地方社会の風通しが悪くなっていることである。学歴に優れ、資産を持つ『社会的な強者』だけが抜けていく地方になお留まる人びとには、これまで以上に地元の人間関係やしきたりに従順であることが求められる。
結果として、地方では『地域カースト』とでも呼べるような上下関係が目立つようになっている。移動の機会の減少は、それまでの人間関係を変え、ちがう自分になる可能性を奪う。その結果、親の地位や子どものころからの関係がより重視される社会がつくられているのである」――「日本人が『移動』しなくなっているのはナゼ? 地方で不気味な『格差』が拡大中」より -
英国王室と日本の深い交流の歴史。
1975年のエリザベス女王の来日の際、女王は「日英の通商関係は、私の先祖である国王ジェームズ一世が将軍徳川家康にあてた手紙をきっかけに始まったことをうれしく思う」とスピーチした。英国王室と日本の関係は深い。
明治維新直後の明治2年には他国に先駆けてビクトリア女王の次男・アルフレッド王子が来日して、英国王室と日本の皇室との国際親善が始まる。2023年、チャールズ国王の戴冠式が行なわれる中、エリザベス女王の来日、ダイアナ妃来日など、日英国際親善の歴史を振り返る。
さらに、スペイン王室から徳川家康に送られた洋時計、オランダ国王から送られた幕末の親書など、欧州各国の王室と日本の交流や、来日する海外からの賓客をもてなす晩餐会などにも触れる。
(底本 2023年4月発売作品) -
夫婦関係に不和を生じさせる存在、倫理にもとるものとして現在ではタブー視されている「愛人」や、かつて「妾」と呼ばれた人たちは、どのような女性だったのか。
フェミニズムの分野で「妾」や「愛人」が議論の対象にされてこなかったことに疑問をもった著者が、明治期から2010年代までの「妾」と「愛人」にまつわる「読売新聞」や「週刊文春」の記事分析と文学作品の読解を通して、時代ごとに形作られた社会的イメージの変遷をたどっていく。
森鴎外や尾崎紅葉の小説に描かれる近代男性の妾囲い、有島武郎と波多野秋子などの大正期に新聞紙上をにぎわせた知識人の愛人関係、太宰治「斜陽」で「道徳革命」を成就させる戦後の愛人、「嫉妬する妻」による刃傷沙汰事件、「おいしい生活」を望む女性たちの間で流行した愛人バンク、政治家の「女房役」やハイクラス男性のビジネスパートナーとしての愛人、2000年代以降の政治家のスキャンダルのなかで性的に消費される愛人像などを取り上げ、近・現代日本に現れる「妾」と「愛人」像と、その評価を詳細に検討する。
一夫一婦制度が確立した明治期以降、ときに「純粋な恋愛の遂行者」として近代知識人に称賛され、ときに「眉をひそめられる不道徳な存在」として排除された女性たちの存在に光を当てるフェミニズム研究の裏面史。 -
b>〈陸と海、定住と遊動、生と死、虚構と現実、セクシュアリティ…〉
──境界線が溶け合うとき硬直した世界に未来の風景が立ち上がる。
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人は避けがたく、ほんの気まぐれな偶然から、ある者は生き残り、ある者は死んでゆくのです。巨大な災害のあとに、たまたま生き残った人々はどんな思いを抱えて、どのように生きてゆくのか。思えば、それこそが人間たちの歴史を、もっとも深いところから突き動かしてきたものかもしれません。(本文より)
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いくつもの不条理なできごとの底知れぬさみしさを抱えて、それでもなお生きるための思考。
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【目次】
夜語りの前に
■災間を生きるために
■中世の訪れを予感し、抗いながら
■不安は数量化できない
第一夜……しなやかにして、したたかに。汝の名は
■そのとき、友は巡礼に
■津波の痕を訪ねて
■世界の終わりのような
■幽霊と出会うとき
■生きとし生けるもの、すべての命のために
■山野河海を返してほしい
■いのちの思想を紡ぎなおす
第二夜……東北から、大きなさみしさを抱いて
■被災体験に触れる
■なぜ、わたしが生き残ったのか
■人間の根源的な無責任について
■その理不尽に折り合いをつけるために
■巨大な体積をもったさみしさ
第三夜……渚にて。潟化する世界のほとりで
■潟化する世界に出会った
■海岸線は揺らぎのなかに
■人間という原存在への問い
■無主の海からみんなの海へ
■海のかなたから訪れしもの
第四夜……民話という、語りと想像力のために
■おれは河童を見たことがある
■大きな真っ白い鳥が飛んだ
■奇譚が遠野と会津を結びなおす
■狐に馬鹿にされた、という
■民話的想像力によって、布を織る
第五夜……遊動と定住のはざまに、生きよ
■心の考古学は可能か
■あらたな飢えと村八分の時代に
■われらの内なる山人
■定住革命のはじまりに
■遊動という離合集散のシステム
■住まうことと建てること
■妬みや恨みを抱えこんで
■分裂病親和性と強迫症親和性
■あらたな逃げられる社会は可能か
■あとがき -
speechを「演説」と訳したのは福沢だった。
そして福沢自身、抜きん出た名演説家だった。
日本の近代化・文明化のためには、独立した個人が自らの思想を大いに論じ合わなければならない。
明治という時代が大きく動き出す中で、日本のよりよき未来を、熱く巧みな弁論で語り尽くした、その記録。
著作で見せるのとはひと味違う、福沢のライブ感溢れる言葉が、時代を超えて日本人の心を撃つ!
今日における福沢の思想史的再検討をリードする編者が、残されている速記録や原稿から「名演説」を厳選し、わかりやすい解説を付して編集した、画期的演説集。
【本書より】
日本世界をもっとわいわいとアジテーションをさせて、そうして進歩するように致したいと思う。それが私の道楽、死ぬまでの道楽。何卒皆さんも御同意下さるように。
【主な内容】
第一章 「演説」と「交際」の創始
演説はなぜ必要か/政府の専制から人民の政府 など
第二章 実業界へ出でよ
智識交換・世務諮詢に不景気なし/道徳は説くのではなく示せ など
第三章 立憲国家の国民へ向けて
経済学芸への注意を怠るな/学問に凝る勿れ など
第四章 個人の独立、国家の独立
銭は「人生独立の母」なり/政論の下戸となるな/学者は飼い殺せ など
第五章 次世代へのメッセージ
老却せる老生からの勧告/排外主義と自尊自大の戒め など
編者解説 -
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●なぜロシアに配慮するのか?
「四面楚歌」で行き詰まるインドの伝統的外交
伊藤 融
●米中露との関係で独自の存在感
主体的なプレイヤーASEANとグレーな世界
大庭三枝
●第二次世界大戦が教えるもの
中立国の支持を失い、孤立した戦前日本
加藤聖文 -
31歳にして世界三大文学賞の一つ、
ゴンクール賞を受賞したセネガル人作家、初邦訳作品!
「この国で、生きていても死んでいても居場所がないのは、同性愛者だけ」
実際に起こった事件を題材にセネガル社会のタブーに切り込み、
集団の正義のために暴力を行使する人間の根源的な愚かさと、
社会から排斥されることへの潜在的な恐怖を克明に描いた衝撃作。
セネガル人の若き文学教員はある日、ネット上で拡散されていたとある動画を目にする。
そこに映っていたのは、死んだ男性の墓を人々が暴いている様子だった。
同性愛をめぐる問題には無関心な彼だったが、
思いがけずこの事件を取り巻く騒動に巻き込まれていくうちに、
墓を暴かれた人物について興味が湧き始める。
さまざまな人に話を聞くうちに、彼が直面した真実、
そして選択とはーー。 -
『ナニワ金融道』の作者・青木雄二の半生を描いたノンフィクションコミックが登場!
関係者のエピソードを基に、売れっ子マンガ家の日常から夫婦のなれそめまでを赤裸々に描く!
<目 次>
第1話 出合い!!
第2話 けったいなオッサン!!
第3話 淋しい背中!
第4話 封印されたマルクス!
第5話 結婚してくれや!
第6話 暗闇からゼニ!?
第7話 女の友情!
第8話 私の名前、若代いいます!!
第9話 許さへんで!!
第10話 えぇかげんせぇ、オバン!
第11話 残ったボトル!!
第12話 銭の匂いを嗅ぎつけた男!! -
人口が急減する日本。なぜ出生率も幸福度も低いのか。日本、アメリカ、スウェーデンの子育て世代へのインタビュー調査と、国際比較データをあわせて分析することで、「規範」に縛られる日本の若い男女の姿が見えてきた。日本人は家族を大切にしているのか、男性はなぜ育児休業をとらないのか、職場にどんな問題があるのか、アメリカやスウェーデンに学べることは――。アメリカを代表する日本専門家による書き下ろし。
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失われた文化財を、超精細再現する技術と意義を紹介
古くより伝承されてきた伝統的な模写の技術と、現代のデジタル撮影技術や2D・3Dデジタル技術を融合させ、流出・消失した世界中の文化財を復元する、これまでにない高精細な複製は「クローン文化財」と名づけられた。
クローン文化財作成にあたり、オリジナルの詳細な調査を行い、デジタル技術とアナログ技術の双方を駆使する。絵具や基底材などの成分、表面の凹凸、筆のタッチまでを忠実に再現するべく、東京藝術大学COI拠点によって開発が進められている。
【掲載クローン文化財例】
・アフガニスタン|ゼウス神像、バーミヤン東大仏・天井壁画
・ウズベキスタン|アフラシアブ遺跡
・北朝鮮|高句麗古墳江西大墓
・中国|敦煌莫高窟
・フランス|オルセー美術館絵画
・ミャンマー|グービャウッヂー寺院
・日本|法隆寺金堂釈迦三尊像・金堂壁画、浮世絵、横山大観絵画、雪村絵画
このまさしく「文化財のクローン」と呼べる技術は、例えば、植民地支配時に収奪された文化財の返還問題に寄与することができる。文化財という世界共有の財産を守り伝える新技術として、本書では、文化の共有と継承、平和の実現を目指す「クローン文化財」の意義を、その制作・展示の過程とともに紹介する。 -
決別 総連と民団の相克77年。
かつて日本国内に60万人いた在日韓国・朝鮮人は、最大のマイノリティ集団として戦後史に大きな影響力を持った。
彼らを日本においても「南北」に分断したのが、在日本朝鮮人総聯合会(総連)と在日本大韓民国民団(民団)である。
総連と民団は、本国で起きた朝鮮戦争やその後の南北対立そのままに、日本を舞台に抗争を繰り広げた。
北朝鮮への帰国事業とその阻止運動、金大中の拉致、朴正煕夫人暗殺事件、力道山の囲い込み、そして芽生えかけた和解と決別--。両組織の77の相克に初めて迫った傑作ノンフィクション。
(底本 2022年9月発売作品) -
〈政治の季節〉として語られる1960年代と、大衆消費社会やバブル文化で特徴づけられる80年代に挟まれた1970年代の文化は、2つの時代の「断絶」に位置して見過ごされ、戦後史での位置づけは不十分だった。
沖縄返還や日中国交正常化などの政治の動き、高度経済成長や第一次石油ショックなどの経済の変容を押さえたうえで、1970年代の映画、テレビ、雑誌、文学、音楽、アート、国家イベント、社会運動を横断的に考察する。その際、「家族・若者・中高年」「政治・性・マイノリティ」「国家・地方・周縁」などに注目しながら予断を排して検証する。
〈政治の季節〉から消費社会への過渡期という1970年代の単線的な歴史理解を退けて、新自由主義、新左翼、ポストモダン、戦後民主主義などが複雑に交錯した70年代の文化の深淵に迫り、「70年代とは何か」という問いに正面から応答する試み。 -
明治維新から西欧にならって殖産興業を急ぎ、新しい組織=株式会社が次々にできたことで生まれたサラリーマンはどのように「成長」してきたのか。現在では「ありふれた一般人」の総称とされるサラリーマンは、いつ社会に登場したのか。また、サラリーマン層を「安定」の表象とする社会意識の浸透には、どのような歴史的・社会的背景があるのか。
「ありふれた一般人」という集合体としてだけ語られがちなサラリーマンに焦点を当て、彼らが生きた各時代の社会のなかで、彼らのどのような心情が様々な文化表象に反映されてきたかを明らかにする。具体的には写真、漫画、映画、そして文学作品、とりわけ文学作品という虚構の背後にそびえる社会状況をサラリーマンの視点から読み解いていく。
立身出世、小市民、インテリ、労働組合――。かつて「一億総中流」といわれ、その象徴として「安定と平凡な家庭生活」の代償に働き続けたサラリーマンたちのさまざまな表情を、各時代を生きたリアリティとともに浮き彫りにする労作。 -
女性学の第一人者であり、「おひとりさま」を貫く生き方のロールモデルとしても知られる社会学者・上野千鶴子。本書は、上野氏が過去10年間で「おひとりさまの生き方」について語り合った女性10人との対談を1冊にまとめたもの。
登場するのは、澤地久枝さん、橋田壽賀子さん、下重暁子さん、桐島洋子さん、村崎芙蓉子さん、若竹千佐子さん、稲垣えみ子さん、香山リカさん、柴田久美子さん、荻原博子さん(掲載順)の10名。いずれも名だたるロールモデルの方々ばかりです。
各記事の後に、現在の上野さんが当時を振り返って心境を綴った「うえのの目」を収録。終章では上野氏が人生100年時代を迎えた今の時代に叶える「在宅ひとり死」を徹底研究。
『在宅ひとり死のススメ』や『おひとりさま』シリーズの愛読者の方はもちろん、これから人生後半を迎える女性たちに勇気を与えてくれる1冊です。 -
「生理の貧困」を訴え「生理の平等化」を求める動きは身近な各地で広がっている――本書は月経をめぐる国際開発の動向を整理し,フィールドワークで得た情報から各地の状況を分析、月経対処のローカルな文脈と現状を「今」同時期にとらえる
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イメージやモノが氾濫し、群島化した世界にふさわしい「オルターモダニティ」とは?
翻訳の思考を通して現代の美術批評を素描するとはどのようなことか?
今日の旅する人(ホモ・ウィアートル)としてのアーティストたち──
時空間のなかを浮遊しながら根を伸ばし張りなおしていくような、その「ラディカント」的実践の分析から、文化や想像力の標準化に抗するしなやかな美学が浮かびあがる。「関係性の美学」を提唱したキュレーター、ニコラ・ブリオーの著書、待望の初邦訳!
グローバル化され「大きな物語」「歴史」を失って久しい現代、さまざまな形態、イメージ、モノ、言説が氾濫し、差異が重要性をもつ世界を読み解くのにふさわしい美学とはどのようなものだろうか? ブリオーは、起源としての唯一の「根」を讃えた「ラディカル」なモダニズムとも、多文化主義的なポストモダンや多様で同時的な組織網たるリゾーム(地下茎)とも異なる、前進するにつれて根を伸ばし張りなおしていく「ラディカント(radicant)」的あり方を備えたモダニティ=オルターモダンという視座を提示する。
そこで重要なのは、翻訳の身振りであり、イメージを他のコードに変換し、みずからの根を異質なフォーマットに移植することである。アーティストたちは他の時代や場所の素材を使用・転用し、記号航海士として放浪しながら現代の文化的風景の中に道筋をつくりだしていく。
本書は、1998年『関係性の美学(原題:Esthétique relationnelle)』で美術の新たなパラダイムを切り拓いたブリオーが、21世紀の今日的状況を考察するため、旅人としてのアーティストたちの実践を通して新しい時代のしなやかな美学を描き出した、文化や想像力の標準化に抗するための挑戦的一冊である。 -
変幻自在! こんなお祭り他にない。札幌、名古屋、沼津 etc...今や全国230地域で開催される高知発祥の「よさこい祭り」。何が人々を魅了しているのか、その秘密を紐解く。これを読まなきゃ踊れない!
(※本書は2020/3/1に発売し、2022/6/9に電子化をいたしました) -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
文化芸術支援のロジックを欧米と比較しつつ,日本では議論が遅れている芸術の倫理性についても考察.明治期以降の国と地方の行政統治機構の関係を明らかにし,政策決定における会議の内実に踏み込み検討する.
実施された文化芸術支援においては,経済と文化の不可分性をデータに基づき分析・提示することで支援に対する政策評価の必要性を考え,これからの成長戦略として注目される欧米の芸術市場の拡大を参考に,日本がとるべき新しい文化芸術支援策を提言する. -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
◆〔対談〕市場・AI・資本主義
書籍から照らす日本の経済社会▼山形浩生×井上智洋
◆進化論がもたらす「知のパラダイム転換」
自然科学は人文・社会科学を吞み込むのか▼橘 玲
◆ビジネスに役立ち、成功へつながる──!?
ファスト教養は何をもたらすのか▼レジー
◆読書会という試み
人生100年時代の問いとコミュニティ▼山本多津也
◆なぜ批評は嫌われるのか
「一億総評論家」の先に生じた事態とは▼速水健朗
◆A5判ムックに刻印された90年代
雑誌が「時代を映す鏡」だった時代▼鴇田義晴
◆勉強をしてこなかった僕が考える教養
心のゆとりを得るために小説を読む▼けんご -
国際結婚は、個人同士の結婚であると同時に、ふたりを育てた異なった文化間の「擦り合わせ」でもある。アメリカ人妻の言動が映し出す日本文化の特性を論じ、あわせて著者が垣間みたアメリカ文化の分析。
(※本書は2015/1/1に発売し、2022/2/28に電子化をいたしました) -
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【内容紹介・目次・著者略歴】
離婚は文化に依存するのか。親族構造、宗教、法との関係は。欧米やアジア諸国そして日本における離婚の特徴を解明する。
【目次より】
まえがき
I 序論
A 研究の目的
B 親族構造と離婚発生との関係
C 宗教の離婚に対する態度
D 法的手続きとしての離婚
E 親族構造,宗教的価値観,法的手続きの間における相互依存性と独立性
F 近代化および都市化の影響
II 欧米の離婚
A 欧米諸国の離婚統制におけるキリスト教の役割
B 若干の国における離婚法と離婚傾向の変化
C ヨーロッパ諸国の離婚率
D フランスにおける離婚率の地域的分布
E 西ドイツにおける離婚率の地域的分布
F カナダにおける離婚率の地域的分布
G 米国における離婚率の地域的分布
H ヨーロッパ諸国における離婚率の変化とそのパターン
I 東西ベルリンにおける離婚率の変化
J ヨーロッパ以外の西欧文化圏における離婚率の変化
K 結論
III マレーシア・インドネシアにおける離婚
A 対象の規定と問題点
B スマトラ バタクとミナンカバウを中心として
C ジャワ ジャワ人の場合
D ボルネオ シー・ダヤクの場合
E マレー半島およびシンガポール マレ一人,ヌグリ・スンビランのミナンカバウ系住民,およびジャクンを中心として
F マラヤにおけるイスラム教徒の離婚の地域的分布
G マラヤ・シンガポール・インドネシアにおけるイスラム教徒の離婚傾向の変化
H マラヤ・シンガポール・インドネシアにおけるイスラム教徒の離婚傾向とアラブ諸国を中心とするイスラム教国における離婚傾向との比較
I 結論
IV 日本の離婚
A 日本の離婚をとり扱う場合の問題点
B 日本における離婚率の変化
C わが国の離婚と「家] 追出し離婚について
D 武士の「家」と離婚
E 農民における離婚とその背景 武士の社会との対比において
F 地域による農民家族の類型の相違とその離婚率への反映
G 離婚率の地域的分布における特殊例
H 婚姻をめぐる諸状況の変化と離婚率の変動
I 中国人の離婚 日本人の離婚との対比において
J 結論
V 総括
引用文献
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坪内 良博
1938年生まれ。 社会学者。京都大学名誉教授。元甲南女子大学学長。京都大学文学部卒業後、同大学院学研究科博士課程修了。
著書に、『東南アジア人口民族誌』『マレー農村の20年』『小人口世界の人口誌』(『東南アジア多民族社会の形成』『バンコク 1883年 水の都から陸の都市へ』などがある。 -
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●〔鼎談〕日本人は何を宗教に求めているのか
グリーフケア・科学・スピリチュアル
島薗 進×大谷栄一×岡本亮輔
●宗教2世問題とは何か
当事者の立場と、研究者としての立場から
横道 誠
●仏教・キリスト教・イスラム教 三大宗教の死生観
現代の「疎外」と古典世界への「郷愁」
中村圭志
●御先祖様と日本人
近現代史から見た墓と弔い
問芝志保 -
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(目次より)
●昭和の弱点、令和の課題
日本のインテリジェンスの過去と現在
小谷 賢
●特務機関とは何だったのか
情報収集と工作を担った彼らの蹉跌
前田啓介
●近代日本の謀略と機密費
小山俊樹
●知られざる関東軍の実像
及川琢英
●満洲事変と十月事件
昭和史ダークサイドの淵源として
福家崇洋
●大正・昭和初期の陸軍と大衆・社会
総力戦時代の到来から娯楽を介した軍民接近へ
藤田 俊
●戦時諜報活動と翻訳が交わる時
日本海軍「甲事件」「乙事件」と米日系二世語学兵
武田珂代子
●宗教弾圧と「聖戦」
殉教ロマンを超えて
永岡 崇 -
「男の考えていることはよくわからない」のか?
「感情の言語化」と「弱さの開示」の先にあるものとは?
劣等感、権力欲、マウンティング、ホモソーシャル、処女信仰、ED、DV etc.
見たくなかった自分と向き合った男たちの、切実な「自分語り」の記録。
どうして、男ってこうなのか、と思い続けた。
そんな私も男なので、思うだけじゃなく、
考えないといけないーー武田砂鉄(ライター)
ホモソ大国、ニッポン。
“何かを勝ち得たり他者に与える存在である”ことでしか、
自分自身を愛せないし、他者からも受け入れてもらえない。
そんな恐怖に縛られた男性たちが、
自分の弱さを許せるようになるための指南書
ーー辻愛沙子(クリエイティブディレクター)
男性たちの率直な語りには、怒りや悲しみ、加害者性や被害者性、競争意識や逃避癖、女性蔑視や男性嫌悪、プレッシャーや特権性、優しさや残酷さ、純粋さやしたたかさ、成熟や未熟、計算や衝動、上から目線や劣等感、反省や自己弁護、視野の狭さや懐の深さ、暴力性や愛情など……実に様々な要素が混在しており、表面がつるつるにコーティングされた「一般男性」という存在の内実が、実は複雑で混沌としたモザイク模様になっていたことがおぼろげながら見えたんじゃないかと思う。(本書より) -
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(目次より)
●遊牧民と農耕民の世界史から振り返る
日本人が引き継いだ封建的精神「一所懸命」
井上章一
●自由な私的所有が招いた都市と農村のアンバランス
法と歴史から読み解く日本の土地概念
松尾 弘
●庶民の夢だった「マイホーム」
老々相続の現実と求められる流動化政策
平山洋介
●大きく変化する若者の「家」
家族の「安住の場」から「交流の場」「資産」へ
笠松美香
●空き家・所有者不明土地問題の現在
住まいの終活をいかに進めるか
野澤千絵
●〔ルポ〕空き家大国の現場を歩く
人口流出と分断が廃屋列島を生む
葉上太郎 -
セウォル号沈没という大事故はなぜ起こったのか。なぜ多くの命は奪われたのか──。次々と明らかになる日常的な汚職、事故後の社会葛藤の凄まじさ、政治劇。かつて朴正煕元大統領は「我が五千年の歴史は、一言でいって退嬰と粗雑と沈滞の連鎖史であった」「このあらゆる悪の倉庫のようなわが歴史はむしろ燃やしてしかるべきである」と言った。事故を受けて韓国紙は「韓国は『三流国家』だった」「あちこちにセウォル号」と書いた。ローマ法王は「韓国民が、この事故を契機に、倫理的にも“霊的”にも生まれ変わるよう望む」と述べたが、日本の大手新聞は法王の言葉をスルーした。 ―――――――――――――――――――――あの国のこんな葛藤にまだつき合いますか?―――――――――――――――――――――大事故の背景にある「腐敗システム」と喧騒……「ケンチャナヨ」「パリパリ」文化、責任者の「先逃」、「滅公奉私」、噴き出した葛藤・煽動・声闘・謝罪をめぐるまた葛藤、その間にノーチェックで進んだ対中傾斜と「反日」新原則――隣国の「真の姿」を、かの国の報道からつまびらかにする。
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映画はもはや、映画館で「注視」することが主流の視聴モードではない。一回性は失われ、いつでも繰り返して観ることが可能になった。さらには「ながら見」や移動中など、「気散じ」的な視聴モードも一般化し、映画の時間・空間は、その構造の変化を余儀なくされている。いま、映画はどう論じうるだろうか。
映画の誕生からその文法までを丁寧に紐解き、さまざまな映像表現を真摯に見つめ、フレームの奥深い内部だけでなく、フレームの外部や裏側まで思考を重ねる。映像表現の醍醐味に光をあてなおす、まったく新しい映像論。 -
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ごく一部の有名建築家を除き、建築家として働く人たちの実態は、これまで意外なほど明らかにされていない。建築家という存在そのものがゆらぎはじめている現代、専門的な教育を受け、難関の資格試験をクリアし、建築家を自認するようになる彼・彼女たちは、どのように考え、動き、働いているのか。非意匠系の建築設計者、地方都市で活躍する建築家、さらには建築家を自認しない建築家など、さまざまな建築家の姿を、背景にある時代性とともに考察し、その輪郭を描きだす。 -
戦争も腐敗も善となる
恐ろしい論理を明らかにする
石平氏渾身の書き下ろし。
これを知らずして中国人は理解できない!
やっと私も中国人が分かったと言える
中国史を支配する組織の正体
易姓革命も、対外拡張も、腐敗も
共産党政権の命運も!
《主な内容》
■正義派知識人のA教授はなぜ、親族の腐敗を喜んだのか――まえがきに代えて
■第1章 一族のためであれば腐敗は善になる
■第2章 宗族という巨大組織の実態
■第3章 「械闘」に見る一族イズムの恐ろしい本性
■第4章 「共産党VS.宗族」の勝者
■第5章 中国史を動かす一族イズム -
―「政府は貧しい人々の面倒を見るべきか?」
これは、世界47ヵ国を対象にして、アメリカのピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が2007年に行った調査に含まれる質問の一つです。この質問に「面倒を見るべき」と答えた人の割合が最も高かったのはスペインで、実に96%にのぼりました。では、その割合が最も低い59%だったのは、どの国でしょう?――それが、日本にほかなりません。つまり、約4割の日本人は、貧しい人や困っている人を自分で助けないばかりか、公の力で助けることにも同意していないのです。では、次の質問はどうでしょう?
-「社会の多くの人は信頼できるか?」
これは、2019年に行われた第7回「世界価値観調査(World Values Survey)」にある質問です。この質問に「信頼できる」と答えた人の割合は、オランダでは58.5%、ドイツでは41.6%だったのに対して、日本では33.7%。しかも、「信頼できるか」どうかの対象を「他国の人」に変えると、オランダの15.4%に対して、日本は実に0.2%、という驚くべき結果になります。つまり、日本人は日本人同士でも信頼していないし、他国の人はほとんど信頼していない、ということです。
本書は、こうしたさまざまな調査の結果を紹介しながら、「おもてなしの国」と言われ、自分たちでもそう思っている日本人が、本当は「やさしくない」ことを明らかにします。この「やさしくない国」をもたらした歴史的・社会的な要因を探ったあと、このまま進んでいった先にはどのような国が待っているのか、その姿が浮かび上がってくるでしょう。すぐに「自己責任」や「自助」が叫ばれる現状を変えるには、どうすればよいのでしょうか。長年ヨーロッパで教育・調査に携わってきた気鋭の著者がクリアに描く日本の姿と、明るい日本を実現するための方策――本書には、確かにこの国の「今」と「未来」があります。
[本書の内容]
序 章 人にやさしくない、貧しい国ニッポン
第1章 他人を信頼しない日本人
第2章 そもそも、なぜ人は他人を助けるのか
第3章 日本人の社会参加
第4章 利己主義の社会的帰結
第5章 日本はベーシック・インカムを導入すべきか
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