『思想、NHK出版新書、配信予定を除く(新書、実用)』の電子書籍一覧
1 ~21件目/全21件
-
第一人者が「核心」と「面白さ」を論じ尽くす!
日本における哲学の泰斗が集結し、全3巻で西洋哲学史の大きな見取り図を示す! 第1巻は、近代以降の哲学を理解するうえでも必須の古代ギリシアからルネサンスまで。哲学という営みはいかに誕生し、受け継がれていったか。主要哲学者の思想をもとに、この時代の哲学の重要論点とダイナミックな流れを浮かび上がらせる。ゼロからの学び方、いま学ぶことの意義・効用まで――、「聞き書き」によって哲学史の「核心」と「面白さ」に迫る。ありそうでなかった決定版の入門シリーズが誕生! -
入試問題「倫理」厳選23問で、現代思想に入門する!
現代思想入門は、この一冊でカンペキ! フロイトからフーコー、デリダ、ドゥルーズにアーレント、サンデルまで。センター試験・共通テスト「倫理」厳選23問を入口に、20世紀以降の哲学の流れと見取り図を示す。基本知識のみならず、フェミニズムやケアの倫理など最前線の思想もまるわかり。学びなおしに役立つ、好評『試験に出る哲学』シリーズ第3弾! -
ヘーゲル、ニーチェ、ハイデガーよりも、パスカルこそが役に立つ!
100分de名著でもおなじみ、博覧強記の作家・フランス文学者の鹿島茂が、「自我と幸福追求を試みた最初の書」として絶賛する西洋哲学の古典『パンセ』。本書では、「キリスト護教論」を目的として書かれた『パンセ』の中から、現代人にとって切実かつ魅力的な部分を抽出し、著者が訳と解説を施すことで、パスカル×鹿島茂の新たな箴言集、いわば『パンセ 人間学篇』を編み直す。著者は「現代人が『パンセ』を読んだことがないのは、もったいないどころか大きな損失である」と語る。読者が、パスカルの思想に触れながら、人間の二大苦悩である「自我」と「幸福追求」について、自らの答えに行き着くよういざなう、究極の哲学ガイドである。
<目次>
第1章 ようこそ、『パンセ』の人間学へ/第2章 人は気晴らしなしでは生きられない/第3章 すべては「ドーダ」で理解できる/第4章 とにかく自分のことが好き!/第5章 人間は奇妙なオルガンである/第6章 人は変わる? 変わらない?/第7章 人間は習慣によってつくられる/第8章 オネットムと言われるようになれ/第9章 想像力って素晴らしい!/第10章 現在に安住できないのはなぜ?/第11章 「正義」ってなんだろう?/第12章 人間は惨めで偉大な存在である/第13章 人間は考える一本の葦である/第14章 だから神は存在する -
「論理」を鍛え、「問題」と向き合う!
反出生主義に教育問題、ルッキズムからAI脅威、意思決定論まで。誰もが遭遇する人生の身近な事例を手掛かりに、「教授」と「学生たち」のディベート形式で、哲学的論点を浮かび上がらせる。NHKブックス『哲学ディベート』以降に登場した、新たな思想潮流や現代特有の課題を集中的に取り上げ、思考法とアプローチを同時に身につけることを目指す、画期的哲学入門! -
哲学の常識は、今いかに変化しているのか?
「人間」を中心とした近代哲学の前提が今、揺らいでいる。パンデミックやテクノロジーの進化など、社会状況の変化によって、哲学には今どのような「問い」が生まれているのか?ネット時代の民主主義のあり方から、IT化と公私の変化、人新世とエコロジー、シンギュラリティとトランスヒューマニズム、動物・AIなどの「非人間」の倫理まで。哲学の最前線で起きている地殻変動を、8つの具体的な論点として提示し解説する!
〈目次〉
第一章 ネット時代に民主主義は可能か
第二章 人はなぜルールに従うのか
第三章 「公/私」の境界はいかに変化しているのか
第四章 「ポスト・ヒューマニズム」は何を意味するのか
第五章 動物・AIの権利はなぜ問題になるのか
第六章 哲学はエコロジーをどう捉えるか
第七章 人間を超えた世界の「科学」とは何か
第八章 コロナ時代の「自由」とは何か -
なぜいま、哲学で「人間」が大きな問題となっているのか?
本書では、「思弁的実在論」「加速主義」「新実在論」といった話題の現代哲学を解説しながら、その論点をわかりやすく整理。AIからゲノム編集・機械化による人体改造、そして気候危機に資本主義まで。私たちが直面しているテクノロジー時代の具体的な問題を踏まえ、現在起こっている「思想の地殻変動」を鮮やかに描き出す! -
資本主義を超える。それはいかにして可能なのか? 持続可能な未来に向けた真の課題とは?
気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか? コモンズ(私的所有を超えた共有物)を中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か? 未来を生きる将来世代に持続可能な形で地球を残すことを、いかなる思想的構えで現在の不自由に優先させるか? マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。「未来の他者との連帯」というアクロバティックな課題の考察にまで及ぶスリリングな展開。資本主義をめぐる積年の考察がここに結実! 大澤社会学、至高の到達点。
第1章 人新世のコロナ禍
第2章 普遍的連帯の(不)可能性
1 簡単に理解できることなのに……
2 倫理的な洗練の極と野蛮の極
3 イエスの墓の前で
4 動物としての人間の生
5 禁欲の資本主義
6 もうひとつの時間
第3章 惨事便乗型アンチ資本主義
1 ソフィーの選択のように
2 ベーシック・インカムは可能か
3 現代貨幣理論の盲点
4 惨事便乗型アンチ資本主義
5 脱・私的所有
第4章 脱成長のための絶対知
1 人新世の危機に抗するために
2 悪い報せとよい報せ
3 交換価値か、使用価値か
4 科学知の運動
5 絶対知の逆説
第5章 新世紀のコミュニズムへ
1 知と無知
2 新世紀のコミュニズムのために
3 資本主義に内在するコミュニズム -
知の最前線5人との対話に、コロナ後の緊急インタビューも収載!
大反響のNHKEテレ『欲望の時代の哲学2020~マルクス・ガブリエル NY思索ドキュメント』書籍化の続編。日本でも話題のベストセラー作者クリスチャン・マスビアウやカート・アンダーセン、現代哲学の最前線に立つチャーマーズや世界的作家ケールマンらと、「新実在論」を掲げる思想界の旗手ガブリエルとの白熱の対話全5編を濃縮! さらにコロナ危機で急遽制作された、「欲望」シリーズの知性たちが世界の今を展望する『BS1スペシャル シリーズ コロナ危機 グローバル経済 複雑性への挑戦』での緊急インタビューも収載。「いま目撃しているのは新自由主義の終焉だ」と語るガブリエルの真意は?
[目次]
はじめに(丸山俊一筆)
第1章 コロナ危機と新自由主義の終焉(マルクス・ガブリエル緊急インタビュー)
第2章 「すべてがショー」というファンタジーを生きる(カート・アンダーセン×ガブリエル)
第3章 人文知なき資本主義は破綻する(クリスチャン・マスビアウ×ガブリエル)
第4章 科学主義的唯物論を乗り越える(デイヴィッド・チャーマーズ×ガブリエル)
第5章 ドイツ哲学を読め!(ダニエル・ケールマン×ガブリエル)
第6章 カラフルで複雑な民主主義へ(張旭東×ガブリエル)
おわりに(丸山俊一筆) -
なぜ私たちは考えることが苦手なのか? 日本人の思考力を磨く実践的哲学のススメ!
「国家とは何か」「権力とは何か」「政治とは何か」と問われて、明確に答えられる人がどれだけいるでしょうか。本書は、西洋哲学の名著を題材に、日本人にとって苦手な「概念によって物事を把握する力」をつけて、「哲学の実践」のスキルアップを図ろうするものです。
一般に「哲学を勉強する」というと、著名な哲学者の本を読んで丸ごと理解しなければならないと思う人が多いかもしれません。しかし、それは哲学研究者のすることで、哲学の本質ではないと著者はいいます。では「哲学」とは何なのか? 著者によれば、まさしく「〇〇とは何か」という問いそのものが極めて哲学的な問いであり、その問いに対して、あるいは物事をとらえるために、概念的に考えたり、概念を練り上げたり、新たな概念を創出したりする知的営みこそが「哲学」だと語ります。
では、概念的に考えるとはどういうことか? スピノザは、「〇〇とは何か」という問いについて、その問いの答えは、「対象となっているものの〈起成原因〉を表していなくてはならない」(『スピノザ往復書簡集』)と考えました。たとえば、地面に置いてあるボールを子どもが蹴ったとき、ボールが転がったのは「子どもが蹴ったから」とふつうは考えますが、それだけではありません。もし重い岩だったら蹴っても転がりません。ボールが転がったのは、ボールが丸くて軽く弾力性があるからで、また人間がそのように製造したからであり、ゴムという物質が地球上に存在したからであり、さらには硬い地表と重力が作用したからでもあります。これらが「ボールとは何か」の起成原因であり、物事を概念的に考えるということです。
本書では、このように近代の哲学者たちの名著を、「哲学」「人間」「国家」「政治」「権力」「存在」など、私たちが社会生活を営むうえで根幹となるものにグルーピングして、各項目3~5作品、1作品につき4、5ページのテキスト+イラストで構成します。
著者は「哲学の効用とは、頭をよくしてくれること、そして物事をより明晰に理解させてくれることにある」と断言します。自分の住む世界とはいったい何なのだろうか――。名著を味わいながら、世界のしくみを新たな視点でとらえる哲学の実践的素養が身につく、至れり尽くせりの哲学入門書です。 -
コロナ下でも、あなたの「自由」を手放さないために
「ウイルスを恐れて家から出ない立場を10、ウイルスなど存在しないとする立場を1とすれば、私は6か7です。しかし3の立場もありえます」「電車を乗り換えるとき必死で走りました。息が上がり、マスクを外したその瞬間、警官が近づいてきて『マスク着用は義務ですよ』と言ったのです。私は必死で『息ができない(I can’t breathe)』と答えました」――ボンでは経験に根差した言葉でかつてなく詳細にコロナ下の心性を分析し、今こそ可能な「倫理的進歩」を「手放してはならない自由」と絡めて論じる。故郷ジンツィヒでは新実在論の成り立ちを発祥の当地で語り起こす。平易な対話形式による、ガブリエルの新しい‟哲学教室”!
〈目次〉
はじめに コロナ時代の精神のトレーニング(丸山俊一)
Ⅰ章 正解なき状況での選択
Ⅱ章 思考で倫理は進歩する
Ⅲ章 唯物主義を越えて、正しく錯覚せよ
Ⅳ章 道徳哲学が合理的なツールになる
Ⅴ章 ウイルスが教える「正しい」生き方
Ⅵ章 「新実在論」誕生の原点へ
Ⅶ章 「他者が正しい可能性はある」
終章 分断を越える最後のチャンス
おわりに 今、自然の意味を問い直すとき(丸山俊一) -
哲学はいま何を問うているのか? 現代の哲学における最もホットな5つのテーマーー正義論、承認論、自然主義、心脳問題、新実在論の大きな議論の流れを、それぞれのテーマが浮上してきた歴史的・社会的背景とともに解説。ロールズ、サンデルの正義論はいかなるインパクトがあったのか? ウィトゲンシュタインやディヴィッドソンの功績とは? マルクス・ガブリエルの新しい実在論はなぜ注目されるのか? 5つのテーマの核心を切り出し、哲学者がいま何に関心を持っているかを提示することで、読者の古くなった「哲学マップ」を塗り替える、21世紀の新しい哲学の見取り図。
-
NHK「欲望の時代の哲学」「欲望の哲学史」がテレビで大きな反響を呼び,これを書籍化した『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』が哲学書としては異例の3.5万部の大ヒットとなったマルクス・ガブリエルが帰ってきた! 今度の舞台はニューヨーク。資本主義と民主主義の「実験場にして闘技場」・米国の中心地で、ドイツ哲学のホープであるガブリエルは何を見、何を思い、何を語るのか?!
近年とくに自由と倫理の危機を語るガブリエルは、米国発のものの見方が危機の根源にあると見る。Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ章では、一見離れた「資本主義」と「哲学史」をつないで平易な言葉で語る。
まずⅠ章で、高層ビルやブランドショップの並ぶ通りを歩きながら、そこに人々が感じる“自由”は米国の本質を表すと言う。しかしこの“自由”は「人間の意志」と「動物の欲求」を同一視してしまった結果生まれたものであり、カント以来の哲学者たちが唱えてきた「自由への意志」とは異なるもので、そのため人間は自ら人間性を破壊し始めていると説く。
次にⅡ章で、国家情勢が数値で表されることについて、そこでは「生きる意味」の重要性が見落とされていることを指摘する。人は、数値が表すような「生存の条件」よりも、「生きる意味・目的」のほうを重視しており、各人がそれを味わうことのできる「倫理的社会」の構築に向かおうと言う。
そしてⅢ章で、資本主義の新たなエンジンとなりつつある人工知能(AI)について、これが「現実を意味あるものとして認識できない」ことを指摘し警鐘を鳴らす。すなわち、現実は五感を駆使した「感覚=思考」によってこそ認識されるし、あくまで人間知性の可能性を信じる「ドイツ的理想主義」を掲げる。
最後のⅣ章は、ガブリエルの議論を収録した話題書『未来への大分岐』で見事なコーディネーターとなった気鋭の経済学者・斎藤幸平との白熱の対話。ガブリエルは日本へも言及し、待ったなしの社会問題について徹底的に議論する。「どうせ資本主義は変わらない」というニヒリズムの蔓延を痛烈に批判し、すべての活動が持続可能性を志向すべきことを提言する。
全篇にわたって、「哲学は時代との格闘だ」というガブリエルと志を同じくするNHKプロデューサー・丸山俊一が、前著『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』に続いて番組のリライトを手掛け、ガブリエルの語りを簡潔に構成して、彼の思考の”息遣い”を的確に伝える。序章と終章では丸山がガブリエルの意をくんだ解説をつけて読者へのガイドとする。
読者は、全章を貫くガブリエルの「闘志」にシビれ、共鳴していくはずだ。彼は何に怒り、どう戦おうとしているのか? 「新実在論」の旗手として世界哲学の先頭に立つ若き天才が、加速する世界経済の中心地で語る言葉にいまこそ耳を傾けよう!! -
本書は、ベストセラー『嫌われる勇気』の著者のNHK文化センター講座「よく生きるための哲学」に“幻の第6回講義”を加えて再構成し、書籍化するものです。孫をもつ年齢に達した著者が、同世代の読者に向けて、「老・病・死」にまつわる自らの体験を軸に、人生の分岐点をポジティブにとらえる思考法を解説します。
類書との大きな違いは二つ。一つは、実際の講座での語り口調を生かし、各講座後の受講生の質疑応答も付した、著者初の講義形式の本であること。もう一つは、ギリシア哲学・アドラー心理学から家族論まで、これまで著者が個別に取り上げてきたテーマを章ごとにまとめることで、いわゆる“岸見哲学”のエッセンスを本書一冊で丸わかりできる点です。
第1講では専門のギリシア哲学を題材に、「哲学がなぜ必要なのか」「どんなときに役立つのか」について問います。そこで例に挙げられるのが、25歳のときの母親の介護体験です。母親の死の絶望感から救ってくれたのが哲学だったこと、そしてその経験が「幸福とは何か」を考えるきっかけになり、三木清の哲学に触れることで「幸福とはオリジナルなもの」であることを知り(第2講)、アドラー心理学を学ぶことで「他者は敵ではなく仲間であること(共同体感覚)」(第3講)を理解したことが語られます。
そうして年齢を重ねた著者は50歳のときに、今度は自らが心筋梗塞で倒れ、死の淵をさまようことになります。そこからの蘇りの中で考えたテーマが「老・病・死」について(第4、5講)。老いること、病気になること、死ぬことは絶対に避けられないし、変えられない。では変えられるものは何かと問えば、それは自らの「意識」以外にはないことに思い至ります。絶望するのではなく、希望をもつこと。「どのような状況にあっても生きられるという希望があるからこそ、死という現実を前にしても人は生きられる」と著者はいいます。
結論は、今ここに目を向け、一瞬一瞬を真剣に、丁寧に生きること。「生きているだけで素晴らしい」――そう言える「勇気」を本書から学びます。 -
愛することが哲学だ
えっ!? 紀元前のアテナイでソクラテスと愛について対話する?
当代一のプラトン研究者が、名著『饗宴』を再現して挑む、驚きのギリシア哲学入門書!
本書は、哲学者プラトンの代表作で、古代ギリシア語の散文作品として名高い『饗宴』のなかに、語り手の「私」(「現代からの客人」)が列席し、ソクラテスら演説者たちと「愛(エロース)」をテーマに競演する、類を見ない教養新書である。「哲学(フィロソフィア)」という言葉は「知(ソフィア)」を「愛し求める(フィレイン)」という意味の合成語。哲学=愛であることが、いま明かされる。
第一話 誘う――アカデメイアに立つ
第二話 競う――恋愛とはどんなものか
第三話 求める――欲望は満たされるか
第四話 出会う――美のイデアを目指して
第五話 乱れる――愛することが哲学だ -
般若経、法華経、華厳経、浄土教、密教……。「自己鍛錬」を目的にした釈迦の仏教は、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、「衆生救済」を目的とする大乗仏教へと変わったか?そして、その教えはどこへ向かおうとしているのか?別冊NHK100分de名著「集中講義 大乗仏教」を大幅改訂し、大乗仏教一五〇〇年の常識を覆す「大乗起信論問題」の顛末を新たに書き下ろした、究極の仏教概説書。
-
著書が日本で異例の売れ行きを見せている“哲学界の新星”、マルクス・ガブリエル。2018年6月の来日時の滞在記録をまとめて大反響となったNHK番組「欲望の時代の哲学」を待望の書籍化。あのガブリエルが、誰にでも分かる言葉で「戦後史」から「日本」までを語りつくす! 世界的ロボット工学者・石黒浩氏とのスリリングな対論も収録。
-
世界を席巻する排外主義的思潮や強権的政治手法といかに向き合うべきか? ナチスによるユダヤ人大量虐殺の問題に取り組んだハンナ・アーレントの著作がヒントになる。トランプ政権下でベストセラーになった『全体主義の起原』、アーレント批判を巻き起こした問題の書『エルサレムのアイヒマン』を読み、疑似宗教的世界観に呑み込まれない思考法を解き明かす。
-
思考停止に陥らず、現代社会を生き抜くために
多発するいじめや虐待、社会マナーの低下などを背景に、道徳の教科化の議論が持ち上がっている。しかし、それで本当にすべてがまるく収まるのか。本書では、人気哲学者がいわゆる「道徳の常識」を徹底的に疑うことを通して、現代人のモラル崩壊という問題の核心へと切り込んでいく。多様な価値観がせめぎあう複雑な現代社会を、我々はいかに生きるべきか。具体的な事例を挙げながら、「21世紀の道徳」を自らの手で新たに構築していこうという野心的な一冊。
第1章 「道徳」の転換点―心の問題から公共・政治の問題へ
第2章 哲学は道徳をどう考えてきたか
第3章 “自分”―なぜ誠実に振る舞わなければいけないのか?
第4章 “他者”―人を利用するのは悪いことか?
第5章 “命・自然”―環境を破壊し、動物を殺すのはいけないことか?
第6章 “集団・社会”―ルールやマナーは絶対守るべきなのか?
第7章 「道徳」の消える日―自分の頭で考えるためのレッスン -
迷走する日本人のこころと向き合う
二賢人から、渾身のメッセージ
東日本大震災後、あらためて問い直された日本人の死生観や宗教性。経済効率至上主義や個人主義が加速するなかで、置き去りにされた日本人の「こころ」の問題を、現代の二賢人が論じる。思想家として教育、医療、司法、宗教の倫理的立て直しを説く内田氏(第一部)、宗教者として日本的霊性のルーツに迫りつつ現代にふさわしい共生のありかたを探る釈氏(第二部)。どちらも自らの信ずる道を振り返りながら、社会を担う一員としての読者に、まっすぐ問いを投げかける。穏やかな笑顔からは想像もつかない、切実な問題意識に胸を打たれること間違いなしの力作。自分探しの「スピリチュアル」でもなく、特定の宗教・宗派にこだわるでもなく、人間が社会をつくり生き延びていくために根源的な支えとなる「霊性」をいま、問い直す。
※電子版限定 内田樹×釈徹宗対談「日本的霊性と大拙、そして私たち」収載 -
なぜわれわれはかくも多彩なものを恐れるのか? ときに恐怖と笑いが同居するのはなぜか? そもそもなぜわれわれは恐れるのか? 人間存在のフクザツさを読み解くのに格好の素材がホラーだ。おなじみのホラー映画を鮮やかに分析し、感情の哲学から心理学、脳科学まで多様な知を縦横無尽に駆使、キョーフの正体に迫る。めくるめく読書体験、眠れぬ夜を保証するぜ!
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。