『推理(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧
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9月の朝、風ヶ丘図書館の開架エリアで死体が発見された。被害者は常連利用者の男子大学生。閉館中の館内に忍び込み、山田風太郎の『人間臨終図巻』で何者かに撲殺されたらしい。現場にはなんと、二つの奇妙なダイイングメッセージが残されていた! 警察に呼び出された裏染天馬は独自の捜査を進め、一冊の本と一人の少女の存在に辿り着く。一方、風ヶ丘高校では期末テストにまつわる騒動が勃発。袴田柚乃たちは事件とテストの両方に振り回されることになり……。ロジカルな推理と、巧みなプロットで読者を魅了する〈裏染天馬シリーズ〉第4弾。/解説=佐々木敦
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フィリップ・モリスをひとつ――紙幣と共に差し出された名刺が、映画女優を夢みるシルヴィーに運命の訪れを告げていた。ささやかな贅沢で祝したその夜更け、自室の扉を叩く音に応じた彼女に賦与された未来は、あろうことか首なし屍体となって薔薇の散り敷く血の海に横たわることだった……。そして翌週には両腕を失った第二の、翌々週には両脚を奪われた第三の犠牲者が。明らかに同一犯人と見做される状況にも拘らず、生前の被害者たちに殺害されるに足る共通項を探しあぐね混乱するパリ警視庁。事件を統べる糸〈ドミニク・フランス〉を紡ぎ出してみせる矢吹駆の、鮮やぐ現象学的推理が織り成す、真相という名の意匠とは?/解説=山路龍天
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ラルース家事件の傷心を癒しきれないナディアは、炎暑のパリで見えざる敵の銃弾を受けたカケルに同行し南仏地方を訪れる。風光を愛でる暇もなく、心惹かれる青年と過ごす夏期休暇は、ヨハネ黙示録を主題とした連続殺人の真相究明行へと一変する。二度殺された死体、見立て、古城の密室殺人、秘宝伝説、いわくある過去……絢爛に鏤められたモチーフの数々が異端カタリ派の聖地というカンヴァスに描き出されるとき、本格探偵小説の饗応は、時空を超えて読む者を陶酔の彼岸へ誘わずにはいない。口笛が〈大地の歌〉を奏で、二重底に隠された最後のからくりを闡明する瞬間まで、探偵の座を明け渡す矢吹駆。その真意はいずこに?/解説=奥泉 光
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死刑執行前夜、なぜ囚人は密室状態の独房で斬殺されたのか? どうして囚人は、人目につく満月の夜を選んで脱獄を決行したのか? 墓守が自ら一度埋めた死体を再び掘り返して解体した動機は――。世界各国から集められた死刑囚を収容する特殊な監獄に収監された青年アランは、そこでシュルツ老人に出会う。明晰な頭脳を持つシュルツの助手となった彼は、監獄内で起きる不可思議な事件の調査に係わっていく――。終末監獄を舞台に奇想と逆説が全編を覆う、異形の本格ミステリ。第16回本格ミステリ大賞受賞作。/解説=円堂都司昭
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ピレネーの旧家デュ・ラブナン家のイヴォンは、スペイン戦争の際レジスタンスに参加し、失踪する。同家の小作人、ジョゼフ・ラルースはイヴォンと行動を共にするが、単独で帰国後、イヴォンから山を贈与されたと主張し、そこに鉱脈が発見されたため裕福となった。二十年後、死んだはずのイヴォンから手紙が届き、裁きが行なわれるだろうと無気味な予告をしてくる。それが現実となって、ジョゼフの次女オデットの首を切り取られた惨殺死体が発見される……。司法警察のモガール警視の娘ナディアと不思議な日本人青年矢吹駆は真相究明を競い合う。日本の推理文壇に新しい一ページを書き加えた笠井潔の華麗なるデビュー長編。
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夏休みの最中の8月4日、向坂香織たち風ヶ丘高校新聞部の面々は、取材で横浜市内の穴場スポットである、丸美水族館に繰り出した。館内を館長の案内で取材していると、B棟の巨大水槽の前で驚愕のシーンを目撃。な、なんとサメが飼育員と思われる男性に食らいついている! 駆けつけた警察が関係者に事情聴取していくと、容疑者は11人にもおよぶことに。しかも、それぞれに強固なアリバイが……。袴田刑事は、しかたなく妹の柚乃へと連絡を取った。あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン”が、今度はアリバイ崩しに挑戦。/解説=飯城勇三
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怪奇小説の世界に壮麗な大伽藍を築いた鬼才ラヴクラフト。本巻には、作者の分身たるランドルフ・カーターを主人公とする一連の作品、および、それと密接に関わる初期のダンセイニ風掌編を収録し、この稀有な作家の軌跡を明らかにする。猫を愛する読者なら快哉を叫ぶ佳編「ウルタールの猫」、神々の姿を窺わんとする賢者の不敵な企てを描く「蕃神」、巨匠が書き残した最大の冒険小説、古典の伝統をふまえた波瀾万丈の「未知なるカダスを夢に求めて」等、全九編は、諸氏の魂を電撃のごとく震撼するであろう。【収録作】「白い帆船」「ウルタールの猫」「蕃神」「セレファイス」「ランドルフ・カーターの陳述」「名状しがたいもの」「銀の鍵」「銀の鍵の門を越えて」「未知なるカダスを夢に求めて」「作品解題/大瀧啓裕」
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一九九一年四月。雨宿りをする一人の少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国したとき、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶の中に――。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。著者の出世作となった清新なボーイ・ミーツ・ガール・ミステリ。
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人間嘘発見器+演説名人+天才スリ+精確無比な体内時計=4人は史上最強の銀行強盗…のはずが、思わぬ誤算が。奪われた「売上」を取り戻せ!伊坂幸太郎ブームはここから始まった。「陽気なギャング」シリーズ第1作、お手頃価格でお届けします。
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伊坂幸太郎ブームに火を点けた“史上最強の天才強盗”、あの4人組が帰って来た!嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリは殴打される中年男に遭遇――4つの奇妙な事件と、華麗な銀行襲撃の裏に、さらなる謎が連鎖する…。文庫化記念ボーナス短編付き!
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ピレネーの旧家デュ・ラブナン家のイヴォンは、スペイン戦争の際レジスタンスに参加し、失踪する。同家の小作人、ジョゼフ・ラルースはイヴォンと行動を共にするが、単独で帰国後、イヴォンから山を贈与されたと主張し、そこに鉱脈が発見されたため裕福となった。二十年後、死んだはずのイヴォンから手紙が届き、裁きが行なわれるだろうと無気味な予告をしてくる。それが現実となって、ジョゼフの次女オデットの首を切り取られた惨殺死体が発見される……。司法警察のモガール警視の娘ナディアと不思議な日本人青年矢吹駆は真相究明を競い合う。日本の推理文壇に新しい一ページを書き加えた笠井潔の華麗なるデビュー長編。
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安定した生活を夢見て業界大手の『日々警備保障』に就職した南。事務職を希望していたものの、配属された先は『異界遺失物係』という謎めいた部署。その業務内容は、人間ならざる『住人』のうち、生きている人間に悪影響を及ぼしたり、危害を加えるまでに拗らせた『住人』の未練を探して成仏させること。コミュニケーション能力に乏しいくせに、思い立ったら即行動な五十嵐と、彼に振り回される南だが、仕事を通してお互いを知る中で、ふたりの距離は縮まっていき…。そんなある日、五十嵐の過去に関係し、彼のトラウマを刺激するらしき案件が?――見た目も性格も凸凹なバディがおくる、特殊で異色なお仕事ドラマ!
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【期間限定 試し読み増量版】推理小説「マッドネス探偵」に憧れて中二病全開のポンコツ探偵・晴野律歌(20歳)。食欲旺盛で嗅覚が鋭いワンコ系助手・音都を引き連れて、数々の事件を華麗に解決…できるのか?猫探しから大怪盗まで、私たちにお任せあれ。少女たちが繰り広げるハイテンション探偵コメディ!
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強奪された「心臓」
誰が、何の目的で?
臓器移植。不幸にも命を失った人間の善意が別の患者を助ける、命のリレー。
そんな死者の崇高な遺志を踏みにじる「連続臓器強奪事件」が発生する。
心臓を運ぶコーディネーターへの襲撃を皮切りに、次々と奪われる命の灯。その被害は天医会総合病院にも及び……。
生命を略奪する犯人の正体は? 現役医師が描く本格医療ミステリー! 書き下ろし掌編「生命の摂食者」収録。
出版社名「新潮社」より過去に配信された作品に加筆修正し、新たに書き下ろし掌編を加えた『完全版』となります。重複購入にはご注意ください。 -
美しく可憐な少女は、
「不老不死」のアイドル?
楯石希津奈。十五年以上前にアイドルとして活動していた少女が、当時とまったく同じ外見で現れた。
患者の姿に驚いた精神科部長の墨田淳子は、統括診断部の天久鷹央に診察を依頼する。
だが、その矢先、父親によって希津奈は連れ去られてしまい……。
ミイラ化した遺体。自殺からの復活。不老不死は実在するのか? 現役医師が描く医療ミステリー! 書き下ろし掌編「天国への道」収録。
出版社名「新潮社」より過去に配信された作品に加筆修正し、新たに書き下ろし掌編を加えた『完全版』となります。重複購入にはご注意ください。 -
身分違いの凸凹探偵コンビが活躍!
ケスグレイブ公爵と二度も殺人事件の謎を解いたベアトリスは、いつのまにか彼に想いを寄せるようになっていた。身分違いの恋心に蓋をするには、何か「新しい謎」が必要だ。それもとっておきの事件が。そんなふうに願っていた矢先、知人から殺人事件の捜査を依頼される。突然もがき苦しんで死を遂げた男性の謎――ベアトリスは読書家ならではの知識を総動員して、現場検証をする。毒殺に使われたのは、インドの先住民が使う植物の一種だろうか? 大きな謎に直面したとたん、公爵への想いが募る。そんなとき舞踏会で目にしたのは、彼が社交界のダイヤモンドと囁かれる令嬢と踊る姿。まばゆいほど美しく、お似合いの二人を目の当たりにして動揺し、立ち去ったベアトリスに公爵は…… -
医師の言葉が信じられない。
患者を救えるのは、誰か。
鍼灸師から「若返り」の治療を受け、外見が二十歳以上も変わった女性。白血病が再発し骨髄移植で
しか助かる見込みがない中で、聖痕を持つ「預言者」に縋った少女。
医療行為とは異なる奇蹟を求める患者に対し、天医会総合病院の天才医師・天久鷹央は「神秘」に潜む真実を明らかにする。
現役医師が描く医療ミステリー! 書き下ろし掌編「詐欺師と小鳥遊」収録。 -
警部補に昇進した朝比奈由宇は、久しぶりに警視庁SCU(特殊事件対策班)へ復帰した。そこへ特殊詐欺犯秋山の情報が入り、由宇は捜査を開始する。だが、銀座で秋山を尾行しているとき、爆発事件が発生。爆風で肩を骨折して気絶している間に、宝石店から1億円分の貴金属が強奪されてしまう。さらに由宇は、爆破現場の対応問題で監察官聴取を受ける。自分の行動は正しかったと思いながらも、焦りを感じる由宇は……。警視庁初の女性部長を目指す刑事が、葛藤を抱えながらも仲間の力を得て事件解決に邁進! 特殊能力刑事チームの警察小説。
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世界の終わる足音さえも、ふたりを脅かすことはできない。
大人になり、探偵業に勤しむピエタとトランジ。
トランジの特殊体質は相変わらずで、
周囲の人はどんどんいなくなっていくが、
なぜか死なないままのピエタ。
ふたりの日常に幸せを感じていたピエタだったが、
トランジの体質のさらなる秘密が明かされ、
世界の終焉が間近に――!?
運命に飲み込まれず不敵に闘う女たちの
シスターフッドサスペンスここに終幕!! -
発展を続けるニューヨークに孤絶して建つ、古色蒼然たるグリーン屋敷(マンション)。そこに暮らす名門グリーン一族を惨劇が襲った。ある雪の夜、一族の長女が射殺され、三女が銃創を負った状態で発見されたのだ。物取りの犯行とも思われたが、事件はそれにとどまらなかった――。姿なき殺人者は、怒りと恨みが渦巻くグリーン一族を皆殺しにしようとしているのか? 不可解な謎が横溢するこの難事件に、さしもの探偵ファイロ・ヴァンスの推理も行き詰まり……。鬼気迫るストーリーと尋常ならざる真相で、『僧正殺人事件』と並び称される不朽の名作が、新訳で登場。
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病棟に現れた「天使」
謎めく事件の真相は?
書き下ろし掌編を追加した完全版!!
小児科病棟で相次いで起こった急変。同じ病室の男子三名が、原因不明の嘔吐、喘息発作、不整脈を起こした。
さらに、この病棟で「天使を見た」と語る小学生まで現れ……。
魅力的な「謎」があるにも拘らず、事件解決に動かない天久鷹央。
なぜ? そして事件に秘められた「病」とは? 現役医師が描く医療ミステリー、シリーズ屈指の感動作!
書き下ろし掌編「ソフトボールと真鶴」収録。
<目次>
プロローグ
Karte.01 甘い毒
Karte.02 吸血鬼症候群
Karte.03 天使が舞い降りる夜
エピローグ
書き下ろし掌編 ソフトボールと真鶴 -
暗号解読士と新米刑事が暗号に挑む!
謎多きダイイングメッセージも、不可解な文字の羅列も、意味不明な記号の集まりも、暗号と名のつくものであればどんなものでも、たちどころに誰もが理解できる言葉に変換してしまう大学生の九條キリヤ。暗号に隠された思いや願いまでも鮮やかに解き放つ彼は、警察関係者から『暗号解読士』と呼ばれている存在だ。
四年前に起こった妹の事件を調べるため、警察の民間人協力者となっていたキリヤは、新米刑事の七瀬光莉と知り合い、ともに暗号にまつわる数々の難事件に関わるように。無愛想で人嫌い、そのうえ毒舌家なキリヤだが、裏表がなく真っ直ぐな性格の光莉と行動を共にするうちに、いつしか心を開きはじめる。
そんなある日、光莉から怪しい脱出ゲームが開催されているという話を聞いたキリヤ。参加費は無料なのにクリアすると高額な賞金がもらえるという一日一組限定の脱出ゲーム。キリヤと光莉は会場となる高級マンションに向かうが、やがて事態は意外な方向に動きだして――。
九條キリヤに、最大のライバル出現!? 暗号解読ミステリー、第二弾! -
上海郊外の湖畔に建つ陸家の館で殺人事件が起こる。現場は大雨で水没した地下室で完全な密室だった! 天才漫画家探偵・安縝(あんしん)登場
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新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー!
古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです!
ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」)
交通事故に隠された謎を解いた三姉妹に捜査の依頼が。地元の中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいというものだ。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも……?(第二話「だから都久音は押し付けない」)
「ミステリーグルメツアーに行く」と言って出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉の足跡を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫る――。(第三話「だから都久音は心配しない」) -
史上初! ひとつの事件にふたつの真実。
古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は四兄弟と三姉妹、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Sister編〉との「両面読み」がおすすめです!
ぎんなみ商店街近くに住む元太・福太・学太・良太の兄弟。母は早くに亡くなり父は海外赴任中だ。ある日、馴染みの商店に車が突っ込む事故が起きる。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死した。事故の目撃者は末っ子で小学生の良太。だが福太と学太は良太の証言に違和感を覚えた。弟は何かを隠している? 二人は調査に乗り出すことに(第一話「桜幽霊とシェパーズ・パイ」)。
中学校で手作りの楽器が壊される事件が発生。現場には墨汁がぶちまけられ焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。学太の所属する書道部に犯人がいるのではと疑われ、兄弟は真実を探るべく聞き込みに回る(第二話「宝石泥棒と幸福の王子」)。
商店街主催の「ミステリーグルメツアー」に随行し、長男で料理人の元太は家を空けている。学太が偶然脅迫状らしきものの断片を見つけたことから、元太が誘拐事件にかかわっている可能性が浮上。台風のなか兄の足跡を追う福太たちに、ある人物が迫る!(第三話「親子喧嘩と注文の多い料理店」) -
ジブチに派遣されている自衛隊の友永。遭難ヘリの救助に向かった先で自分の氏族が襲われ逃げてきた女・アスキラを保護するが、彼女を追う勢力に急襲され仲間が5人殺害される。残った7人と彼女で逃げる中、途中で敵に追いつかれ若手・市之瀬が死亡、立ち寄った村も急襲されて新開が死亡、津久田は負傷し意識不明。追手から逃がれ、廃墟の街にたどり着くが…!?
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ジェーンは英国の領主屋敷(マナーハウス)に滞在していた。いっしょに旅行している叔母が館の主である男爵とかつて恋仲で、ふたりのあいだに生まれた娘が男爵の養女になっていたのだ。ある晩、館の使用人が主の車を運転中に事故で死亡。車を調べてみると、ブレーキに細工されていたことがわかる。娘の身を心配する叔母に頼まれたジェーンは、折よく館を訪ねてきたレドヴァースと事件を調べはじめる。だが、ジェーンが操縦を教わっている複葉機の部品が壊されたり、怪しい人影が目撃されたりと不審な出来事が続き……。アガサ賞最優秀デビュー長編賞受賞シリーズ。
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僕の姉は怪談作家だ。本名にちなんだ呻木叫子というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪事件は、彼女が取材中だった旅館〈影踏亭〉に出没する霊と関連しているのか? 姉を救う手掛かりを求めて宿へ調査に出向くことにした僕は、宿泊当夜に密室で起きた殺人事件の容疑者となってしまい……第17回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか、全4編を収録。/【目次】影踏亭の怪談/朧トンネルの怪談/ドロドロ坂の怪談/冷凍メロンの怪談/解説=朝宮運河
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「扠、本日はどのようなご本をご所望でしょう――」
明治三〇年代後半。古今東西の本が集う書舗(ほんや)に、今日も迷える者達が訪れる。
約6年ぶり、待望の最新刊『書楼弔堂 待宵』の刊行を記念して、「書楼弔堂」シリーズを紹介するガイドブックを配信します。
登場人物や最新刊の紹介に加え、刊行記念著者インタビューを全文掲載!
またガイドブック電子版には『書楼弔堂 待宵』の試し読みを収録しました。
ぜひダウンロードしてお楽しみください。 -
中央アフリカで発見された謎の病、アブバジ病に罹患したパストゥール研究所の学者フランソワ。病床の彼から預かった資料を、ナディア・モガールと矢吹駆は、フランソワの師・マドック博士に届けるため、アテネへと旅立った。しかし博士は、エーゲ海の孤島・ミノタウロス島に渡っていた。彼を追うナディアと駆。島の館・ダイダロス館には、二人を含む十人の男女が集まったが、嵐で島は孤立、ギリシア神話をなぞるように装飾された客たちの死体が次々に発見される。奇怪な連続殺人の真相は? シリーズ中白眉といわれる、記念碑的傑作本格ミステリ。/解説=飯城勇三
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ベストセラー『本と鍵の季節』(図書委員シリーズ)待望の続編!
直木賞受賞第一作
猛毒の栞をめぐる、幾重もの嘘。
高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。
ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。
小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだった。
持ち主を捜す中で、ふたりは校舎裏でトリカブトが栽培されているのを発見する。
そして、ついに男性教師が中毒で救急搬送されてしまった。
誰が教師を殺そうとしたのか。次は誰が狙われるのか……。
「その栞は自分のものだ」と嘘をついて近づいてきた同学年の女子・瀬野とともに、ふたりは真相を追う。
直木賞受賞第一作は、著者の原点とも言える青春ミステリ長編! -
ジブチに派遣されている自衛隊の友永。遭難ヘリの救助に向かった先で自分の士族が襲われ逃げて来たという女・アスキラを保護するが、彼女を追ってきた勢力に急襲され仲間が5人殺害される。残った7人と彼女で逃げる中、アスキラが知るソマリア経由の経路を行くが豪雨の中、川を渡る途中で敵に追いつかれ一番の若手・一之瀬が命を落とし…!?
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ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。その野営地に氏族間抗争で命を狙われる女性が駆け込んだ時、壮絶な撤退戦の幕が上がった。自衛官の男たちの絆と献身が描かれた日本推理作家賞受賞作のコミカライズ!
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ミステリを愛するすべての人へ
当作の完成度は、一斉を風靡した
わが「新本格」時代のクライマックスであり、
フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、
これを超える作が現れることはないだろう。
島田荘司
ああびっくりした、としか云いようがない。
これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、
そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。
ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!
綾辻行人
500ページ、一気読み!
知念実希人の新たな代表作誕生
作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、
刑事、霊能力者、小説家、料理人など、
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、
ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、
圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
著者初の本格ミステリ長編、大本命!
【目次】
プロローグ
一日目
二日目
三日目
最終日
エピローグ
『硝子の塔の殺人』刊行に寄せて 島田荘司 -
普段は頭の切れる理系の大学院生なのに、夢の中では不思議の国の間抜けな“蜥蜴のビル”になってしまう青年・井森は、ある日の夢の中で、なぜか砂漠を彷徨っていた。干からびる寸前の彼を救ったのは、案山子とブリキの樵とライオンを連れた、ドロシイと名乗る少女だった。オズの国に住む彼女たちは、不思議の国へ帰る方法を探すビルをひとまずエメラルドの都へと連れていくことにする。だが、オズの国の支配者・オズマの誕生パーティーで盛り上がる宮殿内で殺人事件が発生し、井森が暮らす現実世界でも相似形をなす死亡事故が起きる。狂気の王国で起きる死の連鎖の恐るべき真相とは?/解説=小出和代
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奇妙な生き物やアリスという少女が暮らす不思議の国の夢ばかりみる大学院生の井森は、ある晩の夢の中で、不思議の国ではない緑豊かな山の中に辿り着く。そこには“お爺さん”なる男と、クララと名乗る車椅子の美少女がいた。翌朝井森は、大学校門の前で、夢で出会ったクララ──現実では「露天くらら」と名乗った彼女から、まるで夢の続きのように話しかけられる。彼女は何者かから脅迫を受けており、命の危機を感じていた。現実では頭が切れるが、夢の中ではビルという間抜けな蜥蜴になってしまう井森。二つの世界をまたぐ邪悪な犯罪計画から、クララとくららを守れるのか? 大人気『アリス殺し』の恐怖×驚愕ふたたび!/解説=千街晶之
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密室、容疑者全員アリバイ持ち──
「不可能」犯罪を専門に捜査する巻き毛の男、御殿場倒理。
ダイイングメッセージ、奇妙な遺留品──
「不可解」な事件の解明を得意とするスーツの男、片無氷雨(ひさめ)。
相棒だけどライバル(?)なふたりが経営する探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」には、今日も珍妙な依頼が舞い込む……。
新時代の本格ミステリ作家が贈るダブル探偵物語、開幕!
(解説:杉江松恋) -
2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり……。「この男は、わたしのために殺されたのか? あるいは――」疑問と苦悩の果てに太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは? 『さよなら妖精』の出来事から十年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生を左右する大事件に遭遇する。/解説=末國善己
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警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!? 警察不祥事のスクープ記事。新聞記者の親友に裏切られた……口止めした泉(いずみ)は愕然とする。情報漏洩の犯人探しで県警内部が揺れる中、親友が遺体で発見された。警察広報職員の泉は、警察学校の同期・磯川刑事と独自に調査を始める。次第に核心に迫る二人の前にちらつく新たな不審の影。事件には思いも寄らぬ醜い闇が潜んでいた。(解説:村上貴史)
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高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める。太刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、土砂崩れの現場から救出された老夫婦との会話を通して太刀洗のジャーナリストとしての姿勢を描く「綱渡りの成功例」など粒揃いの6編。第155回直木賞候補作。/解説=宇田川拓也
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東日本大震災直後に起きた殺人事件。原発作業員として働いていた被害者と加害者の間に何があったのか? 逮捕された容疑者の加瀬は、殺された男の親友だった。ところが彼は余震の混乱に乗じて逃走。福島県石川警察署の仁科は加瀬を、そして彼の生い立ちを追う。やがて、加瀬がある場所へと向かっていることが判明。彼の目的は何なのか? 浮上する驚愕の事実とは? 怒涛の社会派サスペンス!
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12歳のマイロの両親が営む丘の上の小さなホテル、〈緑色のガラスの家(グリーングラス・ハウス)〉。クリスマス前の冬の日、ホテルに5人の奇妙な客が現れる。彼らは全員が滞在予定日数を告げず、他の客がいることに非常に驚いていた。なぜ雪に閉ざされたこのホテルにわざわざやってきたのだろう? 5人のうちの誰かが落としたと思しき、古い紙片に描かれた海図らしきものを手がかりに、宿泊客たちの目的を探ることにしたマイロ。だが、客たちの謎は、このホテルに隠されたとてつもない秘密につながっていた……? MWA賞受賞、心あたたまる聖夜の物語をお贈りします。
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学生運動に伴うリンチ事件の主謀者として三年間の刑務所生活を終え、男はひっそりと暮らしていた。ある日彼は、自分が尾行されていることに気づく。待ち伏せてみるとそれは昔の仲間であったのだが……。完璧な自殺それが問題だ――頭蓋の奥で響く小さな呟きを意識しながら、植民地都市へ向かい、飛翔を試みた、かつて革命の時を生きた男は何を思い、何を求めるのか? 矢吹駆の罪と罰を描いた、シリーズ第ゼロ作にして、笠井潔の原点! 幻の処女長編テロリズム小説。/講談社文庫版解説=竹田青嗣、創元推理文庫版解説=小森健太朗
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三つの事件を経て、矢吹駆に対する自分の感情を持て余していたナディア。そこに起こった新たな事件は、頭部を殴打され、背中に刺傷を負った死体が、誰も入ることのできぬはずの三重密室の中で発見される、という衝撃的なものであった。さらに、その謎を追う彼女の前に、第二次大戦中、コフカ収容所で起こった密室殺人事件が浮かび上がってくる。二つの事件の思想的背景には、二十世紀最大の哲学者のある謎が存在した。ナディアに請われ、得意の本質直観による推理で事件に立ち向かう矢吹駆の前には宿敵イリイチの影が……!? 現代本格探偵小説を生み出した大量死の謎をも解き明かす、シリーズ最高傑作の呼び声高い第4作。/解説=田中博
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夏祭りにやって来た、裏染天馬と柚乃たち風ヶ丘高校の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物してもお釣りに五十円玉が含まれるのはなぜ? 名作『競作 五十円玉二十枚の謎』をモチーフに挑んだ表題作ほか、“若き平成のエラリー・クイーン”が日常の謎に挑戦。学食のすぐ外に放置されていたどんぶりの謎を鮮やかに解く「もう一色選べる丼」、吹奏楽部内でのトラブルを描く「針宮理恵子のサードインパクト」、さらに天馬の妹・鏡華の華麗な謎解きを加えた全5編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続くシリーズ第3弾は、痛快推理連作集。/解説=村上貴史
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自然の要塞であったはずの島で、冒険者にして偉大なるソロンの領主は暗殺騎士の魔術に斃れた。卑劣な魔術に蝕まれ操り人形と化した〈走狗(ミニオン)〉の正体を突き止めるべく、領主の娘アミーナは騎士ファルク・フィッツジョンらとともに行動を開始する。〈走狗〉候補の八人の容疑者、謀略により沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年──そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、推理の力は果たして真相に辿り着くことができるのか? 第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種年末ミステリ・ランキングで上位を総なめにした、俊英渾身の本格推理巨編。
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ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父ローレントに、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たちが顔を揃える中、殺人劇の幕が上がる。いま最も注目を集める俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術と剣と謎解きの巨編。第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種年末ミステリ・ランキングで上位を総なめにした、俊英渾身の本格推理巨編。
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《クトゥルー神話》の創造主にして二十世紀最高の怪奇小説作家、H・P・ラヴクラフト。その偉業を俯瞰する文庫版全集はここに完結する。本巻には、一万年前に栄華をきわめた都市の誕生から滅亡までを描くダンセイニ風の掌編「サルナスの滅亡」をはじめ、過去を探し求める男の遍歴の物語「イラノンの探求」など十三編を収録。さらに巻末には、初期作品五編に加え、ラヴクラフトが書簡に書きとめた夢を抜粋した「夢書簡」、また資料として創作が中断した断片を収めた。【収録作】「サルナスの滅亡」「イラノンの探求」「木」「北極星」「月の湿原」「緑の草原」「眠りの神」「あの男」「忌み嫌われる家」「霊廟」「ファラオとともに幽閉されて」「恐ろしい老人」「霧の高みの不思議な家」「初期作品」「夢書簡」「資料:断片」「作品解題/大瀧啓裕」
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大学を休学し、伯父の古書店に居候する菅生芳光(すごう よしみつ)は、ある女性から、死んだ父親が書いた五つの「結末のない物語(リドルストーリー)」を探して欲しい、と依頼を受ける。調査を進めるうちに、故人が20年以上前の未解決事件「アントワープの銃声」の容疑者だったことがわかり――。五つの物語に秘められた真実とは? 青春去りし後の人間の光と陰を描き出す、米澤穂信の新境地。精緻きわまる大人の本格ミステリ。
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幼い頃から天文学に興味をもちつづけたラヴクラフトは、広大な宇宙においては人類の存在など儚いという根本認識のもとに、死後オーガスト・ダーレスによりクトゥルー神話としてまとめられてゆく一連の小説群を執筆した。本巻には、時空を超えて存在する超知性体〈大いなる種族〉の姿を描く、まさにラヴクラフト宇宙観の総決算ともいうべき『時間からの影』をはじめ、アーカムやアブドゥル・アルハザードがはじめて言及される初期の作品から、ロバート・ブロックにささげた最後の作品まで全8編を収める。【収録作】「ダゴン」「家のなかの絵」「無名都市」「潜み棲む恐怖」「アウトサイダー」「戸口にあらわれたもの」「闇をさまようもの」「時間からの影」「資料:履歴書」「作品解題/大瀧啓裕」
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悪名高い上院議員が殺された。遺品の中からは、いわくありげな小箱と、ある囚人からの復讐をにおわす脅迫状が発見された。しかもその男は、最近出所したばかりだったのだ……現代的な女探偵の先駆ペイシェンス・サムと老探偵ドルリイ・レーンの見事なコンビぶりを描く型破りの本格探偵小説。新訳決定版!
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20世紀アメリカが生んだ鬼才、幻想と怪奇の作家、ラヴクラフト。彼の想像力の産物であり彼自ら病的なまでに憑かれていたクトゥルフ神話が怪しく息づく代表作「インスマウスの影」と「闇に囁くもの」。デラポーア家の血筋にまつわる恐るべき秘密を描いた「壁のなかの鼠」、彼の知られざる一面を垣間見せる異色作、ブラックユーモアの「死体安置所にて」の全4編を収録。深遠な大宇宙の魔神の呼び声が、読者を太古の昔から永劫の未来につづく暗黒世界のとりこにすることはまちがいない。
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太古の昔、全宇宙を支配していたという邪悪な神々は絶えてしまったわけではない。再びこの世を掌中におさめる時がくるのをいまなお待ちうけているのだ。本書は、悪夢のようなクトゥルフ神話を生んだ鬼才ラヴクラフトの全集第2巻である。宇宙的恐怖にみちた暗黒世界への鍵ともいうべき作品「クトゥルフの呼び声」そして「エーリッヒ・ツァンの音楽」魔神たちの秘密を知った青年を襲う恐るべき出来事を描いた、随一の長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」を収録。
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大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ! 四散した断片が描き出す物語の全体像とは? 注目の気鋭による清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。
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田舎町に発生した凶悪な殺人事件はT字で彩られていた。T字路に立つT字型の道標に磔にされたT字型の首なし死体、そしてドアに描かれたTの血文字。古代宗教や中部ヨーロッパの迷信等を背景に起る第二第三の殺人にエラリイの推理も翻弄される。有名な読者への挑戦状を付した国名シリーズ中傑作の誉れ高い作品。
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過疎の村に伝わる独自の妖怪伝説と「クトル信仰」と呼ばれる謎の教義。村の名家を襲う不可能犯罪の真相とは?『影踏亭の怪談』の新鋭が贈る妖怪×本格ミステリ!
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VRミステリゲームの試遊会に“館”へ招待されたのは、加茂冬馬を含む『素人探偵』8人。しかしイベントは一転、殺戮ゲームへと変貌する! 〈竜泉家の一族〉シリーズ第三弾。
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