『推理、辻真先(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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推理小説の歴史をひもとけば、『黄色い部屋の謎』や『アクロイド殺害事件』のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。/解説=桂真佐喜
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昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。学制改革による、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、顧問の勧めで勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で夏休み中の一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒5名で湯谷温泉へ、中止となった修学旅行代わりの旅だった。そこで巻き込まれた密室殺人。さらにキティ台風が襲来する8月31日の夜に、学校隣の廃墟で首切り殺人にも巻き込まれる! 二つの不可解な事件に遭遇した少年少女たちは果たして……。戦後日本の混乱期と、青春の日々をみずみずしく描き出す――。各方面から絶賛を浴びた長編、待望の文庫化。/解説=杉江松恋
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エンタメ小説雑誌「小説TOKYO」編集長の畑は、盗作癖のある元文学青年。
同誌は廃刊が決まっているのに、突然新人賞の募集を行った。
男女ふたりの下読みアルバイトが選んだ10本の応募原稿から畑が入選作を決定するというのだが……。
著者が小説誌に単発で発表した短編を、奇想天外な手法で長編に再構成。
レジェンドの技巧が冴える傑作ユーモア・ミステリ!1986年に発表された作品、待望の初文庫化。 -
母から息子への痛切な願い。手紙に秘められた真相は!?
手首を切断された女の死体を名古屋の下宿に残して長男が失踪。
事件の第一発見者は、奥飛騨の寒村から長男を訪ねてきた母親だった。
息子の無実を訴える母と、大学受験を控えた次男との間で交わされる手紙が、やがて驚愕の真実を浮き彫りに……。
著者ベスト級の呼び声高い表題作ほか、騙りの技巧を凝らした中編三本を収録。極上の本格ミステリ集!
初文庫化を記念して、ミステリ作家・阿津川辰海氏とのロング対談を特別収録! -
兄は“あいつ”に殺されたーー!? 幼き探偵コンビが真相に迫る!
北原白秋に憧れて童謡の創作に励み、「平成の白秋」と称される詩人・北里百男が急逝した。遺書が見つかり、警察は自殺と推定。だが、前途有望の彼がなぜ死を選ぶのか!? 独身の百男は、夫の暴行に苦しむ元隣人・早川兎弥子と恋に落ちていた。年の離れた弟で中学生の万介は、不倫と兄の死の関わりを疑い、兎弥子の娘で小6の瑠々と共に真相解明に乗り出すが……。
「掛け値なしに、辻真先ミステリーの最重要作の一つ」
小説家・阿津川辰海氏激賞の傑作長編! -
「犯人は読者だ」で話題をさらった『仮題・中学殺人事件』から50年、ミステリ作家デビュー以来、本格もの、ユーモアものをはじめ、様々なスタイルの作品を提供し続けてきた辻真先。中でも、鉄道ミステリは、著者自身が長年の鉄道ファンであることも広く知られており、多くの読者に親しまれてきた。シリーズキャラクターである、トラベルライター・瓜生慎ものを筆頭に、自らも鉄道愛好家でもある、ミステリ評論家・戸田和光が選んだ珠玉の12編。すでに廃線となった路線、企画列車なども登場する、辻ファン、鉄道ミステリファン必携の一冊。/【目次】お座敷列車殺人号/夜行急行殺人号/ブルートレイン殺人号/α列車殺人号/郷愁列車殺人号/白い闇の駅/オホーツク心中/遠い日、遠いレール/終電車の囚人/鉄路が錆びてゆく/東京鐵道ホテル24号室/轢かれる/解題=戸田和光
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盛岡のレストランで宮沢賢治の童話朗読会が開かれた。取材に赴いた夕刊紙記者・可能克郎は奇妙な出来事に遭遇。台本に賢治作品の贋物が紛れ込んでいたのだ。参加者を震撼させた“贋作騒動”は未解決。ところが二か月後、参加者の一人・倉村が変死する。朗読会に出演したタレント三木七重と参加メンバーの関係に不審を覚えた克郎は調査を進めるが……。
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舞台裏で渦巻く愛憎と野望。レジェンドの傑作、初文庫化!
島崎藤村の名作小説『夜明け前』が企業メセナ公演として舞台化された。ところが千秋楽のクライマックスで主演・浜島香苗が服毒死。警察は自殺と断定、捜査を打ち切ってしまう。
他殺の疑いを拭い去れず、弟の祐介は9年後、姉と同じ劇団に入団。事件当時メセナを担当した宇佐美の娘・笛子の協力を得て、かつての関係者を訪ねるが、またも悲劇が……。
初文庫化を記念し「文庫版のあとがき」を特別掲載! -
「このミス」「週刊文春ミステリーベスト10」「ミステリが読みたい!」2021年版で3冠を達成した著者の代表作!
日本推理作家協会賞受賞作品!
コミック雑誌創刊に向けて鬼編集長にしごかれる編集者の綿畑克二。ある日、行きつけのスナック「蟻巣」で眠りこけ、夢の中で美少女アリスと出会う。
そして彼女との結婚式のさなか、チェシャ猫殺害の容疑者として追われるはめになった。
目が醒めると、現実世界では鬼編集長が殺害されており、ここでも殺人の嫌疑をかけられてしまう。
二つの世界で無実を証すために事件の真相を追うことになった。
日本推理作家協会賞受賞の長篇ミステリー。 -
昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。開催中の名古屋汎太平洋平和博覧会の取材に同行して挿絵を描いてほしいというのだ。超特急燕号で名古屋へ向かい、華やかな博覧会を楽しむ最中、一報がもたらされた殺人事件。名古屋にいた女性の足だけが東京で発見された!? 同時に被害者の妹も何者かに誘拐され――。名古屋と東京にまたがる不可解な謎を、一兵はどんな推理を巡らせて解くのか? 空襲で失われてしまった戦前の名古屋の町並みを、総天然色風に描く長編ミステリ。/解説=大矢博子
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漫画家志望の大男・大日向陽は、元ソープランド嬢を殺した犯人を追っていた。ついに見つけた最重要容疑者は暴力団組長。だが、その娘撫子から大金を借りている弱味のある陽は、真相解明と借金問題を同時に解決すべく行動開始。ところが、なぜか奇妙な殺人事件が続発し…。意表を衝く“一話一殺”の痛快長編ユーモア推理の傑作!
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