『詩集、詩、ふらんす堂(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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◆リトアニア語対訳詩集
あさはやくに書かれた
たくさんの新しいひびきの名前。
読まれていない本をめくろう
東から西まで。
あさはやくに白い魔女たちが
わかいわたしの幸せを決めた;
そして予言し運命づけた
永遠にわかくいることを。
黄金の時間をあさはやくに
太陽がたくさん注いだ。
あさに金いろで書かれた
わたしの名前をそこで見つける。
(「あさはやくに」より)
◆目次
(あさはやくに)
あさはやくに/わかいきみに/青春/白い路上で/復活祭のあさに
(夕べのヴァイオリン)
こどく/夕べのヴァイオリン/たびだちに/海のおはなし/十字路よ/暗くなるとき/日没
(黄いろの旗)
黄いろの旗/風/秋の太陽よ/たいへん/秋の日々/孤児のよる
(銀のこどく)
銀のこどく/たそがれの来客/待合室に/哀悼/森によって/黒い客/白の山脈/おうちから
(大地が燃える)
春に/海にて/春の酔い/踊り子たち/窓ごしに/一瞬のあいだの
(なみだなしに)
宵/ついていく日に/ものごい/パイェーシスよ -
◆新詩集
西の彼方、
太陽が昨日に還る頃、
南天高く、夜は爪を伸ばす。
月の雫は、星座を作り
その秩序に守られ、
私は、呼吸する。
一瞬、失うチャンスは、
流れ行き交う、星々。
眠りに落ち、見る夢と
目覚めて見る夢は、
同じ感触。
すべては、太陽が創り上げた
誰にも読めない暗号。
(「月の雫」より)
◆目次
I
(温度差が風を生み、)/新月/冠月の、ころ/月の雫
II
(言葉が)/(心が、動く。)/(尊く)/
III
思惑/(何もかも、何もかも、)/まるい種/地球/海辺の情動/昼寝の行進曲/音楽/夜の雲
IV
(万人を負って)/(世界を)/(仔猫がしっぽを追うように、)/(登りつめると、)/(渇望していた時は、)/(傲慢さや惰性で)/枯れ葉/果実/記憶/結実まで
V
悲しみの深さ/涙/悲しみのいちばんめ/悲しみの、玉/本当の気持ち/悲しい記憶/(答えが、)/言葉のしっぽ/涙の粒/(いろんな味を残して、)/(悲しみに彩られ、)
VI
遠吠え/十一月/葡萄酒/狂おしく咲く、花/(存在している時点で、)/天滴り/(夢が、)/薔薇色/この場所から/幸福の一歩手前/夜明け
VII
青空/(戦争も、)/(言葉に操られるまま、)/(記憶違いの思い出話に花が咲く。)/(憎しみも/妬みも)/ダイビング/早春/春/ピカピカ/天倫/晴天/(この気持ちは、) -
◆ふらんす堂ホームページ連載コラム、待望の書籍化!
―伝えたい言葉―
ボードレールやランボー、マラルメ…
詩人たちからあなたへの素敵なラブレター
◆収録作品より
そこ深い
池の鏡に
映る影、
その黒い柳に
風は泣き……
さあいまは、夢みる時。
(詩集『よい歌』 第六歌 渋沢孝輔訳 ポール・ヴェルレーヌ「(白い月)」より)
◆著者あとがきより
書いていくうちに大学で勉強したフランス語の詩人だけでなく、子供時代に知り、ずっと記憶に残っているフランス以外の歌やフレーズも抑えがたく浮かび上がってきました。「おおスザンナ」や「ソルヴェイグの歌」、「四つ葉のクローバー」など作者の名も知らないまま記憶の中に住み着いているのでした。正統派のフランス詩でも、ヴィヨンやネルヴァルなど、なぜ入れないのかと文句を言いに顕れた朝方の夢もありました。残念ですがまた別の機会まで待ってもらいましょう。
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