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『宗教、ちくま新書(新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全72件

  • ブッダは本当に差別を否定し万人の平等を唱えた平和主義者だったのか? 近代の仏教研究は仏典から神話的装飾を取り除くことで、ブッダを平和主義者で、階級差別や男女差別を批判し、業や輪廻を否定した先駆的人物として描き出してきた。だがそれは近代的価値観を当てはめ、本来の内容を曲解したものにすぎない。では、ブッダの真の偉大さは一体どこにあるのか。これまでのブッダ理解を批判的に検証し、初期仏典を丹念に読みとくことでその先駆性を導き出す革新的ブッダ論。
  • 女帝・称徳天皇に取り立てられ重用された奈良時代の僧侶、道鏡(?~772年)。女帝に取り入って皇位さえうかがった野心家として、長く悪名が根付いているが、本当にそのような人物だったのだろうか。さまざまな伝説を検証し、最新資料を検討すると、道鏡は実際には政治に関与することなく、天皇への仏教指導に終始した人物としての意外な実像が見えてくる。史料の綿密な検討によって、謎が多く、悪評にまみれた時代の寵児の実像に迫るとともに、古代政治の実態を描き出す。
  • 古代から現代にいたるまで私たちの暮らしに深くかかわっている「神道」。だが私たち日本人は、「神道」という宗教の本質を本当に理解しているだろうか? 本書では、開祖もいなければ、教義もない、そして救済もない「ない宗教」としての神道の本質を見定め、その展開を追う。日本人が神道とどのように関わってきたかを明らかにすることは、私たち日本人の基本的な世界観や人生観を考えることにつながっていく。
  • あなたも宗教でサクセスしよう!

    多くの人をハッピーにしながら、大きな尊敬を受ける──教祖ほどステキなビジネスはほかにありません。キリスト教、イスラム、仏教などの大手伝統宗教から、現代日本の新興宗教まで、古今東西の宗教を徹底的に分析。教義の作成、信者の獲得の仕方、金集め、組織づくり、さらには奇跡の起こし方──あらゆるシチュエーションを実践的に解説した本邦初の完全宗教マニュアル。
  • キリスト教を裏から読む

    キリスト教には合理主義と神秘主義の二つの極がある。二千年におよぶキリスト教の歴史は、さながら理性と感性のはざまを揺れ動く振り子のようであった。この構図は近代以降も変わらない。宗教改革以後、むしろ振り子の振幅はますます大きくなった。イエズス会による布教活動、神秘主義の興隆、悪魔憑き、魔女狩りなど、熱狂的な信仰が西欧近代の宗教的エネルギーを吸収した。本書では、キリスト教における神秘主義の思想を、「エクスタシー」という視点から読み解いていく。ギリシア時代に水源をもち、ヨーロッパ思想の伏流水であるカトリック神秘神学を俯瞰し、キリスト教の本質に肉薄する危険な書。
  • 1,100(税込)
    著者:
    納富信留
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    専門を越えた開かれた知へ!

    世界哲学とは、西洋中心の「哲学」を根本から組み替え、より普遍的で多元的な哲学の営みを創出する運動である。それは、私たちの生活世界を対象とし、多様な文化や伝統や言語の基盤に立ちつつ、自然環境や生命や宇宙から人類を反省する哲学であり、世界に生きる私たちすべてに共有されるべき普遍性をもった、本来の哲学を再生させる試みでもある。『世界哲学史(全9巻)』の成果を踏まえつつ、より広い視野で世界哲学を本格的に論じ、開かれた知の世界へと読者をいざなう。
  • 1,100(税込)
    著者:
    井奥陽子
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    「美しい」とはなにか

    近代美学は、17~19世紀のヨーロッパで成立しました。美学と言っても、難しく考えることはありません。「風に舞う桜の花びらに思わず足を止め、この感情はなんだろうと考えたなら、そのときはもう美学を始めている」ことになるからです。本書は、芸術、芸術家、美、崇高、ピクチャレスクといった概念の変遷をたどり、その成立過程を明らかにしていきます。
  • 人間は、どうやら120歳(大還暦)まで生きることができるらしい――そんな時代に長い老後をどう生きて、どう死んでいくのか。それを考える上で、「宗教」は役に立つのか。宗教学者の著者が、日本人の死に方、生き方、宗教の衰退について、そして、最期まで充実して楽しく過ごすにはどうしたらいいかを考える。秘訣は「怒らない」「超然とする」「自分にとって切実な、学ぶテーマを見つける」!
  • 約2000年前に書かれたユダヤ・キリスト教の聖書には、現代に生きる私たちと同じように人生の絶望と苦闘した人々の物語が詰まっている。働くことの空しさを嘆くコヘレト、不条理な災難に次々と遭うヨブ、夢を叶えられないモーセ、運命から逃げるヨナ、師を裏切ってしまうペトロ、自らの死を予感するイエス……、旧約聖書を専門とし、牧師としても聖書の魅力を伝える著者が、登場人物たちの七転八倒から、現代の読者に生きる力を与えるメッセージを読み解き紹介する。
  • 国民の約八割が信仰するヒンドゥー教と、少数派とはいえ有力な宗教が同居するインド。悠久の歴史において多くの宗教が生まれたこの地はまた、何度も外来の宗教勢力から侵略を受けたが、他宗教による攻撃すら飲み込みながらヒンドゥー教は拡大してきた。いく筋もの支流が集まり大河となるように、枝から延びる木根が幹となって大樹になるバニヤンのように……。仏教、ジャイナ教、ゾロアスター教、シク教、キリスト教、イスラム教など、ヒンドゥー教の歴史的ライバルとの対立や融和の関係から、インド文明を読み解く。
  • 決定版仏教全史

    紀元前6世紀頃にゴータマがインドで始め、現在も日本文化に深く根を張る仏教。神を絶対者として崇める西洋的な宗教とは一線を画すこの信仰は、時代と地域を超えていかにして現在の形になったのか。上座部、大乗、密教、禅宗など、数多く存在する部派・宗派を歴史の中に位置づけ、それらの発展に秘められた膨大な知の全貌を俯瞰。さらに中国、朝鮮半島をはじめ地域ごとの展開にも目を配り、わかりやすく解説する。これだけは知っておきたい仏教の知識が満載の決定版入門書。
  • 韓国はクリスチャン大国だ。韓国人の19.7%がプロテスタント、7.9%がカトリックで、キリスト教が第一宗教である。近代以降、伝統的なシャーマニズムが形を変えてキリスト教伸張につながった。また、その独特な布教でも知られている。こうしたキリスト教の実態はいかなるものなのか。韓国シャーマニズム研究の第一人者である著者が、自身のシャーマニズム研究と韓国社会調査をベースに、わかりやすく解説する。
  • 世界一のイスラーム人口を誇るインドネシアは、独立後、シャリーア(イスラーム法)を国法としない共和国となった。しかし、教義に厳格なムスリムと、より柔軟に教義を解釈するムスリムの溝は埋まることはなかった。そのなかで人々は何を考え、どのような社会を創り上げたのか。インドネシアに計8年間暮らし、その文化と宗教を研究してきた社会人類学者が、綿密なフィールドワークで得た多様なムスリムの声とともに、教義と実践の狭間で揺れる大国の論理と実態を描きだす。
  • キリストは手を洗わなかった

    ペスト、赤痢、コレラ、スペイン風邪、新型コロナ――、古代から現代まで、人類は疫病とどのように向き合ってきたのか。律法により衛生管理を徹底し「穢れ」を排除したユダヤ教と、病者に寄り添い「魂の救い」の必要性を説いたキリスト教。二つの価値観が対立しつつ融合し、やがて西欧近代という大きな流れへと発展してゆく。聖書に描かれた病者たち、中世の聖者や王が施す治療、神なき現代社会で「健康」を消費する現代医学。疫病に翻弄される世界の歴史を描き、精神の変遷を追う。
  • 「血筋」の誕生は江戸時代だった!

    古くは、日本社会は強い血族の結束を志向していなかった。「血縁」「血統」などの言葉は江戸時代の新語であり、それ以前には「血」は世代間で受け継ぐものではなく、もっぱら穢れを表す、死の象徴だった。それがなぜ江戸時代に「血」が家族のつながりを表すようになったのか。古代、中世から日本人の「血」へのまなざしの変遷をたどり、近世における宣教師の影響や、近松門左衛門の浄瑠璃における「血」という語の「発明」などに注目。日本人の生命観の変転をみる、新しい思想史の試み。
  • アメリカの社会、政治、外交を考える上で、宗教、すなわちキリスト教の役割ははずせない。伝統的なキリスト教が衰退する一方で、プロテスタントの非主流派「福音派」が政治化・多様化し、それがトランプ前大統領誕生へとつながり、世界に大きな影響を与えたのだ。福音派の歴史や信仰から現代社会に与える影響、アメリカでの宗教ロビーの役割をわかりやすく解説。新型コロナ感染症に対するカトリック、福音派の動きや、2020年大統領選挙に与えた影響も盛り込む。
  • シリーズ9冊
    8251,100(税込)
    著者:
    伊藤邦武
    著者:
    山内志朗
    著者:
    中島隆博
    著者:
    納富信留
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    古代から現代まで世界哲学史を一望に収める八巻シリーズ。第一巻では、哲学が成立した古代の最初期を扱い「知恵から愛知へ」という副題のもと、人類が文明の始まりにおいて世界と魂をどう考えたのかを探究する。文明が発生した古代オリエントに始まり、旧約聖書とユダヤ教の世界、ヤスパースが「枢軸の時代」と呼んだ古代の中国とインドとギリシアで思想が展開された紀元前二世紀までに見ていき、最後にギリシアとインドの接点を探る。新しい哲学の可能性を広げる旅へと読者を誘う。
  • 主著が明かす、その理論と思想

    社会的行為の動機を理解し、その内面から人間と社会のあり方を考える。これが、近代社会学の祖とされ、社会科学全般に決定的影響を与えたマックス・ヴェーバーの学問の核心にあった。だが、奇妙なことに従来の議論では、彼自身のこの問題意識が見落とされている。本書では、ヴェーバー思想の根幹に「理解」を位置づけ、その業績全体を、理解社会学の確立に向かう壮大なプロジェクトとしてとらえなおす。主要著作を丹念に読み込み、それらを貫く論理を解き明かす画期的入門書。
  • 創価学会、霊友会、大本、立正佼成会、PL教団、天理教――。日本ほど新宗教が大きな力をもつ国は世界に類例がないといわれるが、どうして日本で新宗教はこれほどの影響力をもつのか。近代に大発展した新宗教はなぜ現代において衰退しつつあるのか。救いの信仰に向けられた人々の心はどこへ向かっているのか。この三つの問いはそのまま日本の近代とは何かを問うことでもある。「宗教からスピリチュアリティへ」の転換期にある現代において、人間を救済できるのか。「新宗教」が明らかにする、時代の相貌と日本人の精神の根源に迫る。
  • 教会堂を飾る奇怪な彫刻の群れ、異様な幻視に取り憑かれた修道士、黒いマリア像、戦いで浴びた血を浄め天を望む祈りの声……厳粛なキリスト教を笑うかのような大らかで過剰な表象に満ちたロマネスク。10世紀から12世紀半ばにかけて、豊かな自然を背景に新たな信仰を模索した人々は、天上に神を仰ぐ一神教を維持しつつ、自然界に神々の現れを見る異教を受け入れて、垂直と水平の両方の視界の「つながり」を求めた。近年の西洋中世研究の成果をふんだんに織り込み、ロマネスクの時代精神に光を当てる待望の書。
  • 935(税込)
    著者:
    末近浩太
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    シリア内戦、「イスラーム国」、「アラブの春」、石油依存経済、パレスチナ問題……中東では今も多くの問題が起こっている。しかし報道や時事解説を通してこうした事実を「知る」ことはできても、「なぜ」起こったのか、その原因を「理解する」ことはなかなか難しい。本書は、中東政治学のエッセンスを紹介しながら、国家、独裁、紛争、石油、宗教という五つのテーマをめぐり、その「なぜ」を読み解いていく。中東という大きな課題に向きあっていくために必読の一冊。
  • 細分化されたアイデンティティ集団の近視眼的政治利用がリベラルの包容力を自壊させ、あまりに理想的に設定されたリベラルな価値からこぼれ落ちる生身の人々の憤りがポピュリズムを肥大化させる。グローバリズムとアルゴリズムの波は、個人の自律のみならず国家の自律をも脅かす。AI時代において国家と個人の自律を貫く具体策とは? ナショナル・アイデンティティによる包摂、そして「人の支配」から「法の支配」への脱却を斬新に提言する、気鋭の法律家によるリベラル再生に向けた挑戦状。
  • 仏教といえば、「葬式」「法事」「お墓」など、死者のイメージがつきまとう。あるいは意味不明のお経、丸もうけする坊主…およそ普通の日常とは縁がなさそうだ。しかし、仏教は本来、宇宙に遍満するあらゆる〈いのち〉を慈しむ。私たちを生き難くするあらゆる束縛から解き放ち、のびのびと今を楽しむ自由な自分を取り戻す道であるのだ。本書は、二十年の長きにわたり仏道修行を積んだ後、海外で比較宗教学を修めた破天荒な宗教学者が、閉塞した日本仏教への大胆な提言を交え、その思想としてのおおらかさを再発見する試み。
  • 660(税込)
    著者:
    島田裕巳
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    私たちの社会には今、漠然とした不安が広がっている。将来の変化を見通せず、未来への希望が持てない。会社もアテにできず、心底頼れる人も見当たらない。そんな思いを抱く人が増えている。こうした事態は、都市化が進展し、かつて私たちを支えていたムラ的な共同体が衰弱してしまったことと無縁ではない。しかし、便利な生活を手に入れ、自由を享受する私たちは、もう後戻りすることはできない。不安とどう向き合い、どう生きればいいのか。この問いを多角的に追究した本書は、現代社会を生きる私たちにとって示唆に富む一冊である。
  • 715(税込)
    著者:
    伊藤正敏
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    中世において、朝廷・幕府以上の存在感を持っていた寺社=境内都市=無縁所。そこには、「世を仕損なった」人たちが、移民となって流れ込んできた。なぜ人は、有縁の世から逃れ、無縁世界で一時の命を繋ぎ再起を賭けようとしたのか。また、無縁世界が有縁世界に対抗しえたのは、どんな思想、どんな実力によるものなのか。網野善彦や民俗学の知見を批判的に乗り越えつつ、たしかな史料で日本中世を描く。
  • 「宗教ブーム」といわれてひさしいが、それは真実ではない。宗教を「アブナイ」ものとして忌避する無知な警戒心と、摩訶不思議な世界へのやまれぬ好奇心が、同時に強まっているのが現状なのだ。伝統と歴史の価値が失われていく現代、われわれをとりまく精神世界のフレームワークは、どのように変わっていくのか。オウム真理教やインターネット上のバーチャル宗教など、新興宗教が自由競争を繰りひろげて混迷する、宗教の最前線と未来を見据える。
  • 仏教は、呪術性と身体性を強めることによって、人々を救済する宗教となった。たとえば、坐禅。あるいは、念仏。こうした呼吸法をともなう身体感覚をつうじて、仏の教えははじめて深々と腑に落ちる。宗教とは信仰の世界の話であり、論理の積み重ねだけで語ることはできない。仏教は、老病死に向き合う高齢者にどう応えられるのか。生きることに虚しさをおぼえる人々に、どう語りかけることができるのか。現代から、あらためて問う。身体感覚から読み解く仏教史2500年。
  • 715(税込)
    著者:
    阿満利麿
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    この世を生きる意味はどこにあるのか。私たちは、人生の「意味」を求め「物語」を必要とする存在である。とはいえ現実は、不条理と不安に満ちた人生の大海を漂いながら、答えのないままに、そのときどきの欲望に引きずられて生きてゆくしかない私。法然は、そうした自己愛、愚かさ、無知にこそ人間の本質があると認め、まさに「極悪最下」の者こそ救われる物語を用意した。悪人が善人になる必要はない、ただ生まれつきのままに、ありのままに念仏せよ―日本史上最大の衝撃を仏教界にもたらした易にして奥深い思想を、やわらかに解きほぐす入門書。
  • 『新約聖書』の中で、イエスはさまざまな「たとえ」を通して、人々に働きかける。しかし、なぜ「たとえ」を使うのか?それらの「たとえ」にはどのようなメッセージが込められているのか?「隣人愛」や「善行」、そして「人間の平等」などの問題について、「福音書書記者」たちの立場や思惑も考えあわせながら、史的イエスの真意をさぐり、『聖書』の複雑で豊かな世界を案内する。
  • 世界は新たな対立と緊張に直面している。中東和平や中央アジアの動向は今後どのような展開をみせるのだろうか? 世界史への登場以来、先進的な文化を誇ってきたイスラームは、けっして異質で非寛容な文明などではない。世界史と日本史をつなぐ歴史的な視点を軸に、21世紀の国際政治を世界史的視点から問う。
  • 文明の衝突が叫ばれる今、宗教はふたたび世界の歴史を動かしつつある。排他的な一神教と寛容な多神教という常識は果たして正しいのか。イスラームやキリスト教、仏教など世界宗教の実態を探りながら、すべての神を取りこんで、矛盾なく共存させてしまう特異な日本人の神を問いなおし、普遍的な神の学をめざす。
  • 『新約聖書』は、キリスト教の流れの中で最も重要視されてきた書物である。しかし、この中に収められた文書を読むと、相互に対立するようなことが書かれている。この事態を理解するには、新約聖書がどのようにまとめられたのか、それぞれの文書はどのような立場から書かれたのかを考える必要がある。また、新約聖書の核にあるイエスの意義と、そのイエスが前提としていたユダヤ教の流れについて知っておくことも必要だ。歴史的状況を丁寧におさえながら読む、「新約聖書入門」。
  • 宗教なんてインチキだ、騙されるのは弱い人間だからだ―「無宗教」を標榜する日本人は、たいていそう考える。しかし、そんな「無宗教」者も、「本当の生き方」を真剣に模索しはじめたとき、また、人の死など身にあまる不条理を納得したいと願ったとき、無宗教ではいられなくなってくるのではないだろうか。宗教に対する誤解にひとつずつ答え、そもそも宗教とはどういうものなのかを説き、「無宗教」から「信仰」へと踏みだす道すじを平易に語っていく一冊。
  • 日本人は「無宗教」を自認しがちだが、信仰を得ることで精神的に豊かな暮らしを営む人びとも少なくない。真の宗教心とはどんな生き方をひらくものだろうか? 日本人に親しまれてきた宗教書『歎異抄』を、無宗教者の視点から読み解き、自由自在の精神をつかむ過程を明らかにし、「宗教とはなにか」に答える。
  • ゾロアスターは謎に満ちた宗祖である。生まれた時も場所もいまだ定かではなく、人びとは想像を重ねて宗祖のイメージをつくりあげてきた。ある人は魔術師といい、ある人は最高の占星術者といい、またシャマン的な幻視者であるともいう。ヘロドトスによって伝説が記録され、プラトンからニーチェに至る哲学者を魅了したゾロアスターとは誰か。その教えは、どのようなものだったのだろうか。
  • 現代人は人工空間に生きている。身体感覚が極端に希薄な社会では、凶悪犯罪や自殺が日常化し、魂の拠りどころも見えにくい。こんな時代だからこそ「野性」のエネルギーを解放し、根源的な生命力を取り戻さなければならない。信長の決断力、龍馬の行動力、松下幸之助の直観力等を手掛かりに喪われた「野性」の回復を訴える。
  • 聖なる島の巡礼史

    近年ブームとなっている四国遍路。四国八十八ヶ所の成立、遍路日記などの記録、古代から現在に至る歴史的変遷、古典文学での描かれ方、外国人遍路を含めた現在の人気、世界各地の巡礼との比較など、さまざまな視点から読みとく15講。四国遍路はなぜ時を超えて人々を魅了してきたのか? 最新の研究をまとめた入門書。
  • キリスト教は女性をどのように眼差してきたのか。ミートゥー運動に象徴される、現代の「男女同権」を目指すフェミニズムとは異なり、ヨーロッパにはカトリックを起源とする「もう一つのフェミニズム」の水脈があった。聖母マリア、マグダラのマリアに始まり、中世修道院の女性たち、異端として処刑されたジャンヌ・ダルク、国と宗教を超え崇敬される現代の聖女マザー・テレサまで、キリスト教における女性への差別と崇敬の歴史を明らかにする。
  • 825(税込)
    著者:
    松尾恒一
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    「日本独自の文化・伝統」はどのようにして生まれたのか。天皇のもと稲作中心に営まれた古代日本社会に、中国大陸から仏教が伝来して以降、さまざまな文化との交流、混淆、対立が繰り返される。大嘗祭、祇園祭り、盆踊り、元寇、ねぶた祭り、南蛮貿易、寺請制度、かくれキリシタン。古代から現代まで、数々の外来の文化の影響を受けて変容し形成された日本の民俗宗教を、歴史上の政治状況、制度の変遷とともに多角的に読み解く。
  • 「生き神様」と呼ばれた偉人の生涯

    千家尊福(1845~1918)は明治のはじめ、出雲大社の祭祀をつかさどる国造(宮司)につくと、近世までの出雲信仰をもとに近代的な大社教を創立。日本全国に出向き出雲信仰を説き、神道界を二分した祭神論争では出雲派のリーダーとして活躍した。「生き神様」として絶大な人気を誇った尊福は後に政治家ともなり、埼玉・静岡・東京の府県知事、司法大臣や東京鉄道社長なども務め政財界で指導力を発揮した。出雲が生んだ希代の偉人の足跡をたどり、知られざる出雲信仰の世界を描く。
  • 日本人の九九%はキリスト教を信じていない。世界最大の宗教は、なぜ日本では広まらなかったのか。宣教師たちは慈善事業や教育の一方、貿易、軍事にも関与し、仏教弾圧も指導した。禁教期を経て明治時代には日本の近代化にも貢献したが、結局その「信仰」が定着することはなかった。宗教を「信じる」とはどういうことか? そもそも「宗教」とは何か?  宣教師たちの言動や、日本人のキリスト教に対する複雑な眼差しを糸口に、宗教についての固定観念を問い直す。
  • 世界の死体から解く日本人の死生観

    死体を忌み嫌い、人の目に触れないようにする現代日本の文化は果たして普遍的なものなのだろうか。中国での死体を使った民衆の抵抗運動、白骨化できない死体「キョンシー」、チベットの「鳥葬」や悪魔祓い、ユダヤ・キリスト教の「復活」「最後の審判」、日本の古典落語に登場する死体、臓器移植をめぐる裁判。様々な時代、地域の例を取り上げ、私たちの死体観を相対化し、来るべき多死社会に向けて、死体といかに向き合うべきかを問い直す。
  • 1,045(税込)
    著者:
    松尾秀哉
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    決定版現代全史

    第二次大戦後、ヨーロッパ諸国は「和解」に向け歩んできた。だが、現在は自国中心主義勢力が各国で拡大し、英独仏ロによる「大国の時代」が復活しつつある。この危機の本質を理解するには、これまでの七十数年の歴史を繙かねばならない。福祉国家の成立とその行き詰まり、新自由主義時代の到来と東欧革命、エスニシティの噴出、グローバル化の進展、財政危機や難民問題、反EUなど現在の危機に至るまで、国際関係のみならず各国の内政との関わりからも描き出す決定版ヨーロッパ史。
  • 「わかちあい」「おもいやり」「いつくしみ」。人類に普遍的に見出されるこころのはたらきはどこで生まれたのか。カナダ・インディアン、北海道のアイヌ、ロシアのコリヤーク、モンゴルの遊牧民、インドのラダック、そしてチベット。人間と動物が本来的に同一だとする初原的同一性の思考にこそ「こころの起源」がある。半世紀にわたる世界中でのフィールドワークから、様々な社会に共通して見られる人間の生態とこころの本質を解明する。
  • 880(税込)
    著者:
    小倉紀蔵
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    千二百年にわたる人々の記憶が集積した古都をそぞろ歩く。するとたちまち、源氏物語や古今和歌集に始まり、道元、世阿弥、頼山陽、鈴木大拙、三島由紀夫に至るまでのさまざまな言葉と交錯し、その〈たましひ〉と交響することになる。逍遥によってこそ、諸行無常の悲哀を追体験でき、権力者がつくりあげたものではない本当の歴史が理解できるのだ。東アジアの思想のみならず、古今東西の思想・文学を広く渉猟してきた著者ならではの、京都の「奥深きところ」をめぐる思想案内。
  • 巨大宗教法人の真実!

    約8万もの神社を束ねる巨大宗教法人・神社本庁。敗戦を機に設立されたこの団体は、靖国神社国家護持運動、教育基本法改正、夫婦別姓反対など戦後保守運動を牽引してきた。富岡八幡宮惨殺事件、「不正取引」疑惑、有名神社離脱など、神社本庁をめぐるトラブルの背景には何があるのか? 改憲運動を進める神政連、日本会議との関係とは? 神社本庁の起源から現在まで、徹底した取材により、その深層に迫る!
  • チベットの仏教はいま世界的に深く浸透しつつある。とくにその生と死の教えに関心が向けられている。チベットの伝統は古い形の仏教を残しており、それが現代の諸問題に対応しうるものとして大きく注目されているのだ。本書はチベットにおける仏教の正統的な教えを解説した初めての入門書。最初に必要最小限の知識を紹介したうえで、それを踏まえて仏教の実践へと進めるように、教えの本質をやさしく説き明かす。読者を、チベットに今も残る仏教の豊かで深い心の世界へと誘う。
  • 日清・日露戦争に勝利した日本は帝国化に向かうべく、また青年層の贅沢化と個人主義化への懸念を払拭するために、国民教育における愛国教育を推進した。それはやがて妄想レベルにまで進み、三つの象徴的事件――哲学館事件、南北朝正閏論争、進化論問題を引き起こす。これらのスキャンダルから、明治初頭の実学優先・合理主義の教育が教養・精神主義に転換し、国家と天皇の神聖化、帝国神話強化に向かうメカニズムを解読する。教育の右傾化が危惧される今こそ必読の一冊。
  • 日本の政治がうまく行っていない。政治が失敗すれば、私たちの自由も幸福も、壊れてしまいかねない。大きな政府vs.小さな政府、高負担・高福祉vs.自由放任……。対立軸の根本には、哲学の違いがある。だが、政治の基本となる考え方は難しくない。その原則を踏まえて行動すれば、社会は確実によくなっていく。政府、議会、安全保障から、年金、教育、医療保険まで、重要ポイントがみるみる分かる、画期的入門書!
  • 日本全国の神社の筆頭に君臨する伊勢神宮。しかし、その成立の背景には、さまざまの「謎」がつきまとう。伊勢神宮の誕生は、はたしていつだったのか。大和の王権がなぜ伊勢に最高神をまつるのか。当初そこにまつられた国家神とは何か。皇祖アマテラスはなぜ「発明」される必要があったのか。そして、心の御柱と神鏡という二つの御神体が共存するわけとは……本書では、こうした難問を、列島における神話と神社誕生の根源にまでさかのぼり、あざやかに解き明かす。
  • 「歴史の構造」を明快に語る!

    遊牧・農耕・交易。この三つの要素が交叉する場所で世界史は誕生した。遊牧と農耕の境界で交易が興り、シルクロードが現れる。やがて軍事力が機動性を高め、遠隔地を結ぶ商業金融が発達し、技術革新が生じ、生産力を拡大して、ついにモンゴル帝国の出現にいたった。そして、大航海時代が幕を開け、西欧とインドが表舞台に登場すると……。こうした視座から歴史を俯瞰するとき、「ギリシア・ローマ文明」「ヨーロッパの奇跡」「大分岐」「日本の近代化」はどのように位置づけられるのか? ユーラシア全域と海洋世界を視野にいれ、古代から現代までを一望。西洋中心的な歴史観を覆し、「世界史の構造」を大胆かつ明快に語るあらたな通史、ここに誕生!
  • 日本の伝統、その正体をよみとく。

    日本の神道とは何なのか。それは、いくつもの信仰が、繰り返し「上書き保存されたもの」と捉えることができる。古代天皇の神祇祭祀に、仏教や儒教・陰陽道等が流入、さらに幽界霊界の存在への信仰が加わって、混沌としたまま全てを含みこむ形で展開。そのため、日本の神道は複雑に見えるのだ。本書では、その後、さらに天皇崇拝を中心とする近代の国家神道を経て、現代の宗教法人神社本庁が統括する神社神道へと至る変遷全体を追う。伝承分析の手法によって上書き保存の履歴を解明しつつ、変わることなく伝承されてきた神道の中核部分をあらわにする。
  • 仏教の核心とは?

    二千五百年もの歴史をもつ仏教。その始点にして中核と言い得るのが「縁起」なる法則だ。だが、「これが縁起だ」という定説は、仏教全体としてはいまだ存在していない。本書は、和辻哲郎、三枝充悳といった第一級の知識人、仏教学者が縁起をめぐり繰り広げた論争を俎上に載せ、なぜ彼らが虚構を実体視する罠に陥ったのかを検証。縁起とは何であり、仏教とは何であるかを、透徹した思考で浮かび上がらせた、類例なき書である。
  • 江戸思想の深層へ

    現代日本人の意識の深層は江戸時代と地続きであることが明らかにされつつある。したがって江戸の思想を支配していた三教――神道・儒教・仏教――にこそ、我々の内面の問題を解く鍵がある。幕藩体制に組み込まれた仏教。近世の思想界において主導的立場に立った儒教。国学の勃興と明治維新のイデオロギーとして機能した復古神道。これらはいかに交錯し、豊かな思想の世界をかたちづくっていたか。我々の基盤になっている思想の原風景を探訪し、その再構成を試みる野心作。
  • 現代イスラームの「過激派」と「穏健派」の争点はどこにあるのか? なぜ、同じスンナ派同士で争うのか? 「穏健派」のムスリムは、なぜ「過激派」を「破門」しないのか? イスラーム神学、古典イスラーム法学、現代イスラーム思想を横断し、問題の背景と核心に迫る。「イスラームのテロ」に警鐘を鳴らすのでも、「平和な宗教」としてイスラームを擁護するのでもなく、対立の思想的争点を浮き彫りにする一冊。
  • 天才・空海が説く仏教の核心

    私たちが苦しみから離れることができないのは、欲望のままにものを追いかけ続ける心のあり方に原因がある。では心を変えるにはどうすればよいか――伝統仏教が説いてきたその教えの全体像を空海が簡明に示したのが「十住心」である。『般若心経』や『法華経』『華厳経』、倶舎や唯識、中観などの教えの伝統的な意味と相互関係、苦しみを滅する実践における役割などを、空海の著『秘蔵宝鑰』『十住心論』から明らかにする。本当の仏教の全体像を描き出す、画期的な仏教入門。
  • 825(税込)
    著者:
    合田正人
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    ユダヤがわかれば世界がわかる!

    ディアスポラ以降、世界中に散り散りとなり、それでもなお一つの「民族」という名のもとに存続しつづけてきたユダヤ。彼らは、現実の地上において安定した土地を見いだすことはできず、また自分の内面においてもアイデンティティを見いだすことはできない宿命にあった。そのため、彼らは歴史の中で、混乱と分裂と抗争の種となり、社会の不安や憎悪をかき立ててもきた。そうした中で、ユダヤはどのように、自分たちを世界内に位置づけようとしてきたのか? 本書では、そうしたユダヤ思想を知ることのできる主要な書物を追いながら、その核心へ踏み込んでいく。
  • 二〇世紀後半から現代に至るまでの大事件には、多く宗教の影がある。そのため、世間はこぞって宗教への関心の必要性を説く。でも、本当にそうか? 人の関心には向き不向きがあるだろう。宗教は必要な人には必要だが、そうでない人は無理に知らなくてもかまわないのだ。宗教に関心を持ちきれなかった著者による知的宗教遍歴から、道徳、死の恐怖との向き合い方まで、「宗教にぴんと来ない人」のための、宗教入門でない宗教本!
  • 仏教最高の教典といわれる「法華経」。だが、その真意はあまり理解されていない。なぜなら鳩摩羅什による漢訳を、日本語に重訳したものが読まれてきたからだ。そこで登場したのが、植木雅俊による画期的なサンスクリット原典からの翻訳。その訳業で、仏教のほんとうの教えが明らかにされた。日本を代表する宗教社会学者・橋爪大三郎との対話の中で、ブッダ本来の教えとは何か、法華経の正しい読み方とはいかなるものかが次々と解き明かされる。全く新しい、最高の仏教入門書!
  • 825(税込)
    著者:
    真鍋俊照
    レーベル: ちくま新書
    出版社: 筑摩書房

    五感で旅するマンダラ世界

    密教は「わからない」といわれることが多い。しかし、密教を「アート」というフィルターをとおして眺めると、あまり難しく考えずに、すっきりと本質を理解できる。日本の密教の開祖である空海も、アートを用いてその本質を知らしめる手法を重んじたという。この手法は、曼荼羅という密教アートの基本へと通じており、曼荼羅自体が密教寺院における本尊の役割も担っている。三〇年もの間、仏画・曼荼羅の研究と作画にたずさわってきた著者自筆の図版も収録、平明な語り口を通じて密教を理解する一冊。

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