『鉄道、今尾恵介(新書、実用)』の電子書籍一覧
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鉄道界のカリスマが読み解く、駅名の改称に秘められた歴史と社会の縮図!――駅名の改称の理由は実に様々である。太平洋戦争前の軍施設を名乗る駅を地元の地名に変えた「防諜型」。高度成長期に目立った、著名観光地の名をつけその玄関地であることを印象づける「アピール型」。墓地など名称として縁起の悪い駅名を避ける「忌避型」……。駅名の変更には社会情勢が反映され、世の価値観が滲みでている。鉄道同士の競争、市町村の思惑、地名に関する住民の意識、掘り下げれば掘り下げるほど面白い、駅と鉄道に秘められた不思議。
●明大前(旧・火薬庫前)……元は陸軍の火薬庫
●北新横浜(旧・新横浜北)……新横浜との勘違い続出
●汐入(旧・横須賀軍港)……防諜のため駅名変更
●河内永和(旧・人ノ道)……宗教弾圧のため即改称
●松山市(旧・外側)……国鉄に名前を奪われる
※本書は2004年8月に刊行された『消えた駅名 駅名改称の裏に隠された謎と秘密』(東京堂出版)を文庫化にあたり、加筆・修正したものです。 -
新しいライフスタイルの誕生
日本初のインターアーバン(都市間高速鉄道)として知られる阪神電気鉄道は、1時間は待たねばならない官営鉄道に対し、住宅地にこまめに駅を設置し、運賃を安くすることで、鉄道利用という新たな需要を喚起していく。「たまにはおめかしして大阪や神戸へお買い物」というライフスタイルがこのころ生まれた。
阪急電鉄は、専務・小林一三のもと、温泉や少女歌劇、遊園地などとともに、沿線の住宅地開発に力を入れる。また、ターミナルデパートの建設などの取り組みで、阪神との熾烈な乗客獲得合戦を繰り広げていく。
大大阪市誕生で東京市を抜き、日本一の大都市となったこの地は、沿線人口急増に苦しんでいた。そのようななか京阪電気鉄道は大阪・天満橋と京都・五条をノンストップで結ぶ、日本最初の急行運転をおこなう。一両編成運転が当たり前の時代に二両連結の申請をし、複々線化を実行に移すなど、将来を見据えた大胆な先行投資で当局を驚かせた。
関東の私鉄をはじめ、日本全国の鉄道に多大な影響を及ぼしたこの3社の歩みを、鉄道や軌道に関する公文書と各時代の地形図を合わせて眺めることで、近代日本の姿がはっきりと浮かび上がる。掲載地図はすべてフルカラー。 -
日本の近代史がくっきりと浮かび上がる
温泉に浸かってゆっくりしたい。人々のそんな思いを後押しし、それぞれの土地の名湯が楽しめるようになったのは全国の鉄道路線がもたらしてくれた恩恵である。本書で取り上げる富山地方鉄道、北陸鉄道、箱根登山鉄道の開業は、宇奈月温泉、山中温泉、箱根温泉などの温泉地をより身近なものにした。富山県内各地に路線を拡げていたいくつかの私鉄と富山県営鉄道、富山市電を引き継いだ富山地方鉄道(富山電気鉄道)、石川県内の私鉄路線を統合した北陸鉄道、小田原馬車鉄道から小田原電気鉄道となり、箱根湯本・強羅間を延長した箱根登山鉄道。 この鉄道会社3社の敷設免許申請がどのような経緯で認可され、いかにして沿線住民の通勤通学の足となり、観光客の利便性に応えてきたのか。 一方で、車の所有台数は1960年に290万台、70年には1653万台、2010年には7869万台となる。このように移動手段が劇的に変化するモータリゼーション隆盛のなかで、輸送力やスピードアップ、国際観光やリゾート開発など、さまざまな課題に直面する鉄道の歩みを数多くの当時の地図や資料、公文書で辿っていく。カラー図版多数掲載。[4色刷] -
学校で習って、誰もが親しんでいる地図記号。だが、実はまだまだ知られていないことも多い。日本で初めての地図記号「温泉」、ナチス・ドイツを連想させるとして「卍」からの変更が検討された「寺院」、高齢化を反映して小中学生から公募した「老人ホーム」……。地図記号からは、明治から令和に至る日本社会の変貌が読み取れるのだ。中学生の頃から地形図に親しんできた地図研究家が、地図記号の奥深い世界を紹介する。
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北は北海道から南は鹿児島まで、今も現役で活躍し続ける路面電車。高度成長期に自動車社会の到来とともに、次々と姿を消していったこの路面電車が、環境問題や渋滞解消、またバリアフリーなどの観点から、いまあらためて注目されている。行き詰まりを見せている都市交通問題を大きく打開する可能性をもったシステムとしての路面電車を考える。
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踏切には名前がある。それは実に適当に名づけられている。「畑道踏切」と安易なヤツもあれば「勝負踏切」「天皇様踏切」「パーマ踏切」「爆発踏切」などの謎めいたモノも。踏切の名称にひかれて何十年の、「踏切名称マニア」が現地を訪れ、その謎を解き明かす。
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【電子書籍化にあたり、地図・図版をカラー化しました】
大正2年(1913年)、東京で最初の大規模な郊外分譲地が売りに出されました。その後、第一次世界大戦を契機に日本の経済は活性化し、産業の近代化からサラリーマン階層が増加、郊外の宅地開発に拍車がかかります。
「自然を多分にとり入れた都会」「大気汚染から空気清澄なる郊外へ」をキャッチフレーズに田園都市化をはかる、のちの東京急行電鉄、1922年に小田原への高速電気鉄道の免許を取得し、林間都市の建設を進める小田急電鉄。
本書では、鉄道や軌道の許認可に関する戦前の公文書である鉄道省(鉄道院)文書とさまざまな時代の地図をもとに、この私鉄二社の歩みと近現代の日本の足跡を眺めていきます。関東大震災後の郊外志向、農村から工業都市への急激な発展、都心部への乗り入れ、娯楽の変遷、乗客獲得のための大学や工場、軍関連施設の誘致など。
鉄道省文書とは、いわば鉄道をめぐる人々の声や思い、野心もあれば生活者の悲鳴や憤りであり、地図はその人々の声や思いを形にしたもの、しようとしたもの、潰えたもの、廃れたものの集積であります。
私たちの歴史を沿線からいま一度見つめ直してみませんか。 -
本当に乗って楽しい区間はどこか? 日本屈指の「乗りテツ」4人が集まって、100箇所の「車窓絶景区間」を選び出した。白波洗う海岸路線、視界が開けた山岳路線、山紫水明の川沿い路線、果ては工場を縫って走るローカル線まで。意外な路線が浮上して、有名どころが落選し、紆余曲折の議論の果てに選び抜かれたのは……。旅のお供に最適な、ガイドとしても読み物としても楽しめる1冊。
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都内・観光地の有名路線を中心に、困難な凸凹地形をどのように電車が走っているのかを徹底的に検証。さらに急勾配やカーブを乗車しながら楽しめるポイントを伝授していく。普段何気なく乗っている電車の見方が180度変わる一冊。
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鉄道旅がもっと楽しくなる蘊蓄が満載! 『日本鉄道旅行地図帳』の監修で鉄道ファンから熱く支持される今尾氏が、「線路」をキーワードに鉄道旅の魅力を語り、その背景にある近代鉄道史を明かす! (講談社現代新書)
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