『歴史、文藝春秋、宇江佐真理(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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体が不自由になった許嫁との結婚を反対され他家に嫁いだ女を、
男は想い続ける――表題作「たば風」ほか、夫との離縁を目論む女が
息子に課された難題に奮闘する「恋文」、松前藩主の正室に仕えるべく
集められた娘たちの青春「血脈桜」など、江戸後期から明治初期にかけて
蝦夷地で生命を燃焼させた男女を描く傑作六編。
自身の郷土を舞台とした時代小説短編集。
解説=梶よう子
※この電子書籍は2023年5月に刊行された文春文庫(新装版)を底本としています。 -
日本橋「いせ辰」の手代・英助には誰にも言えない秘密があった。母が死に際に遺した「お前のお父っつぁまは北町奉行の遠山様なのだよ」という言葉である(表題作)。北斎の娘・お栄の、婚家と実家を行き来する胸の内(「酔いもせず」)。名家老であり、その画業で“松前の応挙”と讃えられた蠣崎波響の選んだ道(「夷酋列像」)など、実在の人物に材をとった時代小説5篇。所収の「シクシピリカ」は、著者の『蝦夷拾遺 たば風』の「錦衣帰郷」と呼応する佳品です。
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