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『歴史、鈴木英治(文芸・小説)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全89件

  • 書院番となって一年の久岡勘兵衛は、亡き親友・蔵之介の墓参りの帰路、二人組に突然襲われる。すんでのところでかわすが、相手にはまったく覚えがなかった。一方、草履の商いで財をなした鈴野屋伊兵衛が何者かにかどわかされる。近辺では三年前から富裕な商家の主のかどわかしが五件起きていた。南町奉行所の同心・稲葉七十郎は、早速探索を始めるが、事件は予想外の展開を見せ始め……。話題の剣豪ミステリー新装版第二弾!
  • 古谷勘兵衛は、夜道でものすごい剣の遣い手に襲われる。四年前、十一人もの命と首を奪った辻斬り・闇風が再び蠢き始めたのか? 一方、古谷家の本家筋である植田家では、跡取りの養子が突然の病で亡くなる。他家でも、半年で若い跡取りや当主が四人も病死していた。さらに勘兵衛の周辺では怪事件が続発し……。剣豪ミステリーの傑作シリーズ!
  • 町医者が遙かに及ばぬ医術とめっぽう強い喧嘩技を持つ仁平のもとに難題がふりかかる。
    薬酒問屋の和泉屋の主・和兵衛が理由の分からぬ病で、意識不明で寝込んでいたのだ。
    仁平も原因を見つけられず、手をこまねいていた。
    服用してる薬に何かあるのか? 仁平は文献を読み込み病状を探ると
    とんでもないことが発覚する。和兵衛に迫る殺意を、仁平は防ぐことが出来るのか?
    人気シリーズ第2弾。
  • 770(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    江戸に名探偵、参上!

    石見国で藩を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまった永見功兵衛。城主を救うため、功兵衛は江戸へ奔る! 「口入屋用心棒」の著者が贈る、新シリーズ開幕!
  • 東照神君のお宝、頂戴仕り候!

    藍蔵から借りた一両を五両にして賭場を出た矢先、頭巾の侍が一郎太の行く手を塞いだ。過日、実母・桜香院の四十九日の法要が執り行われた天栄寺に現れた侍だ。

    「身ぐるみ脱いで置いていけ」と言いざま斬りかかってきた。しかし、なぜか頭巾の奥の目に敵意がない。彼我の腕前にも、かなりの差がある。一郎太は浅手を与えて捕らえようとしたが、逃げ足が存外早かった。

    その晩、根津の屋敷に戻った一郎太を訪ねて、北町奉行所定町廻り同心・服部左門が現われた。またぞろ大事が出来したか。翌朝、待ち受けていた北町奉行・飯盛下総守が一郎太と藍蔵に大身旗本二瓶家の家臣二人を引き合わせた。

    小姓の石戸益次郎が、やおら頭巾を取り出して被ってみせた。天栄寺の侍だ。なぜ、こんな手の込んだ真似をしたのか。二瓶家用人・坂井昌兵衛によれば、屋敷の蔵から家康公より頂戴した家宝の小さ刀が盗まれたという。奉行直々に依頼された探索が始まった。

    「東照神君のお宝、頂戴仕り候」――妙な書付を残していった盗賊の背後に見え隠れする元御庭番の影。さらに、一郎太の前に江戸屈指の豪傑にして突きの名人・桜木龍陣斎が現れる!大好評書き下ろし痛快時代小説第9弾。
  • 深川で娘が惨殺された。もう四人目だ。続いて刺殺された男の死体が吾妻橋近くで見つかる。その頃、「江戸の雷神」と呼ばれ町人に人気があった前火付盗賊改役の伊香雷蔵は、わけありの剣の達人・安斎六右衛門、元盗賊の玄慈、幼馴染みで拳法使いの女医・長飛とともに、「よりよい江戸」をつくらんとしていたが……。
    個性的な仲間たちが正義のために奮闘する、痛快時代小説シリーズ!
  • 弥佑死す!?そんなことがあってたまるか!

    血相を変えて飛び込んできた北町奉行所同心・服部左門の一言が、一郎太と藍蔵を絶句させた。犯行現場の路地に横たわる弥佑は、正面から袈裟懸けに一刀両断されたらしい。

    野次馬をかき分けるようにして弥佑の父・照元斎と検死医・源篤が現われた。正面から挑んで、弥佑ほどの遣い手を倒す者が江戸にいるとは思えない。

    案の定、首筋に針の穴のような跡が見つかる。紫に変色した唇や指先は、弥佑が呼吸困難に陥った兆候だ。トリカブトを塗った吹矢を使用したに違いない、と照元斎が断言する。下手人は椎葉虎南、初老ながら並外れた業前の持ち主だという。

    弥佑はこれまで陰になり日向になり、一郎太の身辺を警護してきた。さっそく、弥佑の住処を探し当てた一郎太は、文机に残された、誰が新田与五右衛門に漏らしたのか、と記された覚書を見つけて呆然とする。

    新田は御広敷膳所台所頭の地位を利用して悪事を働き、一郎太に成敗されたばかりだ。弥佑が新田を調べていた!? では、新田が一郎太の命を狙っていると踏んで、秘かに警護しようとしていたのか。一郎太と藍蔵の必死の探索が始まる。

    大好評書き下ろし痛快時代小説第8弾!
  • 847(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 徳間文庫
    出版社: 徳間書店

    「海道一の弓取り」と称された今川義元。
    幼いころに仏門に出され、師父・太原雪斎とともに京都での学びの日々を送っていた栴岳承芳(のちの今川義元)は、兄・氏輝に呼び戻され駿府に戻る。
    やがて氏輝は夭逝、還俗し家督を継ぐことになった義元に、同じく仏門にあった兄の玄広恵探が対抗、『花蔵の乱』と呼ばれる家督争いが起こる。
    心を鬼にしなければならぬ――仏の道を捨て今川家総領としての道を選んだ、若き日の義元に焦点を当てた長篇歴史小説。
  • 蛭が島:若き源頼朝が流された伊豆の地。当時の支配者は北条氏。
    真珠院:頼朝との悲恋の末に八重が命を落とした地。
    伊豆山神社:頼朝と北条政子が結ばれた地。
    石橋山:頼朝が源氏復興ののろしを上げるも、大庭景親、伊東祐親らの平家軍に大敗した地。
    黄瀬川:奥州から駆けつけた義経が頼朝と再会した地。
    願成就院:北条時政が頼朝の奥州平泉討伐戦勝祈願のため建立した。
    銭洗弁財天:頼朝への宇賀福神の夢のお告げを元に、宇賀福神を祀り神仏の供養を行なったのが創建の由来。
    三島大社:頼朝が源氏復興を祈願して旗揚げをした神社。
    梶原山公園:頼朝の信任厚かったが、その死後に滅ぼされた梶原景時終焉の地。
    鶴岡八幡宮:鎌倉幕府とともにあった彼の地のランドマーク。
    伊豆修善寺:頼朝の嫡男・頼家が暗殺された地。

    など、鎌倉殿(鎌倉幕府)をめぐる13の地を舞台に、歴史時代小説の手練れ13人が切れ味鋭い筆をふるう。
    13の掌編を自宅でじっくり味わうも良し、地図と写真を手がかりに今に残る歴史の現場を訪ねるも良し。
  • その勇猛さで「江戸の雷神」と呼ばれ町人に人気があった火付盗賊改役の伊香雷蔵だったが、不首尾に終わった捕物の責を負わされ、老中首座・松平伊豆守に罷免されてしまった。しかし、へこたれない。元盗賊「匠小僧」の玄慈と、訳ありの剣の達人・安斎六右衛門を誘い、江戸から悪を一掃すべく動き出さんとしていた。ところが、そんな彼らの周囲に怪しい影が……。
    個性的な男たちの想いが交錯する、大好評時代小説シリーズ、待望の第二弾!
  • 屋形船炎上!謎の浪人団めがけ、八艘飛び!

    お家騒動で殺された母・桜香院の四十九日法要は御成道沿いの天栄寺で行われた。参列者は嫡男・一郎太と正室の静、兄・一郎太の跡を継いだ北山藩当主・重二郎。それに一郎太の警護役にして無二の忠臣・神酒藍蔵、一郎太の江戸暮らしを物心ともに支える駒込土物店の差配・徳兵衛とその愛娘・志乃。

    葉桜に目をやり、母の思い出に浸るかとみえた一郎太が場所柄もわきまえず、博打場に行くぞ、と言い出した。呆れ果てて絶句する藍蔵と、その場に顔を見せた興梠弥佑。弥佑はいわば病み上がり、一連の騒動で負った短筒の傷が快方に向かい始めたばかりだ。

    博打には勝ったが、好事魔多し。一郎太ら三人は大川を舟で戻る途中、その後、思いもよらぬ経緯を辿ることになる怪事件に遭遇する。一艘の屋形船を取り囲む四艘の猪牙舟。襲撃者は浪人者十数人。やおら猪牙舟から火矢が放たれた。炎に包まれる屋形船に飛び移った一郎太が目にしたのは、幕府の要人と思しき二人の人物。しかも、その一人には見覚えがあった。

    自由気ままな江戸暮らしに、次から次に持ち上がる難事件。鬼一シリーズ新たな展開! 大人気シリーズ! 大好評書き下ろし痛快時代小説第7弾。
  • 定説は覆されるのか? 真犯人の驚きの動機とは?

    幕末の江戸で、京で、多くの命が刺客によって闇に葬られた。暗殺――。彼らはなぜ殺されなければならなかったのか。血塗られた歴史の暗がりに、7人の作家が、想像力と推理と筆で光を当てる。実力派たちが江戸末期の政局の暗部に斬り込んだ、大好評オリジナル競作アンソロジー。
     
    谷津矢車×桜田門外の変◆「竹とんぼの群青」
    早見俊×塙忠宝暗殺◆「刺客 伊藤博文」
    新美健×清河八郎暗殺◆「欺きの士道」
    鈴木英治×佐久間象山暗殺◆「血腥き風」
    誉田龍一×坂本龍馬暗殺◆「天が遣わせし男」
    秋山香乃×油小路の変◆「裏切り者」
    神家正成×孝明天皇毒殺◆「明治の石」
  • 秘術を尽くす忍び!迎え撃つ“秘剣滝止”!

    北山城下の寒天問屋から多額の賄賂を手にしていた江戸家老・黒岩監物がついに牙をむいた。次男・重二郎を溺愛するあまり、監物と手を組んで嫡男の一郎太追い落としを謀っていた桜香院が翻意したと見るや、忍びの棟梁・東御万太夫に殺害を命じたのだ。これまでの恩讐を越え、少しは母と心が通い合うようになった一郎太は江戸屋敷に桜香院を訪ね、監物の不穏な動きを耳に入れる。時あたかも、国元より「重二郎の一粒種・重太郎が病に倒れた」の報に接した桜香院は、取るものも取りあえず江戸を後にする。陰ながら桜香院一行を警固する一郎太と、竹馬の友にして国家老・神酒五十八の嫡男・藍蔵。その後を追って、隙あらばと機を窺う万太夫。さらに一郎太の身を案じ、慌ただしく旅装を整え、北山に旅立つ正室・静。昼九つ近く、一行は甲州街道布田五宿に差し掛かった。指定の御膳所で昼食を摂るはず、と読んだ一郎太は、思い当たった善桐寺に先回りする。間一髪、敵の魔の手を防いだ一郎太だったが、それは御嶽山麓の隠れ里で待ち受ける万太夫との死闘の始まりにすぎなかった!?大好評書き下ろし痛快時代小説第6弾。突きの鬼一シリーズ前半のクライマックス!
  • 550(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 徳間文庫
    出版社: 徳間書店

    以前から侍になりたい百姓の平太は、尾張織田との合戦に雑兵として駆り出されたが、初陣が負け戦となってしまい、脱出するも…。
    尾張織田家を攻め滅ぼすべく、駿河今川家の雑兵として駆り出された百姓の平太。以前から侍になりたかった平太は、意気揚々と出立するも、初陣が負け戦となってしまう。命からがら戦場から脱け出せはしたものの、一瞬の大雨が惨劇をもたらした…。敵も味方も次々と斃れていく様を目の当たりにした若者の心は折れてしまうのか、それとも―。刀槍と大地、人が選ぶべきはどちらなのか?傑作戦国時代小説。
  • 恐るべし熔化の術!秘剣・滝止敗れたり!?

    次男・重二郎を溺愛するあまり、なりふり構わぬ振舞いに出る実母・桜香院に腹心の江戸家老・黒岩監物が目を剥いた。北山藩の財政は、伊豆国諏久宇の飛び地に産する良質の天草から作る寒天収入に支えられていた。桜香院が跡目相続の御沙汰を得んと、こともあろうに、幕府に飛び地返上を申し出たというのだ。城下の寒天問屋から多額の賄賂を手にしていた監物が拱手傍観するわけがない。母の命が危うい。これまでのいきさつ、母子の恩讐を越えて一郎太が立ち上がった。――真冬の甲州街道小仏峠は雪に覆われていた。「重二郎の一粒種、重太郎病に倒れる」の報に接した桜香院は、取るものも取りあえず国元に急いでいた。それとなく桜香院の駕籠を視野に入れて、後を追う一郎太と神酒藍蔵、ひとり駕籠に先行して警戒を怠らぬ国家老の配下・興梠弥佑。雪の降り積もった峠道に立ち塞がった山賊を目にした監物に、もとより驚きはなかった。思惑通り、なすすべなく倒される供侍。そこに満を持して駆けつけた一郎太ら三人の斬撃はすさまじく、勝敗の帰趨は一瞬で決した。だがそれは北山藩の土台を揺るがす大騒動の序章にすぎなかった。大好評「鬼一シリーズ」第5弾。
  • 最凶の敵、黄龍!お前だったのか!

     突きの鬼一こと百目鬼一郎太と供侍・神酒藍蔵の江戸暮らしは風雲急を告げていた。実母桜香院とその腹心の国家老・黒岩監物が放った羽摺り四天王の生き残り3人が虎視眈々と一郎太の命を狙っている。さらに、一郎太と藍蔵が世話になっている草創名主・槐屋徳兵衛の一人娘・志乃の幼馴染みで、女郎屋から逃げ出してきたお竹が助けを求めてきた。もとより窮鳥を放り出すような一郎太ではない。難問山積、今度ばかりは一郎太も、賭場八十八か所巡りを自重するしかあるまいと高を括っていた藍蔵が、がっくりと肩を落とした。船頭・千吉の船で浅草花川戸の壺振り・お艶とともに向かった先は、大身旗本の屋敷の賭場だ。駒札の引き換えに最低十両は要ると聞いて、お竹を身請けする金が工面できると踏んだ一郎太だったが、さらに難問を抱え込む破目に陥る。大枚二十両を懐に、引き上げようと戻った船に武家娘が悲鳴を上げて飛び乗ってきた。窮鳥二羽にかてて加えて、じりじりと包囲網を狭めてくる羽摺りの者との激闘、また激闘。秘剣・滝止が難問すべてを解決したと思われたが、そうは問屋が卸さなかった!シリーズベストセラー!大好評、突きの鬼一シリーズ第4弾。
  • 博打好きの殿様に襲いかかる忍び精鋭4人!

     尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石の舵取りを誤り、弟・重二郎に藩政をゆだねて出奔した殿さま・百目鬼一郎太は、博打に目がないのが玉に瑕。中山道板橋宿の手前で、江戸三大青物市場のひとつ、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛主従三人を危難から救ったのが縁で根津に身を落ち着けることになる。北山藩上屋敷には、時の将軍・家斉の娘で一郎太が愛して止まない正室静がいたが、表立って顔を見ることは叶わない。重二郎可愛さに、嫡男・一郎太の命を狙う実母桜香院とその腹心の国家老・黒岩監物が江戸入りしたからだ。監物と入れ替わり、国元に戻ることになった江戸家老・神酒五十八によれば、黒岩家の用人が密かに木曽御嶽山の麓にある羽摺りの隠れ里に向かったという。一郎太とともに江戸で暮らす五十八の嫡男・神酒藍蔵は力士と見紛う偉丈夫だが、無類の心配性。あれこれ気を揉む藍蔵を尻目に、江戸の賭場八十八か所巡りを企てる一郎太。一方、監物の放った羽摺りの精鋭4人は、江戸に潜入して虎視眈々と手を打っていた。四天王と異名をとる羽摺りとの死闘、そして、ついに鬼一の秘剣・滝止の由来が明らかになる!
  • 990(税込)
    著:
    朝松健
    著:
    谷津矢車
    著:
    神家正成
    著:
    早見俊
    著:
    秋山香乃
    著:
    新美健
    他3名
    レーベル: 戯作舎文庫
    出版社: 戯作舎

    第一線で活躍中の時代・歴史小説家が結集した「操觚の会」。その選抜メンバーが現在の小説シーンに風穴を開けるため全編書き下ろしで挑む「伝奇」の物語。今回のテーマは「秘宝」。山中に秘められた隠し財宝、伝説の名刀、そして……!
  • 715(税込)
    著:
    鈴木英治
    レーベル: 講談社文庫
    出版社: 講談社

    驚くべき医術、敵なしの喧嘩技、明かせぬ過去。時代小説最高のヒーロー誕生!普請場、人足寄場と江戸の底辺を渡り歩く無宿人・仁平。町医者が遙かに及ばぬ医術とめっぽう強い喧嘩技を持つ仁平は、誰にも言えぬ過去を持つ。大店の預かり医師として始めた無料医療所も相次ぐ嫌がらせを受ける。同心・牧兵衛と共に、江戸の難事件に立ち向かう謎の医師・仁平。これぞ医師もの時代小説の決定版!
  • 火付盗賊改役の伊香雷蔵は、常に捕物の先頭に立ち、町人に人気がある。その勇猛さで「江戸の雷神」と呼ばれる一方、斬り捨て御免の火盗改ながら、できるだけ賊を生け捕るのが信条という快男児だ。府内を騒がす辻斬り、押し込みに加え、その鮮やかな手並みで「匠小僧」と呼ばれる盗賊を追う雷蔵だったが――。痛快時代小説シリーズ、開幕!
  • 殿さま、絶望!暗殺の黒幕は、わが母!?

     民百姓のため、延いては美濃北山三万石のためと思い布令した年貢半減令が、股肱の臣たる城代家老・伊吹勘助の切腹をまねくに及び、藩主・百目鬼一郎太は進退窮まった。賽の目は百発百中いい当てても、家臣の本音を読み違えたのだ。
     すでに他界した前藩主、父百目鬼十号と奥方の座を一郎太の妻静に譲った母桜香院の間には二人の男子があった。桜香院はなぜか、一郎太を疎んじ、次男重二郎を寵愛する。一郎太の決断は早かった。渋る重二郎を説き伏せて藩主代理を承諾させると、その足で江戸に向かった一郎太は、中山道板橋宿の手前で、護摩の灰を追い払ってやったのが縁で、江戸三大青物市場のひとつ、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛方に身を落ち着ける。だが、御家を離れた一郎太の江戸暮らしは、平穏無事ではなかった。槐屋は近隣を仕切る町名主で、なんだかんだと揉め事の仲裁に忙しい。居候の一郎太も肘枕で寝ているわけにもいかず、駆り出される。そんな折、博打の虫が騒ぎ出し、中山道の板鼻宿で知り合った女親分の賭場に遊んだ一郎太が武士の一団に襲われる。相手は二天一流の大垣半象、二度と刃は向けませんと誓った国家老黒岩監物の配下だった。
  • 693(税込)
    著:
    鈴木英治
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    殿さま出奔!頼みは秘剣“滝止”と博打!?

     尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石のあるじ百目鬼一郎太の楽しみは月に一度の賭場通いだ。九歳のみぎり、江戸下屋敷の中間部屋で博打を見聞して以来二十年、負けたことがない。どういう天の配剤か、賽の目が事前に脳裏に浮かぶのだ。もっとも、一郎太には別の目論見もあった。密かに城下に遊べば、民百姓の本音が聞けるからだ。北山藩は特産の寒天が藩の財政を底上げして、実収十万石。だが、年貢は依然として六公四民で、藩は百姓の犠牲の上に胡坐をかいていた。そこで一郎太が百年の計として打ち出した年貢半減令だったが、これが大きな災厄をもたらすことになる。ある晩、秘密の抜け穴を通り、城下外れの賭場に現れた一郎太は数十人の暗殺隊に襲撃される。頭格は大垣半象、北山三羽烏といわれた二天一流の遣い手で、国家老・黒岩監物の配下だ。突きの鬼一と異名をとる一郎太は二十人以上を斬り捨てて虎口を脱するが、襲撃者の中に年貢半減令に賛同する城代家老・伊吹勘助の倅・進兵衛がいたことに愕然とする。忸怩たる思いの一郎太は藩主の座を降りることを即刻決意、実母・桜香院が偏愛する重二郎に後事を託して江戸に向かう。だが、事はこれでは収まらなかった。
  • 主君の公金横領事件が発覚し、文太郎にも危機が迫る――。シリーズ第3弾。

    妻を殺されて5年経つが、一向に手掛かりは見つからない。妻・志津の実家である旗本の八上家に呼び出された。義理の母・八重から、主君である水野家が、公金横領をしているという噂があると聞かされ――。
  • 726(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 徳間文庫
    出版社: 徳間書店

    空き屋敷を調べる明屋敷番には、裏の任務があった。それは公儀の転覆を図る者には、容赦ない鉄槌を下すというもの。此度、明屋敷番を率いることとなった旗丘隼兵衛は、青山美濃守をかどわかさんとしている者どもを捕らえるために、渋谷村の黒い家を訪れた。そこで、撓(しな)る剣を操る黒装束の男に襲われて……。相次ぐ裏切りの中、隼兵衛は任を果たすことができるのか!
  • 1,760(税込)
    著:
    谷津矢車
    著:
    早見俊
    著:
    新美健
    著:
    鈴木英治
    著:
    誉田龍一
    著:
    秋山香乃
    他1名
    レーベル: ――

    幕末維新期には、日本人同士が殺し合い、多くの血が流されました。おのおのが大義を掲げ、あるいは武士としての矜持から、刃を向けたということなのでしょう。とりわけ、要人の暗殺事件は、歴史を大きく動かすことになりました。現代において、暗殺は決して肯定されるものではありませんが、歴史小説のテーマとしてはとても魅力的です。

    作家集団「操觚の会」に集う7人が、7つの暗殺事件を題材に、大胆な想像力と推理を駆使して作品を書き下ろしました。いずれの事件も謎に満ち、真犯人についても諸説ある、作家としての創作意欲をかき立てるものばかりです。はたして、どのような展開と結末が待っているのか!? 幕末史の暗部に真っ向勝負を挑んだ、粒揃いの作品をご堪能ください。



    谷津矢車  竹とんぼの群青   ◆桜田門外の変

    早見 俊  刺客 伊藤博文   ◆塙忠宝暗殺

    新美 健  欺きの士道     ◆清河八郎暗殺

    鈴木英治  血腥き風      ◆佐久間象山暗殺

    誉田龍一  天が遣わせし男   ◆坂本龍馬暗殺

    秋山香乃  裏切り者      ◆油小路の変

    神家正成  明治の石      ◆孝明天皇毒殺
  • 美しい妻と竹馬の友に囲まれ、旗丘隼兵衛は書院番として充実した日々を送っていた。ある日、米問屋の押し込みに遭遇し、たった一人で賊を成敗した隼兵衛。妻や同僚たちから賞賛され、出世の糸口になるかと思われたが、彼に告げられたのは意外な処分だった。抗(あらが)えぬ運命を前に、隼兵衛はひとり何を思うのか。相次ぐ裏切りと予測不能の展開。時代小説の名手・鈴木英治の新シリーズ開幕!
  • ※<ご注意ください> 本書は、二〇〇五年四月に刊行された作品を改版して電子書籍化したものです。

    帰郷した重兵衛が重臣たちに隠居の覚悟を告げている頃、その諏訪家に向けて、将軍の御朱印状が江戸を出立した。この使いの行列が、重兵衛出奔の端緒となった市之進斬殺や、忍びによる目付頭襲撃、江戸留守居役・塚本の死などを、三十年前のある騒動に結びつける口火となる。すべての謎が、今明らかに――痛快時代小説シリーズ、第一部完結!
  • 横領事件には深い闇が隠されていた――。留守居役深貝文太郎が真相を暴く!

    留守居役の深貝文太郎は、5年経った今も妻を殺した下手人を追っている。ある日、膳奉行の彦兵衛が横領を悔い自裁した。殿からその真相を探るよう命じられた文太郎は、思わぬ事件に遭遇し――。
  • ※<ご注意ください> 本書は、二〇〇五年三月に刊行された作品を改版して電子書籍化したものです。
    親友殺しの嫌疑が晴れ、ようやく故郷・諏訪への帰途につく重兵衛。その胸に、母への思慕の念と、主命を秘めていた。友と弟の仇であり、前の江戸家老の不正を知る遠藤恒之助は、この手で屠らなければならぬ――。一方その遠藤は、重兵衛の後を追い、甲州街道を急いでいた。前回の剣戟で自らに傷を負わせた重兵衛には、必ずや報復してみせる、と。
  • 浪人が殺され、二百両はするという名刀が奪われた。同心の河上惣三郎は、刀剣道楽の数寄者の線を洗い始める。一方、重兵衛の頭の中は、ある男のことで一杯だった。親友と弟の仇・遠藤恒之助。妖剣を使うこの強敵を倒すため、新たな師のもとで〈人斬りの剣〉の稽古に励む重兵衛だったが……。男たちの友情に胸が熱くなる、人気シリーズ第四弾。
  • 剣と知恵で世を渡る留守居役が大奮闘!書き下ろし新シリーズ開幕。

    駿州沼里の江戸留守居役・深貝文太郎は、相役の高足惣左衛門が殺人事件の下手人として捕えられたことに疑問を抱いていた。奴は人を殺すような男ではない。惣左衛門の無実を証明するため、文太郎は奮闘する。
  • これはうつつのことなのか──。目付・川名佐吉のいる備中高松城は、秀吉による兵糧攻めの一環として、周囲を水で囲まれ、陸の孤島と化していた。そんな中、城中で老臣の暗殺が起きる。早速、佐吉は犯人探しを始めるが、飢えと日を追うごとに増す水位、非協力的な家臣たちが邪魔をし、調べは遅々として進まない。さらに、何者かの凶刃が佐吉の命を狙い……。密室の城で一体何が!?
  • ※<ご注意ください> 本書は、二〇〇四年三月に刊行された作品を改版して電子書籍化したものです。
    旅姿の侍が内藤新宿で殺された。北町奉行所の同心・河上惣三郎が探索を進めると、重兵衛が手習所「白金堂」を営む白金村へ向かう途中だったらしい。一方、堀井道場の師範代となった元三河刈屋土井家の剣士・鳴瀬左馬助は、訪ねてきた若侍の腕前に瞠目していた。その天才の名は、松山輔之進。兄の仇を討つために江戸へ出て来たという――。
    因縁に結ばれし快男児たちが江戸を奔る、人気シリーズ第三弾。
  • ※<ご注意ください> 本書は、二〇〇四年一月に刊行された作品を改版して電子書籍化したものです。
    手習子のお美代が消えた。楽しみにしていた秋祭りを前に自ら姿を隠すはずはないと考えた重兵衛が捜し始めると……(「梵鐘」)。
    人捜しを生業とする紋兵衛、北町奉行所の同心・河上惣三郎、元目付で腕利きの浪人・鳴瀬左馬助、そして主人公である手習師匠の重兵衛――それぞれの視点で趣向を凝らした四篇の連作が織りなす、人気シリーズ第二弾。(二〇〇四年一月に刊行された作品を改版)
  • 江戸白金で行き倒れとなった重兵衛は、頑健な体躯とくっきりとした目鼻立ちを持つ二十三歳の浪人だ。手習師匠・宗太夫は、わけありの彼に何も聞かず居候させてくれる。子供らに囲まれ平穏な日々を送る重兵衛だったが、同郷の者に呼び出され帰ってこない宗太夫を心配し、その男を訪ねたところ……。快男児が謎を斬る時代小説シリーズ第一弾。(二〇〇三年十一月に刊行された作品を改版)
  • 748(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    夏兵衛、惚れた女の仇を討つために、黒幕捜しに奔走する!

    夏兵衛の想い人・郁江が、仇と刺し違えて亡くなった。黒幕捜しに奔走した夏兵衛は、裏で糸を引いているのが、御三卿の一つ田安家の実権を握っていると言われる男と突き止めるが――。人情味あふれる捕物小説。
  • 惚れた女の弟がかどわかされた!夏兵衛は犯人を捜し出すため力を尽くす!

    飛脚問屋の裏稼業を調べていた老岡っ引の伊造は、重傷を負い危篤状態に。夏兵衛と息子の豪之助は犯人を追う。そんな中、夏兵衛が惚れた郁江の弟が行方不明に――。次から次へと立ちはだかる難題に、夏兵衛が挑む!
  • 女の仇を見つけるため、夏兵衛が奔走する!

    夏兵衛の惚れた女は仇持ちだった。男の名は木下留左衛門。一家伝来の鉄砲を盗み姉夫婦を殺したという。夏兵衛は男の捜索を手伝うことにした。一方、岡っ引の伊造が何者かに襲われ、瀕死の重傷を負ってしまい……。
  • 838(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 徳間文庫
    出版社: 徳間書店

    天正八年初冬、遠州にわずかに残された武田の拠点高天神城に、徳川方の包囲網は徐々にせばまっていた。城代の岡部元信は援軍の要請を度々武田勝頼に申し出ていたが、勝頼自身もまた、ままならぬ状態にあった。城付近には徳川方を襲う、正体不明の野伏りが跳梁していた。野伏りの頭領は家康が濡衣を着せて殺した嫡子信康に似ているという。一方城近くの村では、子供の神隠しが頻発していた。沢木村にすむ百姓瀬兵衛の息子・太郎も突然消えてしまった。瀬兵衛は、必死に息子の行方を追うのだが……。高天神城の運命は如何に!? 瀬兵衛の息子・太郎は果たして助かるのか!?
  • 町人の信頼厚く、奉行所の皆が認める一人前の同心となった文之介の前に立ちはだかる最悪の下手人とは? シリーズ堂々の完結!
  • ご隠居の丈右衛門に赤ちゃんが出来た?! しかも、中間の勇七にも! 難航を極める探索はもちろん、子作りにも焦る文之介は? シリーズ第17弾。
  • 祝言を挙げた文之介とお春。人捜しや探索を生業に一軒家を借り、お知佳とお勢とともに暮らしはじめた丈右衛門。幸せに浸るのも束の間、長屋の家持ち宮助が殺された。うらみを買うような人柄ではなかったが、つきまとっていた男がいたらしい。調べるうち、宮助が三つの長屋を持てるほどの金がどこから出てきたのか、気になってきた文之介は……。
  • 出合茶屋で役者が首をつった。どうやら心中らしいが、女の姿が見えない。検死医師の話から同心の鹿戸吾市は自死と決めつけたものの、役者と知り合いだった中間の砂吉は納得せず、ひとりで調べはじめることに。ところが今度は、砂吉が首つりにみせかけて殺されかけた。深く悔いる吾市を手助けすべく、祝言を目の前にした文之介も探索に加わるが。
  • 男が刺し殺された。さっそく探索に取りかかった文之介と勇七は、人探しのために上方からやってきた旅篭の客だと突きとめる。他方、沼里の凄腕用心棒里村半九郎は、暖簾分けされたばかりの商家に雇われて、上方訛りで話す平田潮之助を守っていた。しかし、何者かにたばかられ、かどわかされてしまう。同じころ文之介は、人を探しに大坂から下ってきたという怪しげな男を見つけたが……。
  • ある朝、文之介の屋敷の前に置かれていたのは、篭に一杯詰まったかぼちゃだった―誰がなぜ? 興味津々のお春が調べ始めたその頃、文之介は勇七とともに、首を吊ったと見える男の探索に入っていた。枝が折れて落ちたためか、生垣を境にして下半身が神社に残り、上半身が町地に飛び出しているという、不思議な死に方だった。他方、丈右衛門は蕎麦屋の息子から、ある依頼を受けて……。
  • 葬儀をだしていた男が殺された。死んだはずの商家の隠居は葬儀の最中に刺し殺され、本当にあの世に送られてしまったのだ。文之介と勇七が調べたところによると、いたずら好きの隠居は、自分の葬儀を眺めて、どんな人が来てくれるのか、確かめたかったのだという。さっそく、探索をはじめたふたりだが、今度は定町廻りの先輩同心が殺されて……。シリーズ第12弾。
  • 嘉三郎の仕組んだ罠にはまり、御牧父子と昵懇の藤蔵が入牢した。そして、お春は行方知れずに……。一刻も早く嘉三郎を捕縛すべく、丈右衛門は毒に使われた阿蘭陀渡りの薬肝神丸から、文之介は毒を盛られた味噌から事件の筋の絞り込みに精を出す。次々に汚い手を繰り出す嘉三郎を、御牧父子は追い詰めることができるのか? 怒りの一閃が疾る! シリーズ第11弾。
  • 夜目が利き錠前破りの鮮やかな泥棒・夏兵衛が大活躍!人情味溢れた長編小説

    夜目が利き腕の立つ泥棒・夏兵衛は、遊ぶ金欲しさに盗みを働いていた。ある日、柔の師匠で住職の参信から、行方不明の僧を探すよう頼まれる。探索にやりがいを感じ始めた矢先、夏兵衛は驚くべき事件に遭遇し――。
  • 勇七と弥生の祝言で、いささかふつか酔いだが、さすがに見廻りは欠かさぬ文之介。狭まる探索の輪から巧みに逃げおおせた凶賊の嘉三郎を捕らえようと、足を棒にしている最中、天ぷら屋が食あたりで死人をだした事件に加わることになって……。シリーズ第十弾。
  • 捕らえ損ねた盗賊の嘉三郎捜しに励む文之介だが、お克の嫁入りで肩を落としている中間の勇七に気をとられてばかり。一方、なかなか踏み切れなかったお知佳との仲に、ついに丈右衛門が求婚を決意!? が、その合間にも影の手は伸びてきて……。大好評時代シリーズ第九弾!
  • 惚れた娘お春と一緒に歩き、笑顔までかわす小間物売りが気になってしょうがない文之介。目を凝らせば、丈右衛門が心を寄せるお知佳のもとにも姿を見せる駒蔵だった。なんとはなしに訝しさを覚えた文之介は、勇七にあとをつけさせるが……。シリーズ第七弾。
  • 脅し文の相談で奉行所にやって来た廻船問屋の主人が、商談帰りに襲われた。通りすがりの浪人に救われ、一命を取りとめたというが、腑に落ちない文之介。捕り逃した嘉三郎の探索もあって、手が回らずに……。一方、丈右衛門とお知佳の仲が!? シリーズ第八弾。
  • いま府内を騒がしているのは“人を殺さず、蔵に傷付けず”という盗賊。父丈右衛門の「向こうがしの喜太夫ではないか」との助言に奔走する文之介だったが、先輩吾市が故あって獄中に入れられたうえ、鉄火娘さくらが現れ、てんてこ舞いに……。シリーズ第六弾。
  • 殺しの探索から帰ってきた同心の文之介は、好いている大店の娘お春に縁談が持ち上がっていると、隠居の丈右衛門から聞かされ、気が気でない。落ち着きを失くした文之介を心配する中間の勇七……。そんな折、手習所の弥生に闇の手が迫る! 人気時代小説シリーズ第五弾。
  • 苦手なお克とついに食事をすることになってしまった文之介。頭が痛いとはいえ、瀬戸物屋に這入った盗っ人も捕えなくてはならないし、子供の掏摸も探さなくてはいけないしで……。八方ふさがりの文之介は、一体どんな智恵をしぼるのか? 大人気時代小説第四弾!
  • 念願の仇討ちを果たし、無事江戸の地を踏んだ俊介一行は、周防三田尻湊(すおうみたじりみなと)から船で先に帰らせたおきみの家へ立ち寄ることに。が、母のおはまは、「戻っておりません」と言う。愕然とした俊介は、供につけた伝兵衛の身を確かめるため、急ぎ屋敷へと走るが、いまだ姿を見せておらず……。誰かの企みか、それとも海難か? 病に臥す父幸貫(ゆきつら)の容態は? 相惚ぼれの良美との祝言を阻む困難はいかに? 傑作廻国活劇、ついに最終巻![解説/細谷正充]
  • 互いに想い合う新兵衛と智穂。だが、娘の幸せを望む牛島兵衛は、婚姻の申し出を拒む。腕利きの同心であるがゆえ、いつか凶刃に命を落とすだろうと。ふたりの間が縮まらぬ中、何事か相談があったのか、旧知のお友美が奉行所まで訪ねて来たという。胸騒ぎのする新兵衛は、急ぎ家まで足を運んだが、姿が見えない……。行方知れずになって半月後、殺されたお友美の死骸が浮島沼で見つかり--。時代活劇、感動の最終巻。
  • 大井川を渡れば駿河国──のはずが、良美たちの乗る蓮台に変事が。すんでのところで一命を取りとめたはいいが、俊介たち一行が腰を落ち着けた島田宿で耳にしたのは、半月ほど前から茶畑ばかりがいくつも燃やされている、という妙な噂。しかも、夜更けにはまたしても茶畑が付け火に襲われた。よからぬ兆(きざ)しを感じるなか、翌朝には良美が熱を発してしまい……。江戸まで無事に帰れるのか? 傑作廻国活劇第九巻。
  • 704(税込)
    著者:
    鈴木英治
    レーベル: 角川文庫
    出版社: KADOKAWA

    記憶を喪った男は、恐るべき強さをもっていた!

    十二年前、肥後の村で記憶を喪い、村人に助けられた谷五郎。妻女と子に恵まれ、平穏な一生を送る筈だった。だが、村に兵が押し寄せた時から、彼の運命が、大きく変わりはじめる──。書き下ろし時代長篇。
  • 大工の林吉が煮売り酒屋で、左頬に大きな傷があり、右の眉が半分しかない男ともめた挙げ句に刺し殺された。すでに人相書が自身番に配られたが、今のところ、それらしい男は浮かんでいない--。ある夜、探索を終えた帰途に不意打ちを喰らい、あやうく危地を脱した新兵衛は、以来、しばしば襲われるはめに。ただの怨恨か、殺しに絡んだ奸計か? 想いを寄せる智穂の身にも、よからぬ気配が。長篇時代活劇、シリーズ第三弾。

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