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『歴史、小学館文庫(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全192件

  • シリーズ3冊
    737803(税込)
    著:
    伊藤尋也
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    土下座は屈辱にあらず、悪を斬る正義の剣だ!

    廻り方同心・小野寺重吾は、ただならぬものを見てしまった。
    昼下がりの北町奉行所で土下座をする、牧野駿河守成綱の姿だった。
    土下座相手は三十代半ばの侍で、身なりからしてどこぞの用人あたりであろう。
    歳といい、武士としての格といい、奉行よりうんと下のはず。
    しかし、重吾は、
    (……なんと、きれいな土下座であろうか)
    風で桜の舞い散る中、奉行の姿に見惚れていた。
    まるで茶道の名人か、あるいは剣の達人のする謝罪ではないか、と――。
    小悪を剣で斬る同心、大悪を土下座で斬る奉行の二人組が、江戸城内の派閥争いがからむ難事件「かんのん盗事件」「竹五郎河童事件」に挑む!
    そして、いま土下座の奥義が明かされる!!

    小野寺重吾……北町奉行所の廻り方同心。あだ名は「しゅうとめ重吾」。
    牧野駿河守成綱……北町奉行。江戸城内で「どげざ駿河」と呼ばれる。
    八重……重吾の妹。「黙っていれば小町」と囁かれるほどの美形。
    遠山左衛門尉景元……南町奉行。人呼んで「いれずみ金四郎」。
    財前孝三郎……南町奉行所の廻り方同心。周りは「花がら孝三郎」と呼ぶ。
    夜目鴉の菊……関八州を股にかけた大盗賊。
  • シリーズ17冊
    660737(税込)
    著:
    金子成人
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    時代小説界最後にして最強の新人!

     主人公・秋月六平太は、かつて信州・十河藩の供番(籠を守るボディーガード)を務めていたが、家中の権力闘争に巻き込まれゆえあって浪人となった。いまは裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋(これもボディガード)で身を立てている。
     血のつながらない妹の佐和は、六平太の再士官を夢見て、浅草元鳥越の自宅を守りながら、裁縫で家計を支えているが、本人にその気はない。相惚れの髪結い・おりき、音羽界隈を取り仕切る毘沙門一家の菊次とともに、浮き草な日々を過ごしながら、付添稼業を続ける日々だ。
     その六平太のまわりには、幸せになりきれないが、一生懸命生きている人たちの悩み事が今日も迷い込むのだった。妹・佐和の祝言までを描くシリーズ第一弾。「雨祝い」、「初浴衣」、表題作「留め女」、「祝言」の四話を収録。人情話ここにあり!
  • 無宿者と寂れた旅籠。奮闘の再出立物語!

     やくざ者の下働きをして暮らす無宿者の直次は、ある日、賭場検めに現れた捕り方を誤って傷つけてしまう。もう、江戸にすら居場所はない……自らも重傷を負い朦朧としながら逃げてきた中仙道で、直次は追剥に襲われていた娘の危機を救う。
     気を失った直次が目覚めると、そこは助けた娘・お路の両親が営む板橋宿の旅籠松丸屋だった。主人のお人好しが災いし、借金も抱える今にも潰れそうな松丸屋だが、その上、近頃は徒党を組んだ追剥が出没し、板橋宿全体が寂れ始めていると言う。
     怪我の完治までせいぜい利用してやろうと決めた直次だが、穿鑿もせず受け入れてくれる松丸屋の居心地を、悪くないと感じ始める。提灯屋の若旦那・定之助をはじめ、余所者の直次を警戒する者も多いが、その働きぶりに少しずつ直次を認める住人も出て来た。
     そんな折、いよいよ追剥被害が頻発。なぜ、板橋宿近辺ばかりが狙われるのか。直次は「最後の恩返し」として、道中奉行の命を受けた江戸四宿見廻り役・恩間満之助と共に解決に乗り出す。

    全てを失った無宿者が旅籠を盛り立て、帰る場所を作ってゆく、奮闘の再生物語。

    (解説・理流)
  • からっけつの旗本が陰謀を暴き、巨悪を両断!

    血筋はよくて二枚目で、剣も冴えわたるが、美しい娘子にはつい浮かれてしまう内藤三左衛門、二十三歳。
    一見すると極楽とんぼだが、役に就かない旗本の当主だけに、懐はいつもからっけつ。
    屋敷の庭に建てた道場を賭場にして、密かに寺銭を稼いではいるが、金に厳しい祖父の次郎右衛門に取り上げられて、今日も飲まず食わず。
    しかも、内藤家の小者なのに、みずから用人を任じてはばからない嘉平にさえ、侮られる始末だ。
    仕方なく喧嘩の仲裁で日銭を稼ぎ、なんとか食いつないではいるものの、腹が減っては目を回す「平穏な」日々を送っている。
    ところがある晩、次郎右衛門にこき使われている博徒の親分・伝蔵の警固中、「妙な」辻斬りに出くわした。
    大川橋の上で四人に囲まれたのだ。
    得意の剣で切り抜けたはいいが、それがどうやら運の尽きだったらしい。
    下は南町奉行所の定町廻り同心・大塚右門、上は白河藩主で老中首座の松平越中守定信を巻き込んでの、公儀を揺るがす大きな謀略に挑む羽目になり……。
    温かくて胸のすく、痛快長編時代小説!
  • シリーズ2冊
    902(税込)
    著:
    麻宮好
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    消えた岡っ引きの父と、溺れ骸を結ぶ謎の器。

    おまきは岡っ引きの父・利助を探していた。
    火付けの下手人を追ったまま、行方知れずになっていたのだ。
    手がかりは父が遺した、漆が塗られた謎の容れ物の蓋だけ――。
    いったいどんな容れ物なのか? そして身はどこにあるのか?
    おまきは材木問屋の息子・亀吉、目の見えない少年・要の力を借りるが、なかなかもつれた糸は解けない。
    そんなある日、大川に揚がった亡骸の袂から漆塗りの容れ物が見つかったと臨時廻り同心の飯倉から報せが入る。
    しかし、なぜか蓋と身が取り違えられているという。
    後に、父の遺した蓋と亡骸が遺した容れ物は一対だったと判るが……。
    父は生きているのか、亡骸との繋がりは? 容れ物は誰のものなのか?
    おまきたちは、新しい手がかりをもとに下手人を探すべく、江戸の町を奔走する!
    虚を突く真相に落涙する、第一回警察小説新人賞受賞作。

    ※この作品は単行本版『恩送り 泥濘の十手』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • シリーズ26冊
    8141,100(税込)
    著:
    井沢元彦
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    タブーに近かった空白の古代史の謎を大胆な推理で解明。日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!

    日本人の「わ」の精神のルーツは?宮内庁が天皇陵の学術調査を拒み続けるのはなぜか? タブーに近かった空白の古代史の謎を大胆な推理で解明し、歴史学界の旧弊と教科書教育的な「日本史の常識」を覆す。

    目次
    ●序論 日本の歴史学の三大欠陥
     1.信長と安土
    2.アカデミズムと丸山ワクチン
    3.「素人」が大それたことをする理由
    第1章 古代日本列島人編-日本はどうして「倭」と呼ばれたのか
    第2章 大国主命論-「わ」の精神で解く出雲神話の“真実”
    第3章 卑弥呼編-女王殺害と紀元二四八年の重大事件
    第4章 神功皇后編-邪馬台国東遷説を裏付ける宇佐神宮の拝礼作法
    第5章 天皇陵と朝鮮半島編-日本人のルーツと天皇家の起源
    年表
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  • 847(税込)
    著:
    高坂章也
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    竹中半兵衛と木下藤吉郎を唸らせた遠慮深謀。

    時は戦国時代。
    不破与三郎は、美濃国主・斎藤龍興に仕える西美濃四人衆のひとり、不破光治の弟だ。ある日、身の覚えのない百姓一家皆殺しの濡れ衣を着せられ、捕縛されてしまう。不破家にとって、貧しい地侍の娘を母に持つ与三郎は家督相続に邪魔な存在なのだ。あやうく斬首されかけられるも、立会人として同座していた菩提山城主・竹中半兵衛の助けを得、真犯人探しを許される。
    しかし、与えられた余裕は三日間。
    与三郎は身の潔白を証明するため奔走するが、殺しを解く鍵を次々に封じ込められ、ついに八方塞がりに。脱走を図るも絶望する与三郎の前に、謎の男・木下藤吉郎が現れて……。
    青雲の志を抱く若武者を描いた、文庫書き下ろし戦国小説。
  • 直木賞作家の珠玉にして衝撃のデビュー作!

     旗本の息子だが、ゆえあって家を出て町に暮らし、歌舞伎・森田座の笛方見習いをしている遠山金四郎は、朝帰りの日本堤田んぼで、女の骸を見つけた。
     花魁の雛菊が斬り殺されていたのだ。
     昨夜、狂歌師にして、戯作者でもある大田南畝の御伴で吉原遊廓で戯れた折、金四郎の隣に座っていた稲本屋の女だ。
     胸の靄が晴れぬ中、興行の手伝いに戻る金四郎だったが、急に遠国に派遣されていたはずの父・景晋に呼び出され、素行を糺される。
     景晋と旧知の間柄で、金四郎を心配して顔を見せた南畝の咄嗟の機転で難を逃れるも、なぜか雛菊の下手人探しをする羽目に――。
     雛菊に妙な縁がある、森田座の役者絵を手掛ける浮世絵師・歌川国貞とともに、事の真相を探り始める金四郎。
     調べるうちに、雛菊は座敷に出るたびに相手の男へ心中を持ちかけていたことが知れる。
     一体何が雛菊を死へ向かわせたのか?
     心中を望む事情を解き明かしたはいいが、重荷を背負った金四郎は……。
     直木賞作家の珠玉にして、衝撃のデビュー作。
  • 徳川が構想した「近代」があった。

    元号が明治に改元される5か月前、幕臣小栗上野介忠順が新政府軍に取り調べを受けることなく斬首されるという事件が起こった。後に大隈重信によって「明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない」とまで称された逸材である。
    万延元年(1860)、小栗は、日米修好友好条約の批准書交換のために派遣された徳川幕府遣米使節の目付としてアメリカを訪れた。そこで目にしたのは工業化、近代化が高度に発展した大国の姿だった。小栗は、工場で手にした一本のネジとともに帰国。日本の近代化に着手する。横須賀に製鉄所、築地に日本で最初の本格的なホテルを建造し、さらには近代的な陸軍の創設にもかかわった小栗の歩みを照射することで、幕臣らによって進められていた「徳川による近代化」の全貌をひもといていく。
    さらに、咸臨丸でアメリカに渡った遣米使節の一員だった秀才・小野友五郎など、ニッポン近代化の礎として活躍した幕府のテクノクラートの足跡を辿り、なぜ彼らの功績が埋没したかを検証。抹殺された歴史の真実を解き明かす。

    ※この作品は単行本版『消された「徳川近代」明治日本の欺瞞』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • シリーズ3冊
    737759(税込)
    著:
    井原忠政
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    第六天魔王・信長の首、頂戴つかまつる!

     元亀元年(一五七〇)六月二十八日(新暦七月三十日)、浅井・朝倉勢と織田・徳川勢が激突した姉川の合戦が、弓の名人・与一郎の初陣だった。父・遠藤喜右衛門が壮絶な戦死をしてから三年、家督を継いだ与一郎と、郎党の大男・武原弁造は、主君・浅井長政率いる四百の兵とともに巨大な山城・小谷城の小丸に籠っていた。まさに風前の灯だった。長政には、信長の妹で正室の於市との間に、五歳の長女・茶々以下三人の女子があり、於市ら四人を織田方に投降させるという。だが、十歳の万福丸と乳飲み子の万寿丸は、信長とは血の繋がりがない。信長は決して男児を許すまい。万福丸を連れて落ち延びよ。主命とはいえ、浅井家が果てようという時に、自分一人生き残るなど、与一郎には、及びもつかない。だが、死にゆく主人から嫡男を託されて、古風も美意識も矜持も吹き飛んだ。浅井家再興がなるまで守り抜く。与五郎と改名させた万福丸を弟に仕立てて、小谷城脱出を決行する与一郎。供は、元山賊の頭目・武原弁造ただ一人。天正元年(一五七三)旧暦八月二十八日未明、三人は敦賀を目指して出立した。
  • 803(税込)
    著:
    金子ユミ
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    明治歌舞伎青春譚、ここに開幕!

    全国を回り旅芝居を続ける傍流歌舞伎一座「花房座」。座頭の長女である百多は亡き母に代わり裏方の仕事を一手に担い花房座を陰から支えていた。

    百多の頑張りもあり、一座の評判は上々。ついに東京の大きな芝居小屋での興行が決まった。

    しかしそんな中、人気の若女形である弟の千多が失踪してしまう。千多なしで次の興行は成り立たない。急遽、百多が弟に化け舞台に立つことになるが、運悪く衣裳屋の職人・暁に正体が露見してしまい――。

    女形の「女」と針子の「男」。一座と衣裳屋の危機を救うため、秘密を共有した二人が大舞台に挑む。明治歌舞伎青春譚、ここに開幕!
  • シリーズ4冊
    726759(税込)
    著:
    岡本さとる
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    育ちがいいお嬢様には、秘密があったのです。

    日本橋にある将軍家御用達の扇店・善喜堂の娘である千秋は、方々の大店から「是非うちの嫁に……」と声がかかるほどの人気者。

    ただ、どんな良縁が持ち込まれても、どこか物足りなさを感じ首を縦には振らなかった。

    そんなある日、千秋は常磐津の師匠の家に向かう道中で、八丁堀同心である芦川柳之助と出会い、その凛々しさに一目惚れをしてしまう。

    こうして心の底から恋うる相手にようやく出会えたのだったが、千秋には柳之助に絶対に言えない、ある秘密があり――。

    「取次屋栄三」「居酒屋お夏」の大人気作家が描く、涙あり笑いありの新たな夫婦捕物帳、開幕!
  • 戦国武将は歴史を動かす碁石に過ぎぬのか?

    囲碁名人・本因坊算砂の息が止まりかけた。
    「信長公の首級は何処にある」
    大御所・徳川家康のたった一言で、「炎の記憶」を呼び覚まされた算砂は沈黙せざるを得なくなった。
    大坂の陣が勃発する七年ほど前、慶長十二年師走、駿府城で対局中の出来事だった。
    日海と名乗っていた若かりし頃の算砂は、戦国の時流に弄ばれ、本能寺の変の渦中に放り込まれていたのだ。
    行方知れずの織田信長の亡骸、底知れぬ明智光秀の本意、茶会や連歌の会、安土築城などの不気味な闇。
    武将の松永久秀・荒木村重・佐久間信盛・斎藤利三ら、五摂家筆頭・近衛前久、連歌師・里村紹巴、堺商人・小西隆佐、雑賀衆・鈴木孫一と善住房、薬師・曲直瀬道三、神主・吉田兼和、宣教師・オルガンティーノたちは、天下布武という棋譜の碁石に過ぎないのか?
    若き法華僧の名棋士が、戦国人の傍らで見た歴史を描く、刮目の長編歴史小説。
    本能寺の変の真相を読み解く!

    ※この作品は単行本版『絶局 本能寺異聞』として配信されていた作品を改題した文庫本版です。
  • 直木賞作家による、落語「人情小説」集!

    ●子別れ
    腕の良い大工だが呑兵衛の熊五郎。呑み過ぎないよう妻のおとくに釘を刺されていたが、棟梁に前借りした50万円を、遊郭ですべて溶かしてしまった。愛想をつかしたおとくは、一粒種の亀吉を連れて出て行ってしまう。
    ●景清
    腕のいい鏨彫り物師だった定次郎は、目の病を患い、わずか半年で失明してしまった。かつての仕事への未練を捨てられず、目の病に御利益があるという赤坂の圓通寺の日朝さまに、願掛け参りを始める。
    ●後家殺し
    刃物研ぎ宿「研ぎ常」の親方である常吉の強みは、声の良さにある。義太夫の師匠中堀十元に、熱心に稽古をつけてもらっていた。天保三年六月、常吉は運命の女に出会う。
    ●火事息子
    蔵前天王町の大身札差・伊勢屋四郎左衛門は、従弟で質屋を営む伊勢屋藤右衛門の息子・藤三郎を溺愛していた。火消しに憧れる藤三郎のために、四郎左衛門は火の見やぐらを建設し、半鐘番に就けるよう根回しをした。
    ●柳田格之進
    彦根藩納戸役を免職となった柳田格之進は、浅草馬道の碁会所で質屋、万屋源兵衛と対局し意気投合する。対局はその後、万屋の離れにて行われることになり、二人の関係は、八月の十五夜まで盤石だった。

    ※この作品は単行本版『後家殺し』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 「北海道の名付け親」の生涯を描く傑作小説。

     明治十六年、絵師の河鍋暁斎を訪ねた松浦武四郎は、その娘・豊の問いに応じて自らを語り始める…。
     武四郎は文化十五年、伊勢国に生まれた。竹川竹齋から〈神足歩行術〉を学び、地図や道中記を見て各地を旅したいという夢を抱く。十六歳で家出して江戸に行ったことを手始めに、全国を旅するようになった。その後、蝦夷地で頻繁にロシア船が出没していることを知り、都合六回に亘る蝦夷地の探検を行った。アイヌの人々と親しく交わり、大自然に寄り添った生き方に敬意を感じていた。なかでも、ソンという子どものアイヌを可愛がり、別れた後もその消息を確かめ合うことになる。江戸に戻った武四郎は様々な記録や報告書を作成し、和人によるアイヌへの搾取の実態と救済を訴え、九千八百ものアイヌの地名を記した地図を作成した。蝦夷地通としても、吉田松陰や坂本龍馬にも助言をした。そして、北海道の名前の制定に関わる。
     幼い頃から好きだった古物蒐集家としても知られるようになった。晩年には、率先してユニークな墓や棺を用意するという終活の達人でもあった。
     並外れた行動力と収集癖、膨大な執筆物で多くの人を魅了した人物を描いた伝記小説。

    ※この作品は単行本版『がいなもん 松浦武四郎一代』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • シリーズ7冊
    693880(税込)
    著:
    鈴木英治
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    殿さま出奔!頼みは秘剣“滝止”と博打!?

     尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石のあるじ百目鬼一郎太の楽しみは月に一度の賭場通いだ。九歳のみぎり、江戸下屋敷の中間部屋で博打を見聞して以来二十年、負けたことがない。どういう天の配剤か、賽の目が事前に脳裏に浮かぶのだ。もっとも、一郎太には別の目論見もあった。密かに城下に遊べば、民百姓の本音が聞けるからだ。北山藩は特産の寒天が藩の財政を底上げして、実収十万石。だが、年貢は依然として六公四民で、藩は百姓の犠牲の上に胡坐をかいていた。そこで一郎太が百年の計として打ち出した年貢半減令だったが、これが大きな災厄をもたらすことになる。ある晩、秘密の抜け穴を通り、城下外れの賭場に現れた一郎太は数十人の暗殺隊に襲撃される。頭格は大垣半象、北山三羽烏といわれた二天一流の遣い手で、国家老・黒岩監物の配下だ。突きの鬼一と異名をとる一郎太は二十人以上を斬り捨てて虎口を脱するが、襲撃者の中に年貢半減令に賛同する城代家老・伊吹勘助の倅・進兵衛がいたことに愕然とする。忸怩たる思いの一郎太は藩主の座を降りることを即刻決意、実母・桜香院が偏愛する重二郎に後事を託して江戸に向かう。だが、事はこれでは収まらなかった。
  • シリーズ7冊
    715781(税込)
    著:
    上田秀人
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    大坂商人、柳生一族の陰謀に巻き込まれる!

    時は寛永十三年――江戸城黒書院に呼び出された、惣目付を務める柳生但馬守宗矩。
    上段の間の襖が開くと、老中の堀田加賀守より、「役目に奨励をもって、四千石を加増する」との旨が伝えられた。
    本禄の六千石と合わせて、ついに一万石となり、晴れて大名となった柳生家。
    だが、宗矩の顔は沈んでいた。
    大名を監察する惣目付が、大名になっては都合が悪いためだ。
    案の定、宗矩は即日惣目付を解かれ、監察される側に回されてしまう。
    惣目付時代に買った恨みから、痛くもない腹まで探られてはかなわない。
    なにしろ旗本から大名になれば、典令や家政が大きく変わるため、隙を生みやすいのだ。
    一族最大の危機から逃れるべく、策を講じなければならなくなった宗矩は、なかでも武士が苦手とする金勘定が危ういと考え、ある秘策を思いつく。
    なんと、大坂一と言われる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫である一夜を召し出すという。
    いったい柳生家と一夜は、どんな関わりがあるのか?
    武士となった一夜に、宗矩の嫡男である十兵衛は、柳生家の者として剣術を身につけよと新陰流を指南するが……。
    果たして一夜は柳生家を救えるのか?
    痛快時代小説シリーズ第一弾!
  • シリーズ5冊
    704770(税込)
    著:
    佐々木裕一
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    弱い心に縄を打つ、あの男に捕まりたい。

    定町廻り同心の夏木慎吾が殺しのあったという深川の長屋に出張ってみると、包丁で心臓を刺されたままの木場人足の竹三が土間で冷たくなっていた。

    近くに女物の匂い袋が落ちていたところを見ると、一月前に家を出ていった女房のおくにの仕業らしい。

    竹三は酒癖が悪く、毎晩飲んでは、暴力をふるっていたらしいのだ。さっそく、岡っ引きの五郎蔵や女医の華山らに助けを借りて、探索をはじめた慎吾だったが、すぐに手詰まってしまい……。

    頭を抱えて帰宅した慎吾の前に、なんと北町奉行の榊原忠之が現れた!?
    しかも、娘の静香を連れて来ているのは、一体なにがあったのか?

    あいつが歩けば春風がそよぐ――気さくで、うっかり者だが、飛びっきりの優しさで、町人みなから慕われる定町廻り同心・夏木慎吾の八面六臂の活躍を描く、捕物活劇シリーズ第一弾!
  • 闇から闇へ“人を助ける”仕掛け人!

    慶応元年の横浜。世界中を旅する実業家のハインリヒは、外交官しか立ち入ることができない江戸へ行くことを望んでいた。

    だがこの頃、いまだ外国人が日本人に襲われる事件はなくならず、ハインリヒ自身もまた、怪しい日本人に尾行されていた。

    不安を覚えたハインリヒは、八か国語を流暢に操る不思議な日本人青年・秦漣太郎をガイドに雇う。そして漣太郎と行動をともにする中で、ハインリヒは「異人の守り手」と噂される、陰ながら外国人を守る日本人たちがこの横浜にいることを知り――。

    手に汗を握る興奮に、深い感動。大エンターテインメント時代小説、ここに開幕!
  • 大河でも注目!本当は武士になりたかった男。

    かの有名な忍び、服部半蔵。その二代目は武士だった?
    戦国時代に名を馳せた伊賀忍者、服部半蔵保長。その長男・正成は、家を継ぐべく育てられた。しかし忍びの仕事は闇に紛れ命を奪う影の仕事。七歳のある日、初めての任務が下されたが、そのあまりの理不尽さに悩んだ正成は、思わず家を飛び出してしまう。影に生きる忍びではなく、太陽の下、正々堂々と戦う武士になると心に決めて。
    時は流れ、渡辺守綱の家で修行を積んだ正成は上ノ郷城で初陣を迎えた。戦場には密命を帯びた父・保長もいた。しかし直後、謎の忍び・梟に父を殺され、さらには正成も命を狙われる羽目に。
    変わらず忍びを厭う正成だったが、保長を失った服部家を継ぐよう主君・松平元康に命じられてしまう。武士としては、主からの命令に逆らえるはずもなく、不本意ながらもここに二代目・服部半蔵が誕生したのだった。
    しょったれとは、三河地方で「半端者」の意。武士にも忍びにもなりきれない半蔵は、それでも人と縁を繋ぎ、もがきながら死地を駆け抜ける。2023年大河ドラマでも注目のキャラクターが多数登場。気鋭の歴史時代小説作家による、忍びエンタメの最高峰、待望の文庫化!

    ※この作品は単行本版『しょったれ半蔵』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 妻・お龍との愛を軸に描く、風野版龍馬伝。

    「龍さんを斬らはるつもりどすか?」
    そんなことしたら、あんたの頭にペストルで穴空けてやる。
    一つやない。指の二本も入るような穴を、三つも四つもな。
    うちは、やると言ったらやる女やで--
    お龍は、胸のうちで言った。 

    時は幕末。京都七条新地の旅館<扇岩>で働く楢崎龍(りょう)は、勤皇の志士の隠れ家で、土佐の坂本龍馬と出会う。龍馬はお龍に惚れ込み恋文を送り、後に祝言をあげる。その後日本を駆け巡る龍馬は、お龍に何度も恋文を送り続ける。
    そして、寺田屋事件の夜、お龍の機転で、龍馬は間一髪命を救われる。
    しかし、近江屋での夜、お龍はいなかった。お龍がいてくれたら、龍馬は間違いなく明治の日本を生きたはずだった。
    龍馬の激動の人生に、お龍はどう絡んでいったのか。
    龍馬がお龍に送り続けた恋文の中身はいかなるものだったのか?
    「妻はくの一」「耳袋秘帖」シリーズなどで人気を博す風野真知雄が挑んだ、新時代の龍馬伝誕生。

    ※この作品は単行本版『お龍のいない夜』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 北欧発大型歴史ミステリー、待望の文庫化!

     1793年。フランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにも余波は広がり、前年1792年には国王グスタフ3世が暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と王制への不信がマグマのように煮えたぎる、混沌のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。遺体の四肢は切り落とされ、眼球と舌と歯が奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒されたインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官が殺人事件の謎を追う――。
     2018年スウェーデンベストセラー第2位(PB部門)、「このミステリーがすごい!」2020年海外編第8位。貧しく、汚く、腐敗した18世紀の北の都とその中で正義を貫こうとする者たちを、スウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー、待望の文庫化。三部作『1794』『1795』も2022年秋、連続刊行。

    ※この作品は単行本版『1793』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • シリーズ2冊
    704(税込)
    著:
    山本巧次
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    天下御免のニセ占い師、お江戸の悪を斬る!

     本郷菊坂台にある占い処「瑠璃堂」。女主人・千鶴の占いは当たると評判で、少々高い見料だが、客は引きも切らない。ある日、正右衛門という男がやってきた。千鶴はその身なりや癖を子細に観察し、仕事や悩みを言い当てる。実は千鶴に占いの才はない。鋭い観察眼と卓抜した推理力、あとは口八丁で依頼人を丸め込んでいるのだ。相談は、家作を貸している男の行方が分からない、居所を占ってほしいというもの。怪しい借主に金儲けの気配を感じた千鶴は、瑠璃堂の調査役・権次郎と、執事役・梅治とともに調べに乗り出す。
     数日後、蔵前の札差・佐倉屋喜兵衛がやってきた。蔵に何者かが侵入した様子だが、盗られたものはない、人ならぬものの仕業では、と悩んでいた。その頃、江戸に贋金が出回っているという噂が流れだす。千鶴が瑠璃堂の売上金を調べると、一枚、贋小判が見つかった。佐倉屋が支払ったものだ。本格的に調べようと動き出した矢先、佐倉屋の一番番頭が何者かに刺されて死亡、間を置かず喜兵衛までもが石段を転げ落ちて死んだ。
     札差の事件と、江戸を揺るがす贋金造りの組織の繋がりとは? 一連の真相に迫る千鶴たちに、黒幕からの刺客が忍び寄る!
  • 格別の思いがこもる、作家今村翔吾の原点!

     明和七年、太平の世となって久しい江戸・日本橋で寺子屋の師匠をつとめる坂入十蔵は、かつては凄腕と怖れられた公儀の隠密だった。
     学問は苦手ながら剣術に秀でた才を持つ下級武士の息子・鉄之助、浪費癖のある呉服問屋の息子・吉太郎、極度のあがり症ながら手先の器用な大工の息子・源也など、さまざまな個性の筆子たちに寄りそう日々を送っていたが、藩の派閥争いに巻き込まれた筆子の一人、加賀藩士の娘・千織を助ける際、元忍びという自身の素性を明かすことになる。
     年が明け、筆子たちのお伊勢参りに同道する十蔵の元に、将軍暗殺を企図する忍びの一団「宵闇」が公儀隠密をも狙っているという報せが届く。十蔵は、離縁していた妻・睦月の身にも危険が及ぶことを知って妻の里へ向かった。

     哀しみに満ちた妻との出会いと別れ、筆子たちとの絆の美しさ、そして手に汗握る結末――「本書は無冠だが、無冠の傑作として永く文学史に残るであろう」そう文芸評論家・縄田一男氏が絶賛し、作家自身が「最も自分自身を剥き出しにして書いたかもしれない」と語った、今村翔吾の原点ともいえる青春時代小説の傑作!

    ※この作品は単行本版『てらこや青義堂 師匠、走る』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 尼僧と寺子の熱い絆!江戸版“二十四の瞳”。

    江戸は下谷に薫風庵という風変わりな寺子屋があった。三百坪の敷地に平屋の学び舎と住まいの庵がある。二十人の寺子は博奕打ち一家の餓鬼大将から、それを取り締まる岡っ引きの倅までいる。

    薫風庵の住人は教鞭をとる妙春という二十四歳の尼と、廻船問屋・日向屋の先代の元妾で、その前は遊女だったという五十一歳の蓮寿尼、それに十二歳の飯炊き娘の小梅の三人しかいない。子供たちの評判はいいが、女所帯では不用心と日向屋の用心棒の堤勝之進が様子を見にやってくる。寺子屋設立の費用と月々の掛かりを出す日向屋は世間体もあって、同じ町内の薫風庵にすげない仕打ちもできないらしい。

    そんなある日、隣家の大造が寺子に盆栽を折られたと怒鳴り込んできた。近所では蚯蚓や蛙の死骸を投げ込まれた家もあるのだという。折も折、寺子が学び舎の前で行き倒れを見つける。男前に弱い蓮寿は、城戸宗次郎と名乗る浪人の面倒は薫風庵で見ると宣言する。やがて宗次郎が学び舎で教え始めると、妙春に思いもよらぬ心の変化が……。

    隣家への投石は誰の仕業なのか。宗次郎の出現は単なる偶然だったのか。教職の経験もある著者が満を持して放つ江戸版“二十四の瞳”誕生!
  • シリーズ3冊
    726748(税込)
    著:
    金子成人
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    この親子愛は私の理想――瀧本美織(女優)。

    日本橋堀留の「駕籠清」の娘おりんは、番頭の祖母・お粂に早く婿を取り商売を継ぐようせっつかれている。しかし目明かしに憧れるおりんにそのつもりはなく、いざこざには真っ先に駆けつける始末だ。
    ある日、「高砂屋」に元奉公人・平吉が人質をとって立て籠もった。目明かしの父・嘉平治や同心・磯部金三郎の目をかいくぐり、平吉が隠れる蔵に迫ったおりんは、隙をつき、得意のかぎ縄で罪人を捕らえたのだった。
    その活躍に磯部はおりんを目明かしに勧めようとするが、嘉平治は娘の勝手な行動に激怒し、許さない。思わずおりんは本心を白状する。二年半前、嘉平治は神田明神の祭礼で何者かに足を刺され、今も左足を引きずるようにしている。目明しの親分として活躍していた嘉平治が悔しさを噛みしめる姿を見たおりんは、自分も捕物に携わり、いつか父の敵を見つけると決意したのだ。
    娘の言葉を聞いた嘉平治は、翌朝、おりんを伴い磯部宅を訪れた。そして、まずは下っ引きとして務めさせ、目明かしにふさわしいか見極めたいと申し出る。おりんは父のあとを継いで、十手持ちになれるのか。時代劇の名手が贈る、痛快捕物帳、ここに開幕!
  • かわら版屋のお転婆が引き起こす珍事件!?

    17歳の一穂は、黒目がちの目がくりくりと大きい。なのに、たいそうなお転婆。せっかくの整った顔立ちが台無しだ。その一穂、事情があって、かわら版屋〈うかれ堂〉を営むおじさんの市右衛門と一緒に働いている。今日も今日とて、工房を構える日本橋の〈うかれ長屋〉でご飯を食べていると、北町奉行所の同心・吉田主計が様子をうかがいにやって来た。一穂と幼馴染の吉田は、事件のネタを〈うかれ堂〉のために漏らしてくれているのだ。そのかわりに一穂と市右衛門は、江戸市中で見聞きした物事を報告し、時には探索を手伝っている。十手こそ渡されてはいないが、吉田とは持ちつ持たれつの間柄というわけだ。そんな吉田が持って来たのは、新任与力の水野左衛門が一穂と直に話してみたいという、呆れた私事。ところがいざ会ってみると、なぜだか、北町奉行の小田切土佐守と寺社奉行の青山下野守の政争につながるネタを追う羽目に……。挙句の果てには、とんでもない大騒動になって!?
    『幕末ダウンタウン』で第十二回小説現代長編新人賞、『ぴりりと可楽!』で細谷正充賞を受賞した実力派時代作家、初の文庫書き下ろし!

    (底本 2022年5月発行作品)
  • 770(税込)
    著:
    神楽坂淳
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    明治時代の女子大三人娘が美味しい食べ歩き。

    料亭の名は「鈴川」、江戸時代から続いている結構な老舗だ。
    鈴川八重はその、麻布に立つ料亭の一人娘。
    店主の父・勇児は明治の末生まれで頑固者だけれど、料理以外は進歩的。母の海子はキリリとした顔立ちで、まるで芸者のように気風がよい。
    そんな両親と楽しく暮らす八重は、今日も目白の椿山女子大学まで自転車で通っては、同級生で男装の華族令嬢・桜木虎姫、そして美貌の資産家令嬢・桃澤雫と、鯛焼きやかき氷、お汁粉などなど、おいしいあれこれを食べ歩き。
    店に帰れば、料理には厳しい歳上の板前・洋一郎とふたりで新しいメニューづくり。馬鈴薯トーストにストロベリーカレーに……夫婦丼!?
    おいしい食べ物、あまい恋愛に目がない、明治時代の女学生三人娘のスイートな日常を描くグルメロマンス。
  • シリーズ3冊
    704726(税込)
    著:
    根津潤太郎
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    生きるも死ぬも、江戸市井の人々とともに!

    頃は江戸中期。浅草諏訪町で開業する独庵こと壬生玄宗は京と長崎で漢方と西洋医学を修めた、仙台藩の奥医師の息子だ。とうに四十の坂を越えた総髪の大男は、一見こわもてだが、酒は不調法、女人にはついつい腰が引けてしまう質らしい。どうにも煙たい二度目の妻は、元服近い息子とともに仙台藩下屋敷に住んでいる。医術の腕は天下一品、時の老中の病を治したことで評判が江戸市中に広まり、診療所を切り盛りする女中のすず、代診の弟子・市蔵ともども休む間もない。だが、門前市をなす理由はそれだけではなかった。医者の本分はもとより病を治すこと、では、治らぬ病はどうする。独庵が悩んだ末にたどり着いた結論は、患者に希望を与えることだった。人らしい生き方、死に方を望まれれば、看取りも辞さない。そんな独庵に妙な往診依頼があった。知人の材木問屋の主・徳右衛門が、なにかに憑りつかれたように、薪割りを始めたという。独庵の手となり足となって事情を探る絵師・久米吉に調べさせたところ、思いもよらぬ仇討ち話が浮かんできて……。江戸の人々の心に暖かな灯をともす看取り医にして馬庭念流の遣い手・独庵が、一刀のもとに悪を両断する痛快書き下ろし時代小説。
  • シリーズ2冊
    748836(税込)
    著:
    井川香四郎
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    加藤清正が仕掛けた熊本城最大の謎に挑む!

    「諸国の城を見聞してまいるのだ!」

    江戸城の天守を再建すると言い出した八代将軍・徳川吉宗の鶴の一声で突然、御城奉行に任じられた旗本の一色駿之介。

    許嫁・結実との祝言を挙げる暇もなく、中間の金作を供として、涙ながらに肥後熊本へ出立する羽目に……。

    着いたら着いたで、公儀隠密に間違われるわ、人さらいに巻き込まれるわ、ついには藩主・細川家の御家騒動にまで足を突っ込むことになるわで……。

    『城下町事件記者』で活躍する遊軍新聞記者・一色駿作のご先祖様が難事件の謎を叩っ斬る!

    奉行から読むか、記者から読むか?

    「城下町・一色家シリーズ」の江戸時代版!
  • 1,012(税込)
    著:
    松尾清貴
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    歴史小説の新鋭による驚くべき書き下ろし!

    単行本発売時、各紙誌が大絶賛した傑作歴史長編!

    寛政十年(1798)十月、長崎湾の沖合で巨大オランダ船が座礁した。
    船は底部を大きく 損壊して浸水。
    浜近くへ曳航したが再び座礁、沈船となった。
    オランダ商館は長崎奉行所に積み荷の陸揚げを要請。
    奉行所は町方村方にまで浮かし方の工夫を募った。
    そこへ名乗りを上げたのは、周防の小村で生まれ、友とともに「自由」を追い求めたかつての少年の一人だった。

    「浜でのささやかな幸せなど、浦から離れられん跡取りたちに呉れてやれ。俺たちげな食み出し者は、この浦でろくな生き方ができんぞ。もっと欲張れ! 和主を誘うたのは、跡取りでなかったからじゃ。浦のくびきから自由じゃけ誘うた。いずれ、漁場を得る。櫛ヶ浜よりもっと大きな漁場じゃ。もっともっと稼げる浦の網元になれ」

    歴史作家・飯嶋和一氏は、本書に特別に寄せた推薦文でこう語った。

    「中心人物はいずれも海村の次三男である。家を継ぐ長男以外は『余計者』であり、穀潰しでしかない。‥‥既存の頑迷な社会システムに屈従して生きるのか。あるいはそれをくつがえすのか。‥‥くつがえそうとすれば、かなりの圧力が社会から加えられることになる。が、必要なのは勇気と知力だとこの小説家は語る。はかなく脆い夢や希望ではない、と」
    そしてまた、
    「この小説家は初めて過去の歴史的な素材を描くに当たって、あえて無名の、しかも地方の庶民を選択した。‥‥むろん負荷も、また力負けする危険も高い」

    日本初、巨大沈船引き揚げに成功した男の生涯!
    歴史小説の新鋭による驚くべき書き下ろし!

    ※この作品は単行本版として配信されていた『ちえもん』の文庫本版です。
  • かわいい孫ふたりが老同心のお手伝い!

    沖田柄十郎は南町奉行所の老同心だ。
    いつも溜まり部屋でウトウトしているため、人呼んで、廻らず方の窓際同心。
    そんな沖田にも、かわいい盛りの孫がふたりいる。「とら」と「くま」で、いとこ同士だ。
    とらは、武芸指南役の父を持つ、十二歳のお転婆娘で、剣は滅法強く、子ども相手には負け知らず。
    九歳のくまは、天文方に勤める父の才能を継いで抜群に賢く、蘭語にも堪能だ。
    ふたりはいつも奉行所まで歩いて来ては合図の鳩笛を吹き、「じいじ様」を呼び出すのだが、これが沖田にとって嬉しくて仕方ない。

    なにせ、目に入れても痛くない孫ふたりに懐かれているのだから。
    今日もふたりを連れて日本橋まで足を伸ばせば、やはりおやつに飴をねだってくる。

    沖田は顔をとろかしつつ、馴染みの飴細工売りに注文すると、最近新参の細工師に客を取られているというではないか。
    励まして別れたはいいが、翌朝、飴細工売りが殺されたとの報せが入る……。

    ふたりの孫は、日頃厄介者扱いされているじいじ様に手柄を立てさせてやりたいと、なんと岡っ引きを買って出て!?
  • 魚菜には包丁を揮い、悪党には剣を振るう!

    かつて、「詰碁同心」と呼ばれ、町奉行所の定廻りとして捕物に辣腕を振るった谷岡祥兵衛は、いまでは妻の紫乃とふたり、隠居に暮らす身だ。

    若い頃に食いしん坊同士で意気投合、夫婦になってから幾年月。健やかに生まれ、馬鹿正直に育った息子の誠四郎に家督を譲り、気の利いた美しい春霞を嫁に迎え、気楽な余生を過ごしている。

    今日も近所の子たちに書を教えたり、玩具を作ったりしていると、誠四郎が探索の相談にやって来た。

    駒込で旅道具を売る〈笠の屋〉の主人・弥平が殺されたというのだ。框に倒れていた亡骸の腹に突き立っていたのは、凶器として珍しいと言える剪定鋏。

    そして盗まれたのは、たったの一両だけらしい。

    娘の佐代によれば、いつも袱紗に二十両を包んで、茶箪笥の抽斗に入れていたが、十九両が残っているというのだが――。

    不可解な事件に父子で立ち向かう、篤い人情の通う、書き下ろし連作捕物帖。
  • 世界遺産から黙殺された島の「祈りの記録」。

    250年以上も続いたキリスト教弾圧のなかで信仰を守り続けた「かくれキリシタン」たち。その歴史に光を当てようとしたのが、2018年に日本で22番目の世界遺産となった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」だ。

    ところが、PRのために長崎県が作ったパンフレットからは、「最後のかくれキリシタンが暮らす島」の存在がこっそり消されていた。

    その島の名は「生月島(いきつきしま)」。

    今も島に残る信仰の姿は、独特だ。音だけを頼りに伝承されてきた「オラショ」という祈り、西洋画と全く違う筆致の「ちょんまげ姿のヨハネ」の聖画……取材を進める中で、著者はこの信仰がカトリックの主流派からタブー視されてきたことを知る。一体、なぜ――。

    第24回小学館ノンフィクション大賞受賞作。

    文庫版解説・島田裕巳氏(宗教学者)

    ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • シリーズ3冊
    759770(税込)
    著:
    篠綾子
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    万葉集の歌の数々が味わえる!新シリーズ。

     日本橋の伊勢屋で奉公する助松には、父親の大五郎がいた。しかし、一年半前に伊勢屋の仕事で富山に出かけたまま、行方不明になっていた。父は、助松に日記を残していた。このことは決して他人に話さないように言われた。日記には和歌らしきものがいくつも書かれている。
     伊勢屋の一人娘しづ子は助松より六歳上で、和歌が好きで賀茂真淵に学んでいた。そして、店の大切な客人である占い師の葛木多陽人も和歌に造詣が深かった。多陽人は京都生まれの京都育ちで、回りがぽかんと見惚れてしまう程の美男子だった。
    助松は、二人に事情を知らせずに日記に記された歌の意味を少しずつ、教わっていた。
     ある日、体調を崩した大友主税という若い侍を助けたことがきっかけで、しづ子に和歌を学びに主税が訪れるようになった。しかし、主税がしづ子に近づいたのは別の理由があったのだった。
     その後、しづ子は密かに姿をくらましてしまう。
     大五郎としづ子の失踪には、関連があったのだ。
     日記に記された和歌の数々には、どんな意味があったのか。
     一連の謎は解き明かされるのか――。
     万葉集の和歌が面白さが判る、新シリーズ!
  • 戊辰戦争に命をかけた名も無き武士の物語。

    明治時代の幕開け、幕府の再興を信じて闘う名も無き多くの若者たちが血を流していた。
    舞台は盛岡藩宮古。鳥羽伏見に端を発し箱館戦争に至る旧幕府と新政府が死闘を繰り広げる戊辰戦争。宮古湾鍬ヶ崎には、幕府の復活を信じて忠誠を誓う男、青年・七戸和磨の姿があった。そんな男に思いを寄せる千代菊。

    時代が刻々と変化する中で、変わらぬ絆を求め、せめぎ合う女・千代菊と、
    どうせ時代が変わるならと命をも捨てる覚悟の男、和磨。
    新政府軍と旧幕府軍が相まみえた宮古湾海戦で待ち受ける二人の運命は・・・・・?
    震災から10年。宮古という町に、いにしえから脈々と歴史が紡がれていることを、世に知って欲しいという著者のメッセージが強く響く。

    ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • シリーズ2冊
    726836(税込)
    著:
    杉山大二郎
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    江戸の企業再建エンターテインメント!

    二十四歳の鈴木颯馬は、元は町人の子。幼くして父を亡くし、母とふたりの貧乏暮らしが長かった。

    縁あって、手習い所で働くうち、大器の片鱗を見せはじめた颯馬だが、十五歳の時に母も病で亡くし、天涯孤独の身となってしまう。

    しかし、捨てる神あれば拾う神あり。町道場で下働きしている際、ひょんなことから、田中藩江戸屋敷に勤める「さんばん殿」鈴木武治郎に才を買われ、めでたく養子に。

    だが、勘定方に出仕したのも束の間、田中藩領を我が物にせんとする老中格の田沼意次と戦うことになってしまい……。

    恩義ある藩を救うべく、わけありで、酒問屋麒麟屋の番頭となった颯馬に立ち塞がる壁、また壁! 江戸の剣客商い娯楽小説第一弾!
  • 可愛さ余って憎さ百倍――でも、愛してる!

    江戸は柳橋で一番人気の芸者・菊弥は、男まさりで気風がよい。芸は売っても身は売らないを地でいっている。

    そんな芸者仲間からの信頼も厚い菊弥だけれど、ただ一つだけ欠点がある。実は、根っからの「ダメ男好き」なのだ。

    恋人で岡っ引きの北斗は、誰がどこからどう見ても、「ダメ男」。しかも、自分は「デキる男」と深く思い込んでいる。なのに、菊弥は恋心が全然吹っ切れない。

    その「ダメ男」で恋人の北斗が、「菊弥馴染みの大店が盗賊に狙われている」と知らせにやって来た。もちろん、しっかり小遣いをねだるのを忘れないところが、腹が立つ。

    事件を解決しようとしているのか、それとも、引っかき回そうとしているのか分からない、飄々とした北斗の姿を見て、菊弥はひとり呟くのだった――。

    「世間のみなさま、すみません」

    新進気鋭の人気作家が描く、ほのぼのお笑い捕物帖第一弾!
  • 刀を持たぬ剣術遣いと刀剣蒐集妖女との邂逅。

    藤田五郎翁は刀を手にし、表に飛び出した。斬殺された男ふたりが道端に倒れている。

    傍に立ち、血刀を提げた巨漢が唸り声を上げた。転瞬、ふたつの刃が火花を散らす。それも束の間、巨漢が隙を突き、姿を消した。

    残された藤田が目にしたのは、亡骸の首元に彫られた蜘蛛の入墨、周囲に転がる数珠玉だった……。「立て続けに妖刀が出没して、人を斬っている」との噂を聞いた、東京帝国大学理学部教授の山川健次郎は、事件の真相を突き止めてほしいと、加能碧一と行成光雄に依頼した。

    ふたりは、梁山泊屋敷と呼ばれる〔水城よろづ商会〕に出入りする用心棒コンビなのだ。刀を持たない剣術遣いの碧一と、二振の短刀と棒手裏剣を全身に仕込んでいる光雄は早速、刀剣蒐集家ウィルソンの邸へ赴いた。

    ウィルソンが蔵で保管していた四谷正宗こと源清麿が血染めになっていたのだという。刀の装飾には蜘蛛が施されていたらしいが、前の事件を鑑みると、近頃一部の富裕層を取り込みつつある謎の組織〔蜘蛛の会〕を主宰し、人知を超えた力を使うと言われる妖女、多摩峰トワ子が関係しているのか?

    剣光疾り、太刀風駆ける、書き下ろし大正ノワール日本刀アクション!
  • 文化5年京都祇園、お茶屋の娘が病を治す!

    「うち、先生のお手伝いをしとおす。人助けのために生きとおす」

    現役の精神科医である著者による、さわやかな医療時代小説!

    文化5年(1808)、京都は祇園末吉町で50年以上続くお茶屋「よし屋」の一人娘・月江は、舞妓として日々芸事の修業に勤しんでいた。
    この年16歳を迎える月江は、母親の跡を継いで「よし屋」の女将になることを望まれていたが、新年早々、常連である御幸町の医師・小島源斎がよし屋を訪れ、月江を預かって女医者にしたいと申し出る。
    源斎の言いように最初は腹を立てた母親だったが、月江の思いを汲んで、源斎の手伝いを許してくれる。
    月江は当初、能筆であること、書物に通じていることから医学書の筆写を任された。だが、やがて癲狂を患う生糸問屋の娘・小雪の治療を手伝うことになって‥‥。

    医師らしい江戸時代の医療の知識のほか、当時の祇園花街の風俗が丹念に描き込まれた、読後さわやかなエンターテインメント時代小説。

    『釣りバカ日誌』原作・やまさき十三氏、推薦!
    「今世紀精神医学界の巨星アンリ・エーの翻訳家でもある異才が、古都を舞台に小説(フィクション)を書いた。」
  • シリーズ17冊
    561792(税込)
    著:
    和田はつ子
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    江戸の名歯科医・藤屋桂助が、事件に迫る!口中医桂助事件帖シリーズ第一作!

    虫歯で命を失うこともあった江戸時代。庶民に歯の大切さを説き、虫歯で悩む者たちを長崎仕込みの知識で次々と救う口中医・藤屋桂助。幼なじみで薬草の知識を持つ志保と、歯ブラシ・房楊枝職人の鋼次は、ともに力を合わせる若き仲間同士である。が、桂助のまわりでは謎の事件が次々と起こり、得体の知れない大きな流れに巻き込まれていく。続発する謎の事件の真相とは……。
  • シリーズ2冊
    704748(税込)
    著:
    青木主水
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    人情と道理で悪を裁いて、弱き者を救う!

    上司である公儀目付の影山平太郎から、
    「小普請組前川左近の新番組頭への登用が内定した。ついては行状を調べよ」
    との命を受けた、徒目付の望月丈ノ介。
    さっそく相棒の福原伊織へ報告するため、組屋敷へ向かった。
    二人一組で役目を遂行するのが徒目付なのだ。
    正義感に溢れ、剣術をよく遣う丈ノ介と、かたや身体が弱いが、推理と洞察の力は天下一品の伊織。
    まずは聞き込みをはじめた丈ノ介は、左近が文武両道の武士と知るも、双子の弟で、勘当された右近の存在を知る。
    が、近隣に住む誰もが、右近について話が及ぶと口をつぐんでしまう――。
    兄の左近から口封じされているのか?
    勘当された事情が手に入らず、まったく探索が進まない丈ノ介は、状況を打開しようと思い切って、左近が師範代をしているという東軍流の剣術道場へ乗り込んだ。
    手合わせしてみれば、おおよその人柄がわかるだろうと踏んだのだ。
    事は、丈ノ介の思惑通りに運んだのだが……。
    最後に大どんでん返しが待ち受ける、書き下ろし時代小説!
  • シリーズ3冊
    660770(税込)
    著:
    神楽坂淳
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    男子に野球で挑む、名門女子校のモガ9人!

    時は、大正十四年七月――。
    東邦星華高等女学院に通う鈴川小梅は、洋食屋《すず川》の一人娘で、十四歳。
    ある日突然、級友の小笠原晶子に、「一緒に野球をしていただきたいの!」と誘われた!?
    親が貿易を営む御令嬢の威厳に圧され、思わず頷いてしまう小梅……。
    野球がどんなものかをまったく知らないのに!
    どうやら、小笠原家のパーティーに出席していた、朝香中学の岩崎荘介に関係している模様。
    しかも、晶子と荘介は、なにやら因縁があるらしく――。
    なんとか、英語のアンナ先生から野球を教えてもらえることにはなったが、思わぬ壁が立ちはだかって。
    大正モガが、野球にグルメにと、ハイカラな時代を奔り回る、シリーズ第一弾!
  • 維新の礎を作った佐賀藩主・鍋島直正の生涯。

     若くして佐賀藩主となった鍋島直正。財政難に苦しむなか城が火事になるが、それをきっかけに藩の改革を進めた。長崎警備を任されていた佐賀藩は、外国船の進入が増え、中国がアヘン戦争でイギリスに敗れたことに危機感を覚えた。
     直正は軍事力で世界に負けないように、最新の大砲や銃、西洋流の船の建造を藩で行うための人材を登用した。耐火煉瓦を作っての反射炉の建設、鉄の鋳造、大砲の製造は、いくつもの難関を乗り越えて成し遂げられた。三重津には、藩独自の海軍学校を設けた。
     また、幼い息子の淳一郎にいち早く種痘を受けさせ、普及を促した。
     藩主を16歳の直大に譲って隠居した直正は、〈日本を外国列強の属国にしない〉〈幕府側と倒幕派との内乱を回避する〉という思いを、諸大名や公家に伝えていった。最新の軍事力を誇る佐賀藩は、幕府側・倒幕派ともに頼りにされる存在だった。
     欧米諸国が開国を迫り、攘夷を叫ぶ諸藩が戦火を交える中、体調を崩しながら、直正は徳川慶喜との会見に臨む。
     島津斉彬、井伊直弼、江川坦庵、田中久重、勝海舟、江藤新平、大隈重信……。多士済々の人物と交流し、明治維新の礎を作った鍋島直正を描いた長編小説。

    ※この作品は単行本版『かちがらす ~幕末を読みきった男~』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 映画『大コメ騒動』を完全ノベライズ化!

    「コメを旅に出すな---!」
    時は1918(大正7)年、富山県の貧しい漁師町で起こった「米騒動」。井戸端から社会を変えた、日本の女性が初めて起こした市民運動といわれる騒動で活躍したおかか(女性)たちの奮闘ぶりを臨場感たっぷりに描き出す“大痛快”エンタテイメント映画『大コメ騒動』(監督・本木克英、主演・井上真央。2021年1月8日より全国公開)を完全ノベライズ化!

    いつも周りの目を気にしているが、日に日に米が値上がりし、追い詰められる中で、諦めるばかりでは何も変わらないと自覚し、やがて騒動を引っぱっていく存在となる松浦いとを演じるのは井上真央さん。そのほか豪華な俳優陣たちが演じる個性的な富山のおかかたちの奮闘ぶりを小説で活写します。

    おかかたちは、どうする? どうなる? 命の源であるコメを守れるのか? 子供たちを、家族を、守りきれるのか!? ぜひおかかたちの活躍ぶりを映画で、ノベライズで、見届けてください。
  • 鮨職人の心意気と江戸の人情、ここにあり!

     天明から元号が寛政へと改元された一月下旬、鮨職人の新吉は、深川・亀久橋のたもとに「三ツ木鮨」の看板を掲げた。「吉野家」の親方から受け継いだのは、酢に砂糖を用いたほどよい甘さが人気の鮨だ。伝統の味を守るため、日々精進を重ねる新吉だったが、土地に馴染みのないこともあり開業早々から苦戦してしまう。さらに、公儀が武家の借金を棒引きにする「棄損令」を発布したことにより、江戸にはたちまち不景気風が吹き荒れだす。大きな痛手を負う新吉だが、ふとしたきっかけで旗本勘定方祐筆・小西秋之助と出会い、かきの皮を使った合わせ酢を教わる。それを活かそうと試行錯誤を重ねた新吉のかき鮨は、徐々に町方からの評判を生んでいく。「棄損令」に思い悩んでいた秋之助も、新吉の商いが軌道にのることで世のために役に立つことができたと喜びを噛みしめていった。生きる世界が違えども、互いの生き様を通して信頼し合っていく新吉と秋之助。そこには男たちの仕事にかける熱い心意気があった。職人の誇りをかけ日々奮闘する新吉と、長屋に暮らす仲間たちとが織りなす感涙の人情時代小説。解説は末國善巳氏。

    ※この作品は文庫版『銀しゃり』として配信されていた作品の新装版です。
  • シリーズ6冊
    5831,683(税込)
    著:
    河治和香
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    浮世絵師歌川国芳と娘登鯉をめぐる人間模様

    『笹色の紅』で評論家の絶賛を浴びた新鋭作家の、ほのぼのおかしくて、ちょっとせつない書き下ろしシリーズ第1作。  天保の改革で、贅沢なものが次々と禁止になるさなか、見事な戯画で大人気を博した歌川国芳。ついには国芳も奉行所に呼び出され、顔見知りらしかった遠山の金さんと全面対決へ。さて、その顛末はいかなることに!? 国芳と妙ちきりんな弟子たちとが織りなす浮世模様を、国芳の娘の絵師・登鯉の目から格調高く描く。
  • 極上ご飯は新たな人生を歩ませる力となる。

    江戸深川に建つ船宿「山谷屋」の主・志津は、微笑をたやさない童顔がお地蔵さんめいた十八歳。
    六年前に死んだ父の跡を継いで、たった一艘しかない船をやり繰りしながら、大叔父の捨蔵と宿を営んでいる。
    そんな山谷屋に、鼻筋の通った二十歳の船頭・百助が、川面に浮かんでいた若い女を慌てて担ぎ込んできた。
    志津が作った貝柱の出汁で煮込んだ粥で、生気を取り戻した女は、「どうしておとっつぁんは、あんな目に遭わされてまで、『怨らんじゃならねぇ』だなんて言うの……きっと仙蔵に復讐してやる」、そう呟いた――。
    おみねと名乗る女に、いったい何があったのか?
    志津と捨蔵、そして百助は、手をかけた料理と知恵を絞った妙策で、おみねを絶望の淵から救おうと奔走する。
    世話好きの三人をよく知る同心の後藤多一郎から助太刀を得たものの、最大の危機が訪れた!
    「辛い過去を背負った客を癒し、新しい人生への船出を手伝う、温かい船宿」山谷屋にかかわる、輝く人々を描く、感動の文庫書き下ろし連作時代小説。
  • 深い学識で古代から江戸時代までを語りあう。

    国民的作家である司馬遼太郎と、地方史・部落史・女性史など新しい視点から数々の研究を発表してきた歴史学者の林屋辰三郎というふたりの碩学による対談集。高松塚古墳で高句麗の影響を論じ、大化の改新に隋・唐帝国成立の影響を探る……。平易な語り口で、古代から江戸時代までを縦横無尽に論じています。歴史を読む楽しさを感じながら、日本について考える上での、さまざまな示唆を与えてくれる贅沢な1冊です。
  • 693(税込)
    著:
    福田和也
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    こんな歴史観があったのか! 魂で感じる、リアルな昭和史。

    「なぜ西欧は、東洋の片隅の日本までやってきたのか」「もし自分がその場にいたら、戦争を止められただろうか」「なぜ日本は再び経済的な発展ができたのか」…本書は、世界の動きを丹念に追いながら、江戸時代から現代までを大きな流れの中で捉え直す。歴史とは単に年表を追うものではない。喜び、悲しみ、誇り、戸惑いなど、時代の嵐に直面した先輩たちの「心」を感じれば、もっと身近になり面白くなる。ステレオタイプな歴史観を排する全日本人必読の書。
  • シリーズ4冊
    671704(税込)
    著:
    金子成人
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    『付添い屋・六平太』に続く新シリーズ!

     香坂又十郎は、石見国、浜岡藩城下に妻の万寿栄と暮らしている。お役目は、市中警護、犯罪の取り締まりや犯人の逮捕に奔走する奉行所の町廻り同心頭である。田宮神剣流の使い手であり、御前試合で十人抜きを果たした剣の腕を買われ、斬首刑の執行も行っていた。
     浜岡藩は、海に恵まれた土地でもある。漁師の勘吉と釣りに出かけた又十郎は、外海の岩場で脇腹に切り傷のある水主の死体を見つける。浜で検分を行っていたところ、大目付の下知により、死体は持ち去られてしまった。又十郎の義弟兵藤数馬は、水主の死について不信を抱いていた。数馬によれば、水主の正体は、公儀の密偵ではないかというのだ。後日、当然城内に呼ばれた又十郎は、謀反を企んで出奔した藩士を討ち取るよう命じられる。追うべき藩士の名は、兵藤数馬であった――。追討をしくじれば、罪は縁戚にも及ぶという。又十郎の重く孤独な追跡行が始まる!
  • 天才絵師の素顔と技法に迫った長編小説。

    若冲没後百年を経た明治37年、セントルイス万博に〈若冲の間〉というパビリオンが出現する。この時〈Jakuchu〉の名を世界に広めたのは誰だったのか? 京都の図案家・神坂雪佳は、若冲の末裔という芸者から〈若冲の妹〉と呼ばれた美しい女性の話を聞く。
     宝暦13(1763)年、京都錦の青物問屋〈枡源〉に、一人の少女がやってきた。主の若冲が飼う鶏や、珍しい鳥、美しい毒草などの世話をするために。美以という名の少女の体からは不思議な芳香が漂っていた。その匂いに、若冲はかつての異国の女の面影を重ね合わせながらも、美以を自分の弟に嫁として与えてしまう。若冲を慕う美以は、以後〈若冲の妹〉として思いを秘めたまま生きていくことになる。
     『動植綵絵』の完成間際に、錦市場を揺るがす事件が起こり、弟が謎の死を遂げる。彼は本当は若冲の何だったのだろうか。さらに天明の大火による被災……だが、若冲が本来の絵師として蘇生するのはそれからだ。そして、いつも傍らには〈妹〉の姿があった。
     心の中の〈奇〉を描かずにはいられなかった絵師、若冲。時空を超え魅了し続けるその素顔と秘密に、江戸と明治の二つの時代軸で迫った長編小説。

    ※この作品は過去に単行本版として配信した『遊戯神通 伊藤若冲』の文庫版です。
  • シリーズ2冊
    924946(税込)
    著:
    土橋章宏
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    日本アカデミー賞作家が描く愉快痛快珍道中。

    時は文政十三年(天保元年)、おかげ年。民衆は六十年に一度の「おかげ参り」に熱狂していた。
    博徒である辰五郎は、深川の賭場で多額の借金を背負った夜、お伊勢講のくじに当たり長屋代表として伊勢参りの旅へと出発する。
    途中で出会った代参犬の翁丸、奉公先を抜け出してきた子供の三吉、訳ありな美女・沙夜と家族のふりをしながら旅を続けるなか、ダメ男・辰五郎の心にも変化があらわれて……。
    借金を回収しようと追いかけてくる殺し屋・菊佐から逃げ回り、ひしゃくとガマの油で路銀を稼ぎ、地元の名産品には舌鼓。笑いあり、涙あり、美味(グルメ)ありの愉快痛快珍道中。
    『超高速!参勤交代』『引っ越し大名!』の著者による傑作時代長編!

    ※この作品は過去に単行本として配信されていた『駄犬道中おかげ参り』 の文庫版となります。
  • イケメン侍のコンビが難事件を見事に解決!

    剣術道場の若先生こと、瓜生清太郎は二十三歳。鍼治療で不在がちの老師範代わりに、毎日洟ったれの少年たちを指南している。
    今日もみっちり稽古をつけてやると、清太郎の技を見て、「強い男と見込んだ」という、小間物問屋の息子・直二から相談を持ちかけられた。
    話によれば、「最近、家の近くで野良犬がたくさん死んでいる。死に方からすると、たぶん毒を食べさせられた」らしい。
    つまりは、憎っくき犯人を懲らしめてほしいようだ。
    一方、町奉行所の定廻り同心・藤代彦馬は、二十五歳。
    三年前に家督を継いで、十手を預かる身となり、休みもなく働き通し。
    いま携わっているのは、医者が誤って毒を飲み、死んでしまった事件だ。
    不審な点がいくつもあるが、奉行所は理由もなしに、探索を打ち切ってしまったという。
    納得のいかない彦馬は、腕の立つ女医者の真澄に知恵を借りようと、清太郎の家にやって来た。
    真澄は、清太郎が自慢する姉なのだ。
    事件の経緯を聞き、訝しさを感じた真澄は、清太郎と彦馬が止めたのにもかかわらず、独自に探索に乗り出す。
    が、真澄は行方不明に……。
  • シリーズ3冊
    770(税込)
    著:
    早見俊
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    巨悪の老中に狙われた軍学者と姫の運命は?

     軍学者の沢村翔馬は、公家の姫・由布の護衛として、江戸の一軒家で暮らしている。口うるさい老侍女のお滝も一緒だ。翔馬が開く私塾は、飢え死にしそうな若い浪人が弟子入りしたり、やくざの親分が講義の邪魔をしたりで、毎日なにかと忙しい。そんなある日、翔馬とお滝は一瞬の隙をつかれ、由布を何者かに誘拐されてしまう。最近、明国復興を目指し、徳川幕府に援軍を要請しているという鄭成功からの使者が江戸市中を荒らしているらしいが、なにか関わりがあるのか。過去に起こった騒動で、翔馬に深い恨みを抱く老中の松平信綱が、腹心の朽木誠一郎へ密命を下したのか?巨悪の権謀術数に伝家の宝刀を一閃、絶体絶命の危機を乗り越えろ!
    沢村翔馬……元摂津国伊丹藩士で、林羅山の弟子。宝刀「鬼丸」を持つ。
    由布……書道と和歌、お菓子作りが得意な姫。
    お滝……京都びいきで、江戸の悪口を言う。野郎歌舞伎を観るのが趣味。
    朽木誠一郎……林羅山の弟子で、翔馬に敵愾心を抱く。
    松平信綱……老中次座。「知恵伊豆」と呼ばれる。保科正之の失脚を企む。
    保科正之……陸奥国会津藩藩主。徳川幕府最高実力者。
    高館孝直……伊丹藩藩主高館孝元の嫡男。蛮勇を振るう。
  • 塩の浜を血に染めた犬侍の凄絶な立ち合い!

    元禄14年春、播州赤穂に向け、摂津を出港する千石船があった。船の名は蓬莱丸、乗組員は素性の知れない面々ばかりで、白い柴犬を連れた千日前伊十郎と名乗る犬侍まで乗り込んでいる。生類憐みの令のもと、お犬様を手にかければ首が飛ぶ。打擲できない犬を従えた犬侍は最強の用心棒だった。

    息が詰まるようなご時世に、将軍交代を望む声が出始める。候補は二人、紀伊國屋文左衛門が推す紀伊藩主綱教と大坂の豪商・三代目鴻池善右衛門がよしとする甲府藩主綱重だ。一方、伊十郎と二人、赤穂に先乗りした蓬莱丸の炊・権左は、次席家老・大野九郎兵衛に体よくあしらわれていたが、伊十郎の人柄に魅了された筆頭家老・大石内蔵助の妻りくのとりなしで、ようやく二家老の信頼を取り付ける。

    胸襟を開いた大石によれば、松の廊下の刃傷事件の背後で糸を引いていたのは犬侍だという。塩受け取りの当日、潮が満ち始めた塩田の浜に甲斐犬を従えた犬侍・黒虎毛が立ち塞がる。身構える柴犬シロ。得意の石つぶてを握りしめる権左。ついに、伊十郎の龍王剣音無しの秘太刀が虚空に舞った。
  • いくら惚れっぽくても、悪は許しませんっ!

    年若い女大家おはんは長らく借り手がなかった法華長屋に店子が決まって胸をなでおろした。越してきたのは室町一丁目の呉服商・京屋の仕事を専門に請け負う仕立屋三人。その京屋、半年前に身代限りになったが、又兵衛という旦那が買い取ったのだとか。すらっとした男前の才蔵を頭株に、脇を固めるように浅黒い与市、下がり目の小六がこざっぱりした形で、よろしくと頭を下げたから、おはんにすれば、まさに渡りに船だった。だが、この三人、実はお広敷伊賀者という歴とした武士で、又兵衛はその番頭を務める旗本だった。時あたかも江戸では不穏な動きがつづき、大奥の一切を取り仕切る年寄・今和泉と御目付神保中務が世情の安寧を願って白羽の矢を立てたのは、女人に目がないが、酸いも甘いも噛み分けた直心影流の達人・名取又兵衛だった。顔の広い又兵衛が早速、京屋に目を付け、大番頭にしっかり者の紋蔵を据えて百人からの陣容を、あっという間に整えたが、妙な男が紛れ込む。自らを三木助と名乗り、前の京屋の五番番頭だというのだが、これがとんでもない男で……。江戸の長屋は恋あり、剣あり、笑いあり!これぞ著者最高の書き下ろし“大笑い時代小説”新シリーズ第1弾。
  • シリーズ4冊
    693770(税込)
    著:
    篠綾子
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    田沼意知殺害の真相は?新シリーズ開始!

     さつきは、兄や母親と絵草紙屋を営んでいたが、母・お登勢が体調を崩して寝込んでしまう。母を蘭方医に診てもらおうとしたが、伝手のないさつきは紹介してくれる人を探そうとした。そこで思い出したのが、店に来た佐野という武士のこと。自分の家系図を、老中の子息である山城守田沼意知に進呈する話をしていた。佐野を捜し当て、知り合いの栗橋と兄の喜重郎と訪ねたさつきだったが、佐野は、家系図を渡したもののその後何も返事もない田沼への悪態をつくばかりだった。
     そこで、杉田玄白の塾にいる医師を紹介してもらおうと、さつきは地本問屋に出かけた。偶然居合わせた侍に紹介状を書いてもらい、大槻玄沢という医者に母を診てもらうことができた。しかし、病の悪化した母は亡くなってしまう。病床で、母は自分がさつきの生みの親ではないことを告げた。
     母亡き後、上手くいかなくなっていた万葉堂を立て直すために、友人のおよねに勧められて読売(新聞)を出す事にしたさつき。そんな折、田沼意知が佐野に刺殺されたことを知る。それを書こうとするさつきに妨害の動きもあって…。事件の背後にあるものは? 気鋭の作家による待望の新シリーズ(2018年5月発表作品)!
  • 803(税込)
    著:
    谷村志穂
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    奇跡の三夫婦が奏でた大恋愛と大家族の物語。

    明治時代に、北海道・大沼を開拓した者たちの係留として、大沼の地で自分たちらしく根を張ろうとした小さな母と長身の三兄弟。また、この地を新天地と考えて、第二次大戦後、山梨より順に嫁いでいくことになる、個性溢れる三姉妹。この大家族は、様々な困難に見舞われながらも、この地に新風を注ぎ込んでいく……。そして、母の死に際に、三夫婦に明かされた謎とは?
    北海道を舞台に、数々の小説を発表してきた著者が、5年の歳月をかけて紡ぎ上げた、実話をもとにした感動長篇。

    ※本書は過去に単行本版として配信された『大沼ワルツ』の文庫版です。
  • 勝海舟を妻たみの視点で描くシリーズ第1作。

     辰巳芸者のおたみは、贔屓にしてくれている函館の豪商渋田利右衛門の席で幼馴染みの勝麟太郎と再会する。麟太郎は、野犬に襲われたおたみを命懸けで助けたことがあった。蘭学を修業中の麟太郎は、おたみに惚れて一緒になろうと言ってくる。無理な話と諦めていたおたみの所に、ある日麟太郎の父小吉がやってきた。小吉には気に入られ姑のお信にはいい顔をされなかったが、二人は祝言を挙げ、溜池のあばら屋に所帯を持った。新婚生活はしばらくすると薪を買う金もなくなり、天井板をはがして使うようになった。
     麟太郎は、蘭和辞典「ヅーフ・ハルマ」を1年借り受け、2部写本を作る作業を始めた。1冊を自分の学問用に、1冊は高額で売ることで家計が潤うのだが、毎月500枚を移すという難作業を、おたみも協力することで成し遂げることができた。
     一家は3人の子どもに恵まれ、小吉の死後は母親お信と麟太郎の妹お順が同居してきた。
     麟太郎は大砲作りを指導したあと、幕府に取り立てられ、海軍伝習所に勤め、さらには咸臨丸に乗船してアメリカに行くことに。麟太郎は、夢に向かって突き進んでいた。

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