『歴史、日本文学、社会(実用、文芸・小説)』の電子書籍一覧
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認知症もガンも、いい〈香り〉で治療する
時代がやってきた!
視覚、味覚、聴覚などと並び、非常に身近な感覚でありながら、科学的にまだ謎が多く残る分野――それが「嗅覚」である。重度の認知症患者の症状を改善したり、がんの終末期の疼痛を和らげる〈香り〉。これまでの西洋医学では太刀打ちできなかった病状の治療方法として、いま注目されているメディカルアロマセラピーを、嗅覚のメカニズムや最先端の臨床例からわかりやすく解き明かす。
■目次
第一章 嗅覚のメカニズム~ヒトはどのようにして<香り>を感じるのか
第二章 <香り>が人体におよぼす作用~アロマセラピーのサイエンス
第三章 治りにくい・予防しにくい疾患に効く<香り>~メディカルアロマセラピーの最新研究
第四章 <香り>の効能を楽しむ~精油の使い方 -
近代日本文学を代表する文豪・夏目漱石の、初期から最晩年までの傑作小説、随筆、評論、さらに同時代の作家の評伝など約160作品を収録し、読みやすく編集した夏目漱石全集の決定版です。
■目次
【小説】
坊っちゃん
吾輩は猫である
吾輩ハ猫デアル(旧字旧仮名)
三四郎
こころ
それから
それから(新字旧仮名)
草枕
二百十日
野分
虞美人草
坑夫
門
門(旧字旧仮名)
彼岸過迄
行人
道草
明暗
【短編・小品・随筆】
幻影の盾
琴のそら音
倫敦消息
京に着ける夕
京に着ける夕(旧字旧仮名)
自転車日記
倫敦塔
カーライル博物館
文鳥
夢十夜
永日小品
長谷川君と余
思い出す事など
子規の画
子規の畫(旧字旧仮名)
変な音
變な音(旧字旧仮名)
ケーベル先生
ケーベル先生の告別
戦争からきた行き違い
初秋の一日
三山居士
硝子戸の中
一夜
薤露行
趣味の遺伝
手紙
【評論・その他】
吾輩は猫である(上篇自序)
吾輩は猫である(中篇自序)
吾輩は猫である(下篇自序)
三四郎(予告)
こころ(広告文)
こころ(自序)
こころ(予告)
それから(予告)
イズムの功過
岡本一平著並画『探訪画趣』序
学者と名誉
家庭と文学
鑑賞の統一と独立
元日
鬼哭寺の一夜
木下杢太郎著『唐草表紙』序
客観描写と印象描写
教育と文芸
虚子君へ
近作小説二三について
現代日本の開化
好悪と優劣
滑稽文学の将来
コンラッドの描きたる自然について
作物の批評
「自然を写す文章」
写生文
処女作追懐談
人工的感興
人生
鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年
西洋にはない
創作家の態度
草平氏の論文について
高浜虚子著『鶏頭』序
田山花袋君に答う
「土』に就て
「土」に就て(旧字旧仮名版)
長塚節氏の小説「土」
坪内博士とハムレット
つり鐘の好きな人
艇長の遺書と中佐の詩
『伝説の時代』序
点頭録
『東洋美術図譜』
道楽と職業
独歩氏の作に低徊趣味あり
中味と形式
夏
何故に小説を書くか
日英博覧会の美術品
入社の辞
猫の広告文
『煤煙』の序
博士問題
博士問題とマードック先生と余
博士問題の成行
「額の男」を讀む
批評家の立場
文学雑話
文芸委員は何をするか
文芸と道徳
文芸とヒロイツク
文芸の哲学的基礎
文芸は男子一生の事業とするに足らざる乎
文士の生活
文章一口話
文体の一長一短
文壇の趨勢
僕の昔
マードック先生の『日本歴史』
正岡子規
満韓ところどころ
水底の感
無題
明治座の所感を虚子君に問れて
模倣と独立
「夢のごとし」を読む
余と万年筆
予の描かんと欲する作品
落第
私の経過した学生時代
私の個人主義
【関連作品】
文芸的な、余りに文芸的な(芥川龍之介)
漱石山房の冬(芥川龍之介)
夏目先生と滝田さん(芥川龍之介)
葬儀記(芥川龍之介)
漱石と自分(狩野亨吉)
漱石氏と私(高浜虚子)
埋もれた漱石伝記資料(寺田寅彦)
夏目先生の俳句と漢詩(寺田寅彦)
夏目漱石先生の追憶(寺田寅彦)
俳諧瑣談(寺田寅彦)
根岸庵を訪う記(寺田寅彦)
漱石さんのロンドンにおけるエピソード(土井晩翠)
「漱石のオセロ」はしがき(野上豊一郎)
小川芋銭先生と私(野口雨情)
夏目漱石論(森鴎外)
漱石の人物(和辻哲郎)
夏目先生の追憶(和辻哲郎) -
なぜ霊長類の中でホモ・サピエンスだけが、積極的に魚を食べるのか? それは、もともとホモ・エレクトゥスやネアンデルタール人といった「強者」に対抗するための仕方なしの生存戦略だった。だが、人類がアフリカから世界中に拡散していく過程で、その魚食こそが飢えを満たし、交通手段を発展させ、様々な文化を生み出す原動力になった。果たして、魚食は「弱者」ホモ・サピエンスに何をもたらしたのか? 他の霊長類との比較を踏まえ、出アフリカから日本列島へと至る「大逆転の歴史」をベテランの人類学者が鮮やかに描き出す。
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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
突然はじまる介護生活
本書で「困った」をぜんぶ解決!
2025年、団塊の世代全員が75歳以上の後期高齢者になります。
75歳を超えると要支援・要介護の割合が一気に上昇。
介護生活は誰にでも起こりうるのです。
はじめての介護は突然やってくることが多く、
手続き、制度、サービス、お金のことなどではじめて知ることも多くあり、
たくさんの「困った」が出てくるはず。
本書では、専門家たちが介護にまつわる制度、手続きなどの基本、お金の話、
介護生活をサポートしてくれる商品、介護施設の選び方など、
さまざまな方面から介護について解説していきます。 -
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
フランスの5月革命が象徴する1968年。世界的に学生の異議申し立てが吹き荒れ、ベトナム反戦闘争が激しさを増し、日本でも東大・日大をはじめとする全共闘の大学闘争、アメリカ軍の後方基地である全国各地の反基地・ベトナム反戦運動が高揚したのが68年だ。
2015年夏に国会議事堂前で展開された安保法制反対デモとも比較されたように、政治の激変、社会運動の高揚の転換点として語られる68年だが、ほかにも多様な価値観や文化・芸術などに大きなインパクトを残したにもかかわらず、これまでの議論が見落としてきたものは多い。
本書では、「性と身体」という視点から68年の多様な文化実践を掘り起こし、現代にも続く影響力とそのダイナミズムを明らかにする。具体的には、これまでの68年論が素通りした文芸作品や芸術表現、解放をめざした運動の陰で抑圧されていた女性問題、などを取り上げて、変革のなかで「性と身体」がどのように語られてきたのかを6章に分けて検証する。60年代論の新機軸を提示する論集。 -
社会思想は、その時代の社会がかかえる問題を解決しようと、思想家が格闘しつつ生みだすものである。本書はルネサンス以降の歴史を、3つの流れで捉える。すなわち、民主主義・資本主義社会はいかなる思想的過程で形成されたか、近代社会に顕在化した問題を解決するためどのような社会思想が生み出されたか、そして20世紀以降どのような問題が発生したか。著者が指摘する「現代社会の問題」とは、個人の自立性を押しつぶす官僚制化・大衆社会化・管理社会化であり、さらに資本主義社会の矛盾・弊害の克服を目指したはずの社会主義諸国の行き詰まりまでを含む。長らく読み継がれてきた簡潔で定評ある入門書。
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あらゆる書物は見えない連関(ネットワーク)で結ばれている。その解読の驚きと愉しみ、秘術と実践。
自分だけの「知の見取り図」は、いつの時代も蔵書から生まれる。20世紀前半、人文知再編の震源地となったアビ・ワールブルクの研究所およびワイマール文化を発端に、本書自体が、文化人類学的思考を通じてオルタナティヴな精神史・思想史を発見するための架空ライブラリーとして展開する、著者の代表作。
美術、演劇、音楽、文学、宗教学、人類学……さまざまな文化/学問領域の隠れたネットワークを、おびただしい過去の書物をたぐりながら曼荼羅のように描き出す、みずみずしい驚きに満ちた知的アクロバット。
1970~80年代のニューアカデミズム・ブームを牽引し、後世に巨大なインパクトを与えた伝説の一冊にして、普遍的な知の技術を示し/実践した名著を凱旋復刊。
まさに「文庫の中の文庫」といえるコンパクトにして圧倒的な情報量が詰まったこの神話的迷宮は、21世紀の今も来る者すべてに開かれている。
巻末に、「図書館」に関する講演録・エッセイを新たに増補。
〈解説〉山本貴光
【目次】
第一章 二十世紀後半の知的起源
第二章 ユダヤ人の知的熱情
第三章 モーツァルトと「第三世界」
第四章 「社会科学」としての芸能
第五章 もう一つのルネサンス
補 遺 物語作者たち
[新増補]
歴史と記憶(1995)
図書館との出遭い(2000)
解説 山本貴光 -
文学作品の作者とは何者であり、読者とは、また何者なのか。
〈作者〉と〈読者〉の相互作用としての〈書く〉ことと〈読む〉ことを捉え返すことを通じて、エクリチュール(文字表現)の文字の連なりのなかに埋もれた意味やイメージをたどる。近代文学研究の泰斗のデビュー作を増補して復刊。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を呼び水にして、近代小説を築き上げた二葉亭四迷の『浮雲』や坪内逍遥『小説神髄』、森鴎外『舞姫』、夏目漱石『坊っちゃん』、さらには横光利一『蝿』、にいたるまでのさまざまな作品を、クリステヴァやボードリヤール、バルトらの文学論も援用しながら多元的で重層的に読み込み、近代日本文学の〈語りの構造〉を解明する記念碑的な論文集。 -
近代国家をゆるがすリスク
現代社会が生み出したリスクは、われわれの世界をどう変えたのか? 国境を無効化してしまうテロリズムの遍在と、それに対抗して形成される「対テロ連合」という諸国家間の結束。環境破壊や核の脅威をもたらす一国家の決断に対する、国を超えた草の根レベルの運動の勝利。リスクはグローバル化を促進し、内外、上下、あらゆる角度から「国家」という枠組みを掘り崩して、近代社会の根本原理に見直しを迫っている。このリスクにいま、いかなる危機と可能性が秘められているのか。現代ドイツを代表する社会学者が鋭く切り込む。『危険社会』の著者によるもっともわかりやすくコンパクトな入門書。 -
12世紀の中世ヨーロッパ、一人の哲学者の著作が再発見され、社会に類例のない衝撃を与えた。そこに記された知識体系が、西ヨーロッパの人々の思考様式を根底から変えてしまったのである。「アリストテレス革命」というべきこの出来事は、変貌する世界に道徳的秩序と知的秩序―信仰と理性の調和―を与えるべく、トマス・アクィナスをはじめ、キリスト教思想家たちを激しい論争の渦へと巻き込んでいった。彼らの知的遺産は、現代にどのような意義を持つのであろうか。政治活動の発展と文化的覚醒が進んだ時代の思想を物語性豊かに描いた名著。
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革命を先導した芸術運動
既存の価値観に対する攻撃とともに、ロシアでは20世紀初頭に産み落とされた前衛芸術。1917年の社会主義革命に先行したその活動は、芸術革命に呼応するものとして政治革命に同調し、昂揚する民衆のエネルギーに支えられて、芸術運動を展開してゆく。これがロシア・アヴァンギャルドと呼ばれる運動である。しかしそれはやがて、スターリン体制から「形式主義」として批判され、芸術の論理によらず粛清され抹殺されてゆく。マヤコフスキー、マレーヴィチ、メイエルホリドなど、激しい時代を生きた芸術家たちの活動に光をあて、その再評価の嚆矢となった20世紀美術史の名著。 -
「歯車理論」や「小物理論」の虚偽を突き、第三帝国下の殺戮における個人の責任を問う「独裁体制のもとでの個人の責任」、アウシュヴィッツ後の倫理を検討し、その道徳論を詳らかにする講義録「道徳のいくつかの問題」など、ハンナ・アレント後期の未刊行論文集。ユダヤ人である自らの体験を通して全体主義を分析し、20世紀の道徳思想の伝統がいかに破壊されたかをたどる。一方、人間の責任の意味と判断の能力について考察し、考える能力の喪失により生まれる“凡庸な悪”を明らかにする。判断の基準が失われた現代こそ、アレントを読むときだ。
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統治支配の歴史
清朝中国から台湾を割譲させた日本は、植民地・台湾を統治するため新たな統括官庁を組織した。その現地機関が台湾総督府である。初期武官総督時代・大正デモクラシー期の文官総督時代・大戦期の後期武官時代を経て、植民地時代の終焉までの日本支配の全貌を追うとともに、その軍事権・行政権・立法権・司法権の実態を探る。そこで浮き彫りにされるのは、台湾人としての民族意識が自治権獲得に向けた運動と併行して日本統治期に醸成された、という史実だ。台湾独立運動家でもあった著者が、多面的な視点をもって、平明かつ詳細に書ききった名著。 -
軍費調達の真相
日本の植民地政策のもとに設立された朝鮮銀行。その営業実態は軍部の大陸侵攻とも深くかかわっており、とりわけ日中戦争期以後の日本の軍費調達に重要な役割を担っていた。国力の乏しかった日本は、日銀券を増発するかわりに、中国連合準備銀行との預け合など「金融上のやり口」を駆使して、植民地通貨を発行した。これにより内地経済の崩壊を防ぎつつ戦争の継続が可能になったのである。朝鮮銀行関係の極秘資料にも精通していた著者が、歴史に隠れたその実態を緻密に描きだす。 -
われわれがこれまで、人類の過去の生き残りと教えられてきた人々――彼らのもとの世界の廃墟の中で、今現在「かろうじて存続する」ことを余儀なくされている人々――が、思いがけず、われわれ自身の未来の姿として現れてきます。
クレナッキは言っています。私たち先住諸民族は、五世紀にわたって西欧の血なまぐさい「人道主義」に抵抗してきた。私が心配しているのは、むしろあなた方白人のことだ。これから起こることに対して、あなた方が耐えられるか、私にはわからないから、と。
――ヴィヴェイロス・デ・カステロによる「あとがき」より -
メディア論の必読古典
粘土板と楔形文字というメディアを擁したメソポタミア文明。やがて薄くて軽いパピルスと尖筆が出現し、別の性格を有する社会へと文明が展開する――。コミュニケーション・メディアの深奥部には“バイアス=傾向性”が潜んでおり、長期間使用することによって、新しい社会の特性が決定づけられ、その時代の人々の思考様式などが変化していく。技術革新の進む20世紀半ば、ダイナミックな文明史観とともに、今日的なメディア産業批判にも通じる議論を提示したメディア論の必読古典。マーシャル・マクルーハンの序文を付す。 -
政治的リアリズムの立場から戦後の経済重視・軽武装路線を「吉田ドクトリン」と定義づけ、軍事的リアリストへの批判を展開した『現代と戦略』第一部「現代と戦略」と、山本五十六の真珠湾奇襲、レーニンの革命とヒトラーの戦争など、〈愚行の葬列〉である戦史に「失敗の教訓」を探った『現代と戦略』第二部「歴史と戦略」の合本。岡崎久彦による反論、永井・岡崎対論「何が戦略的リアリズムか」、自作解説インタビューを併録。〈解説〉中本義彦
【目次】
◎現代と戦略
(Ⅰ 防衛論争の座標軸/Ⅱ 安全保障と国民経済――吉田ドクトリンは永遠なり/Ⅲ ソ連の脅威――軍事バランスという共同幻想/Ⅳ 有 事――日米運命共同体の幻想がくずれるとき/Ⅴ 戦略的思考――死こそ赤への近道/Ⅵ 摩擦と危機管理)
◎歴史と戦略
(戦略論入門――フォン・クラウゼヴィッツの『戦争論』を中心として/Ⅰ 奇 襲――「真珠湾」の意味するもの/Ⅱ 抑止と挑発――核脅威下の悪夢/Ⅲ 情報とタイミング――殺すより、騙すがよい/Ⅳ 戦争と革命――レーニンとヒトラー/Ⅴ 攻勢と防御――乃木将軍は愚将か/Ⅵ 目的と手段――戦史は「愚行の葬列」)
◎付録
(永井陽之助氏への〝反論〟〔岡崎久彦〕/対論・何が戦略的リアリズムか〔永井陽之助×岡崎久彦〕/インタビュー『現代と戦略』とクラウゼヴィッツ)
◎解説(誤解を避けるために/人間学としての戦略研究〔中本義彦〕) -
生まれて四日にして仙台藩士の家に里子に出され、十四歳にして海外を放浪。帰国後、大蔵省に出仕するも失職と復職を繰り返し、やがて宮仕えに飽きたらず、銅山経営のため南米ペルーに渡る。失意の銅山経営から帰国した是清は、実業界に転身。銀行業界に入り、正金銀行頭取を経て、日銀副総裁へと出世する。折しも日露戦争が勃発、是清は祖国の命運を担い、外債募集のため、アメリカ、そしてイギリスへと赴くが……。破天荒な青春を経て財政の神様となった明治人の自叙伝。〈解説〉井上寿一
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一九五〇年代半ばの鮮烈なデビューから〝怒れる若者たち〟の時期を経て、それぞれの一九六八年へ――。同世代随一の批評家が、盟友・石原慎太郎と好敵手・大江健三郎とに向き合い、その文学と人間像を論じた批評・エッセイを一冊にした文庫オリジナル作品集。
〈解説〉平山周吉
■目次
【一九六八年】
知られざる石原慎太郎
私にとって「万延元年のフットボール」は必要でない
【石原慎太郎】
石原慎太郎論/「肉体」という思想/「言葉」という難問/『完全な遊戯』/『日本零年』
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顔/石原慎太郎と私/石原慎太郎のこと/『石原慎太郎文庫』によせて/偉大なアマチュア
【怒れる若者たち】
新しい作家達/政治と純粋
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シンポジウム「発言」序跋/文学・政治を超越した英雄たち/今はむかし・革新と伝統/生活の主人公になること
【大江健三郎】
大江健三郎の問題/自己回復と自己処罰/『死者の奢り・飼育』/『個人的な体験』/私の好敵手/大きな兎/谷崎賞の二作品/大江健三郎氏のノーベル文学賞受賞 -
壮大な世界史構想
I・ウォーラーステイン、K・ポメランツに先駆けて提示された、壮大な「世界史」。30年前の著作だが、本書で提示された三つの論点は現在も重要視されている。一つめはもはや「常識」となった、西洋中心主義的な世界史記述の見直しを迫った点。二つめはイギリスによる輸入先導型の世界市場形成の特異性を明らかにした点。三つめは世界市場の発展を新世界とのいくつかの偶然の出会いで説明した点。これは無名の人々の営みもまた世界史の一部であるという歴史認識につながっている。近年注目されるアルメニア商人ネットワークにいち早く言及するなど、今なお刺激的な一冊。 -
「湾岸戦争からソ連解体にかけてアメリカを理解せずに現代の中東・中央アジアを考える限界を痛感した」。多民族他文化国家アメリカと、世界各地に浸透するイスラーム世界とは共存しえるか。劇的に変化したアメリカとサウジアラビアの関係変化など最新研究を盛り込んだ増補版。
「イスラームとアメリカとの複雑な関係を多面的に考えることは、新しい世紀における日本とイスラームとの相互関係を測る上でも重要な準備作業となる。もちろん私としても、このささやかな書物が大きな課題に正面から取り組んだとは考えていない。しかし今はただ、本書の公刊がイスラームを軸としながら日米関係と日本中東関係を考える試みにもつながれば、と念じるのみである」(はじめに――ラシュディー事件によせて、より)
【目 次】
第一章 イスラームとテロリズム――アメリカと中東を横断する新しい社会運動
第二章 イスラームとアメリカ――自由と民主主義をめぐる非対称
1 イスラームと「歴史の終わり」
2 イスラーム主義におけるプルーラリズム
3 神の民主主義―対―市民の民主主義
4 アメリカのイスラーム政策
5「新・東西対立」と政治的リアリズム
第三章 アメリカの多文化主義と民族・人種問題――ロサンゼルス暴動の背景
第四章 アメリカ人のイスラーム――ブラック・ムスリム運動を中心に
1 アメリカ史の中のイスラーム
2 イスラーム神秘主義教団の台頭
第五章 日米関係とイスラーム――ハンチントン「文明の衝突」をめぐって
第六章 「歴史の終わり」に挑戦するイスラーム――フランシス・フクヤマ再考
1「最後の人間」のアイロニー
2 さまざまな民主主義
第七章 イスラームとトクヴィル――宗教と自由主義との緊張関係
1 近代ヨーロッパのイスラーム発見
2 トクヴィルの民主主義論と植民地征服――イスラームからの視点
第八章 大川周明による回教徒問題攷究――日本人の見た近代の危機
第九章 日本人のイスラーム観――中村廣治郎『イスラム』によせて
第十章 ウサーマ・ビン・ラーディンとアメリカ――アメリカ同時テロル多発事件の背景 -
「あの事件をやったのはね、もしかしたら、兄さんかもしれない…」祖父の23回忌の席で、大叔母が呟いた一言がすべての発端だった。昭和24年(1949)7月5日、初代国鉄総裁の下山定則が三越本店で失踪。翌6日未明、足立区五反野の常磐線上で轢死体となって発見された。戦後史最大のミステリー「下山事件」である。陸軍の特務機関員だった祖父は、戦中戦後、「亜細亜産業」に在籍していた。かねてからGHQのキャノン機関との関係が噂されていた謎の組織である。祖父は何者だったのか。そして亜細亜産業とは。親族、さらに組織の総師へのインタビューを通し、初めて明らかになる事件の真相!日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞受賞のベストセラーに、新たな取材、情報を加筆した完全版、待望の電子化!
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日露戦争をはさむその前後に、横山の畢生の願望であった労働問題の解決という課題は、実際の運動としては潰滅させられ、筆鋒をもってこれに当たることになる。下層研究から後、富豪史、植民問題研究へと多元的展開をみせていく。
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昭和史の謎に挑んだ松本清張の代表作!
昭和23年1月26日、帝国銀行椎名町支店に東京都の腕章をした男が現れ、占領軍の命令で赤痢の予防薬を飲むよう告げると、行員らに毒物を飲ませ、現金と小切手を奪い逃走する事件が発生した。捜査本部は旧陸軍関係者を疑うが、やがて画家・平沢の名が浮上、自白だけで死刑判決が下る。膨大な資料をもとに、占領期に起こった事件の背後に潜む謀略を考察し、清張史観の出発点となった記念碑的名作。
・キャンペーンの内容や期間は予告なく変更する場合があります。
・コインUP表示がある場合、ご購入時に付与されるキャンペーン分のコインは期間限定コインです。詳しくはこちら
・決済時に商品の合計税抜金額に対して課税するため、作品詳細ページの表示価格と差が生じる場合がございます。