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『地理、歴史、佐藤圭亮、「日本の特別地域」シリーズ(日本の特別地域)(実用)』の電子書籍一覧

1 ~15件目/全15件

  • どマイナー佐賀の売りはズバリ素朴な「田舎」
    地方創生で佐賀人はどう動く!?

    地域のイメージというものがある。どこどこは都会だとか、どこどこは歴史があるだとか、そういうものだ。佐賀県は、このイメージが著しく悪い。いや、「悪い」というよりも、「イメージすら希薄」な土地だ。九州の「首都」というべき福岡、維新の英雄を輩出した「隼人の国」鹿児島、出島とハイカラな長崎など、九州の各県はそれぞれが強烈なイメージを持っているのに対し、佐賀県はそうしたものがない、もしくは意識されていない。かなり好意的な表現を使っても「地味」なのである。
    かといって、佐賀県に売りがないわけではない。吉野ヶ里に代表されるように、古くから文明が栄え、明治維新に際しては、中心的な役割を果たした「薩長土肥」の一角だ。こうやってみると、「なんで佐賀はこんなに地味なのか意味がわからない」と思ってしまう。
    本書は、この謎を解き明かす一冊だ。佐賀県はどうして「地味な田舎」なのだろうか。なぜ福岡が九州随一の都市なのに、隣接する佐賀県はその恩恵を受けていないのか。我々は、様々な角度から佐賀県を分析し、佐賀県の「隠された実力」と「何が問題なのか」を探った。そして見えてきた、本当の佐賀県とはいかなるものだったのかを探求していく。
  • 海賊県えひめは四国の中では意外とほのぼの!?
    中予・東予・南予の深刻な格差事情

    愛媛県のイメージってなんだろう。ヨソの人にとってはミカンにポンジュース……以上だ。
    だが、愛媛県の実力はそんなものではない。そもそも、愛媛県、いや伊予国は
    「誇り高き海賊」の国。古くは平将門と並び称される英雄、藤原純友の本拠地であり、
    瀬戸内水軍の中でもっとも権威のあった河野水軍は愛媛の一族。
    いかなる支配にも屈せず海を駆けた自由の民の国なのだ。
    その海賊の子孫たちが住む愛媛は、大きく3つのエリアに分類される。
    しかし現在、各地はそれぞれ大きな問題を抱えている。
    東予の工業地帯は斜陽期を迎え、ミカンと海産の衰えた南予各都市は
    ことごとくシャッター街と化した。四国最大の都市である松山は今もその力を
    保っているように見えるが、その内実は郊外化の進行や再開発を巡る対立など
    懸念すべきことも多い。
    本書は、そんな愛媛を多角的に愛媛県を解き明かすことで、
    その「未来」を考えるための材料となることを目指した一冊である。
  • 津軽VS南部で青森県は真っ二つ!?
    下北はほぼ国有化で特殊
    生き残りを賭けた県民の非情な選択とは!?

    世界の最先進国日本も、そのほとんどはイナカである。
    そして、青森県はその中でも「最たるイナカ」というイメージを持たれている。
    やはりこれは『テレビも無ェ ラジオも無ェ』から始まる金木出身の大物歌手による大ヒット曲
    『俺ら東京さ行ぐだ』の影響が大きいのだろう。
    だが、青森県は「最悪のイナカ」なのだろうか。
    仮にイナカだったとしても、そこが「オラこんな県嫌だ」なのかどうかは別問題だ。
    そして、その土地が総合的な意味で豊かであるか、貧しいかも、また然りである。
    本書は、ありきたりの観光ガイドではない。
    青森県にはどんな人間が住み、どんな生活をして、
    本当はどこが良くて、どこが問題なのかを、
    丹念な取材と、多くのデータを分析して解き明かしていく。
    青森県に貼られた「レッテル」を一枚ずつはがし、
    真実の姿が少しでも明らかになれば、幸いである。
  • 密国・鹿児島の全貌を暴く!
    薩摩隼人でも止められない急激な過疎化

    鹿児島県は特に近代、日本の歴史において非常に重要な位置を占めた土地です。
    行き詰まった武家政治から近代国家への急激な転換を、驚くほど素早く、
    また考えられる限り最小の犠牲で成し遂げ、明治維新の主力となったのが、鹿児島県なのです。
    この偉業の大きな要因として、鹿児島が他の地域から隔絶された「密国」であったことが挙げられます。
    情報収集と根回しの失敗で滅亡の危機に瀕した関ヶ原の反省を踏まえ、
    当地を治める薩摩藩は江戸時代、外部からの情報収集には尋常ではない努力を払いました。
    しかし、国内への進入が事実上不可能だったので、
    トップレベルは外のことを知っていても、一般民衆レベルでは「鎖国」状態でした。
    それゆえ、当時の「日本人」というくくりの中ではかなり異質な存在であり、
    薩摩弁が多くの方言の中でも相当特殊な部類に入るのはその典型といえるでしょう。
    こうした背景があったことで、鹿児島県人は他県の日本人のように状況に流されず、
    効率的に動けたのが、明治維新だったのではないでしょうか?
    あれから百数十年。鹿児島は今、新しい転機に立たされています。
    他の地域からの交通アクセスが非常に悪い鹿児島は、
    時代に大きく取り残された存在となっており、九州新幹線が開通したことで変化はしているが、
    その恩恵はまだ鹿児島中央駅と鹿児島市にしか見受けられないのです。
    本書は、さまざまな観点から「今」の鹿児島を解き明かしていきます。
    歴史背景、各種データ、鹿児島人という「人種」。
    リアルな鹿児島県の姿を発見した時、新しい鹿児島の未来を探るヒントが、きっと見つかるでしょう!
  • 陸の孤島が生んだ山梨の特殊社会
    富士山・世界遺産で国中、郡内の不協和音勃発!?

    山梨県は、複雑な個性を持つ土地である。
    まず「交通の要所」であり、「山に囲まれた閉鎖空間」でもあるという、とても同居できそうもない両面を色濃く持っている。
    山梨県は旧甲斐国とほぼイコールの県であるが、「甲斐」の語源自体 が「道の交わる交(カイ)」と
    「山に囲まれた峡(カヒ)」という正反対の説がある。
    県内でも、地域ごとの違いは大きい。県内は笹子峠に代表される数々の峠で甲府を中核とする「国中」と、それ以外の「郡内」に分断されている。
     山の中の小さな土地で人口も少ない山梨県だが、それでいて日本史においては非常に目立つ地域である。平安時代から目立ちまくった武田氏。江戸時代から近年にいたっても、日本経済界で異彩を放つ甲州財閥(甲州商人)。両者ともに壮絶な内ゲバ体質であり、武田一門は一族で殺し合い、甲州財閥の時代になっても社長同士が刺客を雇って暗殺を狙うような恐ろしい土地だ。
    そのくせ、山梨県人には強力な一体感があり、
    殺し合いをしていたライバルと一致団結して事業に取り組んだりする。どっちなんだよ!
    このように複雑な山梨県。
    近年ではその団結力が存分に発揮され、富士山が世界文化遺産へ登録を成し遂げた。がっ一方、
    人口の減少から甲府にはシャッター街が広がっており、「関東の奥座敷」 と呼ばれた石和温泉の衰退など問題も多い。
    一体、山梨県とは、そして山梨県民とはいかなる存在なのか。
    一体感があるんだかバラバラなんだか分からない県民性。
    本書ではこれらを一つ一つひもときながら、本当の山梨県を探していきたい。
  • 杉並区の2大勢力、荻窪豪邸地帯や井の頭線の杉並貴族と高円寺や西武新宿線の素浪人連合、その身分格差はいかにしてできあがったのか、身分差を生む要因は何なのか。

    2008年発刊の『日本の特別地域 特別編集 東京都杉並区』では、
    中央線沿線をモデルケースとして、杉並区に対するイメージは本当なのか、というか、
    そもそもイメージばらばらじゃないか?といったあたりを考察した。
    まあざっくりと要約してしまえば「駅ごとに人種が違う」。
    さらに言えば、同じ駅を利用する人間たちの中にも絵に書いたようなブルジョワもいれば、
    良くわからない自由人もいる。
    これが杉並区に対する印象のバラつきの原因だった。
    「駅ごとの違い」について考えるうちに、
    駅と言っても中央線と井の頭線、西武新宿線でもずいぶん違うよね、
    という杉並区民なら当然な結論にブチ当たる。
    野蛮でガサツでそれが魅力なのが中央線なら、
    ハイソで瀟洒でステータスになるのが井の頭線沿線。
    西武新宿線は、杉並がどうこうというより「西武」の支配地域でまた別世界。
    同じ杉並区内でも随分と違う、路線別、エリア別住民傾向もそれぞれ違う。
    「貴族」と「素浪人」が杉並区というフィールドの中に同居しているのでは?
    これが杉並本2冊目となる本書のテーマだ。
    永福あたりに住んでいる住民は、高円寺の端に住む筆者から見れば、まるで貴族である。
    じゃあ俺らは素浪人か? 蛮族か? 善福寺川はルビコン川か!?
    そして、抱かれる「イメージ」が本当かどうか、
    実際にデータと取材、自分の目と足で確かめるのが、本シリーズの持ち味でもある。
    1冊分の紙幅を用いて、杉並区の人種クラスタをチェックしていこう。
  • 流行の最先端とオシャレな街のイメージが強い渋谷区特有の”シブヤ文化”の実態を、
    シリーズ独自の視点から検証し、本当の渋谷区の世界をご案内

    「渋谷」とは、東京23区のひとつである渋谷区と、
    JR、東急電鉄、東京メトロの乗り入れる渋谷駅を中心とした繁華街を指す。
    だが、「渋谷」という言葉、その意味は、ただ単に地名や駅という範疇に収まらない。
    「渋谷」にはその地を出発点として、日本全国、場合によっては世界に広がって行く現象の意味もある。
    本書では、これをカタカナで「シブヤ」と呼ぶことにする。
    「シブヤという現象」は、それこそ星の数ほど存在する。
    古くはハチ公物語から始まり、VANを始めとするアイビー・プレッピーの主流を銀座から奪い取り、渋カジへと発展。
    なぜか新不良形態「チーマー」が生まれ、日焼けサロン、ルーズソックス、ガングロくらいまでは良いが、
    ヤマンバ、そしてしまいには誰彼かまわず襲い掛かることに意義のあるアマゾネスなどというものも登場。
    また、「たまごっち」「デコケー(デコレーションをした携帯電話)」など、
    渋谷から火のついた商品も数多く、「シブヤ」が日本の社会に与えた影響は計り知れない。
    渋谷区とは、「シブヤ」を頂点として、ともかく個性が強く、
    むしろ特殊で、それぞれ馴染む人間、馴染まない人間を強烈にわけるという、
    色々な方向に突き抜けた地域が、約15万平方キロメートルという大して広くもない土地の中に凝縮され、
    お互いに徒歩で行き来できる距離に存在している、そんな街なのである。
    本書は、渋谷駅を中心に生まれ全国に絶大な影響力を行使し続ける渋谷文化を解明し、その真実の姿に迫るものである。
    渋谷区と「シブヤ」は、知れば知るほど特殊だということがわかる、『日本の特別地域』の決定版だ。
    ぜひ、その面白さに触れてもらいたい。
  • 『葛南』が持つ魅力や問題点、そして、そこに住む千葉都民や千葉県民の生態を、独自の視点と調査によって明らかにしていくことを目的としている。

    船橋市、市川市、浦安市、習志野市、八千代市の5つの市をまとめて
    『葛南』と呼ぶことを、
    現地の住民のどれくらいの人が知っているのだろう? 
    しかし『東葛』という言葉なら比較的、耳にしたことがあるはず。
    そもそも『葛南』とは、その『東葛』に対してあるような言葉で、
    かつてこれらのエリアを含む広大な地域が「東葛飾郡」であったことに由来している。
    現在、『東葛』エリアといえば、
    松戸市、柏市、野田市、鎌ケ谷市、我孫子市、流山市の6市のことを指し、
    『葛南』エリアとはビミョーな距離感で、
    対比されたり、友好関係があったりすることは
    このエリアに住む人なら誰でも感じているはずだ。
    属する市はメジャー級でも、マイナーな響きの『葛南』。
    先頃、東日本大震災の放射線量調査で要望書を提出した、千葉市と市原市を含む
    『京葉地域7市』の方がメジャーになっていくかもしれない。
    しかし本書はあくまでも『葛南』エリアにこだわって地域批評させていただく。
    何故なら、震災で大きな被害を被った浦安市、
    千葉県一の商業地である船橋市、東京の一部といっても過言ではない市川市、
    ベッドタウンとして栄えてきた習志野市や八千代市をまとめた
    『葛南』エリアだからこそ、浮き彫りになる特徴があるからだ。
    本書はこのような『葛南』が持つ魅力や問題点、
    そして、そこに住む千葉都民
    (通勤、通学、レジャーなどの生活全般が東京都内にある千葉県民のこと)や
    千葉県民の生態を、独自の視点と調査によって明らかにすることを目的としている。
    その見解には賛否両論あるだろうが、面白可笑しく読んでいただければ幸いだ。
  • これより展開されるのは、街を歩き、各種データを調査した結果見えてきた「相模原市の真の姿」だ。
    読んでもらえば改めて思うだろう。「これでいいのか相模原市」と。

    地域とその住民の真実を探る「地域批評シリーズ」。
    ここ神奈川県ではこれまで横浜市、川崎市という政令指定都市をフューチャーした。
    神奈川県では「横浜市2」「湘南エリア」を含めて第5弾となる本書では、
    2010年に政令指定都市となった相模原市を取り扱うこととなった。
    大阪府を逆転し、人口で全国第2位の県となった神奈川県だけに、
    これまた全国最大となる3つの政令指定都市を抱えることになった。
    これはめでたい、さっそく相模原市も一冊にまとめねば!
    しかしである。
    横浜、川崎といえば知名度も高く、日本全国見回してもほとんどの人が知っている「地名」である。
    それに対し、我らが「相模原市」はどうだ。
    首都圏住民でも正確な位置関係をそらんじることを出来る人は、決して多数派ではない。
    主要産業、名物、歴史名跡などはあったっけ? と聞かれれば、
    「うーーーん」と腕を組んだまま固まってしまうレベルである。
    だが、2011年3月11日、東日本大震災が発生したことで、
    ぎりぎり首都圏域という立地にある相模原は、帰宅困難者を大量に出した。
    神奈川県の水瓶である相模原のダム群だって、大地震の直撃を受けたら決壊してしまうのでは?
    これより展開されるのは、街を歩き、各種データを調査した結果見えてきた「相模原市の真の姿」だ。
    読んでもらえば改めて思うだろう「これでいいのか相模原市」と。
  • 巨大な都庁…大オフィス街…世界のオンリーワン新宿2丁目&ゴールデン街…
    巨大な街『新宿区』の秘密とは?!

    「新宿区」と聞いて、読者のみなさんは最初にどんなものを思い浮かべるだろうか。
    やはり世界最大の規模を誇る新宿駅や、大オフィス街。
    もしくは巨大な都庁だとか、とりあえず「大」の字がつくものばかりだと思う。
    これら「大」の字群は、新宿駅から徒歩数分圏内にあるものばかり。
    つまり、「新宿区のイメージ」とされるものは、勤務地であったり買い物をする場所であったり、
    電車を乗り換える駅であったりする新宿駅周辺のみで成り立っているといっても過言ではない。
    それに加えて「やくざ銀座」やら、歌舞伎町や新宿二丁目、ゴールデン街など
    「危険だったり怪しかったりする飲み屋街」といったところか。
    これもまた世界最大級の規模である。
    そして、商業地区・オフィス街のみの区ではなく、多くの人間が暮らす街である。
    とはいっても、
    「新宿に住んでいるのって、すげー高い億ションとかに住んでいる少数の金持ちだけでしょ」とか
    「治安が悪そう」など、
    住宅地としての新宿区は「高くて危険」という悪いイメージをもたれている。
    だが、これは果たしてどの程度正確なイメージなのだろうか。
    新宿区を調べれば調べるほど、
    「本当は新宿区内のそれぞれの地域が密接な関係性を持ち、それぞれが影響しあっている」
    ことがわかってくる。
    そしてまた、
    「なぜ、密接に関係しあっているのに、表面的にはまったくの別物に見えるのか」
    ということも見えてきた。
    その原因は、30年前に新宿区を襲ったインフラの再整備、つまり都電の廃止が大きく影響していたのだ。
    こうした新宿の噂・闇なども含め新宿区の過去から現在を見ながら探っていくことにする
  • 再開発はことごとく難航!古き良き名店とチェーン店が繰り広げる中野駅前大乱打戦!!
    …などなど単なるイメージだけじゃ片付かないややこしそうな事ばかり。

    中野区は不思議な街だ。新宿からJR中央線快速でほぼ5分、東京駅へも15分程度。
    新宿までが近いのだから、首都圏の主要部分すべてへのアクセスが抜群といえる。
    通常、これだけ主要なビジネス街や繁華街まで近く、
    それでいて「郊外の住宅街」であれば「高級住宅街」になってしかるべきである。
    だが、中野区と聞いて思い描くイメージは違う。
    ひとつには中野ブロードウェイを中心とした「ヲタクの街」というものがある。
    ヲタクのメッカといえば秋葉原、次にくるのは池袋となり、
    中野区は池袋と同等、部分的には上という「ヲタクの街としてのランキング」にある。
    思うに、中野区は様々な「目立つ要素」のために、やたらと「低く」見られているのではないか。
    前にも述べたとおり本来であれば高級住宅地として見られていてなんの問題もないはずである。
    それが証拠に、中野区よりも都心部から遠いお隣の杉並区は、
    まあ最近は「中央線」なイメージにとらわれて少々おかしくなってはいるが、
    一応は高級住宅地として認知されている。
    中野区と杉並区を比べた時、確かにイメージの差は歴然としてある。
    というわけで、本書では随所でここに挙げさせてもらった杉並区と足立区を比較対象とし、
    中野区の真の姿を探っていくこととする。
    たぶん全項目で杉並区も足立区も蹴散らすに違いない。
    中野区の全貌が、ここで明らかになるのである。
  • あがいちゃいるけど変われない昭和の町
    汗と油とビンボー この町の主役は間違いなくオッサンだ!

    前作を執筆する時、色々と都合がよかったので大田区に住んでみた。
    メシ屋が美味い!
    スーパーが安いと言うことなしであった。
    さて、この度数年ぶりに大田区をディープに再訪してみたが、
    やはり住民たちは「こんな暮らしやすい街はない」といった感じだ。
    安い!
    美味い!
    そして、古い!
    そう、銭湯も商店街の数も都内最大数を誇る街、それが大田区だ。
    そうした、大田区の妙な暮らしやすさを生み出してきた源流が、
    「設計図を紙飛行機にして飛ばせば製品になって戻ってくる」
    とまでいわれる、技術力の高さを誇る製造業だ。
    しかし、今や大田区も徐々に変革の波に飲み込まれている。
    国家レベルの産業セクターの変動によって製造業は海外流出の一途。
    次第に工場は姿を消して、マンションが次々と立ち並ぶようになってきた。
    でも、いくらマンションが立ち並んで、
    蒲田にオシャレな店ができようとも、
    一歩通りを裏に曲がれば、古ぼけたアパート、民家の合間の工場、
    そして、総菜屋や立ち食いの焼き鳥屋が並ぶ商店街、
    大田区はこれに尽きる。
    そう、ここではまだ昭和が続いていたのだ。
    映画にもなった『三丁目の夕日』に見られるように、
    郷愁のなかにある昭和は素敵だ。
    でも、その実態がどれだけ悲惨なものだったかは、
    誰もがよく知っているだろう。
    大田区が生まれ変わることができるか否か、いまが分水嶺だ。
    焼け跡からの出発に次ぐ、
    新たな大田区の出発のための本書としてとらえていただければ幸いだ。
  • タダじゃ転ばない仙台の伊達魂!
    復興バブルで問われる仙台の底力!?

    東北の中心地を自認する杜の都・仙台市。
    市民は東北イチの大都市に住むことを自慢に思うが、
    他市や他県民からは「その天狗っぷりが鼻につく」などとも思われていたりする。
    が、データというのは残酷なもので、
    実際東北地方に仙台市以上に重要な都市はない、というのは「事実」と断言できるだろう。
    しかし、具体的に「仙台のイメージは」と聞かれると、
    意外と多くは語れないとの声もある。
    そんなことないぞ、歴史で伊達政宗がいて、食い物が美味い。牛タン最高。で……
    あれ? 「街がデカい」以外となると、あんまり見どころないのかも!?
    発展している都市というだけならば、それこそ日本全国にある。
    仙台ならではという特徴となると、住民が思っている以上に「希薄」だったりもするのだ。
    ならば大都市・仙台というのは伊達男たちが勝手に思い描いていた虚像なのか、
    それともアピール不足なだけで、本当に重要で特徴的な要素があるのだろうか。
    その辺を徹底調査していくのが本書の目的である。
    が、すでに30を越える街を調査してきた本シリーズにあって、
    今回は、やや特殊な構成にならざるを得なかった。
    2011年3月11日に発生した東日本大震災により、
    仙台、宮城をはじめとした東北~関東の沿岸地域は多大なる被害を受けてしまった。
    純粋な震災被害を語る本でもないので、基本的には「仙台/宮城と震災」という目線から、
    そして希望も込めて「アレからどこまで復興したのか」という切り口で、
    多くの紙幅も費やさせて頂いた。
    そもそも仙台市とはどんな都市なのか、そして仙台市がこれから担うべき役割とは。
    仙台市の実力は本当に「伊達じゃない」のか!?
    とくとご覧頂きたい。
  • ダメさだけが目立つ千葉市の実態とは!?

    『東葛』、『葛南』、『千葉県』に続き、本書にて千葉シリーズも4冊目。
    満を持して県庁所在地にして政令指定都市・千葉市の登場……と言いたいところだが、
    実は千葉市が東葛エリア、葛南エリアの「後回し」になったのにはワケがある。
    実は、当初の予定では前述の東葛・葛南エリアよりも先、
    千葉県内の都市として一番最初に取り上げるはずだったのだ。
    県庁所在地が後回しになったのは一体何故か。
    それは事前取材を進めるうちに発覚した
    「千葉市、見どころねぇや!」という、身も蓋もない事実のせいだ。
    商都・柏を中心に「千葉都民」たちが住む東葛エリア、
    同じく船橋を中心とした葛南エリアに比べ、千葉市は実に特徴がない。
    そもそも「千葉市といえば?」というイメージがわいてこない。
    これが「千葉県といえば?」なら色々出てくるが、
    その印象は東葛、葛南の各エリアの特徴だったり、
    あるいは房総半島の豊かな漁場や自然だったり。
    ピーナッツや菜の花だって八街や南房総が産地で、千葉市はあまり関係がない。
    そんなこんなで「……とりあえず、後回しでいいか」というのが
    千葉市に対する評価だったのだ。
    東葛、葛南を刊行し終え、逆に浮き上がってきたのが
    「なぜに千葉市はこんなにダメなのか」という疑問。
    他の都市と比較した場合、いい部分が目立たず、
    ダメな部分ばかりが目立ってしまうのが千葉市の印象だ。
    しかし本シリーズの目的は、そういったイメージに捕らわれない調査・批評である。
    本当に地味で見どころのない街なのか? 実は隠れた実力者だったりするんじゃないか? 
    もしかしたら、イメージ以上にダメダメなのか?
    印象の薄い謎の都市・千葉市の真の姿を、これから一冊をかけて暴いていこう。
  • 悲運な福島の今までとこれから
    不平・不安入り乱れる福島の未来とは!?

    2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う原発事故という未曾有の大災害は、福島県を激変させてしまった。
    平和だった地に突然舞い降りた悲劇が、福島県民にもたらした嘆きと絶望感の大きさは計り知れない。

    福島は、寒冷で厳しい風土の東北の中にあって比較的気候に恵まれており、農産物が豊かに実るまさに「豊穣の地」だ。
    面積は広大だが全体の約7割が山地という福島は、奥羽山脈と阿武隈山地によって県が3つの地域に区分されている。
    東から太平洋に面する浜通り、夏冬の寒暖差激しい盆地の中通り、そして豪雪地帯の会津。
    先の災害によって直接的な被害を被ったのは浜通りだが、
    中通りやさらに遠く離れた会津でも原発事故による風評被害に襲われ、
    福島全体でいわれのない差別を受けてしまった。
    さらに「福島はもう終わった」との無責任な外部からの声。
    だが、福島県民は今、そうした状況から不屈の精神で立ち上がろうとしている。

    ただし、復興に向けて県全体が一枚岩になって進もうにも、
    県内には独立国家が3つあるようなものだから、まとまりに欠けるという指摘もある。

    そこで本書では、福島県の各地域の歴史や特徴、問題点などを現地取材から明らかさせていただいた。
    福島は悲運だと嘆くばかりではなく、
    現実をしっかりと見つめて未来へと歩を進めるための一助になれれば幸いだ。

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