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『社会、集英社新書(新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全318件

  • 【どこにでもある「インドカレー店」からみる移民社会】
    いまや日本のいたるところで見かけるようになった、格安インドカレー店。
    そのほとんどがネパール人経営なのはなぜか?
    どの店もバターチキンカレー、ナン、タンドリーチキンといったメニューがコピペのように並ぶのはどうしてか?
    「インネパ」とも呼ばれるこれらの店は、どんな経緯で日本全国に増殖していったのか……その謎を追ううちに見えてきたのは、日本の外国人行政の盲点を突く移民たちのしたたかさと、海外出稼ぎが主要産業になっている国ならではの悲哀だった。
    おいしさの中の真実に迫るノンフィクション。

    【目次】
    はじめに 「ナン、おかわりどうですか?」
    第一章   ネパール人はなぜ日本でカレー屋を開くのか
    第二章   「インネパ」の原型をつくったインド人たち
    第三章   インドカレー店が急増したワケ
    第四章   日本を制覇するカレー移民
    第五章   稼げる店のヒミツ
    第六章   カレービジネスのダークサイド
    第七章   搾取されるネパール人コック
    第八章   カレー屋の妻と子供たち
    第九章   カレー移民の里、バグルンを旅する
    おわりに  カレー移民はどこへ行くのか
  • 認知科学で見る、人間の知性
    推し活、二次創作、2・5次元、モノマネ、応援上映、ぬい撮り……

    漫画やアニメの登場人物に感情移入し、二次元の絵や映像に実在を感じる。
    はたまた実際に出会い触れることはほとんどないアイドルやアーティストの存在に大きな生きる意味を見出す。
    これらの「推す」という行為は、認知科学では「プロジェクション・サイエンス」と呼ばれる最新の概念で説明ができる。
    「いま、そこにない」ものに思いを馳せること、そしてそれを他者とも共有できることは人間ならではの「知性」なのだ。
    本書では、「推し」をめぐるさまざまな行動を端緒として、「プロジェクション」というこころの働きを紐解く。

    はじめに
    第一章 ♯「推し」で学ぶプロジェクション ―応援―
    第二章 プロジェクションを共有するコミュニティの快楽 ―生成―
    第三章 「推し」との相互作用が生まれるとき ―育成―
    第四章 ヒトの知性とプロジェクション ―未来―
    第五章 とびだす心、ひろがる身体 ―拡張―
    第六章 プロジェクションが認識世界を豊かにする ―救済―

    (本文より)
    「推し」に救われたという経験は、「推し」が自分に直接なにかしてくれたということではありません。
    「推し」によって自分がなにかに気づいたり、自分がなにかできるようになったり、自分をとりまく世界のとらえ方が変わったということなのでしょう。
     あらためて考えてみると、このような自分のありようとこころの変化は、本書のテーマである「プロジェクション」がもたらす事象そのものです。
    はじめて聞いたという人が多いと思いますが「プロジェクション」とは、こころの働きのひとつで、認知科学から提唱された最新の概念です。
  • 堀の中の実態と制度的な問題点。受刑者の更生を重視することで社会の負担は軽くなる! 明治以来、百年あまりの間、罪を犯した者を「隔離」し、「収容」することだけが目的だった日本の刑務所。日本の社会は「刑とは何か」「刑務所の果たすべき役割とは何か」について思考停止状態であり続け、塀の中は闇のまま放置されてきた。その結果が平成一三年に名古屋刑務所で起きた受刑者の死傷事件だ。この事件の反省から誕生した刑事施設視察委員会制度。偶然のきっかけから委員に任命され、塀の中の不合理なシステムに驚嘆した著者は、アメリカ、カナダなどをめぐり、社会に資する刑務所の姿を模索する。
  • 福島の原発事故は、原発推進政策に潜む「犠牲」のありかを暴露し、沖縄の普天間基地問題は、日米安保体制における「犠牲」のありかを示した。もはや誰も「知らなかった」とは言えない。沖縄も福島も、中央政治の大問題となり、「国民的」規模で可視化されたのだから――。経済成長や安全保障といった共同体全体の利益のために、誰かを「犠牲」にするシステムは正当化できるのか? 福島第一原発事故で警戒区域となった富岡町などで幼少期を過ごした哲学者による、緊急書き下ろし。【目次】はじめに/第一部 福島/第一章 原発という犠牲のシステム/第二章 犠牲のシステムとしての原発、再論/第三章 原発事故と震災の思想論/一 原発事故の責任を考える/二 この震災は天罰か――震災をめぐる思想的な問題/第二部 沖縄/第四章 「植民地」としての沖縄/第五章 沖縄に照射される福島/あとがき
  • 90歳の〈モンスター〉が「遺言」として語り下ろす。
    「朝生」で死にたい! なぜ僕は暴走するのか?

    最高齢にして最前線にいる稀代のジャーナリスト、田原総一朗。
    長寿番組『朝まで生テレビ!』での言動は毎度注目され、世代を問わずバズることもしばしば。
    「モンスター」と呼ばれながらも、毎日のように政治家を直撃し、若者と議論する。
    そんな舌鋒の衰えないスーパー老人が世に問う遺言的オーラルヒストリー。

    その貪欲すぎる「知りたい、聞きたい、伝えたい」魂はどこからくるのか。
    いまだから明かせる、あの政治事件の真相、重要人物の素顔、社会問題の裏側、マスコミの課題を、自身の激動の半生とともに語り尽くす。
    これからの日本のあり方を見据えるうえでも欠かせない一冊!

    原一男、佐高信、猪瀬直樹、高野孟、辻元清美、長野智子らが、田原の知られざる横顔を証言するコラムも収録。

    【目次】
    序 章 僕はなぜジャーナリズムを疾走するのか
    第1章 非戦の流儀
    第2章 ジャーナリストの心得
    第3章 反骨の証明
    第4章 不条理の世界に対峙する
    第5章 映像の過激派
    第6章 テレビと民主主義
    第7章 原発と電通
    第8章 田中角栄が踏んだ「虎の尾」
    第9章 「モンスター」の誕生と転落
    第10章 首相への直言秘話
    終 章 混沌を生きる方法
  • 1923年9月1日に発生した関東大震災は、東京近郊に大きな被害をもたらしたばかりか、近代日本の精神にも大きな傷跡と罪科を刻み込んだ。
    民間人らによる朝鮮人虐殺や憲兵らによる無政府主義者殺害である。
    シベリア抑留体験のある父を持ち、ドラマ・映画化された小説『風よ あらしよ』でアナキスト伊藤野枝・大杉栄と、大震災での彼らの殺害を描いた村山由佳、祖父が関東大震災で殺されかけ、家父長制の色濃い在日家庭に育ち、自らも様々な形での差別を経験してきた朴慶南。
    ふたりが、戦争と植民地支配、災害と虐殺が日本人社会に与えた影響、そして、いまだ女性やマイノリティへの差別と偏見が根強く残るこの国の100年を語り尽くす。
  • 生きるために、なぜ我々はこんなにも頑張らなければならないのか?
    大学に馴染めず、ひきこもり生活を送った著者は、この問いの答えを求め、「何もしない」ことを目的に1年間スペインに滞在。
    帰国後、無職のまま、日本社会を包み込む生きづらさの原因を、映画『プーと大人になった僕』『パディントン』、『バトル・ロワイヤル』『仁義なき戦い』シリーズなどの深作欣二作品、『安心引きこもりライフ』『みちくさ日記』『ナリワイをつくる――人生を盗まれない働き方』などの書籍・漫画、そして作家・朝井リョウの小説などをもとに解き明かしていく。
    競争に勝って生き残らなければならないと「思い込み」、しんどい思いをしている人へ、自分らしい生き方を送るために「おりる」ことを提案した一冊。
  • 「為政者に都合の悪い政治や社会の歪みをスポーツを利用して覆い隠す行為」として、2020東京オリンピックの頃から日本でも注目され始めたスポーツウォッシング。
    スポーツはなぜ“悪事の洗濯”に利用されるのか。
    その歴史やメカニズムをひもとき、識者への取材を通して考察したところ、スポーツに対する我々の認識が類型的で旧態依然としていることが原因の一端だと見えてきた。
    洪水のように連日報じられるスポーツニュース。
    我々は知らないうちに“洗濯”の渦の中に巻き込まれている!

    「なぜスポーツに政治を持ち込むなと言われるのか」「なぜ日本のアスリートは声をあげないのか」「ナショナリズムとヘテロセクシャルを基本とした現代スポーツの旧さ」「スポーツと国家の関係」「スポーツと人権・差別・ジェンダー・平和の望ましいあり方」などを考える、日本初「スポーツウォッシング」をタイトルに冠した一冊。

    第一部 スポーツウォッシングとは何か
      身近に潜むスポーツウォッシング
      スポーツウォッシングの歴史
      スポーツウォッシングのメカニズム
    第二部 スポーツウォッシングについて考える
      「社会にとってスポーツとは何か」を問い直す必要がある ――平尾剛
      「国家によるスポーツの目的外使用」オリンピックのあり方を考える ――二宮清純
      テレビがスポーツウォッシングを報道しない理由 ――本間龍
      植民地主義的オリンピックは<オワコン>である ――山本敦久
      スポーツをとりまく旧い考えを変えるべきとき ――山口香
  • 「ギフティッド」とは天才児、あるいは発達障害児のことだと思っている人は多い。
    しかし並外れた才能はあるが天才とは限らないし、必ずしも発達障害を伴うものではない。
    障害と才能が相互に隠し合うという点でサヴァン症候群とも異なる。
    ギフティッド児の多くは、乳児期からみられる感覚過敏や繊細さ、強烈な興味関心を持つ。
    それゆえ保護者は子どもの類稀な才能そのものではなく、生育の難しさや生活の困難さから「この子はほかの子と違う」と当惑することは少なくない。
    そもそもギフティッドとはどんな特徴があるのだろうか。
    ギフティッド児を理解するための一助となる一冊。

    【主な内容】
    ・ギフティッドの可能性に気づく入り口は「才能」ではなく「困難」や「違和感」
    ・ギフティッドかどうかの判定が必要なのは子どもが困難を経験している時
    ・ADHDとの違い
    ・サヴァン症候群との違い
    ・90%以上は天才ではない
    ・「すべての子どもに才能がある」との違い
    ・ギフティッドかどうかの判定方法
    ・判定基準は「困難」ではなく「才能」
    ・学業ギフティッドと知的ギフティッド
    ・ギフティッド児の特徴と応じ方の例
    ・代表的なギフティッド教育制度――早修・拡充・能力別編成
    ・ギフティッド児を育てる親の覚悟
    ・枠からはみ出る前提で、しかし、言い訳にはしない
    ・独りではないというメッセージを送り続ける
  • 【老後を控えるすべての人の必読書】
    いま、日本人の老後が危機に瀕している。
    介護保険制度から20年以上を経て、度重なる改悪により、介護現場は疲弊し、利用者は必要なケアを受けられなくなりつつある。
    いったいなぜ、このようなことになったのか。
    「在宅ひとり死」の提唱者である上野千鶴子と、長年介護現場に関わり続けるプロフェッショナル高口光子が、お互いの経験と実感をぶつけ合いながら、「よい介護」とは何か、そしてあるべき制度を考える。

    【おもな内容】
    ・「年寄りは生き延びるためには何でも言うんや」
    ・介護の専門性とは何か
    ・集団処遇からの脱却
    ・公平さが生む画一的な労働
    ・介護と看護の対立はなぜ起こるのか
    ・施設経営の落とし穴
    ・コロナ禍でのケアワークの見える化
    ・小規模施設の未来
    ・現場が声を上げなければ介護は崩壊する
    ・在宅介護の限界って?
    ・質の悪い介護がなくならない理由
    ・日本で静かに始まる「PLAN 75」

    【介護に携わるプロたちも絶賛!】
    ●石井英寿(宅老所・デイサービス/いしいさん家 代表)
    「マクロもミクロもメソも日本の腐りきったおっさん文化。
    ケアの値段の安さを戦ってきた上野氏。一方、権力抗争で憔悴した高口氏。
    ジェンダーギャップ指数世界125位の現状を垣間見た。」

    ●阪井由佳子(デイケアハウスにぎやか 代表)
    「高口光子は大規模施設の特攻隊長。
    私は小規模施設の人間魚雷
    自分の命をかけて飛び込みそして美しく散る運命なんだろうか?
    この本を読むと
    介護が戦争と重なるのはなぜだろう。」

    ●佐々木淳(医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長)
    「ケアを守ることは、私たち自身の将来の生命と生活を守ること。
    「生産性」のために犠牲にしてはならないものは何なのか。
    介護をめぐる課題の本質を抉り出す、実践と理論、二人の対話。」

    ●三好春樹(生活とリハビリ研究所 代表)
    「「対談」というより、「解雇」された介護アドバイザーへの「事情聴取」(笑)。
    「医療モデル」と「生産性」に抵抗する介護現場の奮闘と課題が見えてくる。」
  • 1,056(税込)
    著者:
    宮崎浩一
    著者:
    西岡真由美
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    性暴力とは、同意のない中で行われる性的言動すべてのこと。
    その被害者は女性であることがこの社会では自明とされてきたが、しかし、現実には性暴力被害は男性にも起こりうる。
    なぜ彼らの被害は今まで見えなくされ、いかに「なかったこと」にされてきたのか?
    その背景には、社会的に構築された「男らしさ」の呪縛があるのではないか?
    今ようやく様々な事件が報道されるようになり、事態の深刻さが認識されつつある中、本書は男性の性暴力被害の実態、その心身へ及ぼす影響、不可視化の構造、被害からの回復と支援の在り方まで等を明らかにする。

    ◆目次◆
    第1章 「男性の」と言わないと見えない性暴力被害とは何か
    第2章 被害後の影響――心と身体
    第3章 性暴力と「男性被害」――歴史と構造
    第4章 生き延びる過程――回復と支援
    第5章 個別的な苦しみと社会をつなげる
    全国のワンストップ支援センター紹介
  • 大増税、物価高、公共事業依存、超少子高齢化の放置…
    社会の好循環を絶対生まない「政治の病(やまい)」をえぐり出す
    泉流ケンカ政治学のエッセンス!

    ◆内容紹介◆
    3期12年にわたり兵庫県明石市長をつとめた著者。
    「所得制限なしの5つの無料化」など子育て施策の充実を図った結果、明石市は10年連続の人口増、7年連続の地価上昇、8年連続の税収増などを実現した。
    しかし、日本全体を見渡せばこの間、出生率も人口も減り続け、「失われた30年」といわれる経済事情を背景に賃金も生活水準も上がらず、物価高、大増税の中、疲弊ムードが漂っている。
    なぜこうなってしまったのか?
    著者が直言する閉塞打破に必要なこと、日本再生の道とは?
    市民にやさしい社会を実現するための泉流ケンカ政治学、そのエッセンスが詰まった希望の一冊。

    ◆目次◆
    第1章 シルバー民主主義から子育て民主主義へ
    第2章 「明石モデル」をつくれた理由
    第3章 地方再生に方程式はない
    第4章 「地方」と「国」の関係をつくり直す
    第5章 日本が滅びる前に

    ◆「はじめに」より◆
    2023年になってから、
    全国の市町村でこれまでにない新しい動きが起こっています。
    明石市が実施した子育て支援の施策を取り入れる動きが、
    ドミノを倒すかのように広がり始めているのです。
    子どもの存在を無視してきた社会。
    その社会がようやく子どもに目を向け始めています。
    この動きは、今後地方から国を変えていく
    大きな流れを形づくっていくのではないか。
    安心して子育てができる社会が実現すれば、
    絶望的なまでに落ち込んだ出生率は必ず回復するはず。
    将来、歴史を後から振り返ってみるならば、
    この流れは日本社会が転換するひとつの大きなきっかけになるやもしれません。
  • 1,100(税込)
    著者:
    和田秀樹
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    現代日本人を読み解くキーワード

    世界を襲ったコロナ禍により、さまざまな形で私たちの心のありようは変わったと言える。
    他人と接触することがはばかられた時間を経て、他人との交流が増えたいま、人とうまくつながれず表面的な関わりしか持てなくなってしまった人や「みんなと同じ」からはずれる恐怖を感じる人は実に多い。
    これは若い人だけの問題ではなく中高年でも多く見られる現象でもある。
    本書では日本人を蝕む「疎外感」という病理を心理学的、精神医学的に考察。
    どう対応すれば心の健康につながるのかを提案する。

    【主な内容】
    ・「みんなと同じ」現象の蔓延
    ・コロナに続くウクライナ情勢を疎外感から読み解く
    ・あぶり出された人と会うのがストレスの人
    ・8050の嘘
    ・高齢者の「かくあるべし」思考と福祉拒否・介護拒否
    ・ホワイトカラーの老後と疎外感
    ・スマホの普及という新たな依存症のパラダイム
    ・コミュ力という呪縛
    ・共感という圧力
    ・疎外感とカルト型宗教
    ・周囲が心の世界の主役のシゾフレ人間
    ・対極的なシゾフレ人間とメランコ人間
    ・人と接していなくてもいいという開き直り
    ・ひとりを楽しむ能力を与える
  • 1,078(税込)
    著者:
    山口香
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    エッセイスト・酒井順子氏 推薦!
    「ここまで書いてしまっていいの?」と思わせるほどの筆致が清々しい。

    部活動での体罰や、勝利至上主義、アスリートのメンタルヘルスなど、近年スポーツに関する様々な問題が浮上している。

    この構造を温存させてきたのが、理不尽なことにも従順に従う風土である。
    それによって「体育会系」学生は、無理な仕事も拒まないと見なされ、就職活動でも有利に働き、組織の中で重宝されてきた側面がある。

    しかし、スポーツの価値はそこにあるのではない。
    スポーツによって磨かれるのは、論理的かつ戦略的な思考、コミュニケーション能力、そして何より忖度なくフェアにプレー(行動)する精神である。
    これらは社会の分断を乗り越え、コミュニティを支える基盤ともなる。

    つまりスポーツには、社会を変革する力がある――。

    本書では日本のスポーツ界に潜む病根を忖度なく指摘し、スポーツの真の価値を提言する。

    【「はじめに」より】

    スポーツを通して自分とは異なる他者と出会い、力を合わせて競技する中で、多様性の重要性を理解したり、コミュニケーション能力が高まります。
    スポーツを介したつながりは、コミュニティを支える基盤にもなり得ます。また、スポーツによって鍛えられる分析力や行動力、戦略性は、学業やビジネスにも役立ちます。
    本書では、このような「スポーツの多様な価値」を考えたいと思います。

    【目次】

    はじめに…スポーツは感動の「打ち上げ花火」?/スポーツが変われば社会が変わる
    序章――東京五輪の「レガシー」とは何だったのか?…東京五輪検証の意義/勝利至上主義が選手を追い詰める/アスリートのメンタルヘルスを守るために/希望の萌芽
    第1章――子どもが輝くスポーツのあり方…若年層の全国大会は必要ない/フランスの親はなぜ子どもに柔道をさせるのか/自己評価できれば弱くても続けられる
    第2章――スポーツから考えるジェンダー平等…指導者の資質に男女差はない/「数」から「質」へ
    第3章――沈黙するアスリートたち…声を上げる海外の選手たち/毅然とした態度が取れない日本のスポーツ界
    終章――スポーツの価値とは何か…スポーツは社会を映す鏡/「体育会系」がもてはやされる時代の終焉/スポーツが文化となるために
    おわりに
  • シリーズ2冊
    9461,078(税込)
    著者:
    伊東順子
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    韓国カルチャーが世界で人気を得る、その理由は?

    韓国人にとってのパワーワード「ヒョン(兄)」の意味は?
    一般富裕層とは違う、財閥の役割とは?
    挨拶がわりの「ご飯を食べましたか?」が持つ意味は?

    本書で取り上げるのは、小説・映画『82年生まれ、キム・ジヨン』、ドラマ『サイコだけど大丈夫』『愛の不時着』『梨泰院クラス』『Mine』『SKYキャッスル』『賢い医師生活』、映画『南部軍』『ミナリ』『タクシー運転手 約束は海を越えて』、小説『もう死んでいる十二人の女たちと』『こびとが打ち上げた小さなボール』『野蛮なアリスさん』など……。
    近年話題となった小説、ドラマ、映画などのさまざまなカルチャーから見た、韓国のリアルな姿を考察する。
    【主な内容】
    ・キム・ジヨンはなぜ秋夕の日に憑依したか?
    ・治癒のための韓国料理、チャンポンとテンジャンチゲ
    ・日本とほぼ同時期に始まった、北朝鮮の韓流ブーム
    ・男の友情を南北関係に重ねる、パワーワードとしての「ヒョン(兄)」
    ・性的マイノリティと梨泰院
    ・『ミナリ』は『パラサイト』とは真逆の映画かもしれない
    ・財閥ファミリーの結婚
    ・3年前に大ヒットした、もうひとつの「上流階級ドラマ」
    ・悩める40代、エリート医師たちはどんな人生を選択するのだろう?
    ・自分が属するステータスを表す「住まい」
    ・チョンセの起源とその功罪
  • トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
    性別を変えるには何をしなければならないのか。
    トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
    そして、この社会には何が求められているのか。
    これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
    トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。

    ◆目次◆
    第1章 トランスジェンダーとは?
    第2章 性別移行
    第3章 差別
    第4章 医療と健康
    第5章 法律
    第6章 フェミニズムと男性学
  • 兵庫県豊岡市は、市内にある城崎温泉が「ロンリープラネット」のベスト温泉タウンナンバー1に選ばれ、インバウンドが急増。
    豊岡演劇祭では1億3700万円の経済効果を達成。
    移住したい街ランキングでも上位に入り、近年、国内外から注目を集める。
    なぜそれが実現したのか。
    人口が減少し、産業も衰退する中で、地方が輝きを放つ方法とは?
    前市長が全国の自治体にも応用可能な視点を示しながら、その秘策を綴る。

    【推薦コメント】
    小島慶子氏(エッセイスト)
    広まれ、豊岡モデル!「女、子どもは黙ってろ」で故郷が滅ぶと気づいた市長の本気のジェンダーギャップ解消作戦。胸熱です。子どもたちが、給食のお米をコウノトリ米にすることや震災の被災地にお米を送ることを思い立ち、真剣に大人に掛け合って実現するくだりでは涙が出ました。ここで子育てをしたいと思う人は多いのでは。

    内田樹氏(思想家・芸術文化観光専門職大学客員教授)
    コウノトリ、有機農業、演劇、ジェンダーギャップの解消…着眼点はどれもすばらしいのですが、何よりもそれらを貫くのが「深さをもったまちづくり」という哲学である点を僕は高く評価します。その土地の土着の文化と整合しなければ、どんな「正しい」政策も成果を得ることはできません。中貝さんは豊岡の土着の文化が何を求めているのかを皮膚感覚でとらえ、それを政策的に展開できた例外的な市長だったと思います。

    藻谷浩介氏(地域エコノミスト)
    突き抜けた文化、世界とつながる地下水脈、経済力ある女性と生活力ある男性。小さな世界都市・豊岡に、ワクワクが止まらない。巨大化する東京でガラパゴス化する日本と心中するか。小さな世界都市で、世界に通じる文化と暮らしを担うか。あなたはどっちだ?

    【目次】
    序章 「小さな世界都市」の萌芽
    第1章 コウノトリ「も」住めるまちを創る
    第2章 受け継いできた大切なものを守り、育て、引き継ぐ
    第3章 深さをもった演劇のまちづくり
    第4章 ジェンダーギャップの解消
    終章 これからのこと――子どもたちへ
  • ハリウッド映画が危機に瀕している。
    配信プラットフォームの普及、新型コロナウイルスの余波、北米文化の世界的な影響力の低下などが重なって、製作本数も観客動員数も減少が止まらない。
    メジャースタジオは、人気シリーズ作品への依存度をますます高めていて、オリジナル脚本や監督主導の作品は足場を失いつつある。
    ハリウッド映画は、このまま歴史的役割を終えることになるのか?
    ポップカルチャーの最前線を追い続けている著者が、2020年代に入ってから公開された16本の作品を通して、今、映画界で何が起こっているかを詳らかにしていく。

    【佐久間宣行 氏 絶賛!】
    「何もかもが変わってしまう時代に、それでも希望を見出すためには、ここまで現実を直視し続けることが必要なのだろう。新しい戦いを始めるための知識を詰め込んだ、武器のような本だ」

    【目次】
    第一章 #MeToo とキャンセルカルチャーの余波
    『プロミシング・ヤング・ウーマン』――復讐の天使が教えてくれること
    『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』――男性監督が向き合う困難
    『パワー・オブ・ザ・ドッグ』――作品の豊かさと批評の貧しさ
    『カモン カモン』――次世代に託された対話の可能性

    第二章 スーパーヒーロー映画がもたらした荒廃
    『ブラック・ウィドウ』――マーベル映画の「過去」の清算
    『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』――寡占化の果てにあるもの
    『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』――扇動されたファンダム
    『ピースメイカー』――疎外された白人中年男性に寄り添うこと

    第三章 「最後の映画」を撮る監督たち
    『フェイブルマンズ』――映画という「危険物」取扱者としての自画像
    『Mank/マンク』――デヴィッド・フィンチャーのハリウッドへの決別宣言
    『リコリス・ピザ』――ノスタルジーに隠された最後の抵抗
    『トップガン マーヴェリック』――最後の映画スターによる最後のスター映画

    第四章 映画の向こう側へ
    『TENET テネット』――クリストファー・ノーランが仕掛けた映画の救済劇
    『DUNE/デューン 砂の惑星』――砂漠からの映画のリスタート
    『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』――2010年代なんて存在しなかった?
    『TAR/ター』――観客を挑発し続けること
  • 読書会、勉強会、NPO、趣味の集い……あなたのコミュニティは大丈夫?
    一人ひとりは心優しい人間だとしても、全てのメンバーが互いをよく知っている小規模で親密な集いには、親密でよく通じ合っているが故に発生してしまう「毒」がある。
    その集いは人々の間のミクロな違い、その隙間に巣くうコミュニケーションによって「有害な小集団」と化し、わたしたちを日々毒す。
    本書はロシアに由来する小集団「サークル」を、小林多喜二からサークルクラッシャーまであらゆる切り口で再考し、開かれのなかの閉ざされ、閉ざされのなかの開かれという逆説を原理的に問いながら、集団性の解毒法を提示する。

    ◆目次◆
    第一章 男女の数は同数に?
    第二章 男たちの解毒史
    第三章 政治と文学とサークル――人文主義の暗がり(1)
    第四章 『サークル村』の周辺――人文主義の暗がり(2)
    第五章 鶴見俊輔のサークルイズム
    第六章 閉ざされること、開かれること
    第七章 プラグマティズムと共同体の問題
    第八章 現代の種の論理
    終 章 楕円のほうへ
  • 「1%の超・富裕層」が仕掛けた「オバマケア」で、アメリカ医療は完全崩壊!
    次なるターゲットは、日本だ!
    鳴り物入りで始まった医療保険制度改革「オバマケア」は、恐るべき悲劇をアメリカ社会にもたらした。「がん治療薬は自己負担、安楽死薬なら保険適用」「高齢者は高額手術より痛み止めでOK」「一粒10万円の薬」「自殺率一位は医師」「手厚く治療すると罰金、やらずに死ねば遺族から訴訟」。これらは、フィクションではない。すべて、超大国で進行中の現実なのだ。石油、農業、食、教育、金融の領域を蝕んできた「1%の超・富裕層」たちによる国家解体ゲーム。その最終章は、人類の生存と幸福に直結する「医療」の分野だった!

    本書は、稀代のアメリカウォッチャーである著者が、完全崩壊した米国医療の実態とその背景を、入念な取材により炙り出した渾身のノンフィクションである。

    ■主な内容
    ・「がん治療薬は自己負担、安楽死薬なら保険適用」
    ・「自己破産理由のトップは医療費」
    ・「夢から覚めたら保険料が二倍に」
    ・「一粒10万円の薬」
    ・「高齢者医療費は三分の一にカット」
    ・「自殺率トップは医師」
    ・「手厚く治療すると罰金、やらずに死ねば遺族から訴訟」
    ・「安い早い! ウォルマートがあなたの主治医になります」

    ■目次
    はじめに 父の遺言
    序章 「1%の超・富裕層」たちの新たなゲーム
    第一章 ついに無保険者が保険に入れた!
    第二章 アメリカから医師が消える
    第三章 リーマンショックからオバマケアへ
    第四章 次のターゲットは日本
  • あなたは盲腸手術に200万円払えますか?

    「医療への市場原理導入を防げ! あらためて国民皆保険の素晴らしさを啓発する良書」
    日本医師会今村聡副会長推薦!

    リーマンショック以降、ますます巨大化するウォール街と多国籍企業群の最強タッグ。彼らが次に狙うのは、一〇〇兆円規模の日本の医療・介護ビジネスだ。世界が絶賛する〈国民皆保険〉に私たちが無関心でいるすきに、他国を次々に食い物にしてきた、強欲資本主義の魔の手がじわじわとのびる。急速に高齢化する日本は、世界規模のマネーゲームから逃げ切る事ができるのか? 気鋭のアメリカウォッチャーが、綿密な現場取材と膨大な資料を通し書き下ろした、待望の緊急出版。ベストセラー『沈みゆく大国 アメリカ』に続く驚愕の姉妹編!

    ■主な内容
    ・「世界最速で高齢化する日本は、投資家たちのドリームランド」
    ・「ヒトラーのやり方に学べ~経済財政諮問会議」
    ・「超高速な新薬承認のウラ」
    ・「国民皆保険は邪魔だからなくせ!(by アメリカ)」
    ・「TPPより怖いTiSAって何?」
    ・「お年寄りは早く死んでね(後期高齢者医療制度)」
    ・「給料安くて介護職員が辞める? じゃあ外国人で!」
    ・「高齢化が医療を破綻させるは、ウソ? ホント?」
    ・「何が医療費を押し上げているのか?」
    ・「医師は足りている? 余っている?」
    ・「給食で医療費を下げる!」
    ・「国の責任転嫁を逆手にとろう」
    ・「総理、医療を成長産業にしましょう!」

    ■目次
    序章 「臨終」の格差
    第一章 オバマもびっくり! こんなにアメリカ化していた日本医療
    第二章 (株)アメリカに学ぶ、大衆のだまし方
    第三章 マネーゲームから逃げ出すアメリカ人
    第四章 逃げ切れ! 日本
  • 1,100(税込)
    著者:
    藤原章生
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    人の心に貼りつく差別の「種」は、いつ、どこで生まれるのか。
    死にかけた人は差別しないか――?
    新聞社の特派員としてアフリカ、ヨーロッパ、南米を渡り歩いてきた著者は、差別を乗り越えるために、自身の過去の体験を見つめ、差別とどう関わってきたか振り返ることの重要性を訴える。
    本書では、コロナ禍の時期に大学で行われた人気講義をもとに、差別の問題を考え続けるヒントを提示。
    熟練のノンフィクション作家が世界を旅して掘り下げる、新しい差別論。

    【おもな内容】
    はじめに
    第1章:死にかけた人は差別をしないか
     加藤典洋さんとの共鳴/人間はいつ死ぬかわからない?/人間は有限であると気づくことがもたらす変化/臨死体験がもたらす恥ずかしさ
    第2章:アジア人の中にあるアジア人差別
     「一般論」の弊害/『マイナー・フィーリングス』との出会い/アイデンティティーにからめとられる/中国でも日本でもどっちでもいいよ
    第3章:日系アメリカ人作家の慧眼
     ステレオタイプの受け止め方/白人視線の内面化/不朽の名作『ノーノー・ボーイ』
    第4章:ジョージ・フロイド事件と奴隷貿易
     ジョージ・フロイド事件とロドニー・キング事件/報道する側にある差別/母語を失うということ
    第5章:日本にアフリカ人差別はあるか
     東京のアフリカ人/マルクス・ガブリエルさんとの対話
    第6章:アフリカ――遠望と条件反射
     11歳のときに上野で渡された栞/条件反射の根底にあるもの/助けるってどういうことなんだろう
    第7章:名誉白人、属性に閉じ込められる不幸
     アパルトヘイト撤廃直後の南アフリカで/中国人老女との出会い/「名誉白人」の起源
    第8章:心に貼りついたものと差別と
     足立区で過ごした時代/もんじゃってなんだ?/『砂の器』とハンセン病
    第9章:感受性と属性と――学生の問いに答える
     ビリー・アイリッシュは差別的か/若いうちに海外に行くべきか/差別を生む「種」を探る/差別した人に会いに行く
    おわりに
  • その神話は いま、解体される――。
    『クレイマー、クレイマー』などの人気映画にひそむ罠とは?
    新進気鋭のアメリカ研究者が「イクメン」の文化的イメージを斬る!!

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    日常のいたるところで濫用され、消費されている「イクメン」という表現。本書は、自身も子育て中のアメリカ研究者が「イクメン」という言葉そのものに疑義を抱くところから始まる。

    日米の保育史と実情を比較するとともに、『クレイマー、クレイマー』や『幸せのちから』をはじめとした誰もが知る映画、雑誌、小説、ビジネス書など、「イクメン」がテーマの日米(英)作品の文化的イメージを分析。その言説が新自由主義と手を組んで「男性の育児」をあくまでビジネス的な観点から評価し、「女性の育児」と区別している事実に迫る。

    2022年10月から改正育児・介護休業法により「産後パパ育休」が施行され、23年4月からは育児休業取得状況の公表が義務化。「イクメン」という言葉の流布から10年以上が経ち、再び注目されるキーワードになった今こそ、その意味を構造的に問いなおす。無批判に「イクメン」文化を受け入れてきた日本社会に対する、強烈なカウンターオピニオン!
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    私はつねづね、「イクメン」という言葉に違和感を持っていた。
    この言葉に込められた「育児をする男性は格好良い」という軽いニュアンスが、どうにも好きになれなかった。
    (中略)私は「男性は育児をしなくてよい」と主張しているわけではない。
    そうではなくて、「男性が育児をするだけでは不十分である」というのが本書の提起する論点のひとつである。
    母親に比べて父親が育児を担う割合が大幅に少ないという日本の現状を鑑みれば、「イクメン」という言葉にはある種の存在意義があったかもしれない。
    けれども、いつまでもその言葉に固執していると、見えなくなるものがあるのではないだろうか?(「はじめに」より)
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    【目次】
    第一章 日本の父親は遅れている? 日英版『FQ』を比較する
    第二章 アメリカの保育史
    第三章 日本における保育と新自由主義
    第四章 フレンチトーストの神話を解体する――『クレイマー、クレイマー』
    第五章 見えない父親――『ミセス・ダウト』
    第六章 黒人の父親と能力主義――『幸せのちから』
    第七章 ビジネススキルとしての育児
    第八章 ケアする男性、ケアされる男性
  • 【元京大変人教授、SDGsにモヤモヤする!】
    近年声高に叫ばれる「SDGs」や「サステナブル」といった言葉。環境問題などの重要性を感じながらも、レジ袋有料化や紙ストローの導入、そしてSDGsバッジなどの取り組みに、モヤモヤしている人は少なくないのではないか。
    「京大変人講座」を開講した著者は、大学で「SDGs担当」になったことをきっかけに、その言説や取り組みに違和感を覚えた。人間や地球環境にとって、ほんとうの「持続可能性」とは何か。名物教授が科学的観点と教育的観点からSDGsのモヤモヤを解き明かす。

    【おもな内容】
    プロローグ 「キレイ」なSDGs
    第一章 危ういSDGs
    第二章 プラゴミ問題で考える持続可能性
    第三章 地球温暖化とカオス理論
    第四章 無計画だからこそうまくいくスケールフリーな世界
    第五章 日本社会の自由度をいかに高めるか
    終章 うんこ色のSDGs
  • 炎上を超えて、小山田圭吾と出会いなおすために。
    コーネリアスの小山田圭吾が東京五輪開会式の楽曲担当であることが発表された途端、過去の障害者「いじめ」問題がSNSで炎上。
    数日間で辞任を余儀なくされた。
    これは誤情報を多く含み、社会全体に感染症のように広がる「インフォデミック」であった。
    本書は当該の雑誌記事から小山田圭吾の「いじめ」がどのように生まれ、歪んだ形で伝わってきたのかを検証するジャーナリスティックな側面と、日本におけるいじめ言説を丁寧に分析するアカデミックな側面から、いまの情報流通様式が招く深刻な「災い」を考察する現代批評である。
  • 今の「不安感」を解くカギは、100年前の「言葉」にあった!

    新型コロナウイルスの流行、東日本大震災、ウクライナ侵攻…など、人々を「鬱屈」とさせる未曾有の混乱に見舞われている現代。
    我々は、内面に生じるモヤモヤした感情とどう付き合うべきか。
    そのヒントは、100年前にあった!

    本書では、スペイン風邪や関東大震災、そして第一次世界大戦の時代における、「災後」の言語空間に着目。
    夏目漱石や太宰治、芥川龍之介、田山花袋などの有名文学作品をはじめ、雑誌、辞書、詩といった膨大な資料を引きながら、「鬱屈」の時代を読み解く。
  • 1,034(税込)
    著者:
    戸谷洋志
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    私たちの行動はいま生きている世代に限らず、遠い未来にまで影響を与えることがある。
    テクノロジーの発達によってもたらされた行為と結果の大きな時間差は、私たちの社会に倫理的な課題を次々投げかける。
    気候変動、放射性廃棄物の処理、生殖細胞へのゲノム編集……。
    現在世代は未来世代に対して倫理的な責任があるのならば、この責任をどのように考え、どのように実践したらよいのか。
    倫理学の各理論を手掛かりに、専門家任せにせず私たちが自らの考えを形作るための一冊。
  • 【ゲーム批評で読む現代社会】
    コロナ禍の「おうち時間」によって急速な成長を遂げたゲーム産業。
    米大統領選のキャンペーンに「どうぶつの森」が用いられたり、オリンピックの開会式にゲーム音楽が使用されるなど、その影響力は現実の社会にも及んでいる。
    そうした状況を反映するかのように、世界中で支持されているゲームは、さまざまな問題の解決策を示している。
    本書では大人気ゲームの読解を通して、陰謀論、分断、叛乱、新自由主義、家族といった重要なテーマを考え、理想的な社会のあり方を提示する。

    【おもな内容】

    第一章 ポストトゥルースと陰謀論
    1 分断された人類――『デウスエクスマンカインド・ディバイデッド』
    2 差別を経験するシミュレータ――『ウィッチャー3 ワイルドハント』
    3 情報操作に対抗する個の覚醒――『ペルソナ5』

    第二章 分断を超えるために
    1 対話と理解の重要性――『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』
    2 人々を「つなぐ」必要性の体感――『DEATH STRANDING』

    第三章 革命と叛乱のジレンマ
    1 暴力的な叛乱か、芸術的な抵抗か――『Detroit:Become Human』
    2 テクノロジーによる管理からの解放は可能か――『The Stanley Parable』
    3 いかにして反抗を正しく導くか――『ライフイズストレンジ』

    第四章 新自由主義の終わり
    1 「他者化」「非人間化」に抵抗するために――『The Last of Us Part II』
    2 「選択と集中」の痛みを描く――『イースVIII Lacrimosa of DANA』
    3 原暴力への贖罪と、宗教的実存への移行――『レッド・デッド・リデンプションII』

    第五章 家族と生命の神話
    1 レトロトピアの誘惑――『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』
    2 自然や故郷を破壊するエネルギー産業とどう対峙すべきか
    ――『ファイナルファンタジーVII』『ファイナルファンタジーVII リメイク』
    3 思いどおりにならない存在と共存する訓練――『ゴッド・オブ・ウォー』
    4 世界を愛する気持ちを――『Horizon Zero Dawn』
  • 1,045(税込)
    著者:
    西山太吉
    著者:
    佐高信
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    2022年5月に返還50周年を迎えたものの、今も米軍基地問題で揺れ続ける沖縄。
    その原因について「沖縄返還で日米同盟の姿、そして日本の国の形が根底から変わってしまったからです」と、元毎日新聞記者の西山太吉は語る。
    西山は政府の機密資料「沖縄返還密約文書」を日本でただ一人、取材の形でスクープしたジャーナリストだ。
    さらに、西山は続ける。
    「岸信介の安保改定、佐藤栄作の沖縄返還、安倍晋三の安保法制定、この一族に共通する
    政治手法と我欲が、国民にウソをつき、自民党をここまで劣化させた元凶だ」
    統一教会問題でその名が取り沙汰された岸信介と安倍晋三。
    この一族が日米同盟や沖縄返還で見せた政治手法と我欲とは何か、そして自民党を劣化させているとはどういうことなのか?
    その真意を西山が評論家・佐高信に語る中で見えてきた、日本政治の衝撃の裏面史とは。
  • 1,100(税込)
    著者:
    笠井潔
    著者:
    スガ秀実
    著者:
    外山恒一
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    全共闘に代表される若者たちの社会変革の運動が、国内のみならず世界で最高潮に達した「1968年」。
    あれから現在に至るまで、国内ではいまだに当時を超える規模の若者の叛乱は出現していない。
    そもそも、あの叛乱は何だったのか。
    そして現在の日本に何をもたらしたのか。
    メディアに流布される「1968年」の物語の外側から、その意義を洞察してきた笠井潔とスガ秀実。
    同世代の批評家同士であり、かつ時に互いを批判し合ったこともある二人。
    この論敵同士による、最初で最後の「対話」の行方は――。
    聞き手は外山恒一。

    ◆目次◆
    序章 対話の前に
    第一章 1968
    第二章 1968以後
    終章 国家と運動のこれから
  • 【推薦!】
    「『思いやり』に頼らず『国際人権』の実現を! 日本を世界と未来へと拓く道標がここに。」
    中野晃一 氏(政治学者、上智大学国際教養学部教授)

    「人権後進国を変えるためには、差別を放置せず、権利保障のため声を上げなければならない。それには国際人権の正しい理解が『武器』になる。」
    望月衣塑子 氏(東京新聞記者)

    【国際人権の視点から日本を考える】
    私たちは、生活のあらゆる場面において人権を「行使」している。
    しかし、国際的な人権基準と照らし合わせてみると、日本では人権が守られていない。
    コロナによって拡大した貧困問題、損なわれ続ける報道の自由、なくならない女性の差別や入管の問題……そうした問題の根幹には、政府が人権を保障する義務を守っていないことがある。
    その状況を変えるためにはどうすればいいのか。
    国際人権機関を使って日本の問題に取り組む第一人者が、実例を挙げながらひもとく。

    【目次】
    第一部 国際人権とは何か

    第一章 人権とは?――「思いやり」と「人権」は別物だ
    第二章 国際人権をどう使うか

    第二部 国際人権から見た日本の問題

    第三章 もっとも深刻な人権侵害は貧困
    第四章 発展・開発・経済活動と人権
    第五章 情報・表現の自由
    第六章 男性の問題でもある女性の権利
    第七章 なくならない入管収容の人権問題

    【おもな内容】
    ◆生活保護のアクセスのしにくさが抱える問題
    ◆国連から問題視されている秘密保護法・共謀罪
    ◆メディアに必要な「独立性」と「連帯」
    ◆夫婦同一姓の強制は条約違反
    ◆国際人権法に反する日本の入管法
    ◆国連からの勧告を知ることで、これからの日本を変える
  • 権威主義国家VS自由・民主主義陣営
    プーチンは地獄の扉を開いた!

    世界史的地殻変動を文明と宗教で読み解く
    ポスト・ウクライナ戦争の世界

    ――人々はなぜ、おどろいたのか?――

    それは自明だと考えていた前提が、あっさり崩れ去ったから。
    自由と人権と民主主義と、資本主義と法の支配と、言論の自由と選挙とナショナリズムと。
    (橋爪大三郎氏「はじめに」より)

    ◆内容紹介◆
    2022年2月、誰もがおどろいたロシアのウクライナ侵攻。プーチンはついに地獄の扉を開けた。
    アメリカ覇権の終焉後に始まる、ロシア、中国など権威主義国家と自由・民主主義陣営の戦いとは? 私たちは新しい世界にどう向き合うべきなのか?
    この世界史的な地殻変動の本質を見抜くには、安全保障や経済政策の観点と同時に文明論、宗教学、歴史、社会学的な視座が不可欠だ。
    日本を代表する社会学者が混迷の世界の深層に迫る、白熱の討論。

    ◆主なトピック◆
    ◎アメリカの戦略転換
    ◎急転のアフガニスタン情勢
    ◎「中国の特色ある」資本主義
    ◎資本主義にはふたつある
    ◎自信を失う西側世界
    ◎自由は普遍的価値なのか
    ◎どんな価値のために戦うか
    ◎ウクライナという国
    ◎ギリシャ正教は政教一致
    ◎ロシアとはなにか
    ◎プーチンの主権国家
    ◎西欧コンプレックス
    ◎合理性を超えた決定
    ◎ウクライナのナショナリズム
    ◎この戦争を歴史のプラスにできるか
    ◎ロシア非難決議を棄権する国々
    ◎ロシアと中国の違い
    ◎自由と平等はなぜ説得力がないか
    ◎ポスト・ウクライナ戦争の新世界
  • 田中優子氏・茂木健一郎氏推薦!
    第18回開高健ノンフィクション賞で議論を呼んだ、最終候補作

    生活保護支援の現場で働いていた著者は、なぜか従来の福祉支援や治療が効果を発揮しにくい人たちが存在することに気づく。
    重い精神疾患、社会的孤立、治らないうつ病。
    彼ら・彼女らと接し続けた結果、明らかになったのは根底にある幼児期の虐待経験だった。
    虐待によって受けた“心の傷”が、その後も被害者たちの人生を呪い続けていたのだ。
    「虐待サバイバー」たちの生きづらさの背景には何があるのか。
    彼ら・彼女らにとって、真の回復とは何か。
    そして、我々の社会が見落としているものの正体とは?
    第18回開高健ノンフィクション賞の最終選考会で議論を呼んだ衝撃のルポルタージュ、待望の新書化!

    【推薦】
    虐待は人の一生をどう変えてしまうのか。
    本書は現場からの生々しい報告だ。
    ――田中優子氏(法政大学名誉教授)

    著者の根本態度は信頼できる。
    まさにこの時代に読まれるべき大切な一冊。
    ――茂木健一郎氏(脳科学者)

    【目次】
    はじめに
    第一章 虐待のち、生活保護
     1 どのような人が生活保護を受けているのか
     2 たったひとり、生活保護に流れ着く
    第二章 心に深く刻まれた虐待の傷あと
     1 解離性障害――繰り返される記憶の空白
     2 パニック障害――抱えてきた恐怖があふれでる
     3 燃え尽き症候群――治らないうつ病の正体
     4 精神科治療が見落としてしまうもの
    第三章 愛着関係を理解する
     1 愛着関係は心が健全に発達するための基盤
     2 愛着関係の恩恵を受けられない人たち
    第四章 目には見えない虐待を見る
     1 発達障害だと思われた男の子
     2 人からのやさしさを「拒絶」する心理
     3 思春期がない女子中学生
     4 本質的な問題が見落とされてしまう理由
    第五章 虐待理解を阻むもの
     1 なぜ、児童虐待は起こるのか
     2 「支援者側の心理的問題」を考える
    第六章 回復――虐待された理由を知る
     1 「自分の子どもを好きになれない」という母親
     2 回復とは、自分を深いところで理解すること
     3 古い生き方が壊れ、新しく生きはじめる
     4 「被虐待者」の回復から教わったこと
    おわりに
    参考資料・参考文献
  • 日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象

    2024年アメリカ大統領選挙の有力候補がトランプ前大統領だ。
    トランプの岩盤支持層は保守派だけでない。
    自分たちにとって都合のよい“ファクト”をつまみ食いする「非科学主義信仰」を有する人々からの支持も集めている。
    Qアノン、極右組織など所属は様々だが、単なるカルト集団ではなく、彼らは既得権益層への怒りと独特の正義感を持った実効力をともなう集団だ。
    反ワクチン・反マスク論争、移民受け入れの是非、銃規制問題など、NHKロサンゼルス支局長として全米各地で取材を続けてきた記者の緊急レポート。
    日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象をあぶりだす。

    【主な内容】
    ・ワクチン接種に反対する人々
    ・気候変動と非科学主義
    ・Qアノンの素顔
    ・ウクライナ侵攻で生じた「ルッソフォビア」
    ・「トランプの幻影」におびえる民主党
    ・幽霊銃をめぐる政治対立
    ・学校・図書館向けの「禁書リスト」発出も
    ・トランプ前大統領の復権
    ・トーク・ラジオにのめり込む運転手
    ・信者を五倍に増やしたカリスマ牧師
    ・教育現場の危機感
    ・「真実」を求めてさまよう人々
  • 【「教養=ビジネスの役に立つ」が生む息苦しさの正体】
    社交スキルアップのために古典を読み、名著の内容をYouTubeでチェック、財テクや論破術をインフルエンサーから学び「自分の価値」を上げろ――このような「教養論」がビジネスパーソンの間で広まっている。
    その状況を一般企業に勤めながらライターとして活動する著者は「ファスト教養」と名付けた。
    「教養」に刺激を取り込んで発信するYouTuber、「稼ぐが勝ち」と言い切る起業家、「スキルアップ」を説くカリスマ、「自己責任」を説く政治家、他人を簡単に「バカ」と分類する論客……2000年代以降にビジネスパーソンから支持されてきた言説を分析し、社会に広まる「息苦しさ」の正体を明らかにする。

    【おもな内容】
    第一章 ファスト教養とは?―「人生」ではなく「財布」を豊かにする
    「ファスト教養」と「教養はビジネスの役に立つ」/「教養」と「金儲け」をつなぐ「出し抜く」

    第二章 不安な時代のファスト教養
    「脅し」としての教養論/読書代行サービスとしての「中田敦彦のYouTube大学」/世界のエリートのように「美意識」を鍛える必要はあるか/ファスト教養は「オウム」への対抗策になるか

    第三章 自己責任論の台頭が教養を変えた
    「ホリエモンリアルタイム世代」が支えるファスト教養/勝間和代は自分の話しかしない/教養×スキルアップ=NewsPicks/橋下徹と教養の微妙な関係/ひろゆきが受け入れられた必然/ファスト教養に欠落しているもの

    第四章 「成長」を信仰するビジネスパーソン
    インタビュー1 着々とキャリアアップする三〇代/インタビュー2 大企業で自問自答する二〇代

    第五章 文化を侵食するファスト教養
    「ファスト映画」と「ファスト教養」/ファスト教養視点で読み解く『花束みたいな恋をした』/AKB48と「ネオリベ」/利用される本田圭佑/「コスパとエンターテインメント」の先に何を見出すか

    第六章 ファスト教養を解毒する
    ファスト教養をのぞくとき、ファスト教養もまたこちらをのぞいているのだ/リベラルアーツとしての雑談、思考に必要なノイズ/「ジョブズ」を理解する受け皿になる
  • まだまだ若いと時代に抗う“ヤング中高年”。
    彼らのこころが危ない

    人生100年時代、世間では50~60代はまだまだ「若い」と言われる。
    この年代は、職場では第一線として働き続ける一方で、さまざまなハラスメントに配慮しながら難しい管理業務も こなさなければならない。
    日に日に感じる体力とモチベーションの低下……。
    そして仕事を離れても、家庭では介護問題やローンなどの金銭的負担が伸し掛かる。
    このように、まだ若いと時代に抗う“ヤング中高年”は、公私ともにストレスを抱え、こころを病んでしまう人が多い。
    本書では、彼らのメンタルを守りポジティブに生きる方法を、日本のメンタルヘルス予防研究の第一人者が詳細に紹介する。
    (本文より)
    世間では、人生100年時代、50~60代はまだまだ若いと言われていますが、この年代では体力・気力が低下するだけでなく、こころをともに「病む」人が多くなっています。
    仕事への動機づけも高く、自分はまだ「できる」と感じている一方で、部下を持ち、難しい管理業務をこなさなければなりません。
    また、介護や家庭の問題、ローンなどの金銭的負担ものしかかり、公私ともにストレスを抱える人が増えています。
    本書では、そんなヤング中高年のこころを守り、ポジティブに生きる術を教授するつもりです。
    自分のことを知り、自分のメンタルヘルスをよくすることと併せて、自分とつながる他者のメンタルヘルスをよくする方法も知り、日常生活に活かしていただきたい、これが私の望みです。
  • 日本では相続事例の実に8割が“争族”になっているという。
    そのため、巷には損をしない、トラブルにならないための“相続ハウツー本”があふれているのだが、
    そもそも「相続」とは何なのかを考えたことはあるだろうか。
    相続を遺産分割・財産分与というお金の面だけ考えるせいで、争いごとが起こるのではないだろうか。
    本書はこの「相続という行為」を、根本的な考え方や歴史、先人たちの例を引きながら、幅広く解説していく。
    これを読めば、家族や一族の法的立場や関係性、税の歴史、徳川家康から太宰治、田中角栄など先人の相続話、
    相続税と贈与税の存在理由と違い、次世代に遺すべきものは何か…相続のいろいろな側面が見えてくる。
    「死に様は生き様」と言うが、相続は死に際して、その人の「人生を映し出す鏡」となるのである!
  • 思いやりを大事にする「良識的」な人が、差別をなくすことに後ろ向きである理由とは――。
    「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか? 
    女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。
    「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
    「あなたの人権意識、大丈夫?
    “優しい”人こそ知っておきたい、差別に加担してしまわないために――。
    価値観アップデートのための法制度入門!」――三浦まり氏(上智大学教授)、推薦!
  • 【もう無理に学校に行かなくていい】
    ●不登校という選択は誰にでも起こりえる
    ●むしろ、いまの学校制度に過剰適応することは危険ですらある
    ●少子化にもかかわらず、不登校の子ども・生徒の数は過去最高を記録している
    このような問題意識から、本書は生まれました。

    最近では、教育現場でも無理やり登校させる指導は減りつつありますが、一方で、不登校の子どもたちの学び場は整備の途上です。
    本書は、子どもたちが最適な学び場を選ぶ際の指針となるよう取材しました。

    【本文より】
    不登校をテーマにした本は、たくさんあります。
    多くは、わが子の不登校に強い不安を感じている親の心に寄り添ってくれるような本です。
    当事者による体験談も人気です。
    不登校が起こる原因や構造を学術的に解明しようとする本もあります。
    でもこの本は、いずれでもありません。
    多くの親がイメージする一般的な「学校」に行かなくても、学べる場所がこれだけある、と紹介する本です。
    そうすることで、「学校」に行かなくてもいきなり詰んだりはしないと伝えたい。(中略)
    子どもの人生における学校の比重を減らせれば、子どもたちが学校で感じるストレスは減るはずです。
    そうすれば、不登校はもちろん、いじめだって減るはずです。
    【本書に登場する主な学び場】
    ●不登校特例校――星槎中学高等学校、西濃学園中学校・高等学校、岐阜県立草潤中学校
    ●フリースクール――星槎ジュニアスクール、スマイルファクトリー、広島県スペシャルサポートルーム
    ●私学の生徒向け不登校支援センター――神奈川県私学修学支援センター
    ●オンライン不登校支援プログラム――カタリバroom-K
    ●通信制高校――星槎国際高等学校、目黒日本大学高等学校通信制課程
    ●不登校経験者が集う普通科高校――北星学園余市高等学校
    ●ホームスクール――ホームスクール&エデュケーション家族会、日本ホームスクール支援協会
    ●不登校専門塾――ビーンズ
    ●平日昼間の居場所――いもいも 森の教室
    など多数(順不同)
  • 1,056(税込)
    著者:
    小山美砂
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    【第66回JCJ賞受賞!】なぜ、被爆者たちは切り捨てられたのか――。

    広島の原爆投下から70年以上を経て、ようやく語られ始めた真実の数々。
    「黒い雨」による被ばく問題を記録した、初めてのノンフィクション。

    ----------

    原爆投下直後、広島に降った「黒い雨」。
    多くの人がその放射線を帯びた雨による深刻な健康被害に苦しめられていながら、「被爆者」と認めて救済する制度はなかった。
    雨を浴びた住民らは国に援護を求めて訴訟提起したが、解決までの道のりは長く険しいものだった。
    なぜ、国は黒い雨被爆者を切り捨てたのか――。

    本書は当事者の歩みをたどるとともに、米軍の被害軽視に追従した国の怠慢、非科学的な態度をあぶり出していく。
    戦後70年以上を経て、ようやく語られ始めた真実の数々。
    「黒い雨」による被ばく問題、その訴訟の全容を記録した初めてのノンフィクション。

    ----------

    なぜ、黒い雨被爆者は戦後七五年余りもの間、置き去りにされてきたのか。
    そこには、被ばくの影響を訴える声を「切り捨てる」論理があった。
    これに疑義を唱え、被ばくを巡る救済のあり方を問うたのが、「黒い雨」訴訟だった。
    黒い雨被爆者がなぜ、どのように切り捨てられ、そして何を訴えて援護を勝ち得たのか。
    本書は、黒い雨被爆者が「切り捨てられてきた」戦後を記録した、初めてのノンフィクションである。
    その記録は長崎で、福島で、そして世界中で今も置き去りにされている放射線による被害者を救う道しるべになると確信している。
    (「序章 終わらない戦後」より)
  • 軽んじられ、遮られ、虐げられた者たちが立ち上がったとき、社会の何が変わり、歴史はどう動いたのか――。

    BLM運動や#MeToo運動など、不条理に抗う波が次々と生まれている近年のアメリカ。
    全世界的に広がるこれらの動きの原点には、勇気をもって声を上げた女性たちの軌跡があった。
    本書では、アメリカ現代史に刻まれた10の“瞬間”を取り上げ、「声を上げる」ことで何が起きたのか、今の私たちに問われていることは何かを、5人の女性アメリカ研究者が連帯しながら分析・論考する。

    ローザ・パークスからルース・ベイダー・ギンズバーグ、大坂なおみにいたるまで、彼女たちの言動の背景、状況、影響について知り、社会と歴史を変えた信念に学び、世界に蔓延する差別や不正義を他人事ではなく当事者として捉えるための一冊。

    【著者プロフィール】
    和泉真澄(いずみ ますみ)同志社大学教授。著書に『日系カナダ人の移動と運動』ほか
    坂下史子(さかした ふみこ)立命館大学教授。著書に『よくわかるアメリカ史』(共編著)ほか
    土屋和代(つちや かずよ)東京大学大学院准教授。著書にReinventing Citizenshipほか
    三牧聖子(みまき せいこ)同志社大学大学院准教授。著書に『戦争違法化運動の時代』ほか
    吉原真里(よしはら まり)ハワイ大学教授。著書に『ドット・コム・ラヴァーズ』ほか
  • 1,012(税込)
    著者:
    山崎雅弘
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    なぜこの国は人を粗末に扱うのか?
    その根本原因に迫る!

    コロナ対策、東京五輪強行開催、差別やハラスメント、長時間労働、低賃金……。
    日本の組織はあまりにも人間を、人の命や暮らしを、軽視していないか?
    こうした状況と酷似するのが、先の戦争中の日本社会だ。
    本書では、大日本帝国時代の歴史を追いながら、その思考の構造を明らかにし、今もなおその精神文化が社会のあちこちはびこる事実を数多くの事例を通して検証。
    敗戦で否定されたはずの当時の精神文化と決別しなければ、一人一人の人間とその暮らしが尊重される「民主」社会は実現しない。
    仕方ない、という思い込みとあきらめの思考から脱却するためのヒントと道筋を提示する書。

    【「はじめに」より】
    日本人は、なぜ死ぬまで働くのか。
    日本の経営者は、なぜ死ぬまで社員を働かせるのか。
    弾薬や食糧などの補給物資を送らずに「目標の達成」を前線の兵士に要求した、先の戦争における大本営(戦争指導部)と、給料を上げず休息も十分に取らせずに「成果」を現場の社員や労働者に要求する、現代の(すべてではないにせよ、無視できないほど多い)経営者たちの間には、同じ思考形態が共有されているように見えます。

    それは、外国人技能実習生と呼ばれる低賃金労働者と、戦争中の東南アジア植民地で徴用した「労務者」との共通点にも見られます。
    彼らは共に、日本という国や日本企業の利益のために、苛酷な労働環境で道具のように酷使され、搾取される存在です。

    こうした現代における社会問題を解決・改善する糸口として、本書は先の戦争における「大日本帝国型の精神文化(思考法)」に現代の視点から改めて光を当て、さまざまな角度から、その精神文化の構造を読み解いていきます。
    (中略)

    大きな「全体」のために奉仕や犠牲を強いられることなく、一人一人の人間が大事にされる社会を創るために、本書の論考がお役に立てれば幸いです。
  • 日本が目指すべき社会についてのインスピレーションを与えてくれる。
    ――山口周氏(独立研究者・著作家)

    「人こそ資源」ってどういうこと? 世界一幸福な国には、学ぶべきヒントがいっぱいです。
    ――小島慶子氏(エッセイスト)

    2018年から2022年にかけて、5年連続で「幸福度世界一」を達成。
    首都ヘルシンキは2019年および2021年には「ワークライフバランス世界一」に輝き、国連調査の「移民が感じる幸福度」ランキングでも第1位(2018年)。
    他にも「SDGs達成度ランキング」で世界一(2021年)、「ジェンダーギャップ指数」で第2位(2021年)など、数々の指標で高い評価を受けているフィンランド。
    その背景にあるのは、“人こそが最大の資源で宝”という哲学です。
    立場を問わず全ての国民が平等に、そして幸福に暮らすことを可能にする、驚くべき「仕組み」とはいかなるものなのでしょうか。
    そして、日本はそこから何を学べるのでしょうか?
    最新の情報もふんだんに盛り込んだ、驚きにあふれる一冊です。

    【本書で紹介する「仕組み」の例】
    ・優秀な若者を積極的に抜擢し、ベテランは陰から支える文化
    ・男女平等への取り組みを企業や学校に求める「平等法」
    ・児童手当、親休暇、職場復帰を保証してくれる「在宅保育の休業制度」……子育て・共働き世帯を助ける様々な手当と休暇
    ・小学校から大学院博士課程まで学費無料、さらに大学以降は生活手当と住居手当まで支給!?
    ・もはや「学力向上」なんて時代遅れ! フィンランドの学校の最新事情
    ・誰でも無料で利用できる出産・子育ての専門医療施設「ネウボラ」
    ・新生児が誕生すると国から贈られる、赤ちゃん用品が一式詰まった「育児パッケージ」
    ・起業ブームの背景にある大学教育と、スタートアップ手当などの豊富な公的支援
    ・国民の声を政府に届けて、同性婚の合法化をもたらした「国民発案制度」
  • 久米宏氏、推薦!
    いま地方発のドキュメンタリー番組が熱い。
    中でも、沖縄の基地問題、教科書問題、ネット上でのバッシングなどのテーマに正面から取り組み、維新旋風吹き荒れる大阪の地で孤軍奮闘しているテレビドキュメンタリストの存在が注目を集めている。
    本書は、毎日放送の制作番組『なぜペンをとるのか』『沖縄 さまよう木霊』『教育と愛国』『バッシング』などの問題作の取材舞台裏を明かし、ヘイトやデマが飛び交う日本社会に警鐘を鳴らしつつ、深刻な危機に陥っている報道の在り方を問う。
    企画編集協力はノンフィクションライターの木村元彦。
  • 大阪は「密」だからこそ魅力的だった。
    そんな大阪の町はこれから変わってしまうのか、それとも、変わらないのか――。
    2014年に大阪に移住した著者が「コロナ後」の大阪を歩き、人に会う。
    万博開催予定地、40年の営業に幕を下ろす立ち飲み店、閑散とした道頓堀界隈、自粛要請に振り回される屋台店主、ベトナムに帰れず大阪で1年以上を過ごすアーティスト、町を練り歩くちんどん行列、新世代の大衆酒場、365日朝6時から営業する銭湯、ド派手な巨大看板をつくる工芸店……。
    非常時を逞しく、しなやかに生きる大阪の町と人の貴重な記録。
  • 社会は大きく変わっているのに学校教育は昔のまま。
    このことに不安と不満を持っている日本人保護者は多い。
    海外も昔は日本と同じく「知識詰め込み型」だったが、今は時代とテクノロジーに合わせた変化・進化が始まっている。
    それを見るのに最適なのが、世界の教育法が集まっているマレーシアだ。
    現地で教育関連の取材を続ける著者が、各種教育や最新カリュキュラムの紹介のみならず、これからの学校と教師の存在意義、親子関係のあり方など、日本人に選択肢を提示する。
    子どもが自ら学びたいものを発見し選んでいく時代に、保護者はどのような態度で臨めばいいのか?
  • 雇い止めや学校の一斉休校、家庭内トラブルの増加。
    コロナ禍で一層、シングルマザーの生活困難が深刻になっている。
    「早く子育てから解放され、自分の人生を謳歌したい」。
    だが、将来を夢見て耐え忍ぶ彼女たちを待つのは、一層苛酷な現実だった……。
    子どもを何とか自立させたものの、雇用や社会保障から見放された双肩には老親の介護がのしかかる。
    調停マニアの前夫と戦う女性やセックスワーカーなど、国から見放された女性たちの痛切な叫びに耳を傾け、制度の不作為を告発するルポルタージュ。
  • 「ウンザリするポピュリズムに淫した民主主義より、能力主義的選抜を勝ち抜いた政治エリートの政治(中国!)の方がマシだ……。
    この「誘惑」に抗う術はあるか。
    実に困難な課題に本書は果敢に挑戦する」――宮台真司氏、推薦!
    世界中をポピュリズムが席捲する中、わたしたちの民主主義はどこへ向かうのか。
    人々は政党や議会には期待せず、時に自らの自由の制限もいとわずにトップの強いリーダーシップを望むようになった。
    著者は古典から最先端の政治理論まで駆使し、選挙と政党を基盤にした「代表制」と民主主義とはイコールではないこと、現在の社会は「代表制」が機能するための条件を完全に失ってしまったことを明らかにし、一方で、中国統治モデルの可能性と限界も検討する。
    民主主義を再生させるヒントはここにある。
  • ジャーナリズムの劣化はその国の劣化を意味する。新型コロナの非常事態宣言下での東京五輪強行は、危惧された通り感染爆発と医療崩壊を招いた。当初から問題に塗(まみ)れたこの五輪を批判しきれず空気に迎合した大手メディアは、日本のジャーナリズムの限界を象徴的に露呈した。原発事故、森友加計、公文書改竄等、未解決のまま忘れ去られる問題が堆積する現状は権力監視の役割を果たせないメディアの追認の結果だ。本書は映画「i-新聞記者ドキュメント-」の森達也と望月衣塑子が安倍・菅時代のメディア状況を総括。一方向に暴走する「空気」の壊し方、ジャーナリズムの役割と復活の方途を語りあう。
    「この国のメディアはおかしい。
    ジャーナリズムが機能していない。
    そんな言葉を日常的に見聞きするようになってから、
    もう何年が過ぎただろう」森達也

    「“鉄壁”という菅(義偉)氏の幻想を創ったのはメディアにほかならない。
    もっと強い言い方をすれば、
    菅首相を生み出した“共犯”でもある。
    菅氏は、市民の命を預けられるような人ではなかった。
    メディアの責任は重い」望月衣塑子
  • 世界的な潮流となった#MeToo運動や男性社会への疑義など、性別に伴う差別や不平等への意識が今日、かつて無いほどに高まっている。他方、「男性特権」への開き直りは論外として、多くの男性は、時には剥き出しの敵意にも直面しながら、己の立ち位置や与し方に戸惑っているのではないか。自らの男性性や既得権、そして異性との向き合い方に戸惑い、慄くすべての男性に応えつつ、女性や性的マイノリティへ向けても性差を越えた運動の可能性を提示する一冊。
  • 情報化社会の到来にともなって、ひとびとの行動や情報は電子機器上で完結し「見えない」ものになっている。その最たる例が電子書籍(書物)と電子決済(貨幣)だ。「読む」「支払う」といった手間をデバイス上で不可視化することで、人間の行動をブラックボックス化しているのである。ブラックボックスが溢れる時代を、我々はどう生きるべきか。PayPayやマンガアプリの登場から古代メソポタミア文明までを遡りながら、現代思想や文学作品に書かれた様々な「ブラックボックス」を読み解き、不可視化されたものに向うすべを説く。
    【岩井克人氏・松岡正剛氏 推薦!】
    ◆岩井克人 氏(経済学者)◆若い永田さんが「ブラックボックス」という概念を用いて、現代世界を読み解こうという試みです。どのようにしたらこのブラックボックスから「生きた時間」を取り戻せるのか? それは読者ひとりひとりがみずから考えていかなければなりません。
    ◆松岡正剛 氏(編集工学者)◆「見えないもの」たちこそ、大事な顛末を動かしてきた。
  • パンデミックで注目を集めた3人の論者が
    これからを生きる拠り所となる哲学を語る!

    コロナによる初の非常事態宣言後、新聞紙上などでいち早くウイルスとの共生を訴えた生物学者・福岡伸一、コロナ禍で注目された「利他」を学問として研究する美学者・伊藤亜紗、「パンデミックを生きる指針」が大反響を呼んだ歴史学者・藤原辰史。

    感染症拡大で混迷を極める世界を考える上で、示唆に富む視座を提供する3人が、今の政治、経済、社会、科学から抜け落ちている「いのち」に対する基本的態度――「生命哲学」を問う。

    今こそ、「個々の生命に価値がある」ということを守らなければ――福岡伸一

    耳を傾けることによって、自分の思い込みから自由になれる――伊藤亜紗

    負の歴史を直視することで現在を生きる指針に変えられる――藤原辰史

    新型コロナウイルスがもたらす危機の多くは、人類史にとって新しい危機ではない。
    しかも、確認される危機のかなりの部分が、私たちが身近に感じてきたり、私たちが見て見ぬふりをしてきたりした危機である。
    「ポスト」(post/後の)コロナの課題は、「アンテ」(ante/前の)コロナの課題の継続もしくは発展であることが、ここでは確認されていくだろう。
    ポストコロナに新しい時代を創造しよう、と粋がる人も多いが、実際は、アンテコロナに山積した課題をみんなの課題として取り組むタイミングがやってきたと考える方が正しいと思う。(「はじめに」より)

    NHK BS1スペシャルで大反響を呼んだ「コロナ新時代への提言2 福岡伸一×藤原辰史×伊藤亜紗」の番組内容や未放送シーン、さらに新たな鼎談を加えて完全書籍化!

    【目次】
    序 自然(ピュシス)の歌を聴け――福岡伸一

    はじめに 藤原辰史

    第1部 論考・コロナが投げかけた問い
    第1章 コロナは自然(ピュシス)からのリベンジ――福岡伸一
    第2章 思い通りにいかないことに耳を澄ます――伊藤亜紗
    第3章 コロナがあぶり出した社会のひずみ――藤原辰史

    第2部 鼎談・ポストコロナの生命哲学
    第4章 漫画版『ナウシカ』の問いかけ
    第5章 共生はいかに可能か
    第6章 身体観を捉えなおす
    第7章 ポストコロナの生命哲学

    おわりに 伊藤亜紗

    【著者プロフィール】
    福岡伸一(ふくおかしんいち)生物学者。青山学院大学教授。ロックフェラー大学客員研究者。著書に『生物と無生物のあいだ』など。
    伊藤亜紗(いとうあさ)美学者。東京工業大学教授。著書に『どもる体』『記憶する体』『手の倫理』など。
    藤原辰史(ふじはらたつし)歴史学者。京都大学准教授。著書に『ナチスのキッチン』『戦争と農業』『分解の哲学』『縁食論』など。
  • ぼくらは本当にモテないから苦しいのか? 「〈キモい〉〈弱い〉〈ダサい〉 暴力的に片づけられがちな問題を豊かな言葉で掘り返す男性研究の書」――桃山商事・清田隆之氏、推薦! 恋人がいない、女性から好意を向けられない等の苦悩は、「非モテ」という言葉によって90年代後半からネットを賑わせてきた。現在も「非モテ」問題は多くの男性の心を捉えて離さない。しかし、本当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか? 男性性が内包する問題について研究し、当事者の語り合いグループを立ち上げた著者が、男性が「非モテ」という苦悩を抱くまでの過程や内実を掘り下げ、問題の背景や構造を解き明かす。そして「非モテ」の苦悩から抜け出すための実践まで男性学の視点から提示していく。
  • 「台湾侵攻」は起こるのか? コロナ後の覇権国とは? 時代を代表する論客ふたりが、不透明な世界の先行きを展望する! コロナ禍という未曽有の大惨事を経て、世界情勢は大きな変化を遂げた。アメリカではバイデン新政権が誕生し、国際協調路線を推し進めている。他方、中国は香港やウイグルの問題を抱えながらも「ワクチン外交」を繰り広げ、世界的に影響力を拡大しようとしつつある。こうした米中の覇権抗争のもとで、今後の世界はどのような動きを見せていくのか。アメリカを覆う「分断」の歴史的背景、中国の積極的な対外進出の裏側にある「焦り」の正体、そしてこれからの日本の展望などについて、時代を代表する論客ふたりが縦横無尽に議論する。
  • 政府の地震本部が「30年以内の発生確率が70~80%」とする南海トラフ巨大地震。その震源域は広大で、沿岸部のみならず内陸も激しく揺れる。活断層の密集地帯を走るリニア中央新幹線は無事でいられるだろうか? リニアは既存の新幹線より脆弱で、大部分が地下トンネルのため避難は困難をきわめる。そして、新たな複合災害を誘発する可能性が高い。地震学の知見に基づき、その危険性を警告する!
  • 1,166(税込)
    著者:
    藤原辰史
    著者:
    姜尚中
    著者:
    隠岐さや香
    著者:
    池内了
    著者:
    佐藤学
    著者:
    杉田敦
    他21名
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    あいちトリエンナーレ2019、日本学術会議 会員任命拒否、検察官定年延長、加計学園問題……今、起きている出来事の本質を見抜くための論考集。
    「百人組手で知性を鍛え、不当性に抗う訓練になる一冊」――荻上チキ(評論家)
    あらゆる「自由」が失われつつある中で、研究者・作家・芸術家・記者などが理不尽な権力の介入に対して異議申し立てを行う。少しでも声を上げやすい世の中になるようにと願って26名の論者が集い、「自由」について根源的に掘り下げる。
    批判的思考を養うための書!
    【本文より】
    表現の範囲がどんどん狭まっている――ヤマザキマリ
    批判精神に欠けた学者に囲まれた政府は、端的にいって災厄――藤原辰史
    アーティストやタレントが政治的な発言をするたびに、猛バッシングを受けますが、彼らも市民の一人です。政治的発言をしてはならない理由がわかりません――上野千鶴子
    私たち日本人は「自由は取扱いの難しいものだ」という実感に乏しいように思われる――内田樹
  • 東日本大震災・原発事故の2011年からコロナ禍の2020年まで、日本と世界が変容し、混乱した「激動の10年」に書き続けられた時事コラム集成。この間、著者はニューヨーク、ロンドン、パリ、北京、ソウル、香港、台北、キューバ、イスタンブール、リオデジャネイロ、サハラ以南のアフリカ諸国、そして緊急事態宣言下の東京など、様々な場所と視点から世界の変貌=凋落の風景を見つめた。私たちの生きる世界は、そして私たち人間は、どのように変わったのか。全99本のコラムが「激動の10年」を記録する!
    【目次より抜粋】
    原発を語らず/北京の変貌/吉本隆明さんの思い出/ハバナの三島由紀夫/誰がテロリストなのか/ザハ・ハディト問題/ゴダールのFacebook?/慰安婦と赦し/日本死ね/佐村河内守は詐欺師なのか/非常事態発令下のパリ/サハラ砂漠の南へ/〈1968〉から50年/香港の天安門事件追悼集会/ジョギングの社会階層/コロナウイルスの日々/感染者はケガレか
  • 2016年の「ヘイトスピーチ解消法」施行以後、過激なヘイトスピーチデモは減る一方、ネット上での差別発言はいまだ横行している。その背景にはいわゆる「官製ヘイト」や歴史修正主義があることは見逃せない。本書は、「共同通信ヘイト問題取材班」としてヘイトスピーチデモの現場で取材を重ねてきた著者が、メディアはそれとどのように向き合ってきたのかを検証。日韓の戦後補償問題を長年追い続けてきた著者だからこそミクロとマクロ両方の視点からの解説が可能となった、「ヘイトスピーチ問題」の入門書である。「〈中立〉を掲げた無難な報道に逃げ込まず、ヘイトクライム・レイシズムに本気で抗うための一冊。」――フォトジャーナリスト安田菜津紀氏推薦!
  • 924(税込)
    著者:
    伊藤亜紗
    著者:
    中島岳志
    著者:
    若松英輔
    著者:
    國分功一郎
    著者:
    磯崎憲一郎
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    【コロナ時代。他者と共に生きる術とは?】コロナ禍によって世界が危機に直面するなか、いかに他者と関わるのかが問題になっている。そこで浮上するのが「利他」というキーワードだ。他者のために生きるという側面なしに、この危機は解決しないからだ。しかし道徳的な基準で自己犠牲を強い、合理的・設計的に他者に介入していくことが、果たしてよりよい社会の契機になるのか。この問題に日本の論壇を牽引する執筆陣が根源的に迫る。まさに時代が求める論考集。
  • 日本は「核兵器のない世界」を望んでいるだろうか。原発などの「核エネルギーのない社会」を本当に目指していると言えるだろうか。本書は広島への原爆投下から3・11以後の現在に至るまでを歴史的・思想史的にたどりながら、安全保障の前提としてアメリカの核兵器に依存し、政治・経済上の要請から原発と核燃料サイクルを維持するという、核エネルギーを利用するシステムがいかに日本社会に根を下ろしているかを明らかにする。そこから浮かび上がる〈核〉と日本の現在地とは?

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