『社会、ちくま文庫(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧
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三島由紀夫、大島渚、寺山修司が絶賛したスポーツ評論をはじめ、映画、音楽、文芸など幅広いジャンルをテーマに上質で官能な文章を書いた異才、虫明亜呂無。戦前の職業野球への追想、岩下志麻や太地喜和子の軽妙なスケッチ、栄光と悲劇のランナー円谷幸吉・人見絹枝の美しいポルトレ、巨匠内田吐夢監督の撮影現場レポート……単行本未収録作や代表作から精選した珠玉のエッセイコレクション。
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1923年9月1日11時58分32秒、関東大震災が発生。関東一帯の大地が激動し、東京は火の海になった。突然起こった惨禍に、人々は動揺し、流言蜚語が発生。「朝鮮人が暴動を起こす。火をつける」というデマにより、多くの朝鮮人が虐殺された。自らの衝撃的な体験をもとに書かれ、震災の翌年から連載が開始された記録文学の金字塔。巻末に石牟礼道子によるエッセイを収録。
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南九州・不知火(しらぬい)の海辺の地「葦野」で土木事業を営む萩原家。うつつとまぼろしを行き来する当主の妻・志乃を中心に、人びとの営み、恋、自然が叙情豊かに描かれる傑作長編。作者の見事な筆致で、死者と生者、過去と現在、歓びと哀しみが重なり、豊饒な物語世界が現れる。第三回紫式部文学賞受賞作品。
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2003年、イラク戦争が始まった時期に、「希望を擁護する」ために本書は書かれた。あの時代は過ぎ去ったが、あらたな戦争が生じ、破壊的な気候変動が到来している。絶望と冷笑主義が残りつづける現代に、希望をもつことはいかに可能なのか。「希望は光を浴びた舞台の真ん中ではなく、周縁の暗がりにある」(本文より)。2016年に改訂され、直接行動と思想を往還する現代の名著を文庫化。
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60数年前、人々は貸本屋から本を借りて読むことが、ささやかな娯楽だった。とくに貸本マンガと呼ばれる作品群は、子どもや若い労働者たちの心をつかんだ。そのなかには若き日の白土三平、つげ義春、さいとう・たかを等の作品があった。戦後社会のあだ花のように咲いた貸本文化の全貌に迫る!『貸本マンガと戦後の風景』を改題・文庫化。
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イギリスの出来事が、その先の未来と、今の壊れた日本を予見する。ロックと英国の社会・政治を斬りまくる初期エッセイ。『アナキズム・イン・ザ・UK』の前半部に大幅増補。著者自身が体験してきた移民差別と反ヘイト。拡大するアンダークラス。イギリスの音楽から労働者階級のプライドを自覚した著者にとっても、音楽と政治は切り離せない。
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平成を彩った名選手から伝説の試合、球界の大事件、忘れられないバイプレイヤーや珍エピソードまで、“平成プロ野球”を総括したコラム集。文庫化に際して、とんねるず、ファミスタ、TVドラマ、女子アナなどの平成カルチャーと新世紀末プロ野球の危険な蜜月関係に迫る書下ろしコラム4編も新加入。平成の名場面を圧倒的偏愛でまとめた「球界年表」も収録する。
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シンガー、ダンサー、女優、作家、修道女、デザイナー、ピアニスト……「完璧な成功者」とは大きく異なる、鮮烈すぎた彼女らの一生の真似はできない。けれど不思議と、誰もが自分と「他人」ではないような気もする――。魂の命ずるまま、己の人生を思う存分、燃えるように生き抜いた女性たちの姿を紹介。各章の大幅な増補と書き下ろしを加えた完全版!
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貧困層の子どもたちが集まるいわゆる「底辺託児所」保育士時代の珠玉のエッセイ。ゴシック文学的言葉を唱え人形を壊すレオ。「人生は一片のクソ」とつぶやくルーク。一言でわたしの心を蹴破ったアリス。貧窮、移民差別、DV。社会の歪みの中で、破天荒で忘れがたい子どもたち。パンクスピリット溢れる初期作品。『アナキズム・イン・ザ・UK』の後半部に大幅増補。映画・アルバム評、書評収録。
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〈書く〉ことは〈読む〉ことからしか生まれない。小説には収まりきらない世界がここにある。水村作品を紐解くエッセイ&評論集、待望の文庫化。小説をこよなく愛した少女は、10代でアメリカへ移住、異国の地で大学院に進み文学に勤しむことになる。その生活は、おのずとグローバル(=英語)な世界で“日本語”を外から見るという経験となり、のちの作家活動へ多大な影響をもたらすこととなった。本書は、文筆活動最初期の文章から漱石や谷崎に関する文学論他、著者だからこそ描くことのできる日本の文字文化に対するエッセイ&批評文集。
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『日本語が亡びるとき』はなぜ書かれることになったのか? そんな関心と興味におのずから応える1990年代から2000年代の間に書きつづられたエッセイ&批評文集。文庫版あとがきを加えて待望の文庫化。12歳でのニューヨークへの移住、パリでの留学生活、子供時代からの読書体験、加藤周一や辻邦生ら先達への想い――。英語ばかりの世界で過ごした著者にとって“日本語”で“読む”とはどんなことなのか。
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1960年代末、マンガ、映画、演劇、アート、さまざまな表現分野で変革の波が起きていた。その中心にあった、白土三平「カムイ伝」連載の『月刊漫画ガロ』編集部に本書著者は転職する。そして、長井勝一編集長のもと、つげ義春「ねじ式」、滝田ゆう「寺島町奇譚」誕生の瞬間、林静一、佐々木マキらのデビューの場に立ち会う。その後、北冬書房を設立し今も活動は続く。巻末対談、つげ正助
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小津安二郎の映画『お茶漬の味』からテレビドラマ『寺内貫太郎一家』、平成のマンガ『きのう何食べた?』『花のズボラ飯』まで、家庭料理はどのように描かれ、作られてきたのか。女性雑誌やテレビの料理番組、そこに登場する料理研究家たちは、どんな役割を担ったのか。日本の社会や経済、家族のありかたが通り抜けてきた、この80年の変化を食生活から読み解く。
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日本語は、明治以来の「西洋の衝撃」を通して、豊かな近代文学を生み出してきた。いま、その日本語が大きな岐路に立っている。グローバル化の進展とともに、ますます大きな存在となった“普遍語=英語”の問題を避けて、これからの時代を理解することはできない。われわれ現代人にとって言語とはなにか。日本語はどこへいくのか。第8回小林秀雄賞受賞の意欲作が、大幅増補で待望の文庫化。
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人とつながるためのヒント満載
部屋を開いて人と繋がる場所にする「住み開き」は、コミュニティづくりのヒント満載。自宅の一部を博物館や図書館にしたり(「少女まんが館」「さわ洞窟ハウス」)、古民家や元店舗を改装してシェア生活したり(「ギルドハウス十日町」「たむろ荘」)、共同育児やシニア世代の交流の場としても。東京・大阪ほか約30軒に新たな7軒を増補。対談:三浦展、松本哉、山下陽光、田中恒子。 -
大増税はやってくる!
選挙のたびに、嘘をつかれている。膨れ上がる社会保障費の財源のためにというお題目で増税が繰り返されても社会保障はむしろ削減されてきた。そして、またさらなる増税が迫っている。軽減税率適用という“ニンジン”をぶら下げられたマスコミはダンマリを決め込んでいる。弱者の富を強者に移転することで格差を拡大する消費税のカラクリを明らかにしよう。 -
開高健、山口瞳、柳原良平……異彩を放った社員たちが創った寿屋(サントリー)PR誌『洋酒天国』。自らもその編集に携わった著者がユニークな雑誌の歴史や数々の興味深いエピソードを追いながら、高度経済成長に突入する直前の熱気に満ち溢れた時代を描く好著。第24回織田作之助賞大賞受賞。
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愛国より月給、思想より就職。
戦前社会が「ただまっ暗だったというのは間違いでなければうそである」(山本夏彦)。戦争が間近に迫っていても、庶民はその日その日をやりくりして生活する。サラリーマンの月給、家賃の相場、学歴と出世の関係、さらには女性の服装と社会的ステータスの関係まで──。豊富な資料と具体的なイメージを通して、戦前日本の「普通の人」の生活感覚を明らかにする。 -
帰還制策は失敗する
福島第一原発事故後、廃炉の見通しもなく国は「新しい安全神話」を振りかざし、避難者帰還政策を進めている。人を「数」に還元した復興や分かったつもりの国民の「不理解」がこの国をあらぬ方向へ導いている。被災者の凄惨な避難体験と、原発自治体の暮らしの赤裸々な告白を、社会学者が読み解き、対話を積み重ねて「人間のための復興」とは何かを問い直す。事故の本質を鋭く衝いた警世の書。 -
システムから降りて好きなことをしても大丈夫! そこには楽しい人生が開けている。経済成長を追い求める企業でストレスを抱え自分の時間もなく働く人生よりも、小さく自営し、人と交流し、やりたいことをしたい。そう考えた著者の、開業までの道のりと、開業の様々な具体的なコツと考え方、生き方を伝える。文庫化にあたり15の方法を1章分追記。
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ゴミ箱というパンドラの箱を開けると、ツーンとした臭いの先に、都市生活者の事情が見えてくる。風俗嬢、ファストフード店、相撲部屋、不法滞在外国人、極道一家、新々宗教団体……のゴミ袋の中に押し込まれたそれぞれの素顔。本音と建前、虚栄心と劣等感が入り交じる欲望の残滓を捉えた写真ルポ。
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大変だ大変だ! 「3人デモ」から、2万人規模の「原発やめろデモ!!!!!」まで呼びかける「素人の乱」のアジテーター・松本哉の代表作がついに文庫化。最終章と年譜を増補。「家賃をタダに」「俺のチャリを返せ」デモ等の独自のデモや、「こたつ闘争」「路上鍋」等大学内や路上でできる作戦も満載。第1章では、安い衣食住の方法を伝授。金がなくても自由勝手に生きられる。
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300年の弾圧に耐えて守られた信仰
五木寛之が日本史の深層に潜むテーマを探訪するシリーズ「隠された日本」の第2弾。九州には、かつて一向宗が禁じられ、300年もの間の強烈な弾圧に耐えて守り続けた信仰、「隠れ念仏」の歴史がある。それに対して東北には、信仰を表に出さず秘密結社のように守り続け、「隠す」ことで結束した信仰「隠し念仏」がある。為政者の歴史ではなく、庶民の「こころの歴史」に焦点を当て、知られざる日本人の熱い信仰をあぶり出す。
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