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『哲学、1001円~、0~10冊(実用、文芸・小説)』の電子書籍一覧

61 ~120件目/全2798件

  • 西欧文明による閉塞状況を打開する鍵を握るのは
    「日本文明」である

    絵画、建築、文学、経済と幅広く近世以降の日本文明を4作にわたって論じてきた著者が、ついに日本文明論を上梓。
    形式知に囚われた現代の針路を照射する画期的評論。
  • ★第6回「書店員が選ぶ今年の本」選出(自己啓発・経営、経済、科学部門/韓国書店組合連合会発表)

    ★寄せられた賛辞
    “女性の経験と共にあるさまざまな議論が複雑に入り混じった科学の話を読んでいるうちに、私自身も、科学と女性が出合うことで、目の前の壁を飛び越えられる日が来るかもしれないと夢見るようになった。”――キム・チョヨプ(韓国SFの俊英)

    “我々が今まで男性の立場から科学をしてきたことに気づかされた。(…)女性が参加し、女性の観点で創造されるフェミニズムと科学技術の研究は人類の希望だ。”――チャン・ハソク(科学史・科学哲学者/ケンブリッジ大学教授)

    ★本書の内容
    受精は、能動的な精子が受動的な卵子を捕獲する過程ではない。
    卵子凍結はあるのに、男性のための精子凍結がないのはなぜ?
    アシスタントロボットが「女型」である理由とは?

    本書は、かつて科学者になる夢をあきらめた著者が、フェミニズムと科学技術社会論に出合い、憎んでいた科学と「和解」し、女性の観点から科学を見つめ、科学の観点から女性の体と経験を理解しようとした思索の軌跡をまとめたものだ。

    “私は、科学と分かり合えなかった経験のある人たち、そのせいで科学の本にはなかなか手が伸びないという読者を思い浮かべながら本書を執筆した。ほかでもない、私がそういう人間だったからだ。”(「はじめに」より)

    本書の探究は、「子どものような純粋無垢な好奇心」からばかり出発するわけではない。その出発点は、卵子凍結について悩むことかもしれないし、高校を卒業してすぐに受けた二重手術かもしれない。うつ病になること、摂食障害になること、妊娠とキャリアについて考えること、無責任な父親について考えること、かもしれない。さまざまな要素が混ざり合う、複雑な個人の暮らしから、本書は話を始めていく。

    客観的で普遍的で価値中立的であることを装いつつ、じつのところ女性について無知だった科学にかけられた「呪い」を解き、「よき友」として付き合っていくためのエッセイ集だ。同時に、理系への進学を検討している学生や、その子らを見守る大人たちにもおすすめしたい。

    “科学が本当の意味で変化するためには、賢い女子学生ではなく、平凡な女子学生こそもっと必要なのだ。(…)科学者や工学者になりたいという女の子や青少年が周囲にいたら、めいっぱい励ましてあげてほしい。(…)「実力さえあれば女でもなんだってできる」といった言葉の代わりに、「今までそこそこしか勉強してない男子学生だって科学者になれたし、科学界の80%に所属できているんだよ」と付け加えてあげてほしい。”(「おわりに」より)
  • 1,683(税込)
    著者:
    みみRyio
    レーベル: ――
    出版社: 文芸社

    精神が死にかけているのに身体は生きて活動しているのが社会的臨死状態です。サナギの時間─ちぎれて幽閉された自分を回収するこころの作業─が必要だったのです。

    精神が死にかけているのに身体は生きて活動しているのが社会的臨死状態です。そこに陥る経過には慢性的に進行するパターンと、何らかの原因によって自己が頽れるパターンがあります。わたしはそれらの両方を経験しました。そんなわたしにとって、こころの完全変態は生まれ変わることでした。それにはサナギの時間─ちぎれて幽閉された自分を回収するこころの作業─が必要だったのです。
  • 1,815(税込)
    著者:
    土田健次郎
    レーベル: ちくま学芸文庫
    出版社: 筑摩書房

    春秋時代の魯国、周王朝の復興を唱え、政治へのあくなき情熱とともに理想を追求した人、孔子。その言行録『論語』は、古来、多くの人々に人生の指針を与えてきた。孔子が弟子たちに教えたもの、それは学問、礼の実践、徳の涵養である。中心にあるのは徳であり、わけても「仁」を至上とした。仁とは、日常生活において状況に相応しい価値を適切に選び取れることを指し、それを体得した者が君子となる。本書は、「『論語』をして『論語』を語らしめること」を主眼に置き、何晏、朱子、仁斎、徂徠など、数多の解釈を比較考量。新たな書き下し文と明快な現代語訳、詳細な注と補説を付した決定版訳注書である。
  • 「答えひとつ」で道は開ける! 最新名言集。

    「会話が盛り上がらない」「すぐ相手を怒らせる」「落ち込みやすい」……そんなあなたを救う100人の著名人による“心に響く名言”の数々。答えひとつで状況を逆転させる“一流のコメント力”を学べる最新名言集。

    俳優、タレント、スポーツ選手、アーティスト、研究者、お笑い芸人、小説家、マンガ家、棋士など、多岐にわたるジャンルにおいて、一線で活躍する人々の「神回答」を収載。数多くのメディアで取り上げられた有名なフレーズから、知られざる絶妙な切り返しまで、100の神回答を集めて、「心がスッと楽になる」「視野が広がる」ほか8つの効能別に解説する。

    ●羽生善治「(豊かな人生とは)後悔がたくさんあること」
    ●高嶋ちさ子「男は山手線。ちょっと待ったら、次が来る」
    ●武田鉄矢「子育てはすべて失敗します……失敗するためにやっていると思ってください」
    ●戸田奈津子「想像力さえあれば、太古でも未来でも、宇宙にだって行ける」
    ●滝沢カレン「(「モテるでしょう?」と聞かれて) そちらこそ」
    ●植木等「よくやったとか、これはうまくいったと自分で思える仕事が僕にはないのよ。ただ、礼儀正しくやってきたということはね、それはある」
    ●瀬戸内寂聴「いや、七十代はまだまだですよ。人間、八十を超えてみないと、何もわかりませんからね」

    〈人生の風景が変わる言葉――。「名言」の定義について聞かれると、私はいつもそう答えている。その言葉に触れる前と後で、まったく状況は変わっていないのに、気持ちをまるで変えてくれる。それこそが「名言の効用」だといえるだろう。〉(「はじめに」より)

    偉人研究家・名言収集家として知られる著者が、各界著名人の「神回答」を集大成した一冊。

    (底本 2024年4月発売作品)
  • 「論壇」「文壇」とは何か.日本において「批評」はいかにして可能か.言論を支えてきたインフラやシステムの生成過程にさかのぼることから再起動しなければならない.膨大な資料博捜に裏づけられた圧倒的な文体で知の基本構造をえぐり出す.注目を集める批評家による著書が,全面的な改稿をへて「定本」として再生する.
  • 家事などの人間の本来的な諸活動は,市場経済を支える無払いの労働〈シャドウ・ワーク〉へと変質している.人間がシステムの従属変数となっている危機を,経済,社会,政治,知的活動などさまざまな切り口から論じ,自立・自存した生の回復を唱える.文明批評家イリイチによる現代産業社会への挑戦と警告.
  • 戦後日本を代表する知識人・鶴見俊輔は,民主主義と平和主義を社会に根づかせる積極的な役割を果たした人と目されながら,一方でそれらに対する懐疑を抱き続けていた.日常性に根ざす思考に可能性を見いだし,「新しい知」のあり方を模索し続けた鶴見が,彼方に見ていたものは何だったのか.その豊饒なる思想世界の解読に,「いのち」をめぐって問いを積み重ねてきた著者が挑む.
  • 日経BPクラシックス 第18弾
    「創造的破壊」というキー概念が出てくる、ケインズと並ぶ20世紀を代表する経済学の巨人シュンペーターの主著。

    「本書は、ノンフィクションの世界に聳え立つ二〇世紀の金字塔です。著者のヨーゼフ・シュンペーターは主に経済学者として活躍しましたが、本書は決して一つの領域に収まるものではありません。
    従来の垣根を越えて、経済学、歴史学、政治学、社会学、哲学、法学、ビジネスの世界を自在に行き交います。
    シュンペーターと同世代の思想家で、これほど膨大な知識を融合して、このような一つの独創的な世界に統合する訓練を受けた人は――そしてそれを実現できた人は――極めて稀でした。(中略)

    シュンペーターは自らの途方もない才能と知識をすべて本書につぎ込みました。この本は四〇年にわたって重ねてきた歴史、イデオロギー、経済制度、政治、人間社会に関する深い思索の結晶です。
    自分の好みを表に出さないよう細心の注意を払っており、これまでのどの著作よりも手の込んだ作品となっています。」(トーマス・K・マクロウによる本書序文から)
  • 「私はいま、家を去る最後の瞬間にこの文章を書いています。このあとすぐに私は刑務所に再び入れられます」
    2023年に獄中でノーベル平和賞を受賞したナルゲス・モハンマディの手記と、ナルゲスによる13人の女性受刑者へのインタビューをまとめた衝撃のノンフィクション。
    ●白い拷問とは?
    イランのエヴィーン刑務所は、悪臭と恐怖に満ちた悪名高き場所。そこで繰り返されるのは、看守による自白の強要、鞭打ち、性的虐待、家族への脅迫、そして「白い拷問」だ。照明を操作した独房で昼夜の感覚を奪い、睡眠パターンを妨げ、時に目隠しをし、身体的接触をすべて奪うことで、囚人の身体と精神を蝕む非人道的な拷問である。
    ●突然の逮捕と奪われた日常
    「女性にも権利を」「民主主義と人権を」「好きなことを言い、好きな服を着たい!」自由を求めて思いを表すだけで、服装が不適切というだけで、思想犯・政治犯として逮捕されてしまうイラン。ヒジャブ着用が不適切だと拘束されたのち死亡したマフサ・アミニ氏問題を巡り、国連調査委員会は「違法でありイラン政府に責任がある」と発表している。
    本書に登場する女性たちも一方的な容疑をかけられ、拘束されている。幼いわが子を道端に置き去りにするかたちで逮捕・投獄された女性までいる。
    著者ナルゲス自身、夫は政治亡命し、10代になった双子の子どもたちも父のもとで暮らし、孤独な闘いを強いられている。13回逮捕され、5回の有罪判決を受け、31回の禁固刑と154回の鞭うち刑を言い渡されても、ナルゲスが闘いをあきらめない理由は、女性の権利と暴力や死刑の廃止を求める信念に他ならない。
    ●世界選挙年とジェンダーの平等
    ある囚人はインタビューでこう明かす。「独裁者が支配する不平等な世界で、人々は支配されるか従うか、どちらかしかないが、女性は普段からさまざまな不平等に傷ついているので、日々の経験を足掛かりに抵抗のレベルを一段あげることができる」と。さらに「男性優位の社会でヒエラルキーからこぼれ落ちた男性は、女性以上に弱い存在になってしまう」と喝破する。
    本書は「遠い国のイスラム世界の物語」ではない。今、現実に起こっている人間の権利とジェンダーの平等の問題でもある。専制政治の支配と家父長制度の支配のなかでがんじがらめの女性たちの闘志は、すべての人に勇気を与える。
    ●推薦の言葉および海外での反響
    ・安藤優子――全人格を奪う「白い拷問」。その実態をつぶさに告発したナルゲスさんと証言者たち。彼女らが闘っているのは、この地球上の人権を踏みにじられているすべての人々のためだ。                    
    ・ニューヨーク・タイムズ絶賛。世界16か国で緊急出版。
  • 美と崇高という観念が快と苦/恐怖から生じるとを論じ、ロマン派芸術への道を拓いた美学史上に残る不朽の名著、待望のコンパクト版。
  • シリーズ3冊
    1,0011,188(税込)
    著者:
    大野聖
    レーベル: ――
    出版社: 文芸社

    いま、人類究極の未解明課題《ゴーデイアン・ノット》に挑戦する!!

    「人間の其の生は、終極を超越して有価値である。此のことは取りも直さず、宇宙崩壊の前にも、無論、其の有価値性を喪失せざることを立証するものである」(本文より)。「吾」に「死」はない! 「生の肯定」をテーマに「自己」と「世界」の在りようを探求した哲学論考。此の世界は「不可解」ではない。いま、人類究極の未解明課題《ゴーデイアン・ノット》に挑戦する!!
  • シリーズ2冊
    1,5841,782(税込)
    著者:
    内藤允子
    レーベル: ――
    出版社: 文芸社

    虹色健康法は、色のグラデーションを利用して、心を色の変化に合わせていく試みです。心はみごとに色に従って元気になります。赤から紫まで虹の色の並び順に向き合いながら少しずつ心の色を変えてゆく心の健康法。

    虹は赤から紫までのグラデーションでなりたっています。心も、暗い心から暖かい心まで少しずつ変わっていくのは、まるで心の情感のグラデーションといえます。虹色健康法は、色のグラデーションを利用して、心を色の変化に合わせていく試みです。心はみごとに色に従って元気になります。赤から紫まで虹の色の並び順に向き合いながら少しずつ心の色を変えてゆく心の健康法。
  • 1960年代からポストモダンの時代を通じ岩波書店で多彩な出版活動を展開した大塚信一に、同じく編集者だった堀切和雅が問う――脱魔術化され、人間の精神が寄る辺をなくした近代において学問や芸術は何と格闘してきたのか。河合隼雄・中村雄二郎・大江健三郎・山口昌男・宇沢弘文・木田元・磯崎新らとの仕事を組織しつつ、何を理解しようとしてきたのか。近代の思考もまた新手の魔術だったのではないか。我々はなぜ地球的破局に向かう終着点にいるのか――人類の思想史を対話でたどる。 【目次】はじめに 堀切和雅/第1章 「敗戦」のアンビバレンス/第2章 「近代」という問題群をまるごと問う/第3章 日本近世・準備された逆説/第4章 言語と「場」、そして意識/第5章 「主体」の観念、以前/第6章 「心」──変性するもの/第7章 ポストモダン思想の淵源/第8章 リアリズム・ニヒリズム・ファンタジー/第9章 トポスと人物/第10章 思考空間としての社会/第11章 「場所」から考える/第12章 脱魔術化と再魔術化/第13章 生・ロマン・崇高/終章 いま、破局に至るのか/あとがき 大塚信一/人名索引
  • ◆花をよく観察していた紫式部
    2024年のNHK 大河ドラマが、紫式部の生涯を描く「光る君へ」となりました。
     ご案内の通り、紫式部の「源氏物語」といえば日本のみならず世界文学史上の名作で、源氏物語では約110種の植物が登場します。源氏物語は登場する植物の生態の記述や表現が至極正確で、しかも、各植物が物語の場面をつなぎ、人物表現や心理描写、場面転換に寄与しています。
     源氏物語と植物の関係を知ることで、源氏がさらに面白くなります。

    ◆キャラクターや物語の進行に、効果的に植物が使われる
     紫式部は、人物や巻名に植物の名をつけることで、読者のイメージをふくらませています。
     重要な女性登場人物の名前には植物がからむことが多く、ヒロインの紫の上(ムラサキという植物があります)は臣下最上の色彩である紫色から、物語中最上の女性だと連想させています。現在、ありふれた植物であるアサガオは、当時は渡来したての新規な輸入植物で、朝顔の宮の楚々として清く貴い人物を示唆します。末摘花はベニバナの別名で、姫の赤鼻をもじったギャグです。
     さらに、各場面や和歌の中にも、植物が使われます。源氏が紫の上を見初て詠んだ、
      おもかげは身をも離れず山桜 心の限りとめて来しかど
    (山桜の美しい面影が私の身から離れません。
    私の心のすべてをそちらに置きとどめてきたのでしたが)
     では、古来日本人に親しまれてきた桜をヒロインになぞらえています。
     全編に散りばめられたウメ、サクラ、ヤマブキ、フジ、アサガオ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、モミジなど、今も私たちが慣れ親しんでいる花や樹木が、登場人物に艶やかな彩りを添えています。四季折々の美しさを湛えた花は多くの場合、歌に詠まれて贈答され、時に風景の中で情緒たっぷりに語られ、時に人物にたとえられ、そしてそれらを模した色目の衣服が雅な人たちによってまとわれます
     本書では、本編を彩る主要なキャラクターごとに、花や植物との関係をひも解きます。



    ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 『改訂版 大転換期の後 皇の時代』、『これから二五〇〇年続く皇・繩文時代 天繩文理論』が発行されて以来、大好評で「ワクワクする内容です。これから先が楽しみです」「これからは生き方も考え方もまったく逆になっていくことがよくわかった」という反応が数多く寄せられている。
    著者は全国各地で開催され読者との交流会に参加しているが、そこでいちばん多く寄せられる質問が「不登校」の問題である。「私は学校へ行ってほしいので悩んでいます」と、親御さんは延々と話される。

    そこで本書では、今は皇の時代へ移行する大転換期であることを前提に、現代の教育で起こっている混乱の意味が解明されている。
    本書は、教育の変化を大きく三段階でとらえている。
    ・これまでの「祖の時代」は、個性を潰す「均一教育」
    ・今の「転換期」は、個性を伸ばす「自立共育」
    ・これから訪れる「皇の時代」は、個性を生かす「魂職習育」
    そのうえで、今、子どもたちに起こっていることが何を意味しているかが示されている。

    世間では学校に行かれない可哀そうな子という意味で「不登校児」と呼ばれるが、天繩文理論によれば、そうした子は“異次元世界”に生きているのであり、これまでの学校に行く必要がなくなっているという。

    皇の時代を迎える前のこの大転換期には、学校も家庭も次第にその役割を変えている。子どもの自立を育む(本書をこれを共育と呼んでいる)には、何より大人自身の自立がまず必要であるという。
    それは、これからの皇の時代は自立した人だけが生きられる時代であるから。そして、それに備えるには、まず「大人のための自立共育」が求められる、というのが本書の基本認識になっている。
    この本との出会いは、自立した個人、自立した社会への理論的な礎になるにちがいない。
  • すべての女性は母の娘。連帯、葛藤、愛、裏切り――世代を超えて繰り返される母と娘の物語。アメリカの女性作家が描いた傑作9篇。
  • 1,980(税込)
    著者:
    齋藤孝
    レーベル: ――
    出版社: 筑摩書房

    定義は、究極の要約力である。古今東西から厳選した、様々な人の286の世界観――人間、人生、恋愛、悪、お金、学校、成功、サッカー、下駄……読めば、別の世界が見えてくる
  • シリーズ4冊
    1,6722,398(税込)
    著:
    大澤真幸
    レーベル: 講談社文芸文庫
    出版社: 講談社

    シリーズの最初の巻「古代篇」では、〈世界史〉の中のミステリー中のミステリー、イエス・ キリストの殺害が、中心的な主題となる。もし、〈世界史〉の中で、われわれの現在に最も大きな影響を残した、たった一つの出来事を選ぶことが求められれば、誰もが、迷うことなく、イエス・キリストの十字架上の死を挙げることになるだろう。
     どうして、イエス・キリストは殺されたのか? どうして、たった一人の男の死が、これほどまでに深く、広い帰結をもたらすことになったのか? われわれの現在を、社会学的な基礎において捉えるならば、それは「近代社会」として規定されることになる。近代化とは、細部を削ぎ落として言ってしまえば、西洋出自の概念や制度がグローバル・スタンダードになった時代である。その「西洋」の文明的なアイデンティティは、キリスト教にこそある。とすれば、キリストの死の残響は、二千年後の現在でも、まったく衰えることなく届いていることになる。キリストの死は、どうして、これほどの衝撃力をもったのだろうか?
     イエス・キリストは、わけのわからない罪状によって処刑された。その死は、今日のわれわれのあり方を深く規定している。必ずしもクリスチャンではないものも含めて、その死の影響の下にある。どうしてこんなことになったのか?……
    (「まえがき」より)
  • 人間はもともとネガティブ。ポジティブな生き方は疲れるだけ。ネガティブなまま幸せになるコツを哲学や物語を通じてたくさん伝える本

    「前向きに生きよう」
    「ブレてはいけない」
    「夢を持とう」

    ポジティブなメッセージがあふれ、
    ポジティブが良しとされる昨今。

    正直、「生きづらさ」を感じませんか?

    そもそも人間はネガティブな存在。
    ポジティブな生き方は、無理が生じるだけです。

    ・悲しいときは、大いに泣こう
    ・迷っていい、ブレていい、流されていい
    ・夢なんて別になくていい

    本書では、哲学者の言葉や物語をひもときながら、
    「ネガティブなまま幸せになる」コツをお伝えします。

    不安や悲しみ、憂いがあるのは当たり前。
    だからこそ、あなたは幸せになれるのです。
  • 昨今、仏教研究は進展を見せ、従来の常識は大きく書き換えられつつある。
    「日本仏教」とは何かから説き起こし、古代から中世の仏教の思想と歴史の流れを、聖徳太子・空海・法然・親鸞・道元・日蓮などをキーに解き明かしていきます。
    そして、明治維新以降、西洋の文明に触れて大きな変貌を遂げた日本仏教が、日本の近代社会の中で果たしてきた役割を改めて問い直します。廃仏毀釈に始まり、日清・日露戦争を経て、大正デモクラシー、日中戦争から第二次世界対戦を経験する中で、仏教は重要な位置を占めています。戦後復興、そして大震災などに対して、実践としての仏教があらためて登場しつつある現状の意味を問うていきます。
    また、日本仏教の深層にある思想的、歴史的な背景を読み解いていきます。葬式仏教にどのような意味があり、どのような思想を背景にしているのか。日本仏教のおおきな特色となっている「大乗仏教」の起源を探ります。また神と仏の関係を、中世の神仏習合に遡って、読み解き、仏教が日本の思想や哲学に与えた影響を検証していきます。
    本書を読めば、日本仏教の思想と歴史の概観と肝要なポイントがすべてわかる、格好の入門書です。

    *本書は、『日本仏教を捉え直す』(放送大学教育振興会)を底本に、大幅な加筆(第二章 1最澄の生涯と思想)と改稿をし、改題しました。

    【目次】
    はじめに 「日本仏教」という問題
    第一章 仏教の展開と日本 序説
    第二章 仏教伝来と聖徳太子 日本仏教の思想1
    第三章 空海と最澄 日本仏教の思想2(頼住光子)
    第四章 法然・親鸞と浄土信仰 日本仏教の思想3
    第五章 道元と禅思想 日本仏教の思想4
    第六章 日蓮と法華思想 日本仏教の思想5
    第七章 廃仏毀釈からの出発 近代の仏教1
    第八章 近代仏教の形成 近代の仏教2
    第九章 グローバル化する仏教 近代の仏教3
    第十章 社会活動する仏教 近代の仏教4
    第十一章 日本仏教と戒律 日本仏教の深層1
    第十二章 葬式仏教 日本仏教の深層2
    第十三章 神仏の関係 日本仏教の深層3
    第十四章 見えざる世界 日本仏教の深層4
    第十五章 日本仏教の可能性 まとめ
    学術文庫版あとがき
  • 「構造主義」は終わらない。「構造」が秘めた本当の「力」を解き明かし、その潜勢力を新展開させる決定版!
    仏教と構造主義そして真のマルクス主義に通底する「二元論の超克」は、革命的な人文「科学」を生み出す思考となりうるはずだ。新しい「構造主義」の可能性を著者は丁寧に取り出す。
    もう一つの人類学の可能性は、夭折した弟子のリュシアン・セバーグの中にもあった。師レヴィ=ストロースと若き研究者は、南米インディオの神話の構造分析に取り組んだ。マルクス主義をベースにした「構造主義」が創始された時に起こった師弟関係の美しくも悲しい物語。記号学的な枠組みを超えて、人間科学の「プロレタリア」としての人類学の使命を読み解いていく。
    さて、「構造」をレヴィ=ストロースはこのように認識している。
    「双分制の明白な諸形態を、その真の本性は、別のはるかに複雑な構造が表面的にゆがんであらわれたものとして扱ったほうがよいのではないかということであった」
    人類の思考は実は複雑なものなのだ。二元論と三元論が、動的に組み合わされて、さまざまな神話や事象が生み出される過程を解読することで見えてくる人類学とは、いかなるものなのか?
    「構造」の「奥(heart)」へと至る道を示す「人類学」の道標である。

    【目次】
    プロローグ 革命的科学

    第一章 構造主義の仏教的起源
     レヴィ=ストロースと仏教/仏教の中の構造主義/構造主義の中の仏教

    第二章 リュシアン・セバーク小伝
     高等研究院での出会い/新しい神話研究/変換の論理/神話の公式/『神話論理』の朝/プエブロ神話学へ/アチェ族の夢分析/『マルクス主義と構造主義』/悲劇的な死

    第三章 構造の奥
      双分制/レヴィ=ストロースの弁証法/互酬性の謎/重力論と贈与論/フランス啓蒙主義/人間科学のアインシュタイン/対称性のほうへ

    第四章 仮面の道の彼方へ

     地震多発地帯/ブリティッシュ・コロンビアのレヴィ=ストロース/カミナリ鳥・クジ・ナマズラ/スワイフエ仮面/ゾノクワ鬼女

     剣とナマズ/ゾノクワと山姥/山の神の影/ポトラッチと市/仮面の道は続く

    エピローグ

    注および引用・参考文献
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    本書は、タロット・リーダー、稀代のシャーマン、鶴見明世と哲学者・藤村龍生の対話を収めた続篇。鶴見のシャーマニズム(シャーマンを中心とする宗教のあり方)は、完全な覚醒状態のままでヴィジョンを視ることができる「覚醒型」とでも言うべき特異なシャーマニズムである。彼女には「師」はおらず、いわば臨死体験をしたときに出会った神「ジャガンナート(世界の主)」が師と言える。そこに、正真正銘のシャーマニズムがある。そして、鶴見のシャーマニズムを通して、リアルな世界を超えて拡がる、私たちの存在にとっての本当の世界のあり方(人間という存在、そしてそれと不即不離の広大な世界、その両者の複雑で深遠な関わり)を学びたい。そのためには、徹底的に語り合う。つまり「対話」をすることが重要なのである。本書籍の刊行は、鶴見明世の類い稀なシャーマン世界を、人々に伝え、後世に残しておくというプロジェクトの一環である。

    著者紹介:
    鶴見明世/'1962年生まれ、横浜市出身。タロット・リーダー、シャーマン、ヒーラー、スピリチュアル・アーティスト。2005年、ドイツ国際ヒーリング協会から日本人で唯一のOutstanding-Healer認定を受ける。2010年、NPO法人IAOH-JAPAN理事長就任。2011年、ドイツ・スイスインターナショナルホリスティック協会ボードメンバー就任。2020年、スピリチュアルな事象全般に対応するため、Office NIJI(オフィス虹)を設立。明解なリーディング、ハートフルなヒーリングを求めて訪れる人々の数は年間約1千人、トータルで3万人を超える。
    藤村龍生/1950年生まれ、東京都出身。哲学者・神秘思想研究家。
  • ■誰もが考えつくアイデアでは面白くない!
    哲学者の視点で、今までにない新しいアイデアを生み出すための本。
    「面白いアイデアを出したいけど、ありきたりのものしか思い浮かばない・・・」

    と悩んでいるあなた。
    原因は、自分の思考の枠の中だけで考えようとしているからかもしれません。

    哲学者の視点を学べば、自分の枠を超えて
    もっと広い視野で発想できるようになります。
    なぜなら、そもそも哲学とは
    「常識を超えて思考することであり、そのための思考法」
    だからです。

    ■本書では、10人の哲学者の視点をご紹介し、
    今までにないアイデアを生み出す方法を伝授します。
    この本を読むことで、人とは違うものの見方「着眼点」を
    身につけることができます。

    単なるコンセプト紹介にとどまらず、哲学者の視点を「ツール」として
    実際に使えるように、イラスト付きの解説と演習をご提供します。

    さあ、あなたも手に入れましょう。
    アイデアが湧き出る「着眼点」を。

    ■目次
    ・第1章 アイデアを生み出す「哲学思考」とは?
    ・第2章 世界の見え方が変わる10人の哲学者の視点
    ・第3章 10人の哲学者の視点はこう使う
    ・第4章 アイデアを出し続ける思考習慣
    ・第5章 アイデアを形にする方法
    ・おわりに AI、哲学、人間
    ・参考文献
  • シリーズ6冊
    1,5401,760(税込)
    著:
    戸谷洋志
    レーベル: ――
    出版社: 創元社

    10代の生活にすっかり溶け込んでいるSNSの利用をめぐるさまざまな現象――「ファボ」「黒歴史」「#MeToo運動」など――を哲学の視点から捉え直し、この世界と自分自身への新しい視点を提供する。若い読者に「物事を哲学によって考える」ことの面白さと大切さを実践的に示す一冊。(装画:モノ・ホーミー)
  • 理性と言語による現実把握の限界をどう超えるか。ニーチェの生の哲学からウィトゲンシュタイン、さらには京都学派の哲学までを総覧し、現代人のための宗教に至る道筋を鮮やかに指し示す。「補論 初版以後の展開」を増補。
  • 1,701(税込)
    著:
    千葉雅也
    レーベル: 文春e-Books
    出版社: 文藝春秋

    あなたのセンスが良くなる本!
    哲学三部作のラストを飾る一冊がついに誕生

    服選びや食事の店選び、インテリアのレイアウトや仕事の筋まで、さまざまなジャンルについて言われる「センスがいい」「悪い」という言葉。あるいは、「あの人はアートがわかる」「音楽がわかる」という芸術的センスを捉えた発言。
    何か自分の体質について言われているようで、どうにもできない部分に関わっているようで、気になって仕方がない。このいわく言い難い、因数分解の難しい「センス」とは何か? 果たしてセンスの良さは変えられるのか? 

    音楽、絵画、小説、映画……芸術的諸ジャンルを横断しながら考える「センスの哲学」にして、芸術入門の書。
    フォーマリスト的に形を捉え、そのリズムを楽しむために。
    哲学・思想と小説・美術の両輪で活躍する著者による哲学三部作(『勉強の哲学』『現代思想入門』)の最終作、満を持していよいよ誕生!


    ――――――
     さて、実は、この本は「センスが良くなる本」です。
     と言うと、そんなバカな、「お前にセンスがわかるのか」と非難が飛んでくるんじゃないかと思うんですが……ひとまず、そう言ってみましょう。
    「センスが良くなる」というのは、まあ、ハッタリだと思ってください。この本によって、皆さんが期待されている意味で「センスが良くなる」かどうかは、わかりません。ただ、ものを見るときの「ある感覚」が伝わってほしいと希望しています(「はじめに」より)。
    ――――――
  • 哲学とは何であったか?

    「理想」という語は、明治の時代、プラトンの「イデア」の訳語として造られ、定着した。そしてプラトンの最高傑作『ポリテイア』(『国家』)が『理想国』の標題で出版され、近代国家建設をめざす多くの日本人の希望の拠りどころとなる。だが、新たな理想社会を創らんとするその熱情は、やがて全体主義に利用される運命を辿った――。かくも激しく人々の魂を突き動かしたプラトンの理想主義哲学とは、果たしていかなるものか。『ポリテイア』の核心を読み解くことで、哲学という営みが切りひらく最良の地平を描き出す。初学者への案内として「プラトン『ポリテイア』を読むために」を付した決定版。
  • 日本初の哲学YouTuberによる、“これまでになくおもしろい”哲学の教科書!

    \著名人も推薦!/

    読書猿氏(『独学大全』著者)「哲学の森への招待状、届きました。」

    飲茶氏(『史上最強の哲学入門』著者)「“史上最強”を超える本が出てしまった!」

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    【累計100万部突破シリーズ最新刊!】
    西洋哲学史を1時間で解説する動画が13万回、5時間半におよぶ西洋古代哲学史の講義動画が12万回など、これまでの動画総再生回数は400万回を超える哲学YouTuberによる“画期的な”哲学入門書が誕生!

    小難しい用語や抽象的な説明ばかりで、つまらないと思われがちな哲学。
    ですが、この壮大な学問は、たった2つの哲学思想から始まります。そして、その後の思想同士の対立構造が「哲学の歴史」を形作っているのです。

    本書では、難解な哲学用語や年号を用いることなく、大学4年間の哲学の基礎を、1つのストーリーで学べます!
    古代から現代まで、60人の哲学者を網羅的に取り上げた、一生役立つ教養が身につく必読の1冊!
    現役の学生さんから学び直しをしたい社会人の方まで、幅広い年代層におすすめの教科書です。

    ※カバー画像が異なる場合があります。
  • 日経BPクラシックス 第10弾
    「すべてのことが官僚機構で行われている国では、官僚が内心反対していることは何もできない。このような国の政治制度は、経験と
    実務能力をもつ国民をすべて規律ある組織に集めて、それ以外の国民を支配することを目的としている。」

    この文章は、日本の官僚批判派、あるいは改革派官僚が書いたものではない。150年前に出版されたミル『自由論』の一節だ。
    驚くほど、いまの社会の真実を突いている。官僚制の本質は、どの時代、どの社会でも変わらないということだろう。

    ミルは19世紀のイギリスを代表する哲学者。父ジェームズ・ミルは著名な哲学者であり、息子に英才教育を施した。そのあたりは息子の『ミル自伝』に詳しい。
    本書は、他者に危害を与えない限り、国家は個人に干渉すべきではないという「危害原則」を明らかにしたことで知られる。
    リバタリアン(古典的自由主義者)の聖典ともいえるイギリス経験論の金字塔。

    言論の自由、思想の自由がなぜ大切なのかを、民主主義のエッセンスをまるでビジネス書のように面白く説いている。たとえば、こうだ。
    「ひとつの社会に変わった言動がどれほど多いのかは一般に、その社会に才能や知的な活力、道徳的な勇気がどれほどあるのかに比例する」
  • 古代中国の最重要歴史書『史記』より「游侠列伝」全文を漢文で味わう。

    中国の第一正史とされる、司馬遷『史記』。中国古典ファンなら誰もが一度は原文で読んでみたいこの重要書を、漢文の解説を辿りながら原文で読める一冊。『史記』のなかでも短くまとまり、かつ内容のおもしろい「游侠列伝」の全文を15日間で読もう。詳しい語釈や文法の解説を辿りながら一文一文丁寧に読み進めることで、漢文の読解力が高まります。西田太一郎『漢文の語法』読者必見!
  • 秘教カバラの<生命の樹>は「生きる目的」を思い出すのに最適のツール!

    秘教カバラの<生命の樹>と向き合えば、誰でもたった11日間で本当の自分に出会える

    「なぜ生まれてきたんだろう?」の疑問が解消!魂が生きる目的で満たされる!
    本当の自分に出会える!神意識に戻れる!

    ◆「生命の樹」とは――秘教カバラで大切にされているシンボル(図)で、宇宙と森羅万象の成り立ちを表している。11個の球体(セフィラ)とそれらをつなぐ22本の経路(パス)からなる。生命の樹に触れると、生まれてきた意味、生きる目的、「本当の自分」を明確に理解でき、人生を自分らしく生きられる。
    ◆カバラとは――ユダヤ神秘主義において6000年前から伝えられてきたとされる、神から授かった教え。タロットや占星術、数秘学、心理学、建築学の礎ともいわれる。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    本書は、鶴見俊輔の思想を「記号の社会学」として再構成する新しい試みである。従来の鶴見俊輔論の整理と、プラグマティズムや大衆文化論の内在的検討を通じて、「記号の意味の『共通性』と『個別性』」の視点から大衆の知的生産の理論的・実践的把握を企図していたことを明らかにする。
  • 古代末期から中世、15世紀ルネサンス迄。理性、自己、創造論、言語と超越、知性と神秘など哲学史の基本問題を網羅する待望の論集。
  • 本書は混沌の中に生きる現代人に、時代の行く末を見抜く確かな指針を提示する。

    真の幸せな人生を歩むために科学的に解明された「天繩文理論」の核心を紹介しながら、
    「私たちはいま、『祖(彌生)の時代』から『皇(繩文)の時代』への大転換期に生きている!」
    ことを明らかにし、この混沌の時代をどう生きるべきかを示している。

    いま、世の中では、これまでの常識では計り知れないことばかりが起こっている。
    自然環境が、社会が、政治が、経済が、産業が、会社が、そして一人ひとりの人生が混乱の真っただ中にある。そして、現在は新型コロナウイルスの感染拡大。
    私たちは、いったいどこに向かっていくのだろうか、どこに行き着くのだろうか。先がまったく読めない。

    私たちの心の中も、次から次と湧いてくる疑問で混沌としている。
    自分の人生なのに、どうして思うようにならないのか?
    一所懸命努力して頑張っても、なぜ報われないのか?
    自分が本当にやりたいことは何なのか?
    どんなに健康に気を配っていても病気になる。何もしなくても元気でいる。どこに違いがあるのか?
    良い人だと思っても早死にしたり、ひどい人だと思っても長生きしたり。何が違っているのか?
    そもそも、物事を判断する確かな指針はあるのか?

    本書は、
    この時代は、いままでの時代と、これから始まる新しい時代の大転換期(移行期)にあり、だからこそ、これまでの常識がまったく通用しない事象が次々と起こっていると述べている。
    大事なのは心を柔軟にして、いままでの祖の時代(彌生の時代)の生き方を脱却し、すでに始まりつつある皇の時代(繩文の時代)の生き方に早く気づくこと、そして、たのしんで生きることであると述べている。
    本書のオビには、著者のこんなメッセージが掲載されている。
    「これからは『繩文人』しか生きられない!」
    「真剣に生きないでください!」
  • ◎もくじ

    1 大量収容の弊害
    2 なぜ無実の人々が罪を認めるのか
    3 なぜ目撃者の証言はしばしば間違っているのか
    4 死刑制度はなくなるのか?
    5 科学捜査の誤りと未来
    6 脳科学と法律―相容れない仲間たち
    7 高い地位にある重役が訴追を免れる理由
    8 司法の延期は正義の否定
    9 法的監視の縮小
    10 「テロとの戦い、の法との戦い
    11 行政府に対する最高裁判所の不当な服従
    12 裁判所をあてにしてはならない
    13 法廷に立つ日は来ない
      コーダ
      謝辞
      訳者解説
      索引
  • いま、批評の「海賊の唄」を聴け――。天才的頭脳、喧嘩、結核、そして真実を熱愛する心。「孤高の批評家」の激動の人生を通して描く戦後日本精神史! 
    片山杜秀氏推薦――「イデアを徹見し、犬語を解し、珊瑚海に日本兵の幽霊を幻視する。それが本当の江藤淳だ。そんな彼が「廃墟」と「奴隷」の戦後と闘う。にもかかわらず江藤は反近代的詩人になれぬ。あくまで近代的散文家。その断裂が江藤を謎めかせる。詩心旺盛な著者はその難関を猛突破。江藤の真実を今日的に解き放つ。雄渾な江藤論かつ激烈な戦後批判の書」。

    【目次】
    第一章「廃墟」と「奴隷」という主題系
    第二章 埴谷雄高と丸山眞男との遭遇
    第三章「作家は行動する」季節
    第四章「批評の批評」という活路
    第五章 国家と私
    第六章 文芸時評は戦場である
    第七章 小説江藤学校
    第八章「戦後」との訣別
    第九章「閉された言語空間」への憤怒
    第十章 名辞以前の世界へ
  • 誰にでも、見せない世界の応援団がついています!

    ハッピーコンサルタントのAoの初著書。
    本書では、見えない世界とつながることでうまくいくことを伝えています。

    見えない世界とは、天使、妖精、龍神、ハイヤーセルフ、直感(インスピレーション)、ふとした思いつきなど、
    目に見えないものすべてをさしています。

    「ピンとくる」「ひらめいた」など、直感がきた時は、見えない世界からのお知らせで、「そこに何かヒントがあるよ」
    「そっちに進んで大丈夫だよ」、もしくは、「そっちじゃないよ」「今はタイミングじゃないよ」などを教えてくれているのです。
    見えない世界は、どんな時もあなたがより良い、望む方向へ進むために、サインを送ってくれています。

    そのサインをキャッチして心の声に従っていくことで、良いことがどんどん起こり出し、願いが叶うことにつながっていきます。

    本書では、その見えない世界のサインをキャッチして、行動に移せるようなヒントをたくさん紹介しました。
    あなたの人生にたくさんの「幸せミラクル」が訪れますように。
  • 「訂正可能性の哲学」がケアの哲学だったことを、本書を読んで知った。
    ケアとは、あらゆる関係のたえざる訂正のことなのだ。
    ──東浩紀

    人と出会い直し、つながりを結び直すために。
    「大切にしているもの」をめぐる哲学論考。

    「僕たちは、ケア抜きには生きていけなくなった種である」
    多様性の時代となり、大切にしているものが一人ひとりズレる社会で、善意を空転させることもなく、人を傷つけることもなく、生きていくにはどうしたらいいのか? 人と出会い直し、歩み直し、関係を結び直すための、利他とは何か、ケアの本質とは何かについての哲学的考察。
    進化生物学、ウィトゲンシュタインの「言語ゲーム」、スラヴォイ・ジジェクの哲学、宇沢弘文の社会的費用論、さらには遠藤周作、深沢七郎、サン=テグジュペリ、村上春樹などの文学作品をもとに考察する、書きおろしケア論。『楢山節考』はセルフケアの物語だった!

    「大切なものはどこにあるのか? と問えば、その人の心の中あるいは記憶の中という、外部の人間からはアクセスできない「箱」の中に入っている、というのが僕らの常識的描像と言えるでしょう。/ですが、これは本当なのでしょうか?/むしろ、僕らが素朴に抱いている「心という描像」あるいは「心のイメージ」のほうが間違っているという可能性は?/この本では哲学者ウィトゲンシュタインが提示した議論、比喩、アナロジーを援用してその方向性を語っていきます。」(まえがきより)

    【目次】
    まえがき──独りよがりな善意の空回りという問題
    第1章 多様性の時代におけるケアの必然性
    第2章 利他とケア
    第3章 不合理であるからこそ信じる
    第4章 心は隠されている?
    第5章 大切なものは「箱の中」には入っていない
    第6章 言語ゲームと「だったことになる」という形式
    第7章 利他とは、相手を変えようとするのではなく、自分が変わること
    第8章 有機体と、傷という運命
    終章 新しい劇の始まりを待つ、祈る
    あとがき
  • 私と彼女のフィールドワークーー結婚相手は、アフリカのアイドルだった。

    研究者の卵として、ストリート音楽をフィールドワークするためにアフリカに渡った著者。そこで出会ったのは音楽を生業とする一人の少女だった。未知の文化との遭遇、共感、そして結婚ーー。「他者とつながるためには、一度、自分の殻を壊す必要がある。それは痛みを伴う」。自らの経験を素材として文化人類学へと誘う体験的入門。来日した妻と、ふたつのルーツをもつ娘との日常を綴った補章「ラブロマンスのゆくえ」を収録。
  • シリーズ6冊
    1,5402,530(税込)
    訳注:
    室城秀之
    出版社: KADOKAWA

    日本文学史上最古の長編物語

    異国の不思議な体験や琴の伝授にかかわる奇瑞などの浪漫的要素と、源氏・藤原氏両家の皇位継承をめぐる対立を絡めながら語られる長編物語。第一巻には、「俊蔭」「藤原の君」「忠こそ」「春日詣」をおさめる。
  • 面白くなりたい! 目立ちたい! でも現実は残念な自分のオンパレード。面白コンプレックスをこじらせた著者が、引きこもりの果てにとった秘策とは? 世渡り下手がおくる、人生逆転劇。
  • 希代の経営者を突き動かしたものとは? 松下幸之助の根底にある人間や世界に対する見方や考え方を「死生観」の視点でまとめたもの。

    松下幸之助の経営論の主著『実践経営哲学』では、20項目にまとめられた経営の心得の一つに「自然の理法に従うこと」とあるだけではなく、他項目にも通底して「自然の理法」(あるいはその同義語)の概念が繰り返しみられる。とはいえ、「自然の理法」が経営論の文脈であまり注目されてこなかったのは、宗教的で得体のしれない概念であったことに原因の一つがあるだろうと著者は説く。本書は、松下幸之助の根底にある人間や世界に対する見方や考え方を、「死生観」をキーワードにして著者なりの解釈でまとめたものである。
  • シリーズ8冊
    1,6503,278(税込)
    著者:
    佐々木隆治
    レーベル: 角川選書
    出版社: KADOKAWA

    世界市場とは何か、その変化とは何か?

    経済の停滞、政治の空洞化……資本主義が大きな転換点を迎えている今、マルクスの本文に立ち返りこの世界の仕組みを解き明かす。本文の抜粋と丁寧な解説で読む、画期的な『資本論』解説書。
  • サムライのごとく気高く生きよ。世界的名著『武士道』から核となる55の言葉を抜き出し、解説を加えたスペシャルエディション版。

    この大切な道を忘れてはいないか――。本書は、世界的名著『武士道』の一番売れている現代訳シリーズ(50万部超)を、さらに読みやすく大きな文字にして55の言葉を抜き出したスペシャルエディション版です。日本人の倫理観や道徳観が問われるニュースや報道が多い昨今。いまこそ振り返りたい古典の名著が手に取るようにわかる1冊! 主な言葉の一部はこちら。 ●武士道の光は、その母体である封建制度よりも長く生き延びて、この国の人の倫(みち)のありようを照らしつづけている。 ●仏教が武士道にあたえられなかったものは、神道がそれを十分に補った。それによってサムライの傲慢な性質に忍耐心や謙譲心が植えつけられたのである。 ●武士道は知識を重んじるものではない。重んずるものは行動である。したがって知識はそれ自体が目的とはならず、あくまで智恵を得るための手段でなければならなかった。 ●礼儀は、常に優美な同情となって表れる。すなわちそれは、泣いている人とともに泣き、喜ぶ人とともに喜ぶ、ということである。 「われわれは今日の会話の中で、『彼はサムライだ』という言葉を使うことがある。それは、その人が封建的だとか権威主義的だとか、あるいは時代錯誤とかいったマイナスの意味で使っているわけではない。むしろ、決断力のある果敢な性格の持ち主とか、責任感の強い正義漢とか、筋を通す信念の人とか、肯定的な評価として使っている。あるいはまた、われわれは不正を行った人や卑怯なふるまいをした人に対して、『卑怯者』とか、『恥を知れ』という言葉を吐くが、これとて、そのもとは武士道から派生したものである。賢明なる明治の先達たちは、開国によって怒濤のごとく押し寄せた文明開化の嵐の中でも、日本人としての伝統的精神を忘れないようにと、『和魂洋才』なる思想でそれに対抗した。じつは、この『和魂』こそ武士道精神であり、長い歴史の中で培ってきた日本人のバックボーンだったのである」(本書「解説」より抜粋)
  • 著者が軍事医学と酷評する精神医学とそのバイブルである『精神疾患の診断・統計マニュアル』などが現代を理解する鍵だ。

    軍情報部と諜報機関の仕事、情報機関の世界的連携、テロ行為と偽旗作戦・ステイビハインド作戦、人工衛星とスーパーコンピューターによる大衆監視と追跡、人間を遠隔操作するサイバネティクス技術に使われるブレインチップとインフォームドコンセントのない人体実験、著者が軍事医学と酷評する精神医学とそのバイブルである『精神疾患の診断・統計マニュアル』などが現代を理解する鍵だ。
  • 写真で表現することの意味を解き明かす

    あらゆるクリエイティブが一瞬で消費され、
    生成AIが瞬時に新しい画像を作り出す。
    そんな時代に、写真を撮る理由はどこにあるのか。
    表現を続けていくことに価値は見出せるのか。

    「写真を撮ること」「表現すること」の意味と意義を
    写真家、そして文学研究者と
    表現文化の領域を渡り歩いてきた著者が
    実体験とともに解き明かす。

    現代を生きる写真家やクリエイターへ
    しるべとなる考え方を伝える1冊。
  • 近代以前、西洋では多く魚が食べられ、その巨大需要は都市の興隆、大航海時代の到来をもたらした。目から鱗の魚で辿る世界史。
  • 鮮やかな色と幻想的な主題で日本画の可能性を切り拓いた画家・速水御舟の随筆集。制作に向かう心情や旅の記憶を穏やかな筆致で綴る。
  • 本書は、前著『クリティック再建のために』(講談社選書メチエ)の「姉妹篇」であるとともに「日本篇」と言えるものです。
    「クリティック」とは何か?――その問いに答える前著は、他方で現代日本におけるクリティックの不在という事実を突きつけてきました。本書は、その点にフォーカスを定め、「現代の日本において何故クリティックが定着しないのか」という問題を集中的に扱います。取り上げられるのは1900年前後からの日本の「知的状況」です。ただし、現実との関わりを抜きには不可能な「クリティック」の不在をテーマとする以上、日本がたどってきたここ100年余の歴史を無視することはできません。それゆえ、著者の言葉を借りれば、「本書の内容は「思想史」でもインテレクチュアル・ヒストリーでもない。知的階層ないし擬似知的階層の知的活動のうちのクリティックのみを追跡する」ことになります。
    ここで分析される対象は、「知的階層の言語行為」すべてです。それを分析することは、必然的に「知的階層の(欠落を含めた)あり方」をも扱うことになります。つまり、「知的階層を構成すべき人々の言語行為全体」が問題とされ、その結果、「狭い意味の学術」の世界の外で形成された言論も取り上げられることになります。
    本書の「結」で、著者はこう言います。「戦後期に課題として発見された地中深くの問題を解明しそのメカニズムを解体する方途を探るためのクリティックの構築が挫折し、そしてその結果今ではこの課題に立ち向かうための条件、つまり立ち向かう資質を潜在的に有する階層ないしこれを育てる環境それ自体、もまた失われてしまった」。
    この「失敗」は著者自身も当事者の一人にほかなりません。それゆえ、著者はこう言うのです。「なるほど私はバトンを受け取り先へ渡すことには失敗した。ブレイク・スルーを担う極小の一点へ、私の仕事が結び付くものではない。しかし、責任の中には必ず、失敗について報告し申し送る、とりわけ、何故失敗に終わったか、失敗の結果どういう状況が後へ残っているのか、について考察を遺しておく、ということがある」。
    本書は、まさにこの言葉を実践したものです。これは「失敗」の研究であるとともに、この国がたどってきた道程の記録でもあります。好むと好まざるとにかかわらず、未来はここから歩まなければならない。しかし、著者が言うように「本書が最も悲観的に見る部分にこそ希望があることも事実である」ことを、ぜひ多くのかたに感じていただきたい。その願いとともに、本書をお届けいたします。

    [本書の内容]
    第I章 与次郎
    第II章 戦前期(一八九五―一九四五年)
    第III章 戦後期(一九四五―七〇年)
    第IV章 ポスト戦後期I(一九七〇―九五年)
    第V章 ポスト戦後期II(一九九五―二〇二〇年)
  • 本書の著者クラウス・リーゼンフーバー神父(1938-2022年)は、フランクフルトに生まれ、1958年にカトリックの修道会であるイエズス会に入会したのち、1967年に来日して長年にわたり上智大学で教鞭を執りました。ドイツ哲学に深い造詣をもつばかりか、西田幾多郎をはじめとする日本の哲学思想に通じていた著者は、西洋中世の哲学・神学について研究し、あるいは教育するとともに、一般向けの講座を精力的に行って多くの日本人に親われました。
    しかし、専門論文が多いこともあってか、一般向けの著作はほとんどなかったと言わざるをえません。古代から現代に至る西洋哲学全体に対する該博な知識と透徹した理解に基づいた知恵の結晶を多くのかたに触れていただく機会になることを願って、ここに学術文庫オリジナルの精選論文集をお届けします。
    以下の目次にあるように、本書で中心的に選ばれたのは、著者にとって重要な研究対象であるトマス・アクィナス(1225頃-74年)をめぐる論考です。「言語」、「存在」、「神」という哲学にとっても神学にとっても最重要の概念を正面から取り上げ、トマスの論を精緻にたどるだけでなく、独自の読みを加えることで、そこに潜む可能性を最大限に引き出す――「思惟」というものの醍醐味がふんだんにつまった論考群は、読むたびに発見に満ちた宝と言えるでしょう。
    惜しまれながら2022年に逝去したリーゼンフーバー神父の偉大な遺産を本書を通して知っていただけることを心から願っています。

    [本書の内容]
    中世思想における至福の概念
    トマス・アクィナスにおける言葉
    トマス・アクィナスにおける存在理解の展開
    存在と思惟――存在理解の展開の可能性を探って
    トマス・アクィナスにおける神認識の構造
    神の全能と人間の自由――オッカム理解の試み

    解 説(山本芳久)
  • 誰もがその名を知っているフリードリヒ・ニーチェ(1844-1900年)の代表作『ツァラトゥストラはこう言った』(1883-85年)――哲学史上に燦然と輝く古典であるとともに、ドイツが生んだ屈指の文学作品でもあるこの大著は、しかし本書の著者が手がけた新訳(講談社学術文庫)でも500頁をはるかに超え、いわば峻厳な高山に喩えることができるでしょう。
    若い頃にチャレンジしたけれど挫折した……、いつかは読んでみたいと思っているけれど分厚さにひるんでなかなか手にすることができずにいる……。読破するにはあまりにハードルが高い、でも「あらすじ」を知っただけでは何も分からない。そんなかたのために、「声に出して読める訳文」を掲げた画期的な新訳を完成させた著者が立ち上がりました。
    目次をご覧になっていただければ一目瞭然、本書はこの大著を順番に、ていねいに読んでいきます。しかし、そこにあるのは、しかつめらしい「哲学読解」ではなく、時には現代の事象に触れながら講義形式で進められる「快読」の実践です。「神は死んだ」、「永遠回帰」、「力への意志」、「超人」……ニーチェの代名詞となっている数々の概念は、なぜ、どのようにして生み出され、展開されたのか? 文学作品であるがゆえに即座には受け取るのが難しいその道程を、一歩一歩、現在位置を確かめながら前進し、はるか高みにまなざしを向けながら高峰を目指していく。そんな親切で愉しいガイド役と歩む至高の経験を本書は実現しています。
    山にこもっていたツァラトゥストラは、なぜ下界に降りて自説を語り始めたのか? それは私たちにとって、どんな意味をもっているのか? コロナ禍の中で行われた講義を元にした本書は、「今だからこそ」読みたい古典を、「今でなければ」読めない古典として紹介する、他に類を見ない最良のガイドブックです。
    いざ、高峰を目指して!

    [本書の内容]
    まえおき――「神は死んだ」から始まる物語

    I 第一部を読む――超人思想と徳
    II 第二部を読む――力への意志説とペシミズム
    III 第三部を読む――永遠回帰思想と孤独
    IV 第四部を読む――同情問題と子どもたち

    あとがき――コロナ禍でのニーチェ講義
  • 藤原道綱母が告白する、貴族たちの愛憎劇。

    美貌と歌才をもち、権門藤原氏に求婚された才媛が、人生の苦悩を赤裸々に告白する、平安王朝の代表的日記文学。漁色癖のある夫への愛憎をはじめ、家族との別れ、子供の誕生と成長、旅行、参籠といった結婚生活のなか、自らのはかない身の上を書き連ねた日本初の私小説でもある。

    作者の道綱母は、藤原道長の父・兼家のもう一人の妻である。一夫多妻制の時代に生きた彼女の日記は、竹のカーテンに閉ざされた上流夫人のありのままの生活であり、これが書かれなければ、『枕草子』や『源氏物語』などもあるいは生まれなかったともいわれる。近代以降も、数々の小説家が惚れ込み現代語に訳してきた、女流文学の先頭に立つ作品である。本書は原文、現代語訳、語釈、充実した解説に加え、地図や年表を備えた決定版である。

    【目次(抄)】
    まえがき
    凡 例

    上 巻
    天暦八年
    天暦九年
    天暦十年
    天徳元年
    天徳二年
    応和二年
    応和三年
    康和元年
    康保二年
    康保三年
    康保四年
    安和元年

    中 巻
    安和二年
    天禄元年
    天禄二年

    下 巻
    天禄三年
    元延元年
    天延二年

    巻末歌集
    補 注
    系 譜
    地 図
    年 表
    解 説

    *本書は、1980年に講談社学術文庫から刊行された『蜻蛉日記』上中下巻を一冊にまとめ、新版としたものです。
  • ◇暴走する独善的正義 その思想的起源を暴く!◇

    善意に基づく使命感。時としてテロリズムへと人を導いてしまう心性は、陽明学と水戸学が交錯しながらこの国の精神に組み込まれたものであった。
    大塩平八郎にはじまり、井上哲次郎、三宅雪嶺、新渡戸稲造、そして山川菊栄と三島由紀夫へと至る系譜をたどりながら、日本の近代特有の屈折を読み解かんとする、新鮮にして驚くべき視点による思想史探究。

    スマッシュヒットとなった選書メチエ版に、近代日本における朱子学・陽明学というより俯瞰的な視野による「増補」を加え待望の再刊なる!

    【本書の内容】
    学術文庫版序文
    プロローグ―靖国「参観」の記
    エピソードI 大塩中斎―やむにやまれぬ反乱者
     1 「乱」と呼ばれて
     2 陽明学ゆえの蜂起?
     3 知己頼山陽
    エピソードII 国体論の誕生―水戸から長州へ
     1 藤田三代の功罪
     2 『大日本史』の編集方針
     3 自己陶酔する吉田松陰
    エピソードIII 御一新のあと―敗者たちの陽明学
     1 陽明学を宮中に入れた男
     2 陽明学を普遍化させた男
     3 陽明学をキリスト教にした男
    エピソードIV 帝国を支えるもの―カント・武士道・陽明学
     1 明治のカント漬け
     2 武士道の顕彰
     3 陽明学の復権
     4 白い陽明学、赤い陽明学
    エピソードV 日本精神―観念の暴走
     1 ある国家社会主義者のこと
     2 西洋思想で説く東洋の革命
     3 碩学か幇間か
    エピソードVI 闘う女、散る男―水戸の残照
     1 水戸の血と死への美学
     2 「青山菊栄」の戦後
     3 「その日」まで 
     4 その日 
     5 アポロンが演じたディオニュソス 
     6 それから 
    エピローグ 
    増補
     I 近代における朱子学・陽明学
     II 亘理章三郎と西田幾多郎の陽明学発掘作業
     III 中江兆民の自由論
     IV 渋沢栄一の自由論
    主要参考文献 
    あとがき 
    主要登場人物略伝 
    本書関連年表 
    索引

    *本書の原本は、2006年に講談社選書メチエより刊行されました。
  • ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

    現代社会に求められる教養知の探究はどのように行われているのか.学生はアイデンティを確立する学びを教養教育で培い,教員は学生に問いかけ,向き合いリフレクションを重ねながらさらに教養知を探索する.本書は,大学での多様なアプローチによる実践を踏まえた成果を紹介する.
  • ロングセラー教科書、待望の復刊

    古代・中世から近代、そして現代思想のダイナミックな流れを通してヨーロッパ社会の根源をとらえた名著、新組による待望の復刊。新たに本書刊行以降の社会思想の展開をまとめた「あとがき」を付し、今日のグローバルな課題に向き合うための視座を与える。


    【主要目次】
    新版の読者へ

    はじめに

    Ⅰ 古代・中世

    第一章 古代ギリシアの社会思想
    1 ソフィストたちの社会思想
    2 ソクラテスの挑戦と死
    3 プラトンの国家論
    4 アリストテレスの社会思想

    第二章 古代末期と中世の社会思想
    1 ストア学派の倫理・法思想
    2 ヘブライズムと原始キリスト教
    3 アウグスチヌスの「人間–社会」論
    4 トマス・アクィナスの「人間–社会」論
    5 中世後期の政治思想

    Ⅱ 近代

    第三章 政治・宗教・自然観の転換
    1 ルネサンス期の政治・社会思想
    2 宗教改革の諸思想
    3 近代自然科学の思想

    第四章 社会契約思想
    1 抵抗権・主権論・国際法
    2 ホッブズのリヴァイアサン思想
    3 ロックのリベラリズム思想
    4  十八世紀フランスのリベラリズム
    5 ルソーの近代文明批判と直接民主主義思想
    6 スピノザ、ライプニッツ、カントの平和思想

    第五章 市民(経済・産業)社会論
    1 スミスの自由主義経済思想
    2 フランス革命後の社会思想
    3 初期社会主義思想
    4 マルクスの社会革命思想

    Ⅲ 現代

    第六章 理性的「人間‐世界」観への挑戦
    1 ダーウィニズムと社会進化論
    2 ニーチェとヨーロッパのニヒリズム
    3 フロイトの「人間文化」論と精神分析

    第七章 社会思想の二十世紀的展開
    1 マルクス主義の発展と凋落
    2 大衆社会論と批判的社会理論
    3 社会思想の今日的課題

    「社会思想の今日的課題」その後――あとがきにかえて
    参考文献
  • 無常を語り、災害文学の嚆矢として著名な『方丈記』。第一人者による校訂本文、大意、原文、解説を含んだエッセイで構成。不安な時代にこそ読みたい、日本古典屈指の名随筆。
  • 徹底的に庭を見よ!
    作庭現場のフィールドワークから、庭の造形を考え、庭師の生態を観察し、庭のなりたちを記述していく、新感覚の庭園論がここに誕生!

    庭師であり美学者でもあるというユニークなバックグラウンドを持つ注目の研究者・山内朋樹の待望の初単著。
    「紀伊國屋じんぶん大賞2024」第6位!

    庭を見るとき、わたしたちはなにを見ているのか?
    庭をつくるとき、庭師たちはなにをしているのか?
    そもそも、庭のかたちはなぜこうなっているのか?

    本書は庭師であり美学研究者でもある山内朋樹が、京都福知山の観音寺を訪ね、その大聖院庭園作庭工事のフィールドワークをもとに、庭のつくられ方を記録した「令和・作庭記」である。

    庭について、石組について、植栽について、空間について、流れについて、部分と全体について……
    制作のプロセスを徹底的に観察するとともに、その造形(かたち・構造)の論理を分析し、「制作されるもの」と「制作するもの」の間に起きていることを思考する。ミクロの視点で時間軸を引き伸ばしながら、かたちが生まれるその瞬間を丹念に解読していく、他に類を見ない新しい「制作論」。本書を読んだ後、これまで見ていた庭や木々、石、そして景色そのものの見え方が変わって見えるだろう。

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    千葉雅也氏(哲学者・作家)推薦!
    庭の見方をガラリと変えてくれる画期的な庭園論であり、すごく応用の利く本だと思う。「ひとつ石を置き、もうひとつをどう置くか」というのは、絵画の話でもあるし、音楽でも料理でも、会話術でもビジネス術でもあるからだ。
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  • 国家の全体像に迫る

    国家とはなにか、国家が存在しているとはどういうことか。こうした根本問題を透徹した思考で解き明かす。まず、国家を存立させ、その諸活動を生み出している根本要因とは何かが考察され、暴力をめぐる運動の中にそれがあることが見極められる。その上で、その根本要因からいかなる歴史的条件の下で現在のような国家のあり方が生み出されていったのかが論じられる。主権とはなにか、国民国家はいかにして形成されたのか、国家と資本主義はどのような関係にあるのか。こうした問題を一貫した視座から論じ切った記念碑的論考。
  • 二つの世界大戦から、革命と共産主義、無意識とセクシュアリティ、言語論的転回、アメリカの亡命者たち、映画と精神分析とファシズム、ホロコーストの記憶、構造主義、「歴史の終わり」、情報テクノロジーの進展、世界文学、そして「廃墟としての未来」まで……時代の転回期に「二〇世紀の夢」を振り返る徹底討議。

    ■目次
    第一回 世紀の開幕
    第二回 世界内戦1.0
    第三回 革命と共産主義
    第四回 無意識とセクシュアリティ
    第五回 言語論的転回とその〈谺〉
    第六回 亡命者たちのアメリカ
    第七回 「映像」の運命
    第八回 世界内戦2.0
    第九回 批評の革新
    第十回 エイティーズ  『空白』の時代
    第十一回 インターネットの出現
    第十二回 〈世界文学〉のために
    後記

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