『思想、哲学、学問、501円~800円(新書、実用)』の電子書籍一覧
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宇宙の歴史は有限か無限か? 「この宇宙」はどのように生まれたのか? 時間以前には何があったのか? ……
宇宙の謎をめぐる人類の探究の歴史を、ケプラーのSF的宇宙探索物語、パスカルの無限空間への恐怖、ニュートンの普遍力学、カントのコペルニクス的転回、ラプラスの魔、パースの進化論的宇宙論といった魅力的なトピックとともに、コンパクトかつ深く辿る!
ビッグバン宇宙論や多宇宙論など、物理学の最新成果を踏まえた、哲学の泰斗による「新しい自然哲学」構築の試み。
解説は、『なぜ宇宙は存在するのか』の野村泰紀氏(理論物理学/カリフォルニア大学バークレー校教授)。
[目次]
■講義 自然哲学の行方
第一講 コスモロジーの自立
(われわれの生きる宇宙/…新しい自然哲学の時代のとばぐち/…)
第二講 ケプラーの夢
(伝統的思考法からの独立/…世界初のサイエンス・フィクション/…)
第三講 無限宇宙の永遠の沈黙
(…沈黙する宇宙と人間の孤独/…パスカルの根源性と先駆性)
第四講 時空をめぐる論争
(ニュートン力学が切りひらいた問い/カントによる時空論の総合/…)
第五講 レヴォリューションーー回転か革命か
(世界観の転換/…時空やカテゴリーは固定的か)
第六講 決定論の崩壊
(ラプラスの魔/…非決定論の方へ)
第七講 ビッグバンの方へ
(「人類の偉大な一歩」/…哲学に役割は残されているか/…)
■補講 宇宙の時間、有限か無限か
補講一 有限説と無限説
(カントの「誤り」を超えて/…宇宙の歴史は無限か/…)
補講二 カントのアンチノミー
(アンチノミーが暴くもの/…ゼノンのパラドクスから一九世紀の数学・論理学へ)
補講三 パースの宇宙論
(進化論的宇宙論ーーカオスからコスモスへ/…現実の「外」へと目を向ける方法)
■解説 新しい自然哲学は未解決問題に挑めるか 野村泰紀
■人名索引 -
近年の改憲ムーブメントで連呼された「最終的に決めるのは、主権者たる国民の皆様です!」――私たちは改めて主権者としての自覚が求められ、いよいよ最後の出番に呼び出しがかけられている。しかし、主権とは何で、主権者とは誰なのか? 本書は、神の至高性に由来するこの“取り扱い注意”の概念を掘り下げ、新たなトリセツを提示する。ロゴスから意思へ、神から君主そして国民へ、魔術から計算へ、選挙からアルゴリズムへ――中世神学から現代の最新論考までを包含しためくるめく“主権者劇場”がここに開幕!
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1980年に当時の大平正芳首相のもと、当代一流の知を結集してつくられた「田園都市国家構想」。それは人間的で文化的な国家を目指すすぐれた長期的国家ビジョンであった。その構想の原点となったエベネザー・ハワードの田園都市構想、それを発展させた農政学者・柳田国男による知られざる日本独自の分権的田園都市構想を検証。大平構想にあった家庭や地域コミュニティ、自然や文化の回復、そして国家と都市、地方が調和して発展するというビジョンを21世紀に再生させる試み。
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【書籍説明】
「鎌倉殿」源頼朝は宿敵・平家を滅ぼし、鎌倉幕府を創設した勝利者だし、
歴史的にも武士の政権を確立した成功者として捉えられている。
だが、その血統は悲劇の中で断絶した。
頼朝の兄弟や近い親族も大半は戦乱や政治的暗闘の中で散った。
その悲劇ばかりの物語がこの一族の実態でもある。
『平家物語』をはじめ、『保元物語』『平治物語』『義経記』などの物語に書かれ、史実ではないものも含まれているが、
そうした伝承が現代でも持たれているイメージを作り出している。
それらを語る上で、基になる史料は何かと聞かれることもあるので、
特に興味深いエピソードについては書いてある書名、巻、章段などを明示した。
なお、その巻数、章段名は巻末の参考文献に掲げた書籍に準拠してある。
入手しやすい文庫版や図書館などで探しやすい全集などで、実際に確かめてみるのも面白いと思う。
【目次】
第1部 頼朝、義経、範頼 平家は倒したけれど
第1章 源頼朝 13歳の敗走秘話
第2章 生涯ピンチの連続だった頼朝
第3章 幕府を揺るがす頼朝の突然死
第4章 源義経 幼少時代の苦難
第5章 源平合戦の主役から暗転した義経
第6章 源範頼 失言で勝ち組から転落
第2部 頼朝の父と祖父 保元・平治の乱の顛末
第1章 源為義 保元の乱で一家は敵味方に
第2章 源義朝 家臣の裏切りで無念の最期
第3部 頼朝の兄弟姉妹 平家との戦いとその後
第1章 源義平 清盛の首狙った「悪源太」
第2章 源朝長 繊細な美少年のはかなさ
第3章 源義門と希義 頼朝の同母弟
第4章 全成と義円 義経の同母兄
第5章 頼朝の姉妹 義朝敗走劇の中で
第4部 頼朝の令息令嬢 鎌倉政争の渦中で
第1章 千鶴 3歳で惨殺、八重姫との愛息
第2章 源頼家 北条氏に消された2代将軍
第3章 源実朝 暗殺された3代将軍
第4章 大姫 生涯貫いた義高との悲恋
第5章 三幡 入内工作中の怪死
第6章 貞暁 冷遇された側室の子
第5部 頼朝の叔父たち 同族との戦いに敗れて
第1章 源義賢 大蔵合戦で甥・義平に敗退
第2章 志田義広 野木宮合戦で頼朝と対立
第3章 源頼賢ほか 保元の乱でそろって処刑
第4章 源為朝 強弓自慢の鎮西八郎
第5章 源行家 令旨伝達後の迷走
第6章 乙若兄弟 船岡山で刑死した男児4人 -
大学などの授業でも取り上げられるリベラルアーツ。だが、真のリベラルアーツとは、その歴史をひもとけば、授業で教えられる教養のようなものではなく、より深い「遊び」の精神であるという。本書は、リベラルアーツの本質を個人個人がどのように活かし、生きやすい未来へつなげていくべきか、その方針を提案する、まったく新しいリベラルアーツ本。
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本当の愛国とは?
「愛国」思想は現在、右派や保守の政治的立場と結びつけて語られる。しかしその起源は、かつて古代ローマの哲学者キケロが提唱したパトリオティズムにあった。フランス革命では反体制側が奉じたこの思想は、いかにして伝統を重んじ国を愛する現在の形となったのか。西洋思想史における紆余曲折の議論を振り返り、尊王思想と結びついた明治日本の愛国受容を分析、さらに現代のグローバルな視点からパトリオティズムの新しい可能性を模索する。 -
価値を変えろ!
自分の利益を第一に考えて合理的に行動する主体=「経済人(ホモ・エコノミクス)」――経済学が前提とするこうした人間像はどこで生まれたのか。多くの批判にさらされながらも、それが世界を動かす原動力でありつづけているのはなぜか。「金儲け」が道徳的に蔑まれた古代・中世そして非近代の社会から、近代経済学が確立する「限界革命」の時代をへて、ホモ・エコノミクスが社会の広範な領域に浸透する現代まで。「自己利益の追求」が当たり前の価値として受け容れられるに至ったからくりを、思想史の視座から解き明かす。 -
日本を動かした「豪傑」の真実
明治から昭和まで活動し、「無位無官」の浪人ながら多方面に政治的影響力を持った頭山満(とうやま・みつる)。日本のアジア侵略を肯定していたという理由で、その評価は高くないまま現在に至る。だが国権主義を無前提的に悪として、頭山の行動や言説を解釈することは客観的とは言えないだろう。頭山の生涯をたどりなおし、アジアとの連帯感と侵略志向とがいかなる形で彼の中で併存していたかをアジア主義との連関で読み解きつつ、近代日本のアジア観を問いなおすことを試みる。 -
小津安二郎の映画『お茶漬の味』からテレビドラマ『寺内貫太郎一家』、平成のマンガ『きのう何食べた?』『花のズボラ飯』まで、家庭料理はどのように描かれ、作られてきたのか。女性雑誌やテレビの料理番組、そこに登場する料理研究家たちは、どんな役割を担ったのか。日本の社会や経済、家族のありかたが通り抜けてきた、この80年の変化を食生活から読み解く。
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「エネルギー大量消費の技術を知ってしまった人類が存続する道は、倹約による以外にはない」との主題で、これからの人の生き方、社会のありよう、人類の未来について、縦横に語る「新・清貧の思想」。
エネルギー大量消費の技術を知ってしまった人類が存続する道は、倹約による以外にない。人類が生き延びてこそ、幸福がある。地球規模の繁栄を求めてやまない時代において、未来の人間のあるべき姿と本当のしあわせをとは何かを問いかけ、答えを試みたのが本書である。倹約の主題で、科学、哲学、経済学、文学など、あらゆる領域からこれからの人の生き方、社会の進むべき道を縦横無尽に語る。「贅沢は敵だ!」という類の復古的な論調ではなく、人類の未来を見据えた上での倹約というライフスタイルを、説得力ある論考で叙述する、いわば2010年版「清貧の思想」である。
(底本 2010年2月発行作品) -
「血筋」の誕生は江戸時代だった!
古くは、日本社会は強い血族の結束を志向していなかった。「血縁」「血統」などの言葉は江戸時代の新語であり、それ以前には「血」は世代間で受け継ぐものではなく、もっぱら穢れを表す、死の象徴だった。それがなぜ江戸時代に「血」が家族のつながりを表すようになったのか。古代、中世から日本人の「血」へのまなざしの変遷をたどり、近世における宣教師の影響や、近松門左衛門の浄瑠璃における「血」という語の「発明」などに注目。日本人の生命観の変転をみる、新しい思想史の試み。 -
主著が明かす、その理論と思想
社会的行為の動機を理解し、その内面から人間と社会のあり方を考える。これが、近代社会学の祖とされ、社会科学全般に決定的影響を与えたマックス・ヴェーバーの学問の核心にあった。だが、奇妙なことに従来の議論では、彼自身のこの問題意識が見落とされている。本書では、ヴェーバー思想の根幹に「理解」を位置づけ、その業績全体を、理解社会学の確立に向かう壮大なプロジェクトとしてとらえなおす。主要著作を丹念に読み込み、それらを貫く論理を解き明かす画期的入門書。 -
創価学会、霊友会、大本、立正佼成会、PL教団、天理教――。日本ほど新宗教が大きな力をもつ国は世界に類例がないといわれるが、どうして日本で新宗教はこれほどの影響力をもつのか。近代に大発展した新宗教はなぜ現代において衰退しつつあるのか。救いの信仰に向けられた人々の心はどこへ向かっているのか。この三つの問いはそのまま日本の近代とは何かを問うことでもある。「宗教からスピリチュアリティへ」の転換期にある現代において、人間を救済できるのか。「新宗教」が明らかにする、時代の相貌と日本人の精神の根源に迫る。
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世界を変えた自由の哲学
一九世紀は哲学的には、社会の支配に対する人間の自由をどのように確保するかが模索された時代であった。思想的な旧制度からの自らの解放を求めた自由の哲学は、世界的なうねりとなり、異文化への対抗、伝統的な桎梏からの離脱などを目指して展開された。ドイツとフランス、イギリスとアメリカ、インドと日本などの地域に目を配りながら、そのうねりを作り出したさまざまな要素に改めて光を当て、近代から現代への移行期における、自由の意味についての哲学的探究を俯瞰する。 -
理性と感情 共鳴する世界
西洋における啓蒙主義は、基本的に科学的合理性への信頼を下敷きにしていたものの、同時に、理性に対する過度の信頼によって生じる人間性の軽視を問題視していた。啓蒙の光と影、理性と感情の問題を明らかにしつつ、「光」としての啓蒙運動が、人間性の復活という目標をもっていたこと、そしてそれがアメリカ、さらに東洋へと伝わって感情論を軸にした人間論に強い共鳴現象を起こしたことを、主に一八世紀を舞台とする東西の思想の具体例とその交流の歴史から浮き彫りにする。
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