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『エッセイ、中央公論新社(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全367件

  • いつでも訪れることができる、不思議にひろい場所。ときどき深呼吸をしたくなる原っぱ。かたくなな心に手をさしのべてくれ、暮らしの中で鏡のように光るもの。――詩は自分にとって実用のことばという著者が、みずみずしい感性で五三人の詩篇を選び、エッセイを添える。読者ひとりひとりに手渡される詩の世界への招待状。〈解説〉渡邊十絲子
  • 二度の本屋大賞受賞、BL作品の世界的大ヒットを成した人気作家が語る、小説への思いとは?
    執筆のきっかけをくれたミュージシャン、BLジャンルの大先輩、ともに業界を駆け抜ける戦友、そして今は亡き最愛の作家――。
    対談やコミカライズ、全作品インタビューを1冊にまとめた、凪良ゆうを深く知るための必読書!
    ここでしか読めない『滅びの前のシャングリラ』スピンオフ小説「ニューワールド」を特別収録。

    【対談】
    橋本絵莉子(ミュージシャン)
    芦沢央(作家)
    ヤマシタトモコ(漫画家)
    町田そのこ(作家)
    榎田ユウリ(作家)
    山本文緒(作家)

    【インタビュー】
    デビュー15年、全作品を振り返る

    【座談会】
    凪良ゆう担当編集者座談会

    【コミカライズ】
    浅野いにお『滅びの前のシャングリラ』

    【掌編小説】
    「ニューワールド」
  • 「芸人」という名称に、芸事を演る人間は何故か惚れるのだ――。芸に生き、芸を愛した談志が「見事な芸人根性」を認めた百人を語る。志ん生、文楽ら噺家たち。ビートたけし、爆笑問題、ダウンタウンらテレビの人気者。若き日に惚れこんだ色川武大、森繁久彌。山藤章二画伯との名コンビで送る究極の芸人批評。〈解説〉立川志の輔
  • うじゃうじゃと蠢く虫の群れ、おぞましいほど密集したブツブツの集合体、刺されば激痛が走りそうな尖端、高所や閉所、人形、ピエロ、屍体――。なぜ人は「それ」に恐怖を感じるのか。人間心理の根源的な謎に、精神科医・作家ととして活躍する著者が迫る。恐怖に駆られている間、なぜ時間が止まったように感じるのか。グロテスクな描写から目が離せなくなる理由とは。死の恐怖をいかに克服するか等々、「得体の知れない何か」の正体に肉薄する。
  • 自分の住むところには自分で表札を出すにかぎる――。銀行の事務員として働き、生家の家計を支えながら続けた詩作。五十歳のとき手に入れた川辺の1DKとひとりの時間。「表札」「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」などの作品で知られる詩人の凜とした生き方が浮かび上がる、文庫オリジナルエッセイ集。〈解説〉梯久美子

    【目次】
    Ⅰ はたらく
    宿借り/けちん坊/朝のあかり/雨と言葉/目下工事中/よい顔と幸福/日記/晴着/事務服/事務員として働きつづけて/おそば/領分のない人たち/食扶持のこと/着る人・つくる人/巣立った日の装い/試験管に入れて/夜の海/こしかた・ゆくすえ

    Ⅱ ひとりで暮らす
    呑川のほとり/シジミ/春の日に/電車の音/器量/花嫁/通じない/女の手仕事/つき合いの芽/彼岸/コイン・ランドリー/ぜいたくの重み/水はもどらないから/愛車/庭/籠の鳥/貼紙/山姥/梅が咲きました/雪谷/私のテレビ利用法/かたち

    Ⅲ 詩を書く/立場のある詩/花よ、空を突け/持続と詩/生活の中の詩/仕事/お酒かかえて/福田正夫/銀行員の詩集/詩を書くことと、生きること

    Ⅳ 齢を重ねる
    終着駅/四月の合計/二月のおみくじ/椅子/私はなぜ結婚しないか/せつなさ/インスタントラーメン/火を止めるまで/しつけ糸/鳥/おばあさん/
    空港で/八月/港区で/花の店/隣人/風景/思い出が着ている/悲しみと同量の喜び/ウリコの目 ムツの目/乙女たち/夜の太鼓
  • 若き日の立川談志が「人生の師匠」と慕った紀伊國屋書店創業者・田辺茂一。戦後の新宿文化をつくり上げた実業家、そして「夜の市長」と呼ばれた粋人とのユニークな師弟関係を、芸人・文士らとの華やかな交友関係とともに振り返る。家元流の観察眼が光る昭和人物列伝であり、毒舌のうちに故人への哀惜がにじむ漫談風エッセイ。





    目 次



    短いプロローグ 現代、何故田辺茂一か

    第一章 人生の師

    第二章 芸人好き

    第三章 文人づき合い

    第四章 御大の艶話

    長めのエピローグ 最期の捨て台詞



    〈対談〉どっちかてえとイロゴトより落語 田辺茂一×立川談志



    田辺茂一・立川談志 略年譜



    〈解説〉ダジャレ社長 高田文夫
  • 小説を書くときにもっとも大切なこととは?実践的なテーマを満載しながら、既成の創作教室では教えてくれない、新しい小説を書くために必要なことをていねいに追う。読めば書きたくなる、実作者が教える〈小説の書き方〉の本。
    著者の小説が生まれるまでを紹介する、貴重な「創作ノート」を付した決定版。
  • 〈小さな幸せは「なん個」と子どもみたいに数えたい〉 最悪の思い出も、いつか最高になる――。両親の死や家族へのまなざし、大切な友だちや犬猫との絆、食や旅の愉しみ、さまざまな出会いと別れ。何気ない日常の中にある「小さな幸せ」を見つけて慈しむエピソードの数々。あなたの人生に寄り添ってくれる幸福論的エッセイ集。各話にタムくんのイラスト付き。
  • 3,630(税込)
    著:
    高原英理
    レーベル: ――

    泥臭い野心と権威への追従――。残念に生きたその人は、いかにして巨大かつ精緻な交響曲を生んだのか? 21世紀の今、多くの聴衆に支持され、時代と響き合うに至った作曲家の実像。その生涯から場面(エピソード)を小説化、事実記録(伝記)と組み合わせたハイブリッド評伝。【ブルックナー生誕200年記念企画】
    *目次より

    第一章 出生から教師時代まで(1824-1855)
    第二章 リンツでの修業時代(1856-1868)
    第三章 ヴィーンでの苦難の日々(1868-1878)
    第四章 遅れに遅れた名声(1879-1889)
    第五章 晩年(1890-1896)
    エピローグ 死後の名声
    後記
  • ムツゴロウさん一周忌。動物との交流もギャンブルも命がけ。「勝負師」としての横顔に迫るエッセイ。〈巻末エッセイ〉末井昭
  • 1,815(税込)
    著:
    ヒオカ
    レーベル: ――

    【目次】
    Ⅰ お金のこと
    ●奨学金は人生に重くのしかかる。
    ●〈経験〉はお金で買える最たるものだ。
    ●〈人に迷惑をかけてはいけない〉社会の圧力と自助の呪い。
    ●勇気を出して有給休暇を取ってみた。
    ●〈栄養バランス〉なんて余裕がないとできない。
    ●孤独を埋めるのにもお金がかかる。
    ●奨学金返済を苦に亡くなる人がいる国で。

    Ⅱ 心と身体
    ●殴られていなくても、〈虐待被害者〉だと気づく
    ●〈1日24時間〉は同じでも、動ける時間は人それぞれだ。
    ●優先席の権利を誰が決められるのか。
    ●マイノリティは常に説明を求められ続ける。
    ●人づき合いに必要な〈食べる〉ということ。

    Ⅲ 愛について
    ●「稀代のおしゃべりすと」柚木麻子さんとついに対面。
    ●人生ただ1冊の〈デビュー作〉ができた!
    ●肩書きや経歴で人を判断しない人たちに生かされてきた。
    ●知識や情報、文化。無形のものを与えられて生きる意欲を得た。
    ●ちゃんみなの『美人』に胸を射抜かれた。
    ●羽生結弦、ついに訪れた推しのプロ転向。
    ●平手友梨奈、強烈な光ゆえにアンチも多いが、彼女らしく輝いてほしい。
    ●推しは〈生きる意味〉を教えてくれる。
    ●ちゃんみなライブ初体験、豊かさについて悟る。
    ●ついに羽生結弦くんを見た!

    Ⅳ 未来へ
    ●貧困者に世間が向ける目は厳しい。
    ●たくさんの取材を受けて感じた〈リアル〉
    ●私が取材にド派手な服で武装する理由。
    ●内面化したルッキズムは人を殺す。
    ●ある日、記事がバズって世界が変わった。
    ●〈死〉を考える。
    ●〈自分は幸せになってはいけない〉の呪いを超えて
    ●中川家のこと。
  • 1,980(税込)
    著:
    中尾巧
    レーベル: ――

    検事は転勤が付きもの。赴任地で目にする風物や、出会った人々との交流を、エッセイに綴る――。『中之島の風景』を増補・改題。
  • 「情けない人生でした」――器用に生きていた後輩の死、海で溺死した父……
    岸本佐知子さん、能町みね子さん推薦!忘れられない喪失の記憶を炙り出すエッセイ集。岩井秀人さんとの特別対談収録。

    「面白くて途中で読むのをやめられない。前田さんの文章には、読む人を前へ前へと駆り立てる不思議なエンジンがある。」
    (岸本佐知子)

    「死なれちゃった時は、まえさんみたいにたくさん話したほうがいい、って思う。マヌケなことや、細かいことまで、なにもかも。」
    (能町みね子)
  • 3,300(税込)
    著:
    南伸坊
    レーベル: ――

    中国四千年の
    余白を楽しむ
    大人のマンガ

    奇妙でおかしな中国怪異譚を描いた、南伸坊の中国マンガ全作品。新作描き下ろし作品、インタビュー「私のマンガ」も収録。

    ・『仙人の壺』『李白の月』より全作品
    ・新規描き下ろし作品
    ・インタビュー「私のマンガ」
    ・解説 北村薫 夏目房之介

    「一本の線、あるいは余白が、何と雄弁なことか」北村薫
    「戦後日本マンガにおいて稀有な、大人のための達人的趣味漫画」夏目房之介
  • 「源氏物語」は紫式部の〝復讐心〟から始まった――? 輝く美貌を持つ男・光源氏と女たちの恋物語に織り込まれた作者のたくらみとは? 『窯変 源氏物語』の著者が日本最古の長篇小説をひもとき、天才女性作家・紫式部の思考に迫るスリリングなエッセイ。座談会「物語の論理・〈性〉の論理」前篇(三田村雅子・河添房江・松井健児・橋本治)収録。
  • 「源氏物語」は紫式部の〝復讐心〟から始まった――? 輝く美貌を持つ男・光源氏と女たちの恋物語に織り込まれた作者のたくらみとは? 『窯変 源氏物語』の著者が日本最古の長篇小説をひもとき、天才女性作家・紫式部の思考に迫るスリリングなエッセイ。座談会「物語の論理・〈性〉の論理」(三田村雅子・河添房江・松井健児・橋本治)収録。
  • 女性は御簾に隠れるべき存在だった時代、紫の上は軽やかに駆ける少女として描かれた。作家が物語に託した革新的なアンチテーゼは、一千年後の読者である我々にも届いている。現代の作家・橋本治が書き手の孤独と希望に寄り添いつつ、世紀の長篇を読み解く。座談会「物語の論理・〈性〉の論理」後篇(三田村雅子・河添房江・松井健児・橋本治)収録。
  • 1,760(税込)
    著:
    角幡唯介
    レーベル: ――

    こうして私はワイヤーにぶらさがって村にたどり着くことができ、結果、生きのこったわけだが、ここで問題になるのは、私がワイヤーをわたりきり、いわば死の瀬戸際から脱出したときに何を思ったのかだ。
    私はこんなことを考えた。
    もしワイヤーではなく、川を泳いで生きのこったら、そっちのほうが話は面白くなったんじゃないか?
    そしてこんなことを考えている自分にゾッとした。(本文より)

    生死の瀬戸際で、もう一人の自分が囁く「もっと面白くしよう」という誘い。書くことは不純だと言いながら、それでも書き続ける冒険家・角幡唯介がたどり着いた、行為する表現者の真髄とは。

    【目次】
    序 論 探検って社会の役に立ちますか?

    第一部 行為と表現
     第一章 書くことの不純
     第二章 羽生の純粋と栗城の不純
     第三章 冒険芸術論

    第二部 三島由紀夫の行為論
     第四章 届かないものについて
     第五章 世界を変えるのは認識か行為か
     第六章 実在の精髄
     第七章 年齢と永遠の美

    あとがき あらためて書くことについて
  • 50歳は「人生100年時代」の折り返し地点。大きな節目を迎え、後半戦をどう生きるか考えるとき、ヒントとなり支えにもなる本とは。各界の著名人が50歳以降も読み続け、読み返す座右の書50冊を紹介。絵本から古今東西の古典まで、人生経験に裏打ちされた大人のための読書エッセイ集。

    (執筆者一覧)
    Ⅰ途上―折り返し地点をこえて見えるもの
    藤森照信/関川夏央/北村薫/平田俊子/保阪正康/宮田珠己/養老孟司/俵万智/上野千鶴子/黒井千次

    Ⅱ道標―人生の転機にノウハウ本は役立たない
    冨山和彦/仲野徹/内田樹/原研哉/佐治晴夫/松田哲夫/末井昭/和嶋慎治/内田洋子/落合恵子

    Ⅲ冒険―世界への窓はいつでも開いている
    窪美澄/橋爪大三郎/近藤サト/小池昌代/酒井順子/三浦雄一郎/角野栄子/小林聡美/南伸坊/横尾忠則/小川洋子

    Ⅳ再読―二度目からが本当の読書である
    川本三郎/伊藤比呂美/鈴木保奈美/大竹しのぶ/宇能鴻一郎/松岡和子/竹内薫/中村桂子/小池真理子/里中満智子

    Ⅴ再発見―その本は見事な変身をとげた
    岡本裕一朗/若島正/ブレイディみかこ/中園ミホ/安田登/楠木新/金井美恵子/平松洋子/四方田犬彦
  • ヒグチさん(91歳)が愉快な日常を実況中継! 
    ふわっところんで顔面5色事件、まさかのがん治療、役立つ食卓メモ術、お転婆少女時代の思い出……。ヨタヘロ期をご機嫌に生きるヒントがつまった痛快エッセイ。≪黒井千次氏との同級生対談収録≫

    ==ベストセラー『老いの福袋』の著者、待望の最新作==
  • 「なぜ本書が、(中略)かような一大傑作論考として結実したのかといえば、それは結婚が全部悪いのである。」(あとがきより)

    「どうして結婚したんですか?」
    この、デリカシーに欠けた、無配慮で苛立たしい“愚問”がもたらしたのは、人はなぜ冒険するのかという「最大の実存上の謎」への偉大な洞察だった!
    人生の下り坂に入ったと自覚する著者が、探検家としての思考の遍歴を網羅した傑作エッセイがついに文庫化。
    〈解説〉仲野徹(生命科学者)

    目次
    序 章 結婚の理由を問うのはなぜ愚問なのか
    第一章 テクノロジーと世界疎外――関わること その一
    第二章 知るとは何か――関わること その二
    第三章 本質的な存在であること(二〇一九年冬の報告)――関わること その三
    第四章 漂泊という〈思いつき〉――事態について その一
    第五章 人はなぜ山に登るのか――事態について その二
    終 章 人生の固有度と自由
  • 清らかな自然の美しさや人を恋うる心、夫婦の情愛、別れゆくこと……。千年変わらぬ人間の真情を歌うわが国最古の歌集・万葉集。かつて戦意昂揚のために利用された不幸な歴史を塗り替え、わかりやすい口語訳で、この歌集の真の魅力をあますところなく伝えるエッセイ集。万葉集入門最適の書。〈解説〉中 周子・酒井順子
  • 毎日炊いてる白いごはん、欧州由来のマッシュポテト、異国に適応したカリフォルニアロール。アメリカ西海岸の空のもと、根なし草的に集まった五人家族の食卓は、それぞれのルーツを反映してにぎやかだ。文化の壁も反抗期も、食欲の前には待ったなし! つくり、食べ、食べさせる濃密な日々を、四十代の詩人・母が綴る。〈解説〉ブレイディみかこ
  • 1,650(税込)
    著:
    中尾巧
    レーベル: ――

    「トンボの眼」で見て「柔らか頭」で考え、決断する――。事件捜査にあたっての思考の真髄が明かされる、元検事長によるエッセイ集。
  • 人生は、なるようになる――これがひとまずの結論です。幼少期の最初の記憶から、虫と猫とバカの壁と出会った八六年を語りつくす。読売新聞の好評連載「時代の証言者」を大幅加筆、「五〇の質問」を増補。養老先生はじめての自伝。

    目次
    Ⅰ 幼年時代と戦争
    Ⅱ 昆虫少年、医学部へ
    Ⅲ 解剖学者の奮闘
    Ⅳ 『バカの壁』と〈まる〉との出会い
    養老先生への五〇の質問
    ――朝起きて最初に何をやりますか/最後の晩餐で食べたいものは/自分をバカだなと思うことはありますか/いろいろな発言をされると誤解されることが多くて困りませんか/大人になるってどういうことですか/死についてどう思いますか……など
  • 1,980(税込)
    著:
    穂村弘
    レーベル: ――

    「海が似合いませんね」ええ、まあ、と曖昧に微笑みながら、内心は傷ついている――
    にゅるりと世界も自分も裏返る、読売新聞人気連載の蛸足的エッセイ。

    世界中の人間がみんな私じゃなくて、本当によかった――
    「将来、君はちくわ天が好きになるよ」
    「ちがうんだ。俺は犯人じゃない。そっくりさんなんだ」
    「今日、首にバッタが止まったこと、いつか忘れちゃうのかな」
    「隣の家のおじさんが目から赤いビームを出して私の掃除機を壊したから」
    (本文より)
  • 1,430(税込)
    著:
    佐藤愛子
    レーベル: ――

    著者が生まれてから小学校時代まで、両親、姉、時折姿を現す4人の異母兄、乳母、お手伝い、書生や居候、という大家族に囲まれた、甲子園に近い兵庫・西畑の時代を、思い出すままに綴る。『血脈』など、著者の自伝的作品では触れられることのなかった秘蔵のエピソードが満載。幼い「アイちゃん」目線で、“人生で最も幸福だった時代”の暮らしぶり、人間模様を活写する。
    *目次*
    モダンガールが来たァ/サンタクロースはいなかった/ばあやの鼻
    /嘘について/全生涯で一番の幸福/なんでこうすぐに涙が出るのか!/お遊戯会/イロハのハッチャン/そしてばあやはいなくなった/安モンはおいしい/ハナはんのハナ/長男なのに名は八郎/はじめての敵意/海の色
  • 人気作家の好奇心を刺激した書籍の数々、ミステリー、海外ノンフィクションから、社会時評、歴史、恐竜まで――。『読売新聞』日曜日掲載、読書面の大人気書評エッセイが、待望の書籍化。読書委員就任からの5年間で紹介した128冊を、著者初の新書で一挙公開!
  • 竹藪の庵にひきこもり、都会に姿を現さず、一歩退いて人の世を眺める。来る者拒まず去る者追わず、集うは多士済々、談論風発、鯨飲酩酊、二日酔い……。“竹林の隠者”とよばれた作家が飄々と綴る身の処し方。「怠け者の記」「丘の上にひきこもり……」「何もせんぞ」などユーモラスで含蓄のある随筆を収める、文庫オリジナル作品集。〈編・解説〉荻原魚雷
  • この写真の志ん生は、いい顔してる――。今はなき寄席・人形町末広の高座から自宅まで、昭和二九(一九五四)年~三〇年に撮られた噺家たちの、二千枚におよぶ貴重なフィルム。このころ二つ目だった家元が写真をめくり、志ん生、文楽、円生、小さんなど、若き日に憧れた名人たちを偲ぶ。〈解説〉立川談春
  • 『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか
    『戦姫絶唱シンフォギア』立花響
    『ポケットモンスター』アイリス
    『ヒーリングっど♡プリキュア』花寺のどか/キュアグレース
    『スパイダーマン:スパイダーバース』グウェン・ステイシー/スパイダー・グウェン
    『薬屋のひとりごと』猫猫

    様々な作品で活躍する人気声優・悠木碧のファーストエッセイ集!

    秘密の友達がいた幼少期、学業と仕事の二足のわらじで駆け抜けた学生時代、声優業への情熱、推しへの愛に、衝撃の前世まで?
    2003年のデビュー以来、現在も声優業界の第一線を走り続ける著者が、30歳を迎えその半生を振り返った書き下ろしエッセイ全20篇。
    巻末には、同期声優、寿美菜子氏&早見沙織氏との特別鼎談を収録。

    ◆目次
    ・はじめに
    ・生い立ちとか家族とか
    ・子役だった頃
    ・声優になるぞ
    ・学生と大人の狭間で
    ・大学と仕事の両立
    ・先輩・後輩・同輩
    ・今の私のおはなし
    ・「好き」を仕事にすること
    ・悠木碧式ルーティン
    ・オフの日だってある
    ・私とオタクと推しと
    ・ケモノの目覚め
    ・神様が性癖
    ・推しが“いた”
    ・メイクに纏わるエトセトラ
    ・ファッションは武装
    ・前世って信じる?
    ・猫、我が主。
    ・おわりに
    ・特別鼎談:寿美菜子×早見沙織×悠木碧
  • 2022年2月24日。ロシアの侵攻が始まったあの日から、私たちの生活は一変した。戦争の予感、避難生活の現実、引き裂かれた家族、ロシアの友人への思い……。キーウに生まれ育ち、日本で博士号を取得したウクライナ人の著者が、戦争下で見たこと、考えたことを綴る。
  • 昭和二〇年八月一五日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに走っていたのである(本文より)。昭和八年、ハチ公がいた渋谷駅、一六年、「不急不要」の旅が禁じられた中学生の夏、そして二〇年八月、駅で聞いた玉音放送――歴史の節目はいつも鉄道とともにあった。関連エッセイ、北杜夫との対談を増補した完全版。

    (目次より)
    第1章 山手線――昭和8年
    第2章 特急「燕」「富士」「櫻」――昭和9年
    第3章 急行5列車下関行――昭和10年
    第4章 不定期231列車横浜港行――昭和12年
    第5章 急行701列車新潟行――昭和2年
    第6章 御殿場線907列車――昭和4年
    第7章 急行601列車信越本線経由大阪行――昭和16年
    第8章 急行1列車稚内桟橋行――昭和17年
    第9章 第1種急行1列車博多行――昭和19年
    第10章 上越線701列車――昭和19年
    第11章 809列車熱海行――昭和20年
    第12章 上越線723列車―一昭和20年
    第13章 米坂線109列車――昭和20年
    増補(戦後篇)
    はじめに
    第14章 上越線708列車――昭和20年9月
    第15章 弘前駅、一ノ関駅――昭和20年秋
    第16章 熱海にて――昭和21年
    第17章 松江へ――昭和22年8月
    第18章 東北本線103列車――昭和23年4月
    増補版・あとがき

    巻末付録
    古い時刻表を読む
    自作再見『時刻表昭和史』
    それぞれの汽車旅 北 杜夫/宮脇俊三
    時刻表昭和史関連年譜
  • 求めたものは一杯の冷たい麦酒(萩原朔太郎)、呑まぬくらいなら蕎麦屋へは入らぬ(池波正太郎)、おしまいにひとロライスカレー(向田邦子)。酒友との語らい、行きつけの店、思い出の味……。銀座、浅草の老舗から新宿ゴールデン街、各地の名店まで酒場を舞台にしたエッセイ&短篇アンソロジー。     文庫オリジナル

    ■目次
    虚無の歌 萩原朔太郎
    【酒友のいる風景】
    はせ川(井伏鱒二)
    中原中也の酒(大岡昇平)
    青春時代(森敦)
    酒の追憶(太宰治)
    酒のあとさき(坂口安吾)
    池袋の店(山之口獏)
    音問(檀一雄)
    詩人のいた店(久世光彦)
    後家横町/酒のこと(小沼丹)
    【行きつけの店】
    タンタルス(内田百閒)
    藪二店(池波正太郎)
    私と浅草/札幌の夜(吉村昭)
    鯨の舌(開高健)
    「ままや」繁昌記(向田邦子)
    ほろ酔いの背に響く潮騒(安西水丸)
    新宿飲んだくれ/焼酎育ち(田中小実昌)
    【文士の集う場所】
    「ぼるが」に集う人人(石川桂郎)
    昼間の酒宴/ある酒場の終焉(寺田博)
    深夜の酒場で(中上健次)
    バーの扉を開けるとき(島田雅彦)
    てんかいそうろう(戌井昭人)
    【酒場に流れる時間】
    海坊主(吉田健一)
    幻想酒場〈ルパン・ペルデュ〉(野坂昭如)
    花の雪散る里(倉橋由美子)
    ゆうすず(松浦寿輝)
  • 慣れ親しんだ鞆ノ津の釣場、尾道で訪ねた志賀直哉の仮寓、ひとり耳にした平和の鐘の音、「黒い雨」執筆の頃、母親のこと――。広島生まれの著者が綴った、郷里とその周辺にまつわる随筆十七篇、小説「因ノ島」「かきつばた」、半生記などを収める。豊かな海山や在所の人々へのあたたかな眼差しがにじむ文庫オリジナル作品集。〈解説〉小山田浩子

    目次

     Ⅰ
    広島風土記/志賀直哉と尾道/尾道の釣・鞆ノ津の釣/因島半歳記/鞆ノ津/鞆は生き慣れた釣り場/消えたオチョロ船/大三島/大三島の樟の木/備前牛窓/ふるさとの音/備後の一部のこと/故郷の思い出/備南の史蹟
     *
    因ノ島(小説)

     Ⅱ
    疎開日記/疎開余話/在所言葉
     *
    かきつばた(小説)
    『黒い雨』執筆前後(談)

     Ⅲ
    おふくろ/半生記(抄録)
  • 自ら海軍に進んだ著者が、提督三部作や『軍艦長門の生涯』には書けなかった海軍を、実体験や取材メモをもとに綴ったエッセイ五〇篇。海軍軍人のスマートさだけではない蛮勇・武勇伝・失敗談や、軍隊の悲惨さ愚かさから潜水艦のトイレ事情まで、人間味たっぷりに描く〝わがネイビー賛歌〟。単行本未収録の講演録「日本海軍の伝統と気風」を増補。

    「ネイビーはスマートネスを以てモットーとする」陸軍とちがい敵性国語廃止などと野暮なことは言わなかったけれど……(「青春の旅立ち」)
    制服の海軍士官は雨の日でも傘をさすことを許されていない。外出中にわか雨にあったらどうするか? 中尉はこう教わった。「ゆっくり濡れてこい」(「なぜ負けた」)
    「お前は何故海軍を志願したか」「はいッ、陸軍がきらいだからであります」試験官の中佐がニヤッとした。(「人のいやがる軍隊に」)

    【目次より】こぼれ話の始まる話/青春の旅立ち/なぜ負けた/カールビンソン/仰ぐ誉れの軍艦旗/サセコイ/へんな英語/ヘル談哀話/まあうれしい/艦長自ら操艦しつつあり/人殺し/軍人勅諭/よく学びよく遊び/町人服/大蔵省は海軍省/泥水すすり草をかみ/気ヲツケラレマス/人のいやがる軍隊に/六ツかしござる/ドナウ河の水深/靴磨き海軍/見て地獄/次元が低い/逆ごよみ/ミッドウェー/われらが知性/乱数表/腐れ士官の捨てどころ/坊さんパイロット/海軍馬鹿/ネルソンと東郷/親英派と親独派/罐焚き/侯爵の植木屋/文壇海軍見立て/航空母艦の幽霊/公用特急券/少将の墓/海軍士官とフランス語/狸の親ごころ/ロイヤル・サルート/オモチャの造船所/海軍糞尿譚/満艦飾/遺骨還送/女たちの大東亜戦争/ラッタルはかけあし/考課表/日付変更線/こぼれ話の終る話/講演録「日本海軍の伝統と気風」
  • 宗教史研究の碩学が愛してやまない先達に捧げる人物エッセイ。一人の師も弟子も必要とせず独立独歩の精神で生きた棟方志功、筑豊の子どもたちから古都奈良の仏像へ「命がけの転向の旅」をした土門拳、借り物の枠組みでなく自前の哲学、歴史観、人間観を追求した梅原猛、西洋と東洋のあいだ、科学と宗教のあいだに橋をかけるという難事業に取りくんだ河合隼雄。
    生きた世界も時代も異なるが、芯の部分において彼らに共通するものを見出しつつ、それぞれの魅力を味わい深い筆致でつづる。
  • ある日作家の自宅に迷い込んできたオスのトラ猫。ほどなく、作家と画家の姉が住むその家で飼われることになった。トラーと名づけられたその猫の自由かつ奔放な振る舞いと、それに振り回される二人の人間。猫愛の深みにもだえる日々を綴った、究極の猫エッセイ。トラーの死とその喪失を綴った3篇を増補した決定版。
    〈解説〉桜井美穂子

    【以下、本文より】
    トラーの好物は平貝、タコ、赤貝、アオヤギと小岩井ヨーグルト・グルメファン(四〇〇g入り三八〇円)と焼いりこ(小魚を特殊製法で薄くパリパリに圧縮引きのばした、人間用のおつまみ。ちいさいのりの丸缶くらいの大きさで八八〇円)で、クール宅急便で取り寄せる魚では、メバル、カレイ、キス、ウマヅラハギ、アジが好きだけれど、なんといっても夢中になるのは甘エビで、これは伊勢エビなど無視するほどの大好物で十二匹はペロリとたいらげてしまう。猫などにこんな贅沢をさせていいのだろうか、と反省もするけれど、道で顔をあわせると、ン、グググ、と走り寄ってきて頬をこすりつける姿を見ていると、ヨシヨシ、冬には羽ぶとんを買ってやるからね、トラーちゃんは鳥を捕らえるの好きだから、などと、わけのわからない論理で甘やかすことに決めてしまう。
  • 小津安二郎は里見弴の小説をよく読み、「映画のシナリオのねたに」し、「良き友」となった。原作と銘打たれた表題二作に加え、「晩春」を見た里見が「原作料の半額くらいは貰ってもよさそうだ」と小津をからかったという「縁談窶」など中短篇、さらに小津への弔辞と追想エッセイを収録。文庫オリジナル。
    〈解説・武藤康史〉
  • 女優業がどんなに忙しいときも台所に立ちつづけた著者が、日々の食卓の参考にとつけはじめた献立日記。工夫と知恵、こだわりにあふれた料理用虎の巻。〈解説〉平松洋子
  • アメリカ文学は、ようやく「アメリカ」を語らない、ただの文学になった――気鋭の翻訳家が紹介する一番あたらしく刺激的な読書案内。
  • 陽気は美徳、陰気は悪徳を信条に九十八歳の天寿を全うした小説家・宇野千代。毎日、机の前に座り、食事を作り、週に一日だけ大好きな麻雀に興じる。八十三歳から最晩年まで、前向きでイキのいい毎日を綴った随筆選集。「私の文章作法」「私の発明料理」も収録。〈巻末付録〉瀬戸内寂聴/藤江淳子

    【目次】
    暮しの中の私(83歳~90歳)
     暮しの中の私/私はいつでも忙しい/ちょっとイカス話/私の晩年/嬉しさ余って大狼狽/私の昭和史とは

    愉しい好きなことだけを(90歳~97歳)
     よい天気/自慢の種がひとつ減った/私はぞっとした/私はしあわせ、昔もいまもこれからも…/陽気は美徳、陰気は悪徳/この秋で私は満九十一歳/私は夢を見るのが上手/愉しい好きなことだけを/気に入った笑顔/人生とは、行動すること/欲望の整理/ごく自然に/待つことの人生/私と麻雀/好きな人が出来たときが適齢期/自然だけではなく人間も変った/天狗久と私

    私の文章作法
     小説は誰にでも書ける/文章を書くコツ/気持のよい文章

    私の発明料理

    巻末付録
     弔辞(瀬戸内寂聴)/宇野千代と歩いた花吹雪人生36年(藤江淳子)
  • 『いい女、ふだんブッ散らかしており』につづく、『婦人公論』好評連載の書籍化第二弾。65歳、高齢者の仲間入りをしてからの、身の回り、体調、容姿、心境の変化を綴る。多彩な抽斗と表現で、自らの過去と現在を赤裸々に書き尽くした、極上のエッセイ集。
  • 日本における植物分類学の祖・牧野富太郎の最初のエッセイ集。初刊は昭和11年(1936)。執筆時期は内容から察して明治(日露戦争前後)から昭和初期。牧野富太郎ならではの、軽妙洒脱な文体、気取らない表現、語り口で、植物の魅力を縦横に綴る。

    以下、本文より。
    「私は植物の愛人としてこの世に生れ来たように感じます。或いは草木の精かも知れんと自分で自分を疑います。ハハハハ、私は飯よりも女よりも好きなものは植物ですが然しその好きになった動機というものは実の所そこに何にもありません。つまり生れながらに好きであったのです。」
    「私は来る年も来る年も左の手では貧乏と戦い右の手では学問と戦いました、その際そんなに貧乏していても一時もその学問と離れなく又そう気を腐らかさずに研究を続けて居れたのは植物がとても好きであったからです。気のクシャクシャした時でもこれに対するともう何もかも忘れて居ます。」
    「私はまた草木に愛を持つことによって人間愛を養うことが出来得ると確信して疑わぬのである、もしも私が日蓮ほどの偉らい物であったなら、きっと私は草木を本尊とする宗教を樹立して見せることが出来ると思っている。」
  • 珈琲、紅茶、ほかほかココアにご褒美ビール。世界中どこでも、カフェには誰かの特別な想い出がある――。自宅で、電車で、休憩中に、読めばほっこり旅気分。作家、学者に映画監督、各界著名人が寄稿するBunkamuraの名物誌『ドゥ マゴ通信』から生まれた、香気立ち上るカフェ・エッセイ全50篇。〈まえがき〉中条省平

    ◆著者一覧◆
    ・中条省平
    ・野田秀樹
    ・富士川義之
    ・河村錠一郎
    ・鈴木清順
    ・鶴岡真弓
    ・三木宮彦
    ・辻 邦生
    ・鈴木布美子
    ・岸田 秀
    ・佐藤亜紀
    ・久世光彦
    ・池内 紀
    ・蓮實重彦
    ・中村真一郎
    ・養老孟司
    ・秋山祐徳太子
    ・川成 洋
    ・須賀敦子
    ・出口裕弘
    ・亀山郁夫
    ・島田雅彦
    ・護 雅夫
    ・山内昌之
    ・中沢新一
    ・堀内 勝
    ・澤田 直
    ・蜷川幸雄
    ・南 伸坊
    ・西江雅之
    ・巖谷國士
    ・松浦美奈
    ・森本哲郎
    ・吉本隆明
    ・赤瀬川源平
    ・鷲田清一
    ・横尾忠則
    ・松山 巖
    ・吉田加南子
    ・城山三郎
    ・柴田元幸
    ・上野昴志
    ・中田耕治
    ・樺山紘一
    ・いとうせいこう
    ・関川夏央
    ・杉山 晃
    ・今福龍太
    ・末延芳晴
    ・安西水丸
    (順不同)
  • 海外渡航が稀少だった昭和三〇年代、水産庁の調査船に船医として乗り込んだ若きマンボウ先生。アジアから欧州をめぐる約半年の船旅を、のびやかな詩情と軽妙な文体で綴り、一躍人気作家となった。戦後ユーモアエッセイの地平をひらいた記念碑的作品に、航海中の写真、エッセイ「傲慢と韜晦」などを収録した増補記念版。〈解説〉なだいなだ
  • 『櫂』『陽暉楼』に『天璋院篤姫』。逆境を生き抜く女性を描き、一世を風靡した国民的作家・宮尾登美子。実父との軋轢、二人の母
    への想い、壮絶な満洲の記憶に、借金に苦しんだ下積み時代。作品世界に惚れ込み、先輩作家としても慕い続けた著者が、その波瀾万
    丈な生涯を新たな視点で辿る。〈解説〉綿矢りさ

    【目次】
    前書き
    第一章 誕生会
    第二章 ある噂
    第三章 富田屋の跡
    第四章 南国
    第五章 同級生
    第六章 学歴
    第七章 『櫂』の世界
    第八章 農家の嫁
    第九章 二人の母
    第十章 兄と妹
    第十一章 満洲の少年
    第十二章 『朱夏』の村
    第十三章 テレビ出演
    第十四章 借金二人三脚
    第十五章 事 業
    第十六章 家 出  
    第十七章 再婚
    第十八章 太宰治賞受賞
    第十九章 直木賞
    第二十章 映画化
    第二十一章 女流作家たち
    第二十二章 きのね
    第二十三章 最後の小説
    第二十四章 帰郷
    最終章 続・仁淀川
    解説 「綴る女」を綴る女 綿矢りさ
  • 1,650(税込)
    著:
    中尾巧
    レーベル: ――

    司法の世界で、検事は何を考え、いかに行動し、真実を探るのか――。その思考と行動論理を綴るエッセイ。『検事はその時』を増補・改題。

    <目次>

    第一章 捜査の原点
    自白を疑え/被疑者の弁解/取調べ/マルサ/動機
    〈コラム〉金沢雑感

    第二章 検事の実像
    募金詐欺/割引国債/架空転入/口利き/コンプライアンス/公有水面
    〈コラム〉画家の生と死

    第三章 事件と時運
    時運/質問主意書/ワープロと予算/現場百回/投書
    〈コラム〉役者根性

    第四章 法と裁判
    無罪判決/被告人の嘘/死刑か無期懲役か
    〈コラム〉聴竹居
  • よい外国人じゃなきゃ、ダメ? 台湾出身で〈日本語に住む〉著者が問う〈ふつう〉への抵抗。小さな声も自由に羽ばたき出すエッセイ集。3歳で台湾から日本に移り住んだ著者が、日常で味わった小さな違和からアイディンティティをめぐる問題、カズオイシグロから「愛の不時着」まで文学・映画を読解する批評文を収録し、日本の〈ふつう〉をやわらかに揺すぶるエッセイ集
  • 夫の三浦朱門が亡くなって2年が経つ。知り合いには「私は同じ家で、同じように暮らしております」といつも笑って答えている。見た目の生活は全く変わらないが、夫の死後飼い始めた2匹のネコだけが、家族の数を埋める大きな変化である――老後の日常と気構えを綴るエッセイ集。
    ●母も夫も亡くなった今、私は監督される人もいないから、思うままに暮らすことにした。生まれてこの方味わったことにない自由の境地である。猫を抱いたまま、「二人」で眠ってしまうこともある。
    ●与えねばならない仕事があるということは幸せなことだ。それがないと「自分がしてもらう」だけの立場になり、運動能力、配慮、身の処し方、すべてが衰えてくるだろう。
    ●人間は与えられているものの価値は、すぐに忘れるか、評価しない。しかし「ないものを数えるより、あるものを数えたほうがいい」という幸福の極意は忘れないようにするべきだ。そして更にあるものを増やしていけば、日本人は幸福な国民になれるはずなのである。
    ●死期だけは、人間の分際で介入してはいけない。治癒するために一応努力してみて、その結果はもはや「人間業」ではないのである。だから人間は、その個人として最も適切な年齢に死ぬようになっている。その自然な運命を乱すのが、事故と戦争だから、この二つの社会現象だけは起こさないように、社会は努力すべきなのである。
    ●私が常に人生で「最悪」を想定して生きるようになったのは、自分を守るためだったのだと思う。現実が想定していたより幾分でもマシであれば、絶望せずにすむからだ。それに、しょせん人生なんてその程度のものだと、私は思ったのだ。完全なんてありえない。何かがいつも欠けている。どれかを諦め続ける。それが私の人生だろうと、考えるようになった。
  • ずっとこんな存在を待っていた。
    私たちの進む獣道のちょっと先を行く、素敵な先輩を。
    ――宇垣美里さん(解説より)

    思ってた未来とは違うけど、これはこれで、いい感じ。
    明日の私にパワーチャージするエッセイ66篇。

    私の私による私のためのオバさん宣言/「ごめんなさい」とベビーカー/“現役”のアップデート/四十代にちょうどいいパンツ/「大丈夫だよ」と言ってほしかった ほか。

    私たち、これでもいいのだ!
  • 私の目を引いたのは、沖縄から届く封筒に貼られた美しい切手でした。
    「琉球郵便」の文字、額面はセントで表示されている切手の図柄は多彩でした。見たことのない南国の植物、鮮やかな色をした魚、紅びん型がた紋様、琉球舞踊、文化財や工芸品……。いつも異なる図柄の切手だったので、手紙が届くとまっさきに確かめるようになりました。いきいきと描かれている動植物はとてもきれいで、友だちに「沖縄のお魚は青いの」と言っても信じてもらえなかったのですが。琉球舞踊の切手には県人会で見た演目が描かれていてうれしくなりました。
     ふだん目にする日本の切手とはまったく違うそれらの切手は「琉球切手」と呼ばれるもので、沖縄で作られているということでした。
     米軍施政下に置かれたのち一九四八年七月から七二年四月まで、普通切手・記念切手・航空切手など二百五十九種(再刷含む)の琉球切手が発行されていたと知るのはのちのことです。(第1章より)

     ……………………

     琉球切手はいまも沖縄の家に多数残っているという話を耳にします。切手としては使えないけれど、手放したくないという人や、ブームのさなかに買い、売りそびれてしまったという人。どこかの家の古い箱に忘れられたまま、ひっそりと眠っている切手もあるでしょう。
     そんな琉球切手は、こんなふうにつぶやいているのかもしれません。沖縄が米軍施政下だったころ、私たちは「言葉」を運んで、旅をしたのだよ、と。
    「Final Issue」の切手が発行されてから五十年。けれどいまも沖縄には米軍基地が広がり、米軍統治時代の終止符が打たれたとはいえない状況です。そんな沖縄からの「言葉」は、本土に届いているのでしょうか。(第十章より)
  • ただ汽車に乗るためだけに、世界の隅々まで、鉄道旅を敢行。遠藤周作、北杜夫、開高健ら、珍友・畸人を道連れに、異国の鉄道を乗りまくる。著者ならではの、ユーモアと臨場感が満載の漫遊紀行の歴史的名作。全20篇を網羅した完全版。
  • 「とうとう来てしまったのね」「賽は振られたのさ」行き詰まった二人の関係を清算するため、詩人と妻は希望も計画もないまま日本を出た。上海、マレー半島、インドネシア、パリ――四年に及ぶ放浪の旅を綴った自伝三部作を合本。
    『どくろ杯』
    詩集『こがね蟲』で詩壇に登場した詩人はその輝きを残し、夫人と中国に渡る。長い放浪の旅が始まった。
    『ねむれ巴里』
    深い傷心を抱きつつ三千代夫人と日本を脱出した詩人はヨーロッパをあてどなく流浪する。自伝第二部
    『西ひがし』
    三千代夫人はひとりベルギーに残った。暗い時代を予感しながら、詩人は暑熱と喧噪の東南アジアにさまよう。
  • 1,034(税込)
    著:
    遠山啓
    レーベル: 中公文庫

    「近ごろ数学がいろいろの所に顔を出すようになって、数学ぎらいの人々を困らせたり、うんざりさせているようだ。この本はそういう人々のために書いたいくつかの文章を集めたものである。どの文章も数学とはそれほど恐いものでも、また人間ばなれしたものでもなく、ただの人間たちが、何千年も昔から、寄ってたかってつくりあげた、きわめて人間くさい学問なのだ、という立場から書かれている。」(あとがきより)
     数学の歴史や、数学のなかのいくつかの典型的な概念について、また、子どもも親もセンセイも悩ませる「集合」についてなど、平易でありながら本質的な数学論が語られる一冊。
    『数学は変貌する』を改題、「数学と人間」「現代社会と数学の役割」「文科のための数学」の三篇を増補し、〈弔辞〉大岡信、〈追悼エッセイ〉森毅「異説遠山啓伝」を収録。

    【目次より】
    プロローグ 数学とはなにか
    数学は変貌する――古代から現代まで
     古代の数学
     中世の数学
     近代の数学
     現代の数学
    連続と不連続
    数学の方法
     分析―総合の方法
     等質化の方法
     操作的方法
    「集合」おそるるにたらず
    数学と人間
    現代社会と数学の役割
    文科のための数学
     あとがき
     弔辞(大岡信)
     異説遠山啓伝(森毅)
  • マラソン・駅伝中継での、選手の人柄に迫る解説に定評がある増田明美さん。一度聞いたら忘れられない、あの「こまかすぎる」名解説はいかにして生まれるのか。相手との信頼関係の築き方、情報収集の極意、選手につけるニックネームに込めた思いまで――その舞台裏を初公開。さらには、20年以上続けている大阪芸術大学での講義や、朝ドラ『ひよっこ』のナレーション、『読売新聞』「人生案内」回答者など、幅広い仕事で培ったコミュニケーション術に迫る。

    〈目次より〉
    【プロローグ】途中棄権で終わった選手生活
    走る楽しさを教えてくれた宗兄弟/ロサンゼルスオリンピックの記憶/ゼロからの再起、そして引退レース
    【第1章】取材する力――人の心を開く
    ●マラソン解説者デビュー
    最初の解説で大失敗/取材の原点「会いたい人に会いにいく」/選手は何をいちばん伝えてほしいのか?
    ●信頼関係を築き、寄り添う
    口調や言葉遣いを相手に合わせて/監督からいかに話を聞き出すか/ニックネームに込めた思い/中学時代から取材した鈴木亜由子選手/誰かの靴を履く
    ●スポーツライターの心得
    取材相手はとことん調べる/忘れられない大失敗/汗かき、恥かき、手紙書き
    【第2章】伝える力――人の心を摑む
    ●人生の師からの教え
    崖っぷちからのスタート/嫌われた理由/自分を笑える強さが大切/楽しんでいれば、それがそのまま伝わる/話し上手は聞き上手から/小出さんから学んだ「人間力」
    ●大学の講義で試される
    芸術大学でスポーツを教える/飽きさせない工夫が勝負/高橋尚子さん、野口みずきさんのすごい食べっぷり/宮本武蔵の教え  
    ●スポーツの力を信じて
    開発途上国の暮らしぶりを伝える/ラオスの山岳地帯で一緒に走った日/支援の"バトンリレー"をつないで/朝ドラ『ひよっこ』のナレーション/たくさんの「心のひだ」を持つ
    【第3章】つなげる力――人の絆を育む
    ●支えることの喜び
    「心のレベル」という教え/言い訳をしない、と決めた/応援される選手に/素直な言葉は愛される/パラスポーツとの出会い/残されたものを最大限に生かせ/心のぜい肉を落とす
    ●一歩一歩、前へ向かって
    私が憧れるロールモデル/「人生案内」で社会を知る/結婚は、呼吸が楽な人と/座右の銘は「知好楽」
    【エピローグ】次のステージに向かって
    マラソン解説にひと区切り/人のために生きること/人生のチャレンジは続く
  • すべて成るようにしか成らん。不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。死ぬことも怖くないし貧乏も怖くないし、どん底をくぐり抜けるということはありがたいことだった。生きるとは、老いるとは、死とは、幸福とは……。読めば力が湧く、愛子センセイのメッセージ。

    (本文より)
    ●すべて成るようにしか成らん。そう思っています。
    ●幸福って欲望の充足では決してないんです。
    ●幸福とは何か? いい時も悪い時も腐らず怨まず嘆かず、どんな時でも平然としていられることだと私は思っています。
    ●もし、誰かに、あなたの人生でひとつ満足だったことは? と問われたら、私は「苦しいことから逃げなかったことです」と答えるでしょう。
    ●不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。温室のような環境にいると、人生への勇気がなくなるんです。
    ●生きるというのは苦しいこと。私たちは楽しむためではなく、修行するために生まれてきたと思うことにしています。そう思えば、苦しいことを避けたり、楽しくないからといって恨んだりしなくていい。修行だと思えば、耐えやすいんです。
    ●苦労というものを不幸のように考えるのは間違いです。苦労を乗り越えるから、自信というものが生まれるんですよ。
    ●いろいろあったけれど、辛いとか悲しいとか嘆く気持ちはなかったです。戦場の兵士が敵との戦闘の最中に、辛いとか悲しいとか思わないのと同じです。そんな暇がなかった。人生の幸せとか喜びとか考えたことがなかった。何が幸せかなんて、暇人のいうことと思ってました。
  • 短篇は他のどんなジャンルよりも発想や展開において、また構成や叙述において自由で柔軟なものだ――。「私の文章作法」「短篇小説論」を中心に日本語論、自作解説を増補した新編集版。『短編小説礼讃』の著者による小説作法の書。巻末に荒川洋治との対談「短篇小説を語る」を収録する。  〈解説〉荒川洋治

    【目次】 *=新収録
    Ⅰ 私の文章作法
    書くということ/待つ・聞く・書く/好きな言葉/散文の基本/小説を超えるもの*/不朽のジャンル/「僕」の問題*/うらぎる言葉*/幼年の文学*/土地の感覚*/小説と年齢*
    Ⅱ 日本語について
    ニュアンスについて*/昔の言葉/いい文章*/淋しい文章/私の国語問題/読書会にて/読者への手紙

    Ⅲ 短篇小説論
    短篇作者の仕事/贋の首飾り/チェーホフの星/チェーホフの現在/日本語のルナール/国木田独歩がいた町で/おのずからの形式/短篇小説の青春*/陳腐な運命/芥川龍之介の短篇/真剣な遊戯/三浦哲郎氏の短篇/猫のいる短篇/私の処女作*/父をさがす子*/『自転車』のこと*/短い形式*

    対談
    短篇小説を語る* 荒川洋治×阿部昭

    解説 荒川洋治
  • 科学者にして名文家であった寺田寅彦、中谷宇吉郎、湯川秀樹。国語教科書で彼らの文章と出会い、科学への扉を開かれた者は多い。この三人を中心に、岡潔、矢野健太郎、福井謙一、日髙敏隆の名随筆を収録する。考えるよろこび、知る楽しみを味わえる「教科書名短篇」シリーズ唯一の随筆集。 
    文庫オリジナル

    【目次】
    科学者とあたま他六篇/寺田寅彦
    (科学者とあたま/簑虫と蜘蛛/蜂が団子をこしらえる話/茶碗の湯/藤の実/鳶と油揚/蜻蜒) 

    地球の円い話他三篇/中谷宇吉郎
    (科学以前の心/地球の円い話/立春の卵/科学の限界)

    詩と科学他八篇/湯川秀樹
    (詩と科学/原子と人間(詩)/科学と環境/目と手と心/単数と複数/具象以前/創造性の尊重/少数意見/アインシュタイン先生の想い出)

    発見の鋭い喜び/岡 潔
    科学的なものの考え方/矢野健太郎
    広く学ぶ心/福井謙一
    チョウの飛ぶ道/日髙敏隆
  • 知らなかった「キーンさん」がここにいる! 同時代のカワバタ、ミシマの話から「超大国日本論」、そして美味しい料理屋の紹介まで、本邦初訳の27編。
     これらは、ドナルド・キーンという類い希な日本文学者が、アメリカの読者に向かって日本をどう紹介したかを示すとともに、アメリカがどんな時に日本について知りたいと思ったか、日本文化を理解しようとしたかを示す、もう一つの戦後日米文化史でもある。

    目次より
    〈書評〉谷崎潤一郎『蓼喰ふ虫』E・サイデンステッカー訳
    〈書評〉大岡昇平『野火』アイヴァン・モリス訳
    〈エッセイ〉日本文学の翻訳について
    〈エッセイ〉大歌舞伎、初のニューヨーク興行
    〈エッセイ〉戦後、日本人は変わったか?
    〈投稿〉編集主幹へ――日本の選挙を分析する
    〈書評〉コルタサル『石蹴り遊び』
    〈エッセイ〉日本文学者という「専門家」の告白
    〈エッセイ〉川端康成のノーベル文学賞受賞
    〈エッセイ〉ミシマ――追悼・三島由紀夫
    〈エッセイ〉超大国日本の果敢ない夢
    〈エッセイ〉大都会東京の「素顔」
    など

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