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『医学・薬学、文藝春秋、1円~(実用、新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全71件

  • 爆笑と恐怖が交互に襲い来る強烈な歴史書

    梅毒には水銀風呂! 夜泣きする子にはアヘン! 水難事故にはタバコ浣腸! かつて人類の常識だった残念すぎる医療の全てがここに。

    〈最終的には次の簡単な問いを自問するといいだろう。その治療法には、信頼できるエビデンスがあると思うか? 副作用が出ても構わないか? それから忘れてはならない問いがもう一つ──治療費にいくらまで払えるか?
     実のところ、この本は何でも治ることを売りにした最悪の治療法の歴史を、簡潔にまとめたものだ。言うまでもなく、「最悪の治療法」は今後も生み出されるだろう。〉(「はじめに」より)

    ※この電子書籍は2019年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • あなたの脳をスーパーチャージする方法。日々の「習慣」を変えれば、「脳力」は伸ばせる!
    「自分史上最高の脳」になるための最新メソッドを「大全」にまとめた決定版!

    「運動」「食事」「睡眠」「腸」「栄養」「性欲」「知力」「孤独」「幸福」...
    科学によって証明された「脳にとっていいこと」を、この一冊ですべて網羅。
    大人になってからの知力の「4分の3」は、環境や生活習慣で決まる。
    仕事のパフォーマンスを最大化するには? 認知症の予防に大事なことは?
    ――「習慣」を変えれば「脳」も変わる。

    ■脳トレは役に立たない。知力アップには「語学」と「ダンス」
    ■知能が決まるのは、「遺伝」か? それとも「環境」か
    ■アルツハイマー病の原因となる変性は、35歳から起きている
    ■「ジム通いの都会人」より「羊飼い」の方が健康な理由
    ■1日3食+おやつ、は人間の進化の歴史を無視している
    ■ヴィーガンの8割が疲れやすい理由。脳への恒久的ダメージも
    ■学習能力や認知機能は、腸内の善玉菌が関係
    ■「孤独」は脳を縮ませる。「SNS孤立」にも注意
    ■定期的なオーガズムが脳を活性化する―JUST DO SEX
    ■睡眠不足が、中高年期の認知機能に悪影響を与える
    ■一週間に150分の有酸素運動を。だが、長時間座り続けると帳消しに
    ■グリーン・ジム(登山、釣り、ハイキング、草刈りなど)もおすすめ
    ■ヨガ=心身一体化は、脳のデフォルト・モード・ネットワークに効果あり
    ■「不安」や「恐怖」にとらわれるな。脳の活動が低下してしまう...!

    アメリカ大統領の健康アドバイザーが本書を推薦!
  • 臨床の最前線にいるトップドクターに、専門分野での最新治療やトピックスを徹底取材。家庭で読む医療の最新案内!

    【目 次】
    ●スーパードクター密着ルポルタージュ 24時間外科医 
    ●特別読物 がんゲノム医療の現在地

    PART 1 がん治療の最先端
    肺、大腸、胃、乳、子宮、食道、肝・胆・膵、腎・泌尿器、前立腺、白血病、脳腫瘍、ESD(内視鏡治療)、薬物療法、ゲノム医療、放射線治療、粒子線治療、緩和治療

    PART 2 難病治療の現在
    脳梗塞、脳動脈瘤、脳卒中回復期リハビリテーション、急性冠症候群、心臓弁膜症(弁置換術)、心臓弁膜症(TAVI)、胸部・腹部大動脈瘤、高血圧、糖尿病、腎疾患・透析、認知症、パーキンソン病

    PART 3 家庭の最新医療
    関節リウマ、甲状腺疾患、アレルギー性鼻炎・好酸球性副鼻腔炎、難聴、網膜疾患、白内障、腰痛、椎間板ヘルニア、変形性ひざ関節症、人工ひざ関節置換術、人工股関節、痔、骨盤臓器脱・腹圧性尿失禁、子宮内膜症・子宮筋腫、不妊治療、歯周病、インプラント、うつ病

    ●患者が知っておきたい医療の新常識コラム
    「保険診療と自由診療」
    「がん免疫療法のウソとホント」
    「ロボット手術最前線」
    「有名人の病気告白は話半分に聞いておけ」
    「健康食品やサプリメントでがんは消えるのか?」
    「高額最先端医療の是非」
    「まずはかかりつけ医」
    「依存症治療の真実」
  • 最新科学で「アンチエイジング」の限界に迫る!

    今、アンチエイジングの限界に挑むビジネスが世界中で高い注目を集めている。
    グーグル共同創業者のラリー・ペイジは15億ドルを投じて不老不死を目指す研究所を立ち上げた。そして、「寿命をあと100年延ばすことはできる」と発言している。
    同じくグーグルの投資部門の責任者ビル・マリスもこんな予測を口にする。
    「人は500歳まで生きられる」
    「私は死ななくてもすむようになるまで長生きしたい」
    権力も金もほしいままにした人間が、究極的に求めるもの……秦の始皇帝も、エジプトのファラオも、そして現在の世界の富裕層も躍起になって求めているのは「不老不死」である。ロシアのプーチン大統領も、鹿の血の風呂に入っているとメディアで報じられたことがあった。
    金持ちや権力者だけではない。いま日本では一般人にもアンチエイジングが大流行である。老化防止を謳う化粧品や健康食品が市場に溢れ、テレビCMでも頻繁に流れている。
    しかし、不老不死が人類の永遠の夢であっても、決定的な妙薬や技術はいまだ発見されてはいない。はたして人は何歳まで生きられるのか? 不老不死は可能なのか?……世界最先端の研究成果を紹介する。
    それと同時に、科学者たちがおすすめする「日常の中でできるアンチエイジング」のコツも披露する。
  • 認知症は脳の糖尿病だ!
    ベストセラー『医者が教える食事術』著者の決定版

    病気を引き起こすのは20年前からの食事。
    ベーコン、フライドポテトハ食べるな。
    野菜と肉と魚を食べて、腹八分が理想。
    ――食生活で認知症を防ぐ完全マニュアル!
  • メタボは嘘だった!? そのダイエットで早死にする!

    メタボに科学的根拠はない。小太りの人が結局長生きする。
    これまでの健康常識を覆す「肥満パラドックス」のすべてがわかる!

    【目次】
    第1章 小太りが長生きするとはどういうことか
    第2章 メタボリックシンドロームの嘘
    第3章 肥満パラドックスの正体
    第4章 小太りはあらゆる病気に強いのか?
    第5章 健康で痩せた人をどう考えるか
    第6章 若いときも小太りで大丈夫?
    第7章 本邦初公開 太る食事術
    第8章 肥満パラドックスが常識になる日
  • 若き臨床心理学者の冒険譚にして青春物語

    われらがカウンセラー、東畑開人の一般書デビュー作、文春文庫版の電子書籍化。

    文庫版あとがき「8年後の答え合わせ、あるいは効果研究」を付した完全決定版です。

    人生に痛めつけられたからこそ、
    人を癒やす力を得た野生の医者たち。
    彼女・彼らと共に過ごした
    灼熱のフィールドワークの記録!

    気鋭の心理学者にしてカウンセラーは、精神科クリニックを辞め、学界を揺るがすこと必至のフィールドワークを開始。沖縄で人々の心を癒やし続ける謎のヒーラー達を取材しながら自ら治療を受け、臨床心理学を相対化しようと試みた。「野の精神医療」と学問の狭間で辿り着いた驚愕の発見とは? 涙と笑いの学術エンタテインメント。

    単行本:2015年8月 誠信書房刊
    文庫版:2023年9月 文春文庫刊
    この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 命の終わり、その場所はどこがいいですか?

    住み慣れた自宅で幸せな最期を迎えるために。
    親子の絆を探す3年間の遠距離看取り体験記。

    (目次)
    第1章 看取りのはじまり
    第2章 介護保険が打ち切られた
    第3章 コロナ禍の葛藤
    第4章 父と娘の終末期
    第5章 臨終まで
    第6章 看取り後の気づき

    〈父は入院も施設入所も拒み、住み慣れた家でひとり暮らしをつづけた。
    私は終末期の父に付き添い、介護し、
    死にゆく傍らでその一部始終を見ていた。(中略)
    あくまでも個人的な体験ながら、父と私に降りかかったさまざまな出来事を
    ありのままに綴りたい。父と同じように住み慣れた家で最期を迎えたい人、
    家族を在宅で看取りたいと思う人たちに「家で死ぬ」というリアルを伝え、
    真に納得した最期が訪れるよう、本書が一助となることを願っている〉
    (「はじめに」より)
  • 人生100年時代、健康寿命は自分で延ばす!
    世界中で食と健康の関係を研究してきた85歳の京大名誉教授がたどりつき、自ら毎日実践している「世界最高の健康長寿食」とは。

    はじめに
    第1章 世界の長寿・短命地域を研究して分かった驚くべきこと
    第2章 40年の間に崩壊した「長寿地域」 
    第3章 長寿は「遺伝」か「環境」か
    第4章 健康長寿を脅かす「塩」の恐怖 
    第5章 「魚」が長寿にいい理由 
    第6章 世界最強の食材「大豆」のパワー 
    第7章 長寿と関係の深い「ヨーグルト」の秘密
    第8章 「マグネシウム」が減ると短命化する 
    第9章 心と身体の長寿習慣 
    第10章 二人で166歳。家森夫婦のリアル健康実践生活〈対談〉 
    第11章 〈健康長寿食実践編〉家森夫婦の食生活に学ぶ、今すぐできる健康長寿食の20のヒント 
    おわりに
  • この5月で新型コロナは2類から5類に移行し、日本のパンデミックもやっと終わりを告げることになる。
    世界でパンデミックが発生した当初こそ、欧米での死者のあまりの多さに比べ、日本ではそこまでの被害が出ていなかったことから、ファクターXなどと、日本の特殊性を賛美する声があがった。しかし、それは幻想だった。欧米ではいち早くパンデミックを終息させ、マスクのない日常を取り戻しているのに、日本ではだらだらと感染拡大は続き、まる3年たってもマスクを外せない暮らしが続いている。
    なぜなのか。
    それは、日本が人権を制限できない国だからだ。
    前の戦争の反省から、日本は人権の制限に極端に及び腰な国家になった。
    しかし、感染症対策は、どこかで人権を制限しなければ効果的に行えないところがあるのだ。たとえば行動の自由を制限するロックダウン。欧米ではほとんどの都市でロックダウンが行われたが、日本では「お願い」「自粛」のレベルでしか行動は制限されず、感染は拡大を続けた。
    ワクチンの接種も「推奨」であって「義務」ではない。今回がパンデミックは史上初めてワクチンによって終息することは最初から明らかだった。それでも、ワクチン接種を義務化できなかったことで、いつまでも重症者が減ることがなかった。

    本書はWHOで感染症対策に従事したおともある筆者による、新しい自由論である。
    人権は大切だが、それが制限される局面もある。国家は国民を説得し、そのことを許してもらわなくてはならない。それこそが、今後、国家に期待される役割なのである。

    国民は3年間、不自由に耐え、できることはすべてやった。あとは政府の決断だけだ。
  • ハーバード大学医学部准教授による現代社会への処方箋
    炎上や論破ゲームに乗らず、分断と差別を乗り越えるためには。ハーバード大学准教授で小児精神科医・脳科学者でもある著者が、心と脳のメカニズムに立ち戻り、激動の時代のアメリカ社会の変化を捉え、三人の子供を育てる母親の立場から考える希望の書。

    プロローグ 妊婦のワクチン啓発で気づいたThemとUs
    第Ⅰ部  炎上はなぜ起きるのか
     第1章 脳科学で考える炎上のメカニズム 
     第2章 炎上への処方箋
    第Ⅱ部 差別と分断を乗り越えるために  
     第3章 子どもに学ぶ同意とアドボカシー 
     第4章 マイクロアグレッション ムズムズした気持ちに名前がつくことで
     第5章 アメリカ社会の差別から学ぶ アジア人男性とハリウッド
     第6章 ベトナム帰還兵との対話 ThemとUsは簡単には分けられない
     第7章 沈黙を破る 「沈黙は共犯」の後で 
    第Ⅲ部 女性小児精神科医が考えた日本社会への処方箋
     第8章 子どものメンタルヘルスに向けられる偏見に打ち勝つ脳科学 
     第9章 女性を苦しめる労働環境は男性をも苦しめる
     第10章 「母」への眼差し、女性の身体の自己決定権
    エピローグ ラジカル・アクセプタンス ソーシャルジャスティスを育てるために
  • 他者の心の集合体=数学が脳を育てる
    複雑系研究の泰斗が、数学は人類共通の普遍的な心の表現であり、その普遍心が脳の発達を促す、という仮説を語り下ろした刺激的一冊。

    ※この電子書籍は2015年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 子どもの反抗期は脳に原因があった!?
    思春期の扱いづらさは脳の成長過程での未熟さや過敏さゆえだった! 未完成な脳の問題と利点を理解すれば、子どもに上手く向き合える。
    解説:渡辺久子

    ※この電子書籍は2015年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • ウォルター・アイザックソン(『スティーブ・ジョブズ』『コード・ブレーカー』著者)激賞!
    「美しく、驚くべき若者による、美しく、驚くべき本だ。本書はあなたをインスパイアし、あなた自身と周りの人々の精神をより深く省みさせてくれるだろう」

    ジョリーは自閉症。
    ずっと、みんなとうまくやれなかった。普通の小学校にも入れなかった。

    でも彼は自分なりに世界と、人間と向き合った。
    そして気づけば高校を卒業し、大学も出て、イギリスのオックスフォード大学院に進み、修士号を取って、研究者になった。

    「自閉症でない人が、自閉症について理解できるとは思えない。僕も、自閉症でない人たちのことがわからない。お互い一生懸命説明しても、『わからないよ』って肩をすくめるだけじゃないかな」

    ジョリーは本書で自閉症の人たちを代弁しようとか、自閉症を克服できるようアドバイスしようとか、自閉症を一言で説明しようとか、そういうことはしていない。
    ただ彼は、自閉症でない「普通」の人たちのためにつくられた世界で、自閉症の頭脳をもつ人がどうやって思考し、生きているのかを少しだけ見せてくれる。
    「人間らしい」「普通」と思いこんでいる精神とちょっと違う精神や考え方がどんなものかをのぞかせてくれるのだ。

    われわれが行き詰まっているこの世界を軌道修正するための、ちょっとしたヒントもあるかもしれない。
    ダイバーシティがあたりまえになった今だから読みたい一冊。

    日本版のために、著者にオンラインインタビューを行い、本人の近況から、『自閉症の僕が飛びはねる理由』の東田直樹氏へのメッセージや、やまゆり園事件までを語る附章を特別収録。
  • 「75歳」は後期高齢者の登り口。病気や健康への不安という「壁」の高さに、尻込みしそうになってしまうかもしれません。
    でも、危ぶむなかれ。ただ、侮るなかれ。備えあれば憂いなし。名医や専門家に徹底取材、2022年から週刊文春でシリーズ化され、大好評を博してきた「75歳の壁」をまるごと1冊にまとめたこのムックには、人生100年時代を明るく生き抜く知恵やヒントが満載です。元気があれば何でもできる!

    【目次より】
    「75歳の壁」症状別編 病を防ぐ&やわらげるコツ
    脳卒中、高血圧、腰痛、脊柱管狭窄症、膝痛、不眠、おしっこ、めまい、高齢者うつ

    「75歳の壁」部位別編 体のお悩み解決マニュアル
    眼、耳、歯、のど、足腰、骨、腸

    私は「75歳の壁」をこう超えた
    田原総一朗、安田祥子、下重暁子、釜本邦茂、草野仁

    100歳まで健康に生きる 食事&サプリの新常識
    脂肪と筋肉、認知症、アンチエイジング、高血圧と糖尿病
  • ビル・ゲイツが「読むべき5冊」に(2021年末発表)に選出!

    「生命科学の最前線を知る絶好の書。多くの人に読んでもらいたい
     大変優れた本」――ノーベル賞生物学者・大隅良典氏推薦!

    世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』評伝作家による最新作!

    米Amazonで1万レビュー超え、平均4.7★ 。全米ベストセラー遂に上陸!
       
    遺伝コードを支配し、コロナも征服。ゲノム編集技術クリスパー・キャス9を開発しノーベル賞受賞し、人類史を塗り替えた女性科学者ジェニファー・ダウドナが主人公。

    20世紀最大の「IT革命」を超える大衝撃、「生命科学の革命」の全貌を描き尽くした超弩級のノンフィクション。
  • 日本人の90パーセントが病院で死ぬ。
    なのに、末期医療のなんと粗末なことか。
    医師のこの痛切な反省が、日本にホスピスの理念をもたらした。
    本当に人間らしく死を迎えるにはどうしたらよいかを考え続けた
    医師による、愛と願望の書。

    解説・永六輔

    ※この電子書籍は、1996年8月に刊行された文春文庫を底本としています。
  • 医療、環境――こんな身近に最先端技術
    血液一滴から病気を診断――田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞した質量分析法が医療現場を一変させた、分子をはかる力=質量分析法。小惑星探査機はやぶさが持ち帰った試料も、質量分析計で解析された。ドーピング検査、ドル紙幣からのコカイン検出、水質・大気・土壌などの環境測定から、遺跡などの年代測定まで、私たちの生活を支える最先端科学への招待。 


    目次
    まえがき
    序章 計る、測る、量る
    第1章 分子をはかれば医療が変わる
    第2章 年代測定から生命の起源まで
    第3章 分子をはかる原理
    第4章 7人のノーベル賞受賞者を生んだ「はかる革命」
    第5章 今後の展望
    あとがき
    参考文献
  • 末期ガンの患者たちの闘病と死に立ち合って思った。
    一般の病院は、人が死んでゆくのにふさわしい場所だろうか。
    医療者にまかせるのではなく、自分自身の意思と選択で
    自分の死を迎えるにはどうしたらいいのか。

    人間らしい、おだやかな時間と環境の中で生き、そして最期を迎えるために――
    人間の魂に聴診器をあてた若き医師の厳粛な記録。
    「ホスピス」の思想を広く知らしめる契機となった名著。
    解説・柳田邦男

    ※この電子書籍は、1996年5月に刊行された文春文庫を底本としています。
  • 新潟県上越市にある介護老人健康施設「サンクス米山」で施設長を務める医師がいる。原田雷太郎。今年還暦を迎える内科医だ。彼は約100人いる入居者の健康管理を一手に引き受けている。一人ひとりの様々な状況を把握し、健康な日常、幸せな最期を迎えられるように、原田は毎日、真摯に患者と向き合う。
     これだけ聞くと、やさしい真面目な普通のお医者さん像が浮かぶ。たしかに原田は真面目でやさしいお医者さんだ。ある一点を除いては……。
     原田は13年前、46歳のとき、持病である糖尿病の合併症で突然意識を失い、自宅の階段から転落する。その結果、脊椎を損傷し、首から下が動かなくなる。わずかに動くのは右手の人差し指と親指だけという重度障害者となったのだ。今でも原田の首から下は動くことはない。
     普通なら、、一生、寝たきりで暮らすはずだった。しかし、原田は、重度の障害を負っても、社会人として生きること、そして、医師として生きることをあきらめなかった。幸いないことに、頭脳の機能は失われなかった。昔と違って、テクノロジーはかなり進歩している。ハイテクの車いす、ノートパソコンなどを駆使すれば、内科医として生きていくことは可能なはずだ。
     原田は苦しいリハビリを乗り越え、医師として現場に復帰する。もちろん、介助は必要だ。ベッドから車いすに移るだけでも3人の力が要る。そうした援助には深い感謝の気持ちを持っている。しかし、患者さんにとってもっともよき医師となっている。これは奇跡の物語ではない。また、障害者と社会といった大きなテーマを扱ったものでもない。「あきらめない男」の努力のドキュメントなのだ。
  • 体外受精を含む不妊治療が保険適用に――何が変わる? 何ができる?
    山王病院名誉病院長が教える妊娠の新常識 妊娠成立の仕組みから不妊治療、生殖医療の最前線がこの一冊で分かる!

    ◎失敗しない不妊治療施設の選び方
    ◎「卵子凍結」は保険適用の対象外
    ◎43歳から始める不妊治療も
    ◎不妊に悩むカップルは五・五組に一組
    ◎企業も注目! プレコンセプションケアとは何か
    ◎「着床」のカギを握る子宮内膜治療の最前線
    ◎大谷翔平選手も受けたPRP療法とは
    ◎日本でも卵子提供の検討が始まった
    ◎中絶・流産における「掻爬法」は世界の非常識
    ◎生殖医療が生み出した新しい家族のカタチ
    ◎着床前診断「PGT‐A」のメリットと課題
  • いまだ世界的な感染収束が見通せない新型コロナウイルス感染症。変異を繰り返して感染力を増すウイルスと戦うためには何が必要なのか。生物やウイルスの設計図である「ゲノム」の視点から、ウイルスとワクチンに関する最先端の知見をわかりやすく解説する。

    目次
    はじめに
    第一章 すべてはゲノムが教えてくれる
    第二章 新型コロナウィルスのすべて
    第三章 検証・科学なき国の感染対策 何が間違ってどこがおかしかったのか
    第四章 ウイルス 宿主に寄生し増殖する「無生物」
    第五章 ウイルスvs人体 戦う細胞・免疫
    第六章 ワクチン 感染症から人類を守る救世主
    第七章 「万能型」新型コロナウイルスワクチンの可能性
    おわりに
  • 【簡単・確実に痩せる】
    ・太るのはカロリーではなく糖質
    ・ステーキ200グラムより、おにぎり1個が危険
    ・ラーメンはさっぱり系よりチャーシューメン
    ・食パンよりもクロワッサンがいい
    ベストサラー『医者が教える食事術』著者の糖尿病専門医が、「糖質中毒」の恐ろしい実態をわかりやすく解説します。

    人はどうして太ってしまうのか。そして、なぜ痩せられないのか。
    それはあなたのせいではありません。
    知らず知らずのうちに、脳内が糖質に侵されて、「糖質中毒」になってしまったからです。
    だから、意思で痩せようなどとは思わないことです。それはムリです。では、どうすればいいのか。「中毒」になった脳を変えればいいのです。
    本書は、糖質がどれだけ体に悪さを及ぼし、様々な病気の元となり、もちろん肥満を引き起こすそのメカニズムを詳述します。
    そして、そこから脱却する効果てきめんの方法を伝授してくれます。(実は、リーサル・ウェポンがあるのです!)
    その最終兵器を体験した体験談にもある通り、肥満からの脱却、そして糖尿病の改善は、まず間違いなく達成できます。
    また、何を食べてよくて、絶対に食べたり飲んだりしてはいけないもの、さらにはどのような食べ方をすると効果があるかも細かくレクチャーしてくれます。
    肥満と糖尿よ、さようなら。これであなたは救われるでしょう。

    第1章 糖質、この必要にして害をなすもの
    第2章 糖質摂取、なぜ人はそれをやめられないのか
    第3章 必ずできる糖質中毒の治し方≪知識編≫
    第4章 糖質中毒治療は究極のダイエット≪実践編≫
    第5章 糖質中毒とカラダの終わりなき戦い
  • 「すべての患者にとって希望だ」鳥越俊太郎氏
    日本初 ウイルス療法薬「G47Δ」ついに承認!

    二〇二一年六月、世界で初めて脳腫瘍を対象とした「がん治療用ウイルス療法薬」が日本で承認された。
    人類の「敵」と見なされがちなウイルスを「味方」にするという画期的な発想から生まれた「テセルパツレブ」は、副作用が少なく、あらゆる固形がんに適用できる。
    従来のがん治療を根本的に変えうる、全く新しい治療法を確立した臨床医の長き闘いの全貌。

    がん細胞が全滅する 日本発の革命的「ウイルス療法薬」の全貌とは?
    ・世界初 脳腫瘍を対象としたウイルス療法薬
    ・転移がんにも作用する
    ・標準治療にくらべ、副作用が軽い
    ・がんを餌にして、薬が体内で増えていく
    ・脳内に投与できるほど安全性が高い
    ・東京大学で開発されたアカデミアの国産医療品
    ・再発や転移を防ぐ「がんワクチン効果」

    ロングセラー『最新型ウイルスでがんを滅ぼす』増補改訂版!
  • 【口中の悪玉菌は全身に広がる!
    認知症を引き起こし、新型コロナ感染症を悪化させる歯周病をいかにして克服するかを解説】
    国民の8割が歯周病(半分は歯肉炎)だそうだ。しかし、歯周病を甘く見たら大変だ、ということが最近、詳細にわかってきた。
    歯周病菌は約700種。そのバイキン量は尻の穴と同じぐらいと、菌の巣窟なのだ!
    歯周病菌を放置しておくと、心筋梗塞のリスクは2・8倍、脳卒中の罹患率は20%増え、早産のリスクは7倍に。また、糖尿病の合併症とも深くかかわり、膵がんのリスクは1.6倍になる。アルツハイマーとも密接な関係もある。さらに、脂肪が増えて太りやすくなる他、高齢者の死因にもなる誤嚥性肺炎の原因菌であることもわかってきた。
    まさに、歯周病は全身に影響するあまりにも恐ろしい感染症なのである。
    インフルエンザの発症も、歯周病の有無で雲泥の差が出る。流行中の新型コロナ感染症も悪化させることが最近わかった。
    本書は、歯周病がどうやって感染するかを明らかにし、主な原因となっている菌にスポットを当てる。例えば、その中の1つである最凶のジンジバリス菌は、口中の血液をエサにして激増する。だから、歯ぐきから血が出る人はすぐに歯医者に行ったほうがいい。
    歯周病の人はそれだけで寿命を縮めているのである。

    ●目次●
    ・歯周病は国民病だ
    ・歯周病は全身に害をなす感染症
    ・歯周病の発症メカニズムをさぐる
    ・口中悪玉菌たちが引き起こす病気
    ・口が臭い原因も歯周病
    ・口の健康を保って新型コロナを予防する
    ・食品で歯周病を防ぐ
    ・歯周病対策の最前線
    ・健口は健康寿命と幸せ寿命のもと
  • ノーベル化学賞受賞の科学者、唯一の手記
    ゲノム情報を意のままに編集できる「CRISPR-Cas9」。
    人類は種の進化さえ操るに至った。科学者自ら問う、科学の責任とは。

    「君の技術を説明してほしい」
    ヒトラーは私にこうたずねた。その顔は豚である。
    ――恐怖にかられて目が覚める 。
    ヒトゲノムを構成する32億文字のなかから、たった一文字の誤りを探し出し、修正するという離れ業ができる、その技術CRISPR-Cas9(クリスパー・キャス9)。2012年にその画期的遺伝子編集技術を「サイエンス」誌に発表したジェニファー・ダウドナ博士は、またたく間に自分の開発した技術が、遺伝病の治療のみならず、マンモスを含む絶滅動物の復活プロジェクト、農作物の改良など燎原の火のように使われていく様におののく。
    豚の内臓を「ヒト化」し、臓器移植するための実験も行なわれた。
    人間は自らの種の遺伝子までも「編集」し、進化を操るところまで行ってしまうのか?

    解説・須田桃子(毎日新聞科学環境部記者)

    ※この電子書籍は2017年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 「依存症」といえば、アルコール、タバコ(ニコチン)、麻薬などを、普通では得られない「快楽」を求めて、
    身の危険を顧みずにのめり込んで消費している人のイメージが私たちにはあります。

    しかし実は、依存症の落とし穴はとても身近なものです。ご飯を食べるのを止められない、オンラインゲームで部屋にとじこもる。
    次から次へと恋愛関係に身をやつす。こういったことも十分に依存症でありえます。

    最新の国際的な定義では、これまでのアルコールや薬物といった、物質的な依存症だけでなく、
    ギャンブルやオンラインゲームといった「行動に関する依存症」も含まれるようになりました。

    まるで脳が乗っ取られたように、止めたいと思っても、止められなくなる、そこにはもはや「快楽」はなく、
    ただ「脳の渇望」があるだけの世界、そうした状況に依存症の人たちは苦しんでいます。

    本書では、〇アルコール、〇ニコチン、〇薬物といった古典的な依存症から、〇ギャンブル、〇オンラインという新たに依存症に含まれたもの。
    さらに〇糖質依存、〇性的依存といった、まだ研究途上で公的な定義には含まれてはいないものの、十分に依存症的な症状があるものまで紹介します。

    最新の依存症の研究と治療について、筑波大学教授の原田隆之先生が、身近な事例を用いながら、わかりやすく紹介します。
  • 第1部 新型コロナ完全攻略大事典
    ■大曲貴夫医師ロングインタビュー
    ■東京都のコロナ対策を総決算!
    ■大特集 ワクチンのすべてが分かる!
    ■アンケート企画 15人の名医・専門家に聞くコロナの真実!
    ■発生から1年でここまで分かった! 新型コロナQ&A
    ■後遺症で何が起きるか「考えていた何十倍もつらい……」
    ■感染経験者が語る そのときに備えて絶対に用意しておくべきもの30 チェックシートつき
    ■「マスク」で起こる肌トラブルに負けない3つの方法
    ■この「7つの症状」が出たらコロナ禍でも病院に行きなさい
    ■コロナうつを防ぐ「心の整え方」
    ■女性のコロナうつチェックリスト
    ■「コロナ太り」撃退術

    第2部 高齢者のためのコロナ対策術
    ■コロナ禍でも長生き! 高齢者健康維持のためのQ&A
    ■ステイホームの罠 増える転倒「防止」5つのコツ
    ■万病のもと「座りっぱなし」解消術
    ■「肺年齢」でコロナ重症化のリスクが分かる
    ■医師が“食事の場”で実践している6つのこと
    ■認知症患者のコロナ対策術
    ■コロナ禍の介護施設 利用を控えるべき? 感染者が出たら?
    ■お葬式ルールが激変

    第3部 完全収録! キーマンたちの証言
    ■西浦博教授独白120分「本当の完全爆発が来る」「東京は無策だった」
    ■特別対談 池上彰が尾身茂に迫る!
    「新型コロナウイルスに関する相談窓口」リスト 2021年最新版
  • 711(税込)
    著:
    片山洋次郎
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    コロナ禍で、な~んか不調だなと感じたら
    エイジング=骨盤の自由化ととらえ、加齢よドンと来い!という気分になる一冊。コロナ禍で緊張状態が続く体の緩め方についても加筆。

    ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • コロナ禍でリスク激増! その時に備える
    「始める手続き」&「予防最前線」

    第1章 どうする親の認知症
    「親が認知症?」で始める手続き
    「いいケアマネ」を探す3つの質問
    「認知症生活」はケアプランで変わる
    「認知症」最新資産防衛術

    第2章 発症しても幸せに生きるために
    「おひとりさま」でも大丈夫!
    薬で認知症は治らない
    「治る認知症」がある!
    私たちはこうして「認知症」の淵から甦った!
    脳活性化の切り札「回想法」とは?

    第3章 耳・歯・鼻で認知症を防げ
    「耳が遠い」が一番あぶない
    「歯」で認知症を防ぐ
    「口腔ケア」が認知症を防ぐ
    「食事のにおい」に敏感な人はボケない

    第4章 実は睡眠がカギだった!
    認知症と睡眠の深い関係
    認知症を防ぐ睡眠「11の鉄則」
    「理想の枕」の選び方・作り方

    特別企画 コロナ時代に認知症に克つ「家暮らし術」
  • 日本の英知が未曽有の災厄に立ち向かう。
    新型コロナウイルスの世界的な流行。未知のウイルスにいかに立ち向かうか? 第一線の専門家が語り尽くす。
    顕わになった現代文明の脆弱性を克服する道はあるのか。

    NHK BS1スペシャルで放送された「ウイルスVS人類」の2回にわたる放送内容をまとめ、さらに未放送の内容も収録。

    第1部 未知の敵と戦うために
    押谷仁/五箇公一/瀬名秀明

    第2部 ワクチンと治療薬
    岡部信彦/河岡義裕/大曲貴夫/瀬名秀明

    第3部 パンデミックと総合知
    瀬名秀明
  • いまのままでは、10年後、こんな病気が待っている!
    国立長寿医療研究センターのトップのもと、各分野の名医が集結。

    人生100年時代と言われますが、重要なのは、病気に悩まされずに生活できる「健康寿命」を延ばすこと。そのためには老化が進む前から備えておかなればいけません。

    そこで基礎疾患にはじまり、こわい心臓の疾患、脳の疾患、認知症にいたるまで、40~80歳代の年代ごとに、発症しやすい病気は? どんな人たちのリスクが高いのか? その原因は? 前ぶれは? 予防法は? これらを9人の名医がやさしく解説します。

    それに加えて、「現役世代向けの運動メニュー」「シニア世代向けの運動メニュー」「人間ドックの上手な利用法」などのコラムも収録。

    (目次より)
    第1章 40歳代--老化の加速がはじまる年代
    高血圧/脂肪肝/メタボリック・シンドローム/痛風・高尿酸血症
    乳がん/緑内障/歯周病 など

    第2章 50歳代--三代疾病のリスクが高まる年代
    胃がん/大腸がん/肺がん/くも膜下出血/脳梗塞/糖尿病
    若年性認知症/睡眠時無呼吸症候群 など

    第3章 60歳代--健康状態の曲がり角
    心筋梗塞・狭心症/脳出血/肝臓がん/膵臓がん/前立腺がん
    軽度認知障害/加齢性難聴/オーラル・フレイル など

    第4章 70歳代--人生の一大事が増える時期
    認知症/不整脈/脳梗塞/弁膜症/アミロイド・アンギオパチー
    COPD(慢性閉塞性肺疾患)/誤嚥性肺炎/白内障 など

    第5章 80歳代--頼りになるのは体力
    サルコペニア/老年症候群/誤嚥性肺炎 など
  • 人類は今、新たな進化の段階に突入している。
    産業革命は社会を変えたが、IT革命は人間の心を変えようとしているのだ。

    共に働き、共に生活していた「家族」が、都市化や産業化、核家族化を経て崩壊しようとしていた時、IT革命が起きた。
    IT革命は社会システムを大きく変えたが、もっとも重要な変化は、人間の脳神経回路を組み替え、愛着システムを変容させたことだ。
    通常なら数万年、数十万年のスケールで起きる生物学的な変化が、数十年の間に進行している。

    27年ほど前、医療少年院で一人の回避型愛着を示す若者に出会った。
    今や、そうした人々は普通の家庭や社会にあふれている。

    急激に増えつつある「回避型人類」の特徴は

    ・単独生活が基本
    ・セックスをしない
    ・子育てに関心がない
    ・集団への嫌悪と恐怖
    ・人より物、物より情報を好む
    ・ルールと統制を重視する
    ・キレると何をするかわからない
    ・蔓延する依存症と刺激中毒
    ・突然襲ってくる自殺衝動
    ・死を悲しまない

    そんな「回避型人類」の数が、共感型の旧人類を上回るとき、一体何が起きるのか。

    最前線の臨床医が最先端の進化論と出会って辿り着いた、驚愕の未来レポート。
  • ここ十数年、かつてシニアの病気と思われていた歯周病は、10代から40代の間でも大きく増加しています。じつは、45歳以降の「歯を失う原因」の1位は歯周病。誤嚥性肺炎、糖尿病、脳血管疾患などをはじめ、さまざまな全身疾患と深く関わっており、新たな現代病ともいえるインプラント周囲炎が深刻化する人も増えています。
    本書は、「歯の駆け込み寺」として知られ、世界水準で、1日で歯周病を治すPERIOD.を開発したスーパードクターが贈る〈新しい歯の常識〉決定版。

    ・なぜ日本の歯科治療は半年~1年以上かかるのか?
    ・歯周病治療に抗生物質が有効だという誤解
    ・正しいブラッシングで誤嚥性肺炎のリスクは半分に減らせる
    ・よく噛めることが脳を活性化し、美しさをつくり出す...etc.

    “ごめんブラッシング”で、いくつになっても口腔年齢は必ず巻き戻せる!
    歯周病専門医が教える、本物のアンチエイジング法がここに。
  • 2018年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の本庶佑特別教授。免疫の働きを抑えるブレーキ役となる物質「PD-1」を発見し、がんに対して免疫が働くようにする治療薬「オプジーボ」の開発に貢献したことが評価された。実は2年前、この最新治療をテーマに、本庶氏と評論家の立花隆氏との対談が文藝春秋誌上で行われた。画期的な免疫療法の発見から新薬開発までの苦労など、貴重なエピソードの数々を電子書籍として公開する。
  • 作家、エッセイスト、キャスター、さらには女優として幅広いジャンルで活躍している阿川佐和子さんですが、父・弘之氏の最晩年に病院に付き添い、いまも認知症のはじまった母の介護を続けるなど、実は介護経験も豊富です。そんな阿川さんが、高齢者医療の第一人者である大塚宣夫よみうりランド慶友病院会長と、理想の介護法、理想の老後を語り合います
    阿川さんの体験的介護法は、実に説得力があります。

    ・好物はノドにつまらない
    ・赤ちゃん言葉は使わない
    ・バカにしない、怒らない、とがめない
    ・介護は長期戦と心得よ
    ・後ろめたさをもつ
    ・認知症でも愛情は伝わる
    ・孤独死の何が悪い
    ・施設に預けるのは親不孝ではない
    ・定年後の夫は新入社員と思え
    ・夫源病にご用心
    ・恋は長寿の万能薬
    ・老人に過労死なし
    ・そこで働く人を見て施設を選ぶ
  • がんの痛みはもうがまんしない! まだあまり知られていないがんと診断されたときからの緩和ケアについて、国立がん研究センターが進めている最先端のトータルケアを紹介する。
    2016年12月に成立したがん対策基本法改正法を受けて、厚労省ではがん対策推進基本計画の見直しを進めている。「がん予防・がん医療の充実・がんとの共生」を柱とする新がん対策推進基本計画の素案には「がんと診断された時からの緩和ケアの推進、心のケアの充実」と明記され、積極的な緩和ケアが今後のがん治療における最重要課題になると注目されている。
    最大のポイントは、
    1.治療中に生ずる痛みや吐き気などの苦痛をやわらげる「支持療法」
    2.積極的な治療を目的とした「体の緩和ケア」
    3.患者の病状や体調、環境にあわせたきめ細かな「心のケア」
    4.家族や仕事、お金、生活などを支援する「社会的ケア」
    などが加わり、がんによる苦痛とQOLの低下を総合的にケアする「トータルケア」の推進、としたところだ。これからのがん治療は、個々に合わせた「オーダーメード治療」になると予測され、患者自身による意思決定と選択はますます重要になる。
    そこで本書では、最新情報をもとにあらゆる角度から取り上げ、がんと診断されたときからの心と身体の苦痛によりそう「トータルケア」「緩和ケア」についての正しい知識、考え方、役立つ情報などを提供する。

    【目次】
    序章(国立がん研究センター中央病院支持療法開発センター・部門長 内富庸介)
    第1部 身体の苦痛をとる
    第1章 患者の痛みに向き合う
    (国立がん研究センター中央病院緩和医療科長 里見絵理子)
    第2章 放射線治療による緩和ケア
    (国立がん研究センター東病院東病院放射線科 全田貞幹)
    【コラム】がん治療全体を支える“支持療法”について(全田貞幹)
    第3章 薬で痛みを取る
    (国立がん研究センター中央病院がん患者病態生理研究分野分野長 上園保仁)

    第2部 心の苦痛をとる
    第1章 患者の悩みによりそう
    (国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科長 清水研)
    第2章 家族の悩みによりそう
    (国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科 心理療法士 二宮ひとみ)
    【コラム】悩みがあるときの心の健康度チェック
    第3章 子どものサポート
    (国立がん研究センター中央病院緩和医療科ホスピタルプレイスタッフ 小嶋リベカ)
    第4章 生活の悩みによりそう
    (国立がん研究センター中央病院相談支援センター社会福祉士 宮田佳代子)

    第3部 高齢者と小児の苦痛をとる
    第1章 高齢者の緩和ケア
    (国立がん研究センター東病院精神腫瘍科 小川朝生)
    第2章 小児がんの緩和ケア
    (国立がん研究センター中央病院小児腫瘍科長 小川千登世)
    第3章 小児がんの心のケア
    (国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科心理療法士 柳井優子)
    あとがき (内富庸介)
  • 文春クリニック がん「予防」と「早期発見」の最前線第1章 がん予防と早期発見の現在 がん予防法の是非をどう見極めればよいか/科学的根拠に基づくがん予防法とは/早期発見のために望ましいがん検診とは 他第2章 がんにならない食生活 和食は万能のがん予防策か/コーヒーで肝がんのリスク低下/豆腐や納豆を食べて乳がん予防を/がんにならない献立「一週間分」 他第3章 50歳を超えてもがんにならない生き方 肉の摂り過ぎはがんの引き金になる!/野菜や果物は皮まで食べよう/抗がんサプリに効果なし! がんに免疫力は関係ない/「がん家系」は遺伝ではなく環境と生活習慣で培われる 他第4章 がん早期発見の未来へ 8大がん 第一線の専門医が語る「予防」と「治療」の完全マニュアル/がん「早期発見」のためのチェックリスト29/がんは「血液検査」で予防と超早期発見できる! 他
  • 食べたものが誤って、食道ではなく、肺に入り炎症を起こして発症する誤嚥性肺炎。高齢化により患者数は急激に増加している。最近の統計では日本人の死亡原因の3位に脳卒中を抜いて肺炎が入っているが、その約8割が誤嚥性肺炎である。誤嚥性肺炎になってしまった場合、「絶食」が現在の日本の医療常識となっているが、実はいま「食べたほうが治る」という専門家が増えている。そこで、誤嚥性肺炎に取り組んでいる医療関係者に「食べられなくなった時にどうすべきか」について徹底的に取材、最新の治療事情を明らかにし、「口から食べる」ノウハウを伝授!全国「食医」のいる医療機関リストを掲載。
    ※「週刊文春」掲載記事に加筆して再編集した電子オリジナル
  • 897(税込)
    著:
    鳥集徹
    レーベル: 文春新書
    出版社: 文藝春秋

    東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機!
    モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増……

    受験生の医学部人気はすさまじい。「医師になれば食いっぱぐれがない」「地位安定、高収入」という幻想が流布し、地方国公立大医学部≧東大(理III以外)、私立医学部底辺校≧早慶、が常態化している。
    だが、高偏差値の学生がこぞって医学部を目指すようになったことで、医学部には大きな質的変化が起きている。やみくもな偏差値競争の結果、明らかに医師に向いてない学生までもが医学部に来るようになっている。医学界には「東大医学部の学生の3分の1は医師に向いていない」と指摘する声もある。学力は高いが医師という職業へのモチベーションが低い学生が大量留年してしまう現象も目立っている。
    また、モラル低下も目につく。ここ数年、医学部の研究不正や患者多数死亡事故が相次いで発覚し、大問題になった。さらには医学生や若手医師が関与したレイプ事件や覚せい剤事件なども発覚している。こうした現象と医学部の超難関化が、まったく無関係とは言い切れない。受験エリートばかりの多様性のない環境の中で、他者の痛みを理解できない医師が育ったとしても、不思議ではない。
    そもそも医学部は「職業訓練校」である。学問の追究というよりは、「手に職をつける」場所だ。サイエンスやハイテクの最前線ではなく医学部に理数系の人材が向かうということは、日本の将来にとって深刻である。
    さらに深刻なのは、「医師余り」時代の到来だ。人口動態の変化と医学部定員急増、さらにはAIの台頭によって、近い将来、医師がワーキング・プアになってしまう可能性すらある。今現在は魅力的な職業に見えても、近視眼的な考えで学生が進路を決めてしまったら、大間違いをおかすかもしれないのだ。

    本書はそうした医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。

    東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機!
    モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増……

    本書は医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。
  • 最新研究で分かった、食物アレルギー予防のポイントや治療のコツ、家庭でのケアも掲載したアレルギー対策の決定版!

    日本では、3歳までに16.5%の子どもが食物アレルギーと診断されており、アトピー性皮膚炎やぜんそくの子どもも多く存在します。

    本書は、日本で最大の小児科病院である国立成育医療研究センターのアレルギー科で、日夜、多くのアレルギー疾患をもつ子どもたちの治療にあたる医師たち自らが執筆しています。
    同病院は、多くの子どものアレルギー治療に成功するとともに、研究分野でも日本のアレルギー医療をリードする病院でもあります。
    食物アレルギー予防についての研究を行い、発症率を8割も減少させるなど、目覚しい成果をあげています。

    世界中で行われた研究の結果、現在、アレルギーの出発点としてもっとも重要だと考えられているのが、皮膚のケアです。
    食物アレルギーの引き金としても注目されるアトピー性皮膚炎の効果的な治療法はもちろん、ぜんそくをコントロールする方法や、食物アレルギーの予防と治療、また、近年、増加している新生児・乳児消化管アレルギーなども網羅した、アレルギー対策の決定版です。

    家庭や学校での生活で気をつけること、よくある素朴な疑問への答えなども掲載しています。

    お子さんのアレルギー治療に悩む方、これからお子さんを育てるにあたり、予防法を知っておきたい方、そして、医療関係者や保健関係者にもおすすめの一冊です。
  • 「専門家が保身のため、ワクチンの副作用を否定してしまうのは、現に後遺症で苦しんでいる、あるいは亡くなられた人たちを、子らを冒涜する行為です。そして、将来にも同じ副作用が発生することを許す点で、人びとのために尽くすべき医師の所業とは思えません。」(「あとがき」より)。以前は、インフルエンザワクチンをはじめ、各種ワクチンは義務接種だった。しかし、さまざまな副作用が発生したため、裁判となり国が敗訴し、いまではワクチンの接種は、受ける人の自己判断に任されている。それでも、何らかのワクチンを受けているという人も多いだろう。では本当にワクチンは有効で安全なのか。本書では、医師が説明しない真実を明らかにし、正しい自己決定の礎を提供する。巻末に「わが子と高齢者を守るワクチン別ガイド」を収録
  • 「再発の半分は手術のクオリティに関係している」とあるがん手術の名医は打ち明けた。医師の技量にそれほどの差があるならば、手術が巧い人を知りたくなるのが人情だ。さらに、日本では、どんなに高名な医師であっても、決して縁遠い存在ではない。患者が望めば、遠方の医師であっても受診することは可能である。そこで、大腸、胃、食道、肝胆膵、乳、肺の6分野の外科医に、その手術の技量を認めざる得ない達人についてアンケート。そこで見えてきた「がん手術の達人」126人を紹介する!
  • 体温や血圧などと比べて圧倒的に測定の機会が少ない血糖値。しかし、実はこの血糖値こそが私たちの健康にまつわるあらゆることを司っている。『血糖値が安定すればやせられる』という本書のタイトル通り、血糖値の上昇を抑え、安定させれば中性脂肪が増えることはなく、健康にやせることができる。
    さらに、虫歯、肌の糖化、老化、糖尿病、動脈硬化症、ガンなど、多くの症状や病気の要因に血糖値が深く関わっている。
    数多くの糖質制限関連の本を出版している北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生が「血糖値」という視点から、ダイエットを成功に導く方法や病気予防などについて詳しく解説する。

    【第1章 カロリー制限ではやせられない!?】
    ■私自身が経験したカロリー制限食と低糖質食
    カロリー制限でダイエットに挫折 / 空腹感をがまんしなくていい治療法 / イタリアンシェフ阿曽達治さんとの出会い / 増え続けるレストランの低糖質メニュー / 毎日お腹いっぱい食べても10kg減量に成功
    ■カロリー制限は意味がない
    カロリー制限はなぜ続かない!? / 正確なカロリー計算などできない!/ 筋肉が落ち、基礎代謝までが減ってしまう / たちの悪いリバウンド / 老化を早める危険性 / カロリー制限にはエビデンスがない / 空腹のストレスがなく、効果が高い方法

    【第2章 糖質と血糖値】
    ■糖質が体内に取り込まれる仕組み
    糖質=炭水化物-食物繊維 / 血糖値が健康を司っている / 血糖値を上げる物質はただひとつ / 細胞の「鍵」の役目をするインスリン / 国民の6分の1が危ない!
    ■糖質が脂肪になる仕組み
    肥満のメカニズム / ブドウ糖が脂肪になる! / 太るとインスリンも効かなくなる / 日本人はインスリン分泌能力が低い民族 / 糖毒性という恐ろしい現象 / 糖尿病患者の半分以上が肥満ではない / 血糖値を上げるのは糖質だけ

    【第3章 血糖値が安定すればやせられる】
    ■血糖の上下動が肥満を引き起こす
    健康診断では分からない“食後”血糖値 / 40歳以上の3人に1人が血糖異常者 / 過剰なインスリン分泌は肥満に直結する / 肝臓がフォアグラ状態に!
    ■糖質の過剰摂取が太る原因
    血糖値の上昇が中性脂肪を増やす / 体脂肪増加の原因は糖質摂取だった / 油は肥満の原因ではない / 脂質を摂るほど中性脂肪は減る / 脂質は血糖値も下げてくれる / カロリー摂取を増やすと血糖値の上昇が防げる / アメリカと日本の食事摂取基準の違い / 食後血糖の上昇を抑える食べ方 / 太っている人はやせて、やせている人は引き締まる

    【第4章 ロカボで食べればすべてが解決する】
    ■ロカボの定義と食べ方
    ローカーボ、糖質制限、ロカボの違い / 1日に摂ってよい糖質量は? / 肥満や病気のリスクが格段に減る / でんぷんには要注意 / まずは主食を半分に / おかずはお腹いっぱい食べる / ソースよりマヨネーズがおすすめ / カーボラストで食べよう! / 朝食抜きがダメな理由 / 糖質量を守れば夜食もOK / あらゆる体形と年齢におすすめできる食事法
    ■ロカボのコツと注意点
    醸造酒も蒸留酒もOK / お酒を一緒に飲むと血糖値が下がる / スイーツも毎日楽しめる / フランス料理、実は低糖質 / 和食=ヘルシーのワナ / ファストフードとコンビニの活用法 / 果物はおやつとしてカウント / フルーツジュースの落とし穴 / ロカボはコツをつかめば簡単!

    【第5章 血糖値が安定すれば寿命が延びる】
    ■糖尿病を未然に防ぐ
    空腹時血糖100mg/dl以上は糖尿病予備軍 / 食後血糖140mg/dl以上は糖尿病予備軍 / 本当に怖いのは合併症 / 併発すると生命にかかわる動脈硬化症 / 糖尿病を未然に食い止めるために / 食後血糖を測る方法
    ■血糖異常が引き起こす様々な病気
    メタボリックドミノ / 「メタボ→糖尿病→動脈硬化症」の連鎖 / 認知症も引き起こす

    【第6章 運動と血糖値】
    ■運動すれば血糖値が下がる
    運動にはインスリンのような作用がある / GLUT4を増やす働き / 週1回の運動でもOK / 有酸素運動か、筋トレか? / 食後の運動が効果的 / 継続できる運動を見つけよう
    ■アスリートのための食事
    カーボローディングには意味がない? / ファットアダプテーションは高血糖のリスクがない / カーボローディングの危険性 / アスリートにもロカボがおすすめ
  • 女優アンジェリーナ・ジョリーの告白で有名になった乳がんの予防切除手術。だがそれよりも20年前、世界に先駆けて自らの健康な乳房にメスを入れ、偏見と闘い続けたイギリス人女性がいた。欧米に大きく後れを取る日本での遺伝性乳がん治療の現状も報告。


    【目次】
    序章
    第一章 傘で飛ぶことを夢みる子
    第二章 乳がんの遺伝を疑う
    第三章 結婚、そして出産
    第四章 家系図を作って調べる
    第五章 がんになる前に乳房を切り落とす
    第六章 ハイリスク遺伝子の発見
    第七章 卵巣の摘出手術も
    第八章 二十代の姉妹を救え!
    第九章 イメージチェンジはミュージカルで
    第十章 ダイアナ元妃のサポート
    第十一章 日本での保険適用の動き
    第十二章 特許を巡る闘い
    第十三章 進歩する乳房再建
    第十四章 日本で再建手術が進まなかった理由
    第十五章 娘の遺伝子検査と予防切除
    第十六章 孫の誕生とヌード・カレンダー
    第十七章 歩み始めた日本の女性たち
    あとがき
    乳がんカレンダーのモデルたち
    主要参考文献
  • 日本独自の伝統医学として誕生した“漢方医学”。西洋医学によって「どこか怪しげな医療」として片隅に追いやられていた時期もあったが、最近、その位置づけに大きな変化が起きているという。「漢方の科学化」が進んだことによって、その有用性が注目されるようになってきたのである。医療の現場でどのように漢方が使用されているのか、その最新事情を高血圧、糖尿病、アトピーなどに適する漢方薬リストと合わせて紹介!
  • 死ぬ自由があってもいいじゃないですか。
    脚本家の橋田壽賀子さんは、戦争中の体験から、死は自分にとって身近なもので、人生にある種の諦めを感じていたと言います。戦後、自由な時代になり、テレビの人気脚本家として忙しい日々を過ごしている間こそ、そういった考えは遠のいていたそうです。しかし、精一杯生きてきて、一息ついた頃、橋田さんは自らの往生について考えるようになりました。自分はどうやって、死にたいのかと考えた橋田さんの答えは「安楽死」も選択肢のひとつとしてもいいのではないか、というものでした。その考えを、月刊文藝春秋で記事にしたところ、世間から大きな反響がありました。そこで、橋田さんが人生と「安らかに楽に死ぬこと」についての考えをまとめたのがこの一冊です。「文藝春秋読者賞」受賞の問題作の書籍化!
  • 「新春漫語」「綿菓子」「古本の街のいまむかし」「学生時代の私の読書」といった身辺雑記から「自作発見『竜馬がゆく』」「『翔ぶが如く』について」自作について、「文化と文明について」「日韓断想」「バスクへの尽きぬ回想」といった地域、歴史への想いなど、折りにふれて書かれた、厖大な量のエッセイから厳選した七十一編。森羅万象への深い知見、序文や跋文に光るユーモアとエスプリ、弔文に流れだす、人間存在へのあふれるような愛情と尊敬――。日本人の高潔さと美しさを見つめた視線の先には何があったのか。司馬遼太郎という作家の豊穣な世界に、あらためて酔う一冊。
  • 612(税込)
    著:
    司馬遼太郎
    レーベル: 文春文庫
    出版社: 文藝春秋

    司馬遼太郎という作家の大いなる魅力のひとつに、その話術の妙がある。歴史に対する深い造詣から紡ぎ出される数々の興趣つきない逸話は人の心を捉えて離さない。全集第一期の月報のために語り下ろしたものと、「雑談・隣の土々」という表題の雑誌連載から三篇を収めた珠玉の談話集。
  • 2017年4月、国立がん研究センターから「高齢者へのがん治療の効果にかかる研究報告」が発表された。研究は抗がん剤使用の有無で患者の生存期間にどう差が出るか調べたもので、75歳以上の高齢者では、生存期間にほぼ差が見られないという結果が報告されていた。果たして、高齢者に抗がん剤治療は効果がないのか。研究を主導した、国立がん研究センター理事長・中釜斉氏が、高齢者がん治療の「新見解」を解説する。月刊文藝春秋7月号掲載の記事をオリジナル電子書籍化。
  • 病院での過剰な検査や治療を戒める米国発の「チュージング・ワイズリー(賢い選択)」運動が、日本でもいよいよ始まっている。米国では76の参加学会が、450項目以上にも及ぶ「ムダな検査」「ムダな薬」のリストを公表している。その中では、健康診断、胸部X線検査、前立腺がん検診、抗生物質、コレステロール低下薬、睡眠薬など、我が国でも当然のように行われている検査や治療がいくつも「益よりも害をなす」と指摘されている。巨額の公費が医療に投入されてきたが、濃厚な医療は必ずしも人びとを幸せにしてはいない現実がある。自分自身について、賢い選択のできる患者になるために、必読の一冊。

    ※「月刊文藝春秋2017年5月号」掲載の記事を再編集して電子書籍化。
  • 遺すことば 作家たちのがん闘病記

    ●第一章 がんと告げられたとき
    ▼胆のうがん
    九十二歳の大病で死生観が変わった 瀬戸内寂聴
    ▼結腸がん
    ずっといる 井上荒野

    ●第二章 病を受け入れて
    ▼乳がん 子宮体がん
    対談 ガンを受け入れて 杉本章子×村田喜代子
    松葉杖と命の選択 村田喜代子
    ▼乳がん
    私の乳癌リポート 宇江佐真理

    ●第三章 最期のことば
    ▼肺がん
    がん残日録──告知から死まで五百日の闘い 筑紫哲也
    ▼卵巣がん
    癌治療本を我が身を以て検証 米原万里
    ▼食道がん
    がん発症始末 藤原伊織
    がん再発始末 一年後の手術 藤原伊織
    ▼胃がん
    ガン日常 北重人
    登場人物さながらの生き方 池上冬樹

    ●第四章 伴侶たちの闘い
    ▼肺がん
    井上ひさし「絶筆ノートと遺したことば」 井上ユリ
    ▼乳がん
    亡き妻・河野裕子と詠んだ相聞歌千百首 永田和宏
    ▼肺がん
    山本兼一「思い出の断片」 山本英子

    ●第五章 それぞれのがん体験
    ▼肝臓がん
    対談 がん告知にオロオロ、死を身近にドギマギ 東海林さだお×阿川佐和子
    ▼腎臓がん
    「昭和史の証言」を伝えずに死ねない 保阪正康
    ▼乳がん
    私のがん体験記 柴門ふみ
    ▼悪性リンパ腫
    ガンと闘って一戦一勝 徳岡孝夫

    ※ムックに掲載されている青山文平「それどころじゃない」は電子版には収録されていません。
  • シリーズ38冊
    1027,944(税込)
    著:
    鳥集徹
    レーベル: 文春e-Books
    出版社: 文藝春秋

    文藝春秋の電子書籍オリジナルレーベル「文春e-Books」始動! ヒトが直立二足歩行を始めたときから悩まされてきた腰痛。最先端医療から民間療法まで、その“治療法”はまさに百花繚乱の様相を呈していますが、それゆえ肝心の「自分に適した腰痛治療は何か」「今、腰痛治療はどうなっているのか」ということが見えにくくなっています。本書は、その疑問に答えるべく、ジャーナリストの鳥集徹氏が『週刊文春』に執筆し、大反響を呼んだ連載をまとめたもの。「痛みは心から?」「トリガーポイント注射とは?」「代替医療の賢い使い方は?」「後悔しない手術の受け方とは?」等々、日々進化を遂げている腰痛治療法の取捨選択に悩むすべての人にとって、格好の羅針盤となる一冊です。電子書籍版特別付録として、専門家への聞き取り調査によって作成した「腰痛の実力医師リスト」を収録!
  • 健康診断はこんなに危険! 欧米に健診はない!

    日本人の多くは「健康」のため職場健診や人間ドックを受診していますが、欧米には存在しません。
    「より健康になる」とか「寿命をのばす」という効果を証明するデータがないからです。

    著者の近藤誠さん本人も、慶大病院で在職した40年間、執行部から強い圧力がありながらも、一度も受けませんでした。検診は有効というデータがないからです。
    にもかかわらず、日本では、医学的な根拠がないままに健診が義務化されています。

    健診は危険がいっぱいです。CTや胃エックス線撮影には放射性被ばくによる発がんリスク、子宮がん検診には流産や不妊症のリスクなどがあります。

    異常値が見つかった後に行なわれる肺や前立腺の「生検」も極めて危険です。手術後に「がんではなかった、おめでとう」と平然と述べる医者もいます。

    さらに危険なのは、「過剰な検診」が、過剰な薬の処方や手術など「過剰な治療」につながるからです。
    人間ドックには「早く見つけるほど、早く死にやすい」という逆説があります。
    実際、中村勘三郎さんや川島なお美さんは、人間ドックで「がんを早期発見され、早期に亡くなってしまった」のです。

    「検査値より自分のからだを信じる」こそ、健康の秘訣です。健康なときに健診など受けるものではありません。
    本書は、さまざまなデータや論文に基づき、「健康診断が有害無益である」ことを徹底的に明らかにします。
  • 「動かない」という選択をした植物のしたたかな戦略が「薬」をもたらした!

    モルヒネやキニーネ、ヤナギの成分から作ったアスピリン、生薬を用いる漢方薬など、人間は古代から植物が作る化学成分を薬として使ってきました。また、ポリフェノール、カテキン、フラボノイドなど植物由来の成分が、いまや日常用語として使われています。

    しかし、つい最近まで、なぜ、どのように植物が薬を作るのかは解明されていませんでした。その根源的なメカニズムがわかってきたのは最近のことなのです。分子生物学やゲノム科学という先端的な科学の発展によって、植物の巧みな生存戦略に隠された、植物成分を作る意義と、その方法がわかってきました。

    土に根を生やして移動しない、という生き方を選択をした植物は、人間も含め、共存する生命との協力関係や敵対関係のある環境のなかで、生き抜いていかねばなりません。たとえば、動物などの捕食者から身を守るため、苦味や渋み、あるいは神経を麻痺させる有毒な化学成分を作るように進化しました。こうして作り出された化学成分が人間の健康に役立つことがあるのです。

    植物は、進化という厳粛な自然の審判に耐えながら、きわめて巧に設計され、洗練された方法で、多様な化学成分をつくるという機能を発達させてきました。私たち人間は、それを薬として少しだけお借りして使わせてもらっているにすぎません。

    この本は、もの言わぬ植物からの伝言メッセージです。
  • 「老化」と聞くと、肌がたるみシワが増える、白髪になるといった外見や、視力、聴力が落ちる、ひざや腰が痛むなど実感できる症状を思い浮かべがち。しかし、目に見えない、体感できない体の内部の臓器でも老いは確実に進んでいる。そんな臓器の老化に私たちはどう対応すればいいのか――。肝臓、心臓、肺、消化管、腎臓の5つの臓器を老化から守る方法を専門医たちが、徹底解説!「月刊文藝春秋2017年2月号」掲載の記事を再構成して電子書籍化
  • 健康長寿のカギは「食べる力」にあり!

    医療は日々進歩し、日本人の平均寿命はどんどん延びている。ところが医療の現場で犠牲になっているものがある。
    それは「食べること」だ。

    多くの専門医は自分の分野を優先するので、「食べること」は時として治療の邪魔になる。そのため専門分野の治療を優先する医師が、患者に「食べさせない」選択をしてしまうのだ。食べることが少しでも危険だと判断されると、食事はほとんどが流動食、点滴。ひどい場合は、経鼻経管栄養や胃ろうにされてしまう。なぜ、こんなことが起こるのだろうか?

    実はいまの医師は教育課程において「食べること」を勉強する機会がない。
    そもそも食支援に重要な役割を果たす「口腔機能」の専門家がいない。「口腔」とは口の中から喉までの器官。人間の体の中で、口と歯だけは医科でなく、歯科が担当する。口腔内のがんやできものは歯科の口腔外科が担う。ところが口腔の外科医はいても、機能の低下や障がいを治療・改善する内科の専門家が全くの不在なのだ。

    医療から見放されている「口腔機能」だが、人間が生活していく上で、このうえなく重要な器官なのだ。「食べる」「喋る」「笑う」という、人間の健康にとって最も重要な行為を支えているからである。

    本書では「食べる力」の重要性を、実例を交えて紹介するとともに、健康に老後を過ごすために必要な対処法や、自宅で簡単にできる「口の力」リハビリ法もイラスト入りで紹介します!
  • 日々多くの薬を口にしている日本人。特に高齢者は、一度に何種類もの薬を飲んでいる人が多い。果たして、本当に必要な薬とは何なのか。第一線で働く医師たちに聞いて明らかになった飲むべき薬とやめるべき薬とは……。「月刊文藝春秋2016年11月号」掲載の記事を再構成して電子書籍化。
  • 「人類の健康維持に立ちはだかる癌との闘いに光明を示した一科学者の独創的な戦略と優れた戦術の展開に引き込まれる。そしてこの成功物語は科学の読み物としても優れており、頭の体操にもなった」――大村智氏(2015年ノーベル生理学・医学賞受賞、北里大学特別栄誉教授)

    「全身転移のがん患者が治った。奇跡の抗がん剤は、忘れられていた薬である。その秘密は意外にも、薬の運び屋『トロイの木馬』であった。ノーベル賞候補と目される独創的な医学者、前田浩の執念が実った」――黒木登志夫氏(東京大学名誉教授)

    末期がん患者がなぜ「完全寛解」と宣告されるまでに回復したのか? 「副作用のない抗がん剤」誕生の軌跡と、治療を受けた患者の証言。

    【おもな目次】
    第1章 奇跡
    いきなり「全身がん」で余命三カ月/奇跡的な「完全寛解」/畑仕事に精を出す末期がん患者/がんが縮小しないのに元気なのはなぜか? など

    第2章 抗がん剤の限界
    人類は「対がん戦争」に敗北した/化学療法の父シドニー・ファーバーとの出会い/世界初のタンパク質抗がん剤 など

    第3章 魔法の弾丸
    「魔法の弾丸」の理論/余命三カ月の女性に起こった奇跡/市場に出回ってわずか九年間で販売中止 など

    第4章 副作用のない抗がん剤
    患者第一号レポート/何度も抗がん剤に苦しんだ挙句に余命三カ月/「あっ、歩いてトイレに!」 など

    第5章 体の中のエイリアン
    がん化のメカニズムは複雑怪奇/高齢者にがんが多い理由/がんは活性酸素が原因 など

    第6章 予期せぬ生 快適な死
    余命二カ月の前立腺がんから生還/がんになってから一度も仕事を休まなかった/併用療法で胃がんと肺転移が消えた/肺が真っ白なのに苦しくない など

    第7章 カオスの世界
    なぜ複雑系なのか/今もよくわからない転移の謎/がんと生命の不思議/P-THPに次ぐ革新的治療法の開発 など

    附録1 がんを予防する食事
    附録2 ある臨床心理学者の証言
  • この10年間で美容外科の数は倍増した。人気の一方で、患者と病院との術後のトラブルはいっこうになくならない。シワ取り、シミ取り、二重まぶた、隆鼻、豊胸、脱毛、脂肪除去……。「お化粧感覚できれいになれる」「簡単に若返る」という甘い言葉は本当なのか? どんな手術が安全で、どんな病院が危険なのか? 日本の美容整形の歴史とは? これからの美容整形はどうなっていくのか? メスを入れるのは、これを読んだ後でも遅くない!

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