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『社会、学問、集英社新書(新書)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全70件

  • 福島の原発事故は、原発推進政策に潜む「犠牲」のありかを暴露し、沖縄の普天間基地問題は、日米安保体制における「犠牲」のありかを示した。もはや誰も「知らなかった」とは言えない。沖縄も福島も、中央政治の大問題となり、「国民的」規模で可視化されたのだから――。経済成長や安全保障といった共同体全体の利益のために、誰かを「犠牲」にするシステムは正当化できるのか? 福島第一原発事故で警戒区域となった富岡町などで幼少期を過ごした哲学者による、緊急書き下ろし。【目次】はじめに/第一部 福島/第一章 原発という犠牲のシステム/第二章 犠牲のシステムとしての原発、再論/第三章 原発事故と震災の思想論/一 原発事故の責任を考える/二 この震災は天罰か――震災をめぐる思想的な問題/第二部 沖縄/第四章 「植民地」としての沖縄/第五章 沖縄に照射される福島/あとがき
  • 1923年9月1日に発生した関東大震災は、東京近郊に大きな被害をもたらしたばかりか、近代日本の精神にも大きな傷跡と罪科を刻み込んだ。
    民間人らによる朝鮮人虐殺や憲兵らによる無政府主義者殺害である。
    シベリア抑留体験のある父を持ち、ドラマ・映画化された小説『風よ あらしよ』でアナキスト伊藤野枝・大杉栄と、大震災での彼らの殺害を描いた村山由佳、祖父が関東大震災で殺されかけ、家父長制の色濃い在日家庭に育ち、自らも様々な形での差別を経験してきた朴慶南。
    ふたりが、戦争と植民地支配、災害と虐殺が日本人社会に与えた影響、そして、いまだ女性やマイノリティへの差別と偏見が根強く残るこの国の100年を語り尽くす。
  • 「ギフティッド」とは天才児、あるいは発達障害児のことだと思っている人は多い。
    しかし並外れた才能はあるが天才とは限らないし、必ずしも発達障害を伴うものではない。
    障害と才能が相互に隠し合うという点でサヴァン症候群とも異なる。
    ギフティッド児の多くは、乳児期からみられる感覚過敏や繊細さ、強烈な興味関心を持つ。
    それゆえ保護者は子どもの類稀な才能そのものではなく、生育の難しさや生活の困難さから「この子はほかの子と違う」と当惑することは少なくない。
    そもそもギフティッドとはどんな特徴があるのだろうか。
    ギフティッド児を理解するための一助となる一冊。

    【主な内容】
    ・ギフティッドの可能性に気づく入り口は「才能」ではなく「困難」や「違和感」
    ・ギフティッドかどうかの判定が必要なのは子どもが困難を経験している時
    ・ADHDとの違い
    ・サヴァン症候群との違い
    ・90%以上は天才ではない
    ・「すべての子どもに才能がある」との違い
    ・ギフティッドかどうかの判定方法
    ・判定基準は「困難」ではなく「才能」
    ・学業ギフティッドと知的ギフティッド
    ・ギフティッド児の特徴と応じ方の例
    ・代表的なギフティッド教育制度――早修・拡充・能力別編成
    ・ギフティッド児を育てる親の覚悟
    ・枠からはみ出る前提で、しかし、言い訳にはしない
    ・独りではないというメッセージを送り続ける
  • トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
    性別を変えるには何をしなければならないのか。
    トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
    そして、この社会には何が求められているのか。
    これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
    トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。

    ◆目次◆
    第1章 トランスジェンダーとは?
    第2章 性別移行
    第3章 差別
    第4章 医療と健康
    第5章 法律
    第6章 フェミニズムと男性学
  • その神話は いま、解体される――。
    『クレイマー、クレイマー』などの人気映画にひそむ罠とは?
    新進気鋭のアメリカ研究者が「イクメン」の文化的イメージを斬る!!

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    日常のいたるところで濫用され、消費されている「イクメン」という表現。本書は、自身も子育て中のアメリカ研究者が「イクメン」という言葉そのものに疑義を抱くところから始まる。

    日米の保育史と実情を比較するとともに、『クレイマー、クレイマー』や『幸せのちから』をはじめとした誰もが知る映画、雑誌、小説、ビジネス書など、「イクメン」がテーマの日米(英)作品の文化的イメージを分析。その言説が新自由主義と手を組んで「男性の育児」をあくまでビジネス的な観点から評価し、「女性の育児」と区別している事実に迫る。

    2022年10月から改正育児・介護休業法により「産後パパ育休」が施行され、23年4月からは育児休業取得状況の公表が義務化。「イクメン」という言葉の流布から10年以上が経ち、再び注目されるキーワードになった今こそ、その意味を構造的に問いなおす。無批判に「イクメン」文化を受け入れてきた日本社会に対する、強烈なカウンターオピニオン!
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    私はつねづね、「イクメン」という言葉に違和感を持っていた。
    この言葉に込められた「育児をする男性は格好良い」という軽いニュアンスが、どうにも好きになれなかった。
    (中略)私は「男性は育児をしなくてよい」と主張しているわけではない。
    そうではなくて、「男性が育児をするだけでは不十分である」というのが本書の提起する論点のひとつである。
    母親に比べて父親が育児を担う割合が大幅に少ないという日本の現状を鑑みれば、「イクメン」という言葉にはある種の存在意義があったかもしれない。
    けれども、いつまでもその言葉に固執していると、見えなくなるものがあるのではないだろうか?(「はじめに」より)
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    【目次】
    第一章 日本の父親は遅れている? 日英版『FQ』を比較する
    第二章 アメリカの保育史
    第三章 日本における保育と新自由主義
    第四章 フレンチトーストの神話を解体する――『クレイマー、クレイマー』
    第五章 見えない父親――『ミセス・ダウト』
    第六章 黒人の父親と能力主義――『幸せのちから』
    第七章 ビジネススキルとしての育児
    第八章 ケアする男性、ケアされる男性
  • 【元京大変人教授、SDGsにモヤモヤする!】
    近年声高に叫ばれる「SDGs」や「サステナブル」といった言葉。環境問題などの重要性を感じながらも、レジ袋有料化や紙ストローの導入、そしてSDGsバッジなどの取り組みに、モヤモヤしている人は少なくないのではないか。
    「京大変人講座」を開講した著者は、大学で「SDGs担当」になったことをきっかけに、その言説や取り組みに違和感を覚えた。人間や地球環境にとって、ほんとうの「持続可能性」とは何か。名物教授が科学的観点と教育的観点からSDGsのモヤモヤを解き明かす。

    【おもな内容】
    プロローグ 「キレイ」なSDGs
    第一章 危ういSDGs
    第二章 プラゴミ問題で考える持続可能性
    第三章 地球温暖化とカオス理論
    第四章 無計画だからこそうまくいくスケールフリーな世界
    第五章 日本社会の自由度をいかに高めるか
    終章 うんこ色のSDGs
  • 炎上を超えて、小山田圭吾と出会いなおすために。
    コーネリアスの小山田圭吾が東京五輪開会式の楽曲担当であることが発表された途端、過去の障害者「いじめ」問題がSNSで炎上。
    数日間で辞任を余儀なくされた。
    これは誤情報を多く含み、社会全体に感染症のように広がる「インフォデミック」であった。
    本書は当該の雑誌記事から小山田圭吾の「いじめ」がどのように生まれ、歪んだ形で伝わってきたのかを検証するジャーナリスティックな側面と、日本におけるいじめ言説を丁寧に分析するアカデミックな側面から、いまの情報流通様式が招く深刻な「災い」を考察する現代批評である。
  • まだまだ若いと時代に抗う“ヤング中高年”。
    彼らのこころが危ない

    人生100年時代、世間では50~60代はまだまだ「若い」と言われる。
    この年代は、職場では第一線として働き続ける一方で、さまざまなハラスメントに配慮しながら難しい管理業務も こなさなければならない。
    日に日に感じる体力とモチベーションの低下……。
    そして仕事を離れても、家庭では介護問題やローンなどの金銭的負担が伸し掛かる。
    このように、まだ若いと時代に抗う“ヤング中高年”は、公私ともにストレスを抱え、こころを病んでしまう人が多い。
    本書では、彼らのメンタルを守りポジティブに生きる方法を、日本のメンタルヘルス予防研究の第一人者が詳細に紹介する。
    (本文より)
    世間では、人生100年時代、50~60代はまだまだ若いと言われていますが、この年代では体力・気力が低下するだけでなく、こころをともに「病む」人が多くなっています。
    仕事への動機づけも高く、自分はまだ「できる」と感じている一方で、部下を持ち、難しい管理業務をこなさなければなりません。
    また、介護や家庭の問題、ローンなどの金銭的負担ものしかかり、公私ともにストレスを抱える人が増えています。
    本書では、そんなヤング中高年のこころを守り、ポジティブに生きる術を教授するつもりです。
    自分のことを知り、自分のメンタルヘルスをよくすることと併せて、自分とつながる他者のメンタルヘルスをよくする方法も知り、日常生活に活かしていただきたい、これが私の望みです。
  • 思いやりを大事にする「良識的」な人が、差別をなくすことに後ろ向きである理由とは――。
    「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか? 
    女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。
    「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
    「あなたの人権意識、大丈夫?
    “優しい”人こそ知っておきたい、差別に加担してしまわないために――。
    価値観アップデートのための法制度入門!」――三浦まり氏(上智大学教授)、推薦!
  • 【もう無理に学校に行かなくていい】
    ●不登校という選択は誰にでも起こりえる
    ●むしろ、いまの学校制度に過剰適応することは危険ですらある
    ●少子化にもかかわらず、不登校の子ども・生徒の数は過去最高を記録している
    このような問題意識から、本書は生まれました。

    最近では、教育現場でも無理やり登校させる指導は減りつつありますが、一方で、不登校の子どもたちの学び場は整備の途上です。
    本書は、子どもたちが最適な学び場を選ぶ際の指針となるよう取材しました。

    【本文より】
    不登校をテーマにした本は、たくさんあります。
    多くは、わが子の不登校に強い不安を感じている親の心に寄り添ってくれるような本です。
    当事者による体験談も人気です。
    不登校が起こる原因や構造を学術的に解明しようとする本もあります。
    でもこの本は、いずれでもありません。
    多くの親がイメージする一般的な「学校」に行かなくても、学べる場所がこれだけある、と紹介する本です。
    そうすることで、「学校」に行かなくてもいきなり詰んだりはしないと伝えたい。(中略)
    子どもの人生における学校の比重を減らせれば、子どもたちが学校で感じるストレスは減るはずです。
    そうすれば、不登校はもちろん、いじめだって減るはずです。
    【本書に登場する主な学び場】
    ●不登校特例校――星槎中学高等学校、西濃学園中学校・高等学校、岐阜県立草潤中学校
    ●フリースクール――星槎ジュニアスクール、スマイルファクトリー、広島県スペシャルサポートルーム
    ●私学の生徒向け不登校支援センター――神奈川県私学修学支援センター
    ●オンライン不登校支援プログラム――カタリバroom-K
    ●通信制高校――星槎国際高等学校、目黒日本大学高等学校通信制課程
    ●不登校経験者が集う普通科高校――北星学園余市高等学校
    ●ホームスクール――ホームスクール&エデュケーション家族会、日本ホームスクール支援協会
    ●不登校専門塾――ビーンズ
    ●平日昼間の居場所――いもいも 森の教室
    など多数(順不同)
  • 1,012(税込)
    著者:
    山崎雅弘
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    なぜこの国は人を粗末に扱うのか?
    その根本原因に迫る!

    コロナ対策、東京五輪強行開催、差別やハラスメント、長時間労働、低賃金……。
    日本の組織はあまりにも人間を、人の命や暮らしを、軽視していないか?
    こうした状況と酷似するのが、先の戦争中の日本社会だ。
    本書では、大日本帝国時代の歴史を追いながら、その思考の構造を明らかにし、今もなおその精神文化が社会のあちこちはびこる事実を数多くの事例を通して検証。
    敗戦で否定されたはずの当時の精神文化と決別しなければ、一人一人の人間とその暮らしが尊重される「民主」社会は実現しない。
    仕方ない、という思い込みとあきらめの思考から脱却するためのヒントと道筋を提示する書。

    【「はじめに」より】
    日本人は、なぜ死ぬまで働くのか。
    日本の経営者は、なぜ死ぬまで社員を働かせるのか。
    弾薬や食糧などの補給物資を送らずに「目標の達成」を前線の兵士に要求した、先の戦争における大本営(戦争指導部)と、給料を上げず休息も十分に取らせずに「成果」を現場の社員や労働者に要求する、現代の(すべてではないにせよ、無視できないほど多い)経営者たちの間には、同じ思考形態が共有されているように見えます。

    それは、外国人技能実習生と呼ばれる低賃金労働者と、戦争中の東南アジア植民地で徴用した「労務者」との共通点にも見られます。
    彼らは共に、日本という国や日本企業の利益のために、苛酷な労働環境で道具のように酷使され、搾取される存在です。

    こうした現代における社会問題を解決・改善する糸口として、本書は先の戦争における「大日本帝国型の精神文化(思考法)」に現代の視点から改めて光を当て、さまざまな角度から、その精神文化の構造を読み解いていきます。
    (中略)

    大きな「全体」のために奉仕や犠牲を強いられることなく、一人一人の人間が大事にされる社会を創るために、本書の論考がお役に立てれば幸いです。
  • 日本が目指すべき社会についてのインスピレーションを与えてくれる。
    ――山口周氏(独立研究者・著作家)

    「人こそ資源」ってどういうこと? 世界一幸福な国には、学ぶべきヒントがいっぱいです。
    ――小島慶子氏(エッセイスト)

    2018年から2022年にかけて、5年連続で「幸福度世界一」を達成。
    首都ヘルシンキは2019年および2021年には「ワークライフバランス世界一」に輝き、国連調査の「移民が感じる幸福度」ランキングでも第1位(2018年)。
    他にも「SDGs達成度ランキング」で世界一(2021年)、「ジェンダーギャップ指数」で第2位(2021年)など、数々の指標で高い評価を受けているフィンランド。
    その背景にあるのは、“人こそが最大の資源で宝”という哲学です。
    立場を問わず全ての国民が平等に、そして幸福に暮らすことを可能にする、驚くべき「仕組み」とはいかなるものなのでしょうか。
    そして、日本はそこから何を学べるのでしょうか?
    最新の情報もふんだんに盛り込んだ、驚きにあふれる一冊です。

    【本書で紹介する「仕組み」の例】
    ・優秀な若者を積極的に抜擢し、ベテランは陰から支える文化
    ・男女平等への取り組みを企業や学校に求める「平等法」
    ・児童手当、親休暇、職場復帰を保証してくれる「在宅保育の休業制度」……子育て・共働き世帯を助ける様々な手当と休暇
    ・小学校から大学院博士課程まで学費無料、さらに大学以降は生活手当と住居手当まで支給!?
    ・もはや「学力向上」なんて時代遅れ! フィンランドの学校の最新事情
    ・誰でも無料で利用できる出産・子育ての専門医療施設「ネウボラ」
    ・新生児が誕生すると国から贈られる、赤ちゃん用品が一式詰まった「育児パッケージ」
    ・起業ブームの背景にある大学教育と、スタートアップ手当などの豊富な公的支援
    ・国民の声を政府に届けて、同性婚の合法化をもたらした「国民発案制度」
  • 社会は大きく変わっているのに学校教育は昔のまま。
    このことに不安と不満を持っている日本人保護者は多い。
    海外も昔は日本と同じく「知識詰め込み型」だったが、今は時代とテクノロジーに合わせた変化・進化が始まっている。
    それを見るのに最適なのが、世界の教育法が集まっているマレーシアだ。
    現地で教育関連の取材を続ける著者が、各種教育や最新カリュキュラムの紹介のみならず、これからの学校と教師の存在意義、親子関係のあり方など、日本人に選択肢を提示する。
    子どもが自ら学びたいものを発見し選んでいく時代に、保護者はどのような態度で臨めばいいのか?
  • 世界的な潮流となった#MeToo運動や男性社会への疑義など、性別に伴う差別や不平等への意識が今日、かつて無いほどに高まっている。他方、「男性特権」への開き直りは論外として、多くの男性は、時には剥き出しの敵意にも直面しながら、己の立ち位置や与し方に戸惑っているのではないか。自らの男性性や既得権、そして異性との向き合い方に戸惑い、慄くすべての男性に応えつつ、女性や性的マイノリティへ向けても性差を越えた運動の可能性を提示する一冊。
  • ぼくらは本当にモテないから苦しいのか? 「〈キモい〉〈弱い〉〈ダサい〉 暴力的に片づけられがちな問題を豊かな言葉で掘り返す男性研究の書」――桃山商事・清田隆之氏、推薦! 恋人がいない、女性から好意を向けられない等の苦悩は、「非モテ」という言葉によって90年代後半からネットを賑わせてきた。現在も「非モテ」問題は多くの男性の心を捉えて離さない。しかし、本当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか? 男性性が内包する問題について研究し、当事者の語り合いグループを立ち上げた著者が、男性が「非モテ」という苦悩を抱くまでの過程や内実を掘り下げ、問題の背景や構造を解き明かす。そして「非モテ」の苦悩から抜け出すための実践まで男性学の視点から提示していく。
  • 日本は「核兵器のない世界」を望んでいるだろうか。原発などの「核エネルギーのない社会」を本当に目指していると言えるだろうか。本書は広島への原爆投下から3・11以後の現在に至るまでを歴史的・思想史的にたどりながら、安全保障の前提としてアメリカの核兵器に依存し、政治・経済上の要請から原発と核燃料サイクルを維持するという、核エネルギーを利用するシステムがいかに日本社会に根を下ろしているかを明らかにする。そこから浮かび上がる〈核〉と日本の現在地とは?
  • あのベストセラー『スマホが学力を破壊する』の続編が誕生! 最新の研究成果が明らかにしたのは、「スマホを使うと脳の発達が止まる」という驚愕の事実だった! 2018年に刊行された『スマホが学力を破壊する』は、仙台市で実施された大規模調査の結果を基に、スマホの使用時間に応じて子ども達の学力が低下しているという事実を提示して大きな話題を呼んだ。また、アプリの使用状況と学力の関係についても分析をし、特定のアプリが成績に著しい悪影響を与えていること、使用アプリの数が多いほど子ども達は学習に集中できておらず、脳のリソースが削がれてしまっていることなども明らかにした。それでは、スマホを長時間使用したことで成績が低下してしまった子ども達の脳には、いったい何が起こっているのだろうか? 本書では、このような疑問に基づいて行われた新たな調査の結果を踏まえ、『スマホが学力を破壊する』刊行以降に判明した事実についてまとめた一冊である。結論から言えば、スマホの過度の使用は単に学力を低下させるだけではなく、子ども達の脳の発達そのものを阻害し、器質的な変化を生じさせていることがわかった。しかも、子どもだけでなく大人達の脳にも深刻な影響を及ぼしていることが推測されるのだ。スマホ使用の知られざる真のリスクとはいったい何なのか。そして、我々は今後、どのようにスマホと付き合っていけば良いのか。本書はこれらの問題を考える上での必読書だと言えるだろう。
  • 熊本地震を解析して得た「新発見」とは? 東日本大震災以降も、日本各地に大きな地震が頻発している。しかも、熊本、大阪北部、北海道東部など、発生地はランダムだ。だが、政府や地震学者は「南海トラフ」「首都直下」など特定の地震だけを対象にして「●年以内の発生確率は●%」という占いレベルの警告を発するだけである。いま求められているのは、「根拠と実効性のある地震予測技術」の確立だ。有料会員約5万人の「MEGA地震予測」を毎週発信する著者が、近年の画期的な研究成果を世に問う!
  • シリーズ2冊
    1,2871,386(税込)
    著者:
    成田龍一
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    これまでの通史の多くは、国家としての日本が辿ってきた道筋を軸に記述してきた。それに対し本書は、人びとの動きがつくり出す一つの流れ―人間関係から社会の仕組みまで―を「システム」として捉え、その変遷を軸に近現代日本の歴史を叙述する。本書は、“幕末・維新―戦前編”として、システムA1(国民国家の形成)・システムA2(帝国主義への展開)とシステムB1(戦争への動員体制)を軸に、そのシステムのもとでの人びとの経験とその意味を考える。システムの推移を追うことで、さまざまな出来事が、その力学の中で作用し合っていることが見えてくる。“いま”を知るための手掛かりとなる近現代日本史の決定版。高校の新必修科目「歴史総合」にも対応! 【目次】はじめに/第一部 国民国家の形成/第一章 幕末・維新(一八五三―一八七七年)/第二章 民権と憲法(一八七七―一八九四年)/第二部 帝国主義への展開/第一章 日清・日露の時代(一八九四―一九一〇年)/第二章 デモクラシーと「改造」(一九〇五―一九三〇年)/第三部 恐慌と戦争/第一章 恐慌と事変(一九三〇年前後)/参考文献/略年表
  • 今ある仕事の47%が機械に取って代わられるというAI時代、人間には問題を発見し、解決策を自らの頭で考え、実践できる能力が必要となる。しかし、これまでの日本の暗記・教え込み教育では、このような力は身につかない。子どものうちから考える力を養い、根気よくものごとに取り組む姿勢を育まなければならないのだ。そこで注目なのが、近年話題のモンテッソーリをはじめ、さまざまな教育理論を研究し、「考える力を伸ばす幼児教育」を45年にわたって実践してきた「こぐま会」の方法論だ。思考力とは何か? そのために何をすべきか? 子どもの成長理論と、保護者のかかわり方をわかりやすく紹介。 【目次】はじめに/第1章 日本の幼児教育の問題点/第2章 本当に必要な幼児教育とは何か/第3章 進化する幼児教育――「KUNOメソッド」/第4章 学力よりも意欲の時代へ――小学校受験も変化している/第5章 幼児教育が目指すゴール/おわりに
  • 891(税込)
    著者:
    中島岳志
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    戦争賛美が、保守なのか? ――戦中派・保守論客たちの真意と体験。評論家・保阪正康氏推薦! 歴史の継承は、本質を浮かび上がらせる。そう痛感させる、刺激的な書である。【おもな内容】戦前の日本の立場に積極的な意義を見出そうとし、第二次世界大戦を東アジア解放のための「聖戦」だったとみなす「保守」派。しかし、戦争を賛美することが、いつから「保守」になったのか? じつは、戦前日本において保守論客は、軍国主義に抵抗し、批判の論陣を張っていた。あるいは、兵として軍の欺瞞を目の当たりにし、壮絶な暴力を経験したことで、軍国主義・超国家主義に強い嫌悪感を示していた。すでに鬼籍に入った、戦中派保守たちが残した言葉に向き合いながら、いま、最も注目を浴びる政治学者・中島岳志が、現代において真に闘うべきものはなにかを炙り出す。 【目次】まえがき/序章 保守こそ大東亜戦争に反対だった/第一章 戦争に導いたのは革新勢力である/第二章 戦争への抵抗/第三章 軍隊での経験/第四章 戦中派保守 最後の闘い/終章 保守の世代交代の果てに/あとがき
  • 2017年に成立、施行された「テロ等準備罪」こと共謀罪法。共謀の判断基準も曖昧で、治安維持法との類似を指摘する識者も多いこの法はすでに動き出している。シーレーン防衛等の従来の動き、集団的自衛権をめぐる解釈改憲、特定秘密保護法等と合わせて考えれば、国益を追求する一方で、「テロ防止」「治安維持」を口実に反対する者を監視、抑圧する「戦争ができる警察国家」ともいうべき治安体制がよみがえっている。国家の暴力装置たる警備公安警察等の権力の恣意的な運用を抑止、是正するために必要なのは何か。戦前の治安維持法、特高警察など治安体制の専門家が戦時体制の歴史をふまえ、現状分析したのが本書である。 【目次】はじめに 「来るべき戦争準備」に抗するために/第一章 戦時体制の形成と確立――どのように日本は戦時体制を作っていったのか/第二章 戦時体制の展開と崩壊――どのように治安体制はアジア太平洋戦争を可能としたのか/第三章 戦後治安体制の確立と低調化――速やかな復活にもかかわらず「戦前の再来」とならなかったこと/第四章 長い「戦後」から新たな「戦前」へ――どのように現代日本は新たな戦時体制を形成してきたのか/第五章 「積極的平和主義」下の治安法制厳重化――新たな戦時体制形成の最終段階へ/おわりに 再び多喜二に学ぶ/あとがき
  • 世界各国で、携帯電話やその基地局の電磁波(高周波)による健康被害を懸念する声が高まっている。健康影響への配慮から子供の使用を制限する動きも出ている。生体への悪影響があるとする研究結果と、それを否定する研究結果があるが、一部の研究者や研究機関は予防的措置を強く提唱している。また、長期にわたって使用した場合の影響は、まだよくわかっていない。海外の事例をふまえつつ、携帯電話の電磁波の問題について考察する。 【目次】はじめに/第一章 ついに米国議会が動き出した/第二章 携帯電話会社に対する訴訟/第三章 健康影響を示唆する調査結果/第四章 安全対策を加速させる欧州諸国/第五章 日本の政府は守ってくれるか/あとがき
  • 2010年より急速に普及したスマートフォンは日本人の生活に深く浸透し、街中を歩けばスマホを使う人を見かけないことのほうが珍しくなった。しかし、その使用に付帯するリスク、とりわけ子どもたちによる長時間使用の危険性や、成績に及ぼされる影響についてはあまり知られていない。本書は7万人の子どもたちを対象に、数年間にわたって行われた大規模調査の結果を基に、スマホやアプリの使用がもたらす影響を解明し、スマホ使用のリスクを正面から論じた、現代人、とりわけ全保護者必読の一冊である。 【目次】はじめに/第一章 スマホを使うだけで成績が下がる!?/第二章 睡眠不足が成績低下の原因か/第三章 スマホが先か、学力が先か/第四章 LINE等インスタントメッセンジャーの影響/第五章 テレビやゲームの影響/第六章 どれだけの生徒がスマホ等を長時間使用しているのか/第七章 勉強中のスマホ使用の実態/第八章 メディア・マルチタスキング/第九章 スマホが脳発達に悪影響を与えている?/第一〇章 スマホの依存度評価/終章 スマホにまつわる雑感/参考資料/おわりに
  • 日本の植民地時代の朝鮮釜山に生まれ、熱烈な皇国少年として育った詩人・金時鐘。1945年8月15日、日本の敗戦を境に、強制された日本語でしか言葉の彩を感じ取れない自身の分裂したアイデンティティに気づく。そして朝鮮戦争前夜の米軍の政庁下で勃発した済州島での凄惨な弾圧から脱出し、日本に暮らすことになった金。古里との分断、在日社会における南北の断層、差別、数多くの歴史の修羅場を詩人として、教師として越えてきたその抵抗と創作の闘争史を、反骨の言論人・佐高信が聞く。ヘイト事件が後を絶たない現代日本において「在日」を生きることの意味を投げかける、在日一世の闘う表現者の戦後史。 【目次】はじめに 金時鐘/第一章 戦前回帰の起点/第二章 歌との闘い/第三章 社会主義と祈り/第四章 差別を越える/第五章 文学の戦争責任/第六章 国を超える国へ/おわりに 佐高 信/資料 水平社宣言
  • 2012年、「宇宙から来たブッダ」というタイトルで、シュトゥットガルト大学のグループが、学会誌「隕石学と宇宙科学」に論文を発表した。それによると、アーリア民族のルーツ調査のため、かつてナチス親衛隊(SS)長官ヒムラーが、第二次世界大戦前夜の1938年にチベットへ探検隊を派遣した。その折、かれらが発見し、持ち帰った仏像が隕石製であったという、驚くべき鑑定結果が報告された。胸に「卍」が刻まれたこの仏像の真贋と秘められた現代史に、探検隊の踏査行と仏像、ナチス思想を検証することで迫る、アカデミック・ドキュメンタリー。ナチスの闇が、ここに眠る。 【目次】はじめに/第1章 秘境チベットへ派遣されたナチス親衛隊/第2章 「隕石仏像」をめぐる対立する見解/第3章 「隕石仏像」の各パートの考察/第4章 チンガー隕石の入手経路と制作年代/第5章 秘境チベットの隕石信仰、鳥葬、探検家ヘディン/第6章 ヨーロッパの人種主義の生成/第7章 ナチスの人種主義とアーリア神話の成立/第8章 狂信的人種主義者ヒムラー/第9章 ナチスのシンクタンク:アーネンエルベ(ドイツ先史遺産研究所)/終章 第三帝国の最終戦争と人種主義の破綻/おわりに/主要参考文献一覧
  • 『AIの衝撃』著者による警告の書! 飛躍的な進化を遂げる人工知能(AI)。明るい未来が語られる一方で、「AIに雇用が奪われる」という見方や、超越的な進化を遂げたAIが人類を支配する「2045年問題」などのAI脅威論も少なくない。しかし著者はむしろ、目前に迫る危機として、車、医療、兵器の3つを挙げる。共通するのは、私達の命に直結する分野であること。ここに今、最先端のAIが導入されようとしているが、中身の見えないブラックボックスであるうえに、ときに暴走の危険性をはらむ。世界の制御権が人間からAIへと移譲されたとき、その先に見えるのは自ら判断する機械・システムが人の命を奪う衝撃の未来。AIの真の脅威が明らかに!【目次】はじめに/第一章 AI脅威論の虚実/第二章 自動運転車の死角/第三章 ロボ・ドクターの誤診/第四章 自律的兵器の照準/第五章 スーパー・オートメーションの罠/おわりに
  • 昭和20年4月1日。少年・矢島喜八郎、のちの作家・西村京太郎は、エリート将校養成機関「東京陸軍幼年学校」に入学した。8月15日の敗戦までの、短くも濃密な4か月半。「天皇の軍隊」の実像に戸惑い、同級生の遺体を燃やしながら死生観を培い、「本土決戦で楯となれ」という命令に覚悟を決めた――。戦時下の少年は何を見て、何を悟ったのか。そして、戦後の混乱をどのように生き抜いて作家となったのか。本書は、自身の来歴について、著者が初めて書き下ろした自伝的ノンフィクション。いまこそ傾聴したい、戦中派の貴重な証言である。【目次】第一章 十五歳の戦争/第二章 私の戦後ーー特に昭和二十年(前半は戦争、後半は平和だった時代)/第三章 日本人は戦争に向いていない/主要参考文献
  • アベノミクスと莫大な日本の国家債務、加えて格差拡大や終わりなき少子超高齢化、さらにはイギリスのEU脱退やアメリカのトランプ政権誕生など、先行きに不透明さが増す中、多くの人々が底知れぬ不安を抱えながら暮らしている。このような混迷を極める時代に未来を見通すには「歴史の尺度」が必要である。本書では、25年単位を核として、150年、500年といった長期の尺度も用いながら、歴史を構造的に捉えていく。この3つの尺度を駆使すれば、今後、世界が辿る道筋が見えてくる。知的興奮に満ちた刺激的な論考! 【目次】序章 歴史のメガネをかける/第一章 二五年単位説――一八四五年から二〇二〇年まで/第二章 世代間隔と人口転換――二五年単位説の人口学的理解/第三章 長期波動と資本主義――経済循環から眺める世界史/第四章 五〇〇年単位説――近代の「入口」と「出口」/第五章 二五年後の未来 長い一世紀後の未来――未来の尺度/終章 世代史と世界史をつなぐ/あとがき/参考文献
  • 「天皇機関説」事件は、この学説を主張する憲法学者の美濃部達吉への、天皇を崇拝する退役軍人や右派政治家の攻撃が発端となっている。1935年2月に始まり、約半年にわたる「機関説」排撃運動の中で、美濃部に対する政治的な弾圧が行われただけでなく、言論や学問の自由も奪われ、立憲主義が事実上停止した。その結果、「権力の暴走」を止める安全装置が失われ、日本は破局的な戦争へと突き進む。この事件は、社会がどのように「壊れて」いくのかを物語る昭和史の重要な分岐点である。現在の政治・社会状況との類似点の多さに戦慄が走る……! 【目次】はじめに/第一章 政治的攻撃の標的となった美濃部達吉/第二章 「天皇機関説」とは何か/第三章 美濃部を憎んだ軍人と右派の政治活動家/第四章 「国体明徴運動」と日本礼賛思想の隆盛/第五章 「天皇機関説」の排撃で失われたもの/あとがき/「天皇機関説事件」に関する年表/参考文献
  • 飛鳥奈良時代は六人の女帝が頻出した時代でした。だからといって、それをただ年表的になぞるだけでは「その意味」は見えてきません。「その天皇はどの天皇の血筋か」とか「徐々に複雑に消された皇統」とか、「嫁姑の問題」とかを読み解くと、極めて現代的な人間世界が見えてきます。当たり前に女性の権力者を生むことのできた「天皇家だけの特別」とは何なのか。この本は、女帝をめぐる歴史ミステリーなのです。【目次】第一章 「女帝」とはなんなのか?/第二章 「皇」の一字/第三章 聖武天皇の娘とその母/おわりに
  • 日本と中国の政治的関係は、なぜ悪化しているのだろうか。これまで歴史認識の違い、靖国神社参拝問題等々多くの理由が挙げられ、またさまざまな論が出されている。しかし、そこでは重要な点が見落とされてきたように思われる。それは日本と中国の社会的特質の差である。日中の社会特質はかなり異なっており、そこに誤解の根本要因があると思われるのだ。この新しい視点から、冷却した日中関係を読み解き、さらに共存への未来を探る。【目次】序/はじめに 日中間に見えざる壁がある/第1節 壁は「社会体制」だけではない/第2節 壁の原点は「社会特質」にある/第3節 「権力社会」対「文化社会」/第4節 「政治的外交」対「文化的外交」/第5節 「戦略型友好」対「情緒型友好」/第6節 歴史問題は本当に重要なのか/第7節 南京大虐殺の有無がなぜ議論されるのか/第8節 より「愛国的」なのは中国人か日本人か/第9節 ODA、円借款は感謝すべきか/第10節 脅威になるのは中国か日本か/第11節 皆が同じ被害者か/第12節 A級戦犯だけが許されないのか/おわりに 壁を乗り越えるために
  • 671(税込)
    著者:
    丹野顯
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    名奉行が輩出した江戸時代。彼らによって残された大量の裁判記録の中から、男女間の性的な事件・犯罪に対する仕置をまとめたのが本書である。粋な町民文化の象徴と思われがちな「色ごと」だが、不義密通はもちろん、婚前交際ですら、奉行所で一旦裁きにかかると、死刑や追放といった厳しい刑罰が待っていた。おおらかに性を楽しんでいたように見える江戸庶民。しかし実際は、身分差別や儒教による秩序原理によって縛られ、恋愛においても殆ど自由がない生活を強いられていたことが、この「色ごと仕置帳」から見えてくる。【目次】まえがき/第一章 江戸の罪と罰/第二章 密通いたせし者は/第三章 手込めの儀につき/第四章 春をひさぐ女/第五章 心中は恋の終わりか/第六章 女犯(にょぼん)せし僧は/第七章 殴る亭主/あとがき/主要参考文献/【別表】江戸時代の刑罰と対応する罪
  • 「火附盗賊改」と言えば、“鬼の長谷川平蔵”の名が挙がる。否、正確には長谷川平蔵の名しか挙がらない、とも言える。実際、彼らは町奉行に比べ日陰の立場にあった。だが、強盗・放火といった凶悪犯罪が多発した百万都市・江戸で、火附盗賊改ほど頼りにされた組織はなかった。謎多き存在感と相まって、町人はもちろん武士たちも、畏怖と同時に畏敬の念を抱いたという。本著では、凶悪な盗賊一味との対決を軸に、その誕生から変遷、彼らならではの捕り物、苛烈な詮議の様子、幕臣の中での位置づけ、人情味あふれる素顔まで、豊富な資料をもとに、旗本の中でも武闘派の猛者ぞろいだった火盗改の実像に迫る。【目次】はじめに/第一章 戦国の争乱から「徳川の平和(パクス・トクガワーナ)」へ/第二章 最初の火附盗賊改/第三章 将軍吉宗の江戸/第四章 日本左衛門vs.徳山五兵衛/第五章 二人の長谷川平蔵/第六章 火附盗賊改の行く末/第七章 最後の火附盗賊改/おわりに
  • 【ノーベル生理学・医学賞受賞者 理化学研究所脳科学総合研究センター長、利根川進氏推薦!】超高齢化社会へひた走る日本。認知症高齢者の数は今や約462万人と推計されており、2025年には700万人を超えるという。その認知症のうち約60%を占めるとされるのがアルツハイマー病だが、根本的な治療薬はいまだ存在しない。しかし、理化学研究所のプロジェクトチームが、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβを分解する酵素「ネプリライシン」を発見。同病の治療・予防に大きく道を開いた。同プロジェクトのリーダーである研究者が、アルツハイマー病治療をめぐる最新の研究成果を明らかにする。【目次】はじめに/第1章 認知症とは何か/第2章 アルツハイマー病の症状と治療薬/第3章アルツハイマー病の病変に迫る/第4章アルツハイマー病の遺伝子/第5章 アルツハイマー病治療法開発への道のり/第6章 アルツハイマー病は治せる、予防できる/第7章 アルツハイマー病克服へ向け、今できること、必要なこと/あとがき
  • 693(税込)
    著者:
    小西行郎
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    極端な育児観をもつ親が増えている。赤ちゃんが集中しているからと1日7時間もテレビを見せる、手当たりしだいに育児教室に通わせる、赤ちゃんが思いどおりにならないからと自信喪失する。これらの行き過ぎた現象の背景には、20世紀的な右肩上がりの成長、発達観があるのではないか。「子どもの成功」にこだわりすぎることで、子どもからの自然な成長のメッセージを無視しているのではないか。本書では、脳科学、発達行動学を専門とする小児科医が、親を駆りたてる早期教育、臨界期等の“科学的根拠”をもう一度科学的に検証しなおすことで、「普通の育児」こそが今まさに重要であると説く。新しい「赤ちゃん学」の誕生である。【目次】序章 悩める母親の育児事情/第1章 誤解を生んだ「科学的根拠」/第2章 胎児の能力の不思議/第3章 生後二ヶ月革命/第4章 神経ダーウィニズムと子育て/第5章 テレビと育児/第6章 育児の目的と目標/第7章 子どもの発達を幅広く「見る」/あとがき/参考文献・引用出典
  • イスラームへの無理解と差別に根ざした欧米社会における軋轢。混迷を深める中東情勢。「文明の衝突」への憂慮から、これまで諸宗教や世俗主義者間の対話が様々な所で行なわれてきたが、現状を見る限り「対話」は残念ながら現実の紛争を止める力にはなりえなかった。イスラームと欧米の原理は、もはや「お互いを理解し合い、共約することは不可能である」という前提に立ち、これ以上の犠牲を避け、共存をめざすために「講和」を考える段階に来ているのではないか。中東研究の第一人者とイスラーム学者が、イスラーム法をふまえ、その理路と道筋を世界に先駆けて語り合う。【目次】はじめに 「文明の衝突」を超えるために 内藤正典/序章 世俗主義とイスラームの衝突/第一章 難民/第二章 新覇権主義時代の到来/第三章 講和という方法/第四章 日本がイスラーム世界と向き合うために/補遺 イスラーム法の講和規定について 中田 考/おわりに 西欧の「普遍理念」という偶像の時代の終焉 中田 考
  • 日本の近現代史を振り返ったとき、天皇は、伝統、宗教、土着、愛国心などを表象し、アメリカは、近代、合理主義、外来文化などの代名詞であったことがわかる。しかし、両極端であるはずのこれらの二つのキーワード――「日本的なものの象徴・天皇」と「帝国・アメリカ」は、複合的に絡み合いながら日本と東アジアの20世紀に関与し続けてきた。時に、天皇こそ近代であり、アメリカこそ宗教であるという矛盾の中から、果たしてどのような歴史像が浮かび上がってくるのか? 二つの奇妙な力の場を拠点に、歴史的想像力の可能性を切り開く!【目次】プロローグ テッサ・モーリス-スズキ/序章 天皇とアメリカの二〇世紀/第一章 近代/第二章 現代/第三章 現在/エピローグ 吉見俊哉
  • マンガ『暗殺教室』(松井優征・作)は、「担任教師の“殺せんせー”なる超生物を卒業までに倒すこと」「そのために殺傷技術に練達すること」「中学生たちを学校で教育し成長させること」という一見まったく相容れない課題と一風変わった学校生活をスリリングに描写した傑作SFコメディ。この作品に武道家であり思想家の内田と武術家の光岡が着目。このマンガに内在する「師を超えること」という極めて教育的かつ武術的なテーマをはじめ、社会が完全管理に向かいつつある今、生きることの本質と、古来人間を支えてきた「古の身体」の文化、生き残るための武術的知性とは何かを縦横無尽に語る。【目次】はじめに 「戦争の切迫」というアクチュアルな状況で考える生存の知恵 内田 樹/第一章 生存のための文化とはなにか/第二章 古の身体文化 能と武術/第三章 生存のための学びと教えの作法/第四章 古の身体に帰って見える未来/おわりに 生存のための文化の本質を求めて 光岡英稔
  • 【電子特別版・カラー画像多数収録!】赤穂浪士に始まり、歌舞伎や近松門左衛門の文楽、落語などに出てくる、江戸時代に日本各地で起きた様々な金銭がらみの事件や出来事。江戸文化研究家が、それらが描かれた歌舞伎、文楽、落語、浮世絵などを取り上げながら近代資本主義以前の江戸の経済について多角的な視点でわかりやすく解説する。豪商から貧乏サムライ、遊郭の遊女、賄賂に宝くじまで、お金をめぐる江戸の人間模様を通じて、資本主義の行き詰まりがささやかれる今、経済と金の実相を江戸に学ぶ。【目次】まえがき/序 金が敵の世の中――『忠臣蔵』が描いたもの/第一章 江戸経済の流れ/第二章 庶民の暮らし/第三章 商人の興亡/第四章 武士のふところ事情/第五章 江戸時代の金融と商習慣/参考文献
  • 圧倒的多数が日米安保体制を容認する本土国民に対して、また“本土の平和・護憲運動”と“沖縄への基地封じ込め”の不幸な癒着関係に対して、著者はヤマトの知識人としてはじめて「県外移設」という論争的な問題提起を行う。2014年の沖縄県知事選と衆院選では、本土とは異なる沖縄県民の明確な民意が示され、米軍基地移設問題が争われるなか、「日本よ、在沖米軍基地を引き取れ!」と訴える沖縄の声にアクチュアルに応答した、画期的な論考。【目次】はじめに/第一章 在沖米軍基地の「県外移設」とは何か/第二章 米軍基地沖縄集中の歴史と構造/第三章 県外移設を拒む反戦平和運動/第四章 「県外移設」批判論への応答/終章 差別的政策を終わらせるために/あとがき
  • ノーベル賞科学者・益川敏英が、自身の戦争体験とその後の反戦活動を振り返りながら、科学者が過去の戦争で果たした役割を詳細に分析する。科学の進歩は何の批判もなく歓迎されてきたが、本来、科学は「中性」であり、使う人間によって平和利用も軍事利用も可能となる。そのことを科学者はもちろん市民も認識しなければならないと説く。解釈改憲で「戦争する国」へと突き進む政治状況に危機感を抱く著者が、科学者ならではの本質を見抜く洞察力と、人類の歴史を踏まえた長期的視野で、世界から戦争をなくすための方策を提言する。【目次】はじめに/第一章 諸刃の科学―-「ノーベル賞技術」は世界を破滅させるか?/第二章 戦時中、科学者は何をしたか?/第三章 「選択と集中」に翻弄される現代の科学/第四章 軍事研究の現在――日本でも進む軍学協同/第五章 暴走する政治と「歯止め」の消滅/第六章 「原子力」はあらゆる問題の縮図/第七章 地球上から戦争をなくすには/あとがき
  • 学者の論文に第三者が書いた論文からのコピー&ペースト(コピペ)が散見され、ツイッターには他人の文章を丸写ししたパクリツイート(パクツイ)が溢れる時代。小説など文芸作品には「盗作」騒動がしばしば持ち上がるが、そもそも表現におけるオリジナリティーとは何か? 読者は「同じ」と「違う」をどこで感じ分けるのか? オマージュ、パロディー、パスティーシュといった表現形態から、寺山修司、北原白秋の詩、短歌・俳句、さらには辞書の語釈まで、表現におけるオリジナリティーの意味を、日本語学の第一人者が多様な視点から考察する異色の「言語&表現論」。【目次】序章/第一章 テキストを分析する/第二章 詩的言語の表現――俳句・和歌の添削/第三章 寺山修司「チエホフ祭」/第四章 北原白秋の短歌と詩と/第五章 辞書の語釈――辞書にも盗作はあるのか?/おわりに/あとがき
  • 【荒木飛呂彦帯カラーイラスト付】敬虔なカトリック教徒であり、国王を崇敬し、王妃を敬愛していたシャルル-アンリ・サンソン。彼は、代々にわたってパリの死刑執行人を務めたサンソン家四代目の当主であった。そして、サンソンが歴史に名を残すことになったのは、他ならぬその国王と王妃を処刑したことによってだった。本書は、差別と闘いながらも、処刑において人道的配慮を心がけ、死刑の是非を自問しつつ、フランス革命という世界史的激動の時代を生きた男の数奇な生涯を描くものであり、当時の処刑の実際からギロチンの発明まで、驚くべきエピソードの連続は、まさにフランス革命の裏面史といえる。【目次】序章 呪われた一族/第一章 国王陛下ルイ十六世に拝謁/第二章 ギロチン誕生の物語/第三章 神々は渇く/第四章 前国王ルイ・カペーの処刑/終章 その日は来たらず/あとがき
  • フランスの歴史を注意深くひもとくと、正史にはめったに登場しない魅力的な奇人・変人に出会うことが出来る。国王、国家、法制度等への反逆であったり、その逆に忠誠であったりと、その逸脱した人生は様々だが、彼らに共通しているのは、自分自身の生き方に徹した反骨の精神である。そして、世間に逆らって自分を貫いた人間たちには、どこかしら時代を超えた普遍性が感じられる。本書は、その中でも極めつきの、それでていて日本ではほとんど紹介されていない四人の人物、モンテスパン侯爵、ネー元帥、犯罪者詩人ラスネール、死刑執行人・六代目サンソンを取り上げる。【目次】まえがき/第一章 モンテスパン侯爵/第二章 ネー元帥の悲劇/第三章 犯罪者詩人、ラスネール/第四章 六代目サンソン/あとがき
  • フランス革命からナポレオン第一帝政にかけての時代は、われわれが暮らしている現代社会の出発点にあたる。世界の覇者として大胆に近代史を塗り替えたナポレオンは、『ナポレオン法典』によって今日の男社会の根幹を築くことにもなった。しかし、天才的軍人、鉄の意志を持つ男というイメージが強いナポレオンだが、意外と女性に影響されやすい面があり、その運命は女性との関わりによって大きく左右されたのであった。日本の民法にまで影響を及ぼしている『ナポレオン法典』を一つの軸に据えて、現代男社会の原点を探りつつ、人間ナポレオンの知られざる側面に新しい光をあてる。【目次】序章 英雄ナポレオン/第一部 今日の男社会の根幹を築いたのはナポレオンである/第一章 ナポレオンとフランス革命/第二章 フランス革命期の女性たち/第三章 人間は自由にして平等、しかし女性は別/第二部 ナポレオンの運命は女性たちによって大きく左右された/第一章 母レティツィアと社交界の女性たち/第二章 勝利の女神、ジョゼフィーヌ/第三章 ハプスブルク家の姫君、マリー-ルイーズ/終章 ナポレオンとわれわれ現代人/あとがき/註/ナポレオンおよびフランス革命関係略年表
  • 日本とドイツは、物づくり大国・貿易立国として、ともに戦後めざましい復興を遂げた。だが戦後70年経った今、日独間には大きな違いが生じている。ドイツは高い競争力を背景にEUを牽引し、欧州のリーダーとなった。一方、日本は競争力を失い、貿易赤字が拡大、周辺国との関係も悪化して、原発事故以降のエネルギー政策も迷走状態にある。本書では、在ドイツ25年のジャーナリストの視点で、両国の歴史認識・経済・エネルギー政策などを論考。ドイツの戦後の歩みを知ることで日本が今後重視すべき問題を浮き彫りにする。【目次】まえがき/第一章 イスラム過激派の脅威とドイツ/第二章 ドイツ人はどのように過去と対決しているのか/第三章 歴史リスクを重視するドイツ、軽視する日本/第四章 ドイツ経済の奇跡/第五章 日独エネルギー政策の違い/日本への提言――あとがきにかえて
  • 693(税込)
    著者:
    姜尚中
    著者:
    森巣博
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    在日の立場から、長年、「日本」について鋭い批判と分析をつづけてきた姜尚中と、オーストラリア在住の国際的博奕打ちで作家の森巣博という、異色の対談が実現しました。テーマは1990年代以降、日本に吹き荒れている、ナショナリズムの嵐です。第一部で、日本型ナショナリズムの歴史を通観。第二部で、グローバル化によって変質する国民国家像と、国境なき後の世界の未来について、刺激的な意見交換を繰り広げます。国家とは何か、民族とは何か、故郷とは何か。本書は、ナショナリズムを理解し、何者をも抑圧しない生き方を模索するための入門書です。【目次】第一部 ナショナリズム・自由をめぐる対話――東大教授、豪州博奕打ちに会いに行く/序章 石原慎太郎の「中国人犯罪者民族的DNA」発言を容認してしまう空気は何か?/第一章 姜尚中教授の特別課外授業スタート! 講座名はズバリ、「日本ナショナリズム小史」/第二章 知られざる在日韓国・朝鮮人二世の青春――経済ナショナリズム体制下の、姜尚中の個人的体験/第二部 グローバリズム・故郷をめぐる対話――豪州博奕打ち、東大教授に会いに行く/第三章 知られざる和製イージー・ライダーの青春――グローバリズムの渚における、森巣博の個人的体験/第四章 民族概念をいかに克服するか/終章 無族協和を目指して/あとがき/人物・用語解説/推薦図書、厳選二十一冊!
  • 100万部突破の話題作『悩む力』から7年。テレビやメディアで大活躍の政治学者が、困難な時代に生きる人々に贈るメッセージとは。2015年9月時点で集英社より配信されている姜尚中の電子書籍を一挙ためし読みできる無料小冊子です。【収録作】『悩む力』『続・悩む力』『心の力』『【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる』『リーダーは半歩前を歩け――金大中というヒント』『増補版 日朝関係の克服――最後の冷戦地帯と六者協議』『ニッポン・サバイバル――不確かな時代を生き抜く10のヒント』『姜尚中の政治学入門』『デモクラシーの冒険』(テッサ・モーリス-スズキ共著)『ナショナリズムの克服』(森巣博共著)『心』『母―オモニ―』『トーキョー・ストレンジャー』
  • 748(税込)
    著者:
    池上彰
    著者:
    佐藤賢一
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    人気No.1ジャーナリストと、西洋歴史小説の第一人者が、日本の政治的混迷について、熱く語り合う。振り返ってみれば、あの「明治維新」も、第二次大戦直後の「8.15革命」も、多くの若者たちが街頭に繰り出した「1968」の熱狂も、日本の革命はすべて不発に終わった――。果たして日本の近現代史は、革命の本家本元のフランスと比べて、どこが根本的に違うのか? また、東日本大震災後の未曾有の危機に直面する私たちは、ついに残り1/2の後半戦に挑むことになるのか? 本気で怒ることを忘れて久しい日本人の謎に迫る一冊。【目次】まえがき ロベスピエールの二分の一革命 佐藤賢一/序章 改革、変革、革命/第一章 日本人がフランス革命を語る意味/第二章 「半分」だった明治維新/第三章 「半分」だった戦後の革命/第四章 言葉の時代、あぶない後半戦/終章 日本は後半戦に臨むべきか?/関連年表/人および市民の権利宣言(一七八九年)/一七九一年九月三日の憲法(冒頭)/人物・用語解説/対談を終えて 「二〇一一中東革命」の嵐の中で 池上 彰
  • 日本には地震予知のための組織が大きく分けても6つある。毎年、膨大な予算がつかわれる。しかし、マグニチュード7.3という巨大地震が予知された例は、いまだ世界にひとつしかない。1975年、中国遼寧省の地震ただひとつである。事前の警報はないと思ったほうがよい。そして、予知組織の発表する楽観的被害予測に惑わされることなく、自分の命は守らなくてはならない。本書にはそのための「よすが」となる貴重な情報と教訓が込められている。【目次】はじめに/(1)東京を襲う巨大地震/(2)巨大地震のあとに―湧き起こる多くの問題―/(3)海溝型巨大地震/(4)津波/(5)防災と減災/(6)政府が行っていること/終わりに
  • 748(税込)
    著者:
    金森修
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    かつて毒ガス兵器の開発者がノーベル賞を受賞した。その後も科学の軍事利用は止まるところを知らず、原子力、遺伝子ビジネスなど、研究はさらに未知の領域へと踏み込んでいく。本書は科学史と思想史を手がかりに、〈科学の古典的規範〉がいかに崩壊したかを明らかにする。さらに、専門家ではない人々が、科学の暴走に歯止めをかけるために必要な〈感覚〉について論じる。危機に瀕する科学に対し、どこに問題の本質があるのか核心を突く画期的論考。【目次】まえがき/第一章 科学の自覚/第二章 科学の変質/第三章 ある科学者の肖像/第四章 科学批判の諸相/第五章 科学の文化的批判に向けて/あとがき
  • 『失われた時を求めて』の個人全訳で名高いフランス文学者は、1960年代から70年代にかけて、在日の人権運動に深くコミットしていた。二人の日本人女性を殺害した李珍宇が記した往復書簡集『罪と死と愛と』に衝撃を受け、在日論を試みた日々、ベトナム戦争の脱走兵・金東希の救援活動、そして、ライフル銃を持って旅館に立てこもり日本人による在日差別を告発した金嬉老との出会いと、8年半におよぶ裁判支援―。本書は、日本人と在日朝鮮人の境界線を、他者への共感を手掛かりに踏み越えようとした記録であり、知られざる60年代像を浮き彫りにした歴史的証言でもある。【目次】プロローグ/第一章 なぜ1960年代か――アルジェリア戦争をめぐって/第二章 李珍宇と小松川事件/第三章 日韓条約とヴェトナム戦争/第四章 金喜老裁判/エピローグ/あとがき
  • 693(税込)
    著者:
    内藤正典
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    06年サッカー・ワールドカップ決勝戦で、ジダンは何に激怒してマテラッツィに頭突きをしたのか。この問いかけから、イスラム教徒(ムスリム)は、何に怒っているのか、そして我々のイスラム理解はいかに間違っているか、なぜ西欧はイスラムを執拗に嫌うのか、をわかりやすく解きほぐす。ムスリムに対してしてはいけないこと、そしてそれはなぜいけないか、なども豊富な実例つきで解説。異文化交流への道を探る。【目次】序章 ジダンは何に激怒したのか/第一章 「テロとの戦い」の失敗/第二章 隣人としてのムスリム/第三章 西欧は、なぜイスラムを嫌うのか/第四章 すれ違いの相互理解/終章 ムスリムは何に怒るのか/おわりに
  • 混迷を極める中東に突如現れたイスラム国。捕虜の殺害や少数民族への迫害が欧米経由で厳しい批判と共に報じられているが、その過激な行動の裏にある歴史と論理は何か? また、本書はイスラムそのものに対するメディアの偏見と、第一次世界大戦時に確立された欧米による中東秩序の限界を指摘。そして、集団的自衛権の行使容認で中東に自衛隊が派遣される可能性が高まる中、日本が今後イスラム世界と衝突することなく、共存するために何が必要なのかを示す。【目次】はじめに/序章 中東で起きていること/第一章 16億人のムスリムを見方にするか、敵に回すか/第二章 まちがいだらけのイスラム報道/第三章 イスラム世界の堕落とイスラム国の衝撃/第四章 日本人にとってのイスラム/おわりに 戦争は人の心の中で生まれる/あとがき
  • 【無料ガイドブック】このガイドは、2014年刊行された集英社新書のベストタイトルを、10編紹介しています。各タイトルの著者のプロフィールと冒頭の一部を収録。集英社新書の魅力ある世界を、少しでも知っていただければ幸いです。収録タイトルは以下10編です。『一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教』内田 樹・中田 考/『行動分析学入門―ヒトの行動の思いがけない理由』杉山尚子/『心の力』姜尚中/『司馬遼太郎が描かなかった幕末――松陰、龍馬、晋作の実像』一坂太郎/『資本主義の終焉と歴史の危機』水野和夫/『世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊 』佐高 信・佐藤 優/『自由をつくる 自在に生きる』森 博嗣/『成長から成熟へ――さよなら経済大国』天野祐吉/『はじめての憲法教室――立憲主義の基本から考える』水島朝穂
  • 671(税込)
    著者:
    長井鞠子
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    日本人のコミュニケーション下手が言われて久しいが、加えて昨今はメールやSNSの普及によって、相手に面と向かって対峙したときの「伝達力」がさらに劣化している。著者は、1970年代から様々な国際交渉の場に通訳者として立ち会ってきたが、そのなかで得てきた、言語を超えたコミュニケーションの普遍的「法則」を紹介する。相手が外国人であっても日本人であっても、単に「発言する」だけでなく、しっかりと相手に「伝える」ためには、なにが必要なのか。「話す・聞く」のプロが、国内外の著名人との貴重なエピソードをまじえながら「心を伝える」極意を語る。【目次】はじめに/第一章 会議通訳の現場/第二章 通訳者への道/第三章 通訳者の生活とその技術/第四章 国際会議での日本人/第五章 言葉を伝えるための「五つのヒント」/おわりに
  • 693(税込)
    著者:
    小出裕章
    レーベル: 集英社新書
    出版社: 集英社

    「元々は、地質学者になりたかったのです――」。鉱石採集が大好きだった少年は、「核の平和利用」のキャンペーンに呑み込まれ、原子力開発の夢を追うようになった。だが、いち早くその詐術と危険性に気づき、その後、原発をなくすための研究と運動に半生を捧げてきた工学者・小出裕章は、3・11から3年が経過しようとしている今、何を思うのか。そして、過去からの膨大な負債に苦しむであろう100年後の人々に「こんな事故を起こした時代に、お前はどう生きたのか」と問われる場面を想像しながら述べた言葉とは?【目次】はじめに 「いま・ここ」を生きる人々へ/第一章 事故後の三年間を考える/第二章 人間の時間、放射能の時間/第三章 科学は役に立たなくてもいい/第四章 優しさは、沈黙の領域へのまなざしに宿る/おわりに ほかの誰でもない命/参考資料
  • ニ一世紀になってにわかに発生した「蜂群崩壊現象」。地球上の様々な場所で同時多発的に大量のミツバチが姿を消したこの現象は、世界中を震撼させた。著者は、日本で実情を探るうち、主要因を突き止める。真犯人に浮上したのは、ハチのみならず生態系全体、さらには人間にとっても脅威となる、戦慄の化学物質だった……。人間の生活環境のみならず、生態系にまで深刻なダメージを与える環境化学物質の実態を詳細にリポートする。【目次】はじめに/序章 ミツバチ一家は完全分業/第一章 ミツバチの墓があちこちに/第二章 なぜミツバチは減り続けるのか/第三章 アメリカのミツバチは疲労困憊/第四章 農業規制に動いたEUの国々/第五章 ネオニコチノイド系農薬の罪と罰/第六章 「農薬安全神話」のまやかし/第七章 生物多様性の宝庫・田んぼの危機/第八章 急増する子どもたちの異変/第九章 広がり、深刻になる健康被害/第十章 「脱・化学物質づけ」への道/あとがき
  • 電力会社が述べ立てる数字を鵜呑みにしてはならない。原発などなくても電気は足りる。なぜなら、原発分を補って余りある新エネルギー技術が、すでに開発されているからだ。工場エンジニア出身で、かねてからエネルギー問題の研究に注力してきた著者が、最新のデータと知見を動員して「原発がもはや無用の長物である理由」を具体的・徹底的に解説。また、自然エネルギーに過度に期待する風潮にも厳しい批判を加える。これが「脱原発のリアリズム」だ!【目次】序章 関電の電力不足騒動/第一章 発電の方法はいくらでもある(民間の発電能力)/第二章 熱エネルギーの有効利用が日本の活路を拓く(コジェネ)/第三章 化石燃料の枯渇説は崩壊した(ガスの未来)/第四章 自然エネルギーを普及する真の目的/第五章 地球の気温と電力コストの予測/あとがき

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