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『歴史、海外文学、21~30冊(文芸・小説、実用)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全225件

  • 学者ながら右大臣に昇進するが、無実の罪で大宰府に左遷された菅原道真(845~903)。藤原氏の専横が目立ち始めたこの時期、学問を家業とした道真は、英邁で名高く、宇多天皇に見出され異例の出世を果たす。天皇による過大な評価・重用に苦悩しつつも、遣唐使派遣など重大な国政に関与。だが藤原氏の策謀により失脚する。本書は、学者、官僚、政治家、漢詩人として、多才がゆえに悲劇の道を辿った平安貴族を描き出す。
  • 472(税込)
    著者:
    北方謙三
    レーベル: 集英社文庫
    出版社: 集英社

    馬桂(ばけい)は愛娘を殺され、悲嘆にくれていた。青蓮寺(せいれんじ)は彼女を騙して梁山泊への密偵に仕立て上げ、ひそかに恐るべき謀略を進めていく。一方、宋江(そうこう)は、民の苦しみと官の汚濁を自らの眼で見るため、命を懸けて過酷な旅を続けていた。その途中で、純真さゆえに人を殺してしまった李逵(りき)と出会う。李逵は次第に宋江に惹かれていくが、そこに思わぬ悲劇が待ち受けていた。北方水滸、波乱の第四巻。
  • 472(税込)
    著者:
    北方謙三
    レーベル: 集英社文庫
    出版社: 集英社

    宋江(そうこう)の居場所が青蓮寺(せいれんじ)に発覚した。武松、李逵と共に長江の中洲に築かれた砦に立て籠るが、官軍二万に包囲される。圧倒的な兵力に、宋江は追い詰められていく。魯智深(ろちしん)は、遼を放浪して女真族(じょしんぞく)に捕縛される。一方、青蓮寺は、楊志(ようし)暗殺の機をつかむ。妻と幼い楊令と共に闇の軍に囲まれ、楊志はついに吹毛剣(すいもうけん)を抜いて斬りまくる。北方水滸、衝撃の第五巻。
  • 472(税込)
    著者:
    北方謙三
    レーベル: 集英社文庫
    出版社: 集英社

    楊志(ようし)を失った梁山泊(りょうざんぱく)は、その後継者として官の将軍・秦明(しんめい)に目を付けた。秦明を梁山泊に引き入れるため、魯達(ろたつ)は秘策を考え出す。また、蔡京(さいけい)は拡大する梁山泊に危機感を抱き、対策を強化するため青蓮寺(せいれんじ)に聞煥章(ぶんかんしょう)を送り込む。聞煥章は李富(りふ)が恐怖を覚えるほどの才覚を持っていた。聞煥章が最初に試みたのは、宋江(そうこう)の捕縛である。強力な探索網が宋江を追い詰めていく。北方水滸、緊迫の第六巻。
  • 『キットとパーシー』に登場した男女キャラクターによるヒストリカルクィアロマンス。
    18世紀のロンドンを舞台に、異性との恋愛にトラウマを持つ公爵夫人・マリアンと、彼女を脅迫する男・ロブが惹かれ合っていく様子を描く。
    【あらすじ】
    キットとパーシーによる強盗計画が失敗に終わったその夜。
    夫を銃で撃った公爵夫人――マリアン・ヘイズは、今の自分が唯一頼ることのできる相手であり自分を脅迫してきた張本人でもある赤毛の男――ロブ・ブルックスを連れ、ロンドンをあとにする。
    脅迫する者とされる者。
    いびつな形で始まった関係だったが、旅をするうちに少しずつ二人は互いに心を交わしていく。
    しかしマリアンには、異性と関係を持つことにある懸念があり……。
  • 無限軌道車によるベイルート-北京間の走破に成功。窓外の原始的な風景と内乱で緊迫する中国奥地の表情を迫真の筆緻で描き、シトロエン隊の名を高めた名著。ナビゲーション:山田周生
  • ポリネシア人のルーツを解明すべく、古代風の筏を操ってペルーからタヒチまでの漂流を敢行、謎多き太平洋民族の研究に貴重な一石を投じた漂流探検の古典的名著。
  • 詩人、騎士、政治家、外交使節、流浪の食客……。
    ──ダンテとは、いったい何者だったのか?

    イタリアを代表する歴史家が、中世という激動の時代を生きたダンテの人生を徹底的に分析した一級評伝。

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    イタリア最大の詩人ダンテ。
    地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部構成から成る叙事詩『神曲』は世界の文学史に燦然と輝く不滅の傑作だ。

    本書はイタリアを代表する歴史家が、フィレンツェに保存された文献を丹念に読み解き、これまで言及されてこなかったダンテの人生をつまびらかにしていく。

    ---------

    ──もし、あの日の朝、ダンテが騎士として出兵していたなら、彼の運命は変わっていただろうし、私たちもおそらく『神曲』という作品を持つことはなかっただろう。

     * * *

    中世という激動の時代の社会や文化を背景に、権力、金、戦争、復讐、家族、友情、そして愛の観点から初めて分析し、〈人間・ダンテ〉を浮かび上がらせた本格評伝。

    ---------

    【目次】
    1……聖バルナバの日
    2……ダンテと高貴さ
    3……カッチャグイーダとその他の人々
    4……ダンテ一族
    5……子供時代と隣人たち
    6……愛と友人
    7……教育
    8……結婚をめぐる謎
    9……ダンテと事業
    10……政治──豪族と平民
    11……政治──白派と黒派
    12……追放
    13……亡命者の家族
    14……資産の行方
    15……悪い仲間
    16……ヴェローナの謎
    17……改悛
    18……「他人の家の階段」
    19……ハインリッヒ七世
    20……他人のパン
    21……ラヴェンナ

    訳者あとがき
    索引
  • 1,980(税込)
    著者:
    宋恵媛
    著者:
    望月優大
    撮影:
    田川基成
    レーベル: ――
    出版社: 柏書房

    〈密航〉は危険な言葉、残忍な言葉だ。だからこれほど丁寧に、大事に、すみずみまで心を砕いて本にする人たちがいる。書き残してくれて、保存してくれて、調べてくれて本当にありがとう。100年を超えるこのリレーのアンカーは、読む私たちだ。心からお薦めする。
    ――斎藤真理子さん(翻訳者)

    本書を通して、「日本人である」ということの複雑さ、曖昧さ、寄る辺のなさを、多くの「日本人」の読者に知ってほしいと切に願います。
    ――ドミニク・チェンさん(早稲田大学文学学術院教授)

    【本書の内容】
    1946年夏。朝鮮から日本へ、
    男は「密航」で海を渡った。
    日本人から朝鮮人へ、
    女は裕福な家を捨てて男と結婚した。
    貧しい二人はやがて洗濯屋をはじめる。

    朝鮮と日本の間の海を合法的に渡ることがほぼ不可能だった時代。それでも生きていくために船に乗った人々の移動は「密航」と呼ばれた。

    1946年夏。一人の男が日本へ「密航」した。彼が生きた植民地期の朝鮮と日本、戦後の東京でつくった家族一人ひとりの人生をたどる。手がかりにしたのは、「その後」を知る子どもたちへのインタビューと、わずかに残された文書群。

    「きさまなんかにおれの気持がわかるもんか」

    「あなただってわたしの気持はわかりません。わたしは祖国をすてて、あなたをえらんだ女です。朝鮮人の妻として誇りをもって生きたいのです」

    植民地、警察、戦争、占領、移動、国籍、戸籍、収容、病、貧困、労働、福祉、ジェンダー、あるいは、誰かが「書くこと」と「書けること」について。

    この複雑な、だが決して例外的ではなかった五人の家族が、この国で生きてきた。

    蔚山(ウルサン)、釜山、山口、東京――
    ゆかりの土地を歩きながら、100年を超える歴史を丹念に描き出していく。ウェブマガジン『ニッポン複雑紀行』初の書籍化企画。

    【洗濯屋の家族】
    [父]尹紫遠 ユン ジャウォン
    1911‐64年。朝鮮・蔚山生まれ。植民地期に12歳で渡日し、戦後に「密航」で再渡日する。洗濯屋などの仕事をしながら、作家としての活動も続けた。1946-64年に日記を書いた。

    [母]大津登志子 おおつ としこ
    1924‐2014年。東京・千駄ヶ谷の裕福な家庭に生まれる。「満洲」で敗戦を迎えたのちに「引揚げ」を経験。その後、12歳年上の尹紫遠と結婚したことで「朝鮮人」となった。

    [長男]泰玄 テヒョン/たいげん
    1949年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校、上智大学を経て、イギリス系の金融機関に勤めた。

    [長女]逸己 いつこ/イルギ
    1951年‐。東京生まれ。朝鮮学校、夜間中学、定時制高校を経て、20歳で長男を出産。産業ロボットの工場(こうば)で長く働いた。

    [次男]泰眞 テジン/たいしん
    1959‐2014年。東京生まれ。兄と同じく、上智大学卒業後に金融業界に就職。幼い頃から体が弱く、50代で亡くなった。
  • 中央アジアと内陸アジアを分かつ“謎の天山山脈”を初の地理学的方法で踏査、天山高地の自然とロシアの風俗を描写して、探検史上に新時代を画した名著!ナビゲーション:漫画家・森薫
  • オホーツクから北米カヤク島への初の学術探検航海に成功した、第二次ベーリング探検隊員が綴った記録の初訳。クラシェニンニコフ「カムチヤダールの住民」を併録。
  • とてつもない大失敗をやらかした時には、本書を読むといい。人類がどれほどあんぽんたんで、救いようのないヘマを繰り返してきたか。世界27ヶ国で訳されたユーモラスなベストセラー。

    人間はあんぽんたんにできている!
    世界27か国+3か国で翻訳刊行のベストセラー!

    とてつもない失敗をやらかした時には、迷うことなく本書をお読みください。人類がどれほどヘマを繰り返し、救いようのない災いをまき散らしてきたか。過って木から落ちた人類の祖先ルーシーから、国を滅ぼし、生物をもてあそび、環境を破壊した、人間のあんぽんたんぶりを思い知るための、あまりにユーモラスな痛恨列伝。
  • 伝説の古書『サラエボ・ハガダー』が発見された――深夜のその電話が、数世紀を遡る謎解きの始まりだった。容赦ない焚書と戦火の時代にありながら、この本は誰に読まれ、守られ、現代まで生き延びてきたのか? 調査を依頼された古書鑑定家のハンナは、ページに挟まった蝶の羽や、羊皮紙に染み込んだワインの一滴を手がかりとして、美しい古書の歩んできた歴史をひも解いてゆく。その旅路には、激動の世を懸命に生きる人々の姿があった――科学調査に基づく謎解きの妙と、哀惜に満ちた人間ドラマが絡み合う、第2回翻訳ミステリー大賞受賞作!/解説=千街晶之
  • 猛獣や風土病と闘い、前後30年、通算48000キロにおよぶ広大な地域を踏査し、アフリカ探検史上に不朽の業績を残したリヴィングストンの波瀾万丈の探検記!ナビゲーション:山極寿一。
  • 1537年から20年間、マラッカ・中国・日本・インドなどアジア各地を放浪、その間“5回難破し、13回奴隷となり、16回売られた”男の奇想天外な体験と見聞を綴った幻の書。
  • 大注目の作詞家・小説家が読み解く、破天荒な江戸文芸の世界!

    ・平賀源内が書いた異種ヤンデレ純愛幼馴染ハーレムBL!?
    ・俳諧の連歌はJ-POPに似ている!
    ・『東海道中膝栗毛』のイキリ散らしたクズ男たち? ……etc

    新感覚文芸エッセイ12本に加え、芥川賞候補にもなった著者による3本のリメイク短編小説を収録。

    「この本が近世文芸に触れるはじめの扉になればうれしいです」(はじめに)

    【本書で紹介する江戸(近世)文芸】
    ▼「蛙飛ンだる」→「蛙飛び込む」?編集を繰り返す松尾芭蕉
    ▼風来山人(=平賀源内)による衝撃の異種ヤンデレ純愛幼馴染ハーレムBL『根南志具佐』
    ▼千手観音の手をめぐるドタバタコメディ、芝全交『大悲千禄本』
    ▼井原西鶴『世間胸算用』が映す、カネに振り回される人間世界の切なさ
    ▼江戸時代のスラング盛沢山! 恋川春町『金々先生栄花夢』
    ▼南杣笑楚満人『敵討義女英』が応えた女性読者のニーズ
    ▼アンドロギュノス×心中の奇想、曲亭馬琴『比翌紋目黒色揚』
    ▼式亭三馬が老若男女のリアルな姿を描破する、『浮世風呂』の〈糞リアリズム〉
    ▼遊女たちのシスターフッド、山東京伝『青楼昼之世界錦之裏』
    ▼麻布競馬場作品に通じる十返舎一九『東海道中膝栗毛』の〈都会コンプレックス〉
  • 世界の最高峰エベレストの登頂こそ登山家の夢であった――。初登頂の偉業を達成したイギリス隊の隊長のハントが、息づまる筆緻で刻々と迫る世紀の瞬間を伝える感動の名著!
  • 古代ローマの詩人オウィディウス(前43-後17/18年)が残した唯一の叙事詩、待望されて久しい文庫版での新訳!
    内乱が続いた紀元前1世紀の古代ローマは、その一方で「黄金時代」と呼ばれる詩や文学の最盛期でもあった。その初期を代表する詩人がウェルギリウス(前70-前19年)なら、後期を代表するのがオウィディウスであり、そのオウィディウスの代表作が本書『変身物語』にほかならない。
    愛する男女の往復書簡という体裁をとる『名高き女たちの手紙』、恋愛詩人としての本領を発揮した『恋の歌』といった初期作品で知られるオウィディウスは、愛を成就させるための技法を性的なものまで含めて赤裸々に指南する『愛の技術』を書いたことが一因となって、のちに流刑の憂き目に遭った。このあと後期の円熟を遂げるオウィディウスが、ローマの祝日や祭礼の縁起を説く『祭暦』(未完)とともに着手したのが、本書『変身物語』である。
    ウェルギリウスの『アエネイス』と並んでローマ文学における最高峰をなす本書は、オウィディウスが手がけた唯一の叙事詩であり、全15巻から成る大作となっている。その背景にあるのは「万物は流転する。すべての形あるものは生成しつつ、移ろう」(本書第15巻178行)と表現される世界観、宇宙観であり、事実、本書は原初の混沌から秩序としての世界の創造を歌う「序詞」から始まり、「金・銀・銅・鉄」の四時代、イアソンやテセウス、ヘラクレス、オルペウスといった英雄たちの時代、そしてトロイア戦争を経て初期の王の時代に至る壮大な世界史を描き出す。
    その質においても量においても他を圧倒する本書が後世に与えた影響ははかりしれない。その代表が、シェイクスピアやミルトン、モンテーニュであり、ルーベンスやブリューゲル、ダリである。にもかかわらず、文庫版で手にできる現代にふさわしい日本語訳は長らく存在していなかった。数々の名訳で知られる訳者が自身のライフワークとして手がけたこの新訳は、今後のスタンダードとして長く読み継がれていくことを確信するものである。
    「上」には第1巻から第8巻を収録。上下巻それぞれに「人名・神名索引」と「地名・民族名索引」を掲載した。
  • 古代ローマの詩人オウィディウス(前43-後17/18年)が残した唯一の叙事詩、待望されて久しい文庫版での新訳!
    内乱が続いた紀元前1世紀の古代ローマは、その一方で「黄金時代」と呼ばれる詩や文学の最盛期でもあった。その初期を代表する詩人がウェルギリウス(前70-前19年)なら、後期を代表するのがオウィディウスであり、そのオウィディウスの代表作が本書『変身物語』にほかならない。
    愛する男女の往復書簡という体裁をとる『名高き女たちの手紙』、恋愛詩人としての本領を発揮した『恋の歌』といった初期作品で知られるオウィディウスは、愛を成就させるための技法を性的なものまで含めて赤裸々に指南する『愛の技術』を書いたことが一因となって、のちに流刑の憂き目に遭った。このあと後期の円熟を遂げるオウィディウスが、ローマの祝日や祭礼の縁起を説く『祭暦』(未完)とともに着手したのが、本書『変身物語』である。
    ウェルギリウスの『アエネイス』と並んでローマ文学における最高峰をなす本書は、オウィディウスが手がけた唯一の叙事詩であり、全15巻から成る大作となっている。その背景にあるのは「万物は流転する。すべての形あるものは生成しつつ、移ろう」(本書第15巻178行)と表現される世界観、宇宙観であり、事実、本書は原初の混沌から秩序としての世界の創造を歌う「序詞」から始まり、「金・銀・銅・鉄」の四時代、イアソンやテセウス、ヘラクレス、オルペウスといった英雄たちの時代、そしてトロイア戦争を経て初期の王の時代に至る壮大な世界史を描き出す。
    その質においても量においても他を圧倒する本書が後世に与えた影響ははかりしれない。その代表が、シェイクスピアやミルトン、モンテーニュであり、ルーベンスやブリューゲル、ダリである。にもかかわらず、文庫版で手にできる現代にふさわしい日本語訳は長らく存在していなかった。数々の名訳で知られる訳者が自身のライフワークとして手がけたこの新訳は、今後のスタンダードとして長く読み継がれていくことを確信するものである。
    「下」には第9巻から第15巻、「訳者解説」を収録。上下巻それぞれに「人名・神名索引」と「地名・民族名索引」を掲載した。
  • 未知の世界に憧れるまま、足掛け29年にわたりモロッコから西アジア・インドを経て中国まで行脚。14世紀における三大陸の諸情勢を活写した紀行文学の最高峰。ナビゲーション:高野秀行。
  • 宝玉の誕生日を機に皆が集い,身分を超えて仲睦まじく過ごした夜.しかしこれは楽園の最後の輝きだった.夫が内緒で娶った側室をいびり殺す王煕鳳,大人たちの諍いの生贄となって追放される晴◆,家の体面を必死で守ろうとする探春.だがついに宝釵が賈家を離れ,宝玉の夢の世界は音を立てて崩れ始める.
  • 4,400(税込)
    作:
    曹雪芹
    補:
    高鶚
    訳:
    井波陵一
    レーベル: ――
    出版社: 岩波書店

    海棠の狂い咲きをきっかけに,通霊宝玉が失せ,貴妃元春が亡くなり,賈家の没落は現実となり始める.不安に駆られたおばあさまが宝玉の結婚相手として選んだのは,なんと黛玉ではなく宝釵だった.「すり替えの計」を用いた挙式の最中,思い出のハンカチを焼き捨てながら,ついに黛玉は──.補作者による幕引が始まる第6冊.
  • 4,180(税込)
    作:
    曹雪芹
    補:
    高鶚
    訳:
    井波陵一
    レーベル: ――
    出版社: 岩波書店

    「悪霊がいる」と噂がたつほど寂れきった大観園.勢いを失った賈家にとどめを刺すかのように,一族の過去の不正が次々に摘発される.失意のうちにおばあさまが亡くなり,王煕鳳も病死.混乱の中で,宝玉は再び太虚幻境を訪れ,少女たちの来歴と結末を悟る──.深い寂寥感と微かな希望とともに,一幕の夢幻劇はついに幕を下ろす.
  • 天上の夢幻境から下界へ降り,輝く美玉を口にふくんだ姿で,栄華を極める大家の御曹司に生まれ変わった賈宝玉(かほうぎょく)と,彼を追ってきた林黛玉をはじめとする,いずれ劣らぬ美少女たち.前世の因縁による運命の翳りをかすかに予感させつつ,賈家のおばあさまの絶対的な庇護の元に彼らは出逢い,壮麗なドラマがここに幕を開ける.
  • 今や皇帝の貴妃となった元春の里帰りのために,贅の限りを尽くして造営された「大観園」.豪奢の限りを尽くしたこの園に宝玉と少女たちはやがて移り住むが,華やかで幸福な日々の中,なぜか少女たちは悲惨な未来を暗示する謎々を作る──.繊細な美少女・林黛玉の魅力も遺憾なく発揮される,注目の第2冊!
  • 香菱や史湘雲も共に暮らし始め,益々華やぐ大観園.姉妹たちの詩社では大勢打ち揃って聯句の会を開き,まさに絶頂の時を迎えていた.だが園の外では賈家の窮状がさらに深刻になり,家政を預かる王煕鳳も病の床についてしまう──.表面化し始めた家庭内の亀裂と欲深な大人たちの泥沼に,少女たちは次第に巻き込まれ翻弄されてゆく.
  • 「寝ても覚めてもあなたのことが忘れられないのです」.ささいなことに心揺らぎ涙をこぼす黛玉の姿に思いあまった宝玉の告白は,しかし彼女には届かず,予想外の波紋を呼ぶことになる──.美しい菊の咲き乱れる秋たけなわの大観園を,少女たちが興した華やかな詩社や,劉ばあさんを交えた楽しい宴などの名場面が彩る第3冊.
  • 酷寒と酷暑が同居するゴビ砂漠の奥地、「燃える崖」で世界初の恐竜卵の化石発見に成功──生物進化の歴史解明に大きく貢献した探検隊の、労苦と感動を伝える名著。ナビゲーション:木村由莉。
  • 荒涼たるゴビ砂漠、東西の文明をつないだシルク・ロードを縦横に踏査し、中央アジアの探検史に不朽の足跡を残したヘディンの名著を、誉れ高い梅棹訳でおくる。
  • 1894年4月21日にロンドン・アベニュー劇場で初演され、絶賛されたバーナード・ショー初の商業的成功作。
    1885年のセルビア‐ブルガリア戦争を舞台に、街に逃げてきた兵士と名家の令嬢の出会いとロマンスを描きつつ、軍国主義を鋭く批判する。後に英国作家ジョージ・オーウェルが「おそらく、彼が書いた中でもっとも機知に富み、技術的にも完璧で、非常に軽い喜劇であるにも関わらず、後世に渡って語り継がれる劇となった」 と述べて絶賛した本作だが、残念ながら、現在ではほとんど手に入らない状況にある。
    そこで、今回、第五弾となる上地王植琉の私訳古典シリーズでは、『武器と人』を新たな訳とともに注釈付きでお送りする。

    本作は分冊版の「第一幕」から「第三幕」までに「あとがき」を加えた完全版です。
  • 想像の源泉か? 歴史観の表明か?

    フランス革命は「自由・平等・友愛」を標語にする共和国の出発点であり、革命をどう記述するかはフランスのナショナル・アイデンティティ構築の鍵を握る。フランスの作家たちは大革命をどのように眼差し、どう描いてきたのだろうか。本書では、18世紀から20世紀を専門とする7名の仏文学者たちが、7人の作家の作品を通し、この問いに鮮やかに答える。
    取り上げるのは、革命を経験したナポレオンとほぼ同世代のスタール夫人(村田)とシャトーブリアン(小野)、「ブリュメール18日」のクーデタの直後に生まれナポレオン帝政期と復古王政期に人となったバルザック(柏木)とユゴー(西永)、そしてドレフュス事件と第一次大戦のあいだの1912年に「恐怖政治」を扱った小説を出版したアナトール・フランス(三浦)、その一回り下の世代で、ドレフュス事件から両大戦間の人民戦線期にかけて「フランス革命劇」連作8篇を書いたロマン・ロラン(アヴォカ)、最後に我々と同時代人で、マリー=アントワネットを主人公にヴェルサイユ最後の3日間を描いたシャンタル・トマ(関谷)。
    約200年に渡って強烈な個性と才能が考え抜いてきた「革命像」が、いまここに広がる。
  • 炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。
    結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。
    ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。

    「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。
    そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」
    古内一絵さん大満足

    1938年、五月の台湾。
    作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。
    現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、
    台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。
    しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。
    国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差―――
    あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。
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    【内容紹介・目次・著者略歴】
    古代中国文学を、散文と詩のはじまりから、読み解く。

    【目次より】
    I 散文論
    一 尚書とその周辺
    二 正始の文章
    三 柳宗元の生活体験とその山水記
    四 日本留下来的両種柳宗元集版本
    五 柳宗元「河間伝」
    六 杜牧と伝奇
    七 北宋名人の姻戚関係 晏殊と欧陽脩をめぐる人々
    II 詩論
    一 楽府「行」の本義
    二 「春」「秋」之詞性
    三 杜甫「城春草木深」の「春」について
    四 「白日」の解釈
    五 詩語の構造 杜牧のばあい
    六 杜牧今体詩の一つの技法 「江南春絶句」詩を中心に
    七 〓鼎孳論
    八 陳維〓の詞
    九 陳其年集の編集出版
    十 徐履忱の伝記と詩
    附録
    書評
    前野直彬『唐代の詩人逹』
    中国社会科学院文学研究所編『唐詩選』
    吉川幸次郎 桑原武夫『新唐詩選続篇』・倪海曙『唐詩的翻訳』
    夏承〓『唐宋詞人年譜』
    『浦江清文録』
    解題
    王弘撰『山志』
    『聖宋千家名賢表啓翰墨大全』
    『聖宋千家名賢表啓翰墨大全』解題補 北京円書館蔵本について
    謝枋得『文章軌範』(官板)
    『増修箋註妙選群英草堂詩餘』
    『欽定詞譜』
    あとがき

    清水 茂
    1925~2008年。中国文学者。京都大学名誉教授。京都大学文学部卒業。同大学院で吉川幸次郎に師事。
    著書に、『語りの文学』『中国詩文論藪』『中国目録学』など、
    翻訳・注釈書に、『唐宋八家文〈中国古典選〉』『韓愈 中国詩人選集11巻(第一集)』『王安石 中国詩人選集4巻(第二集)』『水滸伝 』(吉川幸次郎共訳)伊藤仁斎『童子問』伊藤仁斎『語孟字義・古学先生文集』伊藤東涯『古今学変』『中国文明選7 顧炎武集』『中国詩文選3 書経・春秋』『韓愈 世界古典文学全集 第30巻A・B』『新日本古典文学大系65 日本詩史・五山堂詩話』などがある。

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    プエルトリコ人の魂を象徴する女性詩人、フリア・デ・ブルゴス。空、海、川、光、愛、喜び、苦悩を驚くべき独自性で詩作に昇華させた異才の悲劇の人生。代表的な作品の訳詞、故郷を離れて後、ニューヨークで倒れる直前まで妹に書き綴った手紙の翻訳を軸に時代背景を添えて紹介する。
  • ニジェール川の水源と河口を探るべくアフリカへ旅立ったマンゴ・パーク。酷暑と猛獣の恐怖に耐え西アフリカ奥地を踏査。探検の終焉間近に、現地民の襲撃により落命した悲劇の探検家の手記。
  • 目 次

    第1章 意志の力――ポーランドからフランスへ
    第2章 科学と愛――希望と試練
    第3章 第一次世界大戦――前線のマリーとイレーヌ
    第4章 アメリカ――夢想を超えた啓示
    第5章 ある女性科学者の輝きと黄昏
    第6章 キュリー家の姉妹――暗闇から日の当たる方へ
    第7章 第二次大戦の混乱の中で生き別れたイレーヌとエーヴ
    第8章 冷戦下の軋轢で引き裂かれた家族
    第9章 エーヴ・キュリー――亡くなった人たちへの誠実な行動
     謝辞

     訳者あとがき
     原注
     主要参考文献
  • トゥキュディデスやアリストファネスら実在の人物と、奴隷、ガレー船船長、スパルタのスパイなどが交錯し、1時間ごと24人の目を通して、約2500年前のギリシアのリアルな日常が甦る!
  • ゴビ砂漠を縦断し、ロプ湖からタクラマカン砂漠を経て天山山脈までを踏査。その計画性と科学性、克明な観察と記録によって学術探検の基礎を築いた不朽の名作。
  • 露仏同盟がイングランドに侵攻!? あり得たかもしれないもう一つの世界大戦!
    あの『宇宙戦争』のH・G・ウェルズにも影響を与えた、英国ベストセラー作家ウィリアム・ル・キュー(William Le Queux)による侵攻文学。1894年に発売された当初、その過激な内容からロンドンの社交界に一大センセーションを巻き起こした本作が、日本初邦訳&注釈付き&原書の挿絵付きで登場!
    グレート・ゲームを戦っていた大英帝国に対して、ある日突然、ロシア帝国が宣戦布告! 同盟を組んでいたフランスも同時に宣戦布告し、イングランド本土に侵攻を始める……。果たして、世紀末に勃発した世界大戦の行方はいかに!
    上地王植琉の私訳古典シリーズ第四弾! 『ありえたかもしれない歴史』を描く、ル・キューのスペキュレイティブ・フィクション!

    本作品は、先行発売した『一八九七年の世界大戦』の第一巻~第三巻と「ロバーツ卿による批評文」、「あとがき」まで含めた完全版です。
  • (一)神話から楚辞へ
    中国文学の原点である『詩経』と『楚辞』の成立、発想、表現を、『記紀万葉』と対比し考察する。古代共同体的な生活が破壊され封建制が根付いたとき、人々はそれぞれの運命におそれを抱き、そこに古代歌謡が生まれた。斬新で美しい論の展開、すべてを網羅した知識、知的興奮が味わえる白川静の世界。
    (二)史記から陶淵明へ
    古い国家の羈絆から解き放たれ、自らの運命に生きはじめた孤独な生活者たち。彼ら「士人」は体制への埋没を拒否し、自然の情感に沿って天の道に合しようとした。「天道是なるか非なるか」と厳しく問うことによる文学精神の成立から、現実を避けて桃源郷を求める創作詩にまでいたる、文化の道筋を探る。
    (全二巻)
  • 密林を分け奔流と闘い6200キロに及ぶ大アマゾンの流域をくまなく踏査。現地の風俗や習慣、各地の産物や交易品の数々を紹介した臨場感溢れる探検記の名著。ナビゲーション:関野吉晴。
  • 第一次大戦中の知られざる物語、待望の翻訳出版。百年の時を経て明らかにされる、中国人青年たちへの差別と偏見。
  • 歴史は「昔、むかし」の物語。さあ今から昔話をはじめよう――。『美術の物語』の著者がやさしく語りかけるように、時代を、出来事を、そこに生きた人々を活写する。ネアンデルタール人の登場から自ら体験した第二次大戦まで。一九三六年の初版刊行から半世紀を経て復刊されて以来、各国で読みつがれてきた“物語としての世界史”の古典。文庫上下巻を合本とし、最新版を参照して訳文を見直した、待望の改訂版。

    目次

    1 「昔、むかし」
    2 偉大な発明者たち
    3 ナイル川のほとり
    4 日月火水木金土
    5 唯一の神
    6 だれもが読める文字
    7 英雄たちの時代
    8 けたちがいの戦争
    9 小さな国のふたつの小さな都市
    10 照らされた者と彼の国
    11 大きな民族の偉大な教師
    12 偉大なる冒険
    13 新しい戦い
    14 歴史の破壊者
    15 西方世界の支配者
    16 よろこばしい知らせ
    17 帝政のローマ
    18 嵐の時代
    19 星夜のはじまり
    20 アッラーの神と預言者ムハンマド
    21 統治もできる征服者
    22 キリスト教の支配者
    23 気高く勇敢な騎士
    24 騎士の時代の皇帝
    25 都市と市民
    26 新しい時代
    27 新しい世界
    28 新しい信仰
    29 戦う教会
    30 おぞましい時代
    31 不幸な王としあわせな王
    32 その間に東欧で起こったこと
    33 ほんとうの新しい時代
    34 暴力による革命
    35 最後の征服者
    36 人間と機械
    37 海の向こう
    38 ヨーロッパに生まれたふたつの国
    39 世界の分配
    40 わたし自身が体験した世界史のひとこま
  • ニューギニアの奥地で、今なお石器時代に生きる人々と接触することに成功、石斧製作の秘密をつぶさに観察して人類学上に貴重な貢献をした探検の記録。
  • 北欧歴史ミステリー至高の三部作、完結篇!

     フランス革命の影響は未だ色濃く残り、暴力と奸計が常態化していた1795年のストックホルム。
     事件を捜索することで立ち直りつつあった戦場帰りの引っ立て屋カルデルと心を病んでいた学生エーミル。彼らの善意が招いた悲劇によって、前年に多くの命が失われた。彼らと、幸せを願いながら愛する子どもたちを手放したアンナ・スティーナは一瞬にして打ちのめされ、絶望の大きさに動くことすらできなくなっていた。一方その悲劇によって追い詰められた怪物は、自らの起死回生を賭けたおぞましい計画を立て、さらなる惨劇が起きようとしていた。
     戦争、暗殺、人権蹂躙。腐敗しきった18世紀末の北の都と、その中で己の正義に従い生きる者たちを力強く描き、北欧ミステリーの歴史を塗り替えた至高の三部作、堂々の完結篇!
  • この恋は、地獄につながっている――。
    女はなぜ、男のために火付けをし、火あぶりになったのか(「八百屋お七」)。
    女はなぜ、道ならぬ恋におぼれ、自ら鉋(かんな)で胸を突いたのか(「樽屋おせん」)。

    女はなぜ、ふしだらな下男と駆け落ちし、心を喪ったのか(「お夏清十郎」)。

    江戸時代の人々の注目の的になった恋の事件の裏には、
    悲しい“まこと”と、優しい“ほら”があった――

    心中、駆け落ち、不義密通。
    江戸のスキャンダルをまとめた井原西鶴の代表作『好色五人女』を大胆に新解釈した、胸に刺さる悲恋時代小説。
  • 生きのびられたのは偶然(チャンス)だった。

    ぼくと家族が生きのびたのは、まったくの偶然(チャンス)だった。

    『よあけ』や『あめのひ』など、日本でもよく知られる絵本作家、ユリ・シュルヴィッツ。ユダヤ人である彼が第二次世界大戦にまきこまれたのは、まだ4歳の頃でした。ナチスドイツ軍の攻撃のあと、ポーランドを脱出し、家族とともに各地を転々とした日々の生々しい記憶を、豊富なイラストとともに描き出します。
  • ことばに生涯を捧げた女性を描く珠玉の一篇。

    「生きるということは、ことばを集めることだ――べつに辞書編纂者でなくても。エズメがそれを教えてくれる」――国語辞典編纂者・飯間浩明
     19世紀末の英国。母を亡くした幼いエズメは、『オックスフォード英語大辞典』編纂者の父とともに、編集主幹・マレー博士の自宅敷地内に建てられた写字室に通っている。ことばに魅せられ、編纂者たちが落とした「見出しカード」をこっそりポケットに入れてしまうエズメ。ある日見つけた「ボンドメイド(奴隷娘)」ということばに、マレー家のメイド・リジーを重ね、ほのかな違和感を覚える。この世には辞典に入れてもらえないことばがある――エズメは、リジーに協力してもらい、〈迷子のことば辞典〉と名付けたトランクにカードを集めはじめる。
     大英語辞典草創期の19世紀末から女性参政権運動と第一次世界大戦に揺れる20世紀初頭の英国を舞台に、学問の権威に黙殺された庶民の女性たちの言葉を愚直に掬い上げ続けた一人の女性の生涯を描く歴史大河小説。
     2021年豪州ベストセラー1位(フィクション部門)、NYタイムズベストセラーリスト入り。「ことば」を愛するすべての人に贈る珠玉の感動作。
  • ヴェニスから小アジア・パミール高原を経て中国に入り、元が席捲するアジア各地を行脚、16年に及ぶ見聞を克明に記して、西洋人に東洋への眼を開かせた旅行記の古典。
  • 1,100(税込)
    著:
    武田泰淳
    レーベル: 中公文庫

    司馬遷は生き恥さらした男である――。宮刑に処せられ、絶望の中で「歴史を書くこと」に向き合った司馬遷。「史記」の構造を読み解きながら、個人と個人のつながりに着目して歴史を読み解いた司馬遷の思想を明らかにする。武田泰淳の第一著作にして代表作を、初版以来、長らく収録されてこなかった「結語」も含め、オリジナルに近い形で刊行する。〈解説〉中野重治・竹内好
  • 20世紀初頭、マイナス60度を越す極寒の地で繰り広げられた南極点到達競争。夢破れ、ほぼ全員が死亡した悲劇のスコット隊の、数少ない生存隊員が綴った凄絶・迫真のノンフィクション!
  • 北欧発、超弩級歴史ミステリー三部作第二弾!

     フランス革命の影響を受け、陰謀と暴力、貧困と死に満ちた1794年のストックホルム。その前年、カリブ海に浮かぶ植民地サン・バルテルミー島での過酷な日々を終えて故国に帰還した若者エリックは、幾多の困難を乗り越え将来を誓い合った娘リネーアと、ついに夫婦となろうとしていた。しかし幸福の絶頂である婚礼の日の夜、エリックは地獄へと突き落とされる。戦場帰りの風紀取締官カルデルと、亡き相棒の弟エーミルは共に深い傷を抱えながらも、人のなりをした怪物の正体を暴くため、暴力と奸計渦巻く北の都を奔走するーー。
     スウェーデン発の大ベストセラーにして、日本のミステリーファンに大きな衝撃を与え絶賛された『1793』。その続編がついに日本に初上陸!混沌の時代に正義を貫かんとする者たちを描く、超弩級の歴史ミステリー第二弾。
     さらに、三部作完結編『1795』は、2022年10月に連続刊行。
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    さて,中世イギリスの森のアウトローといえば,シャーウッドの森に愉快な仲間と暮らすロビン・フッドを思い浮かべる読者は多いのではないだろうか。「金持ちから金銭を奪い取って,貧しいものに与える」というロビン・フッドのイメージは後世につくりあげられたもので,本来のものではない。そう,この物語をひもときながら,変幻自在のロビン・フッドの多様な姿をさぐってみたい。それにしても,森と人間のかかわりは多様であり,時代の経過とともにさまざまな変貌を遂げてきた。本書では,そのごく一部にすぎないが,いくつかのルートをたどって歴史の中の森を散策することにしよう
  • 真言宗のなかで秘伝にされてきた理趣経――セックスの本質は生命力を積極的に生かし、人類に奉仕する立場にふり向けること。無我の境地に立つとき、欲望は浄化され清浄となる、と説き、現代を生きる我々に、何を目指して生きるべきかを明快に示す密教入門の書。  295ページ
  • 体験談を中心に、古典文学、民話、随筆等から典型的な「ゆうれい話」を集め、分類してその変遷を追う。霊魂現象を客観的に見極めるため編まれた「幽霊体験資料集」。下巻には死霊、船幽霊、タクシーに乗る幽霊、家族・恋人など親しい間柄の幽霊に関する例話を収録。幽霊外伝および巻末索引を付す。  155ページ
  • 中国文学の原点である『詩経』と『楚辞』の成立、発想、表現を、『記紀万葉』と対比し考察する。古代共同体的な生活が破壊され、封建制が根付いたとき、人々はそれぞれの運命におそれを抱き、そこに古代歌謡が生まれる――。この巻でとり扱った時期は、古代中国人が神を発見し、また失う過程を示すものである。斬新で美しい論の展開、すべてを網羅した知識、知的興奮が味わえる白川静の世界へようこそ。  427ページ
  • 狐に化かされた、大入道に出くわした、河童の写真を撮った…ほんの数十年前まで、多くの日本人がそれら「妖怪めいたもの」の存在を信じ、その体験を語り継いでいた。妖怪たちはなぜ、かくも長い年月にわたって普遍的な存在たりえたのか。広範な資料から日本の妖怪譚を収集し、その謎を探る。上巻には、路上、家、川、山などに現れる妖怪およびロクロッ道・一つ目小僧ら「ぶきみな化け物」、狐狸や猫、蝦蟇など「動物の怪」を収録。索引付  207ページ
  • 地上ことごとくを、喰らいつくす! 料理の達人が、大きな味の宇宙に描き出す百味百態。四季三六五日、美味を求めて旅し、実践クッキングに生きた著者が、東西の味比べ、その作り方、奥義を公開する痛快な一冊!  267ページ
  • 964(税込)

    妻帯者として苦悩し悟りの道をひらいた偉大な浄土真宗の開祖の伝記。一一七三(承安三)年、京都の名門日野家に生まれ、比叡山での修業、越後への流罪、関東での伝道、京都にもどって著述に専念した、波瀾にみちた九十年の生涯を「出家とその弟子」でしられる仏教文学者が、美しい精緻な筆致で描いた名著を復刻。
  • 古い国家の羈絆から解き放たれ、自らの運命に生きはじめた孤独な生活者たち。彼ら「士人」は体制への埋没を拒否し、自然の情感に沿って天の道に合しようとした。「天道是なるか非なるか」と厳しく問うことによる文学精神の成立から、現実を避けて桃源郷を求める創作詩にまでいたる、文化の道筋を探る。斬新で美しい論の展開、すべてを網羅した知識、知的興奮が味わえる白川静の世界へようこそ。  469ページ

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