『時代小説、集英社(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧
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【人類の永遠の悩みに挑む!】
「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。
「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。
自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。
そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?
すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。
【目次】
まえがき 本が読めなかったから、会社をやめました
序章 労働と読書は両立しない?
第一章 労働を煽る自己啓発書の誕生――明治時代
第二章 「教養」が隔てたサラリーマン階級と労働者階級――大正時代
第三章 戦前サラリーマンはなぜ「円本」を買ったのか?――昭和戦前・戦中
第四章 「ビジネスマン」に読まれたベストセラー――1950~60年代
第五章 司馬遼太郎の文庫本を読むサラリーマン――1970年代
第六章 女たちのカルチャーセンターとミリオンセラー――1980年代
第七章 行動と経済の時代への転換点――1990年代
第八章 仕事がアイデンティティになる社会――2000年代
第九章 読書は人生の「ノイズ」なのか?――2010年代
最終章 「全身全霊」をやめませんか
あとがき 働きながら本を読むコツをお伝えします -
熊本に異常な霊的磁場が発生し、それを察知した上杉の白衣女(びゃくいめ)が、何者かに討たれた。磁場の中心と見られる古城高校に高耶(たかや)は生徒、千秋は非常勤講師として潜入する。古城高校は、生徒会長・御廚樹里(みくりやじゅり)が生徒を絶対服従させる異常な高校だった。転校一日目から生徒会とトラブルを起こした高耶は、事件に《闇戦国》の換生者が関わっていることを知る。そして、再び開崎が高耶の前に姿を現した!
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直江(なおえ)に大将の座を奪われ、謙信(けんしん)に裏切られた高耶(たかや)は、疑心暗鬼にとらわれて千秋(ちあき)に襲いかかった。千秋を吹っ飛ばしさらに念を撃ち込もうとした瞬間、高耶の《力(りょく)》の制御が効かなくなった。千秋に直江の死の真実を告げられた高耶は、ひとりで去っていくのだった。一方、島津との戦いが続く古城(こじょう)高校では、ついに《黄金蛇頭(おうごんじゃとう)》が樹里(じゅり)たち大友によって発掘され、凄まじい威力を現そうとしていた!
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「地獄の業火で焼かれるがいい」女の口から漏れた赤い炎が、男の全身を包んだ――。時は幕末。川崎の宿場町で妖怪・火車が次々と人を焼き殺すという怪異が発生。人に憑いた霊を払うことができる憑きもの落としの浮雲と薬の行商・土方歳三は、道中で知り合った才谷梅太郎(実は坂本龍馬)とともに調べを進めると、そこには若く美しい女の悲しく切ない物語が秘められていた。点と点が繋がったとき、明らかになった衝撃の真相とは? 圧倒的な読み心地と猛スピードの展開、驚くべき結末が快感の新時代幕末ホラーミステリ!
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今村翔吾氏 推薦!
「たおやかな筆致で描かれる、苛烈な愛のゆくえ。この作品を書く感性をまぶしく思う」
最初に父親から教えられたのは自害の作法……細川忠興は愛を知らなかった。
玉(ガラシャ)は、妻として忠興に寄り添いたいと思う。
しかし父・明智光秀の謀反により、夫婦の運命は暗転。
謀反人の娘となって幽閉された玉は、やがてキリスト教の愛に惹かれていく。
一方、忠興は玉の心を失う孤独と恐怖から、刃を振り上げ――。
本当に大切にすべきものは何だったのか。
物語は歴史上もっとも美しいラストシーンへ。
細川ガラシャと忠興、日本史上もっとも歪んだ純愛を描いた歴史小説。 -
ホラズム国の皇子が大軍を率いてチンギス・カンとの一大決戦に臨む!
カラ・クム砂漠の戦場からホラズム軍が離脱する。チンギス・カンは、スブタイとジェベ、バラ・チェルビの三人の将軍にその追討を命じた。ホラズム国の帝は西へと退却しながらも、モンゴル軍との戦を継続する。スブタイらは敵の誘いに乗ることを決断した。
一方、ホラズム国の皇子ジャラールッディーンは、南の地で2万騎の指揮を任された。モンゴル国の将軍シギ・クトクがその討伐に向かう。皇子は原野に本営を置き、ジャムカの息子マルガーシもそこにいた。皇子が初めて大軍を率いてモンゴル軍との戦いに挑む。
大国との戦いがついに最終局面をむかえる、好評第16巻。 -
草原に生まれ、大地を駈け、かつてない規模の国を築いたチンギス・カンが、最後の戦場に立つ。
チンギスは病床にある長子ジョチのもとを訪れたのち、草原へと向かう帰還の途につく。西夏領内に入ったチンギスは、ある城にただならぬ気配を感じた。それは黒水城と呼ばれ、砂漠に囲まれており、ウキという謎の人物が主とされていた。一方、チンギスから受けた傷を山中で癒すマルガーシに、カルアシンから見事な剣が手渡される。贈り主は明かされなかったが、マルガーシは戦に向けて隊の修練を重ねていく。アウラガの宮殿に戻ったチンギスは、ソルタホーンから国を揺るがす一大事を告げられた。突如生じた戦いに、チンギスは将軍だけでなくボオルチュも帯同させる――。
「チンギス紀」全17巻、ついに完結。 -
時は十二世紀――。
モンゴル高原では、様々な部族、氏族が覇権を競い合っていた。モンゴル族の有力氏族キャト氏の長の嫡男として生まれたテムジン(のちのチンギス・カン)。父がタタル族に討たれ、後継となるはずが、十三歳のとき、ある理由から異母弟を討つことに。対立するタイチウト氏に追われることとなったテムジンは一人砂漠を越えて南へと向かう。放浪中に人と出会い、経験を積んだテムジンは再び故郷へ戻り、十五歳にしてキャト氏の長となる。タイチウト氏との苛烈な戦い、ジャンダラン氏の長・ジャムカとの運命的な出会い……。
テムジンはまずモンゴル族統一のため、旗を掲げ、仲間と共に原野を駈ける!
チンギスの波乱の生涯を描く歴史大河小説全17冊を収録した電子合本版。 -
お鈴は七歳のときに火事で両親を亡くし、貸金業を営んでいる祖母お絹に引き取られた。今は一日も早く独立して暮らしたいと思いつつ看板描きの仕事をしながら、祖母の集金を手伝っている。ある日、袋物屋の茂兵衛が返済を延ばして欲しいと頼みにきた。お絹は鉞を握り、覚悟してお借りと言ったはずと断る。帰宅した茂兵衛は首を括って死んだ。だが、お絹は殺しだといい、お鈴が様子を探ることに……。命懸けで金を貸す江戸最強の意地悪ばばあとお転婆孫娘の痛快事件帖!
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ホラズム国の三つの精鋭部隊が、それぞれにチンギスの首を狙う!
モンゴル軍がオトラルを攻囲して半年以上が過ぎた。モンゴル軍の兵站に乱れはみられず、オトラルを守るイナルチュクの予想を超えた事態が生じる。スブタイとジェベはブハラを押さえ、サマルカンドを牽制していた。アラーウッディーンは、皇子ジャラールッディーンの副官テムル・メリクにある任務を与え、トルケン太后は三百騎を率いる女隊長・華蓮にチンギスの首を奪るよう命ずる。マルガーシが所属する皇子軍、テルゲノが率いる遊軍、華蓮の軍のそれぞれが、チンギスの命を狙っていた――。
ついにチンギス本隊とホラズム軍があいまみえる、好評第15巻。 -
チンギス・カンは、息子たちや将軍を率い、ホラズム国に大軍で進軍する。
長男ジョチはシル河下流の制圧に向かい、次男チャガタイ、三男ウゲディはオトラル攻略を任された。攻城戦をおこなうため、ボレウとジンの歩兵部隊、ナルスの工兵隊も投入されている。
チンギスは、四男トルイ、ジェベと共にブハラを目指す。
モンゴル軍を迎え撃つのは、帝アラーウッディーンと皇子ジャラールッディーン、イナルチュク、テムル・メリク、そしてマルガーシたちだった。
ホラズム国に遠征するチンギス・カンを、十分な兵力を持つ軍隊が待ち受けていた。
好評第14巻。 -
この恋は、地獄につながっている――。
女はなぜ、男のために火付けをし、火あぶりになったのか(「八百屋お七」)。
女はなぜ、道ならぬ恋におぼれ、自ら鉋(かんな)で胸を突いたのか(「樽屋おせん」)。
女はなぜ、ふしだらな下男と駆け落ちし、心を喪ったのか(「お夏清十郎」)。
江戸時代の人々の注目の的になった恋の事件の裏には、
悲しい“まこと”と、優しい“ほら”があった――
心中、駆け落ち、不義密通。
江戸のスキャンダルをまとめた井原西鶴の代表作『好色五人女』を大胆に新解釈した、胸に刺さる悲恋時代小説。 -
1769年、コルシカ島の貧乏貴族・ボナパルト家の次男として生まれたナポレオンは16歳でパリ陸軍士官学校を出ると、地元の英雄・パオリの親衛隊となる。時はフランス革命真っただ中、コルシカにも革命をと勇み立つナポレオンだったが、過ぎた才知と熱意ゆえ故郷を追われる羽目に。だが、フランス共和国軍の砲兵指揮官として頭角を現し、革命の実力者・ロベスピエール兄弟や派遣委員バラスと知り合う。トゥーロンの戦闘でイギリス軍、スペイン軍に大勝利を収め名をあげるが、情勢は急転。クーデターでロベスピエール兄弟が処刑され、ナポレオンも投獄された。が、男はそこで終わらない。パリが、革命が、彼を求め、ふたたび表舞台へ――。
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ホラズムの皇子ジャラールッディーンは、テムル・メリクやマルガーシとともに、サマルカンド近郊で、カンクリ族のサロルチニらを交えて調練を行う。そしてゴール朝との闘いに参加した。
金国の完顔遠理は開封府に赴き、帝の許しを得て、モンゴル国に奪われた河北の地で闘う影徳隊を組織する。ふだんは民として潜伏し、モンゴル軍の駐屯地などを襲撃しようと試みる。また、遠理は大同府の泥胞子の書肆で、沙州と呼ばれる初老の男と出会った。
チンギス・カンの孫ヤルダムは、スブタイの指揮下に入ることを命じられる。礼忠館を継ぐかたちになったトーリオは甘蔗糖を商うために南の国へと向かうが、その際、部下の呂顕が岳都で育ったことを知る。西遼を殲滅するために進軍したジェべは、先に鎮海城を襲撃した獰綺夷と対峙した。
ダライ・ノールでひと冬を過ごしたチンギス・カンは、返礼としてホラズム国に大規模な使節団を派遣する。彼らはホラズム国のオトラルを経て、サマルカンドに向かおうとしていた。オトラルを統治するのは、アラーウッディーンの叔父でもあるイナルチュクだった。
使節団はなぜ襲われたのか。
運命を分かつ事件が起きる、好評第13巻。 -
逆光に置かれても挫けずに我が子へ愛を注ぐ母と、その愛を受けて健やかに成長する子の姿を描き、今もなお愛され続ける名作児童文学『小公子』。
この物語を日本で初めて翻訳したのは、明治の女性文学者、若松賤子(しずこ)だった。
江戸末期、会津藩士の父のもとに生まれたカシ(のちの賤子)は、幼子の頃、戊辰戦争で九死に一生を得るが、のちに母を亡くし、横浜の生糸問屋へ養子に出されて孤独な少女時代を過ごす。
転機となったのは、明治八年。
養家を離れ、十一歳でアメリカ人女性宣教師メアリー・キダーが創立した女子寄宿学校フェリス・セミナリーへ入学。
新しい校舎、新しい仲間たち、新しい学び。
そこはカシにとって、会津を離れて以来、初めての心安らぐ「ホーム」となっていく。
「わたしは、翼を広げ、空を駆けるように飛ぶための準備をしなければならない」
カシは、女性の自立と子どもの幸福こそがこの国の未来を照らすと信じ、命を燃やしていく――。
一人の女性として、妻として、そして三人の子の母として。
激動の明治を懸命に生ききった三十一年の生涯に新たな光をあてる渾身長編! -
【第25回大藪春彦賞受賞】
寛文六年、豊後国・竹田藩で城代一族二十四人殺しという凄惨な事件が起きた。
一人逃げ延びた城代の次男・次郎丸は復讐のため、江戸で剣の腕を磨き、名を変え、義理の叔父で下手人である現城代・玉田巧座衛門がいる竹田の地を十四年ぶりに踏んだ。長い時を経て再会した巧座衛門は、兇行を目の当たりにした当時の印象と違い、みすぼらしい容姿で、高位にありながら地位や名誉に関心がない変わり者と周囲から噂されていた。
そして次郎丸は竹田小町と評判の巧座衛門の娘・英里と出会い、予期せず惹かれていく。恋か復讐か、千々に乱れる心を抱きながらも、煮え滾る復讐心を支えに必ずや叔父を討つと心に誓うのだが……。 -
巨大な竜巻に運ばれて網乾左母二郎一味の隠れ家に突然落ちてきた巨漢は、勧進相撲の相撲取りだった! だがこの勧進相撲は実は賭け相撲。その陰では商売敵を陥れんとする陰謀が進行していた。「世直し大明神」なる謎の人物の正体は? そこに怪力無双の八犬士・犬田小文吾が絡み、とんでもない事態に──(表題作)。他に義商天野屋利兵衛と赤穂義士矢頭右衛門七の邂逅と大坂城に漂う奇怪な噂の探索を描く書き下ろし1編を収録。痛快伝奇時代小説シリーズ第4弾!!
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江戸で人材斡旋業を営む幡随院長兵衛。ある日、御代官手付の筒井に料理屋へ呼ばれ、幡随院に寄宿する人殺し勝五郎を引き渡せと迫られる。だが、長兵衛は自分を頼ってきた男を護ると言い放つ。そこへ烏丸の左団次という男が乱入してくると筒井は逃げ出した。この左団次には、将軍の覚えめでたく大出世した烏丸検校という絶大な後ろ盾があった。虎の威を借り江戸を荒らし回る左団次の悪行を知った長兵衛は、恋女房や勝五郎達と探索を開始。奉行所がお役御免を恐れて手を出せなくても、あっしのような町の者なら関係ない! 幡随院が押し潰されようとも不正は許さぬ──。町衆の平穏のため悪事を暴く粋な男の活躍を描く、描き下ろし痛快時代小説第3弾!
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江戸を離れて京都で心学者・石田梅岩の家に寄宿する新井白蛾は、ある日朱色の衣をまとったこの世のものならぬ美しい娘・朱姫と出会う。彼女に導かれた白蛾は奇妙な算木を見つける。以来、易に熱中し「八卦見の白蛾先生」として知られるようになる。彼だけが見え、話ができる朱姫との清らかな恋。だが、凄まじい的中率を持ち、時や場所を超えて求める真実を映像として見せる力を持つ秘易は、手にするものが己のために占えば力を失うという言葉通り、自らの運命は杳として知れなかった。京に相次ぐ火難の謎を追ううち、秘易の意味や出生の秘密等が明らかになり──。実在の人物を主人公に占術と恋を描き、時代小説に新風を吹き込んだ話題作!
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江戸末期に土佐に生まれ、幼少より絵の才能を発揮し、狩野派の技法を信じがたい短期間で習得した天才絵師、絵金。江戸で絵を学んで故郷に戻り、土佐藩家老のお抱え絵師となるも、とある事件により追放される……。狩野派を学びながらも独自の美を追究した絵金は、血みどろの芝居絵など見る者を妖しく魅了する作品を描いた。その絵に魅入られ、人生を左右された男たちの生きざまから、絵金のおそるべき芸術の力と、底知れぬ人物像が浮かび上がる、傑作時代小説。
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黒船来襲に揺れる幕末。越前野山を脱藩して江戸に向かった和三郎の密命とは、土屋家の世嗣である直俊君を護ることであった。だが、直俊君はじつは影武者でお家騒動の末、奸賊に命を狙われる身であることを知る。三男である己とどこか通じる寄辺なさを彼に感じた和三郎は、命を賭してでも護り抜こうと決意し、仲間となった坂本竜馬や野良犬らと最後の闘いに打って出る。青春剣客シリーズ完結!
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蔵で唸る金に目が眩み、豪商淀屋の探索をすることになった網乾左母二郎一味。妻の病快癒をネタに怪しげな僧侶から法外な御布施を要求されているなど、何かありそうだ。鴎尻の並四郎は僧侶の正体を暴こうと寺に向かうが囚われの身に。もう許せねえ! 左母二郎は八犬士の犬飼現八と事態の真相に迫る(「三人淀屋」)。他、赤穂浪士の父が質入れした家宝から始まる騒動を描く書き下ろし1編を収録。
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室町後期。政治に倦んだ将軍に代わり実権を握った正室、日野富子の心を支配していた思い。京の町が戦火に包まれた応仁の大乱を引き起こした山名宗全、細川勝元それぞれの事情。困窮の中、生き残りを懸けた絵師や猿楽師の情熱。時代が大きく変貌するとき、転機を迎えた人物は何を見て何を思ったのか。心情に寄り添ってドラマチックに描かれた連作歴史小説。室町の世のリアルを体感できる一冊。
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時は幕末。江戸城下、大久保の地。長く泰平の世が続き、代々この地を守ってきた鉄砲同心たちは火薬の原料を転用したつつじ栽培の内職に励み、時季には美しい花々を求めて多くの人が集まる江戸名所となっていた。礫家は鉄砲同心の御役に固執する頑固者の老父・徳右衛門、つつじ作りに類まれな才を発揮する息子・丈一郎、物忘れが多くなってきた祖母・登代乃、温和な母・広江、勝気な嫁・みどり、生真面目な孫・市松の六人暮らし。喧嘩も笑いも絶えない一家が大小様々な事件に巻き込まれて――。温かな“お江戸家族小説”。
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明暦の大火が江戸を焼いて、一年が経った。人々の生活は未だ落ち着かないままだ。糸はひとり長屋で暮らしていたが、縁切りの手紙を代書する依頼を勢いに負けて引き受けてしまう。浮気亭主との別れ、悪友との絶縁、愛し憧れた役者との別離、親子の決別……「縁切り屋」として立ち会った様々な別れがもたらすのは不思議と涙だけではなかった。あたたかな別れを描いた時代連作短編シリーズ第一弾!
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江戸花川戸の人材派遣『幡随院』の主人長兵衛は、喧嘩が強く男前。大川の氾濫で崩れた土手から刃物傷のある骨が出た。同心の河下が、行方不明になっている隣家の亭主ではないかと尋ねにくる。一方、被害修復の護岸工事を巡り、商売敵の『川辰屋』が普請奉行と癒着しているらしい。正々堂々と入札で仕事を得たい長兵衛だが、大金を巡る罠に嵌められ……。巧妙に仕組まれた悪事を糾す、いなせな男の活躍!
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幕末の沖縄を生きた空手家・松茂良興作。一度見た「手」をほぼ記憶するという特異な才能を備えた彼は、刀を振るう薩摩藩士に手ぬぐいで立ち向かうなど、数々の武勇伝を持ち泊手の達人へと成長する。やがて明治維新の荒波が沖縄を襲い、琉球王国がヤマトに消滅させられると、興作は反ヤマト派の活動を始めるが――。空手の真髄と沖縄のあるべき姿を追い求めた男の、波瀾の一代記!
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四万三千石・土屋家の世嗣である直俊君を密かに護れ。剣客修行は表向き。それこそが和三郎に下された真の密命だった。それゆえに江戸でも敵に襲撃され、さらには父の因縁により格上の相手から果たし合いまで挑まれて、半死半生に追い込まれてしまう。だが、許嫁の沙那や道中で出会った倉前秀之進、坂本竜馬など味方の存在が和三郎を生かし、剣を磨かせてゆく──。傑作青春時代シリーズ第三弾。
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浜松城下で坂本竜馬と別れ、岡和三郎は幕末の東海道を一路、江戸に向かっていた。越前野山藩から命じられた脱藩密行の上での剣術修行。宇津谷峠の雨宿りで横井小楠と出くわし、酒を呑んではからみ半分のご高説をうかがいながらの道中となってしまう。若き剣客の心を時にはあたため、時には奮い立たせる出会いはさらに彼を成長させていくのだった。傑作青春時代シリーズますます熱い第二弾。
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時は幕末。越前野山土屋家中はお家騒動の気配をはらんでいた。小身の家臣の三男坊・岡和三郎は、無駄飯食いの立場だが、剣の腕には覚えがあった。ある日、藩重役から江戸での剣術修行を命じられる。しかも脱藩して密行せよ、と。大枚の路銀をせしめ、刺客に襲われるも旅立つのだった。修行人宿に泊まりつつ江戸を目指す東海道中、若き剣客を待ち受ける運命やいかに……。傑作時代小説シリーズ幕開き。
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日本のアートシーンが大きく変化した明治期に活動した三組の画家の親子の物語。巨匠河鍋暁斎とその画業を継いだ娘、暁翠の矜持(画鬼と娘)。早熟の天才、五姓田義松の苦悩と見守る父芳柳。洋画の技術と画材の研究に尽力した高橋由一と息子の源吉。世の中や市場の変化に翻弄されながら彼らが貫いた画業と、達した境地に迫らんとする歴史連作小説。美術鑑賞への意欲を喚起する、興奮に満ちた一冊。
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網乾左母二郎は金のためなら手段はいとわぬ小悪党。流れついた大坂で、悪党仲間の怪盗・鴎尻の並四郎、妖婦・船虫の二人としがない日々を送っている。そんな折、犬公方・綱吉に集められた「八犬士」が、失踪した綱吉の娘・伏姫探索のため大坂に。なぜか協力することになった左母二郎たちだが、矢数俳諧と通し矢を巡る大陰謀に巻き込まれ──悪党が巨悪に立ち向かう痛快伝奇時代小説、ここに開幕!
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江戸は下町、黒船町に相談屋と将棋会所を構える信吾。世の人の役に立ちたいと、19歳で料理屋の相続を放棄し独立。相手を取り込む生来の魅力と危機を切り抜ける機転で何とか続けられている。妻、波乃を迎え「めおと相談屋」とし、順風満帆、と思いきや……。若き夫婦が岡っ引の権六に世間の厳しさを教わる話、将棋会所の子供達が信吾にある交渉を持ちかける話など、今回も目が離せない痛快青春時代小説。
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仁明天皇の更衣として、宮中でもひときわ華やかで美しい女官、小野小町。その容貌から、多くの男性に言い寄られていた。小町を寵愛していると噂がたっていた仁明天皇は我が子を皇太子とした際、小町と在原業平に「皇太子を守ってほしい」と告げる。小町は業平と共に、権力を狙う藤原良房の野望に向かい立つ。謎多き「宮中の花」として振舞い、激動の時代を誇り高く生き抜いた女性を描く時代小説。
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群雄割拠の戦国時代。尾張の武将・織田信長は、天下統一という壮大な夢の実現に向けて邁進するが、一族の姫たちはその夢に翻弄され涙を飲んでいた。信長の生母でありながら息子を憎んだ『土田御前』、女城主となるも甥の信長に処刑された『おつやの方』、信長の長女として徳川家康の嫡男に嫁ぐも自分のせいで夫を死なせてしまった『徳姫』。過酷な時代を生きた5人の姫の物語。
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心にしみこんだ敵は、心から消さねばならない。草原が二大勢力に分かれるとき、かつての盟友は最大の敵となるのか? ジャムカはテムジンの部将を討ちとった際に深傷を負ったが、それも癒えつつあった。テムジンはケレイト王国のトオリル・カンと結んでおり、ジャムカ、タルグダイ、アインガは、それぞれ単独では対抗できない。タルグダイの妻ラシャーンはタルグダイの意向をふまえ、ジャムカと二人きりで密かに話す機会を得る。タルグダイはすでにアインガとは会っていた。あとは、ジャムカ、タルグダイ、アインガの三者が出会い、共通の敵について語ることができるかにかかっていた――。モンゴル族の各氏族、メルキト族、ケレイト王国が二つに割れ、草原の覇者をめぐる一大決戦の幕が開ける、好評第七巻。
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よろず相談屋の信吾が結婚したって!? ああ、間違いない。十九歳で老舗料理屋の跡取りを弟に譲り独立。将棋会所と相談屋を開業した変わり者。武芸も達者で、刃物を持った相手を撃退し瓦版にも載った。そんな男の嫁になるのはどんな女だ? それが信吾に負けず劣らずの変わり者らしい。そりゃ目が離せねぇな! 読み味は軽快、話は痛快、読み終えて爽快! 青春時代小説、第二幕はじまり、はじまり!
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未曽有の流行り病が広まる中、漢方蘭方融合の施術を快く思わない目付の鳥居耀蔵が送り込んだ役人により、水上草介は危機を迎えてしまう。薬草栽培、生薬精製を行う小石川御薬園同心としてつとめながら人を救い己も救われてきたことを思い、草介は決意を新たにするのだった。「ここは命を救う処であって、命を奪おうとする者はひとりもいません」と。時代の幕開けは近い。シリーズ大団円の全八篇!
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