『KADOKAWA秋の文芸書・ビジネス書フェア、花登筺(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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実在の大阪商人の波瀾万丈の一代記、全１１巻
昭和10年、尋常高等小学校を卒業した山下猛造は大阪立売堀（いたちぼり）の機械器具問屋に丁稚として住み込むことになった。猛造の合理的で活発な言動は、保守的な家風の主人、支配人、同僚たちに、驚きと笑い、期待と恐れの入り混った大きな衝撃をもたらす。はやくも大型商人の片鱗をみせはじめる猛造の機知とユーモアあふれる型破りの丁稚生活を描く。実在の人物をモデルに、不屈の商魂を描きベストセラーとなった長編小説。全11巻スタート。 -
復員した猛造は苦労を重ね、ついに会社を再建する
最後の復員船に乗って帰還した猛造は一路、故郷へ向う。焼け残りの家屋、米兵、ジープの姿など、故郷の荒廃ぶりをみて、暗い気持になった猛造にさらにショックな事件が待ちうけている。その日、妻・茂子の婚礼が始まろうとしていたのだった。猛造戦死の報をうけた茂子は実家の強引なやり方で再婚させられる寸前であった。ふたりは生還した喜びをかみしめて、心を合わせ、生きぬくことを誓い合う。一念発起した猛造は焼野原となった立売掘へおもむき、一介の外交から再出発する。不況の波にも耐えぬき、昭和24年、山全商店の堂々たるビルが建つまでの苦闘の日々を描く。ベストセラーとなった長編小説、第１部完結。 -
戦争、敗戦、捕虜。猛造の失われない明るさと商魂
召集を受けた猛造は独立したばかりの店をやむなくたたみ、むかえたばかりの妻を残して、戦地へ赴く。軍隊においても、猛造は商売の才覚をあらわし、煙草の売買をしてひと儲けし周囲の関心をあつめる。強運と気転の早さによって、厳しい戦局に生き残り、沖縄で捕虜となる。米軍を通じてアメリカという新しい文化に身近に接し、商売人として有益な体験を重ねる。生死隣り合わせの軍隊生活の中で、なおも商魂たくましい猛造の活躍を描く。シリーズ第4巻。 -
戦後の混乱、雇用問題…苦境に立った猛造の大奮闘
昭和24年、猛造は妻・茂子、親友・尾坂、坂井らの協力をもとに、第２次山全商店の設立にこぎつけた。が、敗戦後の混乱した世相の中で、猛造の苦労はたえない。雇用問題に合理的な解決をはかろうと自らが委員長となる山全労働組合を結成したため、業界に山全危うしの噂が飛ぶ。度々のピンチも、なんとか乗り越えるが、資金ぐりに苦しむ日々が続く。実在の人物をモデルに、不屈の商魂を描きベストセラーとなった長編小説。シリーズ第７巻。 -
捕虜生活の苦難の中で、猛造の商才は磨かれていく
終戦となっても沖繩で、なお捕虜生活を強いられている猛造。食糧と時間はたっぷり与えられるもののアメリカ軍の抑制下でうっ屈した日々をすごす。そんな限られた環境の中でも金儲けの手段をさがし、米兵に施すマッサージ、パラシュートの布から作ったスカーフ、ネクタイの販売などを商売にしていく。知恵をしぼって「無」から「有」を生み出す猛造の面目躍如たる行動を描く。型破りの言動のため大幅に遅れたが、ようやく猛造に帰還命令が下りる。夢にまで見た妻の待つ故郷に帰れる日が近づいた……。ベストセラーになった長編小説第5巻。 -
独立、結婚、招集。猛造は人生の大転機を迎える
機械器具問屋の丁稚・山下猛造は店主との約束通り営業実績を上げて、独立を認められ、店を持つ。そして同時期に親の策略にかかり、幼なじみ茂子と電撃結婚。身辺変化目まぐるしい中で、ようやく夫婦らしい感情が芽生えたのも束の間、召集される。召集先で次々と起こる珍事件を持ち前のバイタリティと仲間との友情によって、さわやかに解決していく。独立、結婚、召集と人生の大切な転機を迎えた猛造の活躍ぶりを描く。ベストセラーとなった長編小説第3巻。 -
上京した猛造を待っていたのは、思いがけない再会
“マッカーサーとケーキ事件”の顛末を見届けるために、猛造は、いまだ戦後の混乱さめやらぬ東京へと向かう。事件は一件落着し、常に商売のことしか頭にない猛造が珍しく余裕ある時を過ごしているところへ、なつかしい昔の恋人・清子が訪ねてくる。清子から工場で爆撃をうけた後の悲惨な苦労話を打ち明けられて、恋心が再燃しかかるが、持ち前の自制心でかろうじてもちこたえる。猛造、尾坂、清子、それぞれの青春期最後のほろ苦い思いを描く。シリーズ第10巻。 -
最愛の妻の死、負けるな猛造。商魂一代記、完結
東京での清子との再会に関して、妻・茂子に疑惑をいだかせたまま、猛造は旅に出る。後味の悪い妻との別れを後悔する猛造に、不吉な電報が届く。子宮外妊娠が急に悪化した茂子は猛造の切なる悲願も空しく、あっけなく死んでしまう。精神的な支えであり、苦楽を共にした最愛の妻の死のショックは大きく、虚脱状態におちいり、周囲をはらはらさせる。つらい孤独感を克服し、商売への新たな意欲を持ち直した猛造は、天守産業を飛躍させ、立売掘にビルを建てる。著者の代表作、ベストセラーとなった長編小説11巻の完結篇。 -
偶然の成功が猛造と会社に自信と信頼をもたらす
第２次山全商店はスタートを切ったが、資金繰りに苦しい日々が続いた。そんな折、大型台風が到来。猛造は被災地での商売を思いつき、在庫品の鍋を運びこむ。帰途、思いがけず、干し魚の売買に成功し、その利潤を店員に分配する。その経験によって、彼らに信頼感、団結心、連帯感が芽ばえ、山全商店は大きく変わろうとしていた。実在の人物をモデルに、不屈の商魂を描きベストセラーとなった長編小説。全11巻中の第８巻。 -
会社を衣替えした猛造の商魂を刺激する連絡が…
第２次山全商店は多額の税金に悩まされる。その難事を切りぬけるために猛造は山全を解散させて、新たに天守産業を設立する。ひと息つく猛造に、今は運送業を営む友人・尾坂から、マッカーサー元帥にケーキを届けに行く仕事が入ったと連絡が入る。尾坂はケーキとケーキ造りの職人をのせて上京したが、ＧＨＱで門前払いをくわせられたという。そのことを聞いた猛造はひらめくことがあり、即刻、上京するが――。実在の人物をモデルに、不屈の商魂を描きベストセラーとなった長編小説。シリーズ第９巻。 -
主人公・猛造の青春。丁稚奉公と大きな成長の時代
大阪の機械器具問屋の丁稚・山下猛造は合理的精神、実行力、回転の早い頭を武器に、着実に有能な商人としての道を歩きはじめる。外交の神様といわれる大石老人との出会い、支配人の娘・清子への一途な愛、同僚の出征――日中事変勃発の機運を背景に、多くの経験を積んだ猛造は大きく成長する。友情、恋愛、独立と悩みつきない青春時代をユーモラスに描く。実在の人物をモデルに、不屈の商魂を描きベストセラーとなった長編小説。全11巻中の第２巻。
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