『海外文学、ミステリー・推理・サスペンス、グーテンベルク21(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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ニューヨークの薄気味の悪い館にすむ元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンを探偵役にすえた、クイーンの「悲劇シリーズ」4部作の第一編。株式仲買人がすし詰めの路面電車のなかで、ポケットに忍び込まされた高純度ニコチンを塗った針先に刺されて即死する。そんな芸当は、いったい誰に可能だったのか? 動機は? しらみつぶしの警察の調べによって、共同経営者が浮かび上がるが……緻密な構成、全体の進行を劇の上演に見立てた凝ったつくりで、遊び心も忘れない本格ミステリーの代表作。1932年、バーナビー・ロスという無名の新人名義で発表され、ミステリー界にセンセーションをまきおこした作品としても有名。
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エラリー・クイーンの「国名シリーズ」フランス編! ニューヨークのどまんなか、フランス・デパートのショーウィンドーを舞台にしたイベントのクライマックスで、壁のベッドから転がり出たのはデパート社長夫人の射殺死体であった……むろん、このシリーズ共通の、作者から読者への犯人あて挑戦も健在である。
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緊迫した法廷場面とハードボイルド・タッチで有名な弁護士探偵ペリイ・メイスン・シリーズの処女作。依頼人は明らかに変名を使っているとみられる人妻だった。野心的な政治家との情事を、恐喝・ゆすりを専門にする新聞にかぎつけられて、その餌食となるのを極度に恐れている。依頼の中身は「もみ消し工作」だった。秘書のデラ・ストリートは「あの女――ビロードの中に、とぎすました爪をかくしている女ですわ」とメイスンに忠告するが……
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ヴィドック(1775~1857)は腕利きの泥棒として活躍したが、のち、その腕と知識を買われて、フランス最初の秘密警察の一員となって、犯罪人を追及する仕事についた。そのため、史上最初の「探偵」とも言われたりする。ヴィドックは法の裏面に通じ、その生涯は法の執行人と犯罪人との境界線をいったりきたりした。この面白い回想録は当時各国語に訳されてベストセラーになった。 『レ・ミゼラブル』の主人公ジャン・ヴァルジャンと警視ジャベールは、ヴィドックが原型といわれる。全4巻。
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誘拐された妹を取り戻してほしいと一人の女から依頼を受けたサム・スペードは、女の希望どおりに相棒のマイルズに一人の男の跡をつけさせる。だが、マイルズは射殺され、肝心の男も死体となって発見される。嫌疑をかけられたスペードは依頼主の女を追う…やがて明らかになる「マルタの鷹」と呼ばれる謎の彫像をめぐる血で血を洗う争奪戦…ハードボイルドの金字塔!
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「きみの婚約者レスリーは過去に3人の男をつぎつぎと毒殺したのだ」劇作家マーカムにこの恐るべき話を詳しく打ち明けた有名な病理学者は、その翌朝、青酸を注射され、密室のなかで死んでいた。はたして、これも同様な方法による毒殺なのか? レスリーは疑われて当然だった。平和な村に渦まく黒いうわさ…複雑怪奇な謎にいどむフェル博士。密室の謎は解けるのか? カー中期を代表する傑作。
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「不可解な謎とその合理的な解決」を信条としたディクスン・カーの本格ミステリーの代表作のひとつ。舞台は陰惨な伝説にみちみちたロンドン塔、その中の、そのむかし反逆者が夜、テムズ川から船に乗せられてこの塔に収容されるときに使われた逆賊門(トレイターズ・ゲート)で、殺人は起こる。濃霧につつまれたなか、昼なお暗いその構内に、シルクハット!をかぶり、中世の鉄矢で背中を射られた死体が発見されるのだ。
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名声と華やかなゴシップに彩られたブロードウェーの人気女優マーガレット・オデール(愛称「カナリヤ」)が、アパートの自室で無残な絞殺死体となって発見される。容疑者は何人かに絞られたが、みなアリバイがあり、しかも現場は完全な「密室」だった。「密室の巨匠」ヴァン・ダインの傑作本格推理!
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ニューヨークの真ん中にでんと構えて三代もつづいてきたグリーン・マンションで、娘二人が銃で狙撃されるという事件がもちあがる。だがそれは、一家皆殺しをたくらむ何者かの手による連続殺人事件の発端にすぎなかった。……緊密なプロット、堅牢なアリバイ、大伽藍の崩壊をおもわせる最後の大団円など、本格推理の醍醐味を満喫させずにはおかないヴァン・ダインのファイロ・ヴァンス・シリーズの最高傑作。かつて「エラリー・クイーン誌」による読者人気投票でも堂々第一位にランクされた。
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江戸川乱歩はこの作品について、「物理的に絶対なし得ないような不可能を、不思議な技巧によってなしとげている」と評して激賞した。カーは、謎解きの妙味を骨の髄まで心得ている作家、謎はとうてい解決不可能だと読者に信じこませれば、それだけあざやかに解決したときの感銘は深い。それを十分承知しているのである。
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フィリップ・マーロウは、行方不明になったアメリカ古金貨の捜索を頼まれる。依頼人のマードック夫人は、歌手あがりの息子の嫁を疑っていた。だがマーロウは、この一家に、はるかに複雑で不吉なものがうごめいているのを感知する…探索をすすめうちに、マーロウは事件の鍵をにぎると思われる3人の人物の死をもたらしてしまう…ハードボイルド・ミステリーの雄、チャンドラーの初期代表作。
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文学、哲学、天文学の知識皆無。科学、毒物学、犯罪学に精通し、ヴァイオリンを巧みに弾きこなす特異な男シャーロック・ホームズ。その彼とひょんなことから同居することになった医師ワトスン。ホームズとワトスン博士が初めて登場し、怪異に満ちた事件を解決するドイルの出世作。空き家の中年男の死体は何者か? 壁には赤で「RACHE」という文字が。「毒殺です」ホームズはそっけなく言い放った。
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新婚のポールとエリザベートは、独仏国境ちかくに建つ、エリザベートの父の館(オルヌカン城)へと旅する。だが、館の中の閉ざされた一室で見せられたエリザベートの母の肖像は、忘れもしないポールの父親を殺した女の肖像ではないか! 苦悩にさいなまれるポールはエリザベートと別れ、おりしも勃発した第一次大戦の戦場へ。だが運命は再びポールを謎を秘めたオルヌカン城へと導く。謎のHERMの文字、ヘルマン参謀なる奇怪な人物、囚われのエリザベート、戦場を舞台にくりひろげられる冒険活劇。作者ルブランはルパンも登場させて、読者サービスも忘れない。
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舞台は中国の唐時代、政府の命をうけ次々と各地に赴任するディー判事(兼知事)を主人公にしたミステリー。本巻の舞台は山東省北辺に位置する港町の県都平来(ホンライ)、知事が殺害され、下手人もあがらず放置されているこの町に、ディーはみずからの希望で乗り込む。そこに待ち受けていたのは、謎だらけの花嫁失踪事件であり、有力商店主、酔いどれ詩人、奇妙な哲学者、娼婦、浮浪人、小作人などの複雑に絡み合った人間模様だった。オランダ出身の異色外交官の手になる異色ミステリーの世界的名作の第一弾。
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トミーとタペンスという若夫婦が〈国際探偵事務所〉という素人探偵事務所を開設する。二人の唯一の強みは、これまでの探偵小説を全部読破していて、各探偵の探偵術を記憶していることだ。彼らは名探偵の誰かのやり方を頭に浮かべながら、事件の解決に乗り出す。茶目っ気たっぷりのクリスティの面目躍如。ここには8編をおさめた。
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イギリス南東部の荒れ地ダートムアに休暇で鱒釣りをしにきていたロンドン警視庁の刑事ブレンドンは、建築中の邸宅で起きたらしい「殺人事件」に巻き込まれる。それはイギリスとイタリアのコモ湖畔を舞台に起こるレッドメーン家の親族連続殺人事件へと変貌していく。重厚・緻密な構成と文章力で、読者をとらえて放さない古典ミステリの傑作中の傑作。乱歩おすすめの一冊でもある。
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ロンドン港にルーアンから着いた特別に頑丈なワイン樽には女性の死体が詰められているようだった。だが名宛て人はまんまと裏をかいて、その樽を運び去る。懸命な捜査でついに見つかった樽の中にはやはり若い女性の死体が……事件は国際的な広がりを見せ、舞台はパリへ、ブリュッセルへ……同じような樽は英仏の間を場所をかえて何度もやりとりされていた。錯綜した樽の往復のからくりはなにか、そして犯人は? 歴史にのこる傑作ミステリー。
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第二次世界大戦後の東西冷戦の緊張がたかまるなかで、ソ連は米英仏の管理下にある西ベルリンを封鎖した。ベルリンそのものはソ連支配下のドイツ東部に位置していたため、西ベルリンは陸の孤島となった。200万にものぼる西ベルリン市民を救うため、西側諸国は空前絶後の大規模空輸作戦を開始する。第二次大戦の英雄フレイザーは低燃費エンジンを開発して空輸事業に参入し、一攫千金を狙おうとするが…
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若手弁護士ビルは、妹の夫からの電報で呼び出され、船着場近くのあばら家に行くと、義弟は死体になっていた。容疑は妹にかかるが、意外にもこの義弟はニューヨークに別の妻を持つ重婚者であった。二つの職業と、二つの名前を持つこの男は、どちらの人間として殺されたのか。ビルは友人のエラリー・クイーンに真相の解明を依頼する。物語は巧みな伏線により、意表をつく結末に導かれる。
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ハードボイルド探偵小説の創始者ハメットの傑作短編集。コンチネンタル探偵社の名なしの探偵「私」(コンチネンタル・オプ)、私立探偵サム・スペードなどが活躍する諸編は、アクションとサスペンス、謎解きが一体となった胸のすくエンターテイメント世界である。背景をなすのは大都市サンフランシスコとその近辺、リヴォルヴァーと車と荒々しい人間と山野だ。
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不気味な雰囲気をたたえた殺害と復讐の物語「黒猫」と「おしゃべり心臓」、ホームズとルパンの生みの親デュパンが数学と心理を駆使して謎を解く典型的なミステリーの名編「黄金虫」、鬼気せまる恐怖の物語「メールストロムの渦」ほかを収めるポーの怪奇ミステリ傑作集。
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コンティネンタル探偵社の名なしの探偵「私」(コンティネンタル・オプ)が活躍する諸編は、アクションとサスペンス、謎解きが一体となった胸のすくエンターテイメント世界。背景をなすのは大都市サンフランシスコとその近辺、リヴォルヴァーと車と荒々しい人間と山野だ。この巻には「シナ人の死」「メインの死」など5編を収録してある。
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南ア連邦国営鉄道のトンネル内で無惨な轢死体が発見され、事故死と見せかけた他殺であることが判明する。容疑者を死刑から救ったのは、陪審員たちの賢明な判断だった。だが二年半後、スコットランドで手口の酷似した殺人事件が起こる。捜査に当たるロス警部は、関連する糸をたぐっていく……元鉄道技師だったアリバイ研究家としてのクロフツの、面目躍如たるミステリー。
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第二次大戦中、ドイツ軍の猛攻にさらされていた英国政府は、急遽、極秘の物資輸送を決定した。だが、その輸送列車のちょっとした故障のために、先行した旅客列車が轟音と共に転覆した! 破壊工作の跡が発見され、計画の漏洩に気づいた政府は、ロンドン警視庁に捜査を命じ、フレンチ警部はスパイ組織壊滅の密命を受けた。突破口を開くべくフレンチは一計を案じた…
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「熊のプー」で知られる英国の作家ミルンが生涯に1作だけ手がけた長編ミステリの傑作。けだるく暑い夏の盛り、まどろんでいるような「赤い館」で事件は起こる。15年ぶりに弟(館の主)を訪れた「放蕩者」のうわさの高い兄が何者かによって殺され、しかも同室していたはずの弟は行方知れずになる。その館で働く「親しい友」を訪問してみようと思い立ったアントニー・ギリンガムは、はからずも殺人のおこなわれた直後に館に到着することになった。推理とユーモアが巧みに織りなされた名編。
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第二次世界大戦の復員兵ブレアは、映画監督になった元上官と偶然再会し、奇妙な依頼を受ける。イタリア北部、ドロミテ・アルプスの奥地にある山荘へおもむき、出入りする人物を見張ってほしいという。ブレアは礼金ほしさに即座に受諾する。だが山荘では怪事件が頻発、ブレアは死の危険にさらされる。ナチ戦犯が所有していたというこの山荘には、どんな秘密があったのか? 勇壮なスキー・アクションを描く冒険小説。
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不可解な殺人事件の解決に乗りだす犯罪研究サークルの6人の会員たち。それぞれが得意にするアプローチに頼って、推理をおしすすめるが…本格推理の種々の手法を縦横に駆使して読者をうならせる傑作。高村薫氏いわく「バークレーは名投手のピッチングのように、速球、変化球、内角外角、高さ低さを見事に使い分け、向かってきます」「解決場面だけが続くようなミステリーがあったら…と空想する人にはたまらない、夢のような本です」。
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ハメットの長編処女作。この一作によってハードボイルドは誕生した。舞台はポイズンビル(毒の町)の異名をとる鉱山町パースンビル、新聞社社長からの「頼みたい仕事」があるという依頼を受けてサンフランシスコから派遣された「わたし」こと、コンチネンタル探偵社のオプ……だが待っていたのは依頼主の射殺事件だった。派閥のボスたちの争いは、血は血をよび、果てしなくつづく。
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シャーロック・ホームズもルパンも、ポーの作り出した主人公デュパンから生まれたとさえ言われている。この巻にはデュパンが活躍するポーの推理小説の代表作「モルグ街殺人事件」、姉妹編「マリー・ロジェー事件の謎」、同じくデュパンものの「盗まれた手紙」の3編を収めた。
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