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『ミステリー・推理・サスペンス、小学館文庫、配信予定を除く(文芸・小説、ライトノベル)』の電子書籍一覧

1 ~60件目/全358件

  • 1,012(税込)
    著:
    笹本稜平
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    警察小説と山岳小説の完璧な融合!

    「山はおれたちが護らなければならない聖域だ」
    長野県警山岳遭難救助隊に所属する桑崎祐二は、鹿島槍北壁からの下山途中、谷あいに倒れている人物を発見する。すでに死亡していたその女性の首には、索条痕と吉川線があり、他殺死体だと認められた。しかし桑崎らをヘリコプターに収容する直前、雪崩が発生し、死体は飲み込まれてしまう。
    桑崎は、死体を発見する前日、同じ場所で不審な三人組を目撃していた。さらに、三月の気温の上がる時期にも関わらず、死体は完全凍結していた。三人組と女性との関係は? なぜ死体は凍ったまま発見されたのか。
    吹雪の北アルプスでの壮絶な捜索行。その果てに明かされた真実とは──。
    山岳小説と警察小説の面白さを融合した著者新境地の長編ミステリ-。

    ※この作品は単行本版『山岳捜査』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • マスコミは人の不幸を娯楽にする怪物なのか。

    葛飾区で女子高生誘拐事件が発生し、不祥事により番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。
    しかし、多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。綾香が“いじめられていた”という証言から浮かび上がる、少年少女のグループ。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった……。
    マスコミは、被害者の哀しみを娯楽にし、不幸を拡大再生産する怪物なのか。
    多香美が辿り着く、警察が公表できない、法律が裁けない真実とは――
    「報道」のタブーに切り込む、怒濤のノンストップ・ミステリ。

    ※この作品は単行本版『セイレーンの懺悔』として配信した作品の文庫版となります。
  • 781(税込)
    著:
    翔田寛
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    41年目の誘拐再捜査! 連続ドラマ化!

     東名高速道路の裾野バス停付近で、高齢男性の遺体が発見された。事件を捜査する静岡県警裾野警察署の日下悟警部補は、被害者・須藤勲の長男・尾畑守が、昭和49年に誘拐死体遺棄事件に巻き込まれていたことを知る。誘拐事件は、時効直前の昭和63年に再捜査が行われていた。日下は、再捜査の陣頭指揮を取った当時の管理官・重藤成一郎元警視に捜査への協力を願い出る。 平成と昭和、時代を越えた刑事たちの熱い思いは「真犯人」に届くのか。二度敗北を喫した静岡県警の意地と矜持を賭けた三度目の捜査が始まる!
  • 第2話まで読めるお試し特別版!同著書『線の波紋』第1話も特別収録。

     君には、警察学校をやめてもらう。

    この教官に睨まれたら、終わりだ。全部見抜かれる。誰も逃げられない。
     警察学校初任科第九十八期短期過程の生徒たちは、「落ち度があれば退校」という極限状態の中、異色の教官・風間公親に導かれ、覚醒してゆく。
     必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩、それが警察学校だ。
    週刊文春「2013年ミステリーベスト10」国内部門第1位、
    宝島社「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編第2位、
    2014年本屋大賞にノミネートされ、
    90以上のメディアに取り上げられた既視感ゼロの警察小説!
  • 第1章が読めるお試し特別版!

    真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。
    花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに車は傷つけられ、部屋からは盗聴器まで見つかった。
    執拗に続く攻撃から穏やかな日常を取り戻すべく、一家はストーカーとの対決を決意する。
    一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから、窮地に追い込まれていく。
    直木賞作家が“身近に潜む恐怖”を描く文庫オリジナル長編を電子化。
  • 第1話が読めるお試し特別版!週刊文春「2013年ミステリー部門」第一位に輝き、
    2014年本屋大賞にもノミネートされ、
    警察小説に新機軸を打ち出したベストセラー、いよいよ続編登場!

    ●第一話 創傷(そうしょう)
    初任科第百期短期課程の桐沢篤は、風間教場に編入された不運を呪っていた。医師から警察官に転職した桐沢は、ゴールデンウイーク明けに最初の洗礼を受ける。
    ●第二話 心眼
    風間教場では、備品の盗難が相次いでいた。盗まれたのは、PCのマウス、ファーストミット、マレット(木琴を叩く枹)。単独では使い道のないものばかりだ。
    ●第三話 罰則
    津木田卓は、プールでの救助訓練が嫌でたまらなかった。教官の貞方は屈強な体格のスパルタ教師で、特に潜水の練習はきつい。本気で殺されると思ってしまうほどだ。
    ●第四話 敬慕
    菱沼羽津希は、自分のことを初任科第百期短期課程のなかでも特別な存在だと思っている。広告塔として毎回白羽の矢が立つのは、容姿に秀でている自分なのだ。
    ●第五話 机上
    仁志川鴻は、将来の配属先として刑事課強行犯係を強く希望している。元刑事だという教官の風間には、殺人捜査の模擬実習を提案しているところだ。
    ●第六話 奉職
    警察学校時代の成績は、昇進や昇級、人事異動等ことあるごとに参照される。美浦亮真は、同期で親友の桐沢篤が総代候補と目されるなか、大きな試練に直面していた。
  • エクソシストの交番警官、猟奇殺人犯を追う!

     桐野哲也は東北大学法学部を卒業後、地方公務員採用で警察官となった。彼が仮配属された神奈川県藤沢市辻堂にある鳩裏交番は、おそろしい
    ほど美男の班長・小貫幸也をはじめ“ごんぞう――自主的窓際警官“ばかりが集まった交番で、緊急配備の連絡にさえ誰も反応しない。県警で厄介者扱いされている“ごんぞう”たちの好物は巡回連絡で、家に上がり込み世間話ばかりしている。その平穏を脅かすかのように湘南でホームレスばかりを狙った連続殺人事件が発生した。小貫と桐野は近隣住民の協力を得て、真相に辿り着くが…。
     第一回警察小説大賞、満場一致の受賞作!
     ベストセラー『教場』『震える牛』の著者と、その編集担当者が選んだ超大型新人!

    ※この作品は単行本版『ゴースト アンド ポリス GAP』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 超話題のタイムリープ×ミステリ×家族小説!

     愛する夫ケリー、18歳のひとり息子トッドと、平凡で幸せな生活を送っていた離婚弁護士のジェン。10月30日に日付が変わったばかりの深夜、その人生が一変する。帰宅したトッドがジェンとケリーの目の前で、見知らぬ男性を刺し殺したのだ。トッドは逮捕され、呆然としながら眠りについたジェンが目覚めると、カレンダーは10月28日の朝に戻っていた。それ以降、ジェンは眠るたびに時間を遡っていく。やがて事態を把握したジェンは、何とかして息子の事件の原因を探り事前に食いとめようとする。自分の子育てや人生そのものに問題があったのではないかと思い悩みながら、時を遡って「2度目の今日」を体験していくジェンが最後に辿り着いたのは……。
     リース・ウィザースプーンがブッククラブで激推し、NYタイムズ、サンデータイムズ等主要メディアのベストセラーリスト入り。「一気読み必至」「超ページターナー本」「主人公に共感!」と欧米で話題の、タイムリープ×ミステリ×家族小説!

    (底本 2024年3月発売作品)
  • 窓際検事の逆転なるか!

    夏の夜、若者が高架鉄道から転落し、猛スピードの車に衝突した。自殺か、他殺か。判断に迷う刑事課長は飲み友達の検事、久我周平に助けを求めた。出世レースから外れた久我は日の当たらぬ部署で罰金刑など軽めの事件ばかり扱う一方、遺体の検分には豊富な経験を持つ。久我は靴の傷に他者の関与を疑う。交番巡査、新人の女性検事とともに若者の身辺を探っていくと、海を超えての怪しげな高級外車の取引が浮かびあがった。法務検察内のパワーゲームにも巻き込まれながら、男の正体に迫っていく。窓際検事の逆転なるか。

    ◎著者は、検察庁など司法を担当した現役新聞記者
    ◎解説は元最高裁判事の甲斐中辰夫氏
    ◎第3回警察小説大賞受賞作

    真摯に正義を求める“生身の検事”がここにいる―――柚月裕子 氏激賞!

    ※この作品は単行本版『転がる検事に苔むさず』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 衣装競べの裏で料理人を毒殺したのは誰だ?

    一流の料理屋で毒による殺しが起こった。死んだのは料理人の平次だ。
    深川の芸者衆が綺麗な着物をまとい、料理屋の庭で披露し合う「衣装競べ」の最中のことだった。
    たまさか店に居合わせた甘味処の看板娘にして岡っ引きのおまき、材木問屋の跡継ぎの亀吉、物知りの要の三人は早速探索に奔る。
    手がかりは、亡骸が手にしていた饅頭の中に隠されていた黄色い粉。
    しかし、何日経っても探索は一向に進まず、同心の飯倉も姿を見せない。
    焦りが募る中、不意に地本問屋の春木屋仁右衛門が現れた。三人が世話になっている紫雲寺から、ずいぶん昔に飛び立った習い子のひとりだ。
    絵の上手い亀吉と算術が得意な要のふたりに算術絵本を造らせたいという。
    仁右衛門に春木屋まで連れて行かれたふたりは、料理屋で見かけた少女のひなと驚きの再会をする。
    ひなも絵心があり、仁右衛門に呼ばれたらしい。
    心が躍る亀吉だったが、探索が思いも寄らない方へ動き出し……。
    予想外の真相に胸が震える、感動の第二弾!
  • 消えた岡っ引きの父と、溺れ骸を結ぶ謎の器。

    おまきは岡っ引きの父・利助を探していた。
    火付けの下手人を追ったまま、行方知れずになっていたのだ。
    手がかりは父が遺した、漆が塗られた謎の容れ物の蓋だけ――。
    いったいどんな容れ物なのか? そして身はどこにあるのか?
    おまきは材木問屋の息子・亀吉、目の見えない少年・要の力を借りるが、なかなかもつれた糸は解けない。
    そんなある日、大川に揚がった亡骸の袂から漆塗りの容れ物が見つかったと臨時廻り同心の飯倉から報せが入る。
    しかし、なぜか蓋と身が取り違えられているという。
    後に、父の遺した蓋と亡骸が遺した容れ物は一対だったと判るが……。
    父は生きているのか、亡骸との繋がりは? 容れ物は誰のものなのか?
    おまきたちは、新しい手がかりをもとに下手人を探すべく、江戸の町を奔走する!
    虚を突く真相に落涙する、第一回警察小説新人賞受賞作。

    ※この作品は単行本版『恩送り 泥濘の十手』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 魂の弁護士ボー・シリーズ激アツの完結編!

     テネシー州プラスキ。ジャイルズ・カウンティ高校のアメリカンフットボール・チーム「ボブキャッツ」がライバル校を相手に歴史的な勝利を収め、試合後には地元の人気バンド「フィズ」がそのスタジアムでコンサートを行い町中が熱狂した夜――翌朝、バス置き場で遺体が見つかった。被害者はフィズのカリスマシンガー・ブリタニー。容疑者は、彼女の恋人で「ボブキャッツ」のスター選手オデル。現場に残された証拠はどれもオデルが犯人だと示していたが、彼は無実を主張し、彼が父親のように慕う弁護士ボーセフィスに弁護を依頼する。地元の黒人コミュニティは騒然とし、オデルをブリトニー殺害の犯人と敵視しはじめる。一年前に子どもたちの親権を取り戻し、やっと平穏な生活を手に入れたボーは、オデルの弁護は「間違った側(ザ・ロング・サイド)」に立つことではないかと逡巡する……。
    「トム・マクマートリー」シリーズに続く法廷エンタメ「ボーセフィス・ヘインズ」シリーズ、激アツの完結編!
  • 大ヒット!三ツ矢&田所刑事シリーズ第3弾!

    中野区のマンションの一室で若い女性が頭部を殴打され、意識不明の状態で発見される。永澤美衣紗という名の彼女はシングルマザーで、生後十ヵ月の娘、しずくは連れ去られる。現場には「私は人殺しです。」と書かれた便箋が残されていた。
    時は遡り、90年代初頭。北海道の鐘尻島では巨大リゾート「リンリン村」の建設が頓挫し、老舗料亭「帰楽亭」の息子、小寺陽介は将来に不安を感じていた。多額の借金をして別邸を建てた父は大丈夫なのか。そんな折、リンリン村の鉄塔で首つり死体が発見される。
    バブルに翻弄される北海道の離島と現在の東京。
    二点を貫く事件の驚くべき真相とは。

    大ベストセラー!
    『あの日、君は何をした』『彼女が最後に見たものは』に続く、三ツ矢&田所刑事シリーズ第3弾。
    抗えぬ生と死を圧倒的なスケールで描く、著者の最高到達点。
  • 803(税込)
    著:
    鬼田竜次
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    第二回警察小説選考会を騒然とさせた問題作。

    警視庁には二つの特殊部隊が存在する。SATとSIT、指揮系統こそ違うものの、現場を同じくすることも多い。

    高校時代に腕試しで警察学校に殴り込んだ過去を持つ中田数彦は、合法的に暴れるためにSATに志願した。一方の谷垣浩平は異例の抜擢を経てSIT係長になった。

    悪童とエリート。生い立ちも信条もまるで異なる二人が衝突を繰り返しながら「厚生労働省解体」を要求する謎のテロ集団と対峙する。彼らを捜査するうち、日本の医療制度の歪みが明らかになっていく――

    第二回警察小説選考会の場を騒然とさせた問題作。解説は、同賞選考委員にして、『教場』著者である作家・長岡弘樹氏。

    ※この作品は単行本版『対極』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 直木賞作家の珠玉にして衝撃のデビュー作!

     旗本の息子だが、ゆえあって家を出て町に暮らし、歌舞伎・森田座の笛方見習いをしている遠山金四郎は、朝帰りの日本堤田んぼで、女の骸を見つけた。
     花魁の雛菊が斬り殺されていたのだ。
     昨夜、狂歌師にして、戯作者でもある大田南畝の御伴で吉原遊廓で戯れた折、金四郎の隣に座っていた稲本屋の女だ。
     胸の靄が晴れぬ中、興行の手伝いに戻る金四郎だったが、急に遠国に派遣されていたはずの父・景晋に呼び出され、素行を糺される。
     景晋と旧知の間柄で、金四郎を心配して顔を見せた南畝の咄嗟の機転で難を逃れるも、なぜか雛菊の下手人探しをする羽目に――。
     雛菊に妙な縁がある、森田座の役者絵を手掛ける浮世絵師・歌川国貞とともに、事の真相を探り始める金四郎。
     調べるうちに、雛菊は座敷に出るたびに相手の男へ心中を持ちかけていたことが知れる。
     一体何が雛菊を死へ向かわせたのか?
     心中を望む事情を解き明かしたはいいが、重荷を背負った金四郎は……。
     直木賞作家の珠玉にして、衝撃のデビュー作。
  • 傑作ミステリ『森から来た少年』待望の続編。

     幼い頃に独り森で育った過去を持つ天才調査員ワイルド。コスタリカでの新生活を終えてアメリカに帰国した彼は、DNA鑑定サイトを使い生みの親を捜していた。亡き親友の母・豪腕弁護士ヘスターの協力を得て、父親と思われる男を捜し出したものの、母親が誰なのか、なぜ自分が森に捨てられたのかはわからないままだった。そんななかで母方の血縁者と思しき男PBからの4か月前のメールに気づいたワイルドは、彼と連絡を取ろうとする。PBはリアリティ番組のスターだったが、あることが原因で大炎上し、行方がわからなくなっていた。PBの周辺調査を進めるワイルドだが、やがて思わぬ事件に巻き込まれてしまう…。
     一度読み出したらページをめくる手が止まらない!世界的ヒットメーカー、ハーラン・コーベンが放つ、傑作ミステリ『森から来た少年』待望の続編。
  • 全てのまばたきが、伏線。

    『江花病院』に長期入院している閉じ込め症候群(ロックドインシンドローム)の女性患者・岸部愛華が深夜に体調を崩した。当直中の産婦人科医・水瀬真理亜が診察すると、愛華は妊娠していることが判明する。寝たきりの愛華は誰に妊娠させられたのか? 病院は騒然となり、政治家である愛華の父は激怒するが、前代未聞の事件はマスコミに報道されて世間の知るところとなる。真理亜は真相を探るべく、話すことができない愛華のまばたきを通して彼女の”声”を聞くが――
    社会派ミステリーの旗手が人間の尊厳と命の倫理に迫る、新たなる傑作。

    ※この作品は単行本版『アルテミスの涙』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 1,023(税込)
    著:
    相場英雄
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    まもなく国家の財政は破綻します!

    出版社の営業・池内貴弘は急な異動で月刊誌の経済担当に。新たな職場に戸惑う最中、叔母から不動産運用に関して相談を受ける。執拗に融資を持ちかける担当者は、なんと仙台の地銀に勤務する池内の元恋人だった。

    池内は面会するも、直後に彼女は自殺してしまう。一体なぜ? 周辺取材から見えてきたのは苦境の地銀と、過酷なノルマだった。彼女はその処方箋を求めて、ある男に会っていたという。

    古賀遼、人は彼を金融界の掃除屋と呼ぶ。政界の重鎮の命を受け、日銀総裁人事にも関与していたようだ。池内は、古賀の暗躍を白日のもとに晒そうと奔走するが――。

    この小説は経済記事よりリアルだ――解説・原真人氏(朝日新聞編集委員)
  • 話題の映画、完全小説化!

     広島で開催中の美術展を訪れた、天然パーマの大学生・久能整。街を歩いていた整は、突然、見知らぬ女子学生に名前を呼ばれる。「久能整くん、力を貸して。じゃないと私、殺されるかもしれない」――。
     彼女、狩集汐路は、犬堂我路に整のことを推薦されたのだと言う。我路は、かつて整が遭遇したバスジャック事件で知り合った青年だ。わけがわからない整だったが、汐路に半ば強引に連れられ、狩集の本家を訪れることに。そこでなぜか整は、亡くなった汐路の祖父の遺言書開示の場に立ちあうことになってしまう。
     相続人の候補は汐路と三人のいとこたち。汐路によると、狩集家は代々、相続争いで何人もの死者が出ているらしい。相続人としての権利を得るためのお題をクリアしようと、競い合うことになった汐路たち。だが、直後から怪しい出来事が頻発するようになって……。
     天然パーマの大学生・久能整が、今度は遺産相続事件に巻き込まれる!? 人気漫画家・田村由美による大ヒットコミックを原作とした映画を、完全ノベライズ!

    (底本 2023年9月発売作品)
  • 女刑事×生還者の人気シリーズ、激熱最新作!

    ジョージア州北部のアパラチア山脈の山道で、15年前に失踪した女性の遺骨の一部が発見された。ボストン市警の部長刑事D・D・ウォレンは、自警団の主宰者フローラと、コンピュータ・アナリストのキースを捜査の協力者として伴い、現地に飛ぶ。フローラはかつて472日間にわたり、怪物のような男ジェイコブに監禁され、そこから生還した経験を持つ。そして発見された遺骨は、ジェイコブの関与が疑われた最初の被害者のものだった。現地で待ち受けていたのは、監禁事件の際にフローラを保護したFBI捜査官のキンバリー。彼女たちは真相を求め、残りの遺骨を捜索し始めるが…。
    理不尽な暴力や虐待に苦しみながら必死に生きる女性たちと、自らも傷だらけになりながら怪物に立ち向かい彼女たちを救おうとする2人、D・Dとフローラを描く、米国発大人気シリーズ、魂が震える激熱最新作!

    (底本 2023年9月発売作品)
  • 最強のはぐれ者たちが難事件に挑む!

     麻布署捜査課の元警部・藪下浩平は、ノンキャリアながら出世を期待される優秀な警察官だったが、42歳で退職。現在は自宅で母親の介護している。あるとき、そんな藪下の元に弁護士が現れる。何者かが藪下に高額な報酬で、報奨金がかけられた事件の調査を依頼してきているという──。
     薮下は渋々引き受けた調査を進めるうち、アジア圏シェア1位の製糖会社の御曹司で生粋の女たらし、さらに度を超えた「警察マニア」でもある桐生淳太郎、真っ白いレースの日傘とワンピースで事件現場に通う、あらゆる狩猟資格と銃所持許可証を持つ謎多きハンター・上園一花と出会い、3人は報奨金だけを共通の目的にしたチームを組むことになる。
     事件は東京の下町で起きたペットショップ放火事件。死者は6名。容疑者は元ペットショップ店主の相原幸夫だが、藪下は真犯人は別にいると考えている。年齢も性格もバラバラの、クセが強すぎる3人は、報奨金を手にすることができるのか!?

     「王様のブランチ」で特集され話題に!乱歩賞作家が描く、予測不能のノンストップ痛快ミステリ、待望の文庫化!!

    ※この作品は単行本版『賞金稼ぎスリーサム!』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 手帳を置いても、刑事は刑事だ!

    ラブラドール・レトリバーのナインと山小屋で暮らす元刑事・村瀬の前に、突然見知らぬ青年・秋山亮が現れた。
    「悪いが、しばらくの間、彼の世話を頼む」と書かれた手紙を持って。
    手紙の主は、京都左京署時代にコンビを組んでいた刑事・柳智也。
    元相棒の勝手な振る舞いに戸惑う村瀬は柳に連絡を取ろうとするが、まったく電話に出ない。
    嫌な予感を覚えつつも、預かる理由が分からないまま、秋山の面倒を見る羽目に――。
    柳の身を案じ、ひとりで捜し始めた村瀬は、なぜか京都市南部に古くから大きな勢力を持っている暴力団・条南興業から圧力をかけられる。
    さらに、条南興業の敵で、北部を縄張りにする北天会のナンバー2である阿佐井峻が姿を見せ、村瀬を手助けすると言い出した。
    いったい理由はなんなのか?
    困惑する中、村瀬の後輩刑事・三島翔太から電話が入る。
    「秋山亮が死体で見つかった」と――。
    預かっている青年と殺された男は、同姓同名の別人なのか?
    真相を追う村瀬に、手帳を置いた原因となった発砲事件が立ちはだかる。
  • 781(税込)
    著:
    大山誠一郎
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    この町の誰が“顔を変えた殺人者”なのか?

    時は、戦後間もない昭和22年。東京で亡き父の事務所を継いだ私立探偵の川宮兄妹は、依頼を受けて滋賀県の双竜町に赴く。

    依頼主は、地元随一の製糸会社を営む占部家の先代社長夫人。専務の武彦が双子の兄である現社長の文彦に恨みを抱き、殺害を目論んでいるのだという。武彦は女子工員の小夜子に恋をしていたが、彼女は町中に中傷の手紙がばらまかれたことを苦に自殺。兄の仕業だと思い込んだ武彦は姿をくらまし、整形手術を受けて顔を変え、別人になりすまして双竜町に戻っている。

    「なぜ顔を変えたかわかるか? お前の近くにいる」

    川宮兄妹の使命は、武彦を探し出し、文彦の命を守ること。
    しかし、琵琶湖のほとりに建つ巨大な洋館に招かれ、寝ずの番にあたった矢先、文彦は惨殺されてしまう――

    果たして誰が“武彦”なのか。

    本格ミステリの名手による傑作が、待望の文庫化!

    ※この作品は 『書き下ろしミステリー第2弾! 双竜町事件-仮面幻双曲』として配信されていた作品の文庫版です。
  • 地下鉄の“ある事件”を機に母性が暴走する。

    蜂須賀恵理子は、悲嘆に暮れている。自慢の息子が痴漢行為を咎められ、逃げようとして地下鉄に轢かれ、死んだのだ。冤罪だと信じる恵理子は、亡き息子のSNSにのめり込み、事件の真相を探ろうと奔走する。
    夏川美夏は、激怒している。高校生の娘が電車内で痴漢を捕まえたが、被害には長い間遭っていたというのだ。美しい娘には芸能界で活躍してほしい。週刊誌記者に身辺を嗅ぎ回られ、美夏は苛立つ。
    高奈琴絵は、幸せの絶頂から突き落とされる。不妊治療の末、ようやく待望の子供を妊娠した矢先、夫が痴漢をして逮捕されたのだ。琴絵を責める義母に、逆ギレする夫。離婚がちらつくが、一人で子供を育てる自信がなく琴絵は途方に暮れる。
    地下鉄で起きたある事件を発端に、歪み、崩壊していく三つの家族。
    そして、新たな悲劇が起こる――
    暴走する母性の先に衝撃の結末が待ち受ける、ドメスティック・スリラーの新たなる傑作!
  • 2億円のプラチナを巡る黒い陰謀を暴け!

    あの日、豪華客船で何が行われようとしたのか――復興が進む宮城を舞台に、トラベルミステリの巨星が描く傑作推理小説。東日本大震災から5年が経ったころ、金華山沖の海底から豪華客船「グズマン二世号」が発見された。海に浮かぶホテルとして女川町の海岸に係留され観光客を集めていたが、震災の大津波で沈没し行方が分からなくなっていた。引き揚げられた船の客室からは、ホテル〈グズマン二世〉運営会社の課長・柏原恵美の遺体と2億円相当の大量のプラチナが見つかった。持ち主不明のまま、プラチナを乗せた快速列車が仙石線の石巻から仙台に向かう最中、途中の陸前赤井駅で爆破事件が起こる。一方、東京・青梅の精神科病院には5年前から千石典子という若い女性が入院していた。典子と交流があった男性・小西が度々訪れるが、彼女は自身に関する記憶を一切取り戻せないでいた。そんな中、典子が何者かに切りつけられる。十津川警部らが容疑者のひとりとして調べていた小西の行方を追う中で、東京と宮城の事件の関係性が浮上し、捜査の行先は思わぬ方向へ……プラチナの発見に端を発した数々の事件を通して、十津川が闇にうごめく驚愕の真実を暴く。
  • 出向警視の捜査を妨害する意外な風習とは?

    臣雪乃は「姉妹制度」の仲間内で開いていたパーティを愉しんでいた。
    日本最大与党の衆議院議員の父を持つ「姉」の多和多華那と「姉妹関係」を結んで10週目、そして、14歳になった華那の誕生日を兼ねたパーティだ。
    しかし、愉しんでいたのも束の間、パーティ会場からすぐ近くの部屋で火災が発生したのだ。
    その日偶然、持病のある雪乃を迎えに来ていた父、沖縄県警管理官の臣大介警視は娘たちを救い出すことに。
    その救出中に思いがけなく、大介は刺殺体を発見してしまう。
    被害者は有名経済系文化人・新堀兵衛の「金庫番」井上幸治だった。
    時を同じくして突然死した捜査一課長の後任として、大介は現場の指揮に当たるが、警視庁から沖縄県警に移って半年のため、馴染みのない沖縄独自の風習が壁となって立ち塞がる。
    捜査が難航する中、従姉妹の奥瀬真紀から電話が。
    警視庁捜査二課第二係を率いる真紀によれば、「新堀が投資に失敗した損失分を、井上が地上げで取り戻そうとしていた節がある」と言う。
    地元の反社会的勢力と揉めた末の殺害なのか?
    捜査線上に「鏡龍会」に繋がっている半グレグループの頭・又善星一郎が浮かび上がってきて……。
  • 私は“善人”か、それとも“悪人”か。

    「ねえ……あそこに誰かいない?」。全校生徒が集合する避難訓練中、ひとりが屋上を指さした。

    そこにいたのは学校一の人気教師、奥澤潤だった。奥澤はフェンスを乗り越え、屋上から飛び降りようとしていた。

    「バカなことはするな」。教師たちの怒号が飛び交うも、奥澤の体は宙を舞い、誰もが彼の自殺を疑わず悲しんだ。

    しかし奥澤が担任を務めるクラスの黒板に「私が先生を殺した」というメッセージがあったことで、状況は一変し……。

    語り手が次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りになる。秘められた真実が心をしめつける、著者渾身のミステリー!
  • 英ベストセラー作家が放つパニックスリラー。

     CAのミナは、5歳の娘ソフィアを別居中の夫アダムに預け、航空会社ワールド・エアラインズにとって歴史的フライトとなるロンドン―シドニー直行便に搭乗した。この大事業に世間の関心が集まる一方で、空港のまわりでは長時間飛行による環境破壊に抗議する人々がデモを行っている。物々しい雰囲気のなか、353名の乗客を乗せ無事に離陸したボーイング777だが、間もなく小さな異変が起こり始め、やがてミナの手元に何者かからの手紙が届く。そこにはこう書かれていた。「従わなければ、娘は死ぬ」。一方ロンドンの自宅にいるアダムと、ミナの愛するソフィアには魔の手が忍び寄っていた。乗っ取られた直行便、着陸まで20時間、選択を迫られるミナ――。
     ニューヨークタイムズ、ガーディアン等主要メディアとカリン・スローターら人気作家からの賛辞の嵐。恐怖と緊張、そして最後の1行まで絶対に読み落とせない展開。英国サスペンスの新女王が放つ、衝撃の航空パニックスリラー!
  • スコットランド発、女三世代のミステリー。

     エディンバラで100年続き、10年前からは探偵業も営んでいるスケルフ葬儀社。当主ジムが亡くなり火葬した直後、70歳の妻ドロシーはジムのある秘密を知ってしまい愕然。45歳、バツイチの娘ジェニーは解雇通告を受け、中年の危機も相まってメンブレ状態。20歳の孫娘、大学生のハナはフラットメイトのメルが突然失踪し、衝撃を受ける。三世代の悩める女たちは、それぞれの「案件」を解決しようと様々な行動に出るが……。
     傷つきながら現代を必死に生きる各世代の女の「リアル」に、苦笑したり、熱くなったり、ホロリとしたり。2020年マッキルヴァニー賞最終候補作、美しい街を舞台に繰り広げられるスコットランド発ブラックユーモア・ミステリー。
  • 大ヒット未解決四部作シリーズ、最高傑作!

    1999年8月、ノルウェー南部の小都市ラルヴィクの郊外で、十二歳の少女が絞殺体で発見されるという事件が現実に発生した。
    その捜査に当たったのが、当時刑事をしていた本書の作者だった。
    二年後に二十代の男が逮捕されたが証拠不十分で無罪となり、以来この事件は「膿んで癒えることのない心の傷」となっていたという。

    北欧ミステリの名だたる賞を総なめにしている〈ヴィスティング〉シリーズ。
    作者がこの事件を下敷きにして、精魂を込めて執筆したコールドケース四部作の最終作にして最高傑作が、本作である。

    ある朝、ヴィスティングの自宅の郵便箱に差出人不明の封書が届く。中にあったのは、12―1569/99と数字だけが書かれた一枚の紙。数字は事件番号で、隣接する警察署の管内で1999年に起きた1569号事件を意味していた。
    この年の7月、十七歳のトーネ・ヴァーテランが行方不明となり、二日後に絞殺体で発見された。トーネの体内から検出された精液のDNA型が元恋人のもの一致し、男は逮捕され禁固十七年の刑を受けていた。
    匿名の手紙は冤罪を示唆しているのか、何を訴えたいのか、そしてなぜ自分に届けられたのか‥‥。
  • 814(税込)
    著:
    真梨幸子
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    これが、人生の罰ゲーム。

    葉山の別荘で結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に。心理カウンセラーの麻乃紀和は、死んだ息子を陥れた珠里亜に復讐を果たすべく、彼女の身辺を調べ始める。
    そんな折、四谷の超高級マンションで発見された8体の惨殺死体。珠里亜の過去を追う紀和が辿り着いたのは、17年前に六本木のマンションで8人の子供たちが監禁された“モンキャット事件”だった。事件の鍵を握る人物として浮上したのは、“オザワ”という名の謎の女で――
    取材する記者は皆“消される”というモンキャット事件の真相とは!?
    マルキ・ド・サドの禁書『美徳の不幸』にオマージュを捧げ、現代に蘇らせた超絶イヤミス!!

    ※この作品は単行本版『聖女か悪女』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 胸アツ法廷エンタメ、待望の新シリーズ始動!

     テネシー州プラスキ。無敵の検事長ヘレン・エヴァンジェリン・ルイスは、女子高校生が被害者となった、街の実業家によるレイプ事件の裁判に臨もうとしていた。しかし、裁判の直前にヘレンは元夫の殺人容疑で逮捕されてしまう。ヘレンはかつて、殺人容疑で起訴したことがありながら、最も信頼を寄せている弁護士ボーセフィス・ヘインズに弁護を依頼する。愛する妻ジャズと心の師トムを喪い失意の底にいたボーだが、たった一人で圧倒的不利な裁判に挑むことに。しかし事件の背後には38年間明かされることのなかった禁忌があった……。
     話題の胸アツ法廷エンタメ「トーマス・マクマートリー」四部作に続く、待望の新シリーズがついに始動!
  • 父子刑事が中学校校長殺人事件に挑む!

    春の夕刻、湾岸警察署の警備艇が出艇した。
    豊洲運河の船着き場付近で、汐浜運河方面から流れくる〈異物〉を見つけた釣り人たちが通報したのだった。
    すぐさま捜査本部が設置され、警視庁特別捜査係の日向英生警部補と月形涼真巡査部長の父子刑事の派遣が決定。
    被害者は所持品により、都立中学の校長・寺本敬紀と判明した。ふたりは寺本に関係する地域安全センターへ聞き込むが、予想外の深い闇に突き当たる。
    さらに〈モグラ〉だった日向の過去も次第に明らかになり――。
    日向の元妻で涼真の母でもある、エリート警視監の月形明子はどう動くのか?

    超重量級の第2弾!
  • ドイツ推理作家協会賞新人賞シリーズ最新作!

     違法を覚悟でおじの遺灰を撒くべく、クロイトナー上級巡査はスキーシーズンのヴァルベルク山へ登った。山頂近くのレストランでベジタリアンを自称するダニエラという女と出会い、その後二人はスキーを履いてともに下山することになった。夜が迫っていた。
     上級コースを滑り降りてしばらく経つと、月を雲が覆い隠し、辺りが闇に包まれた。ゲレンデを外れた二人はやがて夏のハイキングコースに迷い込み、雪の積もったベンチを見つける。そこに雪だるまが座っていた。
     クロイトナーが雪だるまの膝の辺りをはらうと中からスキーパンツが現れ、続けて上部の雪を除けると全身が現れた。天を仰ぐような姿で女性が雪まみれになってベンチに座っていた。
     クロイトナーの制止を聞かず死体に近づいたダニエラは、死んだ女のスキージャケットを探って鍵の束を取り出すと、冬の夜をも凍らせるような悲鳴を上げた――。

     ミースバッハ刑事警察の首席警部ヴァルナー(ただし寒がり)と、はみ出し巡査クロイトナーの迷コンビで人気のシリーズだが、今作は特にクロイトナーの面目躍如たる逸脱行為が事件に大きくからむ。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞シリーズ、待望の第4弾!

    (底本 2023年2月発売作品)
  • ドイツ犯罪小説最優秀作品シリーズ、初邦訳!

    名門フンボルト大学の法学部を出ながら、破産寸前の法律事務所を共同経営する弁護士ヨアヒム・フェルナウ。
    ある日、ヨアヒムが窃盗の罪で弁護を担当したホームレスの若者が、裁判所の前で老女に銃撃される。ホームレスはとっさに逃げるが、老女はその場で発作を起こして倒れてしまう。

    老女はマルガレーテという名で、ポーランド国境の小さな町ゲルリッツから巡礼にやって来たメンバーの一人だった。だがホームレスとは面識がなく、なぜ彼女が彼を撃ったのかはわからなかった。
    ヨアヒムは老女に頼まれゲルリッツの家へ行き、机の引き出しに入った葉巻の箱と着替えを持ち帰ろうとする。と、そのとき、電話が鳴った。
    泊まるつもりでいたヨアヒムは電話の男に誘われるまま食事に出かけるが、家に戻ると葉巻の箱が消えていた‥‥。

    やがて、東西ドイツ統一直後のゲルリッツでの出来事、ヨアヒムを連れ出した男の存在、過去の悲劇的な交通事故など、多くの事柄と老女の銃撃の繋がりが見えてくる。

    ドイツで770万人が視聴した超人気ドラマの原作にして、エリザベート・ヘルマン作品の初邦訳!
    ミステリとして、人間ドラマとして非常に巧く構成された傑作である。
  • 1,034(税込)
    著:
    相場英雄
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    メモ魔の窓際刑事VS多国籍IT企業!

    秋田県能代市で、老人施設入居者85歳の死体が近隣の水路から発見された。雪荒ぶ現場、容疑者として浮上したのは、施設で働くベトナム人アインである。

    外国人技能実習生のアインは、神戸の縫製工場で働きながら、僅かな収入を母国の家族へ送金する日々を送っていた。劣悪な労働条件に耐えかね失踪。列島を転々として東北にたどり着いた。重篤なガンを患っていた入居者に請われて、自殺を幇助したとの自供を始める。

    これで解決か……。捜査官らは安堵したが、ひょんなことから捜査に加わった警視庁継続捜査班の田川信一は、死体の「手」に疑いを抱いた。捜査線上にあがったのは、流通業界の覇者として君臨する世界的IT企業サバンナだった――。

    <単行本が発表されたのは2020年秋だが、果せるかな、その1年余り
    後の22年冒頭から、極端な円安が進み始めた。作中で「これから、日本人が景気の良いアジアに出て、仕送りする日がくるね」と吐き捨てたアインの予言(=作者の予言)は、着実に成就しつつあるようにも思える>――藻谷浩介氏(地域エコノミスト/巻末解説より)

    日本経済の末路を予言した「震える牛」シリーズ最新作!

    (底本 2023年1月発売作品)

    ※この作品は単行本版『アンダークラス』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • CWAニュー・ブラッド・ダガー賞受賞作!

    同居していた恋人との関係が唐突に終わり、エルマは長年勤めたレイキャヴィーク警察を辞め、故郷アークラネスに戻った。
    地元警察に職を得て間もなく、観光名所であるアークラネス灯台の麓の海岸で女性の不審死体が見つかる。所持品はないに等しく身元の特定が進まなかったが、数日後、妻が行方不明になったという届け出がある。死体はクヴァールフィヨルズルに住むエリーサベトというパイロットのものだった。
    夫によると、エリーサベトは死体となって発見される前日からカナダ便に搭乗し、三日後に帰宅する予定だった。だが航空会社に確認すると、フライトの朝エリーサベトは自ら職場に病欠の連絡をし、行方をくらましていたという。さらにエリーサベトは子どもの頃アークラネスで過ごしていたが、なぜそこへ行ったのかがどうしても腑に落ちないと言った。
    「妻はあの町に行くのを嫌がりました。いくら誘っても絶対に行かなかった。だから買い物に行くのはいつもレイキャヴィークかボルガルネースでした。アークラネスに行くほうがずっと便利なのに。異様なほどあの町を嫌っていた。憎んでいたといってもいい。」
    エルマは過去を掘り始めた。

    小さな港町ゆえの濃密な人間関係――時の堆積の中に深く埋もれていたエリーサベトの死の理由とは?
    CWAニュー・ブラッド・ダガー賞(英国推理作家協会賞新人賞)受賞! 期待の新鋭による北欧アイスランド・ミステリの新たな傑作が登場!!
  • 鬼教官・風間公親、殺人現場に再臨場!

    ●第1話 硝薬の裁き
    益野紳佑の妻才佳は、半年前、車にはねられ亡くなった。事故の唯一の目撃者は娘の麗馨だった。警察は幼い麗馨の証言を採用せず、犯人とされた男は不起訴となっていた。
    ●第2話 妄信の果て
    大学四年生の戸森研策は、地元新聞社から内定を得た。ゼミ論文の単位が取得できれば卒業も確定する。前途洋々の戸森のもとへ、担当教授から突然の連絡が入る。
    ●第3話 橋上の残影
    経理事務の仕事をしている篠木瑤子は、十年前に恋人を自死により失っている。その死の原因となった男は刑期を終え、娑婆でのうのうと暮らしていた。
    ●第4話 孤独の胞衣
    短大生の萱場千寿留は工芸家の浦真幹夫と関係を持ち、妊娠した。浦真は中絶費用を渡し、海外に旅立ったが、千寿留は新しい生命の誕生を待ちわびていた。
    ●第5話 闇中の白霧
    名越研弥は、闇サイト経由で違法な薬物や商品を仕入れ、莫大な冨を得た。そろそろ足を洗いたいのだが、相棒の小田島澄葉を説得できずにいた。
    ●第6話 仏罰の報い
    著名な有機化学者である清家総一郎は実験中の事故で両目に劇薬を浴び、一線を退いた。隠棲生活を送る清家の悩みの種は、娘・紗季の夫の素行だった。

    ※この作品は単行本版『教場X 刑事指導官・風間公親』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇。

    T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。拝命して三年の若手警官の自殺に、衝撃が走る。事態の調査にあたるのは県警本部に新設されたばかりの警務部事件課のメンバーだ。キャリア部長が実績を残そうと作ったお飾り部署に寄せ集められた六人。その責任者となった明堂薫警部補は奉職三十四年のベテランで、個性豊かな捜査員たちの取りまとめに苦労をしつつ、調べを進めていく。
    その頃、九久見警察署管轄内で起きた連続窃盗事件で、犯人の女二人組が逮捕された。だが、そのうちの一件について、犯行時刻に別の場所で二人が目撃されていたという情報が入る。誤認逮捕となれば、県警を巻き込む大問題となる。薫たちは、九久見署敏腕刑事課長として名をはせる藤堂一雄と対峙することになるのだが。
    若手警官を自死に追いやったものはなんだったのか。さらに、所轄に渦巻く闇は底知れずはびこっており……。『女副署長』などで警察小説界の新星として注目される松嶋智左の書き下ろし最新作。女性警察官たちの家庭の悩み、人生への懊悩もリアルな筆致で描き出す、警察群像小説の新境地!

    (底本 2022年11月発売作品)
  • 極上のスピンオフにして最高のエンタメ小説。

    容姿端麗、頭脳明晰、抜群の戦闘力、加えて資産家の御曹司。大人気「マイロン・ボライター」シリーズの名キャラクター・冷血王子ウィンことウィンザー・ホーン・ロックウッド三世が40代となり、さらに魅力を増して帰ってきた!盗まれた名画と不可思議な殺人事件、迷宮入りした半世紀前の学生運動事件、幾重にも謎が重なった一族の過去。次から次へと立ち上がる謎に翻弄され、非情なのに憎めないウィンのキャラクターに惹き込まれ、気づくとページをめくる手が止まらない!アメリカが誇るエンターテイナーが贈る、極上のスピンオフにして最高のノンストップ・エンタメ小説!
  • 贋金造りの黒幕に迫る! シリーズ第二弾!

    本郷菊坂台にある「瑠璃堂」の女主人・千鶴の占いはよく当たると、少々高い見料ながら大評判だ。しかし実は千鶴に占いの才はない。その美貌で目くらましをしつつ、鋭い観察眼と推理力、さらには人の悪意を感じ取る第六感を駆使し、口八丁で丸め込んでいる。
    ある日、千鶴が引越しに好い日を占った両替商から、贋の一分金や一朱金が流れているとの噂が立つ。引越しは凶だったのではないか、と因縁をつけられた千鶴は調査役の権次郎や執事の梅治と事態の調査に乗り出すことに。その頃、瑠璃堂にお蓮と名乗る婀娜っぽく美しい女がやってきた。開いている賭場について占って欲しいという。しかし彼女を見た権次郎の様子がおかしい。聞けば、お蓮はかつての権次郎の情婦で、十手召し上げの契機となった女だという。後日、再び瑠璃堂の近くに姿を見せたお蓮だったが、その翌日、斬り殺されているのが見つかった。逆上した権次郎は、敵を討つと言って出て行ってしまう。
    千鶴たちは、江戸を飛び出し贋金造りの工房を突き止めるのだが……。暗躍する一味と、お蓮との関連は? 出会いと別れ、そして再会。人間ドラマと謎解き&アクション、最高潮のシリーズ第二弾!
  • 北欧歴史ミステリー至高の三部作、完結篇!

     フランス革命の影響は未だ色濃く残り、暴力と奸計が常態化していた1795年のストックホルム。
     事件を捜索することで立ち直りつつあった戦場帰りの引っ立て屋カルデルと心を病んでいた学生エーミル。彼らの善意が招いた悲劇によって、前年に多くの命が失われた。彼らと、幸せを願いながら愛する子どもたちを手放したアンナ・スティーナは一瞬にして打ちのめされ、絶望の大きさに動くことすらできなくなっていた。一方その悲劇によって追い詰められた怪物は、自らの起死回生を賭けたおぞましい計画を立て、さらなる惨劇が起きようとしていた。
     戦争、暗殺、人権蹂躙。腐敗しきった18世紀末の北の都と、その中で己の正義に従い生きる者たちを力強く描き、北欧ミステリーの歴史を塗り替えた至高の三部作、堂々の完結篇!
  • 天下御免のニセ占い師、お江戸の悪を斬る!

     本郷菊坂台にある占い処「瑠璃堂」。女主人・千鶴の占いは当たると評判で、少々高い見料だが、客は引きも切らない。ある日、正右衛門という男がやってきた。千鶴はその身なりや癖を子細に観察し、仕事や悩みを言い当てる。実は千鶴に占いの才はない。鋭い観察眼と卓抜した推理力、あとは口八丁で依頼人を丸め込んでいるのだ。相談は、家作を貸している男の行方が分からない、居所を占ってほしいというもの。怪しい借主に金儲けの気配を感じた千鶴は、瑠璃堂の調査役・権次郎と、執事役・梅治とともに調べに乗り出す。
     数日後、蔵前の札差・佐倉屋喜兵衛がやってきた。蔵に何者かが侵入した様子だが、盗られたものはない、人ならぬものの仕業では、と悩んでいた。その頃、江戸に贋金が出回っているという噂が流れだす。千鶴が瑠璃堂の売上金を調べると、一枚、贋小判が見つかった。佐倉屋が支払ったものだ。本格的に調べようと動き出した矢先、佐倉屋の一番番頭が何者かに刺されて死亡、間を置かず喜兵衛までもが石段を転げ落ちて死んだ。
     札差の事件と、江戸を揺るがす贋金造りの組織の繋がりとは? 一連の真相に迫る千鶴たちに、黒幕からの刺客が忍び寄る!
  • 北欧発、超弩級歴史ミステリー三部作第二弾!

     フランス革命の影響を受け、陰謀と暴力、貧困と死に満ちた1794年のストックホルム。その前年、カリブ海に浮かぶ植民地サン・バルテルミー島での過酷な日々を終えて故国に帰還した若者エリックは、幾多の困難を乗り越え将来を誓い合った娘リネーアと、ついに夫婦となろうとしていた。しかし幸福の絶頂である婚礼の日の夜、エリックは地獄へと突き落とされる。戦場帰りの風紀取締官カルデルと、亡き相棒の弟エーミルは共に深い傷を抱えながらも、人のなりをした怪物の正体を暴くため、暴力と奸計渦巻く北の都を奔走するーー。
     スウェーデン発の大ベストセラーにして、日本のミステリーファンに大きな衝撃を与え絶賛された『1793』。その続編がついに日本に初上陸!混沌の時代に正義を貫かんとする者たちを描く、超弩級の歴史ミステリー第二弾。
     さらに、三部作完結編『1795』は、2022年10月に連続刊行。
  • ミステリーから幻想小説まで極上の11編!

    2021年、文芸誌に発表された数多くの短篇から、日本文藝家協会の編纂委員が審査を重ねて厳正にセレクト。

    収録した作品は、爆笑家族小説から手に汗握る近未来ミステリー、背筋も凍る怪奇幻想小説まで、非常にバラエティに富んだ高品質なラインアップ。
    作中にはマスク警察やマスク拒否男など、コロナ禍だから生まれたキャラクターもいて、まさに現在の日本の短篇小説がどのような方向に発展を遂げているかを1冊で窺える、大変お得なアンソロジーです。

    収録作家は、井上荒野「何ひとつ間違っていない」、荻原 浩「マスク・オブ・モンスターズ」、小田雅久仁「裸婦と裸夫」、黒木あるじ「春と殺し屋と七不思議」、小池真理子「ミソサザイ」、佐々木 愛「加賀はとっても頭がいい」、
    新川帆立「接待麻雀士」、中島京子「オリーブの実るころ」、パリュスあや子「呼ぶ骨」、湊 ナオ「キドさんとドローン」、矢樹 純「魂疫」の11名。

    解説は文芸評論家・杉江松恋。
  • 聖夜の朝、娘は家族に撃ち殺された――。

    クリスマスの朝、人気女優カタリーナ・ミルルートの娘レーニが散弾銃で殺害された。

    4か月後、復活祭をひかえた聖週間の木曜日、クロイトナー巡査の友人・ラウベルトが運転する配送車の荷室から、女性の死体が発見された。
    女性は十数年前、交通事故で大火傷を負い、美しい顔の半分を失った元女優のハナだった。

    ハナは古い3階建てのアパートに住んでいた。アパートの壁には百枚近くの写真が貼られていたが、その中にカタリーナ・ミルルートのスナップ写真があった。写真の裏にはレーニが殺された日の日付が書かれていた。

    ラウベルトはハナとの関係を否定したが、運送会社の防犯カメラには、前日の晩、二人が会っている姿が映っていた。

    やがて捜査の途上に、ハナが2週間前からメールをやり取りして、その後ミースバッハを訪れ、行方不明となったルーマニア人女性が浮かび上がる。
    ヴァルナー警部とクロイトナーが辿り着く悲しい事件の真相とは?

    ドイツ推理作家協会賞新人賞を受賞して華々しくスタートを切った大ヒット《ヴァルナー&クロイトナー》シリーズ。
    今作、第三弾に至ってクロイトナー巡査のキャラクターが炸裂。南ドイツの傑作警察小説!
  • 渋谷裏町の居酒屋が舞台の人情事件簿!

     人気落語家立川談四楼が描く人情事件簿!

    渋谷の恋文横丁近くに佇む居酒屋『八祥亭』。大女将の気っぷの良さと孫の若女将の愛嬌と料理に客が集まる。そんな店に飛び込んでくる「難」事件の数々。解決に動き出すのは常連の落語家八祥。そして彼の本当の姿とは……。

    第1話『消えた銀二郎』 松濤のお屋敷に住む資産家老人が失踪した。直前にかかってきた1本の電話。数十年前の悲恋が甦る……。

    第2話『魚定の源ちゃん』 若女将典子が仕入れている鮮魚店で働くベトナム人青年には、来日してキャバクラ嬢になった姉がいた。荒稼ぎを続けて店を転転とする姉の目的とは何なのか。

    第3話『危うし中華共楽』 町中華の名店「共楽」が閉店するという。大繁盛していたのになぜ?八祥は、事件のにおいを嗅ぎつける。

    第4話『猫のお菓子屋さん』 小学校付近にトラックで店を出す猫のぬいぐるみを着たお菓子屋さんが話題を呼ぶように。ある日典子はその秘密を知ってしまう。

    第5話『ママの味』 結婚間近な青年は、婚約者が式を挙げたくないと言い出し困っていた。愛しあっているのに頑なに華燭の典を拒む彼女には、幸せになってはいけない理由があった。
  • 北欧発大型歴史ミステリー、待望の文庫化!

     1793年。フランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにも余波は広がり、前年1792年には国王グスタフ3世が暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と王制への不信がマグマのように煮えたぎる、混沌のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。遺体の四肢は切り落とされ、眼球と舌と歯が奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒されたインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官が殺人事件の謎を追う――。
     2018年スウェーデンベストセラー第2位(PB部門)、「このミステリーがすごい!」2020年海外編第8位。貧しく、汚く、腐敗した18世紀の北の都とその中で正義を貫こうとする者たちを、スウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー、待望の文庫化。三部作『1794』『1795』も2022年秋、連続刊行。

    ※この作品は単行本版『1793』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 627(税込)
    著:
    水沢秋生
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    新二度読みミステリー、待望の文庫化!

    凜太郎は、中学と高校時代に、つきあっていた女性に触れた瞬間、未来を見てしまった。しかもバッドエンディングばかり。そんな体質だから、恋愛とは無縁の大学生活を貫いていた。大学二年の大晦日の夜、花火を見に出かけた同級生にキスされた瞬間、凜太郎はとんでもない未来を見てしまう。その結末を変えるべく、凜太郎は奔走するのだが……。
    「やられました」「とにかく読んで」「面白さ、保証します」などなど、単行本刊行時に話題となった一気読み必至、新・二度読みミステリーが待望の文庫化です! 驚きのあとにやってくる感動を、是非とも体験してください!!

    ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ミライヲウム』 の文庫版となります。
  • 謎多き女探偵が活躍する幻想歴史ミステリ!

     1863年のロンドン。探偵と外科医の看板を掲げる女性ブライディのもとを、ある貴族の主治医が訪れた。彼は「館で秘密裏に育てられていた準男爵の娘がさらわれてしまった」と言う。娘の詳細を明かされないままの捜索依頼に戸惑いながらも、ブライディは彼女の前に突然現れた「ルビー」と名乗る元ボクサーの幽霊とともに、少女の行方を追うことに。しかし調べれば調べるほどに、ブライディは迷宮に嵌まり……。
     英国の新星が、アイルランドの人魚伝説とビクトリア期ロンドンの誘拐事件をファンタジックに描く、時空を超えた歴史ミステリ。
  • 韓国と京都を結ぶ未解決殺人事件を追え!

    余命いくばくもない無期懲役囚の堀友一郎が、突然十津川警部に会いたいと言ってきた。網走刑務所で対面した彼から、十津川は意外な依頼を受ける。それは、15年前に仙山線の八ツ森駅で知り合った愛(めぐみ)という女性に自分の写真を渡してほしいというものだった。しかし、秘境駅で人の利用もほぼ無い八ツ森駅はすでに廃止が決まっており、愛の消息も全く掴めない。そんな中、現地で出会った鉄道マニアの小林雄作から、秘境駅マニアの山中愛という女性の存在を知らされる。果たして彼女は捜していた愛なのか。一方、堀から預かった写真立てからは、京都で起きた16年前の未解決の韓国大使殺人事件に関連すると思われる言葉が書かれていた。さらに、山中愛からは事件の真相に迫る、ある重大な事を知らされる。しかしそれは、事件解決へのほんの入口に過ぎなかった……。仙台から京都へ。事件の裏に渦巻く歴史の闇に十津川が果敢に挑む、鉄道ミステリーの巨星渾身の大作!

    ※この作品は過去に単行本として配信されていた『十津川警部 仙山線〈秘境駅〉の少女』 の文庫版となります。
  • この男、絶体絶命! 悪夢のような小説。

    食材偽装を告発し経営を刷新しようとした役員への協力を疑われ、子会社に左遷された50歳のサラリーマン、入矢悟。
    食品加工工場の過酷な業務に耐えかねて本社への復帰を図ったが、冤罪での逮捕をきっかけに解雇され、家庭は崩壊する。
    さらに悪徳プロダクションの罠にはまった大学生の娘に助けを求められるが、歌舞伎町のプロダクションを訪ねたその日、娘に渡そうとした最後の有り金を根こそぎ奪われる。
    働き口を求めて、留置場で同房だった男に聞いた自動車修理会社に出向いてみると、今度は経営者が自殺を装って殺害される現場に遭遇してしまう。
    入矢もその場で殺されそうになるが、娘を救い出したいと必死に命乞いをして、半年だけ命の猶予をもらう。
    「きょうは十月十三日だ――あんたの寿命は、長くても来年の四月十三日までってことだ」
    そこにいた殺し屋、四科田了は、あらゆる常識を超越した男だった。四科田の指示どおりに動く日々が始まった。

    残された日々で娘の行方を突き止め、救出することはできるのか。そして、四科田から逃げのびることはできるのか。
    中盤からの目くるめく展開は圧巻の一語に尽きる。一気読み必至のエンターテイメントだ!

    ※この作品は単行本版として配信されていた『羊の国のイリヤ』の文庫本版です。
  • 米国で圧倒的人気の女刑事シリーズ最新作!

    ある夜、ボストンの住宅街に響いた銃声。警察が駆けつけると、部屋には頭を撃ち抜かれた男の遺体と12発の弾丸を受けたコンピュータ、そして銃を手にした男の妻がいた。殺人容疑で逮捕された妊娠中の妻イーヴィは容疑を否定するが、彼女は16年前の16歳の時に、父親を誤って射殺してしまった過去があり、当時彼女を取り調べたボストン市警部長刑事のD・D・ウォレンは早速この事件の捜査に乗り出した。一方、6年前に472日間にわたる誘拐・監禁から生還した女性フローラは、事件を知り愕然とする。彼女はかつてジェイコブに連れられて行ったバーで、一度だけ被害者の男に会っていたのだった――傑作『棺の女』『完璧な家族』の続編にして、A・J・フィン、デイヴィッド・バルダッチらベストセラー作家たちが大絶賛したベストセラー・シリーズの最高傑作がついに登場!

    (底本 2022年4月発行作品)
  • 902(税込)
    著:
    安東能明
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    親子の前世を巡るタイムスリップミステリー。

    「ぼく、あそこで殺されたんだ」

    八王子の公務員、宮津和夫は、相模湖に連れ立った息子から驚愕の告白をされる。同時に、息子の首には絞められたような痕が浮かんだ。以来、和夫も水辺で謎の男を絞め殺す悪夢にうなされるようになる。

    33年前に発見された変死体と息子の発言には、奇妙な符合があった。息子は和夫が前世で殺した人間の生まれ変わりなのか。自問を繰り返す和夫はある日、視界が歪み、気づくと33年前の八王子に立っていた。和夫は息子の前世と思しき男と出会い……。

    男を救えば現世の息子は消えてしまう?
    究極のタイムスリップミステリー!
  • 英訳北欧ミステリ最高賞受賞作、第3弾!

    2021年「このミステリーがすごい!」海外編第7位、2019年英訳北欧ミステリ最高賞「ペトローナ賞」受賞の、国内外で大人気のミステリ「警部ヴィスティング コールドケース・シリーズ」第3弾をお届けする。

    二人の女性に対する暴行・殺人・死体遺棄の罪で服役中の男が、第三の殺人を告白した。殺害した二人の女性と同時期に失踪したもう一人も自分が殺したという。
    21年の禁固刑を言い渡されていたその男トム・ケルは、死体を遺棄した場所を自供する見返りに、世界一人道的だと言われるハルデン刑務所への移送を要求した。

    ケルが供述した遺棄現場はラルヴィク警察の所轄区域内だった。主任警部ヴィリアム・ヴィスティングらが厳重な警備態勢を敷くなか、国際犯罪捜査局のアドリアン・スティレルや弁護士とともに、ケルが現場に到着した。

    ケルには手錠と足枷がつけられていたが、二度も転んだため足枷が外された。自由を得たケルが一瞬の隙をついて走り出すと、直後手榴弾が爆発した。多数の警察官が負傷し混乱する中、ケルは姿を消す。
    爆風に吹き飛ばされる直前にヴィスティングが見たのは、森へと走り去るケルだった。

    過去に残虐な犯罪を繰り返してきたケルには、アザー・ワン──共犯者がいるとされていた。今回の逃亡にもその人物が関与したと確信した警察は、二人の行方を追い始めた。
  • 菅田将暉主演の月9ドラマノベライズ、後編。

     殺人事件の容疑者にされながらも、刑事たちの話から事実を読み解き、事件を解決した久能整。その後も、バスジャック事件や爆破予告事件に巻き込まれるが、整はそのたび、鋭い言葉の数々で人々の心を解き明かし、隠された事実を浮かび上がらせていく。
     そんななか、土手を転がり落ちて入院した整は、病院で、暗号を使って話す不思議な女性ライカと出会う。そして、彼女の言葉によって整は、ある都市伝説と連続放火殺人事件の真相に迫ることになったが――。
     天然パーマがトレードマークのマイペース大学生・久能整が、周囲で起こる事件の数々を鮮やかに解読! 人気漫画家・田村由美による大ヒットコミックを原作とした、菅田将暉主演TVドラマの完全ノベライズ、後編登場!

    (底本 2022年3月発行作品)
  • 監禁小説の傑作『棺の女』、待望の続編!

     ある朝突然、何者かに銃撃された一家。思春期の次女と幼い長男、母親とその恋人は一瞬にして命を奪われた。二匹の犬とともに姿を消した16歳の長女ロクシーの行方と事件の真相を追うのは、ボストン市警の豪腕女刑事D・D・ウォレン。さらにもう一人――472日間にわたる壮絶な監禁事件から生還した女性フローラ・デインもまた、ロクシーを見つけ出そうとしていた。
     果たして一家を襲ったのはロクシーなのか。彼女はどこにいるのか。やがて平穏に見えた一家の凄まじい過去が浮かび上がる……。
     NYタイムズ紙ベストセラーリスト常連の大人気シリーズの新作にして、監禁小説の傑作『棺の女』の続編がついに登場!

    (底本 2022年2月発行作品)
  • 836(税込)
    著:
    中山七里
    レーベル: 小学館文庫
    出版社: 小学館

    名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎。

    三津木六兵には秘密がある。子供の頃に負った右肩の怪我、その傷痕がある日突然しゃべりだしたのだ。人面瘡という怪異であるそれを三津木は「ジンさん」と呼び、いつしか頼れる友人となっていった。
    そして現在、相続鑑定人となった三津木に調査依頼が入る。信州随一の山林王である本城家の当主・蔵之助の死に際し遺産分割協議を行うという。相続人は尊大な態度の長男・武一郎、享楽主義者の次男・孝次、本城家の良心と目される三男・悦三、知的障害のある息子と出戻ってきた長女・沙夜子の四人。さらに家政婦の久瑠実、料理人の沢崎、顧問弁護士の柊など一癖ある人々が待ち構える。
    家父長制度が色濃く残る本城家で分割協議がすんなり進むはずがない。財産の多くを占める山林に希少な鉱物資源が眠ることが判明した夜、蔵が火事に遭う。翌日、焼け跡から武一郎夫婦の焼死体が発見された。さらに孝次は水車小屋で不可解な死を遂げ……。一連の経緯を追う三津木。そんな宿主にジンさんは言う。
    「俺の趣味にぴったりだ。好きなんだよ、こういう横溝的展開」
    さまざまな感情渦巻く本城家で起きる事件の真相とは……!?
    解説は金田一俳優でもある片岡鶴太郎氏。

    ※この作品は単行本版として配信されていた『人面瘡探偵』の文庫本版です。
  • 月9ドラマ、完全ノベライズ!

     天然パーマが印象的な久能整は、友だちなし恋人なし、そしてカレーを愛する大学生。晴れ渡った秋のある日、アパートの自室で気分よくカレーを煮込んでいたところ、突然、玄関のチャイムが鳴った。やって来た男は、大隣署の刑事・薮。整はそのまま任意同行を求められ、身に覚えのない疑いをかけられて事情聴取を受けることになる。
     事件の被害者は、整とは高校・大学の同級生で、薮によると犯行の目撃者もいるらしい。二日、三日…と取調べが続き、刑事たちと言葉を交わすうちに、整は事件の裏側に隠された「事実」に気づくことに!?
     よどみなく次々と繰り出される整の鋭い言葉が、真相を浮かび上がらせ、人々の心も解き明かす――。人気漫画家・田村由美による大ヒットコミックを原作とした、主演菅田将暉のTVドラマを完全ノベライズ!

    (底本 2022年2月発行作品)
  • 井上順さん絶賛、米国1位の傑作サスペンス。

     ある日忽然と姿を消した、いじめられっ子の女子高生ナオミ。冠番組も持つ豪腕弁護士のヘスターは、ナオミの同級生である孫のマシュウから、彼女の行方を捜してほしいと相談を受けた。何かを隠しているようなマシュウの態度を訝しみつつも、ヘスターは孫のために尽力を約束する。そんな彼女が協力を仰いだのは、幼い頃にたった独り森で育ったという過去を持つ、謎多き天才調査員ワイルド。しかし二人の捜索は予想外の過去をあぶり出し、やがて巨大な闇へと辿り着く――。
     主役二人の秀逸過ぎるキャラクター、全く先の読めない展開、衝撃の事実……アメリカで刊行されるや、主要メディアで軒並み初登場1位を獲得。過去作品はNetflixで次々に映像化され、世界にその名をとどろかせエンタメ界を牽引する大ヒットメーカー、ハーラン・コーベンによる傑作サスペンス!
     解説は芸能界きっての海外ミステリ小説ファン・井上順さん。

    (底本 2022年1月発行作品)

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