『サスペンス、梶山季之(文芸・小説)』の電子書籍一覧
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一匹狼が恃むのは己の才覚のみ。『夜の配当』姉妹編
銀座に、堂々とトラブル・コンサルタント(示談屋)の事務所を構え、いろんな揉め事処理にアイデアを貸している伊夫伎亮吉。がっぽり稼いで、快楽的な人生をおくる一匹狼だ。某大手繊維会社の専務が腹上死した一件をヒタ隠しにして、その会社の内紛を未然に防いだのも彼の卓抜したアイデアだった。資金繰りに悩む一流宝石店から時価2億円のダイヤの秘密換金を依頼されたり、流行作家のご夫人連に、重税からのがれるための抜け道を伝授する。法律の盲点を衝く彼の仕事はおもしろいように大繁盛。ちょっぴり背徳的で飄々とした魅力のある伊夫伎亮吉大活躍!『夜の配当』の姉妹編。
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常識を無力化するバイタリティの爽快感。傑作4篇
その年は梅雨が長く続き働きにでられないから、“ドヤ街”もなんとなく殺気だっていた。オレは、安ベッドでひっくり返り古新聞を読んでいると、チンチロリンという渾名の片眼の50男が近づいてきて、“いい仕事”があるという。連中のいい仕事とは、ヤバイ仕事に決まっている。オレは、一瞬ためらったがとにかく金がほしい。思わず承知してしまった。その翌日、“チンチロリン”に連れられて、浅草田原町の地下鉄入口に立っていると、一台の黒塗りの外車がやってきて、すーっと横づけになった……。あとで考えると、この決断が、オレをどん底から這い上がらせてくれるキッカケになったのだ。痛快傑作小説。 -
風俗の鮮やかな断面。著者の多才を示す傑作6篇
英文科3年の女王的存在だった古園洋子が失踪した。5日も続けて学校を休んでいる。作家志望の洋子は、さまざまな人生体験をしようと、ホステスばかりが住んでいるアパートに引っ越したのだ。洋子の安否を気づかう私は、アパートへ出かけてみた。同じアパートの住人で、ちょっと蓮っ葉な感じのホステスに話を聴くと、洋子は「帰ってきたら、おもしろい話をしてあげる…」といって出かけたらしい。以来、洋子の姿を誰も見ていないという。なおも行方を追ったとき、私は奇妙な人物に行き当たった。表題作ほか「愛情の領収」「真昼の孤独」「不倫三重奏」「事件の夜」「恋の代償」の傑作6篇。
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